JP6300841B2 - 高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼 - Google Patents

高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼 Download PDF

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Description

本発明は、過剰なNb、Ni、Cu、Mo、W添加に頼ることなく、高温高速変形時の高温強度に優れた鋼構造体用、中でも燃料電池高温部材に好適な、Al含有フェライト系ステンレス鋼に関する。
最近、石油を代表とする化石燃料の枯渇化、CO2排出による地球温暖化現象等の問題から、従来の発電システムに替わる新しいシステムの普及が加速している。その1つとして、分散電源,自動車の動力源としても実用的価値が高い「燃料電池」が注目されている。燃料電池にはいくつかの種類があるが、その中でも固体高分子型燃料電池(PEFC)や固体酸化物型燃料電池(SOFC)はエネルギー効率が高く、将来の普及拡大が有望視されている。
燃料電池は、水の電気分解と逆の反応過程を経て電力を発生する装置であり、水素を必要とする。水素は、都市ガス(LNG)、メタン、天然ガス、プロパン、灯油、ガソリン等の炭化水素系燃料を触媒の存在下で改質反応させることにより製造される。中でも都市ガスを原燃料とする燃料電池は、都市ガス配管が整備された地区において水素を製造できる利点がある。
燃料改質器は、水素の改質反応に必要な熱量を確保するため、通常、200〜700℃までの高温で運転される。このような高温運転下において、多量の水蒸気、二酸化炭素、一酸化炭素等を含む酸化性の雰囲気に曝され、水素の需要に応じて起動・停止による加熱・冷却サイクルが繰り返される。また、SOFCシステムでは、高Cr含有ステンレス鋼を適用した場合、SOFC動作温度においてCrの蒸発によるセラミックス電極の被毒を防止する課題がある。
これまで、このような過酷な環境下において十分な耐久性を有する実用材料として、SUS310S(25Cr−20Ni)に代表されるオーステナイト系ステンレス鋼が使用されてきた。将来、燃料電池システムの普及拡大に向けて、コスト低減は必要不可欠であり、使用材料の最適化による合金コストの低減は重要な課題である。また、SOFCシステムでは、高Cr含有ステンレス鋼を適用する場合、SOFC動作温度においてCrの蒸発によるセラミックス電極の被毒を防止できる鋼種を選定しなければならない。合わせて、このような高温環境に置いて、構造体の信頼性を確保するため、クリープ特性や高温強度も重要となる。
上述した背景から、アルミナの高い耐酸化性を有するAl含有フェライト系ステンレス鋼の燃料改質器への適用が開示されている。
特許文献1には、Cr:8〜35%、C:0.03%以下、N:0.03%以下、Mn:1.5%以下、Si:0.8〜2.5%及び/又はAl:0.6〜6.0%であり、更にNb:0.05〜0.80%、Ti:0.03〜0.50%、Mo:0.1〜4%、Cu:0.1〜4%の1種又は2種以上を含み、Si及びAlの合計量が1.5%以上に調整された組成を有する石油系燃料改質器用フェライト系ステンレス鋼が開示されている。これらのステンレス鋼は、200〜900℃の温度域で材料を繰り返し加熱・冷却する熱疲労試験において(拘束率50%)、初期の最大引張応力が3/4まで低下する破損繰り返しが500cyc以上であることを特徴としている。
特許文献2には、Cr:8〜25%、C:0.03%以下、N:0.03%以下、Si:0.1〜2.5%、Mn:1.5%以下、Al:0.1〜4%を含み、更にNb:0.05〜0.80%、Ti:0.03〜0.5%、Mo:0.1〜4%、Cu:0.1〜4%の1種又は2種以上を含むアルコール系燃料改質器用フェライト系ステンレス鋼が開示されている。これらのステンレス鋼は、200〜900℃の温度域で材料を繰り返し加熱・冷却する熱疲労試験において(拘束率100%)、初期の最大引張応力が3/4まで低下する破損繰り返しが1000cyc以上であることを特徴としている。
特許文献3には、Cr:12〜20%、C:0.03%以下、N:0.03%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.95〜1.5%、Al:1.5%以下とし、Nb:0.1〜0.8、Mo:0.1〜4%、Cu:0.1〜4.0の1種又は2種以上を含み、A=Cr+Mn+5(Si+Al)で定義されるA値が15〜25の範囲に調整された炭化水素系燃料改質器用フェライト系ステンレス鋼が開示されている。これらのステンレス鋼は、200〜900℃の温度域で材料を繰り返し加熱・冷却する熱疲労試験において(拘束率100%)、初期の最大引張応力が3/4まで低下する破損繰り返しが800cyc以上であることを特徴としている。
特許文献4には、C:0.02%未満、Si:0.15超〜0.7%、Mn:0.3%以下、P:0.035%以下、S:0.003%以下、Cr:13〜20%、Al:1.5〜6%、N:0.02%以下、Ti:0.03〜0.5%、Nb:0.001〜0.1%以下、鋼中の固溶Ti量を[Ti]、鋼中の固溶Nb量を[Nb]とし、13≦Cr≦16の場合は0≦[Ti]≦[Nb]+0.05、0<[Nb]≦0.10を満たし、16<Cr≦20の場合は0≦[Ti]≦1/2×[Nb]+0.15、[Ti]≦0.12、0<[Nb]≦0.1を満足することを特徴とする燃料電池用Al含有フェライト系ステンレス鋼が開示されている。これらのステンレス鋼は、750℃、初期応力10MPaのクリープ破断時間が4000h以上であることを特徴としている。
特許文献5には、C:0.001〜0.03%、Si:0.01〜2%、Mn:0.01〜1.5%、P:0.005〜0.05%、S:0.0001〜0.01%、Cr:16〜30%、N:0.001〜0.03%、Al:0.8〜3%、Sn:0.01〜1%を含み、800℃での0.2%耐力が40MPa以上、引張強さ60MPa以上であることを特徴とする耐酸化性と高温強度に優れた高純度フェライト系ステンレス鋼板が開示されている。
前記した通り、燃料改質器、熱交換器などの部品は200〜700℃の温度域で連続運転される。しかしながら、SOFCシステムの安全性を考慮する場合、異常昇温に対する構造体の信頼性を加味した材料選定を行うことが好ましい。フェライト系ステンレス鋼の場合、700℃を超える高温においては著しい強度の低下が生じる。また、例えば、SOFCシステムの異常により急激な昇温が生じた場合、鋼材には各部位の温度分布に起因した熱応力が急激に付与される。すなわち、新たな鋼材課題として、700℃を超える800℃程度の高温域において、高速変形に優れた変形抵抗を有することが新たに求められている。
しかしながら、Cr被毒に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼で、さらに700℃を超える温度での高速変形を検討した先行技術は確認されない。
特許第3886785号公報 特許第3910419号公報 特許第3942876号公報 特許第5544106号公報 特許第5709570号公報
本発明は、800℃までの異常昇温を想定した場合の鋼構造体、中でもSOFC構造体の信頼性を高めるために開発されたものである。高速変形時の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼を提供するものであり、その中でも特に温度が高くなる燃料改質器への適用が好ましい。
(1)質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
(a)Sn:0.005〜0.20%以下含有
(b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
(2)質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
(a)Sn:0.005〜0.180%以下含有
(b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
(3)質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
(a)Sn:0.005〜0.056%以下含有
(b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
(4)質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であり、800℃において、ひずみ速度が0.3min -1 の場合の引張強さが50MPa以上であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
(a)Sn:0.005〜0.20%以下含有
(b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
(5)質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であり、800℃において、ひずみ速度が0.3min -1 の場合の引張強さが50MPa以上であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
(a)Sn:0.005〜0.180%以下含有
(b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
(6)質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であり、800℃において、ひずみ速度が0.3min -1 の場合の引張強さが50MPa以上であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
(a)Sn:0.005〜0.056%以下含有
(b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
)Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Co:1.0%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
)Zr:0.50%以下、Ga:0.10%以下、Sb:0.50%以下、La:0.10%以下、Y:0.10%以下、Hf:0.10%以下、Ta:0.1%以下、REM:0.10%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
)燃料改質器、熱交換器あるいは燃料電池高温部材に適用されることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
10)ガスタービンおよび発電システムの少なくともいずれかに用いられる高温部材に適用されることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
11)エキゾーストマニホールド、コンバータ、マフラー、ターボチャージャー、EGRクーラー、フロントパイプおよびセンターパイプの少なくともいずれかの自動車用部材に適用されることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
12)ストーブおよびファンヒータの少なくともいずれかの燃焼機器に用いられる高温部材に適用されることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
以下、上記(1)〜(12)の鋼に係わる発明をそれぞれ本発明という。
本発明により、高速変形時の高温強度に優れた鋼構造体用、中でも燃料電池高温部材に好適なAl含有フェライト系ステンレス鋼を提供することができる。
本発明者らは、前記した課題を解決するため、フェライト系ステンレス鋼に対し、800℃までの異常昇温を想定した場合の破壊機構の解明および高温強度増加におよぼす各種合金元素の影響について実験と検討を重ね、本発明を完成させた。以下に本発明で得られた知見について説明する。
(a)800℃までの異常昇温を想定したシミュレーション解析を実施した結果、構造部材には最大で0.25min-1のひずみ速度による変形が付与されることが新たに分かった。したがって、このような条件下におけるAl含有フェライト系ステンレス鋼の引張強さを高めることが、構造部材として重要となる。
(b)通常、フェライト系ステンレス鋼の高温強度を高めるためには固溶強化が有効となる。0.25min-1のひずみ速度における高温変形の場合、より多量のひずみが付与され、付与されたひずみは動的な回復により、亜結晶粒界を形成しながら変形が進行する。
(c)このような条件に於いて高温強度を高めるには、前述の合金元素添加による固溶強化に加え、亜結晶粒界の成長を抑制し、微細な組織を維持することが重要であることを知見した。
(d)過度なAlおよび固溶・析出強化に寄与するNb、Mo、Cuなどの添加によらずとも、高温強度はSnの微量添加により著しく向上することを新たに見出した。Snは、固溶強化はもちろんであるが、さらに800℃の変形時に鋼中に形成される亜結晶粒界に特に偏析しやすく、亜結晶粒界の移動を著しく抑制することが分かった。ただし、過剰のSn添加は結晶粒界強度を低下させるため、高速変形時は粒界を起点として早期破壊が生じてしまう。
(e)BもSnと同様、固溶強化に加え、さらに高温変形時に形成される亜結晶粒界に偏析し、亜結晶粒界の移動を顕著に抑制する。さらに、Bをより亜結晶粒界に偏析させるためには、Ca、Mgの適量添加によって、結晶粒界に偏析しやすいSやOを非金属介在物や硫化物として生成させ、Bの粒界への偏析サイトを確保することが効果的である。
(f)その他、Ti、Nb、V、Ni、Cu、Mo、W、Co、Zr、Ga、Sb、La、Y、Hf、Ta、REMも固溶強化により高速変形時の高温強度増加に有効な添加元素である。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
化学成分の限定理由を以下に説明する。
<C:0.030%以下>
Cは、フェライト相に固溶あるいはCr236を形成して耐酸化性を阻害する。また、溶接時の粒界におけるCr236の析出を促進させる。このため、C量は少ないほど良く、上限を0.03%とする。但し、過度な低減は精錬コストの上昇に繋がるため、下限は0.001%とすることが好ましい。より好ましい範囲は0.002〜0.020%である。
<Si:2.0%以下>
Siは、耐酸化性を確保する上で重要な元素である。また、固溶強化により高温強度を高める元素である。これらの効果を得るために下限は0.2%とすることが好ましい。一方、過度な添加は、鋼の靭性や加工性の低下ならびにAl系酸化皮膜の形成を阻害する場合があるため、上限は2.0%とする。好ましい上限は1.2%である。
<Mn:2.0%以下>
Mnは、改質ガス環境下でSiとともに酸化皮膜中に固溶して保護性を高める。これらの効果を得るために下限は0.1%とすることが好ましい。一方、過度な添加は、鋼の耐食性やAl系酸化皮膜の形成を阻害するため、上限は2.0%以下とする。耐酸化性と基本特性の点から、1.2%以下が好ましい。
<P:0.050%以下>
Pは、製造性や溶接性を阻害する。また、粒界に偏析しやすい元素であるため、SnおよびBの粒界偏析を阻害する元素である。その含有量は少ないほど良いため、上限は0.050%とする。但し、過度な低減は精錬コストの上昇に繋がるため、下限は0.003%とすることが好ましい。製造性と溶接性の点から、好ましい範囲は0.004〜0.035%である。
<S:0.010%以下>
Sは、鋼中に含まれる不可避的不純物元素であり、Al系皮膜の保護性を低下させる。特に、Mn系介在物や固溶Sの存在は、高温・長時間使用におけるAl系酸化皮膜の破壊起点としても作用する。また、粒界に偏析しやすい元素であるため、SnおよびBの粒界偏析を阻害する元素である。従って、S量は低いほど良いため、上限は0.010%とする。但し、過度の低減は原料や精錬コストの上昇に繋がるため、下限は0.0001%とする。製造性と耐酸化性、耐475℃脆性の観点から、好ましい範囲は0.0001〜0.0050%である。
<Cr:11.0〜25.0%>
Crは、耐食性に加えて、表面酸化皮膜の保護性を確保する上で基本となる構成元素であり、これらの効果を得るためには11.0%以上のCr量が必要である。一方、過度なCrの添加は、Cr236の析出を促進させる。また、脆化相であるσ相の生成を助長する。合金コストの上昇とCr蒸発を助長する場合があるため上限は25.0%とする。好ましい範囲は13.0〜20.0%である。
<Al:1.3〜4.0%>
Alは、脱酸元素に加えて、Al系酸化皮膜を形成してCr蒸発を抑止するために必須の添加元素である。また、固溶強化により高温強度を高める元素である。これらの効果を得るため、下限は1.3%とする。しかし、過度なAlの添加は、鋼の靭性や溶接部における脆性破壊を助長するため、上限は、4.0%とする。好ましい範囲は1.5〜3.5%である。
<N:0.030%以下>
Nは、Cと同様に本発明の目標とする耐酸化性を阻害する。このため、N量は少ないほど良く、上限を0.030%とする。但し、過度な低減は精錬コストの上昇に繋がるため、下限は0.001%とする。好ましい範囲は0.002〜0.020%である。
<Sn:0.20%以下>
Snは固溶強化により高温強度を高める元素である。また、700℃乃至800℃に於ける高速変形時、亜結晶粒界に偏析し、亜結晶粒界の移動を抑制することで高温強度を高める元素である。これらの効果を得るため、下限は0.005%とする。一方、過剰なSnの添加は逆に粒界強度を弱め、高速変形時の粒界破壊を助長する。また、製造性の低下も招くため、上限を0.20%とする必要がある。好ましいSnの含有量は0.01〜0.15%である。
<Ti、Nb、V:各々0.50%以下>
Ti、Nb、Vは、C,Nを固定する安定化元素の作用により、溶接時のCr236生成抑制に寄与する元素である。さらに、高温強度の増加にも寄与する元素である。これらの効果を得るために下限は0.01%とすることが好ましい。一方、過度な添加は合金コストの上昇や再結晶温度上昇に伴う製造性の低下や耐酸化性の低下にも繋がるため、上限は各々0.50%とする。好ましい範囲は0.10〜0.40%である。
B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種類以上
0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.005%>
B、Mg、Caは、本発明の目標とする800℃における引張強さを増加させるために必須の添加元素である。この効果を得るため、B:0.0005%以上、Mg:0.001%以上のいずれか1種、またはB:0.0005%以上、Mg:0.001%以上、Ca:0.0005%以上から選択される2種以上を含有させ、これらの元素の含有量が、10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.0040%を満たすものとする。一方、これらの元素の過度な添加は、製造性と鋼の耐食性を低下させるため、0.062>10×[B]+[Mg]+[Ca]とし、夫々の含有量の上限は、B:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下である
<Ni、Cu、Mo、W、Co>
これらの元素は固溶強化により高温強度を増加させる。この効果を得るため、Ni:0.020%以上、Cu:0.010%以上、Mo:0.010%以上、W:0.001%以上、Co:0.005%以上で、これらの元素を1種類または2種類以上含有することが好ましい。一方、これらの元素の過度な添加は、製造性の低下および合金コストの増加に繋がるため、Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Co:1.0%以下で、これらの元素の合計含有量を2.0%以下とすることが好ましい。
<Zr、Ga、Zn、Sb、La、Y、Hf、Ta、REM>
これらの元素は固溶強化により高温強度を増加させる。また、Zr、La、Y、Hf、Ta、REMは、熱間加工性や鋼の清浄度を向上ならびに耐酸化性改善に対しても、従来から有効な元素である。Ga、Zn、Sbは表面近傍に濃化してCrの酸化を抑制する。これらの効果を得るため、Zr:0.0001%以上、Ga:0.001%以上、Zn:0.01%以上、Sb:0.003%以上、La:0.0001%以上、Y:0.0001%以上、Hf:0.0001%以上、Ta:0.002%以上、REM:0.001%以上で、これらの元素を1種類または2種類以上含有することが好ましい。一方、これらの元素の過度な添加は、製造性の低下および合金コストの増加に繋がるため、Zr:0.50%以下、Ga:0.10%以下、Zn:0.1%以下、Sb:0.50%以下、La:0.10%以下、Y:0.10%以下、Hf:0.10%以下、Ta:0.50%以下、REM:0.10%以下で、これらの元素を1種類または2種類以上含有する必要がある。これらの元素の合計含有量は、0.20%以下とすることが好ましい。
以下に、本発明の実施例について述べる。
表1に成分を示す記号A1〜A14および記号B1〜B11のフェライト系ステンレス鋼を溶製し、熱間圧延、焼鈍酸洗、冷間圧延後、仕上げ焼鈍・酸洗により厚さ1.0mmの冷延焼鈍鋼板を製造した。
Figure 0006300841
各フェライト系ステンレス鋼板から図1に示す厚さ1.0mmの引張試験片を採取した。冷延焼鈍鋼板の圧片方向と引張試験片の長手方向が一致するように試験片を採取した。
800℃の引張強さは高温引張試験により測定した。試験片を室温から800℃まで100℃/minで昇温および800℃で10分間保持した後、引張試験を開始した。ひずみ速度は0.3/minで一定であり、ストローク変位制御により試験を実施した。引張強さは試験時の最大荷重から算出した。
表2に800℃における引張強さを示す。同試験条件におけるSUH21の引張強さ(50MPa)を超えることを本発明の目標とした。
記号A1、A3〜A8、A10〜A11、及びA14は本発明で規定する成分範囲を満たしている。その結果、800℃において目標とするSUH21の引張強さを上回った。
Figure 0006300841
記号B1はSn含有量が本発明で規定する上限を超過している。その結果、粒界への過剰なSn偏析が生じ、粒界強度低下による粒界破壊を招いて目標とする引張強さを下回った。
記号B2はMg含有量および10×[B]+[Mg]+[Ca]が本発明で規定する上限を超過している。その結果、介在物を起点とした破壊により延性低下が生じ、目標とする引張強さを下回った。
記号B3はSn含有量および10×[B]+[Mg]+[Ca]の両方が本発明で規定する下限を下回っている。その結果、これらの元素による十分な高温強度の増加効果を得ることができず、目標とする引張強さを下回った。
記号B4はAl含有量が本発明で規定する上限を超過している。その結果、鋼材の延性低下による早期破断が生じ、目標とする引張強さを下回った。
記号B5はC含有量が本発明で規定する上限を超過している。その結果、炭化物の生成に起因した延性低下による早期破断が生じ、目標とする引張強さを下回った。
記号B6はTi含有量が本発明で規定する上限を超過している。その結果、鋼材の延性低下による早期破断が生じ、目標とする引張強さを下回った。
記号B7はCu含有量が本発明で規定する上限を超過している。その結果、試験片製造時の試験片内部欠陥が起点となり鋼材の延性が低下し、早期破断が生じたことで目標とする引張強さを下回った。
記号B8はMo含有量およびCo含有量の両方が本発明で規定する上限を超過している。その結果、試験片製造時の試験片内部欠陥が起点となり鋼材の延性が低下し、早期破断が生じたことで目標とする引張強さを下回った。
記号B9はCr含有量が本発明で規定する上限を超過している。その結果、σ相生成に起因した早期破断が生じ、目標とする引張強さを下回った。
記号B10はB含有量が本発明で規定する上限を超過している。その結果、B系析出物の生成が促進され、亜結晶粒径に偏析するB量が減少したため、目標とする引張強さを下回ったと推定される。
記号B11はSb含有量が本発明で規定する上限を超過している。その結果、粒界への過剰なSb偏析が生じ、粒界強度低下による粒界破壊を招いて目標とする引張強さを下回った。
本発明によれば、過剰なNb、Ni、Cu、Mo、W添加に頼ることなく高温高速変形時の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼を高温部材に対して適用することができる。特に、燃料電池用として、燃料改質器等の燃料電池の高温部材に対する適用が好適であり、他にも、熱交換器あるいはガスタービンおよび発電システム、エキゾーストマニホールド、コンバータ、マフラー、ターボチャージャー、EGRクーラー、フロントパイプおよびセンターパイプ、ストーブおよびファンヒータの燃焼機器へも好適に適用可能である。

Claims (12)

  1. 質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
    (a)Sn:0.005〜0.20%以下含有
    (b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
  2. 質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
    (a)Sn:0.005〜0.180%以下含有
    (b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
  3. 質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
    (a)Sn:0.005〜0.056%以下含有
    (b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
  4. 質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であり、800℃において、ひずみ速度が0.3min -1 の場合の引張強さが50MPa以上であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
    (a)Sn:0.005〜0.20%以下含有
    (b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
  5. 質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であり、800℃において、ひずみ速度が0.3min -1 の場合の引張強さが50MPa以上であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
    (a)Sn:0.005〜0.180%以下含有
    (b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
  6. 質量%にて、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.050%以下、S:0.01%以下、Cr:11〜25%、Al:1.3〜4.0%、N:0.03%以下を含み、更にTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下の1種類または2種以上を含み、さらに下記(a)および(b)を満たす、残部がFeおよび不可避的不純物であり、800℃において、ひずみ速度が0.3min -1 の場合の引張強さが50MPa以上であることを特徴とする高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
    (a)Sn:0.005〜0.056%以下含有
    (b)B:0.005%以下、Mg:0.015%以下のいずれか1種、またはB:0.005%以下、Mg:0.015%以下、Ca:0.005%以下から選択される2種以上を、0.062%>10×[B]+[Mg]+[Ca]≧0.004%の範囲で含有。ここで、[B]、[Mg]、[Ca]は、それぞれの元素の含有量(質量%)を示す。
  7. Ni:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Co:1.0%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
  8. Zr:0.50%以下、Ga:0.10%以下、Sb:0.50%以下、La:0.10%以下、Y:0.10%以下、Hf:0.10%以下、Ta:0.1%以下、REM:0.10%以下の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
  9. 燃料改質器、熱交換器あるいは燃料電池高温部材に適用されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
  10. ガスタービンおよび発電システムの少なくともいずれかに用いられる高温部材に適用されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
  11. エキゾーストマニホールド、コンバータ、マフラー、ターボチャージャー、EGRクーラー、フロントパイプおよびセンターパイプの少なくともいずれかの自動車用部材に適用されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
  12. ストーブおよびファンヒータの少なくともいずれかの燃焼機器に用いられる高温部材に適用されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の高温強度に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼。
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