JP2009067177A - 作業車両 - Google Patents

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史洋 江川
Masafumi Inanaga
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Abstract

【課題】前輪を、操向可能かつ左右個別に車両上下方向で揺動可能にし、さらには、前輪駆動軸から前輪への動力伝達効率を向上させて、燃費を向上するとともに、組立性やメンテナンス性などの作業性を向上させた作業車両を提供する。
【解決手段】前輪駆動軸101は、自在軸継手108,110を介して左右前輪23の支持ケース103の中心部に設けたサンギア116に嵌合させ、前輪23は、サンギア116と、このサンギア116の周囲にこのサンギア116に噛合わせて配置する複数のプラネタリギア117と、このプラネタリギア117の外周を囲むようにこのプラネタリギア117に噛合わせて配置するリングギア118との連動により回転する。さらに、複数のプラネタリギア117を支持するプラネタリキャリア119を支持ケース103に固定して、プラネタリギア117を、プラネタリキャリア119と、支持ケース103とで支持する。
【選択図】図8

Description

本発明は、車両前部のフロントアクスルケース内から左右に突設した前輪駆動軸と、前輪駆動軸の上方および下方であって、フロントアクスルケースと、左右前輪のステアリングナックルとのそれぞれの間に球面ジョイントを介して取付けた、左右前輪を車両の上下方向に揺動可能に支持する上下サスペンションアームとを備える作業車両に関するものであり、より詳細には、前輪駆動軸を、前輪に直結することに関する。
従来のホイール式の作業車両には、図10に示すように、車両前部のフロントアクスルケース151内から左右に突設される前輪駆動軸152が、例えば、固定ケース153に内装されるベベルギア154を介して縦軸155に連係されるとともに、この縦軸155下部に形成したピニオン156が、車軸157にスプライン嵌合されるベベルギア158に連係され、前輪駆動軸152の駆動力が車軸157に伝達され、前輪158を駆動させるものがある。(特許文献1)
特開平5−294154号公報
しかし、このような前輪の駆動構成では、エンジンからの駆動力が、前輪駆動軸を介して車軸に伝達されるまでに、ベベルギアや縦軸、ピニオンなどを介す必要があり、動力伝達効率にロスが生じるうえ、それらを内装させる固定ケースなども、前輪駆動軸と、前輪との間の狭いスペースに設置しなければならず、コスト高となるとともに、組立性やメンテナンス性など作業性が低下するという問題があった。
そこで、この発明の目的は、前輪を、操向可能かつ左右個別に車両上下方向で揺動可能にし、さらには、前輪駆動軸から前輪への動力伝達効率を向上させて、燃費を向上するとともに、組立性やメンテナンス性などの作業性を向上させた作業車両を提供することにある。
このため、請求項1に記載の発明は、車両前部のフロントアクスルケース内から左右に突設した前輪駆動軸と、前記前輪駆動軸の上方および下方であって、前記フロントアクスルケースと、左右前輪のステアリングナックルとのそれぞれの間に球面ジョイントを介して取付けた、前記左右前輪を車両の上下方向に揺動可能に支持する上下サスペンションアームとを備える作業車両において、前記前輪駆動軸を、前記前輪に直結することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の作業車両において、前記前輪駆動軸は、自在軸継手を介して前記左右前輪の支持ケースの中心部に設けたサンギアに嵌合させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の作業車両において、前記前輪は、前記サンギアと、該サンギアの周囲に該サンギアに噛合わせて配置する複数のプラネタリギアと、該プラネタリギアの外周を囲むように該プラネタリギアに噛合わせて配置するリングギアとの連動により回転することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の作業車両において、前記複数のプラネタリギアを支持するプラネタリキャリアを前記支持ケースに固定して、前記プラネタリギアを、プラネタリキャリアと、前記支持ケースとで支持することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、車両前部のフロントアクスルケース内から左右に突設した前輪駆動軸と、前輪駆動軸の上方および下方であって、フロントアクスルケースと、左右前輪のステアリングナックルと、のそれぞれの間に球面ジョイントを介して取付けた、左右前輪を車両の上下方向に揺動可能に支持する上下サスペンションアームとを備える作業車両において、前輪駆動軸を、前輪に直結するので、ベベルギアや縦軸、ピニオンなどを介す必要がなく、エンジンからの駆動力を、前輪駆動軸を介して前輪に効率的に伝達することができる。さらには、ベベルギアや縦軸、ピニオンなどを内装させる固定ケースを設ける必要がなく、前輪駆動軸周辺の組立やメンテナンスを容易に行うことができる。従って、燃費を向上するとともに、作業性を向上させた作業車両を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、前輪駆動軸は、自在軸継手を介して左右前輪の支持ケースの中心部に設けたサンギアに嵌合させるので、路面や圃場の情況により車両が上下方向に揺動されたり、ステアリング操向により車両を左右方向に旋回させる際、前輪駆動軸からの動力の伝達方向を変える部材を、前輪駆動軸周辺に別途外付けなどする必要がなく、前輪駆動軸自体で容易に変えることができる。従って、コンパクトな前輪の駆動構成にできるとともに、コストダウンを図った作業車両を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、前輪は、サンギアと、このサンギアの周囲にこのサンギアに噛合わせて配置する複数のプラネタリギアと、このプラネタリギアの外周を囲むようにこのプラネタリギアに噛合わせて配置するリングギアとの連動により回転するので、前輪駆動軸を前輪に直結して効率的に伝達されるエンジンからの駆動力で、サンギアを駆動させることにより、各ギアを追従して回転させ、重量を有する車両の前輪をより効率的に駆動させることができる。従って、燃費を向上させた作業車両を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、複数のプラネタリギアを支持するプラネタリキャリアを支持ケースに固定して、プラネタリギアを、プラネタリキャリアと、支持ケースとで支持するので、別途プラネタリギアを支持する支持部材を設ける必要がなく、プラネタリギアを確実に支持して、プラネタリギアの回転を安定させるとともに、前輪駆動軸を前輪に直結して効率的に伝達されるエンジンからの駆動力を、プラネタリキャリアと、リングギアとで支持ケースを回転させ、より効率的に前輪を駆動することができる。従って、燃費を向上させた作業車両を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。
図1は、本発明の一例としてのホイール式トラクタの側面図、図2は同トラクタの平面図を示す。この例のトラクタ21は、車体フレーム22の前後に前輪23および後輪24を備え、前輪23の上方にボンネット25を形成し、その内側には原動機部としてのエンジン40およびエンジン40の後部にクラッチハウジング41が配置され、さらにこのクラッチハウジング41の後部にはミッションケース42が配設されており、エンジン40からの動力が前輪23および後輪24に伝達される。そして、ボンネット25の後部に連続してキャビン27(ロプス仕様であってもよい)が設けられる。なお、説明に用いられる前後、左右、上下などの方向は、車両の進行方向を基準として示される。
キャビン27内には、車両操作部としてのエンジンキー、アクセルペダル,クラッチペダル,クラッチペダル28などの操作ペダル、ステアリングハンドル29、運転席30などを設ける。キャビン27の外周はそれぞれフロントガラス31、リアガラス32、ドア33、屋根34などを取付けてもよい。また、キャビン27の下方には、運転者がキャビン27に乗降するための昇降ステップ37を車体フレーム22に固定して取り付けられる。
そして、エンジン40からの動力はミッションケース42後端から突出したPTO軸38に伝達され、このPTO軸38から図示しないユニバーサルジョイントや作業機装着装置39などを介して車両後端に装着された不図示の作業機を駆動させる。
次に、動力伝達の構成について説明する。図3に動力伝達系のスケルトン図、図4にミッションケース42の断面展開図を示す。この図3〜4のように、クラッチハウジング41内には多板式の主クラッチ43が収納され、クラッチペダル28に連係されている。また、エンジン40の出力軸44の回転が主クラッチ43に入力され、この主クラッチ43の出力軸45は、車両後方に延出され、PTOクラッチ軸46と同一軸心に備えられる。
出力軸45の後端には伝動歯車47とPTO三速爪47aが配置されており、PTOクラッチ軸46には、PTO一速歯車48と、PTO二速歯車49と、PTO逆転歯車50とがそれぞれ遊嵌される。そして、PTO一速歯車48と、PTO二速歯車49と、伝動歯車47とは、主軸51に設けられた伝達歯車52,53,54にそれぞれ噛合っており、PTO逆転歯車50はカウンタ歯車55を介して伝達歯車56と噛合い、PTOクラッチスライダ57,58の摺動により伝達歯車52,53,56およびPTO三速爪47aからPTOクラッチ軸46および減速歯車59を介してPTO軸60に回転駆動力が伝達され、作業機sを駆動させる。
主軸51に固設された伝達歯車52,53,54,56は、主変速軸61に遊嵌される、主変速一速歯車62、主変速二速歯車63、主変速三速歯車64、主変速四速歯車65にそれぞれ噛合されている。この主変速軸61の軸方向摺動可能にスプライン嵌合される2つの主変速クラッチスライダ66,67は、キャビン27に有する不図示の主変速レバーに連係されている。この主変速レバーの操作により主変速クラッチスライダ66,67と、主変速一速歯車62、主変速二速歯車63、主変速三速歯車64、主変速四速歯車65のそれぞれに形成された爪との咬合を選択し、選択されたいずれか1つの上記主変速歯車62,63,64,65を介して主軸51から主変速軸61へ動力が伝達される。
また、主変速軸61の車両進行方向前方延長部分には、正転側歯車68および逆転側歯車69がそれぞれ同一軸心上に遊嵌される。そして、キャビン27に有する不図示のリバーサレバーを操作することによりリバーサクラッチ70が前進側または後進側のいずれかに選択接続され、主変速軸61の回転は正転側歯車68または逆転側歯車69のいずれかに伝達される。ただし、リバーサレバーがニュートラル位置の場合は、回転は正転側歯車68および逆転側歯車69のいずれにも伝達されない。
正転側歯車68は、伝達軸71に嵌合される歯車72に、逆転側歯車69はカウンタ軸73に嵌合されるカウンタ歯車74にそれぞれ噛合されており、このカウンタ歯車74は伝達軸71に嵌合される歯車75と噛合される。
その結果、リバーサクラッチ70が前進側に接続されたときは、主変速軸61の回転動力が正転側歯車68を介して伝達軸71に伝達され、リバーサクラッチ70が後進側に接続されたときは、主変速軸61の回転動力が逆転側歯車69からカウンタ軸73を介して伝達軸71を逆転方向に回転させることを可能としている。
伝達軸71に嵌合される歯車72は、正転側歯車68と噛合うとともに、副変速軸76の同軸線上であり車両進行方向前方に設けられる歯車77と噛合っている。副変速軸76には副変速シフタ78が嵌合されており、副変速軸76の前部と歯車77の後部との間を自在に摺動可能としている。
この副変速シフタ78はキャビン27に有する不図示の副変速レバーによって操作され、副変速シフタ78の前部に形成された副変速シフタ歯78aが歯車77の後部位置77aに位置する状態の副変速三速(副変速高速段)、副変速シフタ歯78aと歯車77の後端に設けられた歯77bとが噛合う状態の副変速二速、副変速シフタ78の中央上部に形成された歯78bと伝達軸71の中央近傍に設けられた歯車79とが噛合う状態の副変速一速、副変速シフタ78に回転動力が伝達されない(ニュートラル)状態、そして副変速シフタ78後部の歯78cと不図示の超低速用歯車とが噛合う状態の副変速超低速(C速)とのそれぞれに切換可能とした副変速装置が構成される。
これら副変速シフタ78の摺動による歯車噛合わせの選択で、伝達軸71の回転が三段の変速を経て出力され、副変速軸76に入力された回転動力は、副変速軸76に設けられた3つの歯車80,81,82などによって、後輪駆動系と前輪駆動系の二方向に出力される。
ミッションケース42後方には後輪デフ装置83が配置され、副変速軸76の回転が、この副変速軸76の後端に形成された歯車82を介して後輪デフ装置83に入力され、リアアクスルケース17内の車軸18などを介して後輪24が駆動される。なお、符号84はブレーキ装置である。
また、副変速軸76に設けられた歯車80または81などにより、前輪駆動出力軸85に遊嵌される標準駆動入力歯車86または増速駆動入力歯車87から四輪駆動・前輪増速駆動切換機構88を介して前輪駆動出力軸85に入力された回転動力が、この前輪駆動出力軸85の前端に連結される前輪伝達軸89を介して前輪側のデフ装置97に入力され、後述する本願発明の要部であって、デフ装置97を内設する不図示のサイドフレーム上に固設されたフロントアクスルケース19から左右方向に突出される前輪駆動軸101を介して前輪23が駆動される。なお、上述では四輪駆動のトラクタ21について説明したが、前輪駆動の作業車両であってもよい。
次に、前輪の駆動について、その具体的構成を説明する。図5は、左右前輪間のサスペンションを示す正面図、図6は左右前輪間のサスペンションを示す平面図、図7は右前輪のサスペンションを下方から見た斜視図、図8は前輪駆動軸を前輪のサンギアに接続したサスペンション周辺を示す正面模式図、図9は支持ケース内の構成を示す前輪の側面模式図である。
前輪23のダブルウイッシュボーン形式のサスペンション100は、図5〜6に示すように、車両中央近傍に有するフロントアクスルケース19から左右前輪23に対して左右対称に設けられる。そして、この前輪駆動軸101の上方および下方であって、フロントアクスルケース19における左右端部の上端部および下端部に、車両前後方向に軸芯を有し、正面視時計/反時計回りに回動自在に設けられた回動軸102a,102bと、左右前輪23のステアリングナックル104の上端部および下端部から内側方向に突設したステー104a,104bと、のそれぞれの間に、図6に示す平面視略U字(限定されない)のサスペンションアーム105a,105b(ダブルウイッシュボーン)が、車両上下方向に回動可能に取付けられる。なお、サスペンションアーム105a,105bの二股側が、回動軸102a,102bに取付けられる。
また、サスペンションアーム105a,105bの外側端部と、ステアリングナックル104のステー104a,104bの内側端部との間は、球面ジョイント106a,106bにより車両上下方向に回動可能に連結される。なお、球面ジョイント106a,106bは、ステー104a,104bに着脱自在に取付けてもよい。また、図5に示す符号99(図6〜7では省略)は、サスペンション100の弾性体として機能する油圧シリンダである。
次に、フロントアクスルケース19から左右方向に突出される前輪駆動軸101は、図8に示すように、まず、前輪駆動軸101aの延長線上であって、車両の内側近傍に設けられた、前輪駆動軸101aの動力伝達方向を、路面や圃場などの状況による車両の上下方向の揺動に応じて、該上下方向に伝達可能に回動自在とする自在軸継手108の内側端部に接続され、この自在軸継手108の外側端部には、前輪駆動軸101bが接続される。
次いで、前輪駆動軸101bは、この前輪駆動軸101bの延長線上であって、車両の外側近傍に設けられた、前輪駆動軸101bの動力伝達方向を、ステアリングハンドル29の操向による車両の旋回に応じて、該左右方向に伝達可能に回動自在とする自在軸継手110の内側端部に接続され、この自在軸継手110の外側端部には、前輪駆動軸101cが接続される。
なお、自在軸継手110内の、前輪駆動軸101bに連系されるアーム112と、前輪駆動軸101cに連系されるアーム113とを、アーム112,113に取付けられたゴムや樹脂(限定されず、金属接触を防ぐ材質であればよい)などからなる弾性部材115を介して、軸112,113の外周を覆うように設けられた、内部に円柱状の空洞を有する円筒部114a(内部が円柱状であれば、外形は限定されない)の上下にステー114b,114cの端部を取付け、このステー114b,114cの他端部が、自在軸継手110のケース 内中央近傍の上端部および下端部に固設される支持部114で支持することにより、前輪駆動軸101bをこの支持部114で間接的に支持してもよい。
また、左右前輪23の支持ケース103の内側中心部には、図8〜9に示すように、サンギア116が配設されるとともに、このサンギア116の外周には、複数(図中では3枚設置されているが、設置枚数は限定されない)のプラネタリギア117がサンギア116に噛み合うように等間隔に配設される。これらプラネタリギア117は、内側部に隣接するプラネタリキャリア119に取付けられており、さらに、このプラネタリキャリア119の外周部が、支持ケース103に取付けられる。一方、プラネタリギア117の外周には、リングギア118がプラネタリギア117に噛み合うように配設され、このリングギア118の外周部が支持ケース103に固設される。
このような支持ケース103内の構造を有する前輪23のサンギア116に、自在軸継手108,110を挟装した前輪駆動軸101a,101b,101cからなる前輪駆動軸101における前輪駆動軸101cの外側端部が接続される。
ここで、エンジン40からの駆動力を、前輪駆動軸101を介して前輪に伝達し、車両を走行させる際、まず、圃場や道路などに有する凹凸や障害物など走行路面の状況により、前輪23に上方向あるいは下方向の力が加わった場合、左右各前輪駆動軸101aの外側部および左右前輪駆動軸101bの内側部は、左右それぞれの自在軸継手108の部分で、上方向あるいは下方向に曲折するように駆動力の伝達方向を変え、前輪駆動軸101aから前輪駆動軸101bへ周知の方法で動力が伝達される。その結果、サスペンションアーム105a,105bが、回動軸102a,102bの回動により、上方向あるいは下方向に揺動され、サスペンションアーム105a,105bの外側端部の球面ジョイント106a,106bを介して、左右前輪23が個別であって、同方向(上方向あるいは下方向)に揺動することで、車体が傾斜することなく、常時水平を維持できるため、安定走行および安全性の向上に加え、安定した高速走行を可能とする効果を得ることができる。
次いで、車両の旋回時は、ステアリングハンドル29に連係されるロッドなどのリンク部材119が、左右前輪23のステアリングナックル104に連結され、ステアリングハンドル29の操向によりリンク部材119を摺動(詳細な説明は周知のため省略する)させて、左右前輪23が左右方向に回動されるが、その際、前輪駆動軸101bと、前輪駆動軸101cとの間に備える左右それぞれの自在軸継手110によって、左右各前輪駆動軸101bの外側部および前輪駆動軸101cの内側部は、右方向あるいは左方向に曲折するように駆動力の伝達方向を変え、前輪駆動軸101bから前輪駆動軸101cへ周知の方法で動力が伝達される。なお、ステアリングハンドル29による左右前輪23の最大切れ角55度に追従して、前輪駆動軸101bと、前輪駆動軸101cとの曲がり角は、自在軸継手110により55度まで可能とされる。
そして、このような自在軸継手108,110を挟装した前輪駆動軸101a,101b,101cからなる前輪駆動軸101に、エンジン40から伝達された駆動力が、前輪駆動軸101cから、前輪23の支持ケース103に内設されるサンギア116に伝達される。このため、ベベルギアや縦軸、ピニオンなどを介す必要がなく、エンジン40からの駆動力を、前輪駆動軸101を介して前輪23に効率的に伝達することができる。さらには、ベベルギアや縦軸、ピニオンなどを内装させる固定ケースを設ける必要がなく、前輪駆動軸101周辺の組立やメンテナンスを容易に行うことができる。
次いで、前輪23のサンギア116に伝達された前輪駆動軸101からの駆動力は、サンギア116を回転させるとともに、このサンギア116の回転により、複数のプラネタリギア117がサンギア116の外周上を自転しながら公転し、さらに、これらプラネタリギア117の回転によりリングギア118が回転することで、支持ケース103を回転させ、前輪23が回転駆動される。このため、前輪駆動軸101を前輪23に直結して効率的に伝達されるエンジン40からの駆動力で、サンギア116を駆動させることにより、各ギア117,118を追従して回転させ、重量を有する車両の前輪23をより効率的に駆動させることができる。
さらには、これらプラネタリギア117を支持するプラネタリキャリア119を、支持ケース103に固定して、プラネタリギア117を、プラネタリキャリア119と、支持ケース103と、で支持するため、別途プラネタリギア117を支持する支持部材を設ける必要がなく、プラネタリギア117を確実に支持して、プラネタリギア117の回転を安定させるとともに、前輪駆動軸101を前輪23に直結して効率的に伝達されるエンジン40からの駆動力を、プラネタリキャリア119と、リングギア118とで支持ケース103を回転させ、より効率的に前輪23を駆動することができる。
以上のような構成にすることで、前輪駆動軸101が、前輪23のサンギア116に直結されるため、ベベルギアや縦軸、ピニオンなどを介す必要がなく、エンジン40からの駆動力を、前輪駆動軸101を介して前輪23に効率的に伝達することができる。さらには、ベベルギアや縦軸、ピニオンなどを内装させる固定ケースを設ける必要がなく、前輪駆動軸101周辺の組立やメンテナンスを容易に行うことができる。
また、左右前輪駆動軸101のそれぞれに設けられた自在軸継手108によって、左右前輪駆動軸101が左右個別に動力の伝達方向を変えることができるので、走行路面の状況により、左右前輪23が個別であって、同方向(上方向あるいは下方向)に揺動できるため、車体が傾斜することなく、常時水平を維持でき、安定走行および安全性の向上に加え、安定した高速走行を可能とすることができる。また、前輪23の支持ケース103に、各ギア116,117,118が内設されるため、前輪駆動軸101を前輪23に直結して効率的に伝達されるエンジン40からの駆動力で、サンギア116を駆動させることにより、プラネタリギア117およびリングギア118を追従して回転させ、重量を有する車両の前輪23をより効率的に駆動させることができる。
さらには、プラネタリギア117を支持するプラネタリキャリア119を、支持ケース103に固定するため、別途プラネタリギア117を支持する支持部材を設ける必要がなく、プラネタリギア117を確実に支持して、プラネタリギア117の回転を安定させるとともに、前輪駆動軸101を前輪23に直結して効率的に伝達されるエンジン40からの駆動力を、プラネタリキャリア119と、リングギア118とで支持ケース103を回転させ、より効率的に前輪23を駆動することができる。
以上詳述したように、この例のトラクタ1は、車両前部のフロントアクスルケース19内から左右に突設した前輪駆動軸101と、前輪駆動軸101の上方および下方であって、フロントアクスルケース19と、左右前輪23のステアリングナックル104とのそれぞれの間に球面ジョイント106a,106bを介して取付けた、左右前輪23を車両の上下方向に揺動可能に支持する上下サスペンションアーム105a,105bとを備え、前輪駆動軸101を、前輪23に直結するものである。加えて、前輪駆動軸101は、自在軸継手108,110を介して左右前輪23の支持ケース103の中心部に設けたサンギア116に嵌合させ、前輪23は、サンギア116と、このサンギア116の周囲にこのサンギア116に噛合わせて配置する複数のプラネタリギア117と、このプラネタリギア117の外周を囲むようにこのプラネタリギア117に噛合わせて配置するリングギア118との連動により回転する。さらに、複数のプラネタリギア117を支持するプラネタリキャリア119を支持ケース103に固定して、プラネタリギア117を、プラネタリキャリア119と、支持ケース103とで支持する。
また、上述の例では、作業車両の一例としてホイール式トラクタ(農作業機)について説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、左右前輪を備えるセミクローラ式トラクタや、農作業車両として田植機、管理機など、また、建設作業車両として、トラクターショベル、モーターグレーダ、スクレーパ、トレンチャなど左右前輪にサスペンションを備えるあらゆる作業車両に適用することができる。
本発明の一例としての、ホイール式トラクタを示す左側面図である。 ホイール式トラクタの平面図である。 動力伝達系のスケルトン図である。 ミッションケース内部の断面展開図である。 左右前輪間のサスペンションを示す正面図である。 左右前輪間のサスペンションを示す平面図である。 右前輪のサスペンションを下方から見た拡大斜視図である。 左前輪のサスペンション周辺を示す正面模式図である。 支持ケース内の構成を示す前輪の側面模式図である。 従来の前輪駆動軸と、前輪との接続部分を示す左前輪周辺の正面模式図である。
符号の説明
19 フロントアクスルケース
23 前輪
100 サスペンション
101,101a,101b,101c 前輪駆動軸
102a,102b 回動軸
103 支持ケース
103a 固設部
104 ステアリングナックル
104a,104b ステー
105a,105b サスペンションアーム
106a,106b 球面ジョイント
108,110 自在軸継手
116 サンギア
117 プラネタリギア
118 リングギア
119 プラネタリキャリア

Claims (4)

  1. 車両前部のフロントアクスルケース内から左右に突設した前輪駆動軸と、
    前記前輪駆動軸の上方および下方であって、前記フロントアクスルケースと、左右前輪のステアリングナックルとのそれぞれの間に球面ジョイントを介して取付けた、前記左右前輪を車両の上下方向に揺動可能に支持する上下サスペンションアームとを備える作業車両において、
    前記前輪駆動軸を、前記前輪に直結することを特徴とする作業車両。
  2. 前記前輪駆動軸は、自在軸継手を介して前記左右前輪の支持ケースの中心部に設けたサンギアに嵌合させることを特徴とする、請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記前輪は、前記サンギアと、該サンギアの周囲に該サンギアに噛合わせて配置する複数のプラネタリギアと、該プラネタリギアの外周を囲むように該プラネタリギアに噛合わせて配置するリングギアとの連動により回転することを特徴とする、請求項1に記載の作業車両。
  4. 前記複数のプラネタリギアを支持するプラネタリキャリアを前記支持ケースに固定して、前記プラネタリギアを、プラネタリキャリアと、前記支持ケースとで支持することを特徴とする、請求項1に記載の作業車両。
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