JPH054526A - 車両の駆動装置 - Google Patents

車両の駆動装置

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JPH054526A
JPH054526A JP18305791A JP18305791A JPH054526A JP H054526 A JPH054526 A JP H054526A JP 18305791 A JP18305791 A JP 18305791A JP 18305791 A JP18305791 A JP 18305791A JP H054526 A JPH054526 A JP H054526A
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wheel hub
vehicle
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drive shaft
ball joint
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Haruyuki Taniguchi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車輪ハブをドライブシャフトに対して下方に
オフセットして連結しつつ、キングピンオフセットを小
さくできる車両の駆動装置を提供する。 【構成】 ドライブシャフト14の回転力をドライブギ
ア34の下方に噛合したドリブンギア28によって車輪
ハブ32に伝達することにより、車輪ハブ32がドライ
ブシャフト14に対して下方にオフセットされて連結さ
れる。さらにドライブシャフト14に回転力を制動する
ブレーキ10が設けられたため、ブレーキ装着のための
ナックル24の車両中心側の張り出しをなくすことがで
き、またロアボールジョイントの結合中心20aがナッ
クル24のスピンドル部30の凹部30aに近接して位
置させられたことにより、結合中心20aが車輪ハブ3
2に近づけられる。これによって、キングピン軸Aとタ
イヤ中心線Bとの間隔、すなわちキングピンオフセット
が縮小される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の駆動装置に関
し、特に車輪ハブがドライブシャフトに対して下方にオ
フセットされて連結されるようにした車両の駆動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】かかる車両の駆動装置は、車両の最低地
上高さをアップできるという利点があり、例えば、実開
昭61−85517号公報に開示されている。この駆動
装置では、ドライブシャフトの回転を下方に伸びる伝達
軸を兼ねたキングピンに伝え、さらにこれをキングピン
下方でギア結合されている車輪ハブに伝達するようにし
ている。これにより、車輪ハブがドライブシャフトに対
して下方にオフセットされて連結されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構造では、ブレーキが車輪ハブ内に装着されており、
そのスペース確保のため車輪ハブの背面は必然的にキン
グピン側に張り出す。この結果キングピンは車輪ハブよ
りかなり内側にずれることになり、キングピン軸がタイ
ヤ中心軸より離れてキングピンオフセットが大きくな
り、操縦安定性が悪くなるという問題点があった。ま
た、キングピンと車輪ハブとをかさ歯車で伝達するため
に、少なくともその歯車分のオフセットを確保しなけれ
ばならない。そこで本発明では、車輪ハブをドライブシ
ャフトに対して下方にオフセットして連結しつつ、キン
グピンオフセットを小さくすることができる車両の駆動
装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では上記課
題を解決するために、車両のドライブシャフトで回転さ
れ、ドリブンギアに回転力を与えるドライブギアと、該
ドライブギアの下方に設けられて該ドライブギアに噛合
するドリブンギアと、該ドリブンギアとともに回転する
車輪ハブと、該車輪ハブを回転可能に支持するスピンド
ル部を有するナックルと、該ナックルの上部をサスペン
ションアッパアームに回動可能に接続するアッパボール
ジョイントと、前記ナックルの下部をサスペンションロ
アアームに回動可能に接続するロアボールジョイントと
を有する車両の駆動装置であって、前記ドライブシャフ
トに前記ドライブシャフトの回転力を制動するブレーキ
を設け、前記ナックルのスピンドル部の車両中心側端部
に凹部を設け、前記ロアボールジョイントと前記サスペ
ンションロアアームとの結合中心を該凹部に近接して位
置させることを特徴とする車両の駆動装置を創出した。
【0005】
【作用】上記構成を備えた本発明の車両の駆動装置にお
いては、ドライブシャフトによって回転されるドライブ
ギアの下方に該ドライブギアと係合するドリブンギアが
設けられ、このドリブンギアとともに車輪ハブが回転す
る構造としたことにより、車輪ハブがドライブシャフト
に対して下方にオフセットされて連結される。さらに、
この車輪ハブはナックルのスピンドル部によって回転可
能に支持されており、このナックルの上部および下部
が、アッパおよびロアボールジョイントで各々サスペン
ションアッパアームおよびロアアームに回動可能に接続
されることによって、サスペンションが構成されてい
る。これによって、アッパボールジョイントとロアボー
ルジョイントの各サスペンションアームとの結合中心を
結ぶ直線が、車輪の水平方向の回転軸すなわちキングピ
ン軸となる。
【0006】ここで、前記ドライブシャフトにドライブ
シャフトの回転力を制動するブレーキが設けられたこと
により、従来車輪ハブ内に装着されていたブレーキが除
去され、車輪ハブ内ブレーキ装着のための車輪ハブの背
面の張り出しをなくすことができる。さらに、ナックル
のスピンドル部の車両中心側端部に凹部が設けられ、ロ
アボールジョイントとサスペンションロアアームとの結
合中心がこの凹部に近接して位置させられたことによ
り、該結合中心が車輪ハブに近づけられる。これによっ
て、前記キングピン軸とタイヤ中心線との間隔、すなわ
ちキングピンオフセットが縮小される。このように本発
明の車両の駆動装置によると、車輪ハブをドライブシャ
フトに対して下方にオフセットして連結しつつ、キング
ピンオフセットを小さくすることができるのである。
【0007】
【実施例】次に本発明を具現化した一実施例について図
1を参照して説明する。図1は、本発明の車両の駆動装
置の一実施例を車両後方側から見た部分縦断面図であ
る。本実施例は、本発明を4輪駆動式車両の前輪駆動装
置に適用した例であり、これについて説明する。参照符
号8はフロントディファレンシャル装置であり、図示し
ないエンジンから伝達された駆動力を、左右の前輪に回
転数の差が生じることを許容しつつ分配する装置であ
る。分配された駆動力は、右側ドライブシャフト14お
よび図示しない左側ドライブシャフトを回転させる。以
下、右前輪部分の構造のみについて説明するが、左前輪
部分についても同様である。
【0008】前記ドライブシャフト14の先端には、ド
ライブギア34が等速ボールジョイント16によって、
回転力伝達可能でかつ等速ボールジョイント16の結合
中心16aの回りに回動可能に接続されている。このド
ライブギア34は、ナックル24とケース26で構成さ
れるハブリダクションケース内に収められており、ナッ
クル24およびケース26に対して、ボールベアリング
34a,34bによって回転自在に取り付けられてい
る。このドライブギア34の下方には、ドライブギア3
4と噛合するドリブンギア28が、同じくハブリダクシ
ョンケース24,26内に収められ、ドリブンギア28
の一端は車両外側(図示右側)へ向かって突出してい
る。このドリブンギア28は、ナックル24のスピンド
ル部30に対して、ボールベアリング28a,28bに
よって回転自在に取り付けられている。
【0009】このドリブンギア28の前記突出部には車
輪ハブ32が一体に固定されており、ドリブンギア28
とともに前記スピンドル部30の回りに回転可能になっ
ている。車輪ハブ32には右前輪タイヤ36が取付けら
れる。従ってドライブギア34は、車両のドライブシャ
フト14で回転され、ドリブンギア28に回転力を与え
るドライブギアであり、ドリブンギア28はドライブギ
ア34の下方に設けられドライブギア34に噛合するド
リブンギアである。また車輪ハブ32は、ドリブンギア
28とともに回転する車輪ハブであり、ナックル24は
車輪ハブ32を回転可能に支持するスピンドル部30を
有するナックルを構成している。
【0010】前記ナックル24の車両中心側上部には、
アッパボールジョイント取り付け部6が設けられてお
り、このアッパボールジョイント取り付け部6はアッパ
ボールジョイント4を介してサスペンションアッパアー
ム2に接続されている。これにより、取り付け部6はサ
スペンションアッパアーム2に対して、アッパボールジ
ョイント4の結合中心4aの回りに回動可能に接続され
ている。同様に、ナックル24の車両中心側下部にはロ
アボールジョイント取り付け部22が設けられ、ロアボ
ールジョイント20によって、その結合中心20aの回
りに回動可能に、サスペンションロアアーム18に対し
て接続されている。従ってアッパボールジョイント4
は、ナックル24の上部6をサスペンションアッパアー
ム2に回動可能に接続するアッパボールジョイントとし
て機能し、ロアボールジョイント20は、ナックル24
の下部22をサスペンションロアアーム18に回動可能
に接続するロアボールジョイントとして機能する。
【0011】さらに、前記ドライブシャフト14の前記
フロントディファレンシャル装置8近傍には、ブレーキ
ディスク12が一体に固定され、このブレーキディスク
12は、図示しない車体メンバに取付けられたブレーキ
10によって押圧されて、ドライブシャフト14の制動
が行われる。従ってブレーキ10は、ドライブシャフト
14に設けられたドライブシャフト14の回転力を制動
するブレーキとして機能する。これによって、ブレーキ
10による制動トルクも駆動トルクと同様に、前記ドラ
イブギア34,ドリブンギア28を介して車輪ハブ32
に伝達される。従って、車輪ハブ32内あるいはハブリ
ダクションケース24,26内には、ブレーキを装着す
る必要がなくなる。
【0012】さらに図1に示されるように、ナックル2
4の前記スピンドル部30は中空に形成されるととも
に、その車両中心側端部は大きくえぐられた凹部30a
となっている。そしてこの凹部30aと、前記スピンド
ル部30の中空部分とによって作られるスピンドル部3
0の車両中心側の空間に、凹部30aに近接してロアボ
ールジョイント20が位置している。すなわち、ロアボ
ールジョイント20とサスペンションロアアーム18と
の結合中心20aが、凹部30aに近接して位置してい
る。
【0013】ここで、アッパボールジョイント4とサス
ペンションアッパアーム2との結合中心4aと、ロアボ
ールジョイント20とサスペンションロアアーム18と
の結合中心20aとを結ぶ直線Aが、車輪36の水平方
向の回転軸つまりキングピン軸となる。このため、前記
等速ボールジョイント16の結合中心16aは、このキ
ングピン軸A上に位置するように設計されている。ナッ
クル24のスピンドル中心線C上における、このキング
ピン軸Aとタイヤ中心線Bとの距離を、ここではキング
ピンオフセットと呼ぶ。よく知られるように、このキン
グピンオフセットが小さいほどタイヤ36を通じての路
面Dからの影響が車両側に伝わりにくくなり、車両の操
縦安定性が向上する。
【0014】さて、以上のように構成された本実施例の
車両の駆動装置においては、前述の如く車輪ハブ32内
あるいはハブリダクションケース24,26内には、ブ
レーキを装着する必要がないため、ブレーキ装着のため
のナックル24の車両中心側の張り出しをなくすことが
できる。さらに、ロアボールジョイント20とサスペン
ションロアアーム18との結合中心20aが、凹部30
aに近接して位置させられていることにより、結合中心
20aが車輪ハブ32に近づけられる。これによって、
キングピン軸Aとタイヤ中心線Bとの間隔、すなわちキ
ングピンオフセットが縮小される。このようにして、車
輪ハブ32をドライブシャフト14に対して下方にオフ
セットして連結しつつ、キングピンオフセットを小さく
することができる。
【0015】本実施例では、ドライブシャフトの回転力
を制動するブレーキとしてディスクブレーキを用いた
が、他のタイプのブレーキを用いてもよい。また、ナッ
クルのスピンドル部を中空にした場合について示した
が、必ずしも中空でなくてもよい。装置の他の部分の形
状,サイズ,配置等についても、本実施例に限定される
ものではない。さらに本実施例の波及的な効果として、
ナックルのスピンドル部を中空にしたため、ナックルの
車両中心側に形成される空間が大きくなって、ロアボー
ルジョイントの結合中心を車輪ハブにより近づけること
ができ、キングピンオフセットをより小さくすることが
できる。それとともにハブリダクション部分が軽量化さ
れて、サスペンション特性が向上する。
【0016】
【発明の効果】本発明においては、ドライブギアに下方
で噛合するドリブンギアを用いて駆動力を車輪ハブに伝
達するとともに、ドライブシャフトにブレーキを設け、
さらにナックルの車両中心側の凹部にロアボールジョイ
ントを近接して位置させた車両の駆動装置を創出したた
めに、車輪ハブをドライブシャフトに対して下方にオフ
セットして連結しつつ、キングピンオフセットを小さく
することができる。これによって、車両の操縦安定性を
損なうことなく最低地上高さをアップさせることができ
る。さらに本発明の波及的な効果として、 (1) ブレーキをドライブシャフトに取付けたインボード
ブレーキタイプとしたことによって、ナックル部分の重
量すなわちばね下重量が減少するため、サスペンション
特性が大幅に向上する。 (2) ロアボールジョイントがタイヤに近づくため、飛石
等からロアボールジョイントが保護される。 (3) ナックルのロアボールジョイント取り付け部を小さ
くすることができ、軽量化を図ることができる。 といった効果も得られ、極めて実用性に優れた車両の駆
動装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両の駆動装置の一実施例を示す部分
縦断面図である。
【符号の説明】
14 ドライブシャフト 36 車輪 34 ドライブギア 28 ドリブンギア 32 車輪ハブ 24 ナックル 30 スピンドル部 2 サスペンションアッパアーム 4 アッパボールジョイント 18 サスペンションロアアーム 20 ロアボールジョイント 10 ブレーキ 30a 凹部 20a ロアボールジョイント結合中心

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両のドライブシャフトで回転され、ド
    リブンギアに回転力を伝えるドライブギアと、該ドライ
    ブギアの下方に設けられて該ドライブギアに噛合するド
    リブンギアと、該ドリブンギアとともに回転する車輪ハ
    ブと、該車輪ハブを回転可能に支持するスピンドル部を
    有するナックルと、該ナックルの上部をサスペンション
    アッパアームに回動可能に接続するアッパボールジョイ
    ントと、前記ナックルの下部をサスペンションロアアー
    ムに回動可能に接続するロアボールジョイントとを有す
    る車両の駆動装置であって、前記ドライブシャフトに前
    記ドライブシャフトの回転力を制動するブレーキを設
    け、前記ナックルのスピンドル部の車両中心側端部に凹
    部を設け、前記ロアボールジョイントと前記サスペンシ
    ョンロアアームとの結合中心を該凹部に近接して位置さ
    せることを特徴とする車両の駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100408310B1 (ko) * 2001-05-11 2003-12-03 박성기 구동휠 구조
JP2009067177A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Yanmar Co Ltd 作業車両
JP2012076506A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Mazda Motor Corp 電気自動車のモータ搭載構造
CN103358819A (zh) * 2013-07-13 2013-10-23 临颍县颍机机械制造有限公司 轮边减速器四驱抓草机
KR101338422B1 (ko) * 2008-06-19 2013-12-10 현대자동차주식회사 쇽 업소버 오염방지장치

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