JP2009065408A - 画像形成装置および消費電力管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】停電回避のために省電力モードへ移行させる装置を優先度に基づいて適正に選択することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】実行予定のジョブの実行に先立って、自機で該実行予定のジョブを実行すると、複数台の複合機10で構成される消費電力管理システム5内の総消費電力量が所定の上限消費電力量を超えるか否かを調べ、超える場合は、その実行予定のジョブよりも優先度が低いジョブを実行している他の複合機10に対して省電力モードへの移行指示を送信し、移行完了を確認後に実行予定のジョブを実行する。各ジョブの実行優先度は、ジョブの種類、ユーザの役職、複合機の処理速度や状態など、ユーザの恣意が反映されない客観的条件で決定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数台で消費される総消費電力量を制御して消費電力オーバによる停電を防止する画像形成装置および消費電力管理システムに関する。
突然の停電は機器に悪影響を与えることが多い。たとえば、ディジタル複合機などの画像形成装置では、画像データ記憶用のハードディスク装置が突然の停電によって破損しないようにする必要がある。また、プリント中に突然停電してジャムが発生すると、その記録紙の除去作業が面倒であるばかりか、除去する過程で記録紙の一部が破れて機内に残ったり、トナー像が未定着のために機内や作業者の手を汚してしまったりする場合がある。
そこで、無停電電源装置(UPS…Uninterruptible Power Supply)を搭載すると共に、停電後の無停電電源装置による電力供給で動作する際の消費電力を少なくして無停電電源装置の給電時間を引き延ばしてその間に停電をユーザに通知し、コピー中の記録紙を機内に残さないように排出し、感光体に悪影響をおよぼさないように感光体を初期化し、停電復帰後の再開時に以前のジョブを続行できるように各種情報を不揮発メモリに退避し、これらの措置が完了してから無停電電源装置による給電を停止させるようにシャットダウン動作を行う装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、ネットワークを介して画像形成装置相互間で信号をやりとりし、合計の消費電力が閾値を超えないように制御して停電を防止するシステムがある。具体的には、ジョブの受付時にその実行優先度の指示をユーザから受け付けると共に、該ジョブを実行すればシステムの総消費電力が所定の閾値を超える場合に、このジョブよりも低優先度のジョブを実行している他の画像処理装置に対して省電力モードで実行するよう指示する。この指示を受けた画像形成装置はジョブを低速実行して消費電力を低減するようになっている(たとえば、特許文献2参照。)。
特開平5−72844号公報 特開2002−297353号公報
無停電電源装置を使用すれば突然の停電に対応することができるが、無停電電源装置は高価である。特に、トナー像を加圧加熱定着させる定着装置を使用する画像形成装置では、定着装置の消費電力が大きいので大容量の無停電電源装置が必要になり装置価格が高騰してしまう。
ユーザの指定した優先度に基づいてジョブの優先度を比較し、低優先度のジョブを省電力モードで低速動作させるシステムでは、ユーザが自由にジョブの優先度を指定できるので、優先度「高」で指定される場合が多くなり、優先度に基づく調停が旨く機能しないという問題が生じる。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、停電回避のために省電力モードへ移行させる装置を優先度に基づいて適正に選択することができる画像形成装置および消費電力管理システムを提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]複数台が互いに通信可能に接続される画像形成装置であって、
自機の消費電力量を求めて他の画像形成装置へ通知する消費電力通知手段と、
ジョブの優先度をそのジョブの種類に基づいて決定する優先度決定手段と、
実行予定のジョブを実行した場合の自機の消費電力量の予測値を求めるジョブ実行電力算出手段と、
他の画像形成装置から通知される消費電力量と前記予測値とから前記実行予定のジョブを実行した場合における前記複数台の画像形成装置の総消費電力量を求め、該総消費電力量が所定の上限消費電力量を超える場合に、前記実行予定のジョブよりも前記優先度が低いジョブを実行している他の画像形成装置に対して消費電力量の低減指示を送信する調停制御手段と、
を有する
ことを特徴とする画像形成装置。
上記発明では、実行予定のジョブの実行に先立って、自機でこの実行予定のジョブを実行すると複数台の画像形成装置で構成される消費電力管理システム内の総消費電力量が所定の上限消費電力量を超えるか否かを調べ、超える場合は、その実行予定のジョブよりも優先度が低いジョブを実行している他の画像形成装置に対して消費電力量の低減指示を送信する。該低減指示に従って他の画像形成装置が低消費電力となることで、実行予定のジョブの実行が可能になる。
優先度は、ジョブの種類に基づいて決定されるので、ユーザは自分勝手に優先度を指定できなくなり、優先度に基づくジョブ実行の調停機能が維持される。
[2]前記実行予定のジョブを実行した場合における前記総消費電力量が前記上限消費電力量を超える場合は前記実行予定のジョブの優先度を付加して他の画像形成装置に消費電力の低減可否を問い合わせし、この問い合わせに対して低減可能の応答を返した画像形成装置に前記低減指示を送信し、
前記問い合わせを受信した場合は、該問い合わせに付加されている優先度と自機で実行中のジョブの優先度とを比較した結果に基づいて前記問い合わせに対する応答を返す
ことを特徴とする[1]に記載の画像形成装置。
上記発明では、自機で実行予定のジョブの優先度を付加した問い合わせを他の画像形成装置に送信し、消費電力の低減可能の応答を返してきた画像形成装置の中から消費電力の低減指示の送信先を決定する。
[3]自機で実行中のジョブの優先度を他の画像形成装置に通知すると共に、他の画像形成装置からの前記通知により他の画像形成装置で実行中のジョブの優先度を常時認識しておき、該認識結果に基づいて前記実行予定のジョブの優先度と他の画像形成装置で実行中のジョブの優先度とを自機で比較して前記低減指示の送信先の画像形成装置を決定する
ことを特徴とする[1]に記載の画像形成装置。
上記発明では、自機で実行中のジョブの優先度を互いに通知し合うことで他の画像形成装置で実行中のジョブの優先度を常時認識しておき、他機のジョブの優先度と自機で実行予定のジョブの優先度とを自機で比較し、該比較結果から消費電力の低減指示の送信先を決定する。
[4]他の画像形成装置から前記低減指示を受信した場合は、自機を省電力モードに移行させた後、該移行の完了通知を前記低減指示の送信元の画像形成装置に送信し、
前記実行予定のジョブの実行に先立って前記低減指示を他の画像形成装置に送信した場合は、その送信先の画像形成装置から前記完了通知を受けた後に前記実行予定のジョブの実行を開始する
ことを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明では、低減指示の送信先の画像形成装置が省電力モードへ移行完了したことを確認してから自機で実行予定のジョブの実行を開始する。
[5]前記実行予定のジョブの実行に先立って前記低減指示を他の画像形成装置に送信した場合は、その画像形成装置に対して、前記実行予定のジョブの実行が完了した後に該ジョブの完了通知を送信する
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明では、自機でジョブを実行するために他の画像形成装置を省電力モードへ移行させた場合は、そのジョブの実行が完了した際に該ジョブの完了を該他の画像形成装置に通知する。これを受けた他の画像形成装置は省電力モードから復帰する。
[6]記録紙に所定のスタンプを押す押印手段をさらに備え、
他の画像形成装置から前記低減指示を受信した場合は、搬送中の記録紙の排紙を完了させかつこの記録紙に前記押印手段で前記スタンプを押すと共に、前記低減指示を受信した時点で実行されていたジョブを再開させるための情報を記憶手段に記憶した後、当該画像形成装置を省電力モードに移行させ、
省電力モードから復帰させるときは前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて前記ジョブを再開させる
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明では、プリント中に省電力モードへ移行する場合のジャムが回避され、かつ省電力モードから復帰後は中断したプリントジョブが再開される。すなわち、ユーザが気付かぬうちに、省電力モードへの移行と復帰が行われることがあるが、ユーザはプリント中に省電力モードへ入ったことおよびそのときのジャム回避動作で排紙された記録紙をその記録紙に押下されたスタンプによって後から認識することができる。
[7]ジョブ実行中に他の画像形成装置から前記低減指示を受け場合は、前記ジョブの実行を中断して省電力モードに移行すると共に、前記ジョブの中断中であることを表示手段に表示する
ことを特徴とする[1]乃至[6]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明では、他の画像形成装置からの低減指示に基づいて省電力モードへ移行中であることが、メッセージなどが表示パネルに表示されることによりユーザに通知される。
[8]主電源のオン後に行われる立ち上げ動作の一部を1つのジョブとして扱い、該ジョブを前記実行予定のジョブにする
ことを特徴とする[1]乃至[7]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明では、主電源オン後の立ち上げ動作の一部、たとえば、定着装置のヒータのウォームアップ動作を1つの実行予定のジョブとして扱う。
[9]優先度決定手段は、ジョブの種類に加えて、ユーザに関する要素、画像形成装置の処理能力に関する要素、画像形成装置の状態に関する要素のうちの少なくとも1つを加味して前記優先度を決定する
ことを特徴とする[1]乃至[8]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明では、ジョブの優先度は、ユーザが任意に設定できない複数の要素に基づいて決定される。より細かくかつ客観的にジョブの優先度の決定が可能になる。
[10]前記通信を、電力線を通信回線として利用するPLCモデムを用いて行うことを特徴とする[1]乃至[9]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明では、電力線を通じて通信できるので、画像形成装置相互間の通信回線を容易に確保することができる。
[11][1]乃至「10」のいずれか1つに記載の画像形成装置が複数台通信可能に接続された消費電力管理システム。
本発明によれば、停電回避のために省電力モードへ移行させる画像形成装置を優先度に基づいて適正に選択することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る消費電力管理システム5のシステム構成例を示している。消費電力管理システム5は、外部からの電力線2に介挿されたブレーカ3の下流側(配下)の電力線(宅内電力線2b)に接続された複数の複合機10を備えて構成される。
複合機10は、宅内電力線2bを通信回線として通信するPLC(Power Line Communication)PLCモデム8をそれぞれ備え、宅内電力線2bを通じて各種の情報を互いに送受信可能に構成されている。
複合機10は、自機の消費電力量を互いに通知し合うように構成され、各複合機10は消費電力管理システム5内の他の複合機10の消費電力量および消費電力管理システム5の総消費電力量を常時認識可能とされている。各複合機10は、新たにジョブを実行する前に、そのジョブを実行することによって消費電力管理システム5の総消費電力量が予め設定された上限消費電力量(閾値)を超えるか否かを調べ、超える場合は、自機のジョブより実行優先度の低いジョブを実行中の他の複合機10を省電力モードに移行(消費電力を低減)させてから、その実行予定のジョブを自機で実行するようになっている。ジョブの実行優先度は、ユーザが任意に指定できるものではなく、予め定められた基準で決定される。この基準の1つはジョブの種類である。このほか、ユーザに関する要素(権限レベルや職位など)、複合機10の処理能力や状態など他の任意の要素を基準に加えてもよい。
図2は、複合機10の内部の機械的概略構成を示している。複合機10は、原稿画像を光学的に読み取ってその複製画像を記録紙に印刷するコピー機能、読み取った原稿の画像データをファイルにして保存したり外部端末へ送信したりするスキャン機能、外部端末から受信した印刷データに基づいてラスタライズして得た画像を記録紙に印刷して出力するプリンタ機能、画像データを送受信するファクシミリ機能などを備えた画像形成装置である。
複合機10は、原稿画像を光学的に読み取って画像データを取得する読取部11と、画像データに基づく画像を記録紙上に形成して出力する記録部12とを備えている。読取部11は、原稿に光を照射する光源13と、その反射光を受けて原稿を幅方向に1ライン分読み取るラインイメージセンサ14と、原稿からの反射光をラインイメージセンサ14に導いて結像させるレンズ15やミラー16などからなる光学系のほか、ミラー16aや光源13を移動させてライン単位の読取位置を原稿の長さ方向に順次移動させる図示省略の移動機構などを備えて構成される。
記録部12は、電子写真プロセスによって記録紙上に画像を形成する。記録部12は多数の記録紙が収容される給紙トレー21と、給紙トレー21から記録紙を繰り出して排紙トレー22に向けて搬送する搬送路23を備えている。搬送路23は、多数の搬送ローラ(給紙側搬送ローラ23aや排紙側搬送ローラ23bなど)を備えている。
また記録部12は、搬送路23上を搬送される記録紙と近接対面するように配置された図中の矢印D方向に回転する感光体ドラム24と、画像データに応じたレーザ光を感光体ドラム24に照射する画像・レーザ変調処理部25と、感光体ドラム24の周囲に配置された帯電装置26、現像装置27、転写分離装置28、クリーニング装置29と、感光体ドラム24の下流側の搬送路23の途中に設けられ、搬送される記録紙が通過する定着装置31などを備えている。
さらに、定着装置31の下流に配置されて排紙トレー22へ排紙される記録紙に対して所定のスタンプを押印するスタンプ押印部32、感光体ドラム24の直前で搬送路23から記録紙を離脱させて未記録排紙トレー33へ搬送する回収搬送機構34を備えている。回収搬送機構34は、横向きUの字状に曲げられて記録紙の進路を変える誘導板34aを備えている。この誘導板34aは図示省略の駆動部により上下に進退制御される。誘導板34aは常時は下降しているが記録紙を未記録排紙トレー33へ回収するときは上側先端が搬送路23の途中に進出して搬送中の記録紙を受け止め、該記録紙の進路を反転させて未記録排紙トレー33へ誘導する機能を果たす。
感光体ドラム24は帯電装置26のコロナ放電によって表面が一様に帯電された後、画像・レーザ変調処理部25からレーザ光の照射を受けて静電潜像が表面に形成される。この静電潜像は現像装置27によってトナー像として顕像化され、該トナー像は搬送中の記録紙に転写分離装置28と対向する位置において転写される。転写後に感光体ドラム24の表面に残ったトナーはクリーニング装置29により除去される。転写後の記録紙はヒータ加熱式の定着装置31を通過する際に加圧および加熱されてトナー像が記録紙に固着される。
図3は、複合機10の電気的概略構成を示している。複合機10は、当該複合機10の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)41にバス42を通じて、読取部11、記録部12、ROM(Read Only Memory)43、RAM(Random Access Memory)44、表示部45、操作部46、画像処理部47、通信制御部48、モデム49、ネットワーク制御部51、不揮発メモリ52などを接続して構成される。モデム49の配下にはNCU(Network Control Unit)50が接続される。
ROM43には各種プログラムや固定データが格納され、CPU41はこれらのプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM44はCPU41がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや画像メモリとして使用される。またRAM44には、後述する端末管理テーブル60(図4参照)が記憶される。不揮発メモリ52にはユーザや管理者を認証するためのパスワードなどの情報が記憶される。
表示部45はユーザに各種の操作画面や設定画面、案内画面を表示するための液晶ディスプレイなどで構成される。操作部46は液晶ディスプレイの表面に設けられて押下された座標位置を検出するタッチパネルやテンキー、スタートボタンなどの各種操作スイッチで構成され、ユーザから各種の操作を受け付ける。
画像処理部47は、画像データに対して拡大、縮小、セル平均化、解像度変換、γ変換、スクリーン処理などの画像処理を施す回路である。通信制御部48は、ファクシミリ通信に関するプロトコル制御などを行う。モデム49は、ディジタル信号をアナログ信号で伝送可能とするための変調やその復調を行い、NCU50は公衆電話回線と接続されて発呼や着呼に関する制御や検出を行う。
ネットワーク制御部51は、LAN(Local Area Network)を通じて外部装置と各種のデータを送受信する機能を果たす。さらにネットワーク制御部51はPLCモデム8の機能を含み、宅内電力線2bを通じて他の複合機10と通信する機能を果たす。
CPU41はプログラムを実行することで、消費電力通知手段、端末別消費電力管理手段、電源制御手段、ジョブ実行電力算出手段、優先度決定手段、調停制御手段などの機能を果たす。
電源制御手段は、自機の動作モードを通常モードとこれよりも消費電力が少ない低消費電力モード(省電力モードやスリープモードなど)との間で移行させる制御を行う。
消費電力通知手段は、自機の消費電力量を求めて他の複合機10へ通知する機能を果たす。消費電力通知手段は、現時点の実際の消費電力を電力計などで求めてもかまわないが、ここでは、現時点の直後の未来(たとえば、1秒後)における消費電力量を求めるようになっている。
すなわち、CPU41は複合機10におけるジョブの実行をすべて制御・管理しているので、ジョブの実行状態が変化する前にジョブの実行状態が次にどのように変化するかを認識している。たとえば、コピーの設定がされた後、スタート釦が押下された時点でその直後に読取部11の動作状態となることや、出力すべき画像データが揃った時点でその直後に記録部12でプリント動作が開始されることを認識している。そこで、現時点の直後の未来(たとえば、1秒後)におけるジョブの実行状態に対応する消費電力量を求める。具体的には、ジョブの実行状態別に消費電力量を予め測定あるいは算出してジョブの実行状態毎の消費電力量を示すテーブルを記憶しておき、これを参照して近未来のジョブの実行状態に対応する消費電力量を求める。
この通知は、たとえば1秒〜数秒毎に定期的に行われる。また、この通知は省電力モード中も行われる。なお、ジョブの動作状態が変化する場合にのみその直前に通知するように構成されてもよい。また、省電力モード中は、通知の周期を長くしたり、省電力モードに入るときだけ通知したりするようにされてもよい。
端末別消費電力管理手段は、消費電力通知手段が求めた自機の消費電力量と他の複合機10の消費電力通知手段から通知される消費電力量とに基づいて、消費電力管理システム5内の各複合機10の消費電力量および消費電力管理システム5内の総消費電力量を常時認識する機能を果たす。総消費電力量は各複合機10の消費電力量の合計で求める。
図4は、端末別消費電力管理手段が管理する端末管理テーブル60の一例を示している。この端末管理テーブル60には、消費電力管理システム5内の全複合機10(ここでは、6台の複合機10(複合機(1)〜複合機(6)))が登録されている。各複合機10について、その複合機10の識別情報である管理端末ID61と、その複合機10の現在消費電力量62とを示している。「*」はこの端末管理テーブル60を管理している自機を示している。
依頼元情報63は、自機が他の複合機10から消費電力の低減指示(省電力モードへの移行指示)として受けた省電力移行信号に基づいて省電力モードに入っている場合に、その省電力移行信号の送信元である他の複合機10(依頼元)を示す情報である(図中の丸印)。依頼先情報64は、自機が他の複合機10へ省電力移行信号を送信して該他の複合機10を省電力モードへ移行させている場合にその省電力モードへ移行させている複合機10(依頼先)を示している。
図4の例は、自機は複合機(2)であり、当該複合機(2)は、自機のジョブを実行するために複合機(4)と複合機(5)に対して省電力移行信号を送信し、これらを省電力モードに移行させている。またその後、複合機(1)から省電力移行信号を受けて自機は省電力モードに移行している。
ジョブ実行電力算出手段は、実行予定のジョブを実行した場合の自機の消費電力量の予測値を求める機能を果たす。ジョブ実行電力算出手段は、消費電力通知手段と同様に、ジョブの実行状態毎の消費電力量が登録されたテーブルを参照する方法により、すなわち、実行予定のジョブを実行した場合のジョブ実行状態でそのテーブルを参照することにより、実行予定のジョブを実行した場合の消費電力量の予測値(予定消費電力量)を求める機能を果たす。
調停制御手段は、実行予定のジョブを実行するに先立って、該ジョブを実行した場合の消費電力管理システム5の総消費電力量(予定総消費電力量)が予め設定された上限消費電力量(閾値)を超えるか否かを調べ、超える場合は、その実行予定のジョブより実行優先度の低いジョブを実行中の他の複合機10を省電力モードに移行させる制御や、省電力モードに移行させた他の複合機10を元の動作モードに復帰させるといった制御を行う。予定総消費電力量は、他の各複合機10から通知された消費電力量とジョブ実行電力算出手段で求めた消費電力量の予測値との合計により求める。
実行優先度を決定する優先度決定手段は、ジョブの種類などに基づいてそのジョブの実行優先度を決定する。たとえば、プリントジョブには、1.機密プリント、2.Webプリント、3.写真プリント、4.カラープリント、5.両面プリント、6.モノクロプリントなどのジョブ種があり、各ジョブ種に対して基本優先度が設定される。上記1.〜6.の各数字はそのジョブ種の基本優先度の初期値を示している。初期値は以下の理由により決定されている。
1.機密プリント…外部端末から依頼された印刷の出力動作を操作部46から入力されるパスワードなどでその出力権利が認証されたことを条件に実行するプリントジョブである。このジョブは秘匿性が要求され、プリント途中での中断は最も避けるべきである。そこで実行優先度の初期値は最も高い「1」に設定される。
2.Webプリント…外部の端末内に保存されているデータをインターネット経由でポーリングして複合機10で印刷するプリントジョブである。Webのアクセスタイムアウトなどに引っかかると、途中からのやり直しが大変になるため、中断されたくないジョブの1つであり、実行優先度の初期値は「2」に設定される。
3.写真プリント、4.カラープリント…これらは中断するとその前後で色味が変わる可能性があるため、できれば中断されたくないジョブである。実行優先度の初期値は中程度の優先度である「3」または「4」に設定される。
5.両面プリント…記録紙の両面にプリントするジョブであり、片面だけ印刷した状態で中断されると再開時にジャムの可能性が増えるため、できれば中断されたくないジョブである。実行優先度の初期値は低めの優先度である「5」に設定される。
6.モノクロプリント…片面のモノクロプリントである。中断されても問題ないジョブである。実行優先度の初期値はさらに低い優先度である「6」に設定される。
これらのほか複合機10は、主電源オン後の立ち上げ動作の一部を1つのジョブであるウォームアップジョブとして扱っており、該ウォームアップジョブの実行優先度は最も低く(この例では「7」)に固定的に設定されている。主電源オン後の立ち上げ動作のうち、ネットワーク制御部51やRAM44の初期化などが行われ、他の複合機10と消費電力量の相互通知やジョブの実行優先度に基づく調停制御が可能となるまでの動作はウォームアップジョブに含まない非ジョブ動作であり、主電源オン後に直ちに実行される。ウォームアップジョブは前記した非ジョブ動作の後に実行される立ち上げ動作であり、立ち上げ動作の中でも消費電力量が大きい1または2以上の任意の動作が含まれる。たとえば、定着装置31を所定温度まで上昇させる動作がウォームアップジョブに含まれる。このほか、感光体ドラム24の除電・クリーニング、現像装置27の初期化動作などの任意の動作をウォームアップジョブに含めてもよい。
基本優先度は、所定の権限を有する管理者などのみにより設定変更可能に構成されている。一般のユーザによる基本優先度の変更は禁止されている。図5は、基本優先度設定変更画面70の一例を示している。この画面70は、基本優先度を変更する権限が認証された場合に所定の操作を行うことで表示部45に表示される。各ジョブ種の基本優先度は表示上端からの並び順に対応している。「カラープリント」などジョブ種の名称が表示されている箇所に指などでタッチすると、そのジョブ種が基本優先度の変更対象に選択される。図5では「カラープリント」が選択されている。
その後、上下キー71のいずれかを操作することで、選択されているジョブ種の表示位置がその上隣または下隣のジョブ種と入れ替わり、基本優先度が変更される。決定ボタン72を押下すると、その時点で表示されている基本優先度が確定し不揮発メモリ52に記憶される。また、変更された基本優先度は他の複合機10に対して通知されその複合機10の不揮発メモリ52に記憶されて消費電力管理システム5内で共有される。
ジョブの実行優先度は、上記基本優先度のみで決定するほか、他の要素を加味して決定するように選択設定可能になっている。ここでは、基本優先度に他の要素に基づく係数を乗じて実行優先度を求める。以下にその例を示す。なお、以下の例では全て、値が小さい方が実行を優先すべきジョブである事を表す。
[1]ユーザ関する要素
たとえば、図6(a)に示すように、役職や階級に応じた係数が予め登録されており、認証ユーザの役職や階級(各ユーザの役職や階級はユーザ情報とし不揮発メモリ52に記憶されている)に対応する係数が対象ジョブ種の基本優先度に乗じられてそのユーザがそのジョブ種のジョブを実行する場合の実行優先度が求められる。
例)
・一般社員が実行する機密プリントの実行優先度=1×1・・・(イ)
・部長以上が実行するWebプリントの実行優先度=0.4×2・・・(ロ)
従って、ユーザに関する要素を加味して決定する場合の(イ)、(ロ)の2つのジョブの実行優先度はこの場合、(イ)<(ロ)となる。
[2]複合機10の処理能力に関する要素
たとえば、図6(b)に示すように、複合機10の単位時間当たりの印刷可能枚数(処理能力)の大小に応じた係数が予め登録されており、ジョブが実行される複合機10の処理能力に応じた係数が対象ジョブ種の基本優先度に乗じられてその複合機10でそのジョブ種のジョブを実行する場合の実行優先度が求められる。
例)
・高速機で実行するWebプリントの実行優先度=0.4×2・・・(イ)
・低速機で実行する機密プリントの実行優先度=1×1・・・(ロ)
従って、複合機の処理能力に関する要素を加味して決定する場合の(イ)、(ロ)の2つのジョブの実行優先度はこの場合、(イ)>(ロ)となる。
なお、高速機の係数を小さく(実行優先度が高くなるように)したのは、消費電力よりも、処理時間を重視したものである。
[3]複合機10の状態に関する要素
たとえば、図6(c)に示すように、複合機10が通常の待機状態にあるときにジョブが投入された場合と省電力モード中の待機状態にあるときにジョブが投入された場合の係数が予め登録されており、複合機10にジョブが投入されたときのその複合機10の状態に応じた係数が対象ジョブ種の基本優先度に乗じられて実行優先度が求められる。
例)
・定常待機中に投入されたWebプリントの実行優先度=1×2・・・(イ)
・省電力モード待機中に投入された写真プリントの実行優先度=0.5×3・・・(ロ)
従って、複合機の状態に関する要素を加味して決定する場合の(イ)、(ロ)の2つのジョブの実行優先度はこの場合、(イ)<(ロ)となる。
複数の要素を加味するように設定した場合には、それらの複数の要素の係数が基本実行優先度に乗じられる。
例)
・省電力モード待機中に課長が投入した写真プリントの実行優先度=0.5×0.7×3・・・(イ)
・定常待機中に一般社員が投入したWebプリントの実行優先度=1×1×2・・・(ロ)
従って、上記複数の要素を加味して決定する場合の(イ)、(ロ)の2つのジョブの実行優先度はこの場合、(イ)>(ロ)となる。
なお、各要素に係わる係数も基本優先度と同様に所定の権限を有する管理者などのみにより設定変更可能に構成されている。一般のユーザによる設定変更は禁止されている。また、各係数は基本優先度と同様に他の複合機10に通知にされてその複合機10の不揮発メモリ52に記憶され、消費電力管理システム5内で共有される。
次に、プリントジョブにおける調停制御の動作例を説明する。
図7は、総消費電力量の時系列な変化とそのときの各複合機10のジョブの実行状態を例示している。図中の太実線Fは各複合機10で認識した総消費電力量の変化を示す。図7下部の複数の横線は各複合機のジョブの実行状態を示しており、太い部分はジョブ実行中を、細い部分はジョブを実行していない状態をそれぞれ示している。
図7に例示するように総消費電力量Fが変化した場合、各複合機10の間で下記のような信号がやり取りされ、各複合機10間でプリントジョブの動作が調停される。なお、ジョブの実行優先度が、複合機(1)=1 > 複合機(2)=2 > 複合機(3)=3 > 複合機(4)=4 となっているものとする。また閾値である設定上限消費電力量(x)は、契約電力量(v)に対して予め定めた余裕量だけ低い値に設定されている。
複合機(4)、(3)が順に実行優先度4、3のプリントジョブJ4、J3を実行し、その後、時刻T1に複合機(2)で実行優先度2のプリントジョブJ2が発生する。複合機(2)は、プリントジョブJ2の実行前に当該プリントジョブJ2を実行した場合の予定消費電力量を求め、自機でプリントジョブJ2を実行した場合の総消費電力量(予定総消費電力量P1)を算出し、これが設定上限消費電力量(x)を超えるか否かを判定する。
ここでは、予定総消費電力量P1が設定上限消費電力量(x)を超えるので、複合機(2)はプリントジョブJ2の実行優先度を付加した省電力モードへの移行問い合わせ信号を他の各複合機(1)、(3)、(4)に送信し、省電力モードへの移行の可否を問い合わせる。
移行問い合わせ信号を受信した他の複合機(1)、(3)、(4)は移行問い合わせ信号に付加されている実行優先度と自機で実行中のジョブの実行優先度とを比較する。比較の結果、自機の実行優先度の方が低いか同じ場合は省電力モードへの移行可の応答を複合機(2)に返送し、自機の実行優先度の方が高い場合は省電力モードへの移行不可の応答を複合機(2)に返送する。図7の例では、複合機(4)、(3)共に自機のジョブJ3、J4の実行優先度の方がジョブJ2の実行優先度より低いため、複合機(2)に対して省電力モードへの移行可を示す応答を返送する。なお、ジョブ実行中でない複合機(1)は省電力モードへの移行不可の応答を返す。
複合機(2)は省電力モードへの移行可否の応答内容と各複合機10の現在の消費電力量と予定総消費電力量とから稼動中の特定の複合機10を選択し、該選択した複合機10に対して省電力モードへの移行を要求する省電力移行信号を送出する。具体的には、移行可の応答を返した複合機10の中から、現在の消費電力量が基準値(これはジョブの実行中か否かを判定する閾値であり、たとえば、50ワット)以上のものを選出し、さらにその中から選択する複合機10の現在消費電力量の合計が、予定総消費電力量から設定上限消費電力量(x)を減算した消費電力量を超える範囲で最小となるように1または複数台の複合機10を省電力移行信号の送信先に選択する。
図7の例では、移行可の応答を返した複合機(4)、(3)のうち複合機(4)に対して省電力モードへの移行指示である省電力移行信号を送出し、複合機(3)には移行不要を通知する。
省電力移行信号を受信した複合機(4)は、時刻T2に省電力モードへの移行を完了する。省電力モードへの移行によりジョブを中断した場合は、ジョブ中断中である旨を表示部45に表示する。また、省電力モードへの移行が完了したとき、その旨を示す省電力移行完了信号を依頼元の複合機(2)へ送信する。これを受けた複合機(2)は、自機に投入されたプリントジョブJ2の実行を開始する(時刻T3)。
複合機(2)がジョブJ2を実行中、複合機(1)で最も高い実行優先度「1」のプリントジョブJ1が時刻T4に発生する。複合機(1)がプリントジョブJ1を実行した場合の予定総消費電力量P2は設定上限消費電力量(x)を超える。そこで、複合機(1)は他の各複合機10に対して移行問い合わせ信号を送信して省電力モードへの移行の可否を問い合わせる。複合機(2)、複合機(3)共に、実行中のジョブJ2、J3の実行優先度が複合機(1)で実行予定のジョブJ1の実行優先度より低いので、複合機(1)に対して省電力モードへの移行可を示す応答を通知する。
複合機(1)は省電力モードへの移行可否の応答内容と各複合機10の現在の消費電力量と予定総消費電力量P2とから稼動中の特定の複合機10を選択し、該選択した複合機10に対して省電力移行信号を送出する。ここでは複合機(2)と複合機(3)の双方を省電力モードに移行させないとジョブP1を実行できないと判断し、複合機(2)と複合機(3)に省電力移行信号を送信する。これを受けて複合機(2)と複合機(3)はジョブJ2、J3の実行をそれぞれ中断し、省電力モードへ移行する (時刻T5) 。
複合機(1)は複合機(2)、(3)から省電力移行完了信号を受信してから自機のプリントジョブJ1の実行を開始する(時刻T6)。
複合機(1)のプリントジョブJ1が完了すると(時刻T7)、複合機(1)は省電力モードへ移行させていた複合機(2)と複合機(3)に省電力モードからの復帰を許可する復帰許可信号(ジョブ完了信号)を送信する。
複合機(2)、複合機(3)は複合機(1)から復帰許可信号を受けると、省電力モードから通常モードへ復帰し、中断していたプリントジョブJ2、J3をそれぞれ再開する(時刻T8)。
その後、複合機(2)でプリントジョブJ2が完了すると(時刻T9)、複合機(2)は省電力モードへ移行させていた複合機(4)に復帰許可信号を送信する。
複合機(4)は複合機(2)から復帰許可信号を受けると、省電力モードから通常モードへ復帰し(時刻T10)、中断していたプリントジョブJ4を再開する。その後、複合機(4)でプリントジョブJ4が完了し(時刻T11)、続いて複合機(3)でプリントジョブJ3が完了している(時刻T12)。
このように消費電力管理システム5では、各複合機10は、自機のプリントジョブを実行するために必要な消費電力量の余裕を確保するために、稼動中の他の複合機10に対してジョブの実行優先度に基づき省電力モードへの移行可否の問い合わせを行う。そして、移行可を応答した複合機10の中から、自機で実行予定のジョブの実行に必要最小の範囲で選択した複合機10に対して省電力移行信号を送出し、実行予定のジョブを実行した場合の総消費電力量が設定上限消費電力量(x)を超えない状態を形成した上で、実行予定のジョブを実行するように動作する。
これにより、消費電力オーバによる停電を引き起こすことなく、実行優先度の高いジョブを優先的に実行させてシステムの稼動状態を維持することができる。また、実行優先度はユーザが恣意的に決めることはできず、投入したジョブの種類を基本とし、さらにはジョブを投入したユーザに関する要素、複合機10の処理能力に関する要素、通常待機中・省電力待機中などの複合機10の状態に関する要素などに基づいて決定される。実行優先度の決定をユーザに任せると多くのユーザが高い実行優先度を設定する傾向があるため、実行優先度による調停制御が適切に機能しない恐れがある。これに対して消費電力管理システム5では、ジョブ種などに基づいて客観的かつ公平に実行優先度が決定されるので、実行優先度に基づく調停機能が適切に働く運用状態が維持される。
また、一時中断しても影響が少ないと思われるジョブの実行優先度は予め低く、中断されたくないジョブの実行優先度は高く設定しておくことで、消費電力がいっぱいの状態においても、状況に応じた適切なジョブ実行の調停制御が可能になる。
また、立ち上げ時のウォームアップ動作を1つのジョブ(ウォームアップジョブ)と見なして、消費電力管理システム5内でその実行タイミングが調停されるので、主電源オン時の不意の電源断を防止することができる。
次に、複合機10が行う調停制御に関する処理内容をフローチャートに基づいて詳細に説明する。
図8は、複合機10が行うメイン処理を示している。複合機10は、個別電力管理処理(ステップS101)と自機ジョブ実行管理処理(ステップS102)とを常に繰り返し実行する。なお、1秒毎などの周期でメイン処理が実行されるように構成されてもよい。
図9は、複合機10が行う個別電力管理処理(図8のステップS101)の詳細を示している。複合機10は現在消費電力量を他の各複合機10に通知する(ステップS111)。現在消費電力量は先に説明したように、少し未来(たとえば、1秒先)のジョブ実行状態に対応する消費電力量である。他の複合機10から上記通知を受けた場合は(ステップS112;Y)、端末管理テーブル60内のその通知元の複合機10に対する現在消費電力量62を、通知された現在消費電力量に更新する(ステップS113)。端末管理テーブル60はこのようにして常に最新情報に更新される。
図10から図17は、複合機10が行う自機ジョブ実行管理処理(図8のステップS102)の詳細を示している。この処理では他の複合機10からの通知や信号の受信状態と自機の状態とに基づいて処理すべき内容を判別して該当の処理を実行するというようになっている。図10に示すステップS201からS212にて上記の判別が行われる。以下、判別結果毎に場合分けして処理を説明する。
A.自機でジョブ発生の場合(図10、ステップS207;Y、図11の2番へ)
ジョブ発生は、ユーザから新たなジョブが投入された場合や主電源立ち上げ後にウォームアップジョブを実行するタイミングが到来した場合などに生じる。このジョブを実行予定ジョブとする。まず、実行予定ジョブの実行に必要な消費電力量の予測値(予定消費電力量)を算出する(図11、ステップS221)。次に、端末管理テーブル60に登録されている各複合機10の現在消費電力量62を合計して総消費電力量を算出する(ステップS222)。そして、実行予定ジョブを実行した場合の総消費電力量である予定総消費電力量を算出し、この値が設定上限消費電力量(x)を超えるか否かを判定する(ステップS223)。
予定総消費電力量が設定上限消費電力量(x)を超える場合は、その実行予定ジョブの実行優先度を求める(ステップS224)。この実行優先度を示す情報を付加した省電力モードへの移行問い合わせ信号を他の各複合機10に送信し、省電力モードへの移行の可否を問い合わせる(ステップS225)。その後、自機のステータス情報として、省電力移行問い合わせの応答待ち状態をセットして(ステップS226)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。
予定総消費電力量が設定上限消費電力量(x)を超えない場合は(ステップS223;N)、実行予定ジョブの実行を開始し(3番から図12のステップS231)、自機のステータス情報として、ジョブ完了待ち状態をセットして(ステップS232)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。
B.他の複合機10から省電力モードへの移行可否の問い合わせを受けた場合(図10、ステップS201;Y、図13の6番へ)
受信した移行可否の問い合わせに付加されているジョブの実行優先度と自機で実行中のジョブの実行優先度とを比較する(図13、ステップS241)。自機のジョブの実行優先度の方が高いか同じ場合は(ステップS241;N)、問い合わせ元の複合機10に対して省電力モードへの移行不可を示す応答を送信して(ステップS242)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。自機のジョブの実行優先度の方が低い場合は(ステップS241;Y)、問い合わせ元の複合機10に対して省電力モードへの移行可を示す応答を送信して(ステップS243)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。
C.省電力モードへの移行可否の問い合わせに対する応答を受信した場合(図10、ステップS210;Y、図14の7番へ)
ここでは、すべての問い合わせ先から応答が返送されたものとする。省電力モードへの移行可の応答がない場合は(ステップS251;N)、総消費電力量が十分低下する(予め定めた値以下になる)まで待つなどの処理を行うと共に自機のステータス情報をクリアして(ステップS258)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。
受信した応答の中に省電力モードへの移行可を示す応答がある場合は(ステップS251;Y)、実行予定ジョブを実行した場合の予定総消費電力量の設定上限消費電力量(x)に対する超過分を求める(ステップS253)。そして、省電力モードへ移行可を応答してきたすべての複合機を省電力モードへ移行させた場合に該超過分以上の消費電力量が減少して自機の実行予定ジョブが実行可能になるか否かを判断する(ステップS254)。実行可能にならない場合は(ステップS254;N)、移行可の応答を返してきた各複合機10に対して省電力モードへの移行不要を通知して(ステップS257)、総消費電力量が十分低下する(予め定めた値以下になる)まで待つなどの処理や自機のステータス情報をクリアして(ステップS258)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。
実行可能になる場合は(ステップS254;Y)、移行可の応答を返した複合機10の中から、先の超過分以上の消費電力量が減る範囲で必要最小限度の複合機10を、省電力モードへ移行させる依頼先として選択し、該選択した複合機10に省電力移行信号を送信し、省電力移行信号の送信先の複合機10を端末管理テーブル60の依頼先情報64の欄に登録する(ステップS255)。さらに自機のステータス情報を、省電力移行完了信号待ち状態に設定して(ステップS256)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。
D.省電力移行完了信号待ち状態において他の複合機10から省電力移行完了信号を受信した場合(図10、ステップS211;Y、図12の3番へ)
実行予定ジョブの実行を開始し(図12、ステップS231)、自機のステータス情報として、ジョブ完了待ち状態をセットして(ステップS232)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。
E.自機のステータス情報がジョブ完了待ち状態の場合(図10、ステップS205;Y、図15の5番へ)
ジョブの実行が完了した場合は(図15、ステップS261;Y)、端末管理テーブル60の依頼先情報64を参照して、他の複合機10に省電力移行信号を送信して省電力モードへ移行させているか否かを調べ(ステップS262)、他の複合機10を省電力モードへ移行させている場合は(ステップS262;Y)、その複合機10に対して省電力モードから通常モードへの復帰許可信号(ジョブ完了信号)を送信して(ステップS263)、
処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。なお、復帰許可信号の送信先については、端末管理テーブル60の依頼先情報64をクリアする。ステップS261;N、ステップS262;Nの場合はそのまま処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。
F.他の複合機10から省電力移行信号を受信した場合(図10、ステップS206;Y、図16の1番へ)
まず、ジャム回避のためのプリント停止処理を行う(ステップS271)。プリント停止処理では、感光体ドラム24への新たな画像形成を停止させると共に感光体ドラム24を(排紙パス長分−1回転)分回転させて、感光体ドラム24上の残像を消す。感光体ドラム24よりも排紙トレー22側の記録紙はそのまま搬送して排紙トレー22へ出力させる。このとき、この記録紙に、出力途中で省電力モードに入ったことを示す所定のスタンプをスタンプ押印部32で押印する。排紙完了により定着装置31への通電をオフにする。また、感光体ドラム24より給紙トレー21側の搬送路23上に進出している記録紙に対しては誘導板34aを上げて未記録排紙トレー33に回収する。
なお、感光体ドラム24から排紙トレー22へ至るパスA(図2参照)と、感光体ドラム24の手前で誘導板34aにより搬送路23から記録紙が離脱する位置から未記録排紙トレー33へ至るパスBが同じ長さの場合は、その長さ分だけ固定的に紙送りを行えば、搬送途中の記録紙は排紙トレー22か未記録排紙トレー33のいずれかに排紙され、搬送路23の途中に記録紙が残ることはない。ただし、誘導板34aの上方を記録紙が通過中のときは誘導板34aを上昇させないように制御する。
スタンプ押印部32が押印するスタンプは丸印のような単なるマークであってもよいし、プリントジョブ内でのページ位置が分かる情報、たとえば、ページ番号/総ページ数、現在の部数番号/総部数などであってもよい。また、感光体ドラム24より給紙トレー21側の記録紙については搬送方向を逆転させて給紙トレー21に送り返すように構成されてもよい。
その後、省電力モードへの移行によって中断されるジョブを省電力モードから復帰後に再開させるために必要な各種の情報(再開情報、たとえば、再開させるページ数や部数など)を記憶し(ステップS272)、ジョブを中断して省電力モードに移行する(ステップS273)。省電力モードへの移行によりジョブを中断したときは、ジョブ中断中である旨のメッセージを表示部45に表示する。さらに、省電力移行信号の送信元の複合機10に対して省電力移行完了信号を送信し(ステップS274)、自機のステータス情報として、依頼元ジョブ完了待ち状態をセットして(ステップS275)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。なお、他の複合機10から省電力移行信号を受信した場合には、該信号の送信元を端末管理テーブル60の依頼元情報63に登録する。
G.依頼元ジョブ完了待ち状態において依頼元(省電力移行信号の送信元)の複合機10から復帰許可信号(ジョブ完了信号)を受信した場合(図10、ステップS212;Y、図17の4番へ)
省電力モードから復帰し、かつ端末管理テーブル60の該当する依頼元情報63をクリアする(ステップS281)。中断中のジョブの有無を判断し(ステップS282)、中断中のジョブがない場合は(ステップS282;N)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。中断中のジョブがある場合は(ステップS282;Y)、中断中のジョブを再開させても総消費電力量が設定上限消費電力量(x)を超えないか否かを判別する(ステップS283)。超えない場合は(ステップS283;Y)、中断中のジョブを再開情報に基づいて再開させ(ステップS284)、自機のステータス情報として、ジョブ完了待ち状態をセットして(ステップS285)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)。超える場合は(ステップS283;N)、処理を終了する(8番から図10のエンドへ)、あるいは、図示省略するが、当該中断中のジョブを新たに投入されたジョブを実行させる場合と同様にして調停制御を行うようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
たとえば、省電力モードへの移行可否を他の複合機10に問い合わせ、問い合わせ先の複合機10で実行優先度を比較して移行の可否を判断し、その判断結果を問い合わせ元の複合機10へ応答するようにしたが、実行中のジョブの実行優先度を消費電力管理システム5内の各複合機10で常に通知し合ってその情報を共有しておき、この共有している情報に基づいて、どの複合機10に対して省電力移行信号を送信するか決定するように構成されてもよい。
図18は、多くの情報を消費電力管理システム5で共有する場合に使用される端末管理共有テーブル80の一例を示している。端末管理共有テーブル80では各複合機10の稼動状態、依頼先情報、依頼元情報、現在消費電力量、実行中あるいは中断中のジョブの実行優先度などが、消費電力管理システム5内で共有されて登録されている。
稼動状態の「SLEEP」は、他の複合機10から受けた省電力移行信号に従って省電力モードに入っていることを示す。「稼動」は通常モードで動作中であることを示す。
図18の例では、複合機(1)は複合機(2)に対して省電力移行信号を送信して省電力モードへ移行させて(図中の欄81参照)、自機のジョブを実行していることが分かる。また、複合機(2)は複合機(1)から省電力移行信号を受けていること(図中の欄82参照)、および複合機(2)は複合機(4)、(5)に省電力移行信号を送信してこれらを省電力モードへ移行させていること(図中の欄83参照)が分かる。さらに、複合機(4)は複合機(2)から省電力移行信号を受けていること(図中の欄84参照)、複合機(5)は複合機(2)から省電力移行信号を受けていること(図中の欄85参照)などが認識される。
共有する情報は上記の例に限定されず、上記の中の1または2以上の任意のものでもよいし、さらに他の情報が共有されてもよい。なお、ジョブの実行優先度を共有している場合は、省電力モードへの移行可否の問い合わせを行わないので、図11の流れ図のステップS224の実行後、9番を経て図14のステップS254へ遷移するように処理すればよい。
また、移行可否を問い合わせる場合に、その問い合わせ先を、ジョブ実行中の複合機10のみに限定するようにされてもよい。たとえば、現在消費電力量のみが通知されて各複合機10で共有されている場合でも、通知された現在消費電力量が予め定めた値(たとえば、50W)より低い場合(図4の例では複合機(1)が該当)にはその複合機10はジョブ実行中でないと判断して、問い合わせ先から除外するように構成されてもよい。
実施の形態では、比較する実行優先度が同じ場合に省電力モードへの移行不可を応答するようにしたが、実行優先度が同じ場合に移行可を応答するように構成されてもよいし、移行可と移行不可のいずれを応答するかを予め設定および変更可能に構成されてもよい。
また、自機が既に省電力モードに入っている場合やジョブ実行中でない場合に受けた問い合わせに対して、移行不可の応答を返すように構成されてもよい。このようにすれば、当該複合機10の消費電力量が基準値以下か否かを問い合わせ元の装置で判断することなく、省電力移行信号の送信先から当該複合機10を除外することができて、処理負担が軽減する。自機が既に省電力モードに入っている場合やジョブ実行中でない場合に受けた問い合わせに対して、移行可を応答する構成としてもよい。この場合、移行可の応答を返した複合機10が稼動中か否かを問い合わせ元の複合機10にて判断すればよい。
実施の形態では各複合機10間の通信をPLCモデム8で行うようにしたが、他の通信方法(たとえば、有線LANや無線LAN)でもかまわない。
本発明の実施の形態に係る消費電力管理システムのシステム構成を示す説明図である。 複合機の機械的概略構成を示す説明図である。 複合機の電気的概略構成を示すブロック図である。 端末管理テーブルの一例を示す説明図である。 基本優先度設定変更画面の一例を示す説明図である。 係数テーブルを示す説明図である。 総消費電力量の時系列な変化とそのときの各複合機のジョブの実行状態を例示した説明図である。 複合機10が行うメイン処理を示す流れ図である。 個別電力管理処理を示す流れ図である。 自機ジョブ実行管理処理の一部(分岐判別)を示す流れ図である。 自機ジョブ実行管理処理の一部(ジョブ発生時)を示す流れ図である。 自機ジョブ実行管理処理の一部(ジョブの実行を開始)を示す流れ図である。 自機ジョブ実行管理処理の一部(他の複合機から移行可否の問い合わせを受けた場合)を示す流れ図である。 自機ジョブ実行管理処理の一部(移行可否の問い合わせに対する応答を受信した場合)を示す流れ図である。 自機ジョブ実行管理処理の一部(ジョブ完了待ち状態の場合)を示す流れ図である。 自機ジョブ実行管理処理の一部(他の複合機から省電力移行信号を受信した場合)を示す流れ図である。 自機ジョブ実行管理処理の一部(復帰許可信号を受信した場合)を示す流れ図である。 端末管理共有テーブルの一例を示す説明図である。
符号の説明
2…電力線
3…ブレーカ
5…消費電力管理システム
8…PLCモデム
10…複合機
11…読取部
12…記録部
13…光源
14…ラインイメージセンサ
15…レンズ
16、16a…ミラー
21…給紙トレー
22…排紙トレー
23…搬送路
23a…給紙側搬送ローラ
23b…排紙側搬送ローラ
24…感光体ドラム
25…画像・レーザ変調処理部
26…帯電装置
27…現像装置
28…転写分離装置
29…クリーニング装置
31…定着装置
32…スタンプ押印部
33…未記録排紙トレー
34…回収搬送機構
34a…誘導板
41…CPU
42…バス
43…ROM
44…RAM
45…表示部
46…操作部
47…画像処理部
48…通信制御部
49…モデム
50…NCU
51…ネットワーク制御部
52…不揮発メモリ
60…端末管理テーブル
61…管理端末ID
62…現在消費電力量
63…依頼元情報
64…依頼先情報
70…基本優先度設定変更画面
71…上下キー
72…決定ボタン
80…端末管理共有テーブル
(v)…契約電力量
(x)…設定上限消費電力量

Claims (11)

  1. 複数台が互いに通信可能に接続される画像形成装置であって、
    自機の消費電力量を求めて他の画像形成装置へ通知する消費電力通知手段と、
    ジョブの優先度をそのジョブの種類に基づいて決定する優先度決定手段と、
    実行予定のジョブを実行した場合の自機の消費電力量の予測値を求めるジョブ実行電力算出手段と、
    他の画像形成装置から通知される消費電力量と前記予測値とから前記実行予定のジョブを実行した場合における前記複数台の画像形成装置の総消費電力量を求め、該総消費電力量が所定の上限消費電力量を超える場合に、前記実行予定のジョブよりも前記優先度が低いジョブを実行している他の画像形成装置に対して消費電力量の低減指示を送信する調停制御手段と、
    を有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記実行予定のジョブを実行した場合における前記総消費電力量が前記上限消費電力量を超える場合は前記実行予定のジョブの優先度を付加して他の画像形成装置に消費電力の低減可否を問い合わせし、この問い合わせに対して低減可能の応答を返した画像形成装置の中から前記低減指示の送信先を決定し、
    前記問い合わせを受信した場合は、該問い合わせに付加されている優先度と自機で実行中のジョブの優先度とを比較した結果に基づいて前記問い合わせに対する応答を返す
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 自機で実行中のジョブの優先度を他の画像形成装置に通知すると共に、他の画像形成装置からの前記通知により他の画像形成装置で実行中のジョブの優先度を常時認識しておき、該認識結果に基づいて前記実行予定のジョブの優先度と他の画像形成装置で実行中のジョブの優先度とを自機で比較して前記低減指示の送信先の画像形成装置を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 他の画像形成装置から前記低減指示を受信した場合は、自機を省電力モードに移行させた後、該移行の完了通知を前記低減指示の送信元の画像形成装置に送信し、
    前記実行予定のジョブの実行に先立って前記低減指示を他の画像形成装置に送信した場合は、その送信先の画像形成装置から前記完了通知を受けた後に前記実行予定のジョブの実行を開始する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  5. 前記実行予定のジョブの実行に先立って前記低減指示を他の画像形成装置に送信した場合は、その画像形成装置に対して、前記実行予定のジョブの実行が完了した後に該ジョブの完了通知を送信する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  6. 記録紙に所定のスタンプを押す押印手段をさらに備え、
    他の画像形成装置から前記低減指示を受信した場合は、搬送中の記録紙の排紙を完了させかつこの記録紙に前記押印手段で前記スタンプを押すと共に、前記低減指示を受信した時点で実行されていたジョブを再開させるための情報を記憶手段に記憶した後、当該画像形成装置を省電力モードに移行させ、
    省電力モードから復帰させるときは前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて前記ジョブを再開させる
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  7. ジョブ実行中に他の画像形成装置から前記低減指示を受け場合は、前記ジョブの実行を中断して省電力モードに移行すると共に、前記ジョブの中断中であることを表示手段に表示する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  8. 主電源のオン後に行われる立ち上げ動作の一部を1つのジョブとして扱い、該ジョブを前記実行予定のジョブにする
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  9. 優先度決定手段は、ジョブの種類に加えて、ユーザに関する要素、画像形成装置の処理能力に関する要素、画像形成装置の状態に関する要素のうちの少なくとも1つを加味して前記優先度を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  10. 前記通信を、電力線を通信回線として利用するPLCモデムを用いて行うことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1つに記載の画像形成装置が複数台通信可能に接続された消費電力管理システム。
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