JP2009055079A - 信号処理装置、信号処理方法、プログラム - Google Patents

信号処理装置、信号処理方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】小型スピーカでの低域成分の再生音の良好な改善を図る。
【解決手段】入力オーディオ信号の低周波数帯域信号を抽出する低域信号抽出部と、上記低周波数帯域信号の高調波信号を生成する高調波生成部と、上記低周波数帯域信号のレベルを検出するレベル検出部と、さらに、上記低周波数帯域信号のレベルと上記高調波信号のレベルを、上記レベル検出部により検出される上記低周波数帯域信号のレベルに応じて調整制御する調整制御部を備える。これにより、低域信号の検出レベルが所定レベルとなるまではブースト量を増加させて自然な音質による低域増強を行い、それよりも大きなレベルによる低域信号入力時には仮想信号による低域増強によって引き続き低域の増強を行うことができる。すなわちこのような構成によって、ブースト方式と仮想信号増強方式との相互の不利点を補って低域の増強を行うことができるという、相乗的な効果を得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、オーディオ信号を入力して処理する信号処理装置とその方法、さらにプログラムに関する。
スピーカによりオーディオ信号に基づく音響再生を行う場合において、例えば小型スピーカを用いた音響再生では、その容積による制約のために、充分な低音の再生を実現できないことが知られている。
図25は、大型スピーカと小型スピーカの周波数特性(周波数−振幅特性)の比較を示しているが、図25(a)に示す大型スピーカの場合では、図中における下限周波数である50Hzにおいても振幅の下降は見られないが、図25(b)に示す小型スピーカの場合では、200Hz以下の周波数で振幅が下降しているのがわかる。
従来より、このような小型スピーカでの低域成分の再生音を改善するため様々な方法が提案されている。
1つには、低域成分をブーストするということが行われている。一般に、小型スピーカであっても、低域成分の信号が全く再生されないわけではなく、図25(b)に示した如く、大型スピーカと比較して減衰した音量にて再生音が得られることになる。そこで、低域成分のゲインを上げてブーストすることにより、低域まで延びた再生音を得ることができる。
また、他の手法としては、低域信号の高調波を付加する手法が知られている。具体的には、オーディオ信号の低域成分を抽出し、これに例えば全波整流などによる高調波生成処理を施して、低域成分の高調波信号を生成する。そして、この高調波信号をオーディオ信号に対して付加するというものである。
このような処理を行うことで、実際には低域信号が再生されていなくても、その高調波の存在により、聴取者には低域信号があるように知覚させることができる。この現象は、いわゆる「ミッシングファンダメンタル」として一般的に知られている。
なお、上記による従来技術と関連する特許文献として以下の文献を挙げておく。
特表平11−509712号公報
上記のような手法を採ることにより、小型のスピーカシステムにおいても低音の量感を増すことが可能となる。
しかしながら、上記手法のうち、低域信号をブーストする手法を採る場合には、非線形歪が問題となる。すなわち、スピーカへの入力信号レベルが所定の許容値以上となってしまった場合には、それ以上低域の量感が増すといったことはなくなり、またこれに加えて音質の劣化も招いてしまうものとなる。
但し、入力レベルがスピーカの許容範囲内に収まる限りにおいては、良好な音質により低域の量感を増すことができる。
また、もう一方の高調波を付加する手法は、低域の量感を増すように知覚させるのは低域成分に基づき生成した高調波成分となるので、低域をブーストする場合のような低音再生に係る非線形性の問題は回避することができる。しかし、この手法は、あくまで仮想的な信号により低域の量感が増すように知覚させるものであることから、その音質は、低域をブーストする手法と比較すれば劣るものとなってしまう。
そこで、本発明では以上のような問題点に鑑み、信号処理装置として以下のように構成することとした。
つまり、入力オーディオ信号の低周波数帯域信号を抽出する低域信号抽出部を備える。
また、上記低域信号抽出部により抽出された低周波数帯域信号の高調波信号を生成する高調波生成部を備える。
また、上記低域信号抽出部により抽出された低周波数帯域信号のレベルを検出するレベル検出部を備える。
さらに、上記低域信号抽出部により抽出された上記低周波数帯域信号のレベルと上記高調波生成部により生成された上記高調波信号のレベルを、上記レベル検出部により検出される上記低周波数帯域信号のレベルに応じて調整制御する調整制御部を備えるものである。
上記構成からも理解されるように、本発明では、低域信号をブーストするブースト方式と、低域信号の高調波信号を付与して低域の増強を図る仮想信号増強方式とを組み合わせた手法を採る。その上で、低域信号の検出レベルに応じて、上記低域信号のレベル(ブースト量)と上記高調波信号のレベルとを調整制御するようにしたものである。
ここで、先に述べたようにしてブースト方式は、仮想信号増強方式に比して聴感上より自然な音質で低域の増強を行うことができるが、非線形歪の問題から、スピーカへの入力信号レベルが所定以上となる場合には低域の増強が困難となり、またその場合の音質劣化も問題となる。一方、仮想信号増強方式は、このような低音再生について非線形歪についての問題は回避できるが、あくまで仮想信号による低域増強であるため、ブースト方式に比して低音の自然な再現性の面で劣るものとなる。
上記本発明によれば、低域信号の検出レベルに応じて、低域のブースト量と高調波信号のレベルとを調整制御することができる。つまりこれによれば、例えば入力される低域信号レベルが所定レベルとなるまではブースト量を増加させて自然な音質による低域増強を行い、それよりも大きなレベルによる低域信号入力時には仮想信号による低域増強によって引き続き低域の増強を行うといったことができるようになる。
上記のようにして本発明によれば、入力される低域信号のレベルが所定レベルとなるまではブースト量を増加させて自然な音質による低域増強を行い、それよりも大きなレベルによる低域信号入力時には仮想信号による低域増強によって引き続き低域の増強を行うことができる。
つまり、このような本発明によれば、ブースト方式と仮想信号増強方式との相互の不利点を補って低域の増強を行うことができるという、相乗的な効果を得ることができる。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明していく。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態の信号処理装置としての、テレビジョン受像機1の内部構成を示したブロック図である。
このテレビジョン受像機1は、デジタルテレビジョン放送を受信して受信信号に応じた映像表示・音響再生を行うデジタルテレビジョン受像機とされる。先ず、図中の端子Tinからは、図示されないアンテナによって受信されたデジタルテレビジョン放送による放送信号が入力される。
チューナ部2は、上記端子Tinを介して入力される上記アンテナからの受信信号を入力して、選局操作等に応じて決定されたキャリア(受信周波数信号)を受信するようにされ、例えばビタビ復調処理や誤り訂正処理等を施すことでTS(Transport Stream)を得る。
なお、確認のために述べておくと、地上波デジタル放送やデジタル衛星放送等、デジタル放送の規格によるTSは、周知のようにMPEG2(Moving Picture Experts Group Layer2)方式によって複数のプログラム(映像番組)のビデオ信号及びオーディオ信号を圧縮した圧縮データと、各種の付加情報が多重化されている。
上記ビデオ信号及びオーディオ信号を圧縮した圧縮データは、ES(Elementary Stream)として多重化される。また、放送側が挿入する付加情報としては、PAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)などのテーブルを格納するPSI(Program Specific Information:番組特定情報)や、SI(Service Information:番組配列情報)などが挙げられる。なお各情報の多重化は、TSを188バイトのトランスポートストリーム・パケット(TSパケット)により形成するようにして、このTSパケットに対して、上記したES及び各種付加情報を格納することにより行われる。
ここでは、上記TSにて多重化される各種の付加情報についての処理は周知であるものとしてその説明は省略し、圧縮ビデオ信号・オーディオ信号についての処理系の構成について説明を行うものとする。
上記のようにしてチューナ部2により得られたTSは、放送信号処理部3に対して供給される。
放送信号処理部3は、上記TSに対するデスクランブル処理、デマルチプレクッス処理、上記デマルチプレックス処理により得られたMPEG圧縮データについてのデコード処理を行って、放送コンテンツとしてのビデオ信号(デジタルビデオ信号:図中ではVideoと表記)、オーディオ信号(デジタルオーディオ信号:図中ではAudioと表記)を得る。
放送信号処理部3で得られたデジタルビデオ信号は映像信号処理部4に、デジタルオーディオ信号はDSP(Digital Signal Processor)7に対して供給される。
映像信号処理部4は、上記デジタルビデオ信号に対し各種映像信号処理や、垂直・水平同期信号検出などを行って、表示部6を駆動するために必要な信号を生成する。
ドライバ5は、映像信号処理部4からの出力信号に基づき表示部6を表示駆動する。
なお、表示部6が例えば液晶ディスプレイとされる場合は、液晶表示パネルと共にバックライトが含まれるものとなる。この場合、ドライバ5は液晶表示パネルについての表示駆動と共にバックライトの発光駆動も行うものとなる。
DSP7は、メモリ8を備え、当該メモリ8に格納される音声処理プログラム8aに基づくデジタル信号処理を行うことで、上記デジタルオーディオ信号に対して音声信号処理を施す。このDSP7により実現される音声信号処理については後述する。
DSP7を介して得られるデジタルオーディオ信号は、D/A変換器9にてアナログオーディオ信号に変換された後にアンプ10で増幅され、スピーカ11に供給される。スピーカ11は、上記アンプ10により増幅されたオーディオ信号に基づき音響再生を行う。
図2は、図1に示すDSP7によって実現される各種の機能動作をブロック化して模式的に示している。なお、この図では図1に示されるD/A変換器9も併せて示している。
この図に示されるようにして、DSP7としては、低域増強処理部7aと特性付与フィルタ処理部7bとしての機能動作をデジタル信号処理により実現するようにプログラミングされている。
先ず、低域増強処理部7aとしては、さらにその機能を詳細化すると、図示するようにしてLPF(Low Pass Filter)処理部15、加算処理部16、ゲイン調整処理部17、レベル検出処理部18、高調波生成処理部19、ゲイン計算処理部20、ゲイン調整処理部21、加算処理部22に分けることができる。
なお、以下では説明の便宜上、各処理機能ブロックをハードウエアとして扱うようにして動作説明を行うが、これら処理機能ブロックとしての動作は、DSP7が音声信号処理プログラム8aに基づきハードウエアリソースを用いたデジタル信号処理を行うことによって実現する動作となる。
先ず、図1に示した放送信号処理部3からのデジタルオーディオ信号(以下、単にオーディオ信号とする)は、LPF処理部15と加算処理部16とに分岐して供給される。
LPF処理部15は、入力オーディオ信号の低周波数帯域の信号を抽出するフィルタ処理を行う。図3は、横軸を周波数(Hz)、縦軸をゲイン(dB)としてLPF処理部15によるフィルタ処理のフィルタ特性を示している。この図からも理解されるように、LPF処理部15では、入力オーディオ信号の所定以下の周波数帯域のみを抽出するようにしてフィルタ処理を行う。具体的にこの場合は、図のように最低周波数から或る周波数まではゲインを一定とし、それ以降、上記所定の周波数にかけてはゲインを減衰させていくようにしてオーディオ信号の低周波数帯域信号(以下、単に低域信号や低域成分とも呼ぶ)を抽出するようにされている。
ここで、実施の形態の場合、LPF処理部15におけるカットオフ周波数(つまり上記所定の周波数)は、スピーカ11の低域再生能力を考慮して、例えば入力オーディオ信号レベルに対してスピーカ11による音響再生信号レベルの減衰が認められる周波数帯域における、上限周波数が設定されるものとする。
図4は、図3に示すようなフィルタ特性を実現するためのデジタルフィルタの構成を示している。この図4に示されるように、図3によるフィルタ特性は、IIR(Infinite Impulse Response)フィルタにより実現することができる。
LPF処理部15では、このようなIIRフィルタとしての構成で表すことのできるデジタルフィルタ処理を行うことで、図3に示すような特性によるフィルタ処理を行う。
図2に戻り、上記LPF処理部15によって抽出されたオーディオ信号の低周波数帯域信号は、ゲイン調整処理部17、レベル検出処理部18、高調波生成処理部19のそれぞれに対して供給される。
レベル検出処理部18は、上記LPF処理部15により得られた低域信号について、その絶対値レベルを検出する。
また、上記高調波生成処理部19は、上記LPF処理部15により得られた低域信号の高調波信号を生成する。
図5は、高調波生成処理部19を実現するためのデジタル演算器の構成の一例を示している。
基本的に、n次の高調波信号を生成するにあたっては、乗算器によって入力信号をn回乗算すればよい。この図に示す例では、2次、及び3次の高調波を生成する場合の構成を示している。具体的には、入力信号(この場合は上記低域信号)を2回乗算するようにされた乗算器19aと、入力信号を3回乗算するようにされた乗算器19bとが備えられる。さらに、上記乗算器19aの出力レベルを調整するためのゲイン調整器19c、上記乗算器19bの出力レベルを調整するためのゲイン調整器19dが設けられる。そして、上記ゲイン調整器19cを介して出力される2次高調波信号、及び上記ゲイン調整器19dを介した3次高調波信号が、加算器19eにて加算されて出力されるようになっている。
ここで、確認のために、次の図6に高調波の概念図を示しておく。この図では5次高調波まで生成される場合を例示しているが、その場合の高調波としては、基準となる周波数信号(原信号)f1に対し、その周波数が2倍となる周波数信号f2、3倍となる周波数信号f3、4倍となる周波数信号f4、5倍となる周波数信号f5が生成されることになる。
図2に戻り、上記高調波生成処理部19により生成された高調波信号は、ゲイン調整処理部21に供給される。このゲイン調整処理部21を介した高調波信号は、図示するようにして加算処理部22に供給され、ここで先に述べたゲイン調整処理部17を介して得られる低域信号と加算される。
さらに、このように加算処理部22で得られる、それぞれゲイン調整の施された低域信号と高調波信号とが加算された信号(第1加算信号とする)は、先に述べた加算処理部16に供給され、ここにおいて入力オーディオ信号と加算される。
当該加算処理部16による加算結果は、第2加算信号として、上述した特性付与フィルタ処理部7bに供給される。そして、当該特性付与フィルタ処理部7bを介した第2加算信号は、図示するようにしてDSP7の出力信号として図1に示したD/A変換器9に対して供給されるようになっている。
ここで、これまでの説明から理解されるように、本実施の形態の音声信号処理系においては、低域信号をブーストする系(LPF処理部15→ゲイン調整処理部17)と、低域信号に基づき高調波信号を生成・出力する系(高調波生成処理部19→ゲイン調整処理部21)とを設けるものとしている。
その上で、本実施の形態では、これら低域信号、高調波信号のレベルを、低域信号の検出レベルに応じて制御するための構成を設けるものとしている。具体的には、レベル検出処理部18と、ゲイン調整制御処理部20を設けている。
図2において、上記ゲイン調整制御処理部20は、上述したレベル検出処理部18による低域信号についてのレベル検出結果に基づき、ゲイン調整処理部17、ゲイン調整処理部21が入力信号に対して与えるゲインを制御する。
この場合、ゲイン調整制御処理部20では、検出される低域信号レベルが或る閾値に達するまでは低域信号がブーストされ、且つ検出される低域信号レベルが上記閾値よりも大となるときには低域信号のブーストを行わず、逆に低域信号の出力レベルが入力レベル(検出レベル)に関わらず一定となるようにして、ゲイン調整処理部17におけるゲインを制御する。
一方、高調波信号については、検出される低域信号レベルが或る閾値に達するまでは信号出力が行われないよう(つまりゲインを「0」とする)にし、この閾値よりも大となる場合は、入力レベルに比例したレベルによる信号出力が行われるようにしてゲイン調整処理部21のゲインを制御する。
図7は、このようなゲイン調整制御処理部20によるゲイン調整制御の一例について説明するための図として、図7(a)は、低域信号側についての入/出力レベル特性の例、図7(b)は高調波信号側についての入/出力レベル特性の例を示している。この図に示される「入力レベル」は、レベル検出処理部18にて検出される低域信号レベルを指し、「出力レベル」は、図7(a)の場合はゲイン調整処理部17を介して出力される低域信号のレベル、図7(b)の場合はゲイン調整処理部21を介して出力される高調波信号のレベルを指すものとなる。
先ず、図7(a)(b)の両図にて、図中の斜めの一点鎖線は、入力レベルと出力レベルとの比率が1:1となるリニアな特性を示している。すなわち、ゲイン=1となるラインである。
このことを踏まえ、先ず図7(a)の低域信号については、或る閾値th-rに達するまでは「1」よりも大なるゲインが与えられ、入力レベルが当該閾値th-rに達した(入力レベル=閾値th-r)ときに、ゲイン=1となるようにされていることが確認できる。
そしてこの場合、入力レベルが上記閾値th-rに至るまでの間の具体的なゲイン特性としては、入力レベルが低いほどゲインの値が大きくなるようにされている。換言すれば、入力レベルが大きくなるに従ってゲインが小さくなるようにして設定されることがわかる。
さらに、入力レベルが閾値th-rに達した以降(つまり入力レベル>閾値th-rの条件)では、出力レベルが一定となるようにされている。つまり、ゲインとしては、このように出力レベルが一定となるようにして、入力レベルが大きくなるに従ってその値が小さくなるように制御することになる。
一方、高調波信号については、図7(b)に示されるように、入力レベルが或る閾値th1となるまでは、信号出力が行われない(つまり出力レベル=0となる)ようにしてゲインが設定される。すなわち、入力レベル≦閾値th1の条件では、ゲイン=0となるように制御される。
そして、入力レベルが上記閾値th1を超える場合には、閾値th1よりも大なる閾値th2に至るまでの範囲内で、入力レベルの上昇に比例して出力レベルが上昇するようにしてゲインを制御する。具体的にこの場合は、上記閾値th1から上記閾値th2までの入力レベルの上昇に対し、出力レベルの傾きが一定となるようにゲインを制御するものとしている。なおかつ、この場合は、上記閾値th1、th2を、先の図7(a)にて説明した閾値th-rとの関係で「th1<th-r<th2」となるように設定するものとしており、入力レベルが上記閾値th-rに至るときにゲイン=1となるようにしている。すなわち、ブースト系により低域信号の出力レベルが一定とされた以降には、高調波信号の出力レベルが「1」より大なるゲインによって徐々に上昇していくようにされているものである。
また、入力レベルが上記閾値th2より大となる場合には、図示するようにして入力レベルの上昇に関わらず出力レベルが一定となるようにしてゲインが制御されることになる。
ここで、上記のように本例では、入力レベルが所定レベルとなるまでは低域信号をブーストさせ、それ以上の入力レベルの上昇に応じては低域信号の出力レベルを一定レベルに抑制するものとしている。これによれば、スピーカ11の非線形歪を生じさせない範囲内で低域信号のブーストを行うことができる。
なお、この説明からも理解されるように、閾値th-rに達したときの具体的な低域信号の出力レベルは、少なくともスピーカ11の非線形歪を生じさせないレベルに抑えられるように設定すべきものとなる。ここでは、例えば非線形歪を生じさせない限界のレベルとなるように設定するものとしている。これにれば、非線形歪を発生させない範囲内で最大限、低域信号をブーストさせることができる。
そして、上記構成によれば、このように低域信号の出力レベルが限界に達した以降は、高調波信号の出力による仮想的な低域の増強がメインとして行われるものとなる。
このようにして本実施の形態としての信号処理装置によれば、入力される低域信号のレベルが所定レベルとなるまではブースト量を増加させて自然な音質による低域増強を行い、それよりも大きなレベルによる低域信号入力時には、仮想信号による低域増強によって引き続き低域の増強を行うことができる。すなわち、このような本実施の形態により、ブースト方式と仮想信号増強方式との相互の不利点を補って低域の増強を行うことができるという、相乗的な効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、高調波信号の出力を開始させるための閾値th1の値を、閾値th-rよりも小さい値に設定するものとしているが、このことにより、低域信号の入力レベルが、低域信号の出力レベルについての一定制御を開始するレベルよりも低くなっている状態から、高調波信号の出力レベルを徐々に上昇させていくものとしている。すなわち、低域ブーストと高調波信号の出力とがオーバーラップする領域を設けるものとしている。
このように高調波信号の出力をオーバーラップさせているのは、非線形歪を考慮して、低域信号の入力レベルが閾値th-rに近づくにつれて低域信号のブースト量を徐々に減少させる傾向としなければならないことに対応させるためである。すなわち、このようにブースト量が閾値th-rに近づくにつれて減少してしまう関係から、この部分で高調波信号をオーバーラップさせて出力させることで、低域の増強量の不足を効果的に補うことができるものである。
なお、この点について特段考慮しないのであれば、閾値th1=閾値th-rとして、高調波信号のオーバーラップ出力は行わないようにすることもできる。
また、低域信号の入力レベルが閾値th2よりも大となる範囲では、高調波信号の出力レベルが一定レベルとなるようにしているが、これは、高調波信号を所定レベル以上としてしまうと音質劣化を招く可能性があり、その防止を図るためである。
本例の場合、このような高調波信号の一定レベルとしては、音質劣化を招かない限界付近のレベルを設定するものとしている。このように限界レベル付近まで高調波信号のレベルが達していれば、高調波信号レベルが他の帯域の信号レベルに対し相対的に低くなったとしても、聴感上は低域の増強感は充分に得られるものとなる。すなわち、低域の不足が知覚される虞はほぼないといえる。
説明を図2に戻す。
DSP7では、上記により説明した低域増強処理部7aとしてのデジタル信号処理を行うと共に、さらに、特性付与フィルタ処理部7bとしてのデジタル信号処理を行う。
この特性付与フィルタ処理部7bとしては、加算処理部16による加算処理によって得られる第2加算信号に対し、スピーカ11の特性(スピーカ特性)の逆特性に相当する信号特性を付与するフィルタ処理を行う。
ここで、図8を参照して、このようなスピーカ特性の逆特性の付与と、それにより得られる効果とについて説明しておく。
先ず、一般にオーディオ信号をスピーカにて音響再生する場合、スピーカとしては個々に特有の特性、すなわち周波数特性や時間応答特性を有するため、同じ入力オーディオ信号についてスピーカ毎に異なる聞こえ方で再生音を出力することになる。このことは、特徴の異なる様々なすぐれた音楽性を持つスピーカが存在する要因の一つとなっている。
一方で、このようなスピーカ個々の特徴を取り去ることにより、スピーカの再生音を改善しようと言う方法が知られている。すなわち、スピーカに対して入力されるオーディオ信号成分に対し、予め算出しておいた上記スピーカの特性の逆特性を与えることで、個々のスピーカの特性を平坦化して均質な音響再生が行われるように図るものである。
図8(a)は、或るスピーカについて測定したインパルス応答と周波数特性を示しており、図8(b)は、図8(a)に示される測定結果に基づき生成した上記スピーカの逆特性としてのインパルス応答(時間応答特性)と周波数特性を示している。各図において、左側がインパルス応答、右側が周波数特性を示す。
スピーカ特性の逆特性としては、図8(a)に示す測定特性(インパルス応答と周波数特性)を伝達関数H(s)とおくと、1/H(s)で表される伝達関数となる。このようにして算出された逆特性(逆関数)としての伝達関数1/H(s)を、スピーカに入力されるオーディオ信号成分に対して付与するものである。
このような逆特性の付与が行われることにより、結果としてスピーカから音響再生される再生音としては、周波数特性が平坦で、直線位相特性、すなわちインパルス応答の揺らぎの少ない特性により出力されるものとなる。
図2における特性付与フィルタ処理部7bとしても、このような逆特性に相当する信号特性の付与を行う。すなわち、特性付与フィルタ処理部7bは、予めスピーカ11による再生音(例えばTSP信号などの測定信号の再生音:TSP=Time Stretched Pulse)に基づき測定されたスピーカ特性(H(s):周波数特性、インパルス応答)の逆特性としての伝達関数(1/H(s))に相当する信号特性が設定され、この信号特性を、加算処理部16による加算結果として得られる第2加算信号に対して付与する。
図9は、このような逆特性に相当する信号特性を与えるフィルタ処理を実現するための、デジタルフィルタの構成例を示している。この図9に示されるように、上記スピーカ11の逆特性のような比較的広範な周波数帯域にわたる信号特性を与えるためのデジタルフィルタとしては、FIR(Finite Impulse Response)フィルタが用いられることになる。すなわち、特性付与フィルタ処理部7bとしては、入力信号に対しこのようなFIRフィルタとしてのデジタルフィルタ処理を行うことで上記逆特性に相当する信号特性を付与する。
ここで、本実施の形態の場合、上記特性付与フィルタ処理部7bとしては、測定されたスピーカ11の特性の逆特性そのものを付与するのではなく、先に説明したような低域信号のブーストを行うことに対応させた手法として、予め低域成分をブーストさせた状態で測定したスピーカ11の特性の逆特性を付与するものとされる。
以下、この点について図10〜図12を参照して説明する。
先ず、図10(a)は、通常のスピーカ特性として、スピーカ11によりオーディオ信号(測定信号)を通常再生させた場合(測定信号に対しブースト等の特別な信号処理を施さずにスピーカ11による音響再生を行わせた場合)に測定されるスピーカ11の特性(周波数−振幅特性H)を示している。
先の説明によれば、単に周波数特性の平坦化を図るにあたっては、この図10(a)に示される特性Hの逆特性を測定信号成分に対して与えればよいものとなるが、本実施の形態では、測定信号に対して、予め図10(b)に示されるような周波数−振幅特性を付与することで、低域信号をブーストさせた状態でスピーカ11による音響再生を行わせ、スピーカ11の特性を測定するものとしている。
図11は、このように低域をブーストさせた状態で測定されたスピーカ11の周波数−振幅特性(Hbとする)を表しているが、この場合は低域がブーストされることに伴い、通常のスピーカ11の特性H(図中破線)よりも低域部分が持ち上げられた特性となっていることが確認できる。
そして、この図11に示されるようにして低域が持ち上げられた特性Hbについて、その逆特性を算出する。図12は、算出された逆特性としての周波数−振幅特性1/Hbを例示している。この図12に示されるように、逆特性1/Hbとしては、図中破線により示す通常の逆特性1/H(低域をブーストしない通常の音響再生を行った場合の逆特性)と比較して、その低域部分のゲインが引き下げられたものとなることが確認できる。
なお、ここではスピーカ11の特性として周波数−振幅特性のみを例示し、時間応答特性についての説明は省略したが、当然のことながら直線位相化も図る場合には、時間応答特性についても測定を行い、測定された時間応答特性と周波数−振幅特性とで表される伝達関数Hb(s)について、その逆関数としての伝達関数1/Hb(s)を算出しておく。本実施の形態においても直線位相化を図るものとし、このような伝達関数1/Hb(s)をスピーカ11の逆特性として算出しておくものとされる。
特性付与フィルタ処理部7bでは、このようにして算出された逆特性1/Hb(s)が設定されており、先の図9に示したFIRフィルタとしてのデジタル信号処理により、当該逆特性1/Hb(s)を第2加算信号に対して付与するようにされている。
ここで、図12において比較されているように、低域をブーストしない通常の測定を行って算出したスピーカ11の逆特性1/H(破線)は、本例の場合の逆特性1/Hb(実線)と比較して、低域部分のゲインを比較的大きく上げるような特性となってしまう。このことで、オーディオ信号成分に対し通常の逆特性1/Hを与えて平坦化を図るとした場合は、FIRフィルタとしてその分長いタップ長が必要となってしまい、これによってDSP7のハードウエアリソースの増大や処理負担の増大を招くものとなってしまう。
このことを考慮し、本例では平坦化のための低域信号のブーストは、実際の音響再生時におけるLPF処理部15とゲイン調整処理部17とによる低域信号のブースト系に主に担わせるものとし、特性付与フィルタ処理部7bにて付与する特性については、上述のようにして予め低域信号をブーストした状態を想定して測定したスピーカ特性の逆特性を設定するようにしている。つまり、このような構成により、特性付与フィルタ処理部7bとしてのFIRフィルタにおける、平坦化のための低域増強に伴う処理負担の軽減が図られるようにしてるものである。
このことで、特性付与フィルタ処理部7bとしてのFIRフィルタのタップ長は、通常の逆特性1/Hを付与するとした場合と比較して格段に減少させることができる。この場合、LPF処理部15を実現するためのIIRフィルタに必要なハードウエアリソースが比較的少なくて済むことを考慮すれば、上記のように低域におけるゲイン付与を簡略化できることによるFIRフィルタのタップ長の削減が図られることに伴っては、DSP7全体で必要なハードウエアリソースの大幅な削減が図られることが理解できる。
このようにして、平坦化のための低域ブーストをLPF処理部15とゲイン調整処理部17とによる低域信号のブースト系に主に担わせるものとし、特性付与フィルタ処理部7bにて付与する特性は予め低域信号をブーストした状態を想定して算出した逆特性に設定する構成としたことで、DSP7のハードウエアリソースの大幅な削減、及び処理負担の大幅な削減を図ることができる。
なお、先の図11で示した特性Hbの測定時において、オーディオ信号に対してブースト処理を施す帯域は、LPF処理部15により抽出する帯域と同じ帯域に設定されることになる。また、その際のブースト量(ゲイン)としては、低域信号の出力レベルが、先の図7(a)に示した、スピーカ11の非線形歪を生じさせない限界のレベルと同レベルとなるように設定している。換言すれば、このような測定時のブースト量の設定により、ゲイン調整制御処理部20によるゲイン制御により低域信号レベルが最大限にブーストされるときの、スピーカ11の特性を測定するようにされることになる。さらに言えば、この場合の逆特性1/Hbとしては、このようにゲイン調整制御処理部20によるゲイン制御により低域信号レベルが最大限にブーストされたときを基準として、周波数特性を平坦化させるための特性となるものである。
ここで、上記による測定時の低域ブースト帯域・低域ブースト量の設定によると、実際の音響再生時において、低域信号の入力レベルが先に説明した閾値th-r以外となる場合には、低域信号の特性が厳密に平坦にはならないものとなってしまう。しかしながら、もともと入力信号レベルが比較的低い場合には、聴感上、平坦化による効果は知覚されにくく、従って入力信号レベルが上記閾値th-rより低い場合において厳密な平坦化が図られないとしても、低域の不足が知覚されてしまうといったことが問題となることはない。
また、先に説明したように、本例の場合においては、入力信号レベルが閾値th-rよりも大となった場合は、低域の増強は主に高調波信号によって為されることから、入力信号レベルが上記閾値th-rより大きくなることに伴い低域信号の特性が厳密に平坦にならないとしても(具体的には低域信号レベルが他の中・高域の信号のレベルに対し相対的に低下しても)、聴感上は、低域の不足感が知覚されることはないものとなる。
つまり、これらのことより、上述のようなDSP7の平坦化のためのハードウエアリソース・処理負担の削減を図る構成とした場合であっても、聴感上は、厳密な平坦化が行われる場合とほぼ同等の効果を得ることができるものとなる。
このようにして本例では、スピーカ特性の逆特性が与えられるようにすることで、周波数特性の平坦化・直線位相化が図られるものとなるが、本例の場合、このような周波数特性の平坦化・直線位相化が図られることによっては、単にスピーカ11の持つ特性による影響を低減した略フラットな特性による音響再生が実現されるという効果のみでなく、さらに、高調波信号による低域の増強感を安定して得ることができるという効果も奏することになる。
図13(a)、図13(b)は、それぞれ特性の異なるスピーカA、スピーカBの周波数特性を例示している。
先の説明から理解されるように、高調波信号は、LPF処理部15によって抽出された低域信号に基づき、その整数倍の周波数による信号が生成されたものとなる。図13(a)(b)ではそれぞれ、100Hzの信号の2次高調波(200Hz)と3次高調波(300Hz)の位置を実線矢印により指し示しているが、これら図13(a)(b)の比較から理解されるように、特性の異なるスピーカ間では、同じ高調波信号について、その再生レベルが異なるものとなってしまう。すなわち、スピーカ特性が異なることで、高調波信号によって知覚される低域成分の量感にバラツキが生じてしまうものである。
また、スピーカA、スピーカBをそれぞれ単独で見た場合、2次高調波と3次高調波の関係においても、その再生レベルに差が与えられてしまうことがわかる。この図の例では、スピーカA、スピーカBで共に、2次高調波、3次高調波の信号のレベル差が約5dB近くあるものとなっている。このことによると、仮想的に知覚される低域成分の音質の悪化を助長することになる。
また、このように同じ周波数信号を基とした2次、3次高調波の関係のみならず、それぞれ異なる周波数の信号に基づく高調波の関係について見ても、同様に再生レベルの差が生じることになる。例えば、100Hzの信号に基づく2次高調波(200Hz)と60Hzの低域信号に基づく2次高調波(120Hz)とを比較した場合にも、それらの再生レベルには相応の差が生じるものとなる。このことで、聴感上知覚されるレベルとしても、60Hzと100Hzで相応の差が生じることになる。
このようにして、高調波信号の付加によって知覚される低域成分の量感や音質は、スピーカの有する特性に依存してしまうことになる。
なお、図示による説明は省略したが、実際にスピーカにより再生される高調波の位相関係としても、使用されるスピーカの上記高調波に相当する周波数応答により異なるものとなる。すなわち、知覚される低域成分の量感・音質は、スピーカの位相特性にも依存するものである。
このような問題に対し、本例の場合は、上述のようにして中・高域における周波数特性の平坦化・直線位相化が図られるものとなる。つまりこれにより、低域信号に基づき生成される高調波信号が含まれる帯域について、周波数特性の平坦化・直線位相化が図られているものである。
この結果、上述のようなスピーカ特性の影響による低域の量感・音質の劣化の防止を図ることができ、仮想信号による低域の増強感が安定して得られるようにすることができる。
なお、このような仮想信号による低域の増強感の安定化のみの観点からみれば、周波数特性の平坦化・直線位相化は、少なくとも高調波信号が含まれる帯域のみに限定して行うこともできる。すなわち、例えば本例のように高調波信号として3次高調波までを生成する場合には、低域信号における上限周波数(つまりスピーカ11にて充分な音響再生を行うことができるとされる帯域の下限周波数)をf0としたとき、f0<f<f0×3の範囲内において周波数特性の平坦化・直線位相化を実現すればよい。具体的に、この場合の特性付与フィルタ7bに対しては、先に説明した逆特性1/Hb(s)のうちのf0<f<f0×3で表される周波数帯域の特性を設定しておき、該特性が入力信号に対して付与されるようにすればよい。
このような構成とすれば、中・高域におけるスピーカ本来の特性は残したまま、低域再生において、仮想信号による低域増強をバラツキなく良好に実現することができる。
<第2の実施の形態>

続いて、第2の実施の形態について説明する。
図14は、第2の実施の形態としての信号処理装置の構成について説明するための図である。第2の実施の形態は、上記により説明した第1の実施の形態としての音声信号処理系の動作を、CPU(Central Processing Unit)の処理動作によって実現するものである。
なお、図14では、このようなCPUが設けられる信号処理装置を備えて構成された電子機器の内部構成を示している。このような電子機器としては、例えばパーソナルコンピュータなどを想定している。
図14において、先ずCPU25には、図示されない記録媒体から再生されたオーディオ信号(デジタルオーディオ信号)が供給される。
CPU25に対しては、当該CPU25によるデータの読み出し/書き込みが可能とされるメモリ部26が設けられ、当該メモリ部26は、CPU25によるワーク領域として利用されたり、またCPU25が各種処理を行う上で必要となるパラメータなどが格納される。特に本実施の形態の場合、上記メモリ部26には、CPU25によって後の図15に示す実施の形態としての音声信号処理を実行させるための、音声処理プログラム26aが格納されている。
CPU25によって音声信号処理が施されたオーディオ信号は、D/A変換器9に供給されてアナログ信号に変換された後、アンプ10にて増幅されてスピーカ11に供給され、スピーカ11を駆動する。
図15のフローチャートは、CPU25がオーディオ信号を入力して行う処理動作を示している。
なお、この場合、CPU25では入力オーディオ信号を所定のフレーム単位で扱うものとされている。すなわち、この図においてオーディオ信号を扱うステップS101〜S107までの各処理は、オーディオ信号中の同フレームを対象として行われるものである。
先ず、ステップS101では、入力オーディオ信号に対するLPF処理を行う。すなわち、入力オーディオ信号に対し、先に説明したLPF処理部15と同様のフィルタ特性によるフィルタ処理を行うことによって、低域信号を抽出する。
続くステップS102では、高調波信号を生成する。つまり、上記ステップS101の処理により抽出した低域信号について、例えば先の図5にて説明したものと同様の手法で高調波信号を生成する。
次のステップS103では、低域信号のレベルを検出する。そして、続くステップS104では、レベル検出結果に基づき、低域信号と高調波信号のレベルを調整する。すなわち、先の図7(a)(b)にて説明した入/出力レベル特性に基づき、低域信号のレベルと高調波信号のレベルとを調整する。
次のステップS105では、レベル調整した低域信号と高調波信号とを加算し(第1加算信号の生成)、続くステップS106では、入力オーディオ信号に対して第1加算信号を加算する(第2加算信号の生成)。
そして、次のステップS107では、第2加算信号に対し、逆特性を付与して出力する。すなわち、第2加算信号に対して先に説明したFIRフィルタとしてのデジタルフィルタ処理によって逆特性1/Hb(s)を付与し、その結果をD/A変換器9に対して出力する。
続くステップS108では、処理を終了すべき状態となったか否かを判別する。例えば、オーディオ信号の再生停止を指示する操作入力が行われるなど、予め設定された処理終了のための所定のトリガの発生有無を判別する。ステップS108において、処理を終了すべき状態となっていないとして否定結果が得られた場合は、ステップS101に戻るようにされる。また、処理を終了すべき状態となったとして肯定結果が得られた場合は、この図に示される処理動作を終了する。
<第3の実施の形態>

図16は、第3の実施の形態としてのテレビジョン受像機の構成について説明するための図である。なお、第3の実施の形態のテレビジョン受像機としては、DSP7にて行われる処理内容が異なる以外は、先の第1の実施の形態の場合のテレビジョン受像機1の構成と同様となることから、図16では、この場合のDSP7により実現される処理機能ブロックのみについて主に示す(この場合もDSP7外部のD/A変換器9も併せて示す)。
また、確認のために述べておくと、第3の実施の形態のテレビジョン受像機においては、この図に示される各処理機能を実現するためのデジタル信号処理がDSP7により実行されるようにして、メモリ8内に格納される音声処理プログラム8aの内容が変更されるものとなる。
なお、この図16において、既に先の図2にて説明した処理機能ブロックについては同一符号を付して説明を省略する。
図示するようにして第3の実施の形態の場合のDSP7としては、先の第1の実施の形態の場合のDSP7の処理機能ブロックに加えて、高調波生成処理部19とゲイン調整処理部21との間に対高調波特性付与処理部30が、またオーディオ信号のLPF処理部15への分岐点と加算処理部16との間に対してHPF(High Pass Filter)処理部31が追加される。その上で、第1の実施の形態のDSP7に備えられていた特性付与フィルタ処理部7bが省略されたものとなる。
HPF処理部31は、LPF処理部15のカットオフ周波数と同周波数によるカットオフ周波数が設定される。これにより、HPF処理部31は、入力オーディオ信号における低域信号以外の帯域の信号を抽出するようにされる。換言すれば、スピーカ11により充分な音響再生を行うことができるとされる中・高域の信号が抽出される。
また、対高調波特性付与処理部30は、高調波生成処理部19により生成された高調波信号に対し、予め定められた信号特性を与えるためのフィルタ処理を行う。この対高調波特性付与処理部30による特性付与は、先の各実施の形態の場合のように全周波数帯域にわたって周波数特性の平坦化・直線位相化が図られるようにする必要はなく、少なくとも高調波が付加される帯域を対象として平坦化・直線位相化が図られるようにするために行われる。
図17は、対高調波特性付与処理部30に設定されるべき特性について説明するための図である。
先ず、この場合も平坦化・直線位相化のための特性の設定にあたっては、先の図8で説明したようにスピーカ11による再生音についてインパルス応答、周波数特性の測定を行って、逆特性を算出する。なお、この場合の特性付与はあくまで高調波が付与される帯域を対象とするので、測定にあたって先の図10に示したような低域のブーストを行う必要はない。
対高調波特性付与処理部30に対しては、このように算出した逆特性の少なくとも一部帯域の特性のみを設定する。
図17では、算出された逆特性における一部帯域の特性のみを抽出して示している。この図では一例として、例えば75Hzの信号の2倍から13倍の高調波が存在する帯域、すなわち150Hz〜1kHzの帯域の特性を抽出している。なお、実施の形態の場合、高調波信号としては3次高調波までを生成するものとされるので、低域信号における上限周波数をf0としたとき、f0<f<f0×3の帯域の逆特性のみが設定されるようにすればよい。
このように対高調波特性付与処理部30にて逆特性の一部帯域のみの特性が設定されることに伴い、この場合のスピーカ11の特性は、高調波信号の生成系についてのみ見た場合、次の図18に示されるようにして補正されることになる。すなわち、逆特性が付与された帯域のみ平坦化されるものとなる。
ここで、注意すべきは、この場合の特性付与は、高調波生成処理部19により生成された高調波信号に対してのみ行われるという点である。つまりこの場合、LPF処理部15で抽出された低域信号、HPF処理部31で抽出された中・高域信号については補正が行われずにそのままスピーカ11の特性が与えられて出力されることになる。換言すれば、この場合の逆特性による補正としてはオーディオ信号から別途生成された高調波信号についてのみ作用するものであり、入力オーディオ信号については、高調波が付与される帯域も含めた全帯域にわたってスピーカ11による特性を付与させて出力させることができるものである。
このような第3の実施の形態としての構成により、高調波信号の付加による低域の増強感がスピーカ特性によらず安定して得られるようにするという点と、スピーカ特性を活かした音響再生を行うという点の両立を図ることができる。
なお、このような第3の実施の形態としての音声信号処理についても、第2の実施の形態と同様にCPUによる処理動作で実現することもできる。その場合のCPUで行われるべき処理動作は、第2の実施の形態で説明した図15の一連の処理動作について、ステップS102による高調波信号の生成処理の後からステップS104の処理の前までの間に、対高調波特性付与処理部30による処理と同様の処理を追加し、且つステップS104では、このように特性付与された高調波信号と低域信号のレベルを調整する処理を行う。さらに、ステップS106の処理よりも前に、入力オーディオ信号に対するHPF処理部31による処理と同様の処理を追加し、且つステップS106では、このようにHPF処理されたオーディオ信号と第1加算信号とを加算する処理を行うようにする。なおこの場合、ステップS107の処理が省略されることは言うまでもない。
また、第3の実施の形態では、HPF処理を追加するものとしたが、これを省略した場合にも同様の効果が得られることに変わりはない。
<第4の実施の形態>

図19は、第4の実施の形態としての信号処理装置の構成について説明するための図である。なお、第4の実施の形態においても、テレビジョン受像機の構成は、DSP7にて行われる処理内容が異なる以外は先の第1の実施の形態の場合のテレビジョン受像機1の構成と同様となることから、図19では、この場合のDSP7により実現される処理機能ブロックを主に示す(この場合もD/A変換器9を併せて示す)。
また、この場合としても、この図に示される各処理機能を実現するためのデジタル信号処理がDSP7により実行されるようにして、メモリ8内に格納される音声処理プログラム8aの内容が変更される。
また、この図19では、既に先の図2、及び図16にて説明した処理機能ブロックについては同一符号を付して説明を省略する。
第4の実施の形態の場合のDSP7としては、先の第3の実施の形態の場合のDSP7の処理機能ブロックに加えて、先の第1の実施の形態で説明した特性付与フィルタ処理部7bと、さらにEQ処理部7cが追加される。また、図16に示した対高調波特性付与処理部30に代えて、EQ逆特性付与処理部32が設けられる。
この場合も上記特性付与フィルタ処理部7bは、加算処理部16により得られる第2加算信号に対し、先の第1の実施の形態で説明した逆特性1/Hb(s)を与える。
また、EQ処理部7cは、上記特性付与フィルタ処理部7bによって特性付与された第2加算信号に対し、所要の等化目標特性を与えるためのフィルタ処理を行う。この場合のD/A変換器9に対しては、このようにEQ処理部7cによるフィルタ処理が施された第2加算信号が供給されることになる。
これら特性付与フィルタ処理部7bとEQ処理部7cとが設けられることで、この場合の高調波信号を除くオーディオ信号成分については、第1の実施の形態の場合と同様にスピーカ11の特性が補正されて周波数特性の平坦化・直線位相化が図られた上で、所要のイコライジング処理が施されて出力されることになる。
第4の実施の形態は、このようなイコライジング処理を行う場合に対応した手法を提案するものである。すなわち、このようなイコライジング処理に伴って高調波信号による低域増強感の安定性が損なわれてしまうことの防止を図るものである。
例えば、EQ処理部7cにおける目標特性として、次の図20(a)に示すように高調波帯域のゲインを上げるような特性が設定されたとすると、加算処理部16で得られる第2加算信号に対しては、特性付与フィルタ処理部7bによる逆特性付与によって平坦化・直線位相化のための特性が付与されたにも関わらず、その後のEQ処理部7cによるイコライジングによって、高調波帯域の特性の平坦なものではなくなるようにされてしまう。すなわち、このように高調波帯域の特性が平坦ではなくなることで、この場合も高調波信号による低域の増強感の安定性が損なわれてしまうものである。
そこで、第4の実施の形態では、EQ逆特性付与処理部32を設けている。EQ逆特性付与処理部32では、高調波生成処理部19により生成された高調波信号に対し、EQ処理部7cに設定される目標特性の逆特性となる信号特性を付与する。つまり、例えば先の図20(a)の目標特性が設定される場合には、図20(b)に示されるような信号特性を高調波信号に対して付与するものである。
このようにして、高調波信号に対しEQ処理部7cの目標特性と逆特性が付与されることで、EQ処理部7cのイコライジング処理が高調波信号による低域増強感の安定性に悪影響を与えてしまうことを防止でき、この結果、EQ処理部7cによるイコライジングが行われる場合であっても、高調波信号による低域の増強感を安定して得ることができる。
ここで、EQ処理部7cで設定される目標特性については、図20(a)で例示したような所定帯域のみゲインを上げる特性以外にも、例えば次の図21(a)に示されるように、他のスピーカの特性を模した目標特性などを設定することもできる。例えば、図21(a)に示す目標特性を設定した場合、EQ逆特性付与処理部32にて設定される特性は図21(b)に示すものとなる。
このとき、EQ処理部7cに設定される目標特性は、固定であってもよいし可変とされてもよい。可変とする場合、例えばユーザ操作に応じてEQ処理部7cに設定される目標特性が変更されるようにすればよい。この場合、目標特性の変更は、いわゆるグラフィックイコライザのように所定の周波数帯域ごとのゲインの変更が可能となるようにしてもよいし、プリセットによる複数の特性の中から選択するようにしてもよい。
このようにして第4の実施の形態によれば、音声信号処理系に対し任意のイコライザを追加することができ、かつイコライザの種類に依存せず、高調波信号による低域増強感を安定して得ることができる。
なお、第4の実施の形態としての音声信号処理についても、第2の実施の形態と同様にCPUによる処理動作で実現することもできる。その場合のCPUで行われるべき処理動作は、第2の実施の形態で説明した図15の一連の処理動作について、ステップS102による高調波信号の生成処理の後からステップS104の処理の前までの間に、EQ逆特性付与処理部32による処理と同様の処理を追加し、且つステップS104では、このように特性付与された高調波信号と低域信号のレベルを調整する処理を行う。さらに、ステップS106の処理よりも前に、入力オーディオ信号に対するHPF処理部31による処理と同様の処理を追加し、且つステップS106では、このようにHPF処理されたオーディオ信号と第1加算信号とを加算する処理を行うようにする。また、ステップS107とステップS108との間に、EQ処理部7cの処理と同様の処理を追加する。
また、第4の実施の形態としてもHPF処理については省略することもできる。
また、第4の実施の形態において、特性付与フィルタ処理部7bとEQ処理部7cはその挿入位置が前後してもよい。すなわち、加算処理部16により得られる第2加算信号の成分に対して平坦化・直線位相化のための特性付与処理とイコライジング処理を行う順番は、前後してもよい。
<変形例>

以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明としてはこれまでに説明した具体例に限定されるべきものではない。
例えば、これまでの説明では、簡単のため、実施の形態としての音声信号処理を1チャンネル分のオーディオ信号について行う場合を例示したが、例えばLチャンネルとRチャンネルによるステレオ再生を行う場合、或いは5.1チャンネルなどのマルチチャンネル再生を行う場合には、各チャンネルの入力オーディオ信号ごとにこれまでに説明した音声信号処理を行う構成を設けるものとすればよい。
また、これまでの説明では、スピーカ特性の逆特性として、振幅特性と位相特性の双方を付与する場合を例示したが、振幅特性のみを付与することもできる。その場合としても、高調波信号による低域の増強感の安定効果は相応に得ることができる。
なお、実施の形態で例示したように位相特性も付与するものとして直性位相化を図ることができれば、音像の定位感を増すことができる。
また、高調波信号の生成手法は、図5に示した構成に基づく演算を行う以外の、他の手法を採ることもできる。例えば、いわゆる全波整流方式として、次の図22(a)(b)による比較で示されるように、入力信号を絶対値化することで高調波信号を生成するといった手法を採ることもできる。
また、これまでの説明では、本発明としての音声信号処理機能が、DSPやCPUによるデジタル処理で実現される場合を例示したが、アナログ回路により各処理機能を実現するように構成することもできる。
また、これまでの説明では、本発明がテレビジョン受像機に適用される場合を例示したが、本発明としては、低域信号の充分な再生が困難とされる小型スピーカによる音響再生を行うことが想定される電子機器に対して広く好適に適用することができる。例えば、小型スピーカを備えるアクティブスピーカ装置や、携帯型のゲーム機器などに対しても好適に適用することができる。
また、本発明の範囲からは逸脱するが、特に第3、第4の実施の形態で例示した音声信号処理系としては、低域信号のブーストによる増強は行わずに、高周波信号のみで低域を増強する構成とすることもできる。その場合のDSPの処理機能ブロックの構成例を図23、図24にそれぞれ示す。この場合は、先の図16、図19の構成から低域信号のレベル調整制御系(ゲイン調整処理部17とゲイン調整制御処理部20における低域信号側についてのゲイン制御機能)と、加算処理部22を省略して、LPF処理部15の出力がレベル検出処理部18と高調波生成処理部19のみに供給されるようにした上で、ゲイン調整処理部21による出力を加算処理部16によりオーディオ信号と加算するように構成する。
このように高調波信号のみで低域を増強する構成とした場合は、低域信号の出力は不要であるので、HPF処理部31によるHPF処理は、図のように加算処理部16による加算後の信号に対して行うようにすることもできる。
また、この場合は、低域信号の入力レベル(検出レベル)が比較的低い場合にも高調波信号による低域増強感が得られるように、ゲイン調整制御処理部20におけるゲイン制御特性を変更することになる。つまりこの場合、図7(b)に示したような、低域信号の入力レベルが低い場合における高調波信号の出力されない部分が形成されないように、ゲイン制御特性を変更する。
なお、この場合としても、少なくとも入力オーディオ信号に加算される前の高調波信号に対して所要の信号特性付与を行うものとしていることで、入力オーディオ信号成分に影響を与えずに、高調波信号成分のみに独立して所要の信号特性を与えることができる。つまりこれにより、第3、第4の実施の形態で説明したように、平坦化(及び直線位相化)のための逆特性付与を高調波信号のみに独立して行って高調波による低域増強の安定化を図りつつ、スピーカ本来の特性を活かした音響再生を実現したり、或いはEQ処理部の目標特性の逆特性を高調波信号成分のみに付与して高調波の低域増強の安定化を図りつつ、任意のイコライザを用いることができるという効果を得ることができる。
また、図23、図24の構成においては、敢えて低域信号レベルに応じて高調波信号のレベルを調整する構成を設ける必要はない。すなわち、レベル検出処理部18、ゲイン調整制御処理部20、ゲイン調整処理部21を省略した構成とした場合にも同様の効果を得ることができる。但し、図23、図24のように高調波信号についてのレベル調整を行う構成を付加するものとすれば、入力低域信号レベルに対する高調波信号の出力レベルの特性をリニアではない任意の特性にすることができる。
本発明の第1の実施の形態としての信号処理装置を備えて構成されるテレビジョン受像機の内部構成を示すブロック図である。 図1に示すテレビジョン受像機が備えるDSPにより実現される処理機能をブロック化して主に示した図である。 低周波数帯域信号を生成するためのLPF特性を例示した図である。 LPF処理を実現するためのデジタルフィルタの構成を例示した図である。 高調波信号を生成するためのデジタル演算器の構成の一例を示した図である。 高調波の概念図である。 低周波数帯域信号(低域信号)と高調波信号についてのゲイン調整制御特性を例示した図である。 スピーカ特性の逆特性について説明するための図である。 スピーカ特性の逆特性を付与するフィルタ処理を実現するためのデジタルフィルタの構成の例示した図である。 通常のスピーカ特性と低域ブースト特性とを例示した図である。 低域をブーストさせた状態で得られるスピーカ特性を例示した図である。 実施の形態としての逆特性を例示した図である。 スピーカ特性が高調波信号による低域増強に対して与える影響について説明するための図である。 第2の実施の形態としての信号処理装置を備えて構成される電子機器の内部構成を示したブロック図である。 実施の形態としての音声信号処理動作を実現するために行われるべき処理動作について示したフローチャートである。 第3の実施の形態としてのテレビジョン受像機が備えるDSPにより実現される処理機能をブロック化して主に示した図である。 第3の実施の形態において高調波信号に対して付与される特性を例示した図である。 図17に示される特性が付与された場合のスピーカ特性の例を示した図である。 第4の実施の形態としてのテレビジョン受像機が備えるDSPにより実現される処理機能をブロック化して主に示した図である。 第4の実施の形態にて行われるイコライジング処理で設定される目標特性とその逆特性を例示した図である。 第4の実施の形態にて行われるイコライジング処理で設定される目標特性とその逆特性の他の例を示した図である。 高調波信号の生成手法に関する変形例について説明するための図である。 第3の実施の形態の変形例の構成の説明図である。 第4の実施の形態の変形例の構成の説明図である。 大型スピーカと小型スピーカによる音響再生特性を対比して示した図である。
符号の説明
1 テレビジョン受像機、2 チューナ部、3 放送信号処理部、4 映像信号処理部、5 ドライバ、6 表示部、7 DSP、7a 低域増強処理部、7b 特性付与フィルタ処理部、7c EQ処理部、8 メモリ、8a 音声処理プログラム、9 D/A変換器、10 アンプ、11 スピーカ、15 LPF処理部、16,22 加算処理部、17,21 ゲイン調整処理部、18 レベル検出処理部、19 高調波生成処理部、20 ゲイン調整制御処理部、25 CPU、26 メモリ部、26a 音声処理プログラム、30 対高調波特性付与処理部、31 HPF処理部、32 EQ逆特性付与処理部

Claims (21)

  1. 入力オーディオ信号の低周波数帯域信号を抽出する低域信号抽出部と、
    上記低域信号抽出部により抽出された低周波数帯域信号の高調波信号を生成する高調波生成部と、
    上記低域信号抽出部により抽出された低周波数帯域信号のレベルを検出するレベル検出部と、
    上記低域信号抽出部により抽出された上記低周波数帯域信号のレベルと上記高調波生成部により生成された上記高調波信号のレベルを、上記レベル検出部により検出される上記低周波数帯域信号のレベルに応じて調整制御する調整制御部と
    を備えることを特徴とする信号処理装置。
  2. さらに、上記調整制御部によりレベル調整された上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記入力オーディオ信号とを加算する加算部と、
    上記加算部によって上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記オーディオ信号とが加算された信号成分に対して、所定の信号特性を与える第1のフィルタ部とを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 上記調整制御部は、
    上記レベル検出部により検出される上記低周波数帯域信号のレベルが所定の閾値より大となるときは、上記低周波数帯域信号の出力レベルが一定レベルに抑制されるように上記低周波数帯域信号のレベルを調整制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  4. 上記調整制御部は、
    上記レベル検出部により検出される上記低周波数帯域信号のレベルが所定の閾値以下のときは、上記高調波信号が出力されないようにし、上記低周波数帯域信号のレベルが上記所定の閾値より大となるときは、上記高調波信号の出力レベルが上記低周波数帯域信号の検出レベルに比例したレベルとなるように調整制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  5. 上記調整制御部は、
    上記レベル検出部により検出される上記低周波数帯域信号のレベルが第1の閾値より大となるときは、上記低周波数帯域信号の出力レベルが一定のレベルに抑制されるように上記低周波数帯域信号のレベルを調整制御し、
    上記レベル検出部により検出される上記低周波数帯域信号のレベルが、上記第1の閾値よりも小なる第2の閾値以下のときは上記高調波信号が出力されないようにし、上記低周波数帯域信号のレベルが上記第2の閾値より大となるときは、上記高調波信号の出力レベルが上記低周波数帯域信号の検出レベルに比例したレベルとなるように調整制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  6. 上記第1のフィルタ部は、上記信号特性として、当該信号処理装置による出力信号に基づく音響再生を行うスピーカの特性の逆特性としての信号特性を与える
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  7. 上記逆特性は、
    予め上記低域信号抽出部で抽出対象とする低周波数帯域をブーストした測定信号を、上記スピーカにより出力させて測定された上記スピーカの特性に基づき算出されたものである
    ことを特徴とする請求項6に記載の信号処理装置。
  8. 上記調整制御部によりレベル調整される前の上記高調波信号に対して所要の信号特性を与える第2のフィルタ部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  9. 上記調整制御部によりレベル調整された上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記入力オーディオ信号とを加算する加算部を備えると共に、
    上記第2のフィルタ部は、上記信号特性として、当該信号処理装置による出力信号に基づく音響再生を行うスピーカの特性の逆特性としての信号特性を上記高調波信号に対して与える
    ことを特徴とする請求項8に記載の信号処理装置。
  10. さらに、上記調整制御部によりレベル調整された上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記入力オーディオ信号とを加算する加算部と、
    上記加算部によって上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記オーディオ信号とが加算された信号成分に対して、当該信号処理装置による出力信号に基づく音響再生を行うスピーカの特性の逆特性としての信号特性を与える第1のフィルタ部と、
    上記加算部によって上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記オーディオ信号とが加算された信号成分に対して、所要の信号特性を目標特性とした等化処理を行う等化処理部とを備えると共に、
    上記第2のフィルタ部は、上記信号特性として、上記等化処理部の目標特性の逆特性としての信号特性を上記高調波信号に対して与える
    ことを特徴とする請求項8に記載の信号処理装置。
  11. 入力オーディオ信号の低周波数帯域信号を抽出する低域信号抽出手順と、
    上記低域信号抽出手順により抽出した低周波数帯域信号の高調波信号を生成する高調波生成手順と、
    上記低域信号抽出手順により抽出した低周波数帯域信号のレベルを検出するレベル検出手順と、
    上記低域信号抽出手順により抽出した上記低周波数帯域信号のレベルと上記高調波生成手順により生成した上記高調波信号のレベルを、上記レベル検出手順により検出される上記低周波数帯域信号のレベルに応じて調整制御する調整制御手順と
    を備えることを特徴とする信号処理方法。
  12. さらに、上記調整制御手順によりレベル調整された上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記入力オーディオ信号とを加算する加算手順と、
    上記加算手順によって上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記オーディオ信号とが加算された信号成分に対して、所定の信号特性を与える第1のフィルタ手順とを備える
    ことを特徴とする請求項11に記載の信号処理方法。
  13. 上記調整制御手順は、
    上記レベル検出手順により検出される上記低周波数帯域信号のレベルが所定の閾値より大となるときは、上記低周波数帯域信号の出力レベルが一定レベルに抑制されるように上記低周波数帯域信号のレベルを調整制御する
    ことを特徴とする請求項11に記載の信号処理方法。
  14. 上記調整制御手順は、
    上記レベル検出手順により検出される上記低周波数帯域信号のレベルが所定の閾値以下のときは、上記高調波信号が出力されないようにし、上記低周波数帯域信号のレベルが上記所定の閾値より大となるときは、上記高調波信号の出力レベルが上記低周波数帯域信号の検出レベルに比例したレベルとなるように調整制御を行う
    ことを特徴とする請求項11に記載の信号処理方法。
  15. 上記調整制御手順は、
    上記レベル検出手順により検出される上記低周波数帯域信号のレベルが第1の閾値より大となるときは、上記低周波数帯域信号の出力レベルが一定のレベルに抑制されるように上記低周波数帯域信号のレベルを調整制御し、
    上記レベル検出手順により検出される上記低周波数帯域信号のレベルが、上記第1の閾値よりも小なる第2の閾値以下のときは上記高調波信号が出力されないようにし、上記低周波数帯域信号のレベルが上記第2の閾値より大となるときは、上記高調波信号の出力レベルが上記低周波数帯域信号の検出レベルに比例したレベルとなるように調整制御を行う
    ことを特徴とする請求項11に記載の信号処理方法。
  16. 上記第1のフィルタ手順は、上記信号特性として、当該信号処理方法による出力信号に基づく音響再生を行うスピーカの特性の逆特性としての信号特性を与える
    ことを特徴とする請求項12に記載の信号処理方法。
  17. 上記逆特性は、
    予め上記低域信号抽出手順で抽出対象とする低周波数帯域をブーストした測定信号を、上記スピーカにより出力させて測定された上記スピーカの特性に基づき算出されたものである
    ことを特徴とする請求項16に記載の信号処理方法。
  18. 上記調整制御手順によりレベル調整される前の上記高調波信号に対して所要の信号特性を与える第2のフィルタ手順をさらに備える
    ことを特徴とする請求項11に記載の信号処理方法。
  19. 上記調整制御手順によりレベル調整された上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記入力オーディオ信号とを加算する加算手順を備えると共に、
    上記第2のフィルタ手順は、上記信号特性として、当該信号処理方法による出力信号に基づく音響再生を行うスピーカの特性の逆特性としての信号特性を上記高調波信号に対して与える
    ことを特徴とする請求項18に記載の信号処理方法。
  20. さらに、上記調整制御手順によりレベル調整された上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記入力オーディオ信号とを加算する加算手順と、
    上記加算手順によって上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記オーディオ信号とが加算された信号成分に対して、当該信号処理方法による出力信号に基づく音響再生を行うスピーカの特性の逆特性としての信号特性を与える第1のフィルタ手順と、
    上記加算手順によって上記低周波数帯域信号と上記高調波信号と上記オーディオ信号とが加算された信号成分に対して、所要の信号特性を目標特性とした等化処理を行う等化処理手順とを備えると共に、
    上記第2のフィルタ手順は、上記信号特性として、上記等化処理手順の目標特性の逆特性としての信号特性を上記高調波信号に対して与える
    ことを特徴とする請求項18に記載の信号処理方法。
  21. 入力オーディオ信号の低周波数帯域信号を抽出する低域信号抽出処理と、
    上記低域信号抽出処理により抽出した低周波数帯域信号の高調波信号を生成する高調波生成処理と、
    上記低域信号抽出処理により抽出した低周波数帯域信号のレベルを検出するレベル検出処理と、
    上記低域信号抽出処理により抽出した上記低周波数帯域信号のレベルと上記高調波生成処理により生成した上記高調波信号のレベルを、上記レベル検出手順により検出される上記低周波数帯域信号のレベルに応じて調整制御する調整制御処理と
    を信号処理装置に実行させるプログラム。
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