JP4318910B2 - 情報処理装置および方法、記録媒体並びにプログラム - Google Patents

情報処理装置および方法、記録媒体並びにプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は情報処理装置および方法、記録媒体並びにプログラムに関し、特に、複数のカードを容易に管理することができるようにした情報処理装置および方法、記録媒体並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、IC(Integerated Circuit)カードを用いて様々な処理、例えば、課金処理などを可能にする技術が広く一般に普及している。例えば、JR(サービスマーク)の定期などに使用されているSUICA(Super Urban Intelligent Card)(登録商標)などが代表的なICカードである。
【0003】
ICカードは、様々な処理に必要な個人情報やカードの番号などを、内蔵されたICに記録することができるだけでなく、リーダライタなどにより必要に応じて処理情報を書き換えることもできる。
【0004】
通常、ユーザは、例えば、ポイントカード、または電子マネーカードなどのように、目的に応じてこのような種々の処理を行える複数枚のICカードを複数保有している。また、同一の目的のICカードが1人のユーザにより、複数枚保持されることもある。
【0005】
ユーザが複数枚のICカードを保有する場合、ユーザは、複数枚のICカードを同時に管理しなければならないが、それぞれのICカードに記憶されているデータのセキュリティーを確保するなどの理由から、ユーザが複数枚のICカードを管理するにあたり、少なからず管理上の不都合が発生してしまう。
【0006】
そこで、その不都合を解消するための方法として、1枚のICカードで複数のサービスを享受できるようにする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
しかしながら、ユーザが1枚のICカードで複数のサービスを享受できるような状況が増えてきたといはいっても、依然、ユーザが複数枚のICカードで複数のサービスを享受する状況は多く存在していており、そのような場合、ユーザは、複数枚のICカードを同時に管理しなければならない。
【0008】
その際、ユーザは、通常、コンピュータ等のディスプレイに、ユーザが保持するICカードの利用履歴等を表示させることにより、複数枚のICカードを管理する。この場合、ICカードは、コンピュータが認識しやすいように、そのカードの番号を用いてコンピュータにより管理されている。
【0009】
ユーザがICカードを用いて買い物をした場合、例えば、図1に示されるような残金表示画面1がディスプレイに表示される。
【0010】
ユーザから残金表示画面1の表示が指示された場合、コンピュータはICカードの残金と番号を読み取り、図1に示されるような残金表示画面1を表示する。この残金表示画面1は、残金表示欄11および番号表示欄12を有し、残金表示欄11と番号表示欄12に、ICカードの現在の残金と番号がそれぞれ表示される。図1の表示例の場合、残金表示欄11が表示するICカードの現在の残金は、「\43,867」であり、番号表示欄12が表示するICカードの番号は、「980000000000052」である。
【0011】
図2は、ユーザが複数枚のICカードを保持している場合における管理画面31の表示例を示す図である。
【0012】
ユーザから管理画面31の表示が指示された場合、コンピュータはICカードの利用履歴を読み取り、図2に示されるような管理画面31を表示する。この管理画面31は、表示欄41乃至表示欄43を有する。表示欄41と表示欄42には、ユーザが有する2枚のICカードの番号が表示されている。
【0013】
図2の表示例の場合、表示欄41に、ユーザの1枚目のICカードの番号「980000000000052」が表示され、表示欄42には、ユーザの2枚目のICカードの番号「100196000019738」が表示されている。表示欄43には、「すべてのカード」の文字が表示されている。
【0014】
ユーザが表示欄41または表示欄42を管理画面31上の図示せぬマウスカーソルで指定し、表示欄41または表示欄42を選択した場合、そこに表示されているICカードの利用履歴(図示せず)がそれぞれ表示される。
【0015】
また、ユーザが表示欄43を管理画面31上のマウスカーソルで指定し、表示欄43を選択した場合、ユーザが保有するすべてのICカードの利用履歴(図示せず)、例えば、ユーザがそのICカードを使用した年月日、使用金額、およびユーザが購入した商品等が表示される。これにより、ユーザは、現在自分が保有するICカードの利用履歴を閲覧することができる。
【0016】
【特許文献1】
特開2001−357365号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ICカードの使用状況を確認する場合、ICカードを特定する情報として、ICカードの番号980000000000052が表示される。この番号は、数字または数字とアルファベット文字のランダムな組み合わせからなるため、多くの場合、ユーザは、それを記憶することができない。従って、ユーザは、表示されているICカードが複数枚のうちのどのICカードであるかを直感的に把握する(認識する)ことが困難であるという課題があった。
【0018】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、複数のカードを容易に管理することができるようにすることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報処理装置は、カードの番号を取得する番号取得手段と、前記番号取得手段により取得された前記カードの番号に対応付けられている前記カードの名称、並びに、前記カードの残金または使用履歴を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された前記カードの名称、並びに、前記カードの残金または使用履歴を前記カードのユーザに提示する提示手段とを備え、前記提示手段は、前記提示手段により提示されている前記カードの名称がカーソルにより指定された場合、対応する前記カードの番号も提示する
【0020】
この情報処理装置は、番号取得手段により取得されたカードの番号に、カードの名称が対応付けられているか否かを判定する判定手段をさらに備え、提示手段は、番号取得手段により取得されたカードの番号に、カードの名称が対応付けられていない場合、対応付けるカードの名称を入力するためのインタフェース情報をさらに提示するようにすることができる。
【0021】
この情報処理装置は、インタフェース情報を介して入力されたカードの名称を、カードの番号に対応付けて記憶する記憶手段をさらに備えるようにすることができる。
【0022】
カードの番号は、数字とアルファベット文字のランダムな組み合わせからなり、カードの名称は、言語を構成する文字の組み合わせからなることようにすることができる。
【0023】
名称取得手段は、カードの名称を、ネットワークを介して他の情報処理装置から取得するようにすることができる。
【0024】
カードは、接触式または非接触式のICカードであるようにすることができる。
【0025】
本発明の情報処理方法は、番号を有するカードを管理する情報処理装置が、カードの番号を取得する番号取得ステップと、番号取得ステップの処理により取得されたカードの番号に対応付けられているカードの名称、並びに、カードの残金または使用履歴を取得する情報取得ステップと、情報取得ステップの処理により取得されたカードの名称、並びに、カードの残金または使用履歴をカードのユーザに提示する提示ステップとを含み、提示ステップの処理では、提示されているカードの名称がカーソルにより指定された場合、対応するカードの番号も提示する
【0026】
本発明の記録媒体のプログラムは、番号を有するカードを管理するコンピュータに、カードの番号を取得する番号取得ステップと、番号取得ステップの処理により取得されたカードの番号に対応付けられているカードの名称、並びに、カードの残金または使用履歴を取得する情報取得ステップと、情報取得ステップの処理により取得されたカードの名称、並びに、カードの残金または使用履歴をカードのユーザに提示する提示ステップとを含み、提示ステップの処理では、提示されているカードの名称がカーソルにより指定された場合、対応するカードの番号も提示する処理を実行させる
【0027】
本発明のプログラムは、番号を有するカードを管理するコンピュータに、カードの番号を取得する番号取得ステップと、番号取得ステップの処理により取得されたカードの番号に対応付けられているカードの名称、並びに、カードの残金または使用履歴を取得する情報取得ステップと、情報取得ステップの処理により取得されたカードの名称、並びに、カードの残金または使用履歴をカードのユーザに提示する提示ステップとを含み、提示ステップの処理では、提示されているカードの名称がカーソルにより指定された場合、対応するカードの番号も提示する処理を実行させる
【0028】
本発明においては、カードの番号に対応付けられているカードの名称、並びに、カードの残金または使用履歴が取得され、提示される。また、提示されているカードの名称がカーソルにより指定された場合、対応するカードの番号も提示される。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
図3は、本発明を適用した情報処理装置61の構成例を示す。
【0031】
情報処理装置61は、CPU(Central Processing Unit)71、ROM(Read Only Memory)72、RAM(Random Access Memory)73、バス74、入出力インタフェース75、入力部76、出力部77、記憶部78、通信部79、ドライブ80、およびICカードR/W(Read/Write)部101により構成されている。
【0032】
CPU71は、ROM72、または記憶部78に記憶されているプログラム(アクセスプログラム78a)に従って各種の処理を実行する。RAM73には、CPU71が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU71、ROM72、およびRAM73は、バス74により相互に接続されている。
【0033】
CPU71にはまた、バス74を介して入出力インタフェース75が接続されている。入出力インタフェース75には、図示せぬキーボード、マウス、およびマイクロホンなどより構成される入力部76、図示せぬディスプレイおよびスピーカなどより構成される出力部77が接続されている。CPU71は、入力部76から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU71は、処理の結果得られた画像や音声等を出力部77に出力する。
【0034】
入出力インタフェース75に接続されている記憶部78は、例えばハードディスクなどで構成され、CPU71が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部79は、例えば、インターネットを含む各種のネットワークを介して外部の装置(図示せず)と通信する。
【0035】
また、記憶部78は、アクセスプログラム78a、および、ICカードR/W(Read/Write)管理プログラム78bのプログラムを記憶しており、CPU71は、これらのプログラムを読み出して対応する処理を実行する。
【0036】
また、記憶部78には、上述のほかにも、通信部79を介して取得されたプログラムを記憶させるようにしてもよい。
【0037】
入出力インタフェース75には、必要に応じてドライブ80が接続されている。ドライブ80は、磁気ディスク91、光ディスク92、光磁気ディスク93、或いは半導体メモリ94などが装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記憶部78に転送され、記憶される。
【0038】
ICカードR/W部101は、非接触型、または接触型とされ、装着されたICカード111に対応する書き込みまたは読み出しを実行する。
【0039】
図4は、ICカードR/W部101が接触型の場合における、ICカードR/W部101とICカード111の位置関係を示す。
【0040】
図4に示されるように、ICカードR/W部101は、USB(Universal Serial Bus)端子などからなる端子101bにより入出力インタフェース75と電気的に接続されており、ケーブル101aを介してICカードR/W管理プログラム78bにより制御され、電気的に接触した状態でICカード111に情報を記録したり、ICカード111に記録されている情報を読み出したりする。ICカード111には、情報を記録するIC111aが設けられており、この部分に情報が記録される。ICカード111は、図示せぬアンテナを内蔵しており、図中の矢印方向に移送され、ICカードR/W部101の開口部101cに装着されると、側面部101dに内蔵された図示せぬアンテナとの間で電磁波による通信を行うことができ、この通信によりICカード111のIC111aに情報を記録させたり、また、記録されている情報を読み出したりすることができる。
【0041】
図5は、ICカードR/W部101が非接触型の場合における、ICカードR/W部101とICカード111の位置関係を示す。図5においては、図4における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その部分の説明は繰り返しになるので省略する。
【0042】
図5に示されるように、ICカード111がICカードR/W部101の近傍まで近づけられると、ICカード111は、内蔵するコイル式のアンテナ(図示せず)などにより、電気的に非接触の状態で電磁波によりICカードR/W部101と通信し、IC111aに情報を記録したり、読み出したりすることができる。
【0043】
図6は、IC111aの内部の構成を示すブロック図である。IC111aは、通信部131とICカード処理部132により構成されている。
【0044】
通信部131は、ICカードR/W部101との通信を行う。通信部131は、ICカードR/W部101から送信されたデータを受信し、受信したデータが、例えば、ASK(Amplitude Shift Keying)やBPSK(Binary Phase Shift Keying)を用いて変調されている場合、その方式に基づいて、受信したデータを復調し、ICカード処理部132の制御部141に供給するとともに、ICカード処理部132の処理により生成されたデータを、制御部141から供給され、ASKやBPSKの方式で変調し、ICカードR/W部101に送信する。
【0045】
ICカード処理部132は、制御部141およびメモリ142により構成されている。
【0046】
制御部141は、通信部131から供給されたコマンドに従って各種の処理を制御し、必要に応じて、メモリ142に記録されているデータを読み込んで、通信部131を介して、ICカードR/W部101に送信したり、逆に、送信されてきたデータを書き込む。
【0047】
メモリ142は、ICカードの番号やデータなどが記録されているメモリ領域(図示せず)を有する。
【0048】
次に、図7のフローチャートを参照して、情報処理装置61におけるカード認識処理について説明する。
【0049】
ステップS1において、ICカード111がユーザにより所定の位置に置かれると、ICカードR/W部101は、ICカード111に内蔵するコイル式のアンテナなどにより、IC111aに記録されているデータを読み出す。すなわち、ICカードR/W部101は、ICカード111の通信部131を介して、制御部141に読み出しコマンドを送信する。制御部141は、このコマンドに基づいて、メモリ142に記録されているデータを読み出し、通信部131を介してICカードR/W部101に出力する。CPU71は、ICカードR/W部101によりメモリ142から読み出されたデータを、バス74を介して、RAM73に供給し、記憶させる。
【0050】
ステップS2において、CPU71は、ICカードR/W部101を用いて読み出したメモリ142に記録されているデータの中から、ICカード111が有する番号を取得する。ステップS3において、CPU71は、記憶部78にすでに記憶されている、そのユーザ(読み取られた番号のICカードを保持するユーザ)が現時点で保有するすべてのICカード111の番号を読み出すとともに、そのICカード111の番号に基づいて、ステップS2の処理により取得された番号が記憶部78に記憶されているか否かを判定する。
【0051】
すなわち、記憶部78のデータベースには、各ユーザが保持するICカードの番号と名称が、対応付けて記憶されている。図8の例の場合、ユーザIDが「0000135」のユーザは、番号が「990000000000044」の1枚のカードを有しており、そのカードの名称は、「自宅用のカード」とされている。
【0052】
ユーザIDが「0000199」のユーザは、番号が「631200000000145」、「631200000000222」、および「631200000000106」の3枚のカードを有しており、それぞれのカードの名称は、「TARO」、「HOUSE」、または「GUEST」とされている。
【0053】
記憶部78のデータベースにはまた、各ICカードの残額も記憶されている。図8の例の場合、ユーザIDが「0000135」のユーザの、番号が「990000000000044」のカードの残額(円)は、「3,000」となっており、ユーザIDが「0000199」のユーザの、番号が「631200000000145」、「631200000000222」、および「631200000000106」の3枚のカードの残額(円)は、それぞれ、「600」、「137,000」、「59,555」となっている。
【0054】
さらに記憶部78のデータベースには、各ICカードの利用履歴も記憶されている。図8の例の場合、ユーザIDが「0000135」のユーザの、番号が「990000000000044」のカードは、「2002年05月03日に、3,600円」使用している。ユーザIDが「0000199」のユーザの、番号が「631200000000145」、「631200000000222」、および「631200000000106」の3枚のカードは、それぞれ、「2000年12月10日に、7,500円」、「1999年03月04日に、12,000円」、「2002年05月13日に、2,000円」使用している。
【0055】
ステップS3において、取得された番号が記憶部78に記憶されていないと判定された場合、ステップS4においてCPU71は、図9に示されるように、出力部77に新規ICカード発見メッセージ161を表示させる。
【0056】
図9の新規ICカード発見メッセージ161は、新規の番号を表示する新規番号表示欄171、およびコマンドを表示するコマンド表示欄172を有する。
【0057】
図9の表示例の場合、新規番号表示欄171には、新規番号として「990000000000033」が表示されている。これにより、ユーザは、「990000000000033」の番号を有するICカード111が新規のICカード111であることが分かる。
【0058】
また、コマンド表示欄172は、「登録」というコマンドのアイコンを表示している。ユーザは、コマンド表示欄172の「登録」のコマンドのアイコンを指示することにより、新規番号「990000000000033」を登録することができる。
【0059】
ユーザは、入力部76を操作して、コマンド表示欄172の「登録」のコマンドのアイコンを選択し、番号の登録を指令する。このとき、ステップS5においてCPU71は、新規番号「990000000000033」を記憶部78のデータベースに記憶させるとともに、ステップS6において、CPU71は、図10に示されるように、新規のICカード111(「990000000000033」の番号を有するICカード111)のカード名を入力するインタフェースとしてのカード名入力ダイアログ191を出力部77に表示させる。
【0060】
図10のカード名入力ダイアログ191は、名称を入力する新規カード名入力欄201、およびコマンドを表示するコマンド表示欄202を有する。
【0061】
ユーザは、入力部76を操作して、新規カード名入力欄201に、そのICカードにつける名称を入力する。図10の表示例の場合、ユーザが新規カード名入力欄201に入力した新規のICカード111のカード名は「会社のカード」である。ユーザは、新規のICカード111のカード名を任意に設定し、入力することができる。
【0062】
また、コマンド表示欄202は、「登録」というコマンドのアイコンを表示している。ユーザは、コマンド表示欄202の「登録」のコマンドのアイコンを選択することにより、新規のICカード111のカード名の登録を指示することができる。
【0063】
ユーザがコマンド表示欄202の「登録」のコマンドのアイコンを操作した場合、CPU71は、ステップS7において「会社のカード」を新規のICカード111(990000000000033の番号を有するICカード111)のカード名として記憶部78に記憶させる。これにより、図8に示されるデータベースは、図11の例に示されるように更新される。図11では、「990000000000033」の番号と「会社のカード」の名称が追加されている。
【0064】
ステップS3において、取得された番号が記憶済みであると判定された場合、記憶処理は不要なので、ステップS4乃至S7の処理はスキップされ、処理はステップS8に進む。ステップS7の処理が完了したときも、処理はステップS8に進む。
【0065】
ステップS8において、CPU71は、ユーザから残金表示画面の表示が指示されたか否かを判定する。ステップS8においてユーザから残金表示画面の表示が指示されたと判定された場合、ステップS9においてCPU71は記憶部78からICカード111の残金と、そのICカード111のカード名を読み取り、ステップS10においてCPU71は、図12に示されるように、出力部77に残金表示画面301を表示させる。
【0066】
図12の残金表示画面301は、カードの残金を表示する残金表示欄231と、カードの名称を表示するカード名表示欄232を有している。
【0067】
図12の表示例の場合、残金表示欄231には残金が「¥65,000」と表示されている。また、カード名表示欄232にはICカード111(「990000000000033」の番号を有するICカード111)のカード名として「会社のカード」が表示されている。これにより、ユーザは、このICカード111が「会社のカード」であること(例えば、会社の食堂、書店等で使用するカードであること)を容易に認識することができる。
【0068】
さらに、例えば、番号が「990000000000044」のICカードであれば、カード名として、「自宅用のカード」が表示される。従って、ユーザが、「会社のカード」の残額を確認するつもりが、誤って、「自宅用のカード」をICカードR/W部101に装着してしまったとしても、そのことを直ちに気づくことができる。これは、カードの名称が、言語を構成する文字の組み合わせからなるので、ユーザが容易に記憶できることに起因する。
【0069】
これに対して、カードの番号は、数字(または数字とアルファベットの文字のランダムな組み合わせ)からなるので、ユーザがそれを記憶するのは容易なことではない。従って、ユーザが、本来、番号「990000000000033」のICカードを装着すべきところを、誤って、番号「990000000000044」のICカードをICカードR/W部101に装着してしまった場合、そのことを直ちに気づくことはきわめて困難である。
【0070】
なお、図13に示されるように、ユーザがマウスカーソル261をカード表示欄232上に位置させると、カード表示欄232はフォーカス状態となり、カード表示欄232の近傍にウインドウ241が表示される。そして、ウインドウ241に、カード表示欄232に表示されているカード名(図13の例の場合、「会社のカード」)の番号(図13の例の場合、「990000000000033」)が表示される。これにより、ユーザは、カードを正確に確認することができる。
【0071】
ステップS8においてユーザから残金表示画面1の表示が指示されなかったと判定された場合、CPU71は、ステップS9およびS10の処理をスキップする。
【0072】
次に、ステップS11において、CPU71は、ユーザから管理画面の表示が指示された否かを判定する。ステップS11においてユーザから管理画面の表示が指示されたと判定された場合、ステップS12において、CPU71は記憶部78からICカード111の利用履歴を読み出し、ステップS13においてCPU71は、出力部78に、図13に示されるように管理画面331を表示させる。
【0073】
図14の管理画面331は、表示欄251乃至表示欄253を有する。表示欄251と表示欄252には、ユーザが有する1枚目のICカード111のカード名と、ユーザが有する2枚目のICカード111のカード名が表示されている。
【0074】
図14の表示例の場合、ユーザは2枚のICカードを登録しているので、2枚のICカードの名称が表示されている(N枚あるときは、N個の名称が表示される)。表示欄251が表示する、1枚目のICカード111のカード名は、「会社のカード」であり、表示欄252が表示する、2枚目のICカード111のカード名は、「自宅用のカード」である。
【0075】
図15に示されるように、ユーザが表示欄251を管理画面331上のマウスカーソル261(図中の斜線部分の領域で示される)で指定した場合(フォーカス状態にした場合)、表示欄251に表示されている「会社のカード」の番号「990000000000033」が、表示欄251の近傍のウインドウ271に表示される。これにより,ユーザは、必要に応じて、番号から、カードを正確に確認することができる。さらに、ユーザが会社のカードの表示欄251をマウスカーソル261でクリックした場合、1枚目のICカード111(「会社のカード」のICカード)の利用履歴が表示される。なお、ユーザが表示欄252をマウスカーソル261で指定した場合には、「自宅用のカード」の番号「990000000000044」が、表示欄252の近傍のウインドウ(図示せず)に表示される。
【0076】
これにより、ユーザは、利用履歴を表示したい1つのICカードを、間違えずに、迅速に指定することができる。また、ユーザは、ICカード111のカード名および番号の間において、例えば、「会社のカード」と番号「990000000000033」の間において、より密接な相互連想を行うことができる。
【0077】
また、図14の管理画面331上の表示欄253には、「すべてのカード」の文字が表示されている。図16に示されるように、ユーザが表示欄253をマウスカーソル26で指定した場合(フォーカス状態にした場合)、「すべてのカード」の表示欄253の近傍のウインドウ281に、「全履歴を表示します」の文字が表示される。さらに、ユーザが表示された「すべてのカード」の表示欄253をマウスカーソル261でクリックした場合、ユーザが保有するすべてのICカードの利用履歴が表示される。
【0078】
これにより、ユーザは、表示欄253を選択した場合、ユーザが保有するすべてのICカードの全履歴が表示されることを容易に認識することができる。従って、ユーザは、自分自身が保有するすべてのICカードの全履歴を表示したい場合、全履歴を表示することができる表示欄253を、1つのICカードの利用履歴のみを表示する表示欄251および表示欄252と間違えることなく、迅速に指定することができる。
【0079】
図7に戻って、ステップS11で、管理画面の表示が指令されていないと判定された場合、ステップS12およびS13の処理はスキップされ、処理はステップS14に進む。
【0080】
ステップS14において、CPU71は、ユーザによりカード認識処理の終了が指示されたか否かを判定する。ステップS14においてカード認識処理の終了が指示されなかったと判定された場合、ステップS1に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS14においてカード認識処理の終了が指示されたと判定された場合、カード認識処理は終了する。
【0081】
以上においては、情報処理装置61にICカードR/W部101を直接接続するようにしたが、ネットワークを介して接続するようにしてもよい。図17は、この場合の構成例を表している。この例においては、ICカード111に対してデータを読み書きするリーダ/ライタ221(図3におけるICカードR/W部101に対応する)が、ネットワーク211(インターネット、LAN,WAN、その他の各種のネットワークを含む)を介して情報処理装置61と接続されている。この場合においても、上述した場合と同様の機能を実現することができる。
【0082】
また、以上においては、ICカードの残額を表示する場合と、履歴を表示する場合とにおいて、ICカードの名称をユーザに提示するようにしたが、これに限らず、ICカードのその他の各種の情報をユーザに提示する場合に、本発明は適用することができる。また、ICカード以外の各種のカードにも本発明は適用することができる。
【0083】
さらに、図12の残金表示画面301には、ICカード111のカード名のみを表示しているが、ICカード111のカード名とともにICカード111の番号を表示することもできる。これにより、ユーザは、ICカード111並びにICカード111のカード名および番号の間において、より密接な相互連想を行うことができるので、ユーザは、複数のICカード111をさらに容易に管理することができる。
【0084】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行させることが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに記録媒体からインストールされる。
【0085】
この記録媒体は、図3に示すように情報処理装置61に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されている記憶部78だけではなく、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク91(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク92(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク93(MD(Mini-Disc)(登録商標)を含む)、もしくは半導体メモリ94(Memory Stickを含む)などよりなるパッケージメディアにより構成される。
【0086】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
【0087】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、カードを識別することができる。特に、カードを直感的に他のカードから識別することができる。その結果、ICカードのカード名および番号の間において、容易に相互連想を行うことができる。複数のカードを容易に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の残金表示画面の表示例を示す図である。
【図2】従来の管理画面の表示例を示す図である。
【図3】本発明を適用した情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】図3のICカードR/W部の構成例を示す斜視図である。
【図5】図3のICカードR/W部の他の構成例を示す斜視図である。
【図6】図3のICカードの構成を示すブロック図である。
【図7】図3の情報処理装置におけるカード認識処理を説明するフローチャートである。
【図8】データベースの例を示す図である。
【図9】図7のステップS4における新規ICカード発見メッセージの表示例を示す図である。
【図10】図7のステップS6のカード名入力ダイアログの表示例を示す図である。
【図11】データベースの例を示す図である。
【図12】図7のステップS10の残金表示画面の表示例を示す図である。
【図13】図7のステップS10の残金表示画面の表示例を示す図である。
【図14】図7のステップS13の管理画面の表示例を示す図である。
【図15】図7のステップS13の管理画面の表示例を示す図である。
【図16】図7のステップS13の管理画面の表示例を示す図である。
【図17】本発明を適用した情報処理システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
61 情報処理装置, 71 CPU, 72 ROM, 73 RAM, 74 バス, 75 入出力インタフェース, 76 入力部, 77 出力部, 78記憶部, 79 通信部, 80 ドライブ, 101 ICカードR/W部, 111 ICカード, 111a IC, 131 通信部, 132 ICカード処理部, 141 制御部, 142 メモリ

Claims (9)

  1. カードの番号を取得する番号取得手段と、
    前記番号取得手段により取得された前記カードの番号に対応付けられている前記カードの名称、並びに、前記カードの残金または使用履歴を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段により取得された前記カードの名称、並びに、前記カードの残金または使用履歴を前記カードのユーザに提示する提示手段と
    を備え
    前記提示手段は、前記提示手段により提示されている前記カードの名称がカーソルにより指定された場合、対応する前記カードの番号も提示する
    情報処理装置。
  2. 前記番号取得手段により取得された前記カードの番号に、前記カードの名称が対応付けられているか否かを判定する判定手段をさらに備え、
    前記提示手段は、前記番号取得手段により取得された前記カードの番号に、前記カードの名称が対応付けられていない場合、対応付ける前記カードの名称を入力するためのインタフェース情報をさらに提示する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記インタフェース情報を介して入力された前記カードの名称を、前記カードの番号に対応付けて記憶する記憶手段を
    さらに備える請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記カードの番号は、数字とアルファベット文字のランダムな組み合わせからなり、
    前記カードの名称は、言語を構成する文字の組み合わせからなる
    請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記名称取得手段は、前記カードの名称を、ネットワークを介して他の情報処理装置から取得する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記カードは、接触式または非接触式のICカードである
    請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 番号を有するカードを管理する情報処理装置が、
    前記カードの番号を取得する番号取得ステップと、
    前記番号取得ステップの処理により取得された前記カードの番号に対応付けられている前記カードの名称、並びに、前記カードの残金または使用履歴を取得する情報取得ステップと、
    前記情報取得ステップの処理により取得された前記カードの名称、並びに、前記カードの残金または使用履歴を前記カードのユーザに提示する提示ステップと
    を含み、
    前記提示ステップの処理では、提示されている前記カードの名称がカーソルにより指定された場合、対応する前記カードの番号も提示する
    情報処理方法。
  8. 番号を有するカードを管理するコンピュータに、
    前記カードの番号を取得する番号取得ステップと、
    前記番号取得ステップの処理により取得された前記カードの番号に対応付けられている前記カードの名称、並びに、前記カードの残金または使用履歴を取得する情報取得ステップと、
    前記情報取得ステップの処理により取得された前記カードの名称、並びに、前記カードの残金または使用履歴を前記カードのユーザに提示する提示ステップと
    を含み、
    前記提示ステップの処理では、提示されている前記カードの名称がカーソルにより指定された場合、対応する前記カードの番号も提示する
    処理を実行させるためのプログラムが記録されている記録媒体。
  9. 番号を有するカードを管理するコンピュータに
    前記カードの番号を取得する番号取得ステップと、
    前記番号取得ステップの処理により取得された前記カードの番号に対応付けられている前記カードの名称、並びに、前記カードの残金または使用履歴を取得する情報取得ステップと、
    前記情報取得ステップの処理により取得された前記カードの名称、並びに、前記カードの残金または使用履歴を前記カードのユーザに提示する提示ステップと
    を含み、
    前記提示ステップの処理では、提示されている前記カードの名称がカーソルにより指定された場合、対応する前記カードの番号も提示する
    処理を実行させるためのプログラム。
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