JP2009052028A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】物質透過遮断性に特に優れ、また、合成樹脂や無機フィラーを選択することにより機械的物性、耐熱性、難燃性、導電性などに優れた成形品を与える樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)合成樹脂、(B)架橋された含フッ素エラストマー粒子および(C)無機フィラーを含む樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、合成樹脂、架橋された含フッ素エラストマー粒子および無機フィラーを含む樹脂組成物に関する。かかる樹脂組成物は、物質透過遮断性に特に優れ、また、合成樹脂や無機フィラーを選択することにより機械的物性、耐熱性、難燃性、導電性などに優れた成形品を与えることができる。
合成樹脂に各種の物理的または化学的特性を付与するために、合成樹脂の改良だけではなく、各種のフィラーを配合することも広く行われている。
そうしたフィラーとして、最近、ナノフィラーと称されるナノオーダーのサイズのフィラーが注目されている。
特に、空気や酸素などの気体、水、燃料などの液体の透過を遮断する機能を付与する目的には、合成樹脂にナノフィラーを配合することが提案されている(特許文献1)。
特許文献1では、ナノカーボンフィラー、金属へテロ原子化合物フィラー、金属ナノフィラーなどの無機フィラーの表面をフッ素化合物で修飾した表面改質ナノフィラーをマトリックスであるフッ素樹脂やフッ素ゴムに配合して、物質透過遮断性に優れた組成物を得ている。
WO2006/137475号パンフレット
本発明は、物質透過遮断性に特に優れ、また、合成樹脂や無機フィラーを選択することにより機械的物性、耐熱性、難燃性、導電性などに優れた成形品を与えることができる樹脂組成物を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、(A)合成樹脂、(B)架橋された含フッ素エラストマー粒子および(C)無機フィラーを含む樹脂組成物に関する。
前記架橋された含フッ素エラストマー粒子(B)の平均一次粒子径は10〜500nmであることが好ましい。
また、前記架橋された含フッ素エラストマー粒子(B)が、パーオキサイド架橋可能な含フッ素エラストマー粒子(b1)と過酸化物(b2)と多官能不飽和化合物(b3)とを含む水性分散液を加熱することにより該含フッ素エラストマー粒子(b1)をパーオキサイド架橋して得られた架橋含フッ素エラストマー微粒子であることが好ましい。
さらに前記含フッ素エラストマー粒子(b1)を構成する含フッ素エラストマーが、テトラフルオロエチレン、ビニリデンフルオライドおよび式(1):
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体に由来する構造単位を含むことが好ましい。
前記無機フィラー(C)としては、無機ナノフィラー、たとえばナノカーボンフィラー、金属へテロ原子化合物フィラーおよび/または金属ナノフィラーであることが好ましい。
また前記無機フィラー(C)の表面がフッ素化合物で処理されていることが好ましい。
前記合成樹脂(A)が熱可塑性樹脂、さらにはフッ素樹脂であることが好ましい。
前記フッ素樹脂としては、好ましくは、
(1)テトラフルオロエチレン単位とエチレン単位を含むフッ素樹脂、
(2)テトラフルオロエチレン単位と式(1):
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物単位を含むフッ素樹脂、
(3)テトラフルオロエチレン単位とエチレン単位と式(1):
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物単位を含むフッ素樹脂、
および
(4)ビニリデンフルオライド単位を含むフッ素樹脂
よりなる群から選ばれた少なくとも1種のフッ素樹脂があげられる。
さらには前記フッ素樹脂が、少なくとも前記(2)のフッ素樹脂を含むことが好ましい。
前記合成樹脂100質量部に対して、架橋された含フッ素エラストマー粒子(B)が5〜1000質量部含まれることが好ましく、また前記合成樹脂100質量部に対して、無機フィラー(C)が0.01〜100質量部含まれることが好ましい。
本発明はまた、これらの樹脂組成物を成形して得られる樹脂成形品にも関する。
本発明の樹脂組成物によれば、物質透過遮断性に特に優れ、また、合成樹脂や無機フィラーを選択することにより機械的物性、耐熱性、難燃性、導電性などに優れた成形品を与えることができる。
本発明の樹脂組成物は、(A)合成樹脂、(B)架橋された含フッ素エラストマー粒子および(C)無機フィラーを含む。
合成樹脂(A)としては、たとえば硬化性樹脂であってもよいが、架橋含フッ素エラストマー微粒子(B)のエラストマーとしての特性を活かせる点から熱可塑性樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミドなどがあげられる。なかでも、フッ素樹脂が機械強度、燃料バリア性が良好な点から好ましい。
フッ素樹脂としては、好ましくは、
(1)テトラフルオロエチレン単位とエチレン単位を含むフッ素樹脂、
(2)テトラフルオロエチレン単位と式(1):
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物単位を含むフッ素樹脂、
(3)テトラフルオロエチレン単位とエチレン単位と式(1):
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物単位を含むフッ素樹脂、
および
(4)ビニリデンフルオライド単位を含むフッ素樹脂
よりなる群から選ばれた少なくとも1種のフッ素樹脂があげられる。
なかでも、機械強度、燃料バリア性が良好な点から、少なくとも前記(2)のフッ素樹脂を含むことが好ましい。
フッ素樹脂の具体例としては、テトラフルオロエチレン(TFE)−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、TFE−ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体(FEP)などのパーフルオロ共重合体;TFE−エチレン共重合体(ETFE)、TFE−HFP−エチレン共重合体(EFEP)などが挙げられ、目的用途に応じて使用すればよい。
本発明の樹脂組成物の他の成分である架橋された含フッ素エラストマー粒子(B)の平均一次粒子径は10〜500nmであることが好ましい。この範囲の平均一次粒子径を有しているとき、樹脂との分散性、機械強度、燃料バリア性が良好になる。さらに好ましくは0.4μm以下、特に0.3μm以下であり、また0.05μm以上、特に0.1μm以上が好ましい。
架橋された含フッ素エラストマー粒子(B)は含フッ素エラストマー粒子(b1)を架橋して得られるものであるが、含フッ素エラストマー粒子(b1)を構成する含フッ素エラストマーとしては、テトラフルオロエチレン、ビニリデンフルオライドおよび式(1):
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体に由来する構造単位を含むことが好ましい。
架橋含フッ素エラストマー粒子(B)のフッ素含有率は、使用する架橋剤の種類や量により異なるが、65質量%以上、さらには70質量%以上であることがフッ素樹脂との複合分散性の向上の点から好ましい。
架橋含フッ素エラストマー粒子(B)の架橋度は使用目的などによって調整すればよいが、例えば自動車材料などに用いる場合、アセトンに溶解しない部分(不溶分)が80質量%以上となる程度が、機械的強度の点から好ましい。さらに好ましくはアセトンに不溶分が90質量%以上である。上限は100質量%である。
また、前記架橋された含フッ素エラストマー粒子(B)の製造法としては特に限定されないが、パーオキサイド架橋可能な含フッ素エラストマー粒子(b1)と過酸化物(b2)と多官能不飽和化合物(b3)とを含む水性分散液を加熱することにより該含フッ素エラストマー粒子(b1)をパーオキサイド架橋する方法が好ましい。
この製造法を採用することにより、架橋含フッ素エラストマー粒子(B)を合成樹脂(A)へ微分散でき、樹脂(A)の物性を損なわず柔軟性を付与できる。
すなわち、架橋を重合中には行わないことにより、架橋性モノマーにより重合が阻害されることがなく、高分子量、高強度の架橋含フッ素エラストマー微粒子を製造できるという点で有利となり、また架橋が単離(凝析)後でないことにより一次粒子の形態を保持した架橋含フッ素エラストマー微粒子が得られるという点で有利となる。
また、得られる架橋含フッ素エラストマー微粒子を樹脂に配合した場合に、成形性が向上し、強度や伸びなどの機械特性が向上するほか、燃料不透過性を格段に向上させることができる。
かかる架橋含フッ素エラストマー粒子の製造法は新規な方法であり、パーオキサイド架橋可能な含フッ素エラストマー粒子(b1)を水性分散液(ディスパージョン)の状態で、過酸化物(b2)と多官能不飽和化合物(b3)を共存させて加熱することによりパーオキサイド架橋することを特徴とする。
本発明で用いるパーオキサイド架橋可能な含フッ素エラストマー粒子(b1)を構成する含フッ素エラストマーとしては、パーオキサイド架橋可能なフッ素ゴムが好適であり、なかでも、テトラフルオロエチレン、ビニリデンフルオライドおよび式(1):
CF2=CF−Rf 1 (1)
(式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体に由来する構造単位を含むことが、ゴム弾性体としての性質をもつ粒子が得られる点から好ましい。
パーオキサイド架橋可能なフッ素ゴムとしてはまた、パーオキサイド架橋可能な非パーフルオロフッ素ゴムおよびパーオキサイド架橋可能なパーフルオロフッ素ゴムが好ましい。
非パーフルオロフッ素ゴムとしては、ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロエチレン(HFP)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/テトラフルオロエチレン(TFE)系フッ素ゴム、フルオロシリコーン系フッ素ゴム、またはフルオロホスファゼン系フッ素ゴムなどが挙げられ、これらをそれぞれ単独で、または本発明の効果を損なわない範囲で任意に組合わせて用いることができる。これらの中でも、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムや、テトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムがより好適である。
ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムとは、ビニリデンフルオライド45〜85モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他の単量体55〜15モル%とからなる含フッ素共重合体をいう。好ましくは、ビニリデンフルオライド50〜80モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他の単量体50〜20モル%とからなる含フッ素共重合体をいう。
ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他の単量体としては、例えばテトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、トリフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、フッ化ビニルなどの含フッ素単量体;エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテルなどの非フッ素単量体が挙げられる。これらをそれぞれ単独で、または、任意に組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)が好ましい。
具体的なゴムとしては、VdF−HFP系ゴム、VdF−HFP−TFE系ゴム、VdF−CTFE系ゴム、VdF−CTFE−TFE系ゴムなどが挙げられる。
テトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムとは、テトラフルオロエチレン45〜70モル%、プロピレン55〜30モル%からなり、さらにテトラフルオロエチレンとプロピレンの合計量に対して、パーオキサイド架橋可能な架橋部位を与える単量体を5モル%以下含有する含フッ素共重合体をいう。
パーオキサイド架橋可能な架橋部位を与える単量体としては、例えば一般式(2):
CX1 2=CX1−Rf 1CHR12 (2)
(式中、X1は、H、FまたはCH3;Rf 1は、フルオロアルキレン基、パーフルオロアルキレン基、フルオロポリオキシアルキレン基またはパーフルオロポリオキシアルキレン基;R1は、HまたはCH3;X2は、ヨウ素原子または臭素原子)で表されるヨウ素または臭素含有単量体、一般式(3):
CF2=CFO(CF2CF(CF3)O)m(CF2n−X3 (3)
(式中、mは、0〜5の整数、nは、1〜3の整数、X3は臭素原子)で表される単量体などが挙げられる。そのほか、特公平5−63482号公報、特開平7−316234号公報に記載されているようなパーフルオロ(6,6−ジヒドロ−6−ヨード−3−オキサ−1−ヘキセン)やパーフルオロ(5−ヨード−3−オキサ−1−ペンテン)などのヨウ素含有単量体なども挙げられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。
これらの非パーフルオロフッ素ゴムは、常法により製造することができる。
パーフルオロフッ素ゴムとしては、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)/パーオキサイド架橋可能な架橋部位を与える単量体からなるものなどが挙げられる。テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の組成は、50〜90/10〜50モル%であることが好ましく、より好ましくは、50〜80/20〜50モル%であり、さらに好ましくは、55〜70/30〜45モル%である。また、パーオキサイド架橋可能な架橋部位を与える単量体は、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の合計量に対して、5モル%以下であることが好ましく、2モル%以下であることがより好ましい。これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、樹脂に近い性質となる傾向がある。
この場合のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、例えばパーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)などが挙げられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。
パーオキサイド架橋可能な架橋部位を与える単量体としては、例えば上記一般式(2)で表されるヨウ素または臭素含有単量体、上記一般式(3)で表される単量体が挙げられ、そのほか、特公平5−63482号公報、特開平7−316234号公報に記載されているようなパーフルオロ(6,6−ジヒドロ−6−ヨード−3−オキサ−1−ヘキセン)やパーフルオロ(5−ヨード−3−オキサ−1−ペンテン)などのヨウ素含有単量体なども挙げられ、これらをそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。
これらのパーフルオロフッ素ゴムは、常法により製造することができる。
かかるパーフルオロフッ素ゴムの具体例としては、国際公開第97/24381号パンフレット、特公昭61−57324号公報、特公平4−81608号公報、特公平5−13961号公報などに記載されているフッ素ゴムなどが挙げられる。
含フッ素エラストマーの好ましい製造方法としては、フッ素ゴムの製造法として公知のヨウ素移動重合法をあげることができる。例えば、実質的に無酸素下で、水媒体中で、ヨウ素化合物、好ましくはジヨウ素化合物の存在下に、前記の含フッ素エラストマーを構成する単量体と要すればパーオキサイド架橋可能な架橋部位を与える単量体を加圧下で撹拌しながらラジカル開始剤の存在下、乳化重合を行う方法が挙げられる。使用するジヨウ素化合物の代表例としては、例えば、
2xBry (8)
(式中、xおよびyはそれぞれ0〜2の整数であり、かつ1≦x+y≦2を満たすものであり、R2は炭素数1〜16の飽和もしくは不飽和のフルオロ炭化水素基またはクロロフルオロ炭化水素基、または炭素数1〜3の炭化水素基であり、酸素原子を含んでいてもよい)で表される化合物が挙げられる。このようにして導入されるヨウ素原子または臭素原子がパーオキサイド架橋可能な架橋点として機能する。
式(8)で表される化合物としては、例えば1,3−ジヨードパーフルオロプロパン、1,3−ジヨード−2−クロロパーフルオロプロパン、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、1,5−ジヨード−2,4−ジクロロパーフルオロペンタン、1,6−ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8−ジヨードパーフルオロオクタン、1,12−ジヨードパーフルオロドデカン、1,16−ジヨードパーフルオロヘキサデカン、ジヨードメタン、1,2−ジヨードエタン、1,3−ジヨード−n−プロパン、CF2Br2、BrCF2CF2Br、CF3CFBrCF2Br、CFClBr2、BrCF2CFClBr、CFBrClCFClBr、BrCF2CF2CF2Br、BrCF2CFBrOCF3、1−ブロモ−2−ヨードパーフルオロエタン、1−ブロモ−3−ヨードパーフルオロプロパン、1−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブタン、2−ブロモ−3−ヨードパーフルオロブタン、3−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、2−ブロモ−4−ヨードパーフルオロブテン−1、ベンゼンのモノヨードモノブロモ置換体、ジヨードモノブロモ置換体、ならびに(2−ヨードエチル)および(2−ブロモエチル)置換体などが挙げられ、これらの化合物は、単独で使用してもよく、相互に組み合せて使用することもできる。
これらのなかでも、重合反応性、架橋反応性、入手容易性などの点から、1,4−ジヨードパーフルオロブタン、ジヨードメタンなどを用いるのが好ましい。
ジヨウ素化合物の添加量は、含フッ素エラストマー全重量に対して、0.0001〜5質量%であることが好ましい。
含フッ素エラストマー粒子(b1)を構成する含フッ素エラストマーのフッ素含有率は使用目的などによって適宜選定してもよいが、65質量%以上、さらには70質量%以上であることがフッ素樹脂との複合分散性の向上の点から好ましい。また、パーオキサイド架橋の観点から、ポリマー末端にヨウ素基をもつエラストマーが好ましい。
含フッ素エラストマー粒子(b1)の平均粒子径は、合成樹脂、特にフッ素樹脂との複合分散性の向上と物性向上の点から0.01〜0.5μmであることが好ましい。さらに好ましくは0.3μm以下、特に0.2μm以下であり、また0.05μm以上、特に0.1μm以上が好ましい。
パーオキサイド架橋を開始させるために、架橋剤として過酸化物(b2)を用いるが、使用する過酸化物(b2)としては、過硫酸塩でも有機過酸化物でもよいし、これらを併用してもよい。
過硫酸塩としては、例えば過硫酸アンモニウム(APS)、過硫酸ナトリウム(SPS)、過硫酸カリウム(KPS)などが挙げられる。これらのうち、半減期温度、架橋効率が良好なことからAPSが好ましい。また亜硫酸塩類のような還元剤と組み合わせて使用することもできる。
有機過酸化物としては、例えば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサンなどをあげることができる。なかでも、好ましいものは、ジアルキルタイプのものである。さらに、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートがとくに好ましい。一般に活性−O−O−の量、分解温度などを考慮して有機過酸化物の種類および使用量が選択される。これらのうち、半減期温度、架橋効率が良好なことからt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサンが好ましい。
これらの過酸化物(b2)のうち、架橋効率が良好な点から過硫酸塩が好ましく、なかでも架橋効率が良好なことからAPS、KPSが特に好ましい。
過酸化物(b2)の配合量は、水性分散液中の含フッ素エラストマー粒子(b1)100質量部に対して、0.1〜20質量部が、架橋効率が良好な点から好ましい。さらに好ましい配合量は、水性分散液中の含フッ素エラストマー粒子(b1)100質量部に対して、10質量部以下、特に5質量部以下であり、また0.1質量部以上、特に1.0質量部以上である。
多官能不飽和化合物(b3)は、水性分散液中でのパーオキサイド架橋において架橋助剤として作用し得る多官能不飽和化合物であれば特に限定されない。例えば、CH2=CH−、CH2=CHCH2−、CF2=CF−、−CH=CH−などの官能基を有する多官能性化合物が挙げられる。
好ましくは、架橋効率が良好な点から、例えばオキシムニトロソ化合物、ジ(メタ)アクリレート系化合物、トリエステル系化合物、トリアリルイソシアヌレート系化合物およびポリブタジエン系化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が例示できる。
オキシムニトロソ化合物としては、例えばジニトロソベンゼンなどが例示できる。
ジ(メタ)アクリレート系化合物としては、例えばNKエステル9G(新中村化学工業(株)製)などが例示できる。
トリエステル系化合物としては、例えばハイクロスM(精工化学(株)製)、NKエステルTMTP(新中村化学工業(株)製)などが例示できる。
トリアリルイソシアヌレート系化合物としては、例えばトリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリメタアリルイソシアヌレート(TMAIC)などが例示できる。
ポリブタジエン系化合物としては、例えばNISSO−PB(日本曹達(株)製)などが例示できる。
なかでも、架橋効率が良好な点から、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)が好ましく使用できる。
多官能不飽和化合物(b3)の配合量は、水性分散液中の含フッ素エラストマー粒子(b1)100質量部に対して、0.1〜20質量部が、架橋効率が良好な点から好ましい。さらに好ましい配合量は、水性分散液中の含フッ素エラストマー粒子(b1)100質量部に対して、10質量部以下、特に5質量部以下であり、また0.5質量部以上、特に1.0質量部以上である。
本発明の製造法では、パーオキサイド架橋可能な含フッ素エラストマー粒子(b1)と過酸化物(b2)と多官能不飽和化合物(b3)とを含む水性分散液を調製する。
水性分散液の調製は、(I)含フッ素エラストマー粒子(b1)を水性媒体に投入し、過酸化物(b2)と多官能不飽和化合物(b3)とを追加して攪拌分散させる方法;(II)ヨウ素移動重合法による重合生成混合物である含フッ素エラストマー粒子(b1)を含む水性分散液(重合上がりの水性分散液)に過酸化物(b2)と多官能不飽和化合物(b3)とを追加して攪拌分散させ、濃度を適宜調整する方法などにより行うことができる。
調製法(I)は、界面活性剤を使用して分散を安定させてもよい。しかし、架橋時の安定性の点からその量は含フッ素エラストマー粒子(b1)100質量部に対して5質量部以下、さらには1質量部以下とすることが好ましい。
使用可能な界面活性剤としては、例えばC715COONH4、C37O(CF(CF3)CF2O)CFCF3COONH4などが挙げられる。
調製法(II)は、含フッ素エラストマー粒子(b1)の製造の系をそのまま受け継ぐことができるので、有利である。なお、重合の場に界面活性剤が存在する場合であっても、そのままで本発明の製造法に使用できる。
水性分散液中の含フッ素エラストマー粒子(b1)の濃度は、5〜50質量%とすることが重合効率、架橋効率が良好な点から好ましい。さらに好ましくは10質量%以上、特に20質量%以上が好ましく、また40質量%以下、特に30質量%以下が好ましい。
架橋反応は、水性分散液中で過酸化物(b2)を開裂させ、パーオキシラジカルを発生させることで開始する。
過酸化物(b2)が熱分解型の化合物である場合、水性分散液中での反応であるから、加熱温度は常圧(1気圧)の場合50℃以上で100℃以下、好ましくは架橋効率の点から60℃以上で90℃以下である。
反応時間は通常2〜10時間、さらには3〜6時間でよい。
架橋反応は、そのほか、紫外線や放射線などの活性エネルギー線を常温で照射することによって開始させてもよく、この場合は、架橋助剤、増感剤などを共存させてもよい。
この製造法では、このようにパーオキサイド架橋反応と活性エネルギー線架橋反応とを併用したものであってもよい。なお、活性エネルギー線架橋反応を必須とする形態、すなわち、パーオキサイド架橋可能な含フッ素エラストマー粒子(b1)と多官能不飽和化合物(b3)とを含む水性分散液に活性エネルギー線を常温で照射することによって該含フッ素エラストマー粒子(b1)を活性エネルギー線架橋する架橋含フッ素エラストマー微粒子の製造法もまた、本発明の好適な形態の1つである。
架橋反応終了後、得られた架橋含フッ素エラストマー微粒子は、凍結凝析法、塩析法、酸凝析法などの方法で分離回収することができる。なかでも、凝析後の粒子形状が良好な点から凍結凝析法が好ましい。
合成樹脂(A)、特にフッ素樹脂と架橋含フッ素エラストマー粒子(B)との配合量は、各成分の種類・用途・使用目的などによって適宜選定すればよく、通常合成樹脂(A)100質量部に対して架橋含フッ素エラストマー粒子(B)5〜1000質量部、さらには5〜400質量部、特に5〜200質量部が好ましい。
本発明の樹脂組成物のもう1つの成分である無機フィラー(C)は、通常補強剤として用いられるカーボンブラック、ガラス繊維、カーボン繊維、シリカ、タルク、炭酸カルシウムなどを用いることができるが、効果をより発揮するためには異方性が大きく、かつ粒子サイズの小さなフィラーが好ましい。中でも、少なくとも1つの部分(例えば、縦、横、高さ、厚さ、直径など)がナノレベル(0.1nm〜1000nm)の構造(粒子状、シート状、層状、針状、棒状、繊維状、筒状など)を有する無機のフィラー、いわゆる無機ナノフィラーが好ましい。
具体的には、国際公開第2006/137475号パンフレットに記載されているナノカーボン材、金属へテロ原子化合物、金属ナノ粒子などの無機フィラーおよびそれらを表面改質した表面改質無機フィラーが例示できる。
ナノカーボン材は、ナノレベルの構造を有する炭素原子から構成される化合物であり、フラーレン、カーボンナノボール(カーボンブラック)、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブなどが例示できる。なかでも、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブが樹脂組成物との分散性、機械強度が良好な点から好ましく、特にカーボンナノチューブが好ましい。ナノカーボン材としては、たとえば平均径0.1〜50nmで平均長30〜2000nm、特に平均径1〜20nmで平均長50〜200nmのものが好ましい。
金属へテロ原子化合物は金属(たとえばアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属のほか、アルミニウム、ケイ素、ガリウム、インジュウム、錫、ビスマス、鉛などの典型金属元素)とヘテロ原子(ホウ素、窒素、リン、ヒ素、酸素、硫黄、セレン、テルル、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)とを主成分とする化合物であり、金属酸化物(粘土鉱物、複水酸化物、ペブロスカイト、その他の金属酸化物)、金属リン酸塩、金属カルゴゲン化物など)があげられる。なかでも、樹脂組成物との分散性、機械強度が良好な点から金属酸化物が好ましい。金属へテロ原子化合物が粒状である場合、平均粒子径は0.5〜50nmであることが好ましく、より好ましくは1〜30nmである。また、平均粒子径が0.5nm未満であると溶融樹脂の流動性が低下し、成形加工性が悪くなる傾向があり、50nmをこえると微分散しにくくなり、機械強度が低下する傾向がある。
金属へテロ原子化合物は層状、シート状、針状、棒状、繊維状、筒状などの形態で配合され得るが、層状のものが燃料バリア性が良好な点から好ましい。
金属酸化物のうち粘土鉱物(クレイともいう)としては、特に限定されるものではないが、たとえばモンモリロナイト、ベントナイト、カオリナイト、イモゴナイト、マイカ(フッ素化マイカも含む)、ヘクトライトなどの1種または2種以上が例示できる。なかでも樹脂組成物との分散性、燃料バリア性が良好な点からモンモリロナイト、マイカが好ましい。これらの粘土鉱物は層状またはシート状のものが好ましい。粘土鉱物が層状およびシート状である場合、アスペクト比(扁平率)は、5以上であることが好ましく、より好ましくは10以上である。アスペクト比が5未満であると充分な燃料バリア性が得られない傾向がある。ここでアスペクト比とは、粘土鉱物における厚さに対する長径の比をいう。
複水酸化物は、式:
[MII 1-xIII x(OH)2x+[An- x/y・H2O]x-
(式中、MIIは2価の金属、MIIIは3価の金属、An-は芳香族アミノカルボン酸のアニオンを含むアニオン、nは前記アニオンの価数、xは0〜0.4の値、yは0より大きい実数)で表される正に帯電した2価・3価の親族の水酸化物シートが層状に積み重なった層状化合物の1つである。これらの複水酸化物は粒子状、層状、シート状、針状、棒状、繊維状の形態で配合でき、特に層状のものが好ましい。複水酸化物が層状である場合、アスペクト比(扁平率)は、5以上であることが好ましく、より好ましくは10以上である。アスペクト比が5未満であると充分な燃料バリア性が得られない傾向がある。ここでアスペクト比とは、複水酸化物における厚さに対する長径の比をいう。
ペブロスカイトは正方晶系結晶構造の一種であり、BaTiO3などのようにRMO3という3元系からなる遷移金属酸化物などが代表例である。具体的には、触媒、47巻、290〜294頁(2005年)に記載されているものがあげられる。これらのペブロスカイトは粒子状、層状、シート状、針状、棒状、繊維状の形態で配合でき、特に層状のものが好ましい。
その他の金属酸化物としては、シリカ、アルミナ、酸化鉄、酸化亜鉛、ジルコニア、チタニアなどのほか、触媒、47巻、279〜294頁(2005年)に記載されているものが例示できる。これらの金属酸化物は層状、シート状、針状、棒状、繊維状、筒状などの形態で配合され得る。
金属へテロ原子化合物のうちの金属リン酸塩としては、式:M(HPO42(MはTi、Zr、Ce、またはSn)、または式:Zr(ROPO32(RはH、Rhまたはメチル)で示されるものがあげられる。これらの金属リン酸塩は粒子状、層状、シート状、針状、棒状、繊維状の形態で配合でき、特に層状のものが好ましい。
金属へテロ原子化合物のうちの金属カルコゲン(硫黄、セレン、テルル)化物としては、式:MX2(MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、MoまたはW;Xは硫黄またはSe)、または式:MPX3(MはMg、V、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、CdまたはIn;Xは硫黄またはSe)で示されるものが例示できる。
無機フィラーのうちの金属ナノ粒子は、好ましくは粒径が1〜100nmの金属粒子である。金属としては、Ag、Au、Cu、Pt、Pd、W、Ni、Ta、In、Sn、Cr、Fe、CoまたはSiがあげられ、これらの単一または2種以上の合金が使用できる。
本発明においては、上記無機フィラーをそのまま使用してもよいし、これらの無機フィラーの表面に各種の表面処理を施した表面処理無機フィラーとして配合してもよい。
表面処理の方法は特に限定されないが、たとえば国際公開第2006/137475号パンフレットに記載された表面改質(フッ素化)処理などが好適である。
表面フッ素化改質処理は、無機フィラーにフッ素原子含有有機カチオン、フッ素原子含有有機アニオン、有機フッ素化剤を作用させることにより行うことができる。これらのフッ素原子含有有機カチオン、フッ素原子含有有機アニオン、有機フッ素化剤については、国際公開第2006/137475号パンフレットに記載されたイオンおよび化合物が本発明においても使用できる。
なかでも、たとえばフッ素原子含有ホスホニウムイオン、フッ素原子含有イミダゾリウムイオン、フッ素原子含有アンモニウムイオンなどが好ましい。
また、架橋含フッ素エラストマー粒子(B)と無機フィラー(C)との比率は特に限定されず、たとえば(B)/(C)(質量比)としては0.1/99.9〜99.9/0.1の範囲で目的によって適宜選定すればよい。
合成樹脂(A)、特にフッ素樹脂と架橋含フッ素エラストマー粒子(B)と無機フィラー(C)の組成物は、燃料ホース、動的シール材、軟質樹脂として優れた性能を発揮する。
燃料ホース用の組成物を調製する場合、フッ素樹脂としてFEP、PFA、ETFEを用いることが好ましく、この場合、フッ素樹脂100質量部に対して、架橋含フッ素エラストマー粒子(B)を5〜200質量部、さらには20〜70質量部、無機フィラー(C)を0.1〜30質量部、さらには1〜10質量部配合することが、燃料バリア性が良好な点から好ましい。
動的シール材用の組成物を調製する場合、フッ素樹脂としてFEP、PFA、ETFEを用いることが好ましく、この場合、フッ素樹脂100質量部に対して、架橋含フッ素エラストマー粒子(B)を5〜200質量部、さらには30〜80質量部、無機フィラー(C)を0.1〜30質量部、さらには1〜10質量部配合することが、ゴム弾性が良好な点から好ましい。
軟質樹脂用の組成物を調製する場合、フッ素樹脂としてFEP、PFA、ETFEを用いることが好ましく、この場合、フッ素樹脂100質量部に対して、架橋含フッ素エラストマー粒子(B)を5〜200質量部、さらには20〜90質量部、無機フィラー(C)を0.1〜30質量部、さらには1〜10質量部配合することが、ゴム弾性が良好な点から好ましい。
合成樹脂(A)と架橋含フッ素エラストマー粒子(B)と無機フィラー(C)との組成物の調製は、バンバリーミキサーや回転撹拌装置などの混合機によるドライブレンド法(融点以下での混合でも融点以上の混合でもよい)で行ってもよいし、架橋含フッ素―エラストマー粒子(B)の水性分散液(架橋後の水性分散液)と合成樹脂(A)微粒子の水性分散液とを混合し、共凝析法により均一な混合物とした後、無機フィラー(C)を混合してもよい。
本発明において、とくに高純度かつ非汚染性が要求されない分野では、必要に応じて樹脂組成物に配合される通常の添加物、例えば架橋含フッ素エラストマー粒子(B)と無機フィラー(C)以外の充填剤、加工助剤、可塑剤、着色剤などを配合することができ、前記のものとは異なる常用の架橋剤や架橋助剤を1種またはそれ以上配合してもよい。
以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本発明で使用する測定法は以下の方法である。
(1)フッ素含有率
NMR分析(JEOL(株)製のJNM−EX270)により測定したデータから算出する。
(2)平均粒子径
透過型電子顕微鏡(TEM)観察で得たデータから算出する。
(3)シート状試験片の作製
実施例1〜4および比較例1でそれぞれ製造した組成物を金型にセットし、ヒートプレス機により、290℃にて15〜30分間保持し、組成物を溶融状態にした後、3MPaの負荷を1分間与え圧縮成形し、各試験に規定する所定の厚さのシート状試験片を作製する。
(4)引張破断強度、引張破断伸びおよび引張弾性率測定
上記(3)の方法で厚さ2mmのシート状試験片を作製し、ASTM V型ダンベルを用いて標線間距離3.18mmのダンベル状試験片を打ち抜く。得られたダンベル状試験片を用いて、オートグラフ((株)島津製作所製 AGS−J 5kN)を使用して、ASTM D638に準じて、50mm/分の条件下で、25℃で引張破断伸び、引張破断強度および引張弾性率を測定する。
(5)燃料透過性
上記(3)の方法で厚さ0.5mmのシート状試験片を作製する。20mLの容積を有するSUS製容器(開放部面積1.26×10-32)に模擬燃料であるCE10(トルエン/イソオクタン/エタノール=45/45/10容量%)を18mL入れて、前記シート状試験片を容器開放部にセットして密閉することで、試験体とする。該試験体を恒温装置(60℃)に入れ、試験体の重量を測定し、単位時間あたりの重量減少が一定となったところで下記の式により燃料透過係数を求める。
Figure 2009052028
製造例1(含フッ素エラストマー粒子の製造)
3000mL内容積耐圧反応槽に純水1500mL、パーフルオロオクタン酸アンモニウム7.5gを入れ、内部空間をTFE/VdF/HFP(11/19/70モル比)混合ガスで充填置換後、1.47MPa・G(15kg/cm2G)に加圧しI(CF2CF22I 0.3mL(25℃)を注入し、撹拌下に80℃としてAPS0.2%水溶液10mLを圧入した。約0.5時間の誘導時間後、圧力降下が起こるので、1.27MPa・G(13kg/cm2G)まで低下したときTFE/VdF/HFP(20/50/30モル比)混合ガスで1.47MPa・G(15kg/cm2G)に再加圧する。以降、この方法で1.27〜1.47MPa・G(13〜15kg/cm2G)の圧力範囲で重合を継続した。20時間後急速降温、放圧して重合を停止した。
製造された水性分散液中の含フッ素エラストマー粒子は、濃度25質量%で、平均粒子径0.2μmであり、フッ素含有率は71質量%であった。
製造例2(架橋含フッ素エラストマー粒子Aの製造)
製造例1で得た含フッ素エラストマー粒子(平均粒子径0.2μm;フッ素含有率71質量%)の重合上がりの水性分散液(含フッ素エラストマー粒子濃度:25質量%)が入った重合容器内を窒素ガス置換した後、80℃に加熱した。
この水性分散液(含フッ素エラストマー粒子25質量部)にトリアリルイソシアヌレート(TAIC)を3質量部加え、45分間撹拌した。ついで、過硫酸アンモニウム(APS)を1.14質量部加えて架橋反応を開始させた。5時間撹拌下に反応を進めた後室温に冷却して反応を停止させ、架橋含フッ素エラストマー粒子の水性分散液を得た。なお、一部は、−20℃で24時間凍結凝析した後、濾過乾燥することにより、架橋含フッ素エラストマー粒子を粉体として回収した。
得られた架橋含フッ素エラストマー粒子Aの平均粒子径は0.2μmであった。
実施例1
製造例2で得た架橋含フッ素エラストマー粒子Aの粉体30質量部とテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)のペレット70質量部と国際公開第2006/137475号パンフレットの実施例2と同様にして作製したC49CH2CH2P(Bu)3−モンモリロナイトの粉体(厚さ:1nm、直径:500nm)3質量部をラボプラストミル(東洋精機(株)製のラボプラストミル655)で混練して、組成物を調製した。
実施例2〜4
表1に示す合成樹脂(A)、架橋含フッ素エラストマー粒子(B)および無機フィラー(C)を用いたほかは実施例1と同様にして組成物を得た。
なお、実施例2〜4で配合した無機フィラーは次のものであり、国際公開第2006/137475号パンフレットの記載に従って作製した。
実施例2:C613CH2CH2P(Bu)3−モンモリロナイト(厚さ:1nm、直径:500nm)
実施例3:C49CH2CH2P(Bu)3−マイカ(厚さ:1nm、直径:5000nm)
実施例4:C613CH2CH2P(Bu)3−マイカ(厚さ:1nm、直径:5000nm)
比較例1
実施例1において、無機フィラーを配合しなかったほかは同様にして比較用の組成物を得た。
試験例1
実施例1〜4および比較例1でそれぞれ得られた組成物について、機械特性を調べた。結果を表1に示す。
試験例2
実施例1〜4および比較例1でそれぞれ得られた組成物について、燃料(ガソリン)透過性を調べた。結果を表1に示す。
Figure 2009052028

Claims (14)

  1. (A)合成樹脂、(B)架橋された含フッ素エラストマー粒子および(C)無機フィラーを含む樹脂組成物。
  2. 前記架橋された含フッ素エラストマー粒子(B)の平均一次粒子径が10〜500nmである請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記架橋された含フッ素エラストマー粒子(B)が、パーオキサイド架橋可能な含フッ素エラストマー粒子(b1)と過酸化物(b2)と多官能不飽和化合物(b3)とを含む水性分散液を加熱することにより該含フッ素エラストマー粒子(b1)をパーオキサイド架橋して得られた架橋含フッ素エラストマー微粒子である請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 前記含フッ素エラストマー粒子(b1)を構成する含フッ素エラストマーが、テトラフルオロエチレン、ビニリデンフルオライドおよび式(1):
    CF2=CF−Rf 1 (1)
    (式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体に由来する構造単位を含む請求項3記載の樹脂組成物。
  5. 前記無機フィラー(C)が無機ナノフィラーである請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 前記無機フィラー(C)が、ナノカーボンフィラー、金属へテロ原子化合物フィラーおよび/または金属ナノフィラーである請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 前記無機フィラー(C)の表面がフッ素化合物で処理されている請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 前記合成樹脂(A)が熱可塑性樹脂である請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 前記熱可塑性樹脂がフッ素樹脂である請求項8記載の樹脂組成物。
  10. 前記フッ素樹脂が、
    (1)テトラフルオロエチレン単位とエチレン単位を含むフッ素樹脂、
    (2)テトラフルオロエチレン単位と式(1):
    CF2=CF−Rf 1 (1)
    (式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物単位を含むフッ素樹脂、
    (3)テトラフルオロエチレン単位とエチレン単位と式(1):
    CF2=CF−Rf 1 (1)
    (式中、Rf 1は−CF3または−ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基))で表されるパーフルオロエチレン性不飽和化合物単位を含むフッ素樹脂、
    および
    (4)ビニリデンフルオライド単位を含むフッ素樹脂
    よりなる群から選ばれた少なくとも1種のフッ素樹脂である請求項9記載の樹脂組成物。
  11. 前記フッ素樹脂が、少なくとも前記(2)のフッ素樹脂を含む請求項10記載の樹脂組成物。
  12. 前記合成樹脂100質量部に対して、架橋された含フッ素エラストマー粒子(B)を5〜1000質量部含む請求項1〜11のいずれかに記載の樹脂組成物。
  13. 前記合成樹脂100質量部に対して、無機フィラー(C)を0.01〜100質量部含む請求項1〜12のいずれかに記載の樹脂組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の樹脂組成物を成形して得られる樹脂成形品。
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