JP2009048025A - グリッド偏光子およびその製法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 板状の透明基材の少なくとも一方の表面に、細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並ぶ複数の畝状凸部を有し、前記畝状凸部の頂に吸光性層Aおよび/または前記畝状凸部間に形成される溝の底に吸光性層Bを有し、該吸光性層Aおよび/または該吸光性層Bの長手方向に対する垂直断面の厚さ、幅、およびピッチのうちの少なくとも1つにばらつきがある、グリッド偏光子。
【選択図】図2
Description
本発明の目的は、輝度ムラ低減効果を有し且つ偏光分離性能に優れるグリッド偏光子およびその製法を提供することにある。
(1) 板状の透明基材の少なくとも一方の表面に、細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並ぶ複数の畝状凸部を有し、さらに前記畝状凸部の頂に吸光性層Aを有し、
該吸光性層Aの長手方向に対する垂直断面の前記吸光性層Aのピッチ、幅、および厚さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある、グリッド偏光子。
(2) 板状の透明基材の少なくとも一方の表面に、細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並ぶ複数の畝状凸部を有し、さらに前記畝状凸部間に形成される溝の底に吸光性層Bを有し、該吸光性層Bの長手方向に対する垂直断面の前記吸光性層Bのピッチ、幅、および厚さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある、グリッド偏光子。
(3) 板状の透明基材の少なくとも一方の表面に、細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並ぶ複数の畝状凸部を有し、
さらに前記畝状凸部の頂に吸光性層Aおよび前記畝状凸部間に形成される溝の底に吸光性層Bを有し、
該吸光性層Aおよび吸光性層Bの長手方向に対する垂直断面の前記吸光性層Aおよび吸光性層Bのピッチ、幅、および厚さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある、グリッド偏光子。
(4)(A)細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並び、長手方向に対する垂直断面の凹形状のピッチ、幅、および深さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある、複数の溝状凹部を有する転写型または転写ロールを作成し、
(B)フィルム基材の表面に、前記転写型または前記転写ロールの溝状凹部の形状を転写して、細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並び長手方向に対する垂直断面の凸形状のピッチ、幅、および高さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある畝状凸部を有する板状透明基材を得て、
(C)前記転写面に吸光性材料を蒸着して前記畝状凸部の頂に吸光性層Aおよび/または前記畝状凸部間に形成される溝の底に吸光性層Bを形成することを特徴とする前記グリッド偏光子の製法。
本発明に用いられる透明基材は、透明樹脂、ガラスなどの透明な材料からなる板状のもの、好ましくは透明樹脂からなる板状のものである。該透明樹脂は、加工性の観点からガラス転移温度が60〜200℃であることが好ましく、100〜180℃であることがより好ましい。なお、ガラス転移温度は示差走査熱量分析(DSC)により測定することができる。
脂環式オレフィンポリマーとしては、特開平05−310845号公報に記載されている環状オレフィンランダム多元共重合体、特開平05−97978号公報に記載されている水素添加重合体、特開平11−124429号公報(米国特許第6,511,756号公報)に記載されている熱可塑性ジシクロペンタジエン系開環重合体およびその水素添加物等が挙げられる。
透明基材は、400〜700nmの可視領域の光の透過率が80%以上であるものが好ましい。
また、透明基材は、その波長550nmで測定したレターデーションRe(Re=d×(nx−ny)で定義される値、nxおよびnyは透明基材の面内主屈折率(nx≧ny);dは透明基材の平均厚さである。)によって特に制限されない。
面内の任意2点のレターデーションReの差(レターデーションむら)は、好ましくは10nm以下であり、より好ましくは5nm以下である。レターデーションむらが大きいと、液晶表示装置に用いた場合に表示面の明るさにバラツキが生じやすくなる。
長尺状の透明基材の幅は、好ましくは500mm以上、より好ましくは1000mm以上である。本発明のグリッド偏光子では、その製造工程の途中において、任意に、その幅方向の両端を切り落とす(トリミング)ことがある。この場合、前記透明基材の幅は、両端を切り落とした後の寸法とすることができる。
透明基材は、前記透明樹脂を公知の方法で成形し原板を得、この原板に下記の畝状凸部を形成することによって得られる。原板の成形法としては、キャスト成形法、押出成形法、インフレーション成形法などが挙げられる。
本発明のグリッド偏光子は、前記透明基材の少なくとも一方の表面に畝状凸部を有する。
畝状凸部は、細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に複数並んでいる。
前記畝状凸部の長手方向に対する垂直断面の凸形状は特に限定されないが、矩形、台形、菱形、波形、畝状凸部の頂から両袖にオーバーハングを有する形状(例えば、上辺(畝状凸部の頂部側の幅)が下辺(基部側の幅)よりも長い台形(いわゆる逆テーパー状)、基部側の幅よりも大きい直径(畝状凸部の頂部側の幅)の円が頂部に形成された断面形状のもの)などが挙げられる。これらのうち矩形または台形のものが好ましい。
本発明においては、畝状凸部の長手方向に対する垂直断面のピッチ、幅、および高さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある。ここで「畝状凸部の長手方向に対する垂直断面のピッチ、幅、および高さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある」とは、より具体的にいうと略平行に並んでいる隣り合う凸部のピッチ、幅、および高さの値のいずれかが異なるということである。
なお、本発明でいう凸部の「高さ」とは凸部の最大高さをいい、凸部の「幅」とは凸部の最大幅をいい、凸部のピッチとは凸部の頂点間の距離をいう。
好ましい畝状凸部の垂直断面の凸形状は、その幅の平均値xwが、好ましくは30〜200nmの範囲内、より好ましくは60〜150nmの範囲内にあり、幅の標準偏差σwの平均値xwに対しての比(σw/xw)が、0.01〜0.20の範囲内にある。
また、好ましい畝状凸部の垂直断面の凸形状は、略平行に並んでいる凸形状間の距離(ピッチ)の平均値xpが、好ましくは40〜600nmの範囲内、より好ましくは80〜400nmに範囲内にあり、凸形状間の距離(ピッチ)の標準偏差σpの平均値xpに対しての比(σp/xp)が、0.01〜0.20の範囲内にある。ここで凸形状間の距離は、凸形状の頂点間距離のことである。
なお、本発明において、略平行とは、平行方向から±5°の範囲内にあることをいう。
型部材又はロール部材の切削又は研削は、精密微細加工機を用いて行うことが好ましい。精密微細加工機は、X、YおよびZ軸の移動精度が、好ましくは100nm以下、より好ましくは50nm以下、特に好ましくは10nm以下のものである。精密微細加工機は、好ましくは0.5Hz以上の振動の変位が50μm以下に管理された室内、より好ましくは0.5Hz以上の振動の変位が10μm以下に管理された室内に設置して、上記加工を行う。また、型部材又はロール部材の切削又は研削は、好ましくは温度が±0.5℃以内に管理された恒温室、より好ましくは±0.3℃以内に管理された恒温室で行う。
本発明のグリッド偏光子には、吸光性層Aおよび/または吸光性層Bを有する。吸光性層Aは前記畝状凸部の頂に在る。吸光性層Bは前記畝状凸部間に形成される溝の底に在る(図1、図2参照)。
吸光性層Aの断面形状は特に制限されず、通常は矩形、台形、円形などである。なお、本発明では、吸光性層Aの「厚さ」とは吸光性層Aの最大厚さをいい、吸光性層Aの「幅」とは吸光性層Aの最大幅をいい、吸光性層Aのピッチとは吸光性層Aの中心点間の距離をいう。本発明においては、この吸光性層Aの断面形状のサイズ分布を標準偏差σと平均値xとの比(σ/x)で表現する。
略平行に並んでいる吸光性層A間の距離ならびに吸光性層Aの幅および長さは、通常、畝状凸部の頂面の形状にしたがってほぼ決まる。すなわち、吸光性層Aは、略平行に並んでいる吸光性層A間の距離(ピッチ)の平均値xpAが、好ましくは40〜600nmの範囲内、より好ましくは80〜400nmの範囲内にあり、吸光性層A間の距離(ピッチ)の標準偏差σpAの平均値xpAに対しての比(σpA/xpA)が、0.01〜0.20の範囲内にある。
また吸光性層Aは、その幅の平均値xwAが、好ましくは30〜200nmの範囲内、より好ましくは60〜150nmの範囲内にあり、幅の標準偏差σwAの平均値xwAに対しての比(σwA/xwA)が、0.01〜0.20の範囲内にあり、その長さが、好ましくは500nm以上である。
なお、本発明では、吸光性層Bの「厚さ」とは吸光性層Bの最大厚さをいい、吸光性層Bの「幅」とは吸光性層Bの最大幅をいう。吸光性層Bのピッチとは吸光性層Bの中心点間の距離をいう。
吸光性層Bの好ましい断面形状は、中央に高く両側に低くなる形、すなわち、山形である(図2参照)。吸光性層Bの山形のサイズは、H2/H1(H1:畝状凸部の長手方向に垂直な断面における吸光性層Bの最大厚さ、H2:畝状凸部の長手方向に垂直な断面における吸光性層Bの両端部の最小厚さ)が好ましくは0.6以下、より好ましくは0.4以下、さらに好ましくは0.2以下である。H2/H1を前記範囲にすることにより、得られるグリッド偏光子の光学特性、特に広帯域性および偏光分離能を向上させることができる。
略平行に並んでいる吸光性層B間の距離ならびに吸光性層Bの幅および長さは、通常、溝の底面の形状にしたがってほぼ決まる。すなわち、吸光性層Bは、略平行に並んでいる吸光性層B間の距離(ピッチ)の平均値xpBが、好ましくは40〜600nmの範囲内、より好ましくは80〜400nmの範囲内にあり、吸光性層B間の距離(ピッチ)の標準偏差σpBの平均値xpBに対しての比(σpB/xpB)が、0.01〜0.20の範囲内にある。
また吸光性層Bは、その幅の平均値xwBが、好ましくは30〜200nmの範囲内、より好ましくは60〜150nmの範囲内にあり、幅の標準偏差σwBの平均値xwBに対しての比(σwB/xwB)が、0.01〜0.20の範囲内にあり、その長さが、好ましくは500nm以上である。
吸光性材料としては、導電性のものが好ましく、具体的には、アルミニウム、インジウム、マグネシウム、ロジウム、スズ等の金属が挙げられる。
真空蒸着法は、真空にした容器の中で、蒸着材料を加熱し気化もしくは昇華して、離れた位置に置かれた基板の表面に付着させ、薄膜を形成する方法である。蒸着材料、基板の種類により、抵抗加熱、電子ビーム、高周波誘導、レーザーなどの方法で加熱される。
保護層は、その材質によって特に制限されないが、透明材料からなるものが好ましい。透明材料としては、ガラス、無機酸化物、無機窒化物、多孔質物質、透明樹脂などが挙げられる。これらのうち、特に透明樹脂からなるものが好ましい。透明樹脂は、前述の透明基材を構成するものとして示したものから適宜選択して用いることができる。
保護層の平均厚さは、取り扱い性の観点から通常5μm〜1mm、好ましくは20〜200μmである。保護層は、400〜700nmの可視領域の光の透過率が80%以上であるものが好ましい。
この接着剤としては、アクリル接着剤、ウレタン接着剤、ポリエステル接着剤、ポリビニルアルコール接着剤、ポリオレフィン接着剤、変性ポリオレフィン接着剤、ポリビニルアルキルエーテル接着剤、ゴム接着剤、塩化ビニル・酢酸ビニル接着剤、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SBS共重合体)接着剤、その水素添加物(SEBS共重合体)接着剤、エチレン・酢酸ビニル共重合体およびエチレン−スチレン共重合体などのエチレン接着剤、および、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体、およびエチレン・アクリル酸エチル共重合体などのアクリル酸エステル接着剤などを挙げることができる。
導光板の側面に、直径3mmの冷陰極管を配置し、銀蒸着ポリエステルフィルムからなる光源ホルダにより冷陰極管を包囲し、導光板の下面に銀蒸着ポリエステルフィルムからなる反射シートを配置してなるサイドライト型面光源装置を用意した。
次いで、このサイドライト型面光源装置の上に光拡散シート2枚及びグリッド偏光子をこの順で積層して偏光光源装置を得た。該偏光光源装置の輝度を、輝度計(BM−7、トプコン製)を用いて、相互に30mm以上離れた無作為に抽出した9つの測定点について測定し、該輝度測定値の最小値と最大値との差を輝度ムラとした。
前記サイドライト型面光源装置の上に光拡散シートおよび吸収型偏光板をこの順に載置し、さらに透過型のTN液晶パネルを載せ、その上に別の吸収型偏光板を(偏光透過軸が前記吸収型偏光板のものと直交するように)載せて、液晶表示装置Aを得た。
該液晶表示装置Aを白表示にし、輝度計(BM−7、トプコン製)を用いて正面輝度(A)を測定した。
前記偏光光源装置の上に、吸収型偏光板をその偏光透過軸がグリッド偏光子の偏光透過軸と平行になるように載置し、さらに透過型のTN液晶パネルを載せ、その上に別の吸収型偏光板を(偏光透過軸が前記吸収型偏光板のものと直交するように)載せて、液晶表示装置Bを得た。得られた液晶表示装置Bを白表示にし、輝度計(BM−7、トプコン製)を用いて正面輝度(B)を測定した。輝度向上率を以下の式を用いて求めた。
(輝度向上率)=B/A×100 (%)
8mm×8mm×60mmのSUS製シャンクにろう付けされた寸法0.2mm×1mm×1mmの直方体単結晶ダイヤモンドの0.2mm×1mmの全面に、集束イオンビーム加工装置SMI3050(セイコーインスツルメンツ社製)を用いてアルゴンイオンビームを用いた集束イオンビーム加工を行い、長さ0.2mmの辺に平行な凸条(ピッチの平均値(xpC)220nm、ピッチの標準偏差(σpC)4.092nm(ピッチの変動係数:σpC/xpC=0.019)、幅の平均値(xwC)110nm、幅の標準偏差(σwC)2.107nm(幅の変動係数:σwC/xwC=0.019)、高さの平均値(xhC)70nm、および高さの標準偏差(σhC)12.521nm(高さの変動係数:σhC/xhC=0.179)の断面矩形)を形成し、切削工具を作製した。
次いで、硝酸5.2重量%、リン酸73.0重量%、酢酸3.4重量%、及び残部が水からなる組成(酸成分相当濃度:81.6重量%)で、温度33℃のエッチング液に、上記のアルミニウム膜を形成したフィルムを30秒間浸漬し、次いで水で洗浄し、120℃で5分間乾燥し、ロール状に巻き取り、長尺のグリッド偏光子1を作製した。
実施例1の転写によって製造された、表面に畝状凸部が形成された長尺フィルムを、100mm×100mmのサイズに切り出し、1H,1H,2H,2H−パーフロロオクチルトリエトキシシランの蒸気に10分間さらし、次いで60℃、70%RHの条件下にて10分間放置した。該フィルムの畝状凸部形成面に、アルミニウムをフィルムの法線方向から真空蒸着しアルミニウム膜を形成した。粘着テープ(住友3M社製)をアルミニウム膜形成面に貼り付け、畝状凸部の頂に形成されたアルミニウム膜を該粘着テープの剥離によって剥がし取ってグリッド偏光子2を得た。
グリッド偏光子2は、畝状凸部間の溝の底にアルミニウム膜(吸光性層B)が形成されていた。実施例1と同様にして寸法を求めた結果、吸光性層Bのピッチの平均値(xpB)が219.7nm、ピッチの標準偏差(σpB)が3.998nm、ピッチの変動係数(σpB/xpB)が0.018、幅の平均値(xwB)が104.4nm、幅の標準偏差(σwB)が1.987nm、幅の変動係数(σwB/xwB)が0.019、厚さの平均値(xhB)が64.6nm、厚さの標準偏差(σhB)が6.754nm、および厚さの変動係数(σhB/xhB)が0.105であった。
グリッド偏光子2を使用した偏光光源装置および液晶表示装置を作製した。これら装置の評価結果を表1に示す。このグリッド偏光子2を備えた偏光光源装置は輝度ムラが低減されており、液晶表示装置は良好な輝度向上率を示した。
8mm×8mm×60mmのSUS製シャンクにろう付けされた寸法0.2mm×1mm×1mmの直方体単結晶ダイヤモンドの0.2mm×1mmの全面に、集束イオンビーム加工装置SMI3050(セイコーインスツルメンツ社製)を用いてアルゴンイオンビームを用いた集束イオンビーム加工を行い、長さ0.2mmの辺に平行な凸条(ピッチの平均値(xpC)180nm、ピッチの標準偏差(σpC)25.576nm(ピッチの変動係数:σpC/xpC=0.142)、幅の平均値(xwC)90nm、幅の標準偏差(σwC)13.579nm(幅の変動係数:σwC/xwC=0.151)、高さの平均値(xhC)200nm、および高さの標準偏差(σhC)3.794nm(高さの変動係数:σhC/xhC=0.019)の断面矩形)を形成し、切削工具を作製した。
実施例1と同様にして寸法を求めた結果、畝状凸部のピッチの平均値(xp)が180.1nm、ピッチの標準偏差(σp)が25.564nm(ピッチの変動係数:σp/xp=0.142)、幅の平均値(xw)が90.2nm、幅の標準偏差(σw)が13.552nm(幅の変動係数:σw/xw=0.150)、高さの平均値(xh)が199.7nm、および高さの標準偏差(σh)が3.790nm(高さの変動係数:σh/xh=0.019)の断面矩形の畝状凸部が形成されていた。
グリッド偏光子3は、畝状凸部の頂にアルミニウム(吸光性層A)が形成されていた。実施例1と同様にして寸法を求めた結果、吸光性層Aのピッチの平均値(xpA)が180.6nm、ピッチの標準偏差(σpA)が25.769nm、ピッチの変動係数(σpA/xpA)が0.143、幅の平均値(xwA)が89.8nm、幅の標準偏差(σwA)が16.275nm、幅の変動係数(σwA/xwA)が0.181、厚さの平均値(xhA)が200.1nm、厚さの標準偏差(σhA)が3.602nm、および厚さの変動係数(σhA/xhA)が0.018であった。
25mm×25mm×0.5mmのガラス平板上に法線方向からの真空蒸着によりアルミニウムを厚さ200nmに成膜した。電子線描画用感光性材料ZEP520(日本ゼオン社製、ポジ型フォトレジスト)をスピンコーターにて塗布した。電子線描画装置にて、フォトレジスト面中央部の12mm×12mmの領域に、ピッチ180nm、幅90nmの平行線を描画した。この描画されたフォトレジストを現像液(日本ゼオン社製)に約3分間漬けて現像した。そして、これを洗浄し、窒素ブロアーにて乾燥して、一次元格子状フォトレジストパターンを形成した。得られた一次元格子状フォトレジストパターン上にCr薄膜を電子線蒸着した。アセトン中で超音波洗浄を行って、フォトレジストの除去と同時にフォトレジスト上のCr薄膜を剥離し、一次元格子状フォトレジストパターンのネガパターンに相当する一次元格子状Cr薄膜パターンを形成した。アルミニウム表面上に形成したCr薄膜パターン領域をドライエッチングし、さらに酸洗浄してCr薄膜を除去することにより、ガラス基板上にアルミニウムワイヤグリッドが形成されたグリッド偏光子4を得た(図3参照)。
11、21:吸光性層B
12、22:吸光性層A
32:吸光性層
Claims (4)
- 板状の透明基材の少なくとも一方の表面に、細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並ぶ複数の畝状凸部を有し、さらに前記畝状凸部の頂に吸光性層Aを有し、該吸光性層Aの長手方向に対する垂直断面の前記吸光性層Aのピッチ、幅、および厚さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある、グリッド偏光子。
- 板状の透明基材の少なくとも一方の表面に、細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並ぶ複数の畝状凸部を有し、さらに前記畝状凸部間に形成される溝の底に吸光性層Bを有し、該吸光性層Bの長手方向に対する垂直断面の前記吸光性層Bのピッチ、幅、および厚さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある、グリッド偏光子。
- 板状の透明基材の少なくとも一方の表面に、細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並ぶ複数の畝状凸部を有し、
さらに前記畝状凸部の頂に吸光性層Aおよび前記畝状凸部間に形成される溝の底に吸光性層Bを有し、
該吸光性層Aおよび吸光性層Bの長手方向に対する垂直断面の前記吸光性層Aおよび吸光性層Bのピッチ、幅、および厚さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある、グリッド偏光子。 - (A) 細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並び、長手方向に対する垂直断面の凹形状のピッチ、幅、および深さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある、複数の溝状凹部を有する転写型または転写ロールを作成し、
(B)フィルム基材の表面に、前記転写型または前記転写ロールの溝状凹部の形状を転写して、細長く線状に延び互いに離間した状態で略平行に並び長手方向に対する垂直断面の凸形状のピッチ、幅、および高さの値のうち少なくとも1つにばらつきがある畝状凸部を有する板状透明基材を得て、
(C)前記転写面に吸光性材料を蒸着して前記畝状凸部の頂に吸光性層Aおよび/または前記畝状凸部間に形成される溝の底に吸光性層Bを形成する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のグリッド偏光子の製法。
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