JP2009043939A - グラフェンを用いた電子デバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 グラフェン1の延在方向の幅及びグラフェン1の延在方向の結晶方向を、走査型プローブ顕微鏡により規定する。
【選択図】 図1
Description
言い換えると、チャネル幅を制御できないという点が大きな問題点である。
図1参照
上記の課題を解決するために、本発明は、グラフェン1を用いた電子デバイスの製造方法において、グラフェン1の延在方向の幅及びグラフェン1の延在方向の結晶方向を、走査型プローブ顕微鏡により規定することを特徴とする。
なお、カンチレバーで削り取られたカンチレバーの幅に相当する領域はチャネル間の分離領域となる。
図2参照
まず、p型シリコン基板11に厚さが、例えば、100nmのSOG(スピンオングラス)膜12を塗布した状態のままの基板を用意する。
次いで、硫酸+過酸化水素水を用いたウェットエッチングによりカーボンナノチューブ26を選択的に除去することによって、グラフェン27の取り出しが完了となる。
次いで、取り出したグラフェンをAFM装置を用い、AFM装置に備えつけられたカンチレバー14で傷をつけることにより原子を分離し、傷がつかなかった部分を複数のチャネルからなるチャネルアレイ28とする。
なお、この時、傷幅とアレイ幅を考慮した横方向のピッチ設定を行うが、ここでは、図に示すzigzag方向(即ち、六員環の対角線と垂直な方向)に対して垂直に軸を取り、六員環5個分(3n−1:n=2)、即ち、約2nm(≒0.4325nm×5)とする。
また、この場合の傷幅は、カンチレバー14の先端部の幅に依存するが、例えば、10nm程度となる。
次いで、有機溶剤を用い2層レジストパターン15毎、必要ないPt膜18、Ti膜17、及び、Pd膜16をリフトオフすることによりソース電極19及びドレイン電極20を形成する。
図7は、グラフェンのバンドギャップのリボン幅依存性の説明図であり、グラフェンのバンドギャップはリボン幅、即ち、短辺方向の長さが大きくなると急激に小さくなる。
この傾向は、参考として示したカーボンナノチューブのバンドギャップのチューブ直径依存性と同じ傾向を示す。
因に、リボン幅が約2nmのグラフェンのバンドギャップは約0.6eVとなる。
図8参照
まず、p型シリコン基板11に厚さが、例えば、100nmのSOG膜12を塗布した状態のままの基板を用意する。
次いで、硫酸+過酸化水素水を用いたウェットエッチングによりカーボンナノチューブ26を選択的に除去することによって、グラフェン27の取り出しが完了となる。
次いで、実施例1と同様に、取り出したグラフェン27をAFM装置を用い、例えば、常圧の100%水素雰囲気において、AFM装置に備え付けられたカンチレバー14を押しつけることにより原子を分離し、傷がつかなかった部分を複数のチャネルからなるチャネルアレイ28とする。
また、この場合の傷幅は、カンチレバー14の先端部の幅に依存するが、例えば、10nm程度となる。
次いで、例えば、コンタクト露光装置を用いて2層レジストパターン15をリフトオフ用マスクとして形成したのち、例えば、EB蒸着法により厚さが、例えば、100nmのPd膜16、10nmのTi膜17、200nmのPt膜18を順次堆積させる。
ここまでは、上記の実施例1と全く同様である。
次いで、レジストを塗布したのちソース電極19及びドレイン電極20上の窓開けパターンをコンタクト露光装置にて露光し、現像することによって、レジストパターン34を形成し、次いで、フッ酸を用いたウェットエッチングによりSOG膜33の露出部を除去してコンタクト用窓部35を形成する。
最後に、出来上がり素子を必要とする回路構成に応じてダイシングにより切り出すことによって、本発明の実施例2のトップゲート型グラフェントランジスタの基本構成が完成する。
図13は、本発明の実施例3のグラフェンを用いた回路要素の概念的平面図であり、まず、上段図は、pn接合グラフェンダイオードであり、グラフェンの一方の表面にSiO2 を形成してp型グラフェン41とし、他方の表面にHfO2 形成してn型グラフェン42としてpn接合を形成するとともに、p型グラフェン41の端部にPdからなるp側電極43を設ける、n型グラフェン42の端部にTiからなるn型電極44を設けたものである。
再び、図1参照
(付記1) グラフェン1の延在方向の幅及びグラフェン1の延在方向の結晶方向を、走査型プローブ顕微鏡により規定することを特徴とするグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
(付記2) 上記グラフェン1をトランジスタのチャネル3とし、前記グラフェン1のチャネル3の延在方向に垂直な方向の幅により任意にバンドギャップを制御することを特徴とする付記1記載のグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
(付記3) 上記グラフェン1を配線として用いたことを特徴とする付記1記載のグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
(付記4) 上記グラフェン1の延在方向の幅及びグラフェン1の延在方向の結晶方向を走査型プローブ顕微鏡により規定する工程を水素雰囲気で行い、前記グラフェン1のエッジ部分を水素終端させることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1に記載のグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
(付記5) 上記グラフェン1が、カーボンナノチューブの成長過程においてその先端に形成されたグラフェン1であることを特徴とする付記1乃至4のいずれか1に記載のグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
(付記6) 上記グラフェン1を接着作用を有する絶縁体5を設けた基板4に前記絶縁体5の接着作用によって転写・固定したのち、上記走査型プローブ顕微鏡により前記グラフェン1の延在方向の幅及びグラフェン1の延在方向の結晶方向を規定することを特徴とする付記5記載のグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
(付記7) 上記走査型プローブ顕微鏡が、狭義の走査型プローブ顕微鏡、原子間力顕微鏡、磁気力顕微鏡、或いは、電気力顕微鏡のいずれかであることを特徴とする付記1乃至6のいずれか1に記載のグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
2 カンチレバー
3 チャネル
4 基板
5 絶縁体
11 p型シリコン基板
12 SOG膜
14 カンチレバー
15 2層レジストパターン
16 Pd膜
17 Ti膜
18 Pt膜
19 ソース電極
20 ドレイン電極
21 p型シリコン基板
22 SiO2 膜
23 触媒金属
24 TiN膜
25 Co膜
26 カーボンナノチューブ
27 グラフェン
28 チャネルアレイ 29 水素原子
30 バックゲート
31 Ti膜
32 Au膜
33 SOG膜
34 レジストパターン
35 コンタクト用窓部
36 2層レジストパターン
37 Ti膜
38 Au膜
39 ゲート電極
41 p型グラフェン
42 n型グラフェン
43 p側電極
44 n型電極
51 グラフェン
52 オーミック電極
53 ショットキー電極
61 グラフェン
62 オーミック電極
Claims (5)
- グラフェンの延在方向の幅及びグラフェンの延在方向の結晶方向を、走査型プローブ顕微鏡により規定することを特徴とするグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
- 上記グラフェンをトランジスタのチャネルとし、前記グラフェンのチャネルの延在方向に垂直な方向の幅により任意にバンドギャップを制御することを特徴とする請求項1記載のグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
- 上記グラフェンを配線として用いたことを特徴とする請求項1記載のグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
- 上記グラフェンの延在方向の幅及びグラフェンの延在方向の結晶方向を走査型プローブ顕微鏡により規定する工程を水素雰囲気で行い、前記グラフェンのエッジ部分を水素終端させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
- 上記走査型プローブ顕微鏡が、狭義の走査型プローブ顕微鏡、原子間力顕微鏡、磁気力顕微鏡、或いは、電気力顕微鏡のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のグラフェンを用いた電子デバイスの製造方法。
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