JP2009035425A - シート後処理装置、画像形成装置及び画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上流機から搬送されたシートを受け入れてスタックするシート積載手段34と、このシート積載手段34内にスタックされた前記シート又はシート束を搬送方向と直交する方向に整合する整合手段36、39と、整合後の前記シート束を排出し、前記シート束の放出時に前記シート束の端面を掬う放出部材38aの動作軌跡範囲内まで前記シート束を上昇させる可動部材42とを備えるシート後処理装置において、前記放出部材38aを駆動する放出モータ35は複数の動作パターンで駆動制御可能であり、所定の条件に応じて前記動作パターンを切り換える。
【選択図】図1
Description
かかるシート後処理装置において、ステイプルトレイ内へ搬送されたシートの搬送方向の整合はステイプルトレイ下部に配置された後端フェンスへシート端面を突き当てて行ない、放出時には放出爪にて直接シート束端面を掬って放出するような構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、シート(用紙)束の後端縁に当接した時の放出爪の線速とシート束の後端縁が放出爪から離れる時の線速を変化させることにより、放出時に放出爪による傷を防止する技術が開示されている。
このため、かかるシート束の放出を常に一定の放出制御で行なっていると、とくに高精度かつ高生産性が要求される高速機においては生産性が達成できない場合が発生する。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、シート束放出時の放出モータの動作線速及び放出制御を諸条件に合せて可変させて、常に最適な制御を選択することにより生産性及び信頼性の向上を図るシート後処理装置、画像形成装置及び画像形成システムを提供することにある。
また、請求項3に記載の発明は、前記動作パターンの1つは、前記シート束を前記可動部材から受け取る時は低速で、受け取った後に所定の放出時の駆動線速まで増速して前記シート束を放出する第2の動作パターンであることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記シート束放出時の前記駆動線速は前記所定の条件に応じて異なることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記シートのサイズが小サイズ時の線速をv1、大サイズ時の線速をv2とした場合、v1>v2の関係であることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記所定の条件とはシートサイズにおけるシートの枚数であることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記所定の条件とは綴じシートの枚数であり、綴じ枚数がn枚未満の場合は前記第1のパターンで、n枚以上の場合は前記第2のパターンで駆動することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、給紙された記憶媒体であるシートに形成された画像を転写し、前記シート上に転写された画像を定着して下流機に向けて排出する画像形成装置において、前記下流機として請求項1乃至8の何れか1項記載のシート後処理装置を併設することを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、上流機として画像形成装置をかつ下流機としてシート後処理装置を備えている画像形成システムにおいて、請求項9記載の画像形成装置を含んでいることを特徴とする。
また、本発明によれば、可動フェンスからシート束を受け取る時の放出モータの駆動線速を低速とすることで放出モータのトルク力が上り、モータの脱調を防ぐことができ、信頼性の向上を図ることができる。
シート後処理装置Aは画像形成装置Bから排出されてきたシートPを受け入れる導入経路1と、この導入経路1から分岐する2つの搬送経路、すなわち排紙トレイ4へ向かう上搬送経路2と、ステイプル処理を行なう下搬送経路3とを有している。
下流機であるシート後処理装置Aと被処理シートを排出する上流機である画像形成装置Bは画像形成(処理)システムを構成している。画像形成装置Bでの画像形成動作の開始時に、排紙トレイ4が規定の高さまで達し、満杯時の高さが識別された場合には、図示しない制御部によりシステムの画像形成動作を停止させる。
導入経路1には、導入ローラ10、入口センサ11が配置され、導入経路1の終端部の分岐部に位置する分岐爪20は回動することにより上搬送経路2と、下搬送経路3へシートPの搬送方向を仕分ける。
排紙口上方付近には、その先端がスタックされた時のシートPの中央付近位置にあるフィラー51が設けられている。このフィラー51はスタックされた時のシートPの中央付近位置に回動自由に配置され、フィラー51の先端はシートPの上面に接している。
フィラー51の根元付近には、シートPの上面に接しているこのフィラー51の先端の高さ位置を検知する上面検知センサ52、53が配置されており、これらの上面検知センサ52、53によりスタックされたシートPの紙面高さを検知している。
2つの上面検知センサ52、53はフィラー51の根元付近部を上下に挟む状態で配置されている。フィラー51の根元付近部が2つの上面検知センサ52、53の真中になる状態(2つの上面検知センサ52、53がともにオフ)で、下側の上面検知センサ53に近い位置、すなわち、下側の上面検知センサ53がオンからオフになった位置をホーム位置としている。
排紙トレイ4が下降し、上面検知センサ53がオフすると、排紙トレイ4の下降を停止する。この動作を繰り返し、排紙トレイ4が規定のトレイ満杯高さまで達すると、シート後処理装置Aから画像形成装置Bに停止信号を出し、画像形成システムの画像形成動作を停止させる。
下搬送経路3には、下搬送ローラ30、排紙センサ31、排出ローラ32が配置されている。下搬送経路3の終端位置にはステイプルユニット5が配置されている。このステイプルユニット5は、シート(紙)面と直交する方向へ進退する端綴じステイプラS1と、ステイプルトレイ34とを含んでいる。
このように、ステイプルユニット5は、放出するシートを載置するステイプルトレイ34、放出ベルト38、放出爪38a、これらの放出ベルト38、放出爪38aを駆動する放出モータ35等を包含しているので、放出ユニットも兼ねている。なお、符号42は、後述する可動フェンスを示している。
画像形成装置Bから端綴じステイプルモード信号が送られると、ステイプラS1がシート面と直交する方向に移動してシート束の下端部の適所まで移動し待機する。下搬送経路3を経て搬送されてきたシートPは、排紙ローラ32によりステイプルトレイ34上に排出され、叩きコロ37によりシート上面を叩き落とされ、シート束の縦方向位置を揃えられる。
また、幅方向位置はジョガーフェンス36によって揃えられる。この時、シートPが後端フェンス39に入ってきたら、このシートPの後端は、再び次のシートが後端フェンス39へ入り易いように、後端押え40によってステイプルトレイ34側へ押えられる。
シートPが所定の枚数まで揃えられた後、ステイプラS1が待機位置からステイプル位置まで移動し、シート束はステイプラS1によりステイプルされる。ステイプリングされたシート束は、放出爪38aにより下縁部を支持された状態で、放出ベルト38上を反時計廻り方向へ走行させることにより、上方に移動し、排紙トレイ4上に排紙される。
上述したように、排紙トレイ4上のシート束数の増大に伴って、すなわち、上面のシート高さが上昇するに従って、放出爪ホームセンサである上面検知センサ52がオフすると、図示してない制御部は、排紙トレイ4を上下動させる、同様に図示してない駆動手段を制御して排紙トレイ4を下降させる。
排紙トレイ4が下降し、上面検知センサ52がオンすると、排紙トレイ4の下降を停止する。この動作を繰り返し、排紙トレイ4が規定のトレイ満杯高さまで達すると、シート後処理装置Aから画像形成装置Bに停止信号を出し、画像形成システムの画像形成動作を停止させる。
上流機である画像形成装置(図1)から受け入れたシートの幅方向の整合はジョガーフェンス36a及び36bによって実施される。縦方向は先端ストッパ41a、41bによって後端フェンス39a、39bに突き当てて整合される。
整合動作の完了後は、端綴じステイプラS1にて綴じ処理が施され、綴じ処理後のシート束は可動フェンス42a、42bにて持ち上げられる。なお、この可動フェンス42a、42bのシート束を掬う受け部は後端フェンス39a、39bのシート束を受ける受け部より若干下方に位置した所にある。
従って、可動フェンス42a、42bは、先端ストッパ41a、41bが後端フェンス39a、39bにシート束を突き当てて縦揃えを実施する場合に、障害とならないように配置されている。
このように、後端フェンス39a、39bの位置をステイプルトレイ34下部よりさらに下側へ配置することによって整合時の不具合を解消させるようにする。同時にシート束を放出爪38aの動作軌跡範囲内まで持ち上げる機構として可動フェンス42a、42bが追加されている。
なお、本動作は整合処理後に綴じ処理を実施しない未綴じシート束においても同様の動作が可能である。図2には、さらに、放出ベルト38のプーリ38c、前側板43a、後側板43b、可動ガイド44、束分岐駆動モータ45、放出ローラ46、搬送ベルト47a、47b、シート有無センサ48、ステイプラS1等が示されている。
ステイプルトレイに搬送されて整合処理の完了したシート束の枚数は、図示していないシート後処理装置に搭載されたCPUにてカウントするか、或いは画像形成装置からの情報を受け取ることにより把握する。
制御回路70は、図4に示すように、画像形成装置Bの制御回路でもあり、CPU71、I/Oインターフェース72等を有するマイクロコンピュータを含んでいる。画像形成装置Bの個々の部材の制御に関しては、ここでは特定して行なう詳細な説明は省略する。
パンチユニット73、図示してない画像形成装置本体のコントロールパネルの各スイッチ等、及び紙面検知センサ等の各センサからの信号がI/Oインターフェース72を介してCPU71へ入力される。
CPU71は、入力された信号に基づいて、図示してないシフトトレイ用のトレイ昇降モータ、開閉ガイド板を開閉する排紙ガイド板開閉モータ、シフトトレイを移動するシフトモータ、叩きコロ37(図1)を駆動する叩きコロモータ、叩きSOL等の各ソレノイド、各搬送ローラを駆動する搬送モータ、各排紙ローラを駆動する排紙モータを制御する。
CPU71は、さらに、可動後端フェンス42a、42b(図2)を移動する後端フェンス移動モータ、折りプレートを移動する折りプレート駆動モータ、折りローラを駆動する折りローラ駆動モータ等の駆動を制御するようになっている。
ステイプル排紙ローラを駆動する図示してないステイプル搬送モータのパルス信号はCPU71に入力されてカウントされる。このカウントに応じて叩きSOL及びジョガーモータが制御される。
まず、図5の第1のパターンでは、放出モータ35(図1)を放出時の所定の駆動線速まで立ち上げた後に可動フェンス42(図1)よりシート束を受け取って放出する。
シート束の枚数が少ない場合などシート束を掬う時に放出爪に掛かる負荷が低い場合においては、放出に要する処理時間を短縮することにより生産性の向上を図ることができる。
ステイプルトレイ34(図2)内に搬送され、整合処理の完了したシート束の枚数をシート処理装置に搭載されたCPU71(図4)にてカウントするか、或いは画像形成装置(図1)より受け取ることにより把握する。
シート束の枚数が放出時に放出爪に掛かる負荷が高くなる所定枚数以上と判断した場合は、第2のパターンである可動フェンス42よりシート束を受け取る時のモータの線速をトルク力が高い低速とし、受け取った後に放出時の線速へ増速させる制御を実行させる。
また、シート束の枚数が所定枚数以下と判断した場合は、第1のパターンである放出時の線速でシート束を可動フェンス42より受け取って放出を行なう制御を実行させる。
さらには、シート束を放出する際の駆動線速をシートサイズ及び綴じ枚数により判別して可変させる。具体的には、まず、シートサイズにて小サイズと大サイズに大別し、小サイズ時の線速をv1、大サイズ時の線速をv2とした場合にv1>v2の関係が成り立つように各線速値を決定して制御する。
次に、大サイズのシートにおいて綴じ枚数にて大別し、綴じ枚数が所定枚数以上の場合の線速をv2、所定枚数以下の場合の線速をv3とした場合にv2>v3の関係が成り立つように各線速値を決定して制御する。
このように、シート束の枚数が多い場合などシート束を掬う時に放出爪に掛かる負荷が高い場合においては、可動フェンス42からシート束を受け取る時の放出モータのトルクを上げて脱調を防止することにより信頼性の向上を図ることができる。
まず、上流機の画像形成装置Bから画像が形成されたシートPを下流機であるシート後処理装置に受け入れる(S1)。次に、シートPの整合処理をジョガーフェンス36、先端ストッパ41a、41b(図2)、後端フェンス39によって幅方向及び縦方向に実施する(S2)。
次いで、綴じ枚数分のすべてのシートの受け入れ完了したかどうかを判断し(S3)、完了ならば、ステイプラS1で綴じ処理を実施する(S4)。次に、シートサイズが大きいサイズかどうかを判断する(S5)。
大きいサイズならば、綴じ枚数がNより大きい(綴じ枚数≧N)かどうかを判断する(S6)。綴じ枚数≧Nならば、シート束放出時の放出モータ35の線速値をv2に設定する(S7)。次に、綴じ枚数がNより大きい(綴じ枚数≧N)かどうかを判断する(S8)。
綴じ枚数≧Nならば、放出モータ35をシート束放出時の線速(低速)にて駆動する(S9)。続いて、可動フェンス42からシート束の完了かどうかを判断し(S10)、完了ならば、放出モータ35をシート束放出時の線速に増速し(S11)、シート束排紙処理を行なう(S12)。
上記のステップS8で綴じ枚数≧Nでないならば、放出モータ35をシート束放出時の線速にて駆動し(S15)、次いで、動作中の可動フェンス42から放出爪38aによってシート束を受け取る(S16)。最後に、シート束排紙処理を行なう(S12)。
従って、本発明では、放出するシート束の条件に応じて、シート束放出時の動作モードを切り換えることで信頼性と生産性の向上との両立を図るようにしている。
なお、放出時に放出爪38aに掛かる負荷はシート束の枚数の他、シートの厚みやサイズによっても異なってくるため、受け入れるシートの情報をその都度検知或いは上流の画像形成装置から受け取り、常に最適な制御を行なうようにするのが好ましい。
さらに、本発明によるシート後処理装置を適用すれば、上述したシート後処理の信頼性と生産性の向上を図ることができる、画像形成(処理)装置、画像形成(処理)システムを提供することができる。
Claims (10)
- 上流機から搬送されたシートを受け入れてスタックするシート積載手段と、前記シート積載手段内にスタックされた前記シート又はシート束を搬送方向と直交する方向に整合する整合手段と、前記シート又はシート束の端面を掬う放出部材と、整合後の前記シート束を排出し、前記シート束の放出時に前記放出部材の動作軌跡範囲内まで前記シート束を上昇させる可動部材と、を備えるシート後処理装置において、前記放出部材を駆動する放出モータは複数の動作パターンで駆動制御可能であり、所定の条件に応じて前記動作パターンを切り換えて制御することを特徴とするシート後処理装置。
- 前記動作パターンの1つは、前記放出モータを所定の放出時の駆動線速まで立ち上げた後に、前記可動部材により動作中の前記シート束を受け取って放出する第1の動作パターンであることを特徴とする請求項1記載のシート後処理装置。
- 前記動作パターンの1つは、前記シート束を前記可動部材から受け取る時は低速で、受け取った後に所定の放出時の駆動線速まで増速して前記シート束を放出する第2の動作パターンであることを特徴とする請求項1記載のシート後処理装置。
- 前記シート束放出時の前記駆動線速は前記所定の条件に応じて異なることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のシート後処理装置。
- 前記シートのサイズが小サイズ時の線速をv1、大サイズ時の線速をv2とした場合、v1>v2の関係であることを特徴とする請求項4記載のシート後処理装置。
- 前記所定の条件とはシートサイズにおけるシートの枚数であることを特徴とする請求項1又は4記載のシート後処理装置。
- 前記シートのサイズが大サイズで枚数がn枚以上の時の線速をv3、大サイズで枚数がn枚未満の時の線速をv4とした場合、v3>v4の関係であることを特徴とする請求項4又は6記載のシート後処理装置。
- 前記所定の条件とは綴じシートの枚数であり、綴じ枚数がn枚未満の場合は前記第1のパターンで、n枚以上の場合は前記第2のパターンで駆動することを特徴とする請求項1又は4記載のシート後処理装置。
- 給紙された記憶媒体であるシートに形成された画像を転写し、前記シート上に転写された画像を定着して下流機に向けて排出する画像形成装置において、前記下流機として請求項1乃至8の何れか1項記載のシート後処理装置を併設することを特徴とする画像形成装置。
- 上流機として画像形成装置をかつ下流機としてシート後処理装置を備えている画像形成システムにおいて、請求項9記載の画像形成装置を含んでいることを特徴とする画像形成システム。
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