JP2009024435A - 制振補強された壁フレーム構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】左右の柱3,4と土台2及び梁5とで構成される壁フレーム13に制振装置14を取り付ける。制振装置14は、木材板から切出した長方形の伝達板15とダンパー16を備えるものとし、伝達板15を左右の柱3,4にそれぞれ長方形の長辺で固定し、左右の伝達板15間をダンパー16で結合する。柱3,4と伝達板15との結合に連結金物21,22,23を用いることがある。連結金物15は引寄せボルト10の一端を係合する係合部(窓孔32)を備える。
【選択図】図2
Description
柱と伝達板との固定に長尺の連結金物を用いることがある。連結金物は、取付け壁と側壁とを一体に備え、左右の柱の対向面に取付け壁で固定し、側壁に伝達板の長辺を固定する。
伝達板として、壁フレームの変形に対して座屈しない程度の厚さと硬さを備えたものを選択し、かつ、長方形で二次断面係数の高いものとできるので、伝達板が地震力で変形することが無い。また、柱は伝達板の長辺が固定されることにより、撓むのが防止されるので地震力を効率よくダンパーに伝達することができる。
施工が簡単で、制振補強を軸組み段階での作業員が施工できる。
この制振装置は、床と天井間に納まる寸法にもできるので、床と天井を壊すことなく、内壁材だけを除去して、室内側から施工できる。従って、新築はもちろん既存住宅の地震対策として安価に施工できる。
連結金物に引寄せボルトの係合孔を設けておくと、柱脚、柱頭と土台及び梁との接合箇所をホールダウン構造で緊結でき、制振装置と合わせて用いる引抜き補強の金物として兼用できる。
この実施例において、構造用合板は厚さ28mmであり、伝達板15の長辺は2000mm、短辺は350mmとしている。長辺の2000mmは柱2の上辺から梁5の下面間の寸法から上下425mmずつ合計で850mmを差し引いた長さであり、短辺の350mmは、対向して取り付けた伝達板14の内側長辺間に105mmの間隔を取る寸法である。左右の柱3,4の対向面にそれぞれ補助桟17(例えば45×45mm)を固定し、これに伝達板15の柱側長辺を36本の六角スクリュー17(φ6×70mm)を約55mm間隔でねじ込んで固定している。
特に既存住宅では、室内側から、内壁だけを取外した状態で施行することができ、工事が大掛かりにならず、また、短期間で完了できるので、居住状態のままで施行できる利点がある。
そして、壁フレーム13の構成は伝達板を含め左右対称であるから、壁フレーム13が左右から受ける地震力の作用が均等であり、制振補強された壁フレーム13は住宅として安定な構造である。
壁フレーム13は既存住宅における軸組の一部であり、前記同様に、左右の柱3,4と土台2及び梁5とからなり、土台2はアンカーボルト6により基礎1に固定されている。この施工例は室内側からの改修施工であるため、補強をする目的の壁フレーム13が位置箇所の壁から内壁材だけを除去して、床24と天井25を残している。床24が土台2上に形成されると共に天井25が吊り金物26で梁5から支持されている。
伝達板15は、構造用合板から長方形に切り出したものである。
柱脚用の連結金物21(図3)は、この実施例において厚さ3.2mmの鋼板を、高さ525mm、左右幅65mm、前後35mmとしたプレス加工品であり、平行に配置された2つの側壁27と側壁28の柱側を連結した取付け壁29とを有する。
中間の連結金物23は、窓孔32を有しないだけで、柱頭用の連結金物22と同じ構成である。長さは窓孔32を有しない分だけ短く、この実施例において350mmである。
まず、目的とする補強箇所の内壁を外して壁フレーム13を露出させ、追加のアンカーボルト11を固定する。左右の柱3,4の柱脚と土台2とを小型のL形金物7で緊結し、接合箇所を引抜きに対して補強する。小形のL形金物7は、柱3,4の傾斜を許容するものであり、主として引抜き耐力に寄与する。
ついで、左右の柱3,4の対向面へ連結金物21,22,23の取付け壁29を直接に当ててそれぞれ複数本のビス33(実施例では17本)で確実に固定する(図4)。柱脚用の連結金物21はその窓孔32を下方として、柱頭用の連結金物22はその窓孔32を上方として固定する。
また、柱頭用の連結金物22の窓孔32へ同様に各座金36を差し込んで取り付け、これに引寄せボルト10の下端部を差し込んで締結ナット37で止め、引寄せボルト10の上端部を端部連結具38と結合する。締結ナット37を締め付けて柱3,4の柱頭と梁5を引寄せ、緊結する。
中間の金物23を柱3,4の中間位置で対抗面に固定する。固定の態様は柱脚用の連結金物21と同様である。
柱脚用の連結金物21と柱頭用の連結金物22は、引寄せボルト10の係合部をかねるので、柱脚と土台2及び柱頭と梁との緊結にホールダウン金物の固定金物を別個に取り付ける手間を要しない。
一体形の連結金物42は、第2の実施例における柱脚、柱頭及び中間の連結金物21,22,23を一体に形成したもので上端部及び下端部に引寄せボルト10の係合部となる窓穴32が形成されている。一体形の連結金物42の長さは、梁成や施工箇所の都合によって異なるが、できるだけ長くするのが好ましく、一般に土台上面と梁下面間の寸法(二階の場合は上下の梁間)の大部分に渡るものとする。
なお、この実施例において、柱頭側の引寄せボルト10は、一端を一体形の連結金物42の上部窓孔32に係合させ、他端は、梁5にあらかじめ形成した差込孔に通してその先端のねじ部に梁5の上部から切刃を備えた座金付きナット43を螺合して引寄せ、緊結してある。
はらみ防止部材は例えば、一方の伝達板15に一端を固定した丈夫なバー材であり、他端側を他方の伝達板15の面に当接させて摺動可能としている。あるいは、左右の伝達板15,15の上端と下端を厚み方向で挟むチャンネル材であって、左右の伝達板15,15間をつなぐものであっても良い。このチャンネル材は、一端を一方の伝達板15に固定し、他方は伝達板15を挟みながら摺動可能とする。
連結金物10,42は実施例のように、両側の側壁27,28と取付け壁29とから成る断面コ字形の他に、側壁27,28の柱側縁部を外側に屈曲して折返し、この部分を柱3,4への取付け部としてもよい。さらには、連結金物10,42は、断面がL字形のアングル材とすることもできる。この場合、L字形を形成する垂直部を伝達板15の固定部にすると共に水平部を柱3,4への取付け部にする。垂直部の長手方向端部寄りには、引寄せボルト10の端部を係合する窓孔32を形成する。
ダンパー部材11は粘弾性材を機能部材とするものに限らない。
2 土台
3 左柱
4 右柱
5 梁
6 アンカーボルト
7 小形のL字形金物
8 ホールダウン金物
9 固定金物
10 引寄せボルト
11 追加のアンカーボルト
12 ジョイントナット
13 壁フレーム
14 制振装置
15 伝達板
16 ダンパー
17 補助桟
18 六角スクリュー
19 金属プレート
20 金属プレート
21 柱脚用の連結金物
22 柱頭用の連結金物
23 中間の連結金物
24 床
25 天井
26 吊り金物
27 側壁(左)
28 側壁(右)
29 取付け壁
30 固定用ボルト
31 挿通孔
32 窓孔
33 ビス
34 挿通孔
35 ネジ
36 角座金
37 締結ナット
38 端部連結具
39 基体
40 受けナット
41 ラグスクリュー
42 一体の連結金物
43 座金付きナット
44 はらみ防止部材
Claims (6)
- 左右の柱と土台及び梁とで構成される壁フレームに制振装置を取り付けた構造であって、制振装置は、木材板から切出した長方形の伝達板とダンパーを備え、伝達板を左右の柱にそれぞれ長方形の長辺で固定すると共に、左右の伝達板間をダンパーで結合してあることを特徴とした制振補強された壁フレーム構造。
- 制振装置は連結金物を備え、連結金物は取付け壁と側壁を一体に備えた長尺の金物であり、連結金物を左右の柱の対向面にその取付け壁で固定し、その側壁に伝達板の長辺を固定してあることを特徴とした請求項1に記載の壁フレーム構造。
- 連結金物は、上下の横架材間寸法の大部分に渡る長さを有することを特徴とした請求項2に記載の壁フレーム構造。
- 連結用金物は端部に引寄せボルトの係合部を備えていることを特徴とした請求項2又は3に記載の壁フレーム構造。
- ダンパーは、2枚の平板間に粘弾性材を充填して接着した構造であることを特徴とした請求項1〜4のいずれか一つに記載の壁フレーム構造。
- 左右の伝達板の片面にわたりダンパーを取り付け、伝達板の他の面にわたりはらみ防止部材を取付けてあることを特徴とした請求項1〜5のいずれか一つに記載の壁フレーム構造。
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2007
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