JP4274082B2 - 建物の耐震補強装置 - Google Patents

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本発明は、柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置して、建物の耐震性を向上させる耐震補強装置に関するものである。
建物が地震や台風等によって横揺れし倒壊するのを防止するために、躯体開口部にブレース材や面材等の補強材を取付けて躯体の強度を向上させることが通常行われている。ブレース材や面材を取付けると壁の剛性は一般に向上するが、木造建築の例では軸組と土台との接合強度、及び土台と基礎との接合強度も同時に向上させなければならず、これらの接合強度の向上には限界があるため、単に丈夫なブレース材や面材を強固に取付けただけでは、躯体の構造強度に悪影響を及ぼすことがある。そこで、補強材の躯体への取付部に地震等による荷重を吸収できるダンパーを介在させ、これにより地震のエネルギーを吸収して制震作用を発揮させることが知られている。
例えば特許文献1に記載されているように、補強材側の二枚の取付板の間に躯体側の取付板を挟んでボルト・ナットで締結するにあたり、躯体側の取付板のボルトの挿通孔を長孔に形成し、地震による強い外力が作用したときにボルトが長孔内で移動して両取付板の間に滑りが生じ、そのときの摩擦抵抗力によって地震のエネルギーを吸収できるようにしたものがある。このような摩擦ダンパーでは、滑りを生ずるときの荷重の大きさが、ボルトの締め付け強さによって大きく左右されるので、その荷重を一定に制御するのが容易ではない。また、取付板を締め付けているボルト・ナット等に緩みが生ずると、滑り始めるときの荷重が急激に低下し、所期の制震作用を発揮できなくなる。
特許文献2に記載されたものでは、摩擦ダンパーにおける長孔内に鉛や合成樹脂等の摩擦充填材を充填しておき、ボルトの軸部が長孔内で移動するときの摩擦充填材との摩擦抵抗力によって、安定した滑り荷重が得られるようにしている。しかしこの構成では、長孔内に摩擦充填材を充填するのが容易ではなく、補強材の組付けが簡便に行えない。
特開2000−248775号公報 特開平3−66877号公報
本発明は以上に述べた実情に鑑み、地震等による荷重を安定して吸収でき、期待した耐震性の向上を容易に実現でき、且つ容易に組立てることのできる建物の耐震補強装置の提供を目的とする。
上記の課題を達成するために、請求項1記載の発明による建物の耐震補強装置は、柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置されるものであり、柱または横架材に固定する取付材と、補強材と、固着具とを備え、取付材及び補強材のうちの一方の部材は、本体部材と荷重吸収部材とから成り、本体部材は左右方向に長い固着具挿通長孔を有し、荷重吸収部材は固着具挿通孔を有し且つ固着具挿通孔よりも上位置と固着具挿通孔よりも下位置とにおいて本体部材に固着したものであり、上位置と下位置との間は左右方向の剛性が上下方向の剛性よりも小さく設定してあり、降伏耐力を超える荷重を受けると塑性変形するものであり、他方の部材は固着具挿通孔を有し、固着具は、一方の部材の本体部材の固着具挿通長孔と一方の部材の荷重吸収部材の固着具挿通孔と他方の部材の固着具挿通孔とを前後方向に挿通し、一方の部材と他方の部材を連結するものであることを特徴とする。
請求項記載の発明による建物の耐震補強装置は、柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置されるものであり、柱または横架材に固定する取付材と、補強材と、固着具とを備え、取付材及び補強材のうちの一方の部材は、本体部材と荷重吸収部材とから成り、本体部材は上下方向に長い固着具挿通長孔を有し、荷重吸収部材は固着具挿通孔を有し且つ固着具挿通孔よりも左位置と固着具挿通孔よりも右位置とにおいて本体部材に固着したものであり、左位置と右位置との間は上下方向の剛性が左右方向の剛性よりも小さく設定してあり、降伏耐力を超える荷重を受けると塑性変形するものであり、他方の部材は固着具挿通孔を有し、固着具は、一方の部材の本体部材の固着具挿通長孔と一方の部材の荷重吸収部材の固着具挿通孔と他方の部材の固着具挿通孔とを前後方向に挿通し、一方の部材と他方の部材を連結するものであることを特徴とする。
請求項記載の発明による建物の耐震補強装置は、柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置されるものであり、柱または横架材に固定する取付材と、補強材と、固着具とを備え、取付材及び補強材のうちの一方の部材は、本体部材と荷重吸収部材とから成り、本体部材は左右方向に長い固着具挿通長孔を上下方向に間隔をおいて2つ有し、荷重吸収部材は固着具挿通孔を上下方向に間隔をおいて2つ有し且つ固着具挿通孔の間は左右方向の剛性が上下方向の剛性よりも小さく設定してあり、他方の部材は固着具挿通孔を上下方向に間隔をおいて2つ有し、固着具は、一方の部材の本体部材の固着具挿通長孔と一方の部材の荷重吸収部材の固着具挿通孔と他方の部材の固着具挿通孔とを前後方向に挿通し、一方の部材の荷重吸収部材と他方の部材を連結するものであり、一方の部材の荷重吸収部材の2つの固着具挿通孔の間における中間位置と一方の部材の本体部材の2つの固着具挿通長孔の間における中間位置とが固着してあり、荷重吸収部材が降伏耐力を超える荷重を受けると塑性変形することを特徴とする。
請求項記載の発明による建物の耐震補強装置は、柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置されるものであり、柱または横架材に固定する取付材と、補強材と、固着具とを備え、取付材及び補強材のうちの一方の部材は、本体部材と荷重吸収部材とから成り、本体部材は上下方向に長い固着具挿通長孔を左右方向に間隔をおいて2つ有し、荷重吸収部材は固着具挿通孔を左右方向に間隔をおいて2つ有し且つ固着具挿通孔の間は上下方向の剛性が左右方向の剛性よりも小さく設定してあり、他方の部材は固着具挿通孔を左右方向に間隔をおいて2つ有し、固着具は、一方の部材の本体部材の固着具挿通長孔と一方の部材の荷重吸収部材の固着具挿通孔と他方の部材の固着具挿通孔とを前後方向に挿通し、一方の部材の荷重吸収部材と他方の部材を連結するものであり、一方の部材の荷重吸収部材の2つの固着具挿通孔の間における中間位置と一方の部材の本体部材の2つの固着具挿通長孔の間における中間位置とが固着してあり、荷重吸収部材が降伏耐力を超える荷重を受けると塑性変形することを特徴とする。
請求項記載の発明による建物の耐震補強装置は、柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置されるものであり、取付枠と、補強枠と、固着具とを備え、取付枠は、外竪枠と外横枠を枠組みしてあり且つ外竪枠を柱に固定すると共に外横枠を横架材に固定するものであり、補強枠は、内竪枠と内横枠を枠組みした保持枠と保持枠内に配置する面材またはブレース材とを有し且つ開口部枠内に配置するものであり、外竪枠と内竪枠の何れか一方の竪枠または外横枠と内横枠の何れか一方の横枠に荷重吸収部が設けてあり、荷重吸収部は上下方向の剛性と左右方向の剛性とが異なり且つ降伏耐力を超える荷重を受けると塑性変形する部分であり、固着具は、荷重吸収部と他方の竪枠または他方の横枠とを前後方向に挿通し両者を連結するものであることを特徴とする。荷重吸収部は、請求項1〜4に記載した全ての態様で実施することができる。
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、荷重吸収部は、一方の竪枠または一方の横枠に固定した部材であることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項9記載の発明において、保持枠は、その外周側部分を取付枠内に呑み込ませてあり、取付枠は、着脱自在な側面カバーを有し、側面カバーは固着具の頭部または先端部の隠蔽部と、保持枠の側面に圧着するタイト部とを有していることを特徴とする。
請求項記載の発明による建物の耐震補強装置は、柱や横架材に固定した取付材から補強材に、荷重吸収部材を介して力が伝達され、地震等により荷重吸収部材に降伏耐力を超える荷重が加わると、荷重吸収部材が中央部から左右方向に曲がるように塑性変形して地震等のエネルギーを吸収し、建物の耐震性を確実に向上できる。請求項記載の発明のものでは、地震等により荷重吸収部材に降伏耐力を超える荷重が加わると、荷重吸収部材が中央部から上下方向に曲がるように塑性変形して地震等のエネルギーを吸収する。また本耐震補強装置は、荷重吸収部材を形状や材質の異なるものに交換することで荷重や振動の吸収性能を簡単に変更することができ、壁全体の荷重−変形性能(剛性、耐力、変形能力)を制御できる。また、本発明の耐震補強装置は、取付材及び補強材のうちの一方の部材が本体部材と荷重吸収部材とから成り、荷重吸収部材を本体部材に固着した上で、一方の部材の本体部材の固着具挿通長孔と一方の部材の荷重吸収部材の固着具挿通孔と他方の部材の固着具挿通孔に固着具を前後方向に挿通して、一方の部材と他方の部材を連結することで、簡単に組立できる。
請求項記載の発明による耐震補強装置は、請求項3記載のものに対して、荷重吸収部材の固着具挿通孔の位置と本体部材への固着位置とが入れ替わったものであり、荷重吸収部材が請求項3記載のものと同様に左右方向に曲がるように塑性変形して地震等のエネルギーを吸収する。効果としては、請求項記載のものと同様の効果を奏する。
請求項記載の発明による耐震補強装置は、請求項4記載のものに対して、荷重吸収部材の固着具挿通孔の位置と本体部材への固着位置とが入れ替わったものであり、荷重吸収部材が請求項4記載のものと同様に上下方向に曲がるように塑性変形して地震等のエネルギーを吸収する。効果としては、請求項記載のものと同様の効果を奏する。
請求項記載の発明による建物の耐震補強装置は、柱と横架材に固定した取付枠から補強枠に、荷重吸収部を介して力が伝達され、荷重吸収部は上下方向の剛性と左右方向の剛性が異なり、そのうちの弱い方向に降伏耐力を超える荷重を受けることで塑性変形して地震等のエネルギーを吸収し、建物の耐震性を確実に向上できる。また本発明の建物の耐震補強装置は、柱や横架材に固定した取付材から補強材に、荷重吸収部を介して力が伝達され、荷重吸収部は上下方向の剛性と左右方向の剛性が異なり、そのうちの弱い方向に降伏耐力を超える荷重を受けることで塑性変形して地震等のエネルギーを吸収するので、荷重の伝達ルートが明確で、荷重吸収部材に所定の塑性変形を生じさせて地震等のエネルギーを吸収するものであるから、建物の耐震性を設計者の思い通りに向上させることが可能である。さらに本発明の建物の耐震補強装置は、躯体開口部に固定する取付枠と開口部枠内に配置する補強枠とを有しているので外観意匠が良好であり、補強枠の保持枠に面材としてガラスを取り付ければ、嵌殺し窓になる。
請求項に記載したように、一方の竪枠または一方の横枠に固定した部材(荷重吸収部材)を荷重吸収部とした場合には、荷重吸収部材を形状や材質の異なるものに交換することで荷重や振動の吸収性能を簡単に変更することができ、壁全体の荷重−変形性能(剛性、耐力、変形能力)を制御できる。
請求項記載の発明によれば、固着具が側面カバーの隠蔽部により隠蔽され外部に露出しないので外観意匠がより一層良好となり、側面カバーのタイト部が保持枠の側面に圧着しているので、取付枠と保持枠の間の隙間に埃や水が入り込むことがない。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1から図4は、本発明の耐震補強装置の一実施形態を示している。この耐震補強装置は、図4に示すように、木造建築の柱1,1、梁2、土台12とで形成される躯体開口部に設置してあって、地震や台風等によって躯体に作用する水平荷重Pに抵抗して躯体に生ずる層間変位δを抑えるとともに、その荷重を吸収して制震作用を発揮し、建物の耐震性を向上するものである。この耐震補強装置は、左右の柱1,1の対向する側面に柱とほぼ同じ長さの取付材3,3を釘や木ネジ等の固着具13でそれぞれ取付け、左右の取付材3,3の間に、補強材4を上下に四つ並べて取付けて構成してある。各補強材4は、周囲の角部四箇所を固着具(ボルト5、ナット6)で取付材3に連結してある。
取付材3は、本体部材7と荷重吸収部材8とから成り、本体部材7は、図2と図3に示すように、柱1への当接部14と、当接部14から突設する補強材取付部15とで断面略T字状に形成され、補強材取付部15は中空状になっている。補強材取付部15の、補強材4をボルト・ナット5,6で連結している箇所には、それぞれ図1に示すように、固着具挿通長孔9が左右方向の長孔状に形成してあり、この固着具挿通長孔9の上下に跨るようにして縦長板状の荷重吸収部材8を収容し、その上下端部をビス16で本体部材7に固着してある。荷重吸収部材8は、アルミ等の延性材料で形成してあり、図6に示すように、中央部に固着具挿通孔10を形成してある。荷重吸収部材8の左右両側には、荷重吸収部材8が曲げ変形できるように補強材取付部15との間にクリアランス17を設けてある。
補強材4は、面材18と、面材18の両側の縁部に設けた枠材19とで構成してある。面材18はアルミ鋳物から成り、長方形の枠の内側に斜めの桟を多数設けたものとなっている。枠材19は、取付材の補強材取付部15に嵌合する溝部20と面材取付部21を有し、図6に示すように、溝部20と面材取付部21の上下端部にそれぞれ固着具挿通孔11,22を形成してある。面材18にも固着具挿通孔23を形成してある。補強材4を取付材3に取付ける際の手順は、まず枠材19を、その溝部20を取付材の補強材取付部15に嵌合し、溝部の固着具挿通孔11と取付材の固着具挿通長孔9と荷重吸収部材の固着具挿通孔10にボルト5の軸部を貫通させ、先端にナット6を螺合して締め付けることにより取付材3に固定し、それから枠材19の面材取付部21に面材18をボルト・ナット24で取付ける。
本耐震補強装置は以上のように構成され、地震により梁2に水平荷重Pが作用すると、取付材3から面材18に荷重吸収部材8を介して荷重が伝達され、面材18の剛性によって躯体の変形を抑制する。許容耐力を超える荷重が本装置に作用すると、荷重吸収部材8は形状が縦長で左右方向に曲げ変形しやすくなっているので、面材18に損傷が生ずる前に荷重吸収部材8が降伏して塑性変形し、これにより地震による振動のエネルギーを吸収して制震作用を発揮する。より具体的な例で説明すると、図5は、梁2に右向きの水平荷重Pが作用した場合を示しており、このとき面材18には図5(a)の点線矢印で示す水平力と鉛直力を受け、その反作用として荷重吸収部材8は、固着具挿通孔10に挿通したボルト5から図5(a)の実線矢印で示す水平力と鉛直力を受ける。荷重吸収部材8は、形状が縦長で上下端部を本体部材7に固着してあって、左右方向の剛性が上下方向の剛性よりも小さく設定してあり、なおかつボルト5が本体部材7の横長の固着具挿通長孔9内で移動できることから、荷重吸収部材8は、ボルト5から受ける水平力が降伏耐力を超えると、それぞれ図5(b)に示すように、中央部から右向きまたは左向きにくの字形に曲がるように塑性変形して荷重を吸収する。このように本耐震補強装置は、荷重吸収部材8に所定の塑性変形を生じさせて地震等のエネルギーを吸収するものであり、荷重の大きさに応じて正確に機能を発揮できる。また、荷重吸収部材8の形状(長さ、横幅、板厚等)や材質を変えることで、壁全体の荷重−変形性能(剛性、耐力、変形能力)を制御できる。例えば、荷重吸収部材8を横幅の小さいものに交換したときには、荷重吸収部材8はより変形しやすくなり、より小さな地震の揺れにも反応して振動エネルギーを吸収できるようになる。荷重吸収部材8と固着具は、必ずしも補強材4の四つの角部全てに設けなくてもよく、補強材4の対角の位置の角部2箇所だけに設けたり、角部三箇所に設けてもよい。
本体部材7には、固着具挿通長孔9を図7に示すように上下方向の長孔に形成し、荷重吸収部材8を本体部材7の中空部内に横長の姿勢で収容し、固着具挿通長孔9の右側と左側の位置で本体部材7に固着してもよい。この場合には、荷重吸収部材8が横長で、左右方向の剛性が上下方向の剛性よりも小さく設定してあり、且つボルト5が本体部材の縦長の固着具挿通長孔9内で移動できることから、図8(a)(b)に示すように、ボルト5から受ける鉛直力によって、図8(b)に示すように上向きまたは下向きに曲がるように塑性変形して荷重を吸収する。図5の場合と図8の場合とで性能を比較すると、躯体に同じ大きさの層間偏位δが生じたときの荷重吸収部材8の変形量が、図5のように荷重吸収部材8を縦長に設けて左右方向に塑性変形させたときの方が大きくなるから、そちらの方が制震性能が高く有利である。
図10は、本発明の耐震補強装置の別の実施形態を示しており、梁2と土台12の対向する側面に取付材3をそれぞれ取付けてあり、上下の取付材3,3の間に一枚の縦長の補強材4を取付けてある。取付材3の本体部材7には、図11に示すように、固着具挿通長孔9を上下方向に設けてあり、荷重吸収部材8を横長の姿勢で本体部材7の中空部内に収容し、固着具挿通長孔9の右側と左側の位置で、荷重吸収部材8を本体部材7にネジ16で固着している。図12(a)は、地震等で梁2に右向きの水平荷重Pが作用した場合における面材18と荷重吸収部材8に加わる水平力と鉛直力を示しており、荷重吸収部材8は上下方向の剛性が左右方向より小さいから、ボルト5から受ける鉛直力によって、それぞれ図12(b)に示すように上下方向に曲がるように塑性変形して荷重を吸収する。
この実施形態においても、取付材3の本体部材7に固着具挿通長孔9を左右方向で設け、荷重吸収部材8を縦長の姿勢で本体部材7の中空部内に収容し、固着具挿通長孔9の上側と下側の位置で、荷重吸収部材8をネジで本体部材7に固着してもよい。この場合に荷重吸収部材8は、左右方向の剛性が上下方向より小さくなるから、図13(b)に示すように、ボルト5から受ける水平力によって左右方向に曲がるように塑性変形して荷重を吸収する。ただし、このように面材18の形状が縦長の場合には、躯体に同じ大きさの層間偏位δが生じたときの荷重吸収部材8の変形量は、図12のように荷重吸収部材8を横長に設けて上下方向に塑性変形させたときの方が大きくなるから、そちらの方が制震性能が高く有利である。
図16は、本発明の耐震補強装置の別の実施形態を示している。ここでは、柱1に固定する取付材3に荷重吸収部材8を取付ける代わりに、取付材3の本体部28に上下方向に長い長孔29を左右方向に間隔をおいて二つ形成し、その長孔29間を荷重吸収部30としており、荷重吸収部30の中央に固着具挿通孔31を形成し、図18に示すように、補強材4の枠材19に形成した固着具挿通孔11と荷重吸収部30に形成した固着具挿通孔31にボルト5を貫通させ、ボルトの先端にナット6を螺合して締め付け、取付材3と補強材4とを連結している。本実施形態によれば、地震が発生し荷重吸収部30に降伏耐力を超える荷重が加わったときに、図1や図5の荷重吸収部材8と同じように、荷重吸収部30が中央部から左右方向に曲がるように塑性変形し、地震による振動エネルギーを吸収する。この構成によれば、荷重吸収部材8を別に製作して取付材3に取付ける必要がなく、取付材3に長孔29と固着具挿通孔31を加工するだけでよいことから、製作コストを低減できる。長孔29同士の間隔、長孔29の長さを変更することで、荷重吸収部30の荷重、振動吸収性能を変更できる。
図17は、図11と図12に示す実施形態に対応した荷重吸収部30の構成例を示している。ここでは、梁2に固定する取付材3に荷重吸収部材8を取付ける代わりに、取付材3の本体部28に左右方向に長い長孔32を上下方向に間隔をおいて二つ形成し、その長孔32間を荷重吸収部30としている。荷重吸収部30は、地震が起こったときには、図11や図12の荷重吸収部材8と同じように中央部から上下方向に曲がるように塑性変形し、地震による荷重、振動エネルギーを吸収する。
図9は、本発明の耐震補強装置の別の実施形態を示しており、補強材4として面材18の代わりにX字状にクロスさせたブレース材25を使用している。面材18を使用した補強材4とブレース材25を使用した補強材4とを、上下に組み合わせてもよい。図14(a)は、垂れ壁26付きの場合の本発明の耐震補強装置の納まりを示している。図14(b)に示すように、本発明の耐震補強装置を並列的に設置することもできる。
さらに本発明の耐震補強装置は、荷重吸収部材8や荷重吸収部30を補強材4側に設けることもできる。図15はその場合の一実施形態を示しており、補強材4の枠材19に中空部を設け、枠材19に固着具挿通長孔9を形成すると共に中空部内に荷重吸収部材8を収容し、該長孔の両側で荷重吸収部材8を枠材19にネジで固着し、荷重吸収部材がボルト5から受ける力によって曲げ変形するようにしている。また荷重吸収部材8は、補強材4の取付材3との連結部分ごとにそれぞれ分散して設けたものに限らず、図19に示すように、複数箇所の連結部分にブリッジさせた形状とすることもできる。荷重吸収部材8を用いる場合に、一方の部材の本体部材に設ける固着具挿通長孔9は、切り欠き状に形成したものであってもよい。
図20と図21は、図1〜図4に示した実施形態の変形例であって、荷重吸収部材8の設け方を変更したものである。荷重吸収部材8はアルミ製の板からなり、上端部と下端部に固着具挿通孔10を有し、補強材4の枠材19に形成した溝部33内に収容し、中央部をビス16で枠材19に固着してある。枠材19は、荷重吸収部材8を取り付けた部位に、左右方向に長い切り欠き状の固着具挿通長孔9を上下方向に間隔をおいて2つ形成してある。取付材3は、枠材19を挿入する溝部34を有し、荷重吸収部材の固着具挿通孔10に対応した位置に固着具挿通孔11を上下方向に間隔をおいて2つずつ形成してある。そして、取付材の固着具挿通孔11と枠材19の固着具挿通長孔9と荷重吸収部材の固着具挿通孔10に2本のボルト5の軸部がそれぞれ挿通され、ボルトの先端にナット6を螺合して締め付けることにより、枠材19を取付材3に連結している。地震による水平荷重が本耐震補強装置に作用すると、取付材3から補強材4に荷重吸収部材8を介して荷重が伝達され、荷重吸収部材8は中央部が枠材19に固着され、上下端部にボルト5から左右方向に荷重を受けるので、荷重吸収部材8が図5(b)と同じようにくの字形に曲がるように塑性変形し、地震の振動のエネルギーを吸収して制震作用が発揮される。荷重吸収部材8は、図7に示すように、横長の姿勢で設けることもできる。
図22は、図10と図11に示す実施形態の変形例であって、荷重吸収部材8の設け方を変更したものである。荷重吸収部材8は、上述の実施形態と同様に枠材19の溝部に横長の姿勢で収容し、中央部をビス16で枠材19に固着してある。荷重吸収部材8は左右両端部に固着具挿通孔10を有し、これに対応して枠材19には上下方向に長い固着具挿通長孔9を左右方向に間隔をおいて2つ形成してあり、梁2に固定した取付材3には固着具挿通孔を左右方向に間隔をおいて2つ形成してある。地震による水平荷重が本耐震補強装置に作用すると、取付材3から補強材4に荷重吸収部材8を介して荷重が伝達され、荷重吸収部材8は中央部が枠材19に固着され、左右端部にボルト5から上下方向に荷重を受けるので、荷重吸収部材8が図12(b)と同じようにくの字形に塑性変形し、地震の振動のエネルギーを吸収して制震作用が発揮される。荷重吸収部材8は、図13に示すように、縦長の姿勢で設けることもできる。
図23から図27は、躯体開口部に設置する嵌殺し窓に本発明を応用した実施形態を示している。左右の柱1とまぐさ35と土台12とで構成される躯体開口部には、外竪枠36と外横枠37を枠組みしてなる取付枠38が固定して設けてあり、躯体開口部枠内に内竪枠39と内横枠40を枠組みしてなる保持枠41にガラス42を保持した補強枠43が配設してあり、取付枠38と保持枠41とが上下左右の四箇所で荷重吸収部材8を介して連結されている。
外横枠37は、図24に示すように、まぐさ35と土台12の室外側に釘44で固定してあり、内周側に向けて開口した嵌挿溝部45を有しており、該嵌挿溝部に保持枠41の内横枠40を呑み込ませてある。嵌挿溝部45の室外側と室内側には側面カバー46用の取付レール47がそれぞれ形成してあり、取付レール47に係合して側面カバー46を着脱自在に取り付けてある。側面カバー46は、取付枠38と保持枠41を連結するボルト5とナット6を隠蔽する隠蔽部48と、内横枠40の側面に圧着するタイト部49とを有している。外竪枠36は、図25に示すように、柱1の室外側に釘44で固定してあり、室外側に起立壁50を有し、室内側に押縁51を取り付けてあり、起立壁50と押縁51の間に保持枠41の内竪枠39を呑み込ませてある。起立壁50と押縁51には、内竪枠39の側面に圧着するタイト部49を設けてある。
内横枠40は、図24に示すように中空部52を有しており、左右両端部において中空部の下面ないし上面を切除して、中空部52内に図26に示すように荷重吸収部材8を横長の姿勢で収容している。荷重吸収部材8はアルミで形成してあり、左右両端部に固着具挿通孔10を2つ形成してあり、中央部を図27(b)に示すようにビス16で内横枠40に固着してある。内横枠40は、図26に示すように、上下方向に長い固着具挿通長孔9を左右方向に間隔をおいて2つ形成してあり、外横枠37は、嵌挿溝部45に固着具挿通孔11を左右方向に間隔をおいて2つ形成してある。そして図27(a)に示すように、外横枠37の固着具挿通孔11と内横枠40の固着具挿通長孔9と荷重吸収部材8の固着具挿通孔10にボルト5が挿通し、ボルト5に螺合したナット6を締め付けて外横枠37と内横枠40を連結している。
地震による水平荷重が躯体に作用すると、取付枠38から補強枠の保持枠41に荷重吸収部材8を介して荷重が伝達され、荷重吸収部材8は中央部が内横枠40に固着してあり、左右両端部にボルト5から上下方向で荷重を受けるから、その荷重が降伏耐力を超えると、荷重吸収部材8は図12(b)と同じように「く」の字形に塑性変形し、地震の振動エネルギーを吸収して制震作用を発揮する。なお、荷重吸収部材8は、図11に示すように、左右の端部を内横枠40に固着し、中央に一本のボルト5を配置してもよい。
図28と図29は、荷重吸収部材8を外横枠37に収容して設ける場合の実施形態を示している。この実施形態では、外横枠37の嵌挿溝部45を内横枠40の外周部の内側に嵌挿し、嵌挿溝部45内に荷重吸収部材8を収容してビス16で固着してある。また、外横枠の嵌挿溝部45に固着具挿通長孔9を設け、内横枠40に固着具挿通孔11を設けている。荷重吸収部材8の変形のし方は、上述の実施形態と同様である。
以上に述べた嵌殺し窓の実施形態においても、荷重吸収部材8は、図1や図20に示すような形で、外竪枠36または内竪枠39に設けることもできる。また、別体の荷重吸収部材8を、外横枠37または内横枠40、外竪枠36または内竪枠39に取り付けるのではなく、図16、図17に示すように、外横枠37または内横枠40、外竪枠36または内竪枠39に、一体的に荷重吸収部30を設けることもできる。保持枠41にはガラス以外の他の面材を保持してもよいし、保持枠41にブレース材を取付けてもよい。
本発明は以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、例えば取付材や補強材、荷重吸収部材の形状や材質は適宜変更できる。また本発明において長孔には長切り欠きが含まれ、固着具挿通長孔は、図1に示すような形状と図20に示すような形状の何れであってもよい。固着具は、ボルト・ナットに限らずリベット等であってもよい。
本発明の耐震補強装置の一部を拡大して示す正面図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるB−B断面図である。 本発明の耐震補強装置の全体の正面図である。 (a)図は、地震による水平荷重によって面材と荷重吸収部材に加わる力の向きを示し、(b)図は、そのときの荷重吸収部材の変形の様子を示している。 図1と同じ部分を分解して示す正面図である。 荷重吸収部材の設け方の他の例を示す拡大正面図である。 (a)図は、荷重吸収部材を図7の状態で設けた場合に、地震による水平荷重によって面材と荷重吸収部材に加わる力の向きを示し、(b)図は、そのときの荷重吸収部材の変形の様子を示している。 本発明の耐震補強装置の別の実施形態を示す全体正面図である。 本発明の耐震補強装置の別の実施形態を示す全体正面図である。 図10の実施形態に係る耐震補強装置の一部を拡大して示す正面図である。 (a)図は、図10の実施形態の耐震補強装置に地震による水平荷重が作用したときに、面材と荷重吸収部材に加わる力の向きを示し、(b)図は、そのときの荷重吸収部材の変形の様子を示している。 (a)図は、図10の実施形態で荷重吸収部材の設け方を変えた場合に地震時に面材と補強材に加わる力の向きを示し、(b)図は、そのときの荷重吸収部材の変形の様子を示している。 本発明の耐震補強装置の他の実施形態を示す全体正面図であって、(a)は垂れ壁付きの場合の納まり、(b)は並列的に設置した場合を示している。 本発明の耐震補強装置の他の実施形態を示す横断面図である。 本発明の耐震補強装置の他の実施形態を示す一部を拡大した正面図である。 本発明の耐震補強装置の他の実施形態を示す一部を拡大した正面図である。 図16におけるC−C断面図である。 荷重吸収部材の他の設置例を示す正面図である。 本発明の耐震補強装置の他の実施形態を示す正面図である。 (a)は図20におけるA−A断面図であり、(b)は図20におけるB−B断面図である。 本発明の耐震補強装置の他の実施形態を示す正面図である。 本発明の耐震補強装置の他の実施形態を示す正面図である。 図23におけるA−A断面図である。 図23におけるB−B断面図である。 図23の荷重吸収部材の周辺を拡大して示す図である。 (a)は図26におけるA−A断面図であり、(b)は図26におけるB−B断面図である。 図23の実施形態の変形例であって、荷重吸収部材を外横枠に設ける場合の荷重吸収部材の周辺の拡大図である。 (a)は図28におけるA−A断面図であり、(b)は図28におけるB−B断面図である。
符号の説明
1 柱
2 梁(横架材)
3 取付材
4 補強材
5 ボルト、6 ナット(固着具)
7 本体部材
8 荷重吸収部材
9 固着具挿通長孔
10,11 固着具挿通孔
12 土台(横架材)
29,32 長孔
30 荷重吸収部
31 固着具挿通孔
35 まぐさ(横架材)
36 外竪枠
37 外横枠
38 取付枠
39 内竪枠
40 内横枠
41 保持枠
42 ガラス(面材)
43 補強枠
46 側面カバー
48 隠蔽部
49 タイト部

Claims (7)

  1. 柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置されるものであり、柱または横架材に固定する取付材と、補強材と、固着具とを備え、取付材及び補強材のうちの一方の部材は、本体部材と荷重吸収部材とから成り、本体部材は左右方向に長い固着具挿通長孔を有し、荷重吸収部材は固着具挿通孔を有し且つ固着具挿通孔よりも上位置と固着具挿通孔よりも下位置とにおいて本体部材に固着したものであり、上位置と下位置との間は左右方向の剛性が上下方向の剛性よりも小さく設定してあり、降伏耐力を超える荷重を受けると塑性変形するものであり、他方の部材は固着具挿通孔を有し、固着具は、一方の部材の本体部材の固着具挿通長孔と一方の部材の荷重吸収部材の固着具挿通孔と他方の部材の固着具挿通孔とを前後方向に挿通し、一方の部材と他方の部材を連結するものであることを特徴とする建物の耐震補強装置。
  2. 柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置されるものであり、柱または横架材に固定する取付材と、補強材と、固着具とを備え、取付材及び補強材のうちの一方の部材は、本体部材と荷重吸収部材とから成り、本体部材は上下方向に長い固着具挿通長孔を有し、荷重吸収部材は固着具挿通孔を有し且つ固着具挿通孔よりも左位置と固着具挿通孔よりも右位置とにおいて本体部材に固着したものであり、左位置と右位置との間は上下方向の剛性が左右方向の剛性よりも小さく設定してあり、降伏耐力を超える荷重を受けると塑性変形するものであり、他方の部材は固着具挿通孔を有し、固着具は、一方の部材の本体部材の固着具挿通長孔と一方の部材の荷重吸収部材の固着具挿通孔と他方の部材の固着具挿通孔とを前後方向に挿通し、一方の部材と他方の部材を連結するものであることを特徴とする建物の耐震補強装置。
  3. 柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置されるものであり、柱または横架材に固定する取付材と、補強材と、固着具とを備え、取付材及び補強材のうちの一方の部材は、本体部材と荷重吸収部材とから成り、本体部材は左右方向に長い固着具挿通長孔を上下方向に間隔をおいて2つ有し、荷重吸収部材は固着具挿通孔を上下方向に間隔をおいて2つ有し且つ固着具挿通孔の間は左右方向の剛性が上下方向の剛性よりも小さく設定してあり、他方の部材は固着具挿通孔を上下方向に間隔をおいて2つ有し、固着具は、一方の部材の本体部材の固着具挿通長孔と一方の部材の荷重吸収部材の固着具挿通孔と他方の部材の固着具挿通孔とを前後方向に挿通し、一方の部材の荷重吸収部材と他方の部材を連結するものであり、一方の部材の荷重吸収部材の2つの固着具挿通孔の間における中間位置と一方の部材の本体部材の2つの固着具挿通長孔の間における中間位置とが固着してあり、荷重吸収部材が降伏耐力を超える荷重を受けると塑性変形することを特徴とする建物の耐震補強装置。
  4. 柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置されるものであり、柱または横架材に固定する取付材と、補強材と、固着具とを備え、取付材及び補強材のうちの一方の部材は、本体部材と荷重吸収部材とから成り、本体部材は上下方向に長い固着具挿通長孔を左右方向に間隔をおいて2つ有し、荷重吸収部材は固着具挿通孔を左右方向に間隔をおいて2つ有し且つ固着具挿通孔の間は上下方向の剛性が左右方向の剛性よりも小さく設定してあり、他方の部材は固着具挿通孔を左右方向に間隔をおいて2つ有し、固着具は、一方の部材の本体部材の固着具挿通長孔と一方の部材の荷重吸収部材の固着具挿通孔と他方の部材の固着具挿通孔とを前後方向に挿通し、一方の部材の荷重吸収部材と他方の部材を連結するものであり、一方の部材の荷重吸収部材の2つの固着具挿通孔の間における中間位置と一方の部材の本体部材の2つの固着具挿通長孔の間における中間位置とが固着してあり、荷重吸収部材が降伏耐力を超える荷重を受けると塑性変形することを特徴とする建物の耐震補強装置。
  5. 柱と柱間に架設した横架材とで構成される開口部に設置されるものであり、取付枠と、補強枠と、固着具とを備え、取付枠は、外竪枠と外横枠を枠組みしてあり且つ外竪枠を柱に固定すると共に外横枠を横架材に固定するものであり、補強枠は、内竪枠と内横枠を枠組みした保持枠と保持枠内に配置する面材またはブレース材とを有し且つ開口部枠内に配置するものであり、外竪枠と内竪枠の何れか一方の竪枠または外横枠と内横枠の何れか一方の横枠に荷重吸収部が設けてあり、荷重吸収部は上下方向の剛性と左右方向の剛性とが異なり且つ降伏耐力を超える荷重を受けると塑性変形する部分であり、固着具は、荷重吸収部と他方の竪枠または他方の横枠とを前後方向に挿通し両者を連結するものであることを特徴とする建物の耐震補強装置。
  6. 荷重吸収部は、一方の竪枠または一方の横枠に固定した部材であることを特徴とする請求項記載の建物の耐震補強装置。
  7. 保持枠は、その外周側部分を取付枠内に呑み込ませてあり、取付枠は、着脱自在な側面カバーを有し、側面カバーは固着具の頭部または先端部の隠蔽部と、保持枠の側面に圧着するタイト部とを有していることを特徴とする請求項または記載の建物の耐震補強装置。
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