JP3838160B2 - 制震装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物構造物の架構に設置する制震装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粘弾性体を用いた制震装置は剛性と減衰性能を有するが、従来の粘弾性体を用いた制震装置では、発生するせん断力により梁・柱に過大な反力が発生する。特に、住宅用の制震装置においてはビルと異なり、周辺架構の強度が小さいため、周辺架構の補強や土台と基礎の締結部に補強が必要となったり、梁や柱の遊び変形でダンパーの減衰効果が低下してしまう等の問題があった。
【0003】
一方、架構の空間部へ簡単に構築することができる制震構造が特開2001−349091に開示されている。このものは、架構と制震壁の対向面間にゴム球等の介在させるものであり、制震壁はその端面(側部)を介してゴム球等と当接しており、制震壁の端面に強度が必要とされるので、相当の板厚が必要となる。また、このものでは、制震壁による減衰力の調整は難しい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記不具合を解決するために創案されたものであって、強度が小さい周辺架構に対しても良好に設置できる制震装置を提供することを目的とするものである。本発明の他の目的は、減衰力の調整が幅広い範囲で可能であり、板体等の剛体の端部に特別な強度を必要としない制震装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成するために本発明が採用して技術手段は、 縦材と横材とから構成された架構と、該架構で区画された部位に設けた板状の剛体とを有し、該剛体は面部と側部とを有し、該剛体を該剛体の面部を介して粘弾性体ユニット7によって該架構に支持させてなる制震装置であって、粘弾性体ユニット7は、表面に係合片11,11が形成された板片9と、表面に係合片12,12が形成された板片10と、板片9,10間に挟持された粘弾性体8と、からなり、架構にはフレーム5が、剛体にはフレーム6がそれぞれ装着されており、フレーム5には板片9に形成された係合片11,11に係合する係合片13,13が形成されており、フレーム6には板片10に形成された係合片12,12に係合する係合片14,14が形成されており、粘弾性体ユニット7とフレーム5とは係合片11,11と係合片13,13とを介して係合されており、粘弾性体ユニット7とフレーム6とは係合片12,12と係合片14,14とを介して係合されており、係合片11,11と係合片13,13、係合片12,12と係合片14,14との係合状態において、係合片11と係合片13との間に形成される空間、係合片12と係合片14との間に形成される空間、に嵌合材15を嵌入することで係合片11,11と係合片13,13、係合片12,12と係合片14,14の係脱方向の移動を規制してなる、制震装置。
【0006】
好ましくは、該剛体の下方には剛体の自重を負担する支承体を設けてあり、該支承体は、該剛体が回転あるいは/および面内方向に水平移動可能な状態で該剛体を支持している。
【0007】
他の態様では、粘弾性体ユニット7は、二枚の板片9,10と、板片9,10間に挟持された粘弾性体8と、からなり、該架構にはフレーム5が、剛体にはフレーム6がそれぞれ装着されていると共に、板片10とフレーム6とが同一部材から構成されている。
【0008】
他の好ましい態様では、架構側のフレームは、該剛体の一方の面部に対向して延出する片と、該剛体の他方の面に対向して延出する片とを有し、一方の片を介して該粘弾性体によって該剛体に接続されており、他方の片が、該剛体がその面に直交する方向に移動することを規制する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1左図、図1右図は、本発明に係る制震装置を架構に設置した状態を示す正面図であり、図4は、図1左図の制震装置を拡大して示す図である。建物構造物の軸組架構は、左右の柱1の上下端部を夫々上下の梁2に継ぐことで四周状に組むことで構成されている。左右の柱1間には、梁2に平行に延出する一つあるいは二つの横材20が設けてある。図1左図のものでは、左右の柱1と上方の梁2と横材20とで構成される四周状の軸組に方形状の板材3(例えば合板)が粘弾性体を介して取り付けられている。図1右図のものでは、左右の柱1と上下の横材20との四辺で構成される四辺の軸組に、剛体としての方形状の板材3が粘弾性体を介して取り付けられている。図示されていないが、左右の柱と上下の梁とから四辺を構成して、板材を粘弾性体を介して取り付けるものであってもよい。さらに、図示のような建物構造物の鉛直構面のみならず、床面等の水平構面を形成する架構に対して粘弾性体を介して板材を支持させるものであってもよい。本明細書で用いる縦材という言葉は、必ずしも空間的に上下に延出する部材のみを意味するものではなく、水平面内を延出する部材(床面や天井面の架構を構成する部材)をも含むものである。すなわち、図示のものでは、本発明を建物構造物の壁体の架構に適用した場合を示したが、本発明は、床面や天井面を構成する架構に適用することもできる。
【0010】
板材3は方形状の面材であり、面部を形成する見付面30,32および側部を形成する見込面31とを有する。図示のものでは、板材3の中央部位には開口33が形成されている。板材3に開口33を設けたことで、図4(b)に示すように、板材3の表裏に仕上げ壁19を取り付ける間柱100を設置し、表裏の間柱100を連結部材101を介して連結して強度補強を行なうことができる。また、板材に開口33を設けることにより、制震装置自体の重量を低減することができ、施工性および建物の積載荷重を低減出来る。さらに、開口33を手掛けとして使用することもできる。
【0011】
板材3が設けられる四周状の架構を形成する左右の縦材(柱1)、上下の横材(梁2ないし横材20)の夫々の対向面には、縦材、横材の長さ方向に延出する取付ベース材4が持ち出し状に釘によって固着されている。取付ベース材4は、板材3が設けられる四周状の架構の内側に四周状に取り付けられる。取付ベース材4には架構フレーム5が固着される。
【0012】
架構フレーム5は、取付ベース材4および取付ベース材4が固着される縦材あるいは横材に沿って延出する長尺状の枠体である。架構フレーム5は、断面視において、板材3の面部(見付面)に平行に延出する第一片50と、第一片50の基端側に余長部を設けるようにして第一片50の中途部位から、第一片50に直交して延出する第二片51と、第二片51の先端から板材3の面部に平行して延出する第三片52とから一体的に形成されている。架構フレーム5は、第一片50の基端側の余長部を介して取付ベース材4の側部にボルト200によって固着されている。第一片50と第二片51と第三片52とで断面視略コ字状の部位を形成しており、板材3の側部を受け入れるようになっている。第一片50の先端は第三片52の先端よりも延出しており、粘弾性体が装着されるようになっている。
【0013】
板材3の周縁部位には、板材3の側部を被覆するようにして板材フレーム6が固着されている。板材フレーム6は、板材3の見付面30に沿って平行に延出する長尺状の第一片60と、第一片60に対して直交して板材の見込面31に沿って平行に延出する第二片61と、第二片61の延出端から板材3の見付面32に沿って延出する短尺状の第三片62とを有している。板材フレーム6は、長尺状の第一片60を介してボルト201によって板材3に固定される。第三片62と板材3の見付面32との間には隙間が形成されており、第三片62の先端には見付面32側に小突起63が突成されている。また、第三片62の基端には小突起63とは反対側に小突起64が突成されている。
【0014】
架構フレーム5の第一片50と第二片51と第三片52とで形成した断面視コ字状部位の空間に、板材フレーム6が固定された板材3の側部を受け入れるようになっている。そして、対向する架構フレーム5の第一片50と板材フレーム6の第一片60との間に粘弾性体を介在させ、板材3を粘弾性体を介して架構に支持させるようにしている。粘弾性体は架構が面内方向に変形した際には、面内方向にせん断及び回転変形可能であり、架構を構成する四周の部材は剛体としての板材3と粘弾性体を介して接続されることになる。また、粘弾性体を使用したことにより、微小変形から減衰性能を発揮するため、地震時だけでなく、風揺れにも有効である。
【0015】
図示のものでは、粘弾性体は粘弾性体ユニット7として構成されている。粘弾性体ユニット7は、粘弾性体8を二枚の板片9,10で挟持して構成されており、板片9,10の表面には、断面視L形状の係合片11,12がそれぞれ一体形成されている。図示のものでは、それぞれの係合片11,12は三つ形成されているが、係合片の数はこれには限定されない。粘弾性体ユニット7は、長尺状の板片の間に粘弾性体8を挟んでプレス成型した部品を、切断することで形成されるので、製品全体をプレスするような大掛かりな設備は不要となる。粘弾性体をユニットで構成することで、粘弾性体ユニットを工場で製作して出荷することができ、製品性能が安定して確保される。
【0016】
対向する架構フレーム5の第一片50と板材フレーム6の第一片60の夫々の対向面にも、断面視L形状の係合片13,14が夫々形成されている。一方の板材9の表面に形成した係合片11は架構フレーム5の第一片50に形成した係合片13と、他方の板片10の表面に形成した係合片12は板材フレーム6の第一片60に形成した係合片14と夫々係合するように構成されている。尚、板片10と板材フレーム6とを一部材から形成し、板材フレーム6の第一片600が板片10を兼用するようにして、板材フレーム6と板片9と粘弾性体8とから粘弾性体ユニットを構成してもよい(図10参照)。
【0017】
架構フレーム5の第一片50および板材フレーム6の第一片60に、粘弾性体ユニット7を係合させることで、板材3は粘弾性体8を介して架構に支持される。粘弾性体ユニット7を介しての板材3と架構の連結について図9に基づいて説明する。図9では架構フレーム5のみを示し、架構自体を構成する部材は省略されている。先ず、板材3の周縁に板材側部を被覆するようにして板材フレーム6をボルト201によって固着する(a)。次いで、板材フレーム6の第一片60の係合片14に、粘弾性体ユニット7の板片10の係合片12を係合させる(b)。そして、粘弾性体ユニット7の板片9の係合片11に、架構フレーム5の第一片50の係合片13を係合させる。
【0018】
粘弾性体ユニット7と架構フレーム5、板材フレーム6の係合状態において、係合片11と係合片13との空間、係合片12と係合片14との空間に嵌合材15(図5参照)を嵌入することで、係合片同士の係脱方向の移動を規制している。さらに、係合部位の長さ方向両端部には、キープレート16が設けてある。キープレート16には二つの螺子孔が形成されており、キープレート16を該係合部位の長さ方向端部に位置させて、第一片50,60側より螺子202を用いて固定されている。キープレート16によって係合片同士の長さ方向(架構を構成する部材の長さ方向)の移動を規制している。
【0019】
架構と板材3が粘弾性体ユニット7を介して連結された状態において、架構フレーム5の第三片52は、板材3に装着した板材フレーム6の第三片63を被覆するようにして、板材3の面部(見付面32)にまで延出している。より具体的には、板材フレーム6の第三片63に形成した小突起64が架構フレーム5の第三片52に当接するようになっている。架構フレーム5の第三片52を、板材3の粘弾性体ユニット7が装着された面部と反対側の面部に対向するように延出することで、外壁施工前に想定される風圧力により粘弾性体に剥離方向に不要な力が作用しないようにしている。さらに、粘弾性体の厚さが、地震時等における振幅等により、粘弾性体が膨らんで、その減衰力が低下することを防止している。
【0020】
架構と板材3が粘弾性体ユニット7を介して連結された状態において、架構フレーム5の第二片51と板材フレーム6の第二片61との間には空間が形成されており、板材3が粘弾性体8を介して板材の面方向に移動できるようになっている。本発明では、粘弾性体8はその厚さ、幅、長さが任意に設定できるため、減衰力の調整は幅広い範囲で可能となる。
【0021】
板材3の下端は板材の支承体としてのセッティングブロック17に支持されており、板材3の自重はセッティングブロック17を介して下方の横材20に負担させている。こうすることで、板材3の自重を粘弾性体8に負担させないようにしている。セッティングブロック17は、板材3が回転および面内方向に水平移動可能な状態で板材3を支承している。特に図7に示すように、セッティングブロック17は、板材3の下端部位において、板材フレーム6の第三片62と架構フレーム5の第二片51との間にボルト203によって固定されている。さらに、第二片51の下方への変形を防止するために、片51aと取付ベース材4との間の空間には補助セッティングブロック18が設けてある。また、補助セッティングブロック18は、施工時に、取付ベース材4へ仮置きすることで、ボルト200の固定を容易にする役割をも有する。図示のものでは水平方向に間隔を存して配設した二つのセッティングブロック17が示されているが、板材3が回転および面内方向に水平移動可能な状態でセッティングブロックに支持されるものであれば、セッティングブロックの数や形状、材質は限定されない。
【0022】
地震時に架構に層間変形が起きると、柱1と梁2あるいは横材20との仕口は角度を持って変形するが、変形しない剛体としての板材と変形する架構との間に設けた粘弾性体8には、回転若しくはせん断変形が発生し、減衰力を発揮してエネルギーを吸収する。したがって、柱1と梁2、横材20の仕口の変形が抑えられるため、仕口の破損を可及的に防止できる。また、粘弾性体8の面積、厚さを調整することで、広い範囲で減衰力の調整が可能である。すなわち、この減衰力は粘弾性体の面積/厚さに比例して変化するため、例えば一方の柱の粘弾性体面積を大きくしたり、粘弾性体の厚さを薄くして粘弾性能を高めることにより、回転力を更に大きくしてより大きな減衰力を発揮させることも可能であり、剛体としての板材の面内方向の回転や水平移動の度合いを調整することができる。また、架構を構成する四辺を粘弾性体で支持するので、局部的な力が周辺架構に発生することがなく、また、架構フレーム5を柱1、梁2あるいは横材20に締結してあり、柱、梁あるいは横材の剛性の増大に寄与しているため、遊び変形も少ない。さらに、周辺架構を構成する四辺の四隅に粘弾性体を配置していないので、制震装置は接合金具等の納まりに影響されない。
【0023】
図示のものでは、架構の四辺すべてに長尺状の粘弾性体を設けたものを示したが、粘弾性体は必ずしも全ての辺に設けなくてもよい。例えば、粘弾性体を上下の梁2と横材20のみに設けてもよく、あるいは、左右の柱1のみに設けてもよい。架構を形成する下側の横部材に粘弾性体を設けない場合には、下側の架構フレーム5はセッティングブロック17,18を固定するのみに使用され、又は、架構フレーム5を設けないで、セッティングブロック17,18を横材20及び取付ベース材4に直接固定してもよい。また、上下の梁2と横材20および一方の柱1の三方に粘弾性体を設けるものでもよい。この場合、架構自体を上下の横材と一つの縦材のみから構成することができ、一方の縦材(例えば柱)を不要とすることができる。また、長尺状の粘弾性体を分割して一つの辺に短尺状の粘弾性体を複数設置してもよい。この場合、粘弾性体に合わせて架構フレーム5を分割してもよく、あるいは粘弾性体ユニット7のみを分割して架構フレーム5は1本のまま用いてもよい。後者の場合には、ボルト200,201の負担が軽くなる。また、図示のものでは、上下の梁間2に一つの板材3を粘弾性体8を介して設けたものを示したが、上下の梁間に二つの板材をそれぞれ粘弾性体を介して上下に二つ設けてもよい。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、縦材と横材とから構成された架構と、該架構で区画された部位に設けた板状の剛体とを有し、該剛体を該剛体の面部を介して粘弾性体によって該架構に支持させたものであるので、板状の剛体はその面部を介して架構と接続されており、剛体の端面に強度を必要とせず、また、粘弾性体の面積を広い範囲で選択することができるので減衰力の調整が容易である。粘弾性体ユニットは、長尺状の板片の間に粘弾性体を挟んでプレス成型した部品を、切断することで形成することができるので、製品全体をプレスするような大掛かりな設備は不要となる。粘弾性体をユニットで構成することで、粘弾性体ユニットを工場で製作して出荷することができ、製品性能が安定して確保される。
【0025】
剛体の下方に剛体の自重を負担する支承体を設け、該剛体が面内方向に回転あるいは/および水平移動可能な状態で該剛体を支承するものでは、粘弾性体が剛体の自重を負担しないので、粘弾性体の性能を十分に利用することができる。
【0027】
架構側のフレームを、該剛体の一方の面部に対向して延出する片と、該剛体の他方の面に対向して延出する片とから形成し、一方の片を介して該粘弾性体によって該剛体に接続し、他方の片が、該剛体がその面に直交する方向に移動することを規制するようにしたものでは、外壁施工前に想定される風圧力により粘弾性体に剥離方向に力が加わったり、また、粘弾性体の厚さが地震時等の振幅等によって膨らんでその減衰力が低下することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】左図、右図は共に、本発明に係る制震装置を架構に設置した状態を示す正面図である。
【図2】図1左図(右図も共通)の水平断面を示す図である。
【図3】図1左図の縦断面を示す図である。
【図4】(a)は、図1左図の制震装置を拡大して示す図であり、(b)は、間柱部分の水平断面を示す図である。
【図5】図4(a)の水平断面において、架構を形成する柱と剛体としての板材との粘弾性体を介した接続部位を示す図である。
【図6】図4(a)において、柱と板材との接続部位の上方部位を示す図である。
【図7】図4(a)の縦断面の下方部位において、架構を形成する柱と剛体としての板材との粘弾性体を介した接続部位を示す図である。
【図8】図4(a)において、柱と板材との接続部位の下方部位を示す図である。
【図9】粘弾性体ユニットを用いての、板材と柱と架構フレームとの接続工程を示す図である。
【図10】粘弾性体ユニットの他の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 柱
2 梁
20 横部材
3 板材
5 架構フレーム
6 板材フレーム
7 粘弾性体ユニット
8 粘弾性体
Claims (4)
- 縦材と横材とから構成された架構と、該架構で区画された部位に設けた板状の剛体とを有し、該剛体は面部と側部とを有し、該剛体を該剛体の面部を介して粘弾性体ユニット7によって該架構に支持させてなる制震装置であって、
粘弾性体ユニット7は、表面に係合片11,11が形成された板片9と、表面に係合片12,12が形成された板片10と、板片9,10間に挟持された粘弾性体8と、からなり、
架構にはフレーム5が、剛体にはフレーム6がそれぞれ装着されており、
フレーム5には板片9に形成された係合片11,11に係合する係合片13,13が形成されており、フレーム6には板片10に形成された係合片12,12に係合する係合片14,14が形成されており、
粘弾性体ユニット7とフレーム5とは係合片11,11と係合片13,13とを介して係合されており、粘弾性体ユニット7とフレーム6とは係合片12,12と係合片14,14とを介して係合されており、
係合片11,11と係合片13,13、係合片12,12と係合片14,14との係合状態において、係合片11と係合片13との間に形成される空間、係合片12と係合片14との間に形成される空間、に嵌合材15を嵌入することで係合片11,11と係合片13,13、係合片12,12と係合片14,14の係脱方向の移動を規制してなる、制震装置。 - 縦材と横材とから構成された架構と、該架構で区画された部位に設けた板状の剛体とを有し、該剛体は面部と側部とを有し、該剛体を該剛体の面部を介して粘弾性体ユニットによって該架構に支持させてなる制震装置であって、
粘弾性体ユニット7は、二枚の板片9,10と、板片9,10間に挟持された粘弾性体8と、からなり、
架構にはフレーム5が、剛体にはフレーム6がそれぞれ装着されていると共に、板片10とフレーム6とが同一部材から構成されており、
板片9の表面には係合片11,11が形成されており、フレーム5には板片9に形成された係合片11,11に係合する係合片13,13が形成されており、
該粘弾性体ユニット7とフレーム5とは係合片11,11と係合片13,13とを介して係合されており、
係合片11,11と係合片13,13との係合状態において、係合片11と係合片13との間に形成される空間に嵌合材15を嵌入することで係合片11,11と係合片13,13の係脱方向の移動を規制してなる、制震装置。 - 請求項1,2いずれかにおいて、該剛体の下方には剛体の自重を負担する支承体を設けてあり、該支承体は、該剛体が面内方向で回転あるいは/および水平移動可能な状態で該剛体を支承していることを特徴とする制震装置。
- 請求項1乃至3いずれかにおいて、架構側のフレームは、該剛体の一方の面部に対向して延出する片と、該剛体の他方の面に対向して延出する片とを有し、一方の片を介して該粘弾性体によって該剛体に接続されており、他方の片が、該剛体がその面に直交する方向に移動することを規制することを特徴とする制震装置。
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