JP2001090352A - 住宅の耐震改修方法および耐震住宅 - Google Patents

住宅の耐震改修方法および耐震住宅

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JP2001090352A
JP2001090352A JP26936299A JP26936299A JP2001090352A JP 2001090352 A JP2001090352 A JP 2001090352A JP 26936299 A JP26936299 A JP 26936299A JP 26936299 A JP26936299 A JP 26936299A JP 2001090352 A JP2001090352 A JP 2001090352A
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earthquake
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Toru Kimoto
亨 紀本
Muneo Kotani
宗男 小谷
Tetsuo Hiramatsu
哲雄 平松
Yoshitomo Takahashi
是友 高橋
Toshihiro Horie
寿弘 堀江
Osamu Tabata
治 田畑
Kazumi Hijikata
和己 土方
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Sekisui House Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 居住者もしくは住宅購入者の要望に応じた耐
震性を有する住宅を構成することを課題とする。 【解決手段】 軸組3と互換性を有する耐震部材を躯体
1の軸組3と交換する。耐力壁3bを、鋼材ダンパー1
1bを有する耐震壁11と交換する。軸組3の一部を、
オイルダンパー16を有する吸震壁14と交換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の耐震性を向
上させるための耐震改修方法、および住宅の制震構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高層建築では柔構造により、大き
な地震力の作用を免れる構造がとられている。しかし、
柔構造では作用する地震力が小さい反面、変形が大きく
なる。高層建築物においては、地震による変形を各階に
分散させて、一つの階における変形は小さくすることが
できる。しかし、中・低層建築においては、大きな変形
は躯体構造に多大な影響を与える。例えば、強震によっ
て約30cmの変形が生じる場合、30階建ての建物で
は1階に尽き1cmの変形で済み、建物は弾性範囲にとど
っまっているが、2階建ての建物が、30cm変形すれ
ば、破壊する可能性がある。このため、低層住宅では、
耐震性を向上させる方法として、一般的な住宅にくら
べ、柱や梁を強固にする専用設計が行われている。柱や
梁に特別に大径のものを使用したり、ブレースの配置数
を増やすなどの方法がとられている。すなわち、耐震住
宅は躯体構造から耐震住宅専用に構成されるものであ
り、躯体を構成する部材から耐震住宅用のものが用いら
れている。この場合には、耐力壁の配置数を確保するな
どの必要があり、住宅の構成が限定される。住宅の基礎
と躯体の間に積層ゴムなどを配設する方法なども知られ
ている。特開平9−13740号公報や、特開平10−
220067号公報に示されるものである。さらに、建
築物内部に耐震要素を付加したり、エネルギー吸収装置
を配設する方法もしられている。特開平11−5068
9号公報に示されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−13740
号公報や、特開平10−220067号公報に示される
技術のように、住宅の基礎と躯体の間に緩衝材などを配
設する方法では、専用の基礎と躯体を必要とし、施工費
が高くなる。建築物内部に耐震要素を付加する場合、増
設した耐震要素や制震機構等の位置によっては、建築物
の内部空間の居住性や利用性が阻害されてしまう場合が
ある。そして、特開平11−50689号公報に示され
る技術は、高層建築物を対象にしているものであり、大
きな変形が躯体構造に深刻な負荷を与える住宅のような
低層の建築物には用いることが困難である。最近、耐震
性を有する住宅に対する関心が高まっている。そして、
住宅を購入する人の要望や経済状況に応じた耐震性を有
する住宅が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために次のような解決手段を提示する。まず、請
求項1に記載のごとく、梁および軸組により構成される
躯体を有する住宅の耐震改修方法において、軸組と互換
性を有する耐震部材を躯体の軸組と交換する。
【0005】請求項2に記載のごとく、梁および軸組に
より構成される躯体を有する住宅の耐震改修方法におい
て、躯体を構成する耐力壁を、鋼材ダンパーを有する耐
震壁と交換する。
【0006】請求項3に記載のごとく、梁および軸組に
より構成される躯体を有する住の耐震改修方法におい
て、躯体を構成する耐力壁を残し、他の軸組の一部を、
オイルダンパーを有する吸震壁と交換する。
【0007】請求項4に記載のごとく、梁および軸組に
より構成される躯体を有する住宅において、鋼材ダンパ
ーを有する耐震壁およびオイルダンパーを有する吸震壁
を、軸組と互換性を有する耐震部材とし、躯体の軸組を
前記耐震壁もしくは前記吸震壁と交換した耐震住宅を構
成する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態につい
て、図面を用いて詳細に説明する。図1は基本躯体の構
成を示す斜視図、図2は躯体の配設される基礎の構成を
示す斜視断面図、図3は地盤改良の構成を示す図、図4
は軸組の配設構成を示す図、図5は軸組の梁への固設構
成を示す図、図6は耐力壁の斜視図、図7は耐震軸組の
配設構成を示す図、図8は耐力壁を取外した状態を示す
斜視図、図9は耐震軸組の配置構成を示す斜視図、図1
0は吸震軸組の配置構成を示す図、図11は躯体構成の
耐震改修過程を示す模式図である。
【0009】はじめに本発明の耐力壁を配設する住宅の
基本躯体構造について説明する。図1において、住宅1
の躯体は、主に、鋼製軸組3および梁4・5により構成
されている。そして、該躯体が基礎2上に配設されるも
のである。軸組3は基礎2上に立設され、該軸組3の下
部は基礎2の上面に固設されている。隣接する軸組3・
3はつなぎ部材などにより接続される。基礎2上に配設
されている軸組3・3・3・・・には耐力壁3bが含ま
れている。この耐力壁3bにはブレースが組み込まれて
おり、この耐力壁3bが外周をはじめ建物全体にバラン
ス良く配置されている。
【0010】基礎2の上に立設された軸組3・3・・・
の上には、梁4が配設される。軸組3の上面に梁4がボ
ルトなどにより締結される。該梁4・4・・・には、水
平ブレースが配設されており、躯体に急激な力がかかっ
ても、躯体全体で、強くしなやかに受け止める構成にな
っている。さらに、梁4上に2階部分を構成する軸組3
が配設される。梁4上に立設された軸組3も、下面を梁
4に固設され、隣接する軸組3・3は互いに接続される
構成となっている。そして、梁4の上に配設された軸組
3・3・・・の上には小屋梁5が配設される構成になっ
ている。小屋梁5は軸組3の上面にボルトなどを締結す
ることにより、固設されている。小屋梁5・5・5・・
・には水平ブレースが配設されており、小屋梁5・5間
の剛性を高めるとともに、強度としなやかさを有する躯
体を構成するものである。そして、小屋梁5の上に小屋
組部材を配設し、屋根を構成することができる。図1に
は、屋根付2階建て住宅を示したが、本発明の耐力壁を
配設する躯体構造は上記のものに限定されるものではな
く、耐力壁を基本部材とする軸組および梁より構成され
る住宅の躯体に使用できるものである。
【0011】次に、図2を用いて基礎2の構成について
説明する。基礎2は、標準の大きさが立上がり幅16c
m、高さ75cm、フーチング幅52cmの大型鉄筋コ
ンクリート連続布基礎である。この大型の基礎により、
躯体からの様々な荷重を受け止め分散させて地面に伝え
るものである。コンクリート基礎2内にはメッシュバー
6が通されており、基礎2の上面にはアンカーボルト7
が突設されている。アンカーボルト7に前記軸組3を固
設するため、軸組3を基礎2に強固に固設する。そし
て、軸組3を介して躯体の受ける様々な荷重を基礎に伝
える構成になっている。基礎2はクラッシャーラン42
上に配設され、地盤41に下部を埋設されている。
【0012】基礎2を配設する地盤は、入念な調査が行
われる。そして、その地盤において、上記の標準基礎で
の対応が不適合と判断された場合には、べた基礎やベー
ス部分の幅を増した基礎等を用いたり、図3に示すごと
く地盤の改良を行う。地盤41の改良としては、図3
(a)および図3(b)に示す方法などがとられる。図
3(a)に示すごとく、基礎2の直下に当る個所に硬質
で、均一な安定層B1を形成し、軟弱な層へ荷重を軽減
させる方法がとられる。もしくは、図3(b)に示すご
とく、杭B2を打ち込んで、荷重を基礎直下の地盤では
なく、杭B2を介して杭周辺の地盤や深部の支持地盤に
伝え構造物を支える方法がとられる。これにより、様々
な地盤においても、住宅を建設することができるのであ
る。
【0013】基礎2上には、図4に示すごとく、一階部
分を構成する軸組3が立設される。軸組3は、基礎2上
面に突設されたアンカーボルト7を、該軸組3の下面に
接続することにより、基礎2に固設される。そして、コ
ーナー部においては、軸組3・3間にはつなぎ部材8が
配設され、軸組3・3間の接続が行われる。軸組3・3
は数箇所でボルトにより接続されるため、十分な接続の
強度を得ることができる。基礎2上において、このよう
に接続された軸組3の上には梁4が配設される。そし
て、軸組3の上面には、図5に示すごとく、上面に梁4
を接続するための孔が穿設されており、該孔を利用し
て、ボルト9などにより軸組3が梁4に固設されるもの
である。梁4の軸組3接続位置には、軸組固設用の孔が
穿設されており、軸組3の取付孔および梁4の取付孔に
挿嵌されたボルト9により軸組3の上部が梁4に固設さ
れる。梁4の上に配設される軸組3においても同様に、
ボルト9により梁4上に固設される。上記のごとく、軸
組3はボルトなどにより基礎2および梁4に固設される
ため、該ボルトを取り外すことにより、軸組3を基礎2
および梁4より容易に取り外すことができる。
【0014】耐力壁3bは、図6に示すごとく、C型形
鋼を溶接したフレームに、ブレースをX字型に組み入れ
た構成になっている。該耐力壁3bを、外周をはじめ建
物全体にバランス良く配置し、水平ブレースや梁4を介
して建物にかかる荷重を分散させる。耐力壁3bに地震
などにより強い力が働いた場合、耐力壁3bに組み入れ
られたブレースにより、その力に対抗するものである。
そして、図7に示すごとく、基礎2と梁4・5間に配設
されると共に、建物の形状に見合ってバランス良く配設
される。耐力壁3bは主に建物の外周部および隅部に配
設される。図7において、耐力壁3bは基礎2上に立設
され、側面に軸組3を接続し、上部に梁4を支持してい
る。
【0015】このように、住宅の基本躯体1は垂直に立
設された軸組3と水平に配設された梁4・5により構成
され、地動加速度としては100gal程度、震度として
は4〜5弱の中地震に弾性範囲内で応答し、それ以上の
地震に対しても、塑性化はするが、倒壊しない構成にな
っている。このため、一般的に予想される地震に対して
は、この基本躯体1により構成される住宅を選択するこ
とができる。基本躯体1においては、耐力壁3bによ
り、地震による住宅の変形を抑え、地震に対抗するもの
である。大地震の心配の無い地域においては、基本躯体
1より構成される住宅を提供するのが妥当となる。耐力
壁3bの荷重に対する変形の履歴は、スリップ型とな
り、大地震時(地動400gal程度)には塑性変形を生
じてエネルギーを吸収する。
【0016】軸組3および耐力壁3bは前述のごとく、
アンカーボルトもしくはボルトにより固設されているた
め、取付および取外しが容易な構成になっている。例え
ば、基礎2上に配設された耐力壁3bは、梁4と耐力壁
3bを接続するボルトを取外し、アンカーボルトに螺装
されるナットを取り除くことにより、図8に示すごと
く、耐力壁3bを容易に取り外すことができる。この場
合、他の軸組3に影響を与えることなく、耐力壁3bを
取り外すことができる。また、ボルトおよびナットによ
り耐力壁3bを元の位置に容易に取付けることもでき
る.そして、図9に示すごとく、躯体より耐力壁3bを
取り外した位置に、躯体1にエネルギー吸収体を有する
耐震軸組11を配設することができる。耐震軸組11は
耐力壁3bと外形の寸法が一致する部材であり、耐力壁
3bおよび軸組3との互換性を持った部材である。耐力
壁3bと互換性を有するために、取付に際しても他の軸
組3に影響を与えることなく、容易に取付けることがで
きる。これにより、基本躯体1を構成する耐力壁3bの
代わりに、エネルギー吸収体を有する耐震軸組11を配
設することができる。
【0017】エネルギー吸収体としては、低降伏点鋼な
どの鋼材ダンパーや鉛ダンパーもしくは摩擦ダンパーを
使用することができる。本実施例においては、エネルギ
ー吸収体として、鋼材ダンパーを用いて説明する。耐震
軸組11の中央には、鋼材ダンパー11bが配設されて
おり、該鋼材ダンパー11bは支持体11cにより支持
されている。支持体11cの一端は鋼材ダンパー11b
に接続されており、他端は耐震軸組軸組11の隅部に接
続されている。耐震軸組11は梁4上に配設することも
可能であり、躯体1全体に耐力壁として配置することが
できる。
【0018】耐震軸組11にかかる荷重は、鋼材ダンパ
ー11bに伝達される。このため、耐震軸組11に地震
などにより過大な荷重がかかった場合には、鋼材ダンパ
ー11bが塑性変形し、耐震軸組11にかかった荷重が
鋼材ダンパー11bに吸収される。すなわち、耐震軸組
11に過大な震動などによるエネルギーが伝達された場
合には、鋼材ダンパー11bの変形によりそのエネルギ
ーが吸収される。しかし、鋼材ダンパー11bが塑性変
形を起こさない程度の荷重であれば、耐震軸組11は耐
力壁として作用する。本実施例におては、鋼材ダンパー
11bとして低降伏点鋼を用い、400gal程度の地震
では、耐震軸組11が耐力壁として作用し、それ以上の
地震では鋼材ダンパー11bが塑性変形し、鋼材ダンパ
ー11bがエネルギーを吸収する。これにより、建物の
躯体に過大な荷重がかかるのを防止する。
【0019】軸組11のフレームは耐力壁3bのフレー
ムと同様に構成されており、耐力壁3bを配置可能な場
所であれば、前記耐力壁3bと同様にボルトの締結によ
り容易に配設することができる構成となっている。すな
わち、軸組11および耐力壁3bはフレームを共通の部
材により構成されており、該フレームにブレースを組み
入れることにより耐力壁3bに、鋼材ダンパーや摩擦ダ
ンパーを組み入れることにより耐震軸組11に構成する
ものである。すなわち、耐力壁3bと耐震軸組11は容
易に交換可能であり、同一の躯体に耐力壁3bもしくは
耐震軸組11を配設することができる。耐力壁3bを耐
震軸組11に交換することにより、容易に建物の耐震性
を向上できる。また、耐震軸組11のフレームを耐力壁
3bのフレームと共通化することにより、部材点数を減
少でき、耐力フレーム3bおよび耐震軸組11にかかる
経費を削減し、耐震住宅の施工にかかる経費を減少でき
る。鋼材ダンパーとして低降伏点鋼ダンパーを用いた場
合、地震時に建物が揺れて変形した時にブレースより早
く降伏して地震エネルギーを吸収する。低降伏点鋼部分
のみを取り替えて再利用することができる。摩擦ダンパ
ーを用いる場合には、2枚の板の摩擦を利用したもの
で、摩擦面を繰り返し滑らせることで地震エネルギーを
吸収する。履歴性状は紡錘型で、スリップ型に比べてエ
ネルギー吸収能は高くなる。
【0020】次に、軸組3を、オイルダンパーを有する
軸組に交換した躯体の構成について説明する。基本躯体
1の強度は、耐力壁3bおよび梁4・5により維持され
る。そして、図10に示すごとく、オイルダンパーを有
する吸震軸組14を配設することにより、住宅の躯体に
伝達された地震力を吸収しする。これにより、躯体にか
かる荷重を軽減でき、耐震性を向上できる。吸震軸組1
4はフレーム15・15および該フレーム15・15に
接続されたオイルダンパー16により構成される。吸震
軸組14は基礎2と梁4との間および梁4と梁5間に配
設される。吸震軸組14の寸法は、耐力壁3bと同様に
構成されているため、基礎躯体1および基礎2の構成を
変更することなく、容易に取付けることができる。
【0021】吸震軸組14のフレーム15・15は、基
礎2および梁4にそれぞれ固設されている。フレーム1
5・15間にはオイルダンパー16が配設されている。
これにより、上方のフレーム15と下方のフレーム15
との相対距離が変化する場合には、オイルダンパー16
によりエネルギーが吸収される。すなわち、建物に地震
力が伝達され、耐力壁3bおよび梁4により構成される
基本躯体1が揺れると、その揺れにより吸震軸組14の
フレーム15・15間の相対距離が変化し、オイルダン
パー16により地震力が吸収される。このため、躯体に
かかる地震力が低減され、躯体の耐震性を向上すること
ができる。上記吸震壁3bにより、粘性抵抗を利用して
建物の減衰力を高め、より大きな地震エネルギーを吸収
することができる。吸振軸組14により他の躯体構成部
材に過大な付加をかけることなく、地震エネルギーを吸
収することができる。そして、大地震(地動加速度40
0gal程度)に対しても耐力壁3bおよび躯体が弾性域
にとどまり、地震力を受けた後も、躯体を構成する各部
が破損することなく、補修の必要が無いか、少なくてす
む。
【0022】本発明は、図11に示すごとく、梁4・5
および耐力壁3bを含む軸組3により構成される基本躯
体1の耐震性を、耐震部材を付加することにより、段階
的に向上可能とするものである。基本躯体1は100ga
l程度までの地震力に対して弾性域にとどまる耐震性を
有している。そして、基本躯体1に耐震部材を付加する
ことにより、もっと大きな地動加速度に対して建物の応
答が小さくなるような躯体を構成することができる。基
本躯体1の耐力壁3bを、耐震軸組11に交換すること
により、耐震性を増した躯体1aに構成できる。また、
吸震軸組14を基本躯体1に付加もしくは軸組3と交換
することにより、耐震性を増した躯体1cを構成でき
る。
【0023】耐震軸組11および吸震軸組14は、耐力
壁3bや他の軸組3と互換性を有する構成になってい
る。このため、耐震軸組11への交換および吸震軸組1
4の付加を容易に行うことができる。耐震軸組11およ
び吸震軸組14は規格および寸法において、耐力壁3ぼ
よび軸組3と同一であり、ボルトの取外しおよび締結に
より容易に取外しと固設を行えるものである。基本躯体
1に互換性のある耐震部材を付加もしくは交換すること
により、耐震性を向上させるので、施工を容易に行え、
施工費を削減できる。躯体の基本設計を維持しながら耐
震性を向上できるので、躯体のバランスを容易にとるこ
とができる。同一の躯体に対して取付もしくは交換する
部材により異なるタイプの耐震住宅を構成できるため、
住宅を構成する部材の共通化を容易にでき、製造コスト
を削減できる。また、施工方法を単純化でき、施工を行
う作業者の負担を軽減でき、質の高い施工を安定的に行
うことができる.
【0024】
【発明の効果】請求項1に記載のごとく、梁および軸組
により構成される躯体を有する住宅の耐震改修方法にお
いて、軸組と互換性を有する耐震部材を躯体の軸組と交
換するので、既存の住宅に対して容易に耐震部材を取付
けることができる。また、軸組と耐震部材を交換するた
め、住宅のレイアウトを変更することなく、住宅の耐震
性を向上させることができる。耐震部材の配置の自由度
が高くなる。施工を容易に行え、施工期間も短くできる
ので、耐震改修に掛かる費用を軽減できる。
【0025】請求項2に記載のごとく、梁および軸組に
より構成される躯体を有する住宅の耐震改修方法におい
て、躯体を構成する耐力壁を、鋼材ダンパーを有する耐
震壁と交換するので、既存の住宅に対して容易に耐震部
材を取付けることができる。また、軸組と耐震部材を交
換するため、住宅のレイアウトを変更することなく、住
宅の耐震性を向上させることができる。鋼材ダンパーを
有する耐震壁をもちいるので、地震より躯体に過大な荷
重が掛かった場合には、耐震壁の鋼材ダンパーを交換す
ることにより、住宅躯体の修繕を行うことができる。こ
れにより、地震後の住宅修繕に掛かる費用を軽減でき
る。
【0026】請求項3に記載のごとく、梁および軸組に
より構成される躯体を有する住の耐震改修方法におい
て、躯体を構成する耐力壁を残し、他の軸組の一部を、
オイルダンパーを有する吸震壁と交換するので、住宅の
レイアウトを変更することなく、住宅の耐震性を向上さ
せることができる。少ない期間で施工をおこなうことが
できる。オイルダンパーを有する吸震軸組により地震力
が吸収されるので、躯体に過大な荷重が掛かる事が無
く、地震による住宅の被害を軽微にできる。これによ
り、地震後の住宅修繕に掛かる費用を軽減できる。
【0027】請求項4に記載のごとく、梁および軸組に
より構成される躯体を有する住宅において、鋼材ダンパ
ーを有する耐震壁およびオイルダンパーを有する吸震壁
を、軸組と互換性を有する耐震部材とし、躯体の軸組を
前記耐震壁もしくは前記吸震壁と交換した耐震住宅を構
成するので、躯体の基本構造を維持しながら、耐震性を
向上させることができる。少ない期間で施工をおこなう
ことができる。居住者の要望に時手応じて、住宅の耐震
性を容易に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基本躯体の構成を示す斜視図。
【図2】躯体の配設される基礎の構成を示す斜視断面
図。
【図3】地盤改良の構成を示す図。
【図4】軸組の配設構成を示す図。
【図5】軸組の梁への固設構成を示す図。
【図6】耐力壁の斜視図。
【図7】耐震軸組の配設構成を示す図。
【図8】耐力壁を取外した状態を示す斜視図。
【図9】耐震軸組の配置構成を示す斜視図。
【図10】吸震軸組の配置構成を示す図。
【図11】躯体構成の耐震改修過程を示す模式図。
【符号の説明】
1 躯体 2 基礎 3 軸組 3b 耐力壁 4・5 梁 7 アンカーボルト 11 耐震軸組 14 吸震軸組 15 フレーム 16 オイルダンパー
フロントページの続き (72)発明者 平松 哲雄 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 高橋 是友 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 堀江 寿弘 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 田畑 治 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 土方 和己 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 Fターム(参考) 2E176 AA09 BB28

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梁および軸組により構成される躯体を有
    する住宅の耐震改修方法において、軸組と互換性を有す
    る耐震部材を躯体の軸組と交換することを特徴とする住
    宅の耐震改修方法。
  2. 【請求項2】 梁および軸組により構成される躯体を有
    する住宅の耐震改修方法において、躯体を構成する耐力
    壁を、鋼材ダンパーを有する耐震壁と交換することを特
    徴とする住宅の耐震改修方法。
  3. 【請求項3】 梁および軸組により構成される躯体を有
    する住宅の耐震改修方法において、躯体を構成する耐力
    壁を残し、他の軸組の一部を、オイルダンパーを有する
    吸震壁と交換することを特徴とする住宅の耐震改修方
    法。
  4. 【請求項4】 梁および軸組により構成される躯体を有
    する住宅において、鋼材ダンパーを有する耐震壁および
    オイルダンパーを有する吸震壁を、軸組と互換性を有す
    る耐震部材とし、躯体の軸組を前記耐震壁もしくは前記
    吸震壁と交換したことを特徴とする耐震住宅。
JP26936299A 1999-09-22 1999-09-22 住宅の耐震改修方法および耐震住宅 Pending JP2001090352A (ja)

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