JP4856520B2 - 制振パネル - Google Patents

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Description

本発明は制振パネルに係り、特に構造物の振動エネルギを吸収するダンパを構造物の壁面に取り付けるよう構成された制振パネルに関する。
一般住宅に用いられる従来の制振パネルとしては、例えば、構造物の上下梁と左右の柱とによって形成される垂直な壁面状空間に固定される上下左右枠からなる枠体と、この枠体の上枠に固定されるパネル状の上部伝達部材と、枠体の下枠に固定されるパネル状の下部伝達部材と、この上下部伝達部材の間に取り付けられる油圧ダンパとからなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
そして、従来の制振パネルは、上部伝達部材及び下部伝達部材を、L字状の止め具を上部伝達部材の上端側面と上枠の下面との間にネジによって取り付け、また、下部伝達部材の下端側面と下枠の上面との間にも同様にネジによって取り付けられる。
そして、構造物にこの制振パネルを取り付ける際には、ラグスクリュウボルト等の全長が長く剛性が高く、引き抜き力に強い締結ボルトを、L字状の止め具、上枠を貫通し上梁にねじ込むことに締結し、下梁にも同様に締結していた。
この制振パネルは、地震等により構造物が振動した際に、上下梁の水平方向の相対変位が上下部伝達部材に伝わり、この上下部伝達部材の水平方向の相対変位に対し、油圧ダンパが減衰力を発生し、構造物の振動を減衰させる。
また、この制振パネルは、上下左右の枠体内に全ての機構が収まり一体化できる構成となっているので、工場等で生産して建築現場に運び、建築現場では構造物に制振パネルを取り付けるだけで、施工が可能であるというものである。
特開2005−83129号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された制振パネルでは、構造物の上下梁と、下部伝達部材及び上部伝達部材との間に枠体の上枠、下枠が介在されているため、水平方向に相対変位させるような振動が入力されると、上枠及び下枠がクッション的に作用したり、また、上部伝達部材及び下部伝達部材の締結ボルトが上枠、下枠を貫通した部分で揺動したりする等、入力された振動が上部伝達部材及び下部伝達部材に伝達する際の伝達効率が低下してダンパに振動による変位を確実に伝達することができなくなくおそれがある。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、上記課題を解決した制振パネルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。
上記請求項1の発明は、構造物の柱、上梁、下梁から形成される垂直な壁面状空間に取付けられる、2本の縦枠と上枠と下枠からなる四角形の枠体と、上端面が前記上枠の上面と同一面となる若しくは上側に突出するように前記枠体に固定された上部伝達部材と、下端面が前記下枠の下面と同一面となる若しくは下側に突出するように前記枠体に固定された下部伝達部材と、前記上部伝達部材と前記下部伝達部材と間に設けられたダンパと、を備えてなることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、前記上部伝達部材の上端前面と当接して締結される面と前記上梁下面と当接して締結される面とを有する上部固定金具と、前記下部伝達部材の下端前面と当接して締結される面と前記下梁上面と当接して締結される面とを有する下部固定金具とを設けたことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、前記上枠を前記上部固定金具が、または、前記下枠を前記下部固定金具が、兼ねたことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、前記上枠及び下枠には、夫々前記上部伝達部材、前記下部伝達部材が挿通される凹部を有することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、前記枠体の四角の面の少なくともいずれかの面に構造用合板を取り付けたことを特徴とする。
また、請求項6の発明は、前記構造用合板と前記上部伝達部材及び前記下部伝達部材との間に断熱材を設けたことを特徴とする。
また、請求項7の発明は、前記上部伝達部材の上端及び前記下部伝達部材の下端に開口部を設け、前記上部伝達部材の上端及び前記下部伝達部材の下端を前記枠体に当接させた状態で前記開口部から締結部材を打ち込むことにより、前記枠体の上枠及び下枠を上梁及び下梁に締結することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、上端面が前記上枠の上面と同一面となる若しくは上側に突出するように前記枠体に固定された上部伝達部材と、下端面が前記下枠の下面と同一面となる若しくは下側に突出するように前記枠体に固定された下部伝達部材と、を備えてなるため、上部伝達部材と下部伝達部材とを上梁や下梁など構造物に直接当接させることができ、構造物の振動を効率的に上部伝達部材と下部伝達部材を介してダンパに伝えることができる。また、枠体は、運搬の際に制振パネルの形状を維持できる程度の剛性があればよいので、従来より枠体の剛性を落とすことができ、軽量化や安価に製造することができる。
請求項2の発明によれば、上部伝達部材の上端前面と当接して締結される面と前記上梁下面と当接して締結される面とを有する上部固定金具と、前記下部伝達部材の下端前面と当接して締結される面と前記下梁上面と当接して締結される面とを有する下部固定金具とを設けることにより、上部固定金具を直接上梁に固定し、下部固定金具を直接下梁に固定するだけで、現場での取付作業が容易に行なえると共に、取付作業時間の短縮化を図ることができる。
請求項3の発明によれば、前記上枠を前記上部固定金具が、または、前記下枠を前記下部固定金具が、兼ねたことにより上下枠の少なくともいずれか一方を省略でき、安価に製造することが可能となる。
請求項4の発明によれば、前記上枠及び下枠には、夫々前記上部伝達部材、前記下部伝達部材が挿通される凹部を有することにより、制振パネルの厚さを薄くすることができ、保管、運搬等の効率が向上され、また、壁面内においても断熱材等のスペースを確保できる。
請求項5の発明によれば、前記枠体の四角の面の少なくともいずれかの面に構造用合板を取り付けたことにより、体力壁として用いることができる。
請求項6の発明によれば、前記構造用合板と前記上部伝達部材及び前記下部伝達部材との間に断熱材を設けたことにより、簡単に断熱材を固定できる。
請求項7の発明によれば、前記上部伝達部材の上端及び前記下部伝達部材の下端に開口部を設け、前記上部伝達部材の上端及び前記下部伝達部材の下端を前記枠体に当接させた状態で前記開口部から締結部材を打ち込むことにより、前記枠体の上枠及び下枠を上梁及び下梁に締結するための作業が容易に行えると共に、枠体を上枠及び下枠に強固に締結することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明による制振パネルの実施例1を示す正面図である。図2は図1に示す制振パネルの側断面図である。図3は図1に示す制振パネルの背面図である。
図1乃至図3に示されるように、制振パネル10は、在来工法により建築された構造物に取り付けられる制振パネル構造であり、四角形状の枠体11、すなわち、水平方向に横架された上枠12、下枠14と、上枠12と下枠14との間に起立する縦枠16、18とにより形成された壁面空間19内に、建物のX方向の振動を減衰するための制振ダンパユニット40を設けた構成である。また、制振パネル10は、構造物の壁面に組みつけられる壁パネルと同様な外観形状に形成されており、内部に制振ダンパユニット40が収納されるように取り付けられている。尚、制振パネル10は、工場において組み立てられ、組み立てられた状態で現場に搬送される。
制振ダンパユニット40は、構造物の下梁56に固定される下部伝達部材22と、構造物の上梁58に固定される上部伝達部材20と、下部伝達部材22と上部伝達部材20との間で水平方向に動作可能に取り付けられた油圧ダンパ24と、下部伝達部材22の前面下端に固定された下部固定金具36と、上部伝達部材20の前面上端に固定された上部固定金具38とを有する。下部伝達部材22、上部伝達部材20は、夫々傾斜部を有する台形状に形成されており、X方向の横幅寸法の広い方が固定端となり、X方向の横幅寸法の狭い方が自由端となるように取り付けられる。
制振パネル10においては、上部伝達部材20の上端前面に上部固定金具38が締結され、下部伝達部材22の下端前面に下部固定金具36が固定されているため、上部固定金具38を直接上梁58に固定し、下部固定金具36を直接基礎の下梁56に固定することができるので、地震発生により生じた振動が直接的に上部伝達部材20及び下部伝達部材22に伝達させることができる。そのため、制振パネル10では、上部伝達部材20と下部伝達部材22との間の相対変位に伴って油圧ダンパ24が振動を減衰させるように作動して制振効果をより高めることができる。
また、上枠12、下枠14、縦枠16,18の背面側には、断熱材によりパネル状に形成された複数の断熱パネル35及び構造用合板からなる構造用パネル37が固定されている。さらに、縦枠16と18との間には、制振ダンパユニット40の面方向(Y方向)への振れを防止する棒材からなる振れ止め26a〜26dが横架されている。
そして、構造用パネル37と制振ダンパユニット40との間には、上記断熱パネル35が設けられている。このように、構造用パネル37と上部伝達部材20及び下部伝達部材22との間に断熱パネル35を介在させることにより、断熱パネル35を面方向から挟持できるので、簡単に断熱パネル35を固定できる。さらに、構造用パネル37を取り付けたことにより、制振パネル10を体力壁として用いることができる。
また、制振パネル10は、枠状に形成された構造物の取付部50に取り付けられる。取付部50は、1階床と2階床との間に起立された柱52と、1階の基礎54に固定されるように横架された下梁56(土台)と、2階床57を支持するように横架された上梁58とにより形成された壁面状空間である。従って、制振パネル10の縦枠16,18は、柱52の側面に釘等の締結部材53により締結され、上枠12はアンカーボルト55により上梁58及び2階床57に締結され、下枠14はアンカーボルト70により下梁56及び基礎54に締結される。
油圧ダンパ24は、シリンダ24aの内部に作動油が充填されており、ピストンロッド24bの端部に設けられたピストン(図示せず)がシリンダ24aの内部を摺動することにより作動油がピストンに設けられたオリフィスや減衰バルブを通過することにより減衰力(抵抗力)を発生するように構成されている。また、シリンダ24aの端部は、支持部材28を介して下部ブラケット30に連結されており、ピストンロッド24bの他端は、支持部材32を介して上部ブラケット34に連結されている。
そして、下部ブラケット30は、下部伝達部材22の上部に固定され、上部ブラケット34は、上部伝達部材20の下部に固定される。そのため、上部伝達部材20と下部伝達部材22との間でX方向の相対変位が生じると、油圧ダンパ24のシリンダ24a内をピストンが摺動して減衰力を発生し、上部伝達部材20と下部伝達部材22との間の相対変位を減衰させる。
上部伝達部材20は、上枠12に対して壁面空間19の面方向(Y方向)にオフセットした位置に取り付けられる。従って、上部伝達部材20は、上枠12の面方向の中心よりも前面側または後面側に所定寸法ずらしてあり、ずらした側が狭い空間となり、逆側が広い空間となる。
下部伝達部材22も上記上部伝達部材20と同様に、下枠14に対して壁面空間19の面方向(Y方向)にオフセットした位置に取り付けられる。従って、下部伝達部材22は、下枠14の面方向の中心よりも前面側または後面側に所定寸法ずらしてあり、ずらした側が狭い空間となり、逆側が広い空間となる。尚、本実施例では、上部伝達部材20、下部伝達部材22の前面側(Ya方向)が広くなるように、上部伝達部材20、下部伝達部材22を上枠12、下枠14のY方向中心よりも後面側(Yb方向)にずらしてある。
また、上部固定金具38及び下部固定金具36は、側方からみると断面形状がL字状に形成された金具であり、夫々上部伝達部材20、下部伝達部材22の前面側に直接固定されている。この下部固定金具36及び上部固定金具38は、上部伝達部材20及び下部伝達部材22の前面側の振れ止め26a〜26dの上方、下方に重なるように取り付けられている。そのため、上部固定金具38及び下部固定金具36は、側面からみると、振れ止め26a〜26dより前側に突出しないように設けられている。
図4は上枠12の平面図である。尚、上枠12及び下枠14は、同一形状であるので、図4では上枠12を参照して以下説明する。図4に示されるように、上枠12及び下枠14は、前側に上部伝達部材20の上端、下部伝達部材22の下端を挿通するための凹部12a,14aが設けられている。また、上枠12及び下枠14の両端には、縦枠16,18に固定される幅広部12b,14bが設けられ、幅広部12b,12b及び14b,14b間に装架された幅狭部12c,14cには、上記凹部12a,14aが形成されている。上枠12及び下枠14の幅広部12b,14bには、基礎54及び上梁58、下梁56に固定されたアンカーボルト55,70を挿通させるための孔12d,14dが設けられている。
また、上枠12及び下枠14は、上部伝達部材20、下部伝達部材22を挿通するための凹部12a,14aが設けられているため、上部伝達部材20、下部伝達部材22に固定された上部固定金具38、下部固定金具36を上梁58、下梁56に直接締結することができるので、取付作業が容易に行なうことができる。
図5は下部固定金具36を下梁56に締結した取付構造を示す断面図である。図5に示されるように、下部固定金具36は断面がL字状に形成されており、例えば、釘やボルト等の締結部材60により垂直部36aが下部伝達部材22の下端前面に締結されている。
また、締結部材60は、下部伝達部材22と下枠14とを締結している。
そして、下部固定金具36の水平部36bは、下部伝達部材22の下端面と同一平面となるように取り付けられている。そのため、下部固定金具36は、例えば、釘やボルト等の締結部材62により下梁56の上面に締結される。
また、図5では、下部固定金具36の取付構造を図示したが、上部固定金具38についても下部固定金具36と同様に上部固定金具38を直接上梁58の下面に締結することができる。このように、制振パネル10は、下部固定金具36を直接下梁56の上面に締結し、上部固定金具38を直接上梁58の下面に締結することができるので、従来のように下梁56や上梁58に締結部材を挿通させるための孔加工が不要になり、その分取付作業が容易に行なえると共に、現場での作業時間を短縮することができる。
さらに、本実施例では、下部固定金具36の水平部36b、上部固定金具38の水平部には、従来技術のように枠体11に固定するためのボルトがないため、水平部全面を梁への固定に利用できるので、ボルトの本数を増加させるこができる。
また、構造用パネル37を設けることにより、本制振パネル10が体力壁と共用できるので、制振パネルと体力壁を別に設ける場合より、窓等の開口部を設置できる面積を増やすことができる。
なお、上記実施の形態では、上枠12の上端面と上部伝達部材20の上面を同一面としたものを示したが、これに限らず、上枠12の上端面より上部伝達部材20の上面を突出させて設けても良い。この場合の構造例として、例えば、図1に示す上枠12をなくし、振れ止め26aのYb方向から釘を打ち、振れ止め26aと上部伝達部材20とを結合させることにより、振れ止め26aを上枠として兼用させる構造等が考えられる。また、下枠14についても同様であり、図1に示す下枠14をなくし、振れ止め26dのYb方向から釘を打ち、振れ止め26bと下部伝達部材22とを結合させることにより、振れ止め26dを下枠として兼用させる構造も考えられる。
また、上記実施例1の変形例として、下部固定金具36及び上部固定金具38は断面L字状に限られることなく、図5において、一点鎖線で示すように、水平部36bの端部から下に延びる下側垂直部36cを設け、この垂直部36cに下梁56に向けてネジまたは釘等の締結部材60を打つことにより、より強固に結合する構造も可能となる。
図6は実施例2の構成を示す正面図である。図7は実施例2の構成を示す側面断面図である。尚、図6及び図7において、上記実施例1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。図6及び図7に示されるように、制振パネル100は、2×4工法により建築された構造物に適用されるようにパネル状に構成された制振パネル構造である。
制振パネル100は、所定間隔をもって起立する縦枠116、118と、この縦枠116、118を結合する下枠として下部固定金具136,上枠として上部固定金具138により本実施例の枠体139を構成し、この枠体139内の空間119内に、建物のX方向の振動を減衰するための制振ダンパユニット140を設けた構成である。縦枠116、118は、2×4工法であるので、2本の木材を張り合わせた構成であり、見かけ上は1本の枠として設けられている。また、制振パネル100は、構造物の壁面に組みつけられる壁パネルと同様な外観形状に形成されており、内部に制振ダンパユニット140が収納されるように取り付けられている。尚、制振パネル100は、工場において組み立てられ、組み立てられた状態で現場に搬送される。
制振ダンパユニット140は、構造物の基礎154に固定された下梁156に固定される下部伝達部材122と、構造物の上梁158に固定される上部伝達部材120と、下部伝達部材122と上部伝達部材120との間で水平方向に動作可能に取り付けられた油圧ダンパ24と、下部伝達部材22の前面下端に固定された下部固定金具136と、上部伝達部材120の前面上端に固定された上部固定金具138とを有する。
下部伝達部材122及び上部伝達部材120は、両側に傾斜部を有する台形状に形成されており、X方向の横幅寸法の広い方が固定端となり、X方向の横幅寸法の狭い方が自由端となるように取り付けられる。
下部固定金具136及び上部固定金具138の横幅寸法は、下部伝達部材122及び上部伝達部材120の固定端とX方向の横幅寸法が同一寸法に形成されており、且つ縦枠116と118との間隔と同一寸法に形成されている。
また、縦枠116,118の背面側には、断熱パネル35及び構造用パネル37が固定されている。さらに、縦枠116と118との間には、面方向(Y方向)への振れを防止する棒材からなる振れ止め126a〜126dが横架されている。
また、制振パネル100は、枠状に形成された構造物の取付部150に取り付けられる。取付部150は、1階床と2階床との間に起立された柱152と、1階の基礎54に固定されるように横架された下梁156(土台)と、2階床157を支持するように横架された上梁158とにより形成された壁面状空間である。構造物の骨組みをなす柱152、下梁156、上梁158は、2×4工法であるので、所によって2本の木材を張り合わせた構成であり、見かけ上は1本の柱,梁として設けられている。
制振パネル100の縦枠116,118は、柱152の側面に釘等の締結部材153により締結される。また、上部伝達部材120に固定された上部固定金具138は、締結孔に打ち込まれた釘やボルト等の締結部材155により上梁158に締結される。そして、下部伝達部材122に固定された下部固定金具136は、締結孔に打ち込まれた釘やボルト等の締結部材155により下梁156に締結される。
従って、制振パネル100においては、上部伝達部材120の上端前面に上部固定金具138が締結され、下部伝達部材122の下端前面に下部固定金具136が固定されているため、上部固定金具138を直接上梁158に固定し、下部固定金具136を直接基礎の下梁156に固定することができるので、地震発生により生じた振動が直接的に上部伝達部材120及び下部伝達部材122に伝達させることができる。そのため、制振パネル100では、上部伝達部材120と下部伝達部材122との間の相対変位に伴って油圧ダンパ24が振動を減衰させるように作動して制振効果をより高めることができる。
ここで、下部固定金具136、上部固定金具138の構成について説明する。尚、下部固定金具136と上部固定金具138とは、同一構成であるので、以下では下部固定金具136の構成について説明し、上部固定金具138の説明は省略する。
図8は下部固定金具136の構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は側面図である。図8(A)〜図8(C)に示されるように、下部固定金具136は、鉄などの金属板を曲げ加工したものであり、下梁156に締結された水平面136aと、下部伝達部材122の前面下端に締結される垂直面136bと、水平面136a及び垂直面136bの両端より直角に曲げ加工された側面136cとを有する。水平面136a及び垂直面136b及び側面136cには、釘やボルト等の締結部材を挿通するための複数の締結孔136dが設けられている。
次に上記のように構成された下部固定金具136を用いて、下部伝達部材122を下梁156に締結する場合の手順について説明する。尚、下部固定金具136は、工場等で予め垂直面136bが下部伝達部材122の前面下端に締結されている。
現場では、図9及び図10に示されるように、下部固定金具136の水平面136aを下梁156に載置し、且つ側面136cを縦枠116,118の側面に当接させる。この状態で水平面136a及び垂直面136b及び側面136cの締結孔136dに締結部材155を挿通させて下部伝達部材122の下端を下梁156及び縦枠116,118の側面に締結する。
また、上部伝達部材120の上端前面に取り付けられている上部固定金具138を上梁158、縦枠116,118の側面に当接させる。そして、上記下部固定金具136を締結する場合と同様に、上部固定金具138に設けられた締結孔に締結部材を挿通させて上部固定金具138を上梁158、縦枠116,118の側面に締結する。
このように、本実施例では、下部伝達部材122、上部伝達部材120の固定端の前面側に取り付けられた下部固定金具136、上部固定金具138を下梁156、上梁158及び縦枠116,118に締結することで2×4工法の構造物の場合にも、従来のように下梁56や上梁58に締結部材を挿通させるための孔加工が不要になり、その分取付作業が容易に行なえると共に、現場での作業時間を短縮することができる。
図11は実施例3の構成を示す正面図である。図12は実施例3の構成を示す側断面図である。図13は実施例3の要部を拡大して示す縦断面図である。尚、図11乃至図13において、前述した実施例1と同一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
図11及び図12に示されるように、実施例3の制御パネル200は、上部伝達部材20の上部及び下部伝達部材22の下部のX方向のほぼ中間位置に三角形状の開口部210が設けられている。この開口部210は、上部伝達部材20の上部側及び下部伝達部材22の下部側に三角形の底辺が位置して幅広となるように形成されている。
制御装置200を下梁54と上梁57との間に取り付ける際は、まず枠体11に上部伝達部材20、下部伝達部材22、油圧ダンパ24が組み付けられた状態の組立体を上梁57及び下梁54に固定する。その際、枠体11の上枠12、下枠14、縦枠16,18を上梁57、下梁54、柱52に固定した後、開口部210を利用して上枠12、下枠14に釘などの締結部材220を打ち込み、上枠12、下枠14を上梁57、下梁54に直接固定する。
なお、本実施例では、実施例1のアンカーボルト55,70に換えてビス255,270を用いて固定している。また、ビス255,257が固定される部分には、金属製の座金230、240が設けられ、この座金230、240は、柱52の傾斜を防止するための三角形部分を有している。
上記開口部210と構造用パネル37との間には、断熱パネル35が挿入されているが、本実施例においては、開口部210と対向する三角形状の領域のみ断熱パネル35が挿入されていない。そのため、上記上枠12、下枠14を上梁57、下梁54に固定する際は、前述した下部固定金具36,上部固定金具38及び締結部材60,62を用いて固定すると共に、図13に示されるように、既に構造用パネル37が取り付けられた側から上枠12、下枠14を上梁57、下梁54に固定することができないので、構造用パネル37が設けられていない反対側から開口部210を介して上枠12、下枠14に釘などの締結部材220を打ち込み、上枠12、下枠14を上梁57、下梁54に直接固定する。
この後、構造用パネル37と上部伝達部材20及び下部伝達部材22との空間(開口部210と対向する三角形状の領域)に三角形に切り取られた断熱パネル35を挿入する。
このように、本実施例3では、上部伝達部材20の上部及び下部伝達部材22の下部に三角形状の開口部210が設けられているので、締結部材220により上枠12、下枠14を上梁57、下梁54に強固に固定することができる。
制振パネル100においては、上部伝達部材20の上端前面に上部固定金具38が締結され、下部伝達部材22の下端前面に下部固定金具36が固定されると共に、締結部材220により上枠12、下枠14を上梁57、下梁54に強固に固定できるため、地震発生により生じた振動が直接的に上部伝達部材20及び下部伝達部材22に伝達させることができる。そのため、制振パネル100では、上部伝達部材20と下部伝達部材22との間の相対変位に伴って油圧ダンパ24が振動を減衰させるように作動して制振効果をより高めることができる。
尚、上記実施の形態では、構造物として木造住宅に制振パネルを取り付ける場合を一例として挙げたが、これに限らず、木造以外の住宅、例えば、軽量鉄骨を用いた構造物にも適用しても構わない。
また、上記実施の形態では、ダンパとして油圧ダンパを用いたものを示したが、これに限らず、例えば、ゴム等の弾性部材による粘弾性ダンパや摺動抵抗により摩擦力を発生する摩擦ダンパ等公知のダンパを適用することもできる。
なお、上記実施の形態では、上、下部伝達部材をパネル状の板材を用いた例を示したが、これに限らず、金属性の板材や、角材や金属の棒状の材料を三角形状に組むことにより構成してもよい。
本発明による制振パネルの実施例1を示す正面図である。 図1に示す制振パネルの側断面図である。 図1に示す制振パネルの背面図である。 上枠12、下枠14の形状を示す平面図である。 下部固定金具36を下梁56に締結した取付構造を示す断面図である。 実施例2の構成を示す正面図である。 実施例2の構成を示す側面断面図である。 下部固定金具136の構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は側面図である。 下部固定金具136を下梁156に締結した状態を示す断面図である。 下部固定金具136を下梁156に締結した状態を示す正面図である。 実施例3の構成を示す正面図である。 実施例3の構成を示す側断面図である。 実施例3の要部を拡大して示す縦断面図である。
符号の説明
10,100,200 制振パネル
11,139 枠体
12 上枠
12a,14a 凹部
14 下枠
16,18,116,118 縦枠
20,120 上部伝達部材
22,122 下部伝達部材
24 油圧ダンパ
36,136 下部固定金具
38,138 上部固定金具
40,140 制振ダンパユニット
56,156 下梁
58,158 上梁
210 開口部

Claims (7)

  1. 構造物の柱、上梁、下梁から形成される垂直な壁面状空間に取付けられる、2本の縦枠と上枠と下枠からなる四角形の枠体と、
    上端面が前記上枠の上面と同一面となる若しくは上側に突出するように前記枠体に固定された上部伝達部材と、
    下端面が前記下枠の下面と同一面となる若しくは下側に突出するように前記枠体に固定された下部伝達部材と、
    前記上部伝達部材と前記下部伝達部材と間に設けられたダンパと、
    を備えてなることを特徴とする制振パネル。
  2. 前記上部伝達部材の上端前面と当接して締結される面と前記上梁下面と当接して締結される面とを有する上部固定金具と、
    前記下部伝達部材の下端前面と当接して締結される面と前記下梁上面と当接して締結される面とを有する下部固定金具とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の制振パネル。
  3. 前記上枠を前記上部固定金具が、または、前記下枠を前記下部固定金具が、兼ねたことを特徴とする請求項2記載の制振パネル。
  4. 前記上枠及び下枠には、夫々前記上部伝達部材、前記下部伝達部材が挿通される凹部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の制振パネル。
  5. 前記枠体の四角の面の少なくともいずれかの面に構造用合板を取り付けたことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の制振パネル。
  6. 前記構造用合板と前記上部伝達部材及び前記下部伝達部材との間に断熱材を設けたことを特徴とする請求項5に記載の制振パネル。
  7. 前記上部伝達部材の上端及び前記下部伝達部材の下端に開口部を設け、前記上部伝達部材の上端及び前記下部伝達部材の下端を前記枠体に当接させた状態で前記開口部から締結部材を打ち込むことにより、前記枠体の上枠及び下枠を上梁及び下梁に締結することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の制振パネル。
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