JP4023915B2 - 制振装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は制振装置に係り、特に構造物の振動エネルギを吸収するよう構成された制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビルや住宅等の構造物の耐震性を高める手段として、骨組みの対角位置に装架されるブレースに油圧ダンパを取り付けてなる制振構造の開発が進められている。この制振構造では、油圧ダンパにより柱や梁等の骨組み間に骨組を塑性変形させようとする地震の振動エネルギを吸収し、構造物の骨組みを制振させる構成となっている。
【0003】
このような制振構造に用いられる従来のブレースダンパとしては、例えば実開平7−23108号公報に開示された構成のものがある。この公報に記載されたものは、油圧ダンパがブレースとして取り付けられており、油圧ダンパのシリンダ端部が骨組みの角部に連結され、シリンダ内を往復動するピストンに結合されたピストンロッドの端部が骨組みの対角位置に形成された他の角部に連結されている。そして、地震による振動エネルギが構造物の骨組みに伝わると、長方形状に組まれた骨組みが平行四辺形となるように変形させる応力が構造物に作用する。その際の振動エネルギは、油圧ダンパにより吸収される。その結果、構造物は地震による変形が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、住宅の近くを自動車が通過する際に生じる交通振動のような比較的小さな振動エネルギが付与された場合には、油圧ダンパのピストンがシリンダ内を摺動せず、減衰力が発生されない。そのため、比較的振幅が小さく周波数の高い振動が構造物に伝播したときは、油圧ダンパが振動を吸収することができず、自動車が近くを通行する度に構造物が振動することになる。よって、従来は、ブレースダンパが組み込まれて耐震性が向上しているにもかかわらず、交通振動のような小さな振動を十分に制振することができないといった問題がある。
【0006】
そこで、本発明は上記問題を解決した制振装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。
上記請求項1記載の発明は、構造物の梁及び柱に囲まれた空間内に上下方向に2分割して取り付けられた一対のパネルと、
前記空間の上側に配されたパネルの下部に一端が固定され、他端が前記空間の下側に配されたパネルに向けて延在するように設けられた上側のステーと、
前記空間の下側に配されたパネルの上部に一端が固定され、他端が前記空間の上側に配されたパネルに向けて延在するように設けられた下側のステーと、
前記上側と下側のステー間に設けられ、前記一対のパネルの変位に対して減衰力を発生する油圧ダンパと、
前記ステーの他端に設けられ、前記パネルとの間で摩擦力を発生する摩擦部材とを設けたことを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、前記ステーが、前記パネルの両面に対向するように延在形成された一対の板状部を有し、前記一対の板状部間で前記油圧ダンパの端部を回動可能に支持することを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明になる制振装置前提となる参考技術1が構造物に取り付けられた状態を示す正面図である。制振壁パネル10は、住宅用建物等の構造物の壁の一部として組み込まれて構造物の振動を制振する。この制振壁パネル10は、構造物の基礎12上に固定され、且つ両側が構造物の柱13,14に固定される。そして、制振壁パネル10の上部は、柱13,14間に装架された梁15に固定される。
【0016】
このように、制振壁パネル10は、四辺が構造物の基礎12、柱13,14、梁15に囲まれた長方形の空間内に収納されるように組み込まれる。そのため、地震による振動エネルギが構造物に伝播した場合、制振壁パネル10にも振動が付与され、制振壁パネル10を平行四辺形に変形させるような振動エネルギが伝播される。
【0017】
図2は参考技術1の制振装置を示す正面図である。また、図3は図2中D−D線に沿う縦断面図である。図2及び図3に示すように、制振壁パネル10は、長方形に組まれた枠体16と、枠体16内の上下部分に分割して組まれた一対のパネル17,18と、一対のパネル17,18間に装架された一対のステー19,20と、一対のステー19,20間に連結された油圧ダンパ21とから構成されている。
【0018】
制振壁パネル10の枠体16は、構造物の柱13,14、梁15等よりも柔軟性を有する部材(例えば鉄鋼,合成樹脂材等)により形成されている。
枠体16は、両側で上下方向に延在するパネル支柱22,23と、パネル支柱22,23の上端に結合された上側梁24と、パネル支柱22,23の下端に結合された下側梁25とを組み合わせた構成とされている。各パネル支柱22,23及び上側梁24及び下側梁25は、断面が例えばH字状とされている。また、パネル支柱22,23は、上側梁24及び下側梁25に比べて柔軟性を有する形状に形成されており、入力された振動エネルギを油圧ダンパ21に伝えることができる。
【0019】
そして、支柱22,23は、上側梁24、下側梁25に結合されており、上側梁24は梁15に締結され、下側梁25は基礎12に締結されている。また、パネル17,18は、断面がL字状の結合部材26〜28,29〜31を介して枠体16に固定される。
結合部材26〜28,29〜31は、夫々ボルト33B,ナット33Nの締結によりパネル17,18を枠体16に固定している。そして、上側パネル17は、上側と左右両側が枠体16に固定され、下側が固定されない自由端となっている。また、下側パネル18は、下側と左右両側が枠体16に固定され、上側が固定されない自由端となっている。
【0020】
さらに、上側パネル17の自由端となっている下側縁部には、補強板34が嵌合固定されている。また、下側パネル18の自由端となっている上側縁部には、補強板35が嵌合固定されている。この補強板34,35は、パネル17,18が油圧ダンパ21の反力により変形しないようにパネル17,18の強度を高めている。また、補強板34,35は、断面がコ字状とされているため、上側パネル17の下側縁部の前後面あるいは下側パネル18の上側縁部の前後面を覆うように嵌合される。
【0021】
左側のステー19は、上下方向に延在する向きで下側パネル18に取り付けられている。また、右側のステー20は、上下方向に延在する向きで上側パネル17に取り付けられている。また、各ステー19,20は、油圧ダンパ21の全長に応じた距離だけ離間した位置で平行に配され、且つ上側パネル17及び下側パネル18の前面側と後面側に配されている。
【0022】
図1及び図2において、左側に配されたステー19は、上端部19aが上側パネル17から離間し、下端部19bが下側パネル18の補強板35に固定される。また、右側に配されたステー20は、下端部20aが下側パネル18から離間しており、上端部20bが上側パネル17の補強板34に固定される。
図3に示されるように、ステー19,20は、一対ずつ設けられており、補強板34,35を前後方向から挟持するようにボルト45,45により締結される。
【0023】
油圧ダンパ21は、振動方向の変位を吸収する向きとなるように左右方向に横架された状態でステー19と20との間に形成された空間内に収納される。また、油圧ダンパ21は、ステー19,19間に連結された軸41に回動可能に連結されたピストンロッド42と、ステー20,20間に連結された軸43に回動可能に連結されたシリンダ44とを有する。
【0024】
ピストンロッド42は、シリンダ43内のピストン(図示せず)に一体的に結合されている。そのため、油圧ダンパ21は、ステー19と20との離間距離が変化すると、ピストンがシリンダ44内を摺動することにより減衰力を発生させる。
枠体16が変形されない状態、すなわち上側パネル17と下側パネル18とが相対変位しない状態のとき、油圧ダンパ21のピストンは中立位置にある。そして、枠体16に振動が入力されると、上側パネル17と下側パネル18とが同方向に変位するが、上側パネル17の変位量が下側パネル18の変位量よりも大きくなる。
【0025】
そのため、枠体16が左方向又は右方向に変形されると、油圧ダンパ21はピストンが変位してピストン速度に応じた減衰力を発生させる。そして、左方向又は右方向に変形された枠体16が変形前の状態に復帰する際も、油圧ダンパ21はピストンが変位してピストン速度に応じた減衰力を発生させる。
ここで、地震による振動エネルギが構造物に伝播されると、制振壁パネル10は枠体16が平行四辺形となる方向に変形する。これにより、上側パネル17と下側パネル18との間で水平方向(図2に示す振動方向)の相対変位が生ずる。その結果、ステー19,20が振動方向に平行移動する。
【0026】
これにより、ステー19と20との離間距離は、上側パネル17と下側パネル18との間の相対変位が大となるにしたがって大きくなるように変化する。よって、制振壁パネル10に入力される振動エネルギが大となると、油圧ダンパ21は減衰力を発生させて振動エネルギを吸収して振動による加速度を減速させる。これにより制振壁パネル10は、枠体16に入力された振動を制振することができる。
【0027】
このように、上記のような構成とされた制振壁パネル10では、枠体16が構造物の梁15又は柱13,14よりも柔軟性を有する部材により形成されているので、構造物に振動が伝播されると、その振動をロスなく油圧ダンパ21に伝えることができる。
そのため、制振壁パネル10では、枠体16の内部空間に分割して取り付けられた一対のパネル17,18間で相対変位が生じると共に油圧ダンパ21が振動を吸収するため、制振壁パネル10を構造物の壁部として取り付けるだけで制振効果が得られるので、取付作業を簡単且つ短時間で行うことができる。さらに、制振壁パネル10の寸法形状に併せて構造物の取付部を製作することにより、取付部の構造を標準化して取付作業の作業効率を高めることができる。
【0028】
図4は本発明の参考技術2が構造物に取り付けられた状態を示す正面図である。また、図5は図4中E−E線に沿う縦断面図である。尚、図4及び図5において、上記参考技術1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
図4及び図5に示されるように、制振壁パネル10Aのステー19,20間には、2つの油圧ダンパ21A,21Bが並列に配設されている。このように2つの油圧ダンパ21A,21Bが上側パネル17と下側パネル18との間の相対変位を緩衝するため、大地震などのような大きな振動エネルギが入力される場合でも有効に制振動作することができる。
【0029】
また、2つの油圧ダンパ21A,21Bは、上記参考技術1の場合よりも容量に小さく減衰力の小さいものを組み合わせることにより参考技術1の場合と同等の減衰力を得るようにしても良い。この場合、油圧ダンパ21A,21Bの外径が小径化できので、制振壁パネル10Aの薄型化にも対応することができる。
図6は本発明の参考技術3の制振装置が構造物に取り付けられた状態を示す正面図である。
【0030】
図6に示されるように、制振壁パネル10Bの補強板34,35間には、2つの油圧ダンパ21A,21Bが夫々逆方向に傾斜させて取り付けられている。すなわち、油圧ダンパ21A,21Bは、夫々垂直方向に対し逆方向に所定角度(例えば45°)傾斜した状態で取り付けられており、ステー19,20を介さずピストンロッド42の端部42aが上側の補強板34に回動可能に連結され、シリンダ44の端部44aが下側の補強板35に回動可能に連結されている。
【0031】
そのため、上側パネル17と下側パネル18との変位方向によって、一方の油圧ダンパ21Aで圧縮動作を行うのと同時に他方の油圧ダンパ21Bで伸び動作を行うことになる。これにより、油圧ダンパ21A,21Bは、より大きな減衰力で上側パネル17と下側パネル18との間の相対変位を緩衝することができ、特に大地震による振動を良好に制振することができる。さらに、制振壁パネル10Bの設置スペースが制約されるような構造物に装着する場合でも少ない枚数の制振壁パネル10Bで充分な制振効果が得られる。
【0032】
図7は本発明の第実施例の制振装置が構造物に取り付けられた状態を示す正面図である。また、図8は第実施例の制振装置を示す正面図である。また、図9は図8中A−A線に沿う縦断面図である。尚、図7乃至図9において、上記参考技術1〜3と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図7乃至図9に示すように、制振壁パネル11は、長方形に組まれた枠体16と、枠体16内の上下部分に分割して組まれた一対のパネル17,18と、一対のパネル17,18間に装架された一対のステー19,20と、一対のステー19,20間に連結された油圧ダンパ21と、微小振動を制振するための摩擦部材38から構成されている。
【0033】
左側に配されたステー19は、上端部19aが上側パネル17の補強板34にボルト36、ナット37より締結されている。そして、ステー19の下端部19bは、摩擦部材38を介して下側パネル18の補強板35に対向している。
また、ステー19,20は、一対ずつ設けられており、補強板34,35を前後方向から挟持するようにボルト36,39により締結される。そのため、摩擦部材38は、補強板34,35を前後面に摺接するようにステー19,20に支持される。
【0034】
また、右側に配されたステー20は、下端部20aが下側パネル18の補強板35にボルト39、ナット40より締結されている。そして、ステー20の上端部20bは、摩擦部材38を介して上側パネル17の補強板34に対向している。
そして、枠体16に振動が入力されると、上側パネル17と下側パネル18とが同方向に変位するが、上側パネル17の変位量が下側パネル18の変位量よりも大きくなる。そのため、枠体16が左方向又は右方向に変形されると、ステー19,20間に横架された油圧ダンパ21は、ピストンが変位してピストン速度に応じた減衰力を発生させる。
【0035】
ここで、地震による振動エネルギが構造物に伝播されると、制振壁パネル11は枠体16が平行四辺形となる方向に変形する。これにより、上側パネル17と下側パネル18との間で水平方向(図に示す振動方向)の相対変位が生ずる。その結果、ステー19,20が振動方向に平行移動する。
これにより、ステー19と20との離間距離は、上側パネル17と下側パネル18との間の相対変位が大となるにしたがって大きくなるように変化する。よって、制振壁パネル11に入力される振動エネルギが大となると、油圧ダンパ21は減衰力を発生させて振動エネルギを吸収して振動による加速度を減速させる。これにより制振壁パネル11は、枠体16に入力された振動を制振することができる。
【0036】
図10は摩擦部材38の取付構造を示す縦断面図である。
図10に示されるように、摩擦部材38は、例えば摩擦係数の高い合成樹脂材等により形成されており、ステー19,20に対向する外面には、締結用ボルト45が螺合されるめねじ38aが設けられている。よって、摩擦部材38は、各ステー19の下端部19b及びステー20の上端部20bの補強板34,35に対向する内面にボルト45により締結されている。このように摩擦部材38は、各ステー19,20に一体的に固定されているため、振動エネルギが入力されて上側パネル17と下側パネル18との間で相対変位が生じた場合、補強板34,35の前後面を摺動する。
【0037】
その際、摩擦部材38と補強板34,35との間で摩擦力が発生し、摩擦による抵抗力が入力された振動に対する減衰力として作用する。よって、上側パネル17と下側パネル18との間の相対変位による加速度は、摩擦部材38と補強板34,35との間の摩擦力により減衰される。
この摩擦部材38は、補強板34,35との摩擦により枠体16に入力された振動を制振することができるので、例えば交通振動のように油圧ダンパ21で制振することができないような微小振動でも効果的に減衰させることができる。
【0038】
よって、上記のように構成された制振壁パネル11では、地震による振動エネルギが伝播されたときは、上側パネル17と下側パネル18との間の相対変位を油圧ダンパ21により吸収して振動を減衰させることができると共に、交通振動のような微小振動が入力された場合には摩擦部材38と補強板34,35との摩擦により微小振動を減衰させることができる。
【0039】
図11は本発明の第実施例の構成を示す正面図である。また、図12は図10中B−B線に沿う縦断面図である。尚、図11及び図12において、上記第実施例と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図11及び図12に示されるように、制振壁パネル51は、枠体16と、一対のパネル17,18と、上側パネル17に固定された上側ステー52と、下側パネル18に固定された下側ステー53と、上側ステー52の下端と下側ステー53の上端との間に連結された油圧ダンパ21と、上側パネル17と下側パネル18との間で上下方向に延在する摩擦ユニット54,55とから構成されている。
【0040】
油圧ダンパ21は、上側パネル17と下側パネル18とが相対変位すると上側ステー52と下側ステー53との離間距離が変化するため、減衰力を発生させて制振壁パネル51に伝播された振動を制振する。
ここで、地震による振動エネルギが構造物に伝播されると、制振壁パネル51は枠体16が平行四辺形となる方向に変形する。そのため、上側パネル17と下側パネル18との間で水平方向(図11に示す振動方向)の相対変位が生ずる。その結果、ステー52,53が振動方向に平行移動する。
【0041】
これにより、ステー52と53との離間距離は、上側パネル17と下側パネル18との間の相対変位が大となるにしたがって大きくなるように変化する。よって、制振壁パネル51に入力される振動エネルギが大となると、油圧ダンパ21は減衰力を発生させて振動エネルギを吸収して振動による加速度を減速させる。これにより制振壁パネル51は、枠体16に入力された振動を制振することができる。
【0042】
摩擦ユニット54,55は、略同一構成であるので、図12に示す摩擦ユニット5の構成について説明する。図13は摩擦ユニット55の内部構造を拡大して示す縦断面図である。
図13に示されるように、摩擦ユニット55は、上側の補強板34にボルト56により固定された上側ブラケット57と、下側の補強板35にボルト58により固定された下側ブラケット59と、上側ブラケット57の下面から突出するスタッドボルト60に螺合された摩擦ケース61とから構成されている。
【0043】
摩擦ケース61の内部には、下側ブラケット59の摺動面59aに摺動する摩擦部材62と、摩擦部材62を下側ブラケット59の摺動面59aに押圧するコイルバネ63とからなる。
摩擦部材62は、コイルバネ63のバネ力により常に下側ブラケット59の摺動面59aに押圧されているため、上側パネル17と下側パネル18とが相対変位すると摩擦力を発生させて振動エネルギを吸収する。また、摩擦部材62は、磨耗した場合でもコイルバネ63のバネ力により下側ブラケット59の摺動面59aに対する摩擦力を維持しており、摩擦ユニット55の寿命を延ばすことができる。
【0044】
図14は摩擦ケース61の形状を示す図である。
図14に示されるように、摩擦ケース61は、円筒状のケース本体61aの上面61b中央にスタッドボルト60が螺合されるめねじ61cが設けられている。摩擦部材62及びコイルバネ63は、ケース本体61aの内部に収納された状態で組み込まれるため、外部から見えない。また、スタッドボルト60に対するめねじ61cのねじ込み位置を調整することによりコイルバネ63の圧縮量が変化するため、摩擦ケース61を周方向に回動させることにより摩擦部材62への押圧力が変化して摺動面59aに対する摩擦力を任意の大きさに調整することができる。
【0045】
制振壁パネル51に振動エネルギが入力された場合、上側パネル17と下側パネル18との間で相対変位が生じる。そのため、摩擦ユニット54,55の摩擦部材62が下側ブラケット59の摺動面59aを摺動する。これにより、摩擦部材62と摺動面59aとの間で摩擦力が発生し、摩擦による抵抗力が入力された振動に対する減衰力として作用する。よって、上側パネル17と下側パネル18との間の相対変位による加速度は、摩擦部材62と摺動面59aとの間の摩擦力により減衰される。
【0046】
この摩擦部材62は、摺動面59aとの摩擦により枠体16に入力された振動を制振することができるので、例えば交通振動のように微小振動でも効果的に減衰させることができる。
よって、上記のように構成された制振壁パネル51では、地震による振動エネルギが伝播されたときは、上側パネル17と下側パネル18との間の相対変位を油圧ダンパ21により吸収して振動を減衰させることができると共に、交通振動のような微小振動が入力された場合には摩擦部材62と摺動面59aとの摩擦により微小振動を減衰させることができる。
【0047】
図15は本発明の第実施例の構成を示す正面図である。尚、図15において、上記第1,2実施例と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図15に示されるように、制振壁パネル71は、枠体16と、一対のパネル17,18と、上側パネル17に固定された上側ステー52と、下側パネル18に固定された下側ステー53と、上側ステー52の下端と下側ステー53の上端との間に連結された油圧ダンパ21と、上側パネル17と枠体16との間に設けられた摩擦用上側ステー72と、下側パネル18と枠体16との間に設けられた摩擦用下側ステー73とから構成されている。
【0048】
摩擦用上側ステー72は上側パネル17の上側に取り付けられた補強板74にボルト36により締結されており、摩擦用下側ステー73は下側パネル18の下側に取り付けられた補強板75にボルト39により締結されている。
また、摩擦用上側ステー72及び摩擦用下側ステー73の枠体16に対向する内面には、前述したステー19,20と同様に、枠体16の前後面に固定された結合部材27,30を摺動する摩擦部材38が締結されている。このように摩擦部材38は、振動エネルギが入力されて上側パネル17、下側パネル18と枠体16との間で相対変位が生じた場合、枠体16の前後面に固定された結合部材27,30を摺動する。
【0049】
その際、摩擦部材38と枠体16との間で摩擦力が発生し、摩擦による抵抗力が入力された振動に対する減衰力として作用する。よって、上側パネル17、下側パネル18と枠体16との間の相対変位による加速度は、摩擦部材38と枠体16に固定された結合部材27,30との間の摩擦力により減衰される。
この摩擦部材38は、枠体16に固定された結合部材27,30との摩擦により枠体16に入力された振動を制振することができるので、例えば交通振動のように油圧ダンパ21で制振することができないような微小振動でも効果的に減衰させることができる。
【0050】
よって、上記のように構成された制振壁パネル61では、地震による振動エネルギが伝播されたときは、上側パネル17、下側パネル18と枠体16との間の相対変位を油圧ダンパ21により吸収して振動を減衰させることができると共に、交通振動のような微小振動が入力された場合には摩擦部材38と枠体16に固定された結合部材27,30との摩擦により微小振動を減衰させることができる。
【0051】
図16は本発明の第実施例の構成を示す正面図である。尚、図16において、上記第1〜3実施例と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図16に示されるように、制振壁パネル81は、枠体16と、一対のパネル17,18と、上側パネル17に固定された上側ステー72と、下側パネル18に固定された下側ステー73と、上側パネル17の下端と枠体16の支柱22との間で傾斜された状態で取り付けられた第1の油圧ダンパ21Aと、下側パネル18の上端と枠体16との間で傾斜された状態で取り付けられた第2の油圧ダンパ21Bと、上側パネル17の上部と枠体16に取り付けられた結合部材27との間に設けられた摩擦用上側ステー72と、下側パネル18の下部と枠体16に取り付けられた結合部材30との間に設けられた摩擦用下側ステー73とから構成されている。
【0052】
第1の油圧ダンパ21Aは、シリンダ44の端部が枠体16の支柱22に設けられたブラケット82の軸82aに回動可能に連結され、ピストンロッド42の端部が上側の補強板34を挟持するように締結されたブラケット83の軸83aに回動可能に連結されている。また、第2の油圧ダンパ21Bは、シリンダ44の端部が枠体16の支柱23に設けられたブラケット84の軸84aに回動可能に連結され、ピストンロッド42の端部が下側の補強板35を挟持するように締結されたブラケット85の軸85aに回動可能に連結されている。
【0053】
そして、油圧ダンパ21A,21Bは、上側パネル17と下側パネル18とが相対変位すると両端の連結部間(軸82aと軸83aとの間、軸84aと軸85aとの間)との離間距離が変化するため、減衰力を発生させて制振壁パネル81に伝播された振動を制振する。ここで、地震による振動エネルギが構造物に伝播されると、制振壁パネル81は枠体16が平行四辺形となる方向に変形する。そのため、上側パネル17と下側パネル18との間で水平方向(図1に示す振動方向)の相対変位が生ずる。その結果、油圧ダンパ21A,21Bの両端が連結された軸82aと軸83aとの間、及び軸84aと軸85aとの間との離間距離が変化する。
【0054】
よって、制振壁パネル81に入力される振動エネルギが大となると、油圧ダンパ21A,21Bは減衰力を発生させて振動エネルギを吸収し、振動による加速度を減速させる。これにより制振壁パネル81は、枠体16に入力された振動を制振することができる。
また、摩擦用上側ステー72及び摩擦用下側ステー73の枠体16に対向する内面には、枠体16の前後面に固定された結合部材27,30を摺動する摩擦部材38が締結されている。そのため、振動エネルギが入力されて上側パネル17、下側パネル18と枠体16との間で相対変位が生じた場合、摩擦部材38と枠体16の前後面に固定された結合部材27,30との間で摩擦力が発生し、摩擦による抵抗力が入力された振動に対する減衰力として作用する。
【0055】
この摩擦部材38は、枠体16との摩擦により枠体16に入力された振動を制振することができるので、例えば交通振動のように油圧ダンパ21A,21Bで制振することができないような微小振動でも効果的に減衰させることができる。よって、上記のように構成された制振壁パネル81では、地震による振動エネルギが伝播されたときは、上側パネル17、下側パネル18と枠体16との間の相対変位を油圧ダンパ21A,21Bにより吸収して振動を減衰させることができると共に、交通振動のような微小振動が入力された場合には摩擦部材38と枠体16の前後面に固定された結合部材27,30との摩擦により微小振動を減衰させることができる。
【0056】
尚、上記実施例では、制振壁パネルが構造物の柱、梁等により形成された空間に取り付けられる構成を一例として説明したが、これに限らず、振動が発生し易い他の場所(例えば床面、天井等)に設置するようにしても良いのは勿論である。
【0057】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、各ステー間に設けられた油圧ダンパが一対のパネルの変位に対して減衰力を発生し、ステーの他端に設けられた摩擦部材が一対のパネルの変位に対して摩擦力を発生するため、構造物に振動が伝播されると、一対のパネル間で相対変位が生じ、比較的大きな振動エネルギをダンパにより吸収し、交通振動のような小さな振動エネルギを摩擦部材により生じた摩擦力で吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる制振装置前提となる参考技術1が構造物に取り付けられた状態を示す正面図である。
【図2】 参考技術1の制振壁パネルを示す正面図である。
【図3】 図2中D−D線に沿う縦断面図である。
【図4】 本発明の参考技術2が構造物に取り付けられた状態を示す正面図である。
【図5】 図4中E−E線に沿う縦断面図である。
【図6】 本発明の参考技術3の制振装置が構造物に取り付けられた状態を示す正面図である。
【図7】 本発明の第実施例の制振装置が構造物に取り付けられた状態を示す正面図である。
【図8】 第実施例の制振装置を示す正面図である。
【図9】 図8中A−A線に沿う縦断面図である。
【図10】 摩擦部材の取付構造を示す縦断面図である。
【図11】 本発明の第実施例の構成を示す正面図である。
【図12】 図11中B−B線に沿う縦断面図である。
【図13】 摩擦ユニットの内部構造を拡大して示す縦断面図である。
【図14】 摩擦ケースの形状を示す図である。
【図15】 本発明の第実施例の構成を示す正面図である。
【図16】 本発明の第実施例の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
10,10A,10B,10C,11,51,71,81 制振壁パネル
12 基礎
13,14 柱
15 梁
16 枠体
17 上側パネル
18 下側パネル
19,20 ステー
21 油圧ダンパ
21A 第1の油圧ダンパ
21B 第2の油圧ダンパ
22,23 パネル支柱
24 上側梁
25 下側梁
26〜31 結合部材
34,35 補強板
38,62 摩擦部材
42 ピストンロッド
44 シリンダ
52 上側ステー
53 下側ステー
54,55 摩擦ユニット
57 上側ブラケット
59 下側ブラケット
61 摩擦ケース
63 コイルバネ
72 摩擦用上側ステー
73 摩擦用下側ステー
74,75 補強板
82〜85 ブラケット

Claims (2)

  1. 構造物の梁及び柱に囲まれた空間内に上下方向に2分割して取り付けられた一対のパネルと、
    前記空間の上側に配されたパネルの下部に一端が固定され、他端が前記空間の下側に配されたパネルに向けて延在するように設けられた上側のステーと、
    前記空間の下側に配されたパネルの上部に一端が固定され、他端が前記空間の上側に配されたパネルに向けて延在するように設けられた下側のステーと、
    前記上側と下側のステー間に設けられ、前記一対のパネルの変位に対して減衰力を発生する油圧ダンパと、
    前記ステーの他端に設けられ、前記パネルとの間で摩擦力を発生する摩擦部材とを設けたことを特徴とする制振装置。
  2. 前記ステーは、前記パネルの両面に対向するように延在形成された一対の板状部を有し、前記一対の板状部間で前記油圧ダンパの端部を回動可能に支持することを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
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