JP3166266U - 直列式減震装置 - Google Patents

Abstract

【課題】建築物に設置され、地震が建築物に与える損害を減少させる直列式減震装置を提供する。【解決手段】本直列式減震装置８００は、油圧ダンパー１００と減勢部材３００を含む。ここでは減勢部材と油圧ダンパーは直列に連結され、前記減勢部材は直列式減震装置の軸方向に沿って延伸する金属骨組み３１０と二つの金属片部材３３０を含み、二つの金属片部材は金属骨組みの両端にそれぞれ設置され、また直列式減震装置の軸方向に垂直になり、金属骨組みはブロック体３５０に覆われ、これにより、振動エネルギーを吸収し、減震効果を得る。【選択図】図３

Description

本考案は、建築物に設置され、地震が建築物に与える損害を減少させる直列式減震装置に関する。

免震構造技術は主に建築構造物上の適当な位置に特殊な装置を取り付けその構造物の振動数を変え、或いは構造物全体の減勢能力を高めることにより減震を達成させる。台湾地区は地震多発地帯に位置するため、建築構造に取り付けられる減震装置はその耐震能力を強化する必要がある。特に高層建築物にとっては、基本装備となりつつある。

図１Ａと図１Ｂに図示する従来の技術の、減震装置は対角の支柱或いは壁等の構成部材と主構造物が結合され、この構造は風力或いは地震の作用により振動が発生する過程中に、階層間の変位或いは相対運動が引き起こされた場合に減勢機制が働く。よくある減震装置は、
１．液性ダンパー：図１Ａに示すように、油圧ダンパー１０装置の構成部材間の相対運動を利用し粘性液体或いは膠質材料の流動により抵抗力を発生させるもので、その抵抗力の大きさと速度は相関する。
２．変形：図１Ｂに示すように、減勢部材３０の部材料の変形と回復運動中に発生されるエネルギー吸収作用を利用するもので、その抵抗力の大きさと構成部材の変位及び変形は相関する。

しかしながら、前述した図の技術では、作用原理に差異があるため、油圧ダンパーと減勢部材は震動幅が小さい状況と震動幅が大きい状況にそれぞれ別々に適用されるのが好ましい。このため、もし震動幅の小さい状況と大きい状況を同時にカバーするには、それぞれを別々に設置する必要があった。これでは、減震装置を設置するスペースを増加させざるを得ない。

本考案は、このような図の問題に鑑みてなされたものである。上記課題解決のため、本考案は、建築物に設置可能で、地震が建築物に与える損害を減少させる直列式減震装置を提供することを主目的とする。

また、本考案は、油圧ダンパーと減勢部材を含む直列式減震装置を提供することを副目的とする。
さらに本考案は、金属骨組みと二つの金属片部材を含む減勢部材を提供することをもう一つの目的とする。

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本考案に係る直列式減震装置は、油圧シリンダーとピストンロッドから組成され、減勢部材と連結する油圧ダンパーと、油圧ダンパーに直列に連結する減勢部材を含むことを特徴とする。

は従来の技術の概略図である。 は従来の技術の概略図である。 は本考案に係る実施形態の概略図である。 は本考案に係る好ましい実施形態の概略図である。 は本考案と建築構造の支柱構造が連結する実施形態の概略図である。

以下に図面を参照して、本考案を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本考案は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。

図２に示す、本考案の直列式減震装置８００は油圧ダンパー１００と減勢部材３００を含む。ここでは、油圧ダンパー１００は油圧シリンダー１１０とピストンロッド１３０を有するのが好ましい。油圧シリンダー１１０の内部は粘性液体を充満させるのが好ましく、粘性液体はピストンロッド１３０を覆い、これが押された際に抵抗力を生む。ピストンロッド１３０の駆動速度が速くなるほど、抵抗力も大きくなる。これにより、震動エネルギーを吸収し、減震效果を達成させる。

減勢部材３００と油圧ダンパー１００は直列に連結され、実質的に相同である軸線ａ−ａ’を有し、油圧ダンパー１００のピストンロッド１３０は軸線ａ−ａ’方向に沿い油圧シリンダー１１０に対向し移動する。油圧ダンパー１００の一端と減勢部材３００は連結され、他端は建築構造に連結する（詳細は後述する）。ここでは、油圧ダンパー１００と減勢部材３００は溶接方式での連結や、ロック、咬合等の方式で連結される。このほか、油圧ダンパー１００のピストンロッド１３０の一端と減勢部材３００は連結される、または、油圧ダンパー１００の油圧シリンダー１１０の一端と減勢部材３００は連結される。

減勢部材３００は直列式減震装置８００の軸方向（即ち軸線ａ−ａ’）に沿い延伸する金属骨組み３１０と二つの金属片部材３３０からなる。二つの金属片部材３３０は金属骨組み３１０の両端にそれぞれ設置され、また直列式減震装置８００の軸方向に垂直になる。金属片部材３３０の表面の法線と直列式減震装置８００の軸方向は平行である。この二つの金属片部材３３０の連結方式は溶接或いは他方式で金属骨組み３１０の両端に設置される。金属骨組み３１０は十字型金属板で、自身の変形により震動エネルギーを相殺し、減震效果を得、これはＨ型或いはハードル型等異なる形状の金属構造でもよい。

このほか、図３に示す、金属骨組み３１０はブロック体３５０に覆われ、これにより金属骨組み３１０の耐用性は増強され、このブロック体３５０はコンクリートブロック体であり、また、直列式減震装置８００の両端はそれぞれ連結部材５１０と５３０を有し、これらはそれぞれ直列式減震装置８００の両端から軸線ａ−ａ’に沿い外に突出する薄片部材であり、また互いに垂直になる。連結部材５１０と５３０それぞれ開口部を有し、建築構造６００に連結される。

図４に示す、直列式減震装置８００の両端は建築構造６００の支柱構造に対角にそれぞれ連結され、直列式減震装置８００の両端の連結部材５１０と５３０はワイヤ等索状物であり、建築構造６００の構造支柱に対角に連結される。本考案の直列式減震装置８００は油圧ダンパー１００及び減勢部材３００を有し、これにより従来の技術のように油圧ダンパー１００と減勢部材３００をそれぞれ別々に設置する必要が無く、設置スペースのさらなる節約が可能となる。

上述の実施形態は本考案の技術思想及び特徴を説明するためのものにすぎず、当該技術分野を熟知する者に本考案の内容を理解させると共にこれをもって実施させることを目的とし、本考案の特許請求の範囲を限定するものではない。従って、本考案の精神を逸脱せずに行う各種の同様の効果をもつ改良又は変更は、後述の請求項に含まれるものとする。

１０、１００ 油圧ダンパー
１１０ 油圧シリンダー
１３０ ピストンロッド
３０、３００ 減勢部材
３１０ 金属骨組み
３３０ 金属片部材
３５０ ブロック体
５１０ 連結部材
５３０ 連結部材
６００ 建築構造
８００ 直列式減震装置
ａ−ａ’ 軸線

Claims (3)

1. 直列式減震装置であって、
   油圧シリンダーとピストンロッドから構成され、前記減勢部材へ連結される油圧ダンパーと、
   前記油圧ダンパーへ直列に連結される減勢部材を含むことを特徴とする直列式減震装置。
2. 前記減勢部材は、
   前記直列式減震装置の軸方向に沿って延伸する金属骨組みと、
   前記金属骨組みの両端にそれぞれ設置され、また前記直列式減震装置の軸方向に垂直になる二つの金属片部材を含むことを特徴とする、請求項１に記載の直列式減震装置。
3. 前記直列式減震装置の両端にはそれぞれ開口部を有する連結部材が設置されることを特徴とする、請求項１に記載の直列式減震装置。