JP3898975B2 - 制振装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は制振装置に係り、特にダンパの減衰動作により構造物の振動エネルギを吸収するよう構成された制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の制振装置としては、例えば、特開2000−213203号公報に記載されたような構成のものがある。この公報に記載された制振装置は、構造物の梁に固定される上部伝達部材と床等の基礎に固定される下部伝達部材との間に油圧ダンパが取り付けられており、油圧ダンパのシリンダ端部及びピストンロッド端部が水平方向の振動を伝える上部伝達部材又は下部伝達部材に連結されている。また、この制振装置は、住宅の壁内に油圧ダンパを収納させており、油圧ダンパを露出させないように構成されている。
【0003】
上記のように構成された制振装置においては、構造物に水平方向の振動が入力されると、構造物の横揺れに伴って上部伝達部材と下部伝達部材との間で相対変位が生じる。これにより、油圧ダンパでは、作動油が充填されたシリンダ内をピストンが摺動して作動油の粘性抵抗による減衰力を発生する。そして、構造物の振動は、油圧ダンパの減衰動作により緩衝されて振幅が抑制される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載された制振装置では、住宅の壁部の内部に収納する構成であるので、住宅を新築する際に上部伝達部材、下部伝達部材、油圧ダンパを壁内に設置する工事を行った後に壁板材を打ち付けていた。
【0005】
ところで、上記のような新築以外の住宅にも制振装置を取り付けることが検討されている。既存の住宅では、なるべく住宅に手を加えないで制振装置を取り付けることが重要であり、特に住宅の内部には、家具や電化製品などがあるため、設置スペースを確保することが難しく、住宅の外壁に制振装置を取り付けることが要望されている。
【0006】
しかしながら、制振装置を住宅の外壁に取り付ける場合、まず、住宅の骨組みとなる梁や柱が外壁のどの部分にあるのかを新築当初の図面を基に探し出す作業を行う必要がある。そして、1階の基礎に固定された下梁と1階と2階との間の上梁との距離に応じた寸法に木材を切断して上部伝達部材及び下部伝達部材の高さ位置を調整する。
【0007】
次に、下梁と制振装置を覆う化粧板を取り付けるための化粧板取付用の支柱に使用される角材を下梁と上梁との距離に応じた寸法に切断する。この後、化粧板取付用の支柱間に化粧板を横架した状態に取り付けることになる。
【0008】
そのため、制振装置を住宅の外壁に取り付ける場合には、上記のように住宅の構造に応じて上部伝達部材及び下部伝達部材の高さ位置を調整し、且つ化粧板取付用の支柱の全長も個別に所定寸法(下梁と上梁との距離)に切断する必要があり、かなりの手間を要し、能率良く施工することが難くなる。
【0009】
そこで、本発明は上記課題を解決した制振装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。
上記請求項1の発明は、構造物の壁面に設けられ、構造物の上梁からの壁面と平行な水平方向の振動を伝える上部伝達部材と、壁面に設けられ、構造物の下梁からの壁面と平行な水平方向の振動を伝える下部伝達部材と、上部伝達部材と下部伝達部材との間に設けられたダンパとを有する制振装置であって、上梁から外側に突出するように上梁の外側から上部伝達部材を上梁に取り付ける上部取付部材と、下梁から外側に突出するように下梁の外側から下部伝達部材を下梁に取り付ける下部取付部材と、を備えており、上部取付部材、下部取付部材を構造物の外側に取り付けられるので、支柱、化粧板、上部伝達部材、下部伝達部材、ダンパの取付作業が容易に行える。
また、上記請求項2の発明は、下部取付部材と上部取付部材と間の両端に設けられ、上下方向に延びる支柱と、下部取付部材の両端部に設けられ、支柱の下端を支持する下部支持部と、上部取付部材の両端部に設けられ、支柱の上端を支持する上部支持部と、各支柱間に横架される化粧板と、を備えており、支柱を支持する上部支持部材、下部支持部材が上部取付部材、下部取付部材に設けられているので、支柱及び化粧板の取付作業が容易に行える。
【0011】
また、上記請求項の発明は、上部支持部が、支柱の上端を挿通可能に支持するものであり、支柱の全長を正確な長さに切断する必要ないので、支柱の全長にあまり神経を使わずに、取付作業を効率良く行える。
【0012】
また、上記請求項の発明は、支柱間に上部伝達部材、下部伝達部材が壁面に対し直角方向に揺動することを規制する規制部材を設けたものであり、油圧ダンパが化粧板に当接することを防止して構造物に当接音が伝わらないようにする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明になる制振装置の一実施例を示す正面図である。また、図2は図1に示す制振装置の側断面図である。尚、図1において、外壁及び化粧板を省略してある。
【0014】
図1及び図2に示されるように、制振装置10は、構造物の基礎12に横架された下梁14と、2階床16を支持するように横架された上梁18との間に取り付けられている。また、下梁14は、1階床20を支持するように横架されている。尚、制振装置10が取り付けられる構造物としては、例えば、既に建設された木造住宅などである。
【0015】
また、下梁14及び上梁18の側面には、外壁22が形成されており、制振装置10は、外壁22を覆うように家屋の下梁14及び上梁18に直接取り付けられる。既存の構造物の場合、内部に家具や電化製品が設置されているので、内壁に制振装置10を取り付けることは難しい。そのため、制振装置10は、既存の構造物の外壁22の空いているスペースに施工される。
【0016】
制振装置10は、上部伝達部材24と、下部伝達部材26と、油圧ダンパ28と、上部取付金具(上部取付部材)30と、下部取付金具(下部取付部材)32と、スタッド(支柱)34と、下部アタッチメント(下部支持部)36,37と、上部アタッチメント(上部支持部)38,39と、化粧板(図1,図2では省略してある)と、三方枠40とから構成されている。
【0017】
スタッド34、下部アタッチメント36,37及び上部アタッチメント38,39は、例えば、加工性が良く、軽量で腐蝕しにくいアルミニウム合金等により形成されている。
【0018】
上部伝達部材24は、上端が釘またはボルト等の締結部材により上部取付金具30に締結され、上部取付金具30を介して上梁18に固定されている。下部伝達部材26は、下端が釘またはボルト等の締結部材により下部取付金具32に締結され、下部取付金具32を介して下梁14に固定されている。
【0019】
油圧ダンパ28は、台形状に形成された上部伝達部材24と下部伝達部材26との間に介在するように取り付けられている。油圧ダンパ28は、作動油が充填されたシリンダ42と、シリンダ42内を摺動するピストン(図示せず)と、ピストンに結合されたピストンロッド44とからなる。
【0020】
シリンダ42の端部は、下部伝達部材26の上端に締結されたブラケット46に連結されており、ピストンロッド44の端部は、上部伝達部材24の下端に締結されたブラケット48に連結されている。
【0021】
一対のスタッド34は、上部伝達部材24及び下部伝達部材26の左右両側に沿うように上下方向に延在するように設けられている。また、スタッド34の下端は、下部取付金具32の両端に結合された下部アタッチメント36,37に当接支持されている。そして、スタッド34の上端は、上部取付金具30の両端に結合された上部アタッチメント38,39に挿通されて支持されている。
【0022】
そのため、スタッド34の全長は、上端が上部アタッチメント38,39よりも上方に延在する長さであれば良いので、下梁14と上梁18との離間距離に応じた所定長さに正確に切断する必要がなく、おおよそ下梁14と上梁18との離間距離よりも長くなるようにすれば良いので、取付作業時の位置合わせが容易に行える。
【0023】
さらに、一対のスタッド34間には、上部伝達部材24及び下部伝達部材26が外壁22の壁面に対し直角方向に揺動することを規制する振れ止め部材(規制部材)50が横架される。この振れ止め部材50は、上部伝達部材24及び下部伝達部材26の外壁22と平行な水平方向への変位を許容して、外壁22の壁面に対し直角方向への揺動を規制するものである。従って、振れ止め部材50は、油圧ダンパ28のシリンダ42が化粧板74(後述する図14、図15参照)に当接することを防止し、当接音の発生を防止すると共に、油圧ダンパ28へ効率良く振動を入力するようになっている。
【0024】
そして、一対のスタッド34の左右両側及び上方には、三方枠40が取り付けられる。この三方枠40は、スタッド34に固定された化粧板の両端を覆うことで、装置内部に雨水や埃が侵入することを防止する。
【0025】
上記のように構成された制振装置10では、例えば、地震により水平方向の振動が構造物に入力されると、上部伝達部材24と下部伝達部材26との間で水平方向の相対変位(例えば、図1において、左右方向の変位)が生じる。これにより、上部伝達部材24と下部伝達部材26との間に介在する油圧ダンパ28は、シリンダ42内をピストンが摺動して作動油の粘性抵抗による抵抗力(減衰力)を発生して振動を減衰させる。
【0026】
外壁22の内側には、石膏ボード52、筋交い54、断熱材等の内壁56が適宜設けられている。また、外壁22としては、外装材(例えば、サイディングやモルタル等)が用いられる。
【0027】
図3は上部取付金具30、下部取付金具32の構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。尚、上部取付金具30と下部取付金具32とは、同一構成であり、上下の向きを逆向きに取り付けるものであるので、ここでは、下部取付金具32の構成について説明する。
【0028】
図3(A)〜(C)に示されるように、下部取付金具32は、1枚の金属板をクランク形状に曲げ加工したものであり、下梁14に固定されるボルト挿通孔32aが所定のピッチで設けられた第1の固定面32bと、第1の固定面32bに対して直角な水平方向に曲げられ下部伝達部材26の下端が載置される載置面32cと、載置面32cに対して直角に曲げられ下部伝達部材26に固定される釘挿通孔32dが所定のピッチで設けられた第2の固定面32eとを有する。
【0029】
尚、上部取付金具30では、上部伝達部材24の上端を上梁18に固定するための金具であり、上記載置面32cに対応する部分が上部伝達部材24の上端面に当接する当接面30cとなる。
【0030】
図4は下部アタッチメント36の構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
【0031】
図4(A)〜(C)に示されるように、左側に配置される下部アタッチメント36は、側面からみるとコ字状に曲げ加工されたものであり、下部取付金具32の第2の固定面32eに固定される第1の垂直面36aと、第1の垂直面36aに対して直角に曲げられスタッド34(一点鎖線で示す)の下端が載置される水平面36bと、水平面36bに対して直角に曲げられた第2の垂直面36cとを有する。
【0032】
第1の垂直面36aには、下部取付金具32の釘挿通孔32dと一致する所定ピッチの釘挿通孔36dが設けられている。また、第2の垂直面36cには、スタッド34を締結するためのねじ挿通孔36eが設けられている。
【0033】
第2の垂直面36cが対向する水平面36bの左半分の領域には断面形状がコ字状に形成されたスタッド34の下端が載置される。さらに、第1の垂直面36aと対向する位置には、第2の垂直面36cと連続する補強部36fが垂直方向に曲げ加工されている。
【0034】
スタッド34は、上方からみると断面形状がコ字状に形成された、一辺の寸法が水平面36bの奥行きよりも大であるので、第2の垂直面36cと対向する位置には、補強部が設けられていない。
【0035】
従って、水平面36bは、スタッド34を起立させる際の基準面となる。また、下部アタッチメント36は、補強部36fの有無、あるいは釘挿通孔36dとねじ挿通孔36eとの孔径の差違、配置パターンの差違によって取付方向を識別できる。
【0036】
尚、右側に配置される下部アタッチメント37は、下部アタッチメント36と左右対称となる構成であるので、その説明を省略する。
【0037】
図5は下部アタッチメント36,37を下部取付金具32の両端に設けた構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
【0038】
図5(A)〜(C)に示されるように、下部アタッチメント36,37は、第1の垂直面36a,37aを下部取付金具32の第2の固定面32eの両端に締結する。本実施例では、下部取付金具32の釘挿通孔32dに対して第1の垂直面36a,37aの釘挿通孔36d,37dを一致させて釘を貫通させることで同時に締結する。また、下部アタッチメント36,37の第1の垂直面36a,37aを下部取付金具32の第2の固定面32eに対して溶接等により予め一体化する方法を採用することも可能である。
【0039】
図6は上部アタッチメント38の構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は底面図、(C)は側面図である。
【0040】
図6(A)〜(C)に示されるように、左側に配置される上部アタッチメント38は、側面からみるとコ字状に曲げ加工されたものであり、上部取付金具30の第2の固定面30eに固定される第1の垂直面38aと、第1の垂直面38aに対して直角に曲げられた水平面38bと、水平面38bに対して直角に曲げられた第2の垂直面38cとを有する。
【0041】
第1の垂直面38aには、上部取付金具30の釘挿通孔30dと一致する所定ピッチの釘挿通孔38dが設けられている。また、第2の垂直面38cには、スタッド34を締結するためのねじ挿通孔38eが設けられている。
【0042】
水平面36bは、スタッド34の上端が挿通されるように短く形成されている。従って、第2の垂直面38cに対向する部分には、水平面36bが設けられてなく、スタッド34の上端が通過できるように切欠き38gとなっている。さらに、第1の垂直面38aと対向する位置には、第2の垂直面38cと連続する補強部38fが垂直方向に曲げ加工されている。
【0043】
また、上部アタッチメント38は、補強部38fの有無、あるいは釘挿通孔38dとねじ挿通孔38eとの孔径の差違、配置パターンの差違によって取付方向を識別できる。
【0044】
尚、右側に配置される上部アタッチメント39は、上部アタッチメント38と左右対称となる構成であるので、その説明を省略する。
【0045】
図7は上部アタッチメント38,39を上部取付金具30の両端に設けた構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は底面図、(C)は側面図である。
【0046】
図7(A)〜(C)に示されるように、上部アタッチメント38,39は、第1の垂直面38a,39aを上部取付金具30の第2の固定面30eの両端に締結する。本実施例では、上部取付金具30の釘挿通孔30dに対して第1の垂直面38a,39aの釘挿通孔38d,39dを一致させて釘を貫通させることで同時に締結する。また、上部アタッチメント38,39の第1の垂直面38a,39aを上部取付金具30の第2の固定面30eに対して溶接等により予め一体化する方法を採用することも可能である。
【0047】
ここで、上記のように構成された制振装置10の組み立て作業手順▲1▼〜▲6▼について説明する。
【0048】
作業手順▲1▼は、まず、制振装置10を既存の構造物の外壁22に設置する前段階として、外壁22の内側に横架された下梁14と上梁18の高さ位置を確認する。この場合、下梁14と上梁18は、外壁22の内側であるので、目視することができない。そのため、作業者は、建物の構造から下梁14、上梁18の横架位置を新築当時の図面等で確認した後、電動ドリル(図示せず)を用いて当該位置の外壁22に小孔を開けて図面通りの位置に下梁14、上梁18があることを確認する。
【0049】
そして、下梁14、上梁18の高さ位置の差から制振装置10の高さを求め、上部伝達部材24及び下部伝達部材26、スタッド34、三方枠40の全長を決める。尚、スタッド34は、余分の長さを有する棒材を選択し、施工時に余分長さを切断する。
【0050】
作業手順▲2▼は図8(外壁22を省略している)及び図9に示されるように、下部伝達部材26の下端に下部取付金具32を締結部材60(釘等)により締結し、下部取付金具32を締結部材62(ラグスクリュウボルト等)により下梁14に締結する。続いて、上部伝達部材24の上端に上部取付金具30を締結部材64(釘等)により締結し、上部取付金具30を締結部材66(ラグスクリュウボルト等)により上梁18に締結する。尚、締結部材62,66は、制振装置10の荷重を支えるため、他の締結部材よりも太いものが使用されて強度が確保される。
【0051】
次に、上部伝達部材24の下端と下部伝達部材26の上端との間に油圧ダンパ28を取り付ける。その際、シリンダ42の端部がブラケット46を介して下部伝達部材26の上端に締結され、ピストンロッド44の端部がブラケット48を介して上部伝達部材24の下端に締結される。
【0052】
作業手順▲3▼では、図10(外壁22を省略している)及び図11に示されるように、下部伝達部材26の両端に固定された下部アタッチメント36,37の水平面36b,37bにスタッド34の下端を載置した状態で第2の垂直面36c,37cのねじ挿通孔36e,37eに締結部材68(タッピンネジ等)を挿入してスタッド34の側面に第2の垂直面36c,37cを締結する。
【0053】
スタッド34は、例えば、アルミニウム合金等からなる断面形状がコ字状に形成された棒材であり、その全長が下梁14と上梁18との高さ方向の間隔よりも長い寸法に形成されている。そして、スタッド34の上端が上部アタッチメント38,39の切欠き38g,39gに挿通されて水平面38b,39bの上方に延在させる。この状態で、上部アタッチメント38,39の第2の垂直面38c,39cのねじ挿通孔38e,39eに締結部材70(タッピンネジ等)を挿入してスタッド34の上端側面に第2の垂直面38c,39cを締結する。
【0054】
スタッド34の上端がアタッチメント38,39より所定寸法以上突出している場合には、余分な長さを切断する。従って、スタッド34の全長を正確な長さに切断しておく必要がないので、スタッド34の切断作業にあまり神経を使わずに、取付作業を効率良く行える。
【0055】
そして、一対のスタッド34の側面に振れ止め部材50の端部を係合させて一対のスタッド34間に振れ止め部材50を横架させる。これにより、上部伝達部材24及び下部伝達部材26の外壁22の壁面に対し直角方向の変位を規制して油圧ダンパ28が化粧板74に当接することを防止して当接音が構造物に伝わらないようにすると共に、油圧ダンパ28へ効率良く振動を入力する。
【0056】
作業手順▲4▼では、図12(外壁22を省略している)及び図13に示されるように、ライナ72を介在させて三方枠40を外壁22に密着させた状態で三方枠40をスタッド34の側面に締結部材(図示せず)により締結する。
【0057】
作業手順▲5▼では、図14(外壁22を省略している)及び図15に示されるように、三方枠40の内側に化粧板74を嵌め込み、化粧板74をスタッド34の前面に締結部材(図示せず)により締結する。
【0058】
このように、上部取付金具30及び下部取付金具32の両端より左右方向に突出するアタッチメント36〜39にスタッド34を支持させるため、三方枠40及び化粧板74の取付作業が容易に行える。よって、制振装置10の取付作業効率が高まり、従来よりも短い作業時間で取り付けることができる。
【0059】
尚、上記実施例では、制振装置10を既存の住宅の1階と2階との間の外壁に取り付ける場合の構成を一例として説明したが、これに限らず、例えば、木造住宅の2階と3階(または屋根)との間に取り付けることも可能である。
【0060】
また、上記実施例では、外壁22を介して制振装置10を取り付けるものを示したが、これに限らず、外壁22が剥がし易いサイディングやトタン等の材料を用いた住宅であれば、外壁を剥がして直接、上梁18、下梁14の外側から取り付けるようにしても構わない。
【0061】
この場合、制振装置10の各梁に対する取付剛性を高めることができ、油圧ダンパ28に効果的に振動を伝達することができる。
【0062】
さらに、また、上記実施例では、ダンパとして油圧ダンパを用いたものを示したが、別段これに限らず、摩擦ダンパ等の減衰力を発生することができるものであれば構わない。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、構造物の壁面に設けられ、構造物の上梁からの壁面と平行な水平方向の振動を伝える上部伝達部材と、壁面に設けられ、構造物の下梁からの壁面と平行な水平方向の振動を伝える下部伝達部材と、上部伝達部材と下部伝達部材との間に設けられたダンパとを有する制振装置であって、上梁から外側に突出するように上梁の外側から上部伝達部材を上梁に取り付ける上部取付部材と、下梁から外側に突出するように下梁の外側から下部伝達部材を下梁に取り付ける下部取付部材と、を備えており、上部取付部材、下部取付部材を構造物の外側に取り付けられるので、支柱、化粧板、上部伝達部材、下部伝達部材、ダンパの取付作業が容易に行える。
また、請求項2の発明によれば、下部取付部材と上部取付部材と間の両端に設けられ、上下方向に延びる支柱と、下部取付部材の両端部に設けられ、支柱の下端を支持する下部支持部と、上部取付部材の両端部に設けられ、支柱の上端を支持する上部支持部と、各支柱間に横架される化粧板と、を備えており、支柱を支持する上部支持部材、下部支持部材が上部取付部材、下部取付部材に設けられているので、支柱及び化粧板の取付作業が容易に行える。
【0064】
また、上記請求項の発明によれば、上部支持部が、支柱の上端を挿通可能に支持するものであり、支柱の全長を正確な長さに切断する必要ないので、支柱の全長にあまり神経を使わずに、取付作業を効率良く行える。
【0065】
また、上記請求項の発明によれば、支柱間に上部伝達部材、下部伝達部材が壁面に対し直角方向に揺動することを規制する規制部材を設けたものであり、油圧ダンパが化粧板に当接することを防止して構造物に当接音が伝わらないようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる制振装置の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1に示す制振装置の側断面図である。
【図3】上部取付金具30、下部取付金具32の構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
【図4】下部アタッチメント36の構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
【図5】下部アタッチメント36,37を下部取付金具32の両端に設けた構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
【図6】上部アタッチメント38の構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は底面図、(C)は側面図である。
【図7】上部アタッチメント38,39を上部取付金具30の両端に設けた構成を示す図であり、(A)は正面図、(B)は底面図、(C)は側面図である。
【図8】作業手順▲2▼の取付作業を説明するための正面図である。
【図9】作業手順▲2▼の取付作業を説明するための側断面図である。
【図10】作業手順▲3▼の取付作業を説明するための正面図である。
【図11】作業手順▲3▼の取付作業を説明するための側断面図である。
【図12】作業手順▲4▼の取付作業を説明するための正面図である。
【図13】作業手順▲4▼の取付作業を説明するための側断面図である。
【図14】作業手順▲5▼の取付作業を説明するための正面図である。
【図15】作業手順▲5▼の取付作業を説明するための側断面図である。
【符号の説明】
10 制振装置
12 基礎
14 下梁
16 2階床
18 上梁
20 1階床
22 外壁
24 上部伝達部材
26 下部伝達部材
28 油圧ダンパ
30 上部取付金具
32 下部取付金具
34 スタッド
36,37 下部アタッチメント
38,39 上部アタッチメント
40 三方枠
42 シリンダ
44 ピストンロッド
46,48 ブラケット
50 振れ止め部材
60,62,64,66,68,70 締結部材
74 化粧板

Claims (4)

  1. 構造物の壁面に設けられ、前記構造物の上梁からの前記壁面と平行な水平方向の振動を伝える上部伝達部材と、
    前記壁面に設けられ、前記構造物の下梁からの前記壁面と平行な水平方向の振動を伝える下部伝達部材と、
    前記上部伝達部材と前記下部伝達部材との間に設けられたダンパとを有する制振装置であって、
    前記上梁から外側に突出するように前記上梁の外側から前記上部伝達部材を前記上梁に取り付ける上部取付部材と、
    前記下梁から外側に突出するように前記下梁の外側から前記下部伝達部材を前記下梁に取り付ける下部取付部材と、
    を備えたことを特徴とする制振装置。
  2. 前記下部取付部材と前記上部取付部材と間の両端に設けられ、上下方向に延びる支柱と、
    前記下部取付部材の両端部に設けられ、前記支柱の下端を支持する下部支持部と、
    前記上部取付部材の両端部に設けられ、前記支柱の上端を支持する上部支持部と、
    前記各支柱間に横架される化粧板と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の制振装置。
  3. 前記上部支持部は、前記支柱の上端を挿通可能に支持することを特徴とする請求項2に記載の制振装置。
  4. 前記各支柱間に前記上部伝達部材、前記下部伝達部材が前記壁面に対し直角方向に揺動することを規制する規制部材を設けたことを特徴とする請求項2または3に記載の制振装置。
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