一例として示す木枠架構補強材10Aを設置した木枠架構11Aの正面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る木枠架構補強材の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、木枠架構補強材10Aの架構下補強材15の斜視図であり、図3は、架構下補強材15の部分拡大斜視図である。図4は、木枠架構補強材10Aの架構上補強材16の斜視図であり、図5は、架構上補強材16の部分拡大斜視図である。図6は、木枠架構補強材10Aを設置した木枠架構11Aの部分拡大側面図である。図1,2,4では、上下方向を矢印X、横方向を矢印Yで示し、前後方向を矢印Zで示す。
木枠架構補強材10A(木枠架構補強材10Bを含む)は、木造建築物の木枠架構11A(木枠架構11Bを含む)に設置され、木枠架構11Aを補強するとともに、地震等による震動から木造建築物を保護する。木造建築物に特に制限はなく、一般住宅や店舗、社寺等のあらゆる木造建築物に木枠架構補強材10A(木枠架構補強材10Bを含む)を設置することができる。なお、木造建築物には、新築のみならず既設(中古)のそれも含まれる。
木造建築物の木枠架構11A(木枠架構11Bを含む)は、横方向へ離間対向して上下方向へ延びる一対の柱12a,12bと、上下方向へ離間対向して横方向へ延びる土台13および梁14aまたは桁14bとから形成されている。木枠架構11A(木枠架構11Bを含む)は、それら柱12a,12bに形成されたホゾ(図示せず)を土台13および梁14aまたは桁14bに穿孔されたホゾ穴(図示せず)に嵌め込み、それら柱12a,12bと土台13とを木ネジ(図示せず)によって連結しつつ、それら柱12a,12bと梁14aまたは桁14bとを木ネジによって連結することから作られている。木枠架構11Aには、木枠架構補強材10Aが設置されている。
木枠架構補強材10Aは、木枠架構11Aの土台13の側に設置された架構下補強材15と、木枠架構11Aの梁14aまたは桁14bの側に設置された架構上補強材16とから形成されている。架構下補強材15は、第1水平部材17と第1連結部材18と第2連結部材19とから形成されている。架構上補強材16は、第2水平部材20と第3連結部材21と第4連結部材22とから形成されている。
第1水平部材17は、木枠架構11Aの横方向へ対向する柱12a,12bの間であってそれら柱12a,12bの間に延びる土台13の直上に配置されている。第1水平部材17は、木枠架構11Aの横方向内方へせん断力が作用したときにそれら柱12a,12bの水平変形を抑える。第1水平部材17には横方向へ長い六面体の角材(木材)が使用されているが、第1水平部材17が横方向へ長い角柱状の合成樹脂材であってもよい。第1水平部材17は、土台13から上方へ離間する矩形の第1上面23と、土台13の上面24に当接する矩形の第1下面25と、第1上面23と第1下面25との間に延びる矩形の第1両側面26と、一方の柱12aの内側面27に当接する矩形の第1端面28(一方の端面28)と、他方の柱12bの内側面29に当接する矩形の第2端面30(他方の端面30)とを有する。
第1水平部材17の横方向の長さ寸法L1は、横方向へ対向する一方の柱12aと他方の柱12bとの間の土台13の横方向の長さ寸法L2と略同一または土台13の横方向の長さ寸法L2よりもわずかに短い。第1水平部材17は、横方向へ対向する一方の柱12aと他方の柱12bとの間の木枠架構11Aの下スペース31に配置され、一方の柱12aと他方の柱12bとの間に隙間なく嵌め込まれている。
第1水平部材17には、その第1上面23から土台13の上面24に向かって横方向へ並ぶ複数本のビス32(ボルトや釘を含む)が打ち込まれている。第1水平部材17は、それらビス32によって土台13に固定されている。第1水平部材17の前後方向の長さ寸法L3は、土台13の前後方向の長さ寸法L4と略同一である。第1水平部材17は、その第1下面25が土台13の上面24の略全域に当接している。なお、第1水平部材17の前後方向の長さ寸法L3が土台13の前後方向の長さ寸法L4より短くてもよい。
第1連結部材18には、横方向へ長い金属製または合成樹脂製の第1コーチボルト18a(コーチボルト)または横方向へ長い金属製または合成樹脂製の第1ロングビス18b(ロングビス)のいずれかが使用されている。第1コーチボルト18aや第1ロングビス18bは、一方の柱12aと第1水平部材17(土台13)とが交差する第1交差箇所33において、一方の柱12aの外側面34から第1水平部材17の第1端面28に向かって螺着または打ち込まれている。
第1コーチボルト18aや第1ロングビス18bは、そのネジ部35が柱12aの内部を貫通しつつ、第1水平部材17の第1端面28から第1水平部材17の内部に進入している。第1コーチボルト18aや第1ロングビス18bは、木枠架構11Aの横方向外方へせん断力が作用したときにそれら柱12a,12bの水平変形を抑える。
第1コーチボルト18a(第1連結部材18)や第1ロングビス18b(第1連結部材18)によって一方の柱12aと第1水平部材17とが隙間なく連結されている。第1コーチボルト18aまたは第1ロングビス18bのネジ部35の第1水平部材17の第1端面28から第1水平部材17の内部への進入寸法L5を十分に取る(図3参照)。第1コーチボルト18aや第1ロングビス18bは、その頭部36が一方の柱12aの外側面34から柱12aの内部に進入し、頭部36が柱12aの外側面34に露出せず、柱12aの外側面34と第1コーチボルト18aや第1ロングビス18bの頭部36の頂面とが面一になっている。
第2連結部材19には、横方向へ長い金属製または合成樹脂製の第2コーチボルト19a(コーチボルト)または横方向へ長い金属製または合成樹脂製の第2ロングビス19b(ロングビス)のいずれかが使用されている。第2コーチボルト19aや第2ロングビス19bは、他方の柱12bと第1水平部材17(土台13)とが交差する第2交差箇所37において、他方の柱12bの外側面38から第1水平部材17の第2端面30に向かって螺着または打ち込まれている。
第2コーチボルト19aや第2ロングビス19bは、そのネジ部35が柱12bの内部を貫通しつつ、第1水平部材17の第2端面30から第1水平部材17の内部に進入している。第2コーチボルト19aや第2ロングビス19bは、木枠架構11Aの横方向外方へせん断力が作用したときにそれら柱12a,12bの水平変形を抑える。
第2コーチボルト19a(第2連結部材19)や第2ロングビス19b(第2連結部材19)によって他方の柱12bと第1水平部材17とが隙間なく連結されている。第2コーチボルト19aまたは第2ロングビス19bのネジ部35の第1水平部材17の第2端面30から第1水平部材17の内部への進入寸法L5を十分に取る(図3参照)。第2コーチボルト19aや第2ロングビス19bは、その頭部36が他方の柱12bの外側面38から柱12bの内部に進入し、頭部36が柱12bの外側面38に露出せず、柱12bの外側面38と第2コーチボルト19aや第2ロングビス19bの頭部36の頂面とが面一になっている。
木枠架構11Aに架構下補強材15を設置するには、第1水平部材17を一対の柱12a,12bの間の木枠架構11Aの下スペース31に嵌め込み、第1水平部材17の第1下面25を土台13の上面24に当接させるとともに、第1水平部材17の第1および第2端面28,30を各柱12a,12bの内側面27,29に当接させ、第1水平部材17の第1上面23から土台13の上面24に向かってビス32を打ち込み、第1水平部材17を土台13に固定する。
次に、一方の柱12aと第1水平部材17とが交差する第1交差箇所33において、第1コーチボルト18aや第1ロングビス18bを一方の柱12aの外側面34から第1水平部材17の第1端面28に向かって螺着または打ち込み、第1コーチボルト18aや第1ロングビス18bによって一方の柱12aと第1水平部材17とを連結する。他方の柱12bと第1水平部材17とが交差する第2交差箇所37において、第2コーチボルト19aや第2ロングビス19bを他方の柱12bの外側面38から第1水平部材17の第2端面30に向かって螺着または打ち込み、第2コーチボルト19aや第2ロングビス19bによって他方の柱12bと第1水平部材17とを連結する。
図2,3では、4本の第1および第2コーチボルト18a,19aまたは4本の第1および第2ロングビス18b,19bによって各柱12a,12bと第1水平部材17とが連結されているが、3本以下または5本以上の第1および第2コーチボルト18a,19aや第1および第2ロングビス18b,19bによって各柱12a,12bと第1水平部材17とが連結されていてもよい。なお、第1および第2コーチボルト18a,19aや第1および第2ロングビス18b,19bの他に、長尺の釘を利用することもできる。長尺の釘を利用する場合は、第1および第2柱12a,12bの外側面34,38から第1水平部材17の端面28,30に向かって釘を打ち込み、各柱12a,12bと第1水平部材17とを連結する。
第2水平部材20は、木枠架構11Aの横方向へ対向する柱12a,12bの間であってそれら柱12a,12bの間に延びる梁14aまたは桁14bの直下に配置されている。第2水平部材20は、木枠架構11Aの横方向内方へせん断力が作用したときにそれら柱12a,12bの水平変形を抑える。第2水平部材20には横方向へ長い六面体の角材(木材)が使用されているが、第2水平部材20が横方向へ長い角柱状の合成樹脂材であってもよい。第2水平部材20は、梁14aまたは桁14bから下方へ離間する矩形の第2下面39と、梁14aまたは桁14bの下面40に当接する矩形の第2上面41と、第2下面39と第2上面41との間に延びる矩形の第2両側面42と、一方の柱12aの内側面27に当接する矩形の第3端面43(一方の端面43)と、他方の柱12bの内側面29に当接する矩形の第4端面44(他方の端面44)とを有する。
第2水平部材20の横方向の長さ寸法L7は、横方向へ対向する一方の柱12aと他方の柱12bとの間の梁14aまたは桁14bの横方向の長さ寸法L8と略同一または梁14aまたは桁14bの横方向の長さ寸法L8よりもわずかに短い。第2水平部材20は、横方向へ対向する一方の柱12aと他方の柱12bとの間の木枠架構11Aの上スペース45に配置され、一方の柱12aと他方の柱12bとの間に隙間なく嵌め込まれている。
第2水平部材20には、その第2下面39から梁14aまたは桁14bの下面40に向かって横方向へ並ぶ複数本のビス32(ボルトや釘を含む)が打ち込まれている。第2水平部材20は、それらビス32によって梁14aまたは桁14bに固定されている。第2水平部材20の前後方向の長さ寸法L9は、梁14aまたは桁14bの前後方向の長さ寸法L10と略同一である。第2水平部材20は、その第2下面39が梁14aまたは桁14bの下面40の略全域に当接している。なお、第2水平部材20の前後方向の長さ寸法L9が梁14aまたは桁14bの前後方向の長さ寸法L10より短くてもよい。
第3連結部材21には、横方向へ長い金属製または合成樹脂製の第3コーチボルト21a(コーチボルト)または横方向へ長い金属製または合成樹脂製の第3ロングビス21b(ロングビス)のいずれかが使用されている。第3コーチボルト21aや第3ロングビス21bは、一方の柱12aと第2水平部材20(梁14aまたは桁14b)とが交差する第3交差箇所46において、一方の柱12aの外側面34から第2水平部材20の第3端面43に向かって螺着または打ち込まれている。
第3コーチボルト21aや第3ロングビス21bは、そのネジ部35が柱12aの内部を貫通しつつ、第2水平部材20の第3端面43から第2水平部材20の内部に進入している。第3コーチボルト21aや第3ロングビス21bは、木枠架構11Aの横方向外方へせん断力が作用したときにそれら柱12a,12bの水平変形を抑える。
第3コーチボルト21a(第3連結部材21)や第3ロングビス21b(第3連結部材21)によって一方の柱12aと第2水平部材20とが隙間なく連結されている。第3コーチボルト21aまたは第3ロングビス21bのネジ部35の第2水平部材20の第3端面43から第2水平部材20の内部への進入寸法L5を十分に取る(図5参照)。第3コーチボルト21aや第3ロングビス21bは、その頭部36が一方の柱12aの外側面34から柱12aの内部に進入し、頭部36が柱12aの外側面34に露出せず、柱12aの外側面34と第3コーチボルト21aや第3ロングビス21bの頭部36の頂面とが面一になっている。
第4連結部材22には、横方向へ長い金属製または合成樹脂製の第4コーチボルト22a(コーチボルト)または横方向へ長い金属製または合成樹脂製の第4ロングビス22b(ロングビス)のいずれかが使用されている。第4コーチボルト22aや第4ロングビス22bは、他方の柱12bと第2水平部材20(梁14aまたは桁14b)とが交差する第4交差箇所47において、他方の柱12bの外側面38から第2水平部材20の第4端面44に向かって螺着または打ち込まれている。
第4コーチボルト22aや第4ロングビス22bは、そのネジ部35が柱12bの内部を貫通しつつ、第2水平部材20の第4端面44から第2水平部材20の内部に進入している。第4コーチボルト22aや第4ロングビス22bは、木枠架構11Aの横方向外方へせん断力が作用したときにそれら柱12a,12bの水平変形を抑える。
第4コーチボルト22a(第4連結部材22)や第4ロングビス22b(第4連結部材22)によって他方の柱12bと第2水平部材20とが隙間なく連結されている。第4コーチボルト22aまたは第4ロングビス22bのネジ部35の第2水平部材20の第4端面44から第2水平部材20の内部への進入寸法L5を十分に取る(図5参照)。第4コーチボルト22aや第4ロングビス22bは、その頭部36が他方の柱12bの外側面38から柱12bの内部に進入し、頭部36が柱12bの外側面38に露出せず、柱12bの外側面38と第4コーチボルト22aや第4ロングビス22bの頭部36の頂面とが面一になっている。
図4,5では、4本の第3および第4コーチボルト21a,22aまたは4本の第3および第4ロングビス21b,22bによって各柱12a,12bと第2水平部材20とが連結されているが、3本以下または5本以上の第3および第4コーチボルト21a,22aや第3および第4ロングビス21b,22bによって各柱12a,12bと第2水平部材20とが連結されていてもよい。なお、第3および第4コーチボルト21a,22aや第3および第4ロングビス21b,22bの他に、長尺の釘を利用することもできる。長尺の釘を利用する場合は、第3および第4柱12a,12bの外側面34,38から第2水平部材20の端面43,44に向かって釘を打ち込み、各柱12a,12bと第2水平部材20とを連結する。
木枠架構11Aに架構上補強材16を設置するには、第2水平部材20を一対の柱12a,12bの間の木枠架構11Aの上スペース45に嵌め込み、第2水平部材20の第2上面41を梁14aまたは桁14bの下面40に当接させるとともに、第2水平部材20の第3および第4端面43,44を各柱12a,12bの内側面27,29に当接させ、第2水平部材20の第2下面39から梁14aまたは桁14bの下面40に向かってビス32を打ち込み、第2水平部材20を梁14aまたは桁14bに固定する。
次に、一方の柱12aと第2水平部材20とが交差する第3交差箇所46において、第3コーチボルト21aや第3ロングビス21bを一方の柱12aの外側面34から第2水平部材20の第3端面43に向かって螺着または打ち込み、第3コーチボルト21aや第3ロングビス21bによって一方の柱12aと第2水平部材20とを連結する。他方の柱12bと第2水平部材20とが交差する第4交差箇所47において、第4コーチボルト22aや第4ロングビス22bを他方の柱12bの外側面38から第2水平部材20の第4端面44に向かって螺着または打ち込み、第4コーチボルト22aや第4ロングビス22bによって他方の柱12bと第2水平部材20とを連結する。
図7は、木枠架構補強材10Aの架構下補強材15のせん断力に対する抵抗の一例を説明する図である。木枠架構補強材10Aは、地震等による震動によって水平方向のせん断力が木枠架構11Aに生じ、柱12aや柱12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの図7に矢印N1で示す内側方向(横方向内方)へ作用した場合、一方の柱12aの内側面27や他方の柱12bの内側面29に当接する第1水平部材17が図7に矢印N2で示す外側方向(横方向外方)へ抵抗し、第1水平部材17がその圧縮剛性によって柱12aや柱12bの水平変形を抑制する。
なお、架構上補強材16では、柱12aや柱12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの内側方向(横方向内方)へ作用した場合(図7の矢印N1参照)、一方の柱12aの内側面27や他方の柱12bの内側面29に当接する第2水平部材20が外側方向(横方向外方)へ抵抗し(図7の矢印N2参照)、第2水平部材20がその圧縮剛性によって柱12aや柱12bの水平変形を抑制する。
逆に、地震等による震動によって水平方向のせん断力が木枠架構11Aに生じ、柱12aや柱12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの図7に矢印N3で示す外側方向(横方向外方)へ作用した場合、第1水平部材17と柱12aおよび柱12bとを連結する第1コーチボルト18a(第1連結部材18)または第1ロングビス18b(第1連結部材18)や第2コーチボルト19a(第2連結部材19)または第2ロングビス19b(第2連結部材19)が図7に矢印N4で示す内側方向(横方向内方)へ抵抗し、第1コーチボルト18aまたは第1ロングビス18bや第2コーチボルト19aまたは第2ロングビス19bがその引張剛性によって柱12aや柱12bの水平変形を抑制する。
なお、架構上補強材16では、柱12aや柱12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの外側方向(横方向外方)へ作用した場合(図7の矢印N3参照)、第2水平部材20と柱12aおよび柱12bとを連結する第3コーチボルト21a(第3連結部材21)または第3ロングビス21b(第3連結部材21)や第4コーチボルト22a(第4連結部材22)または第4ロングビス22b(第4連結部材22)が内側方向(横方向内方)へ抵抗し(図7の矢印N4参照)、第3コーチボルト21aまたは第3ロングビス21bや第4コーチボルト22aまたは第4ロングビス22bがその引張剛性によって柱12aや柱12bの水平変形を抑制する。
木枠架構補強材10Aは、第1水平部材17を一方の柱12aと他方の柱12bとの間の木枠架構11Aの下スペース31に嵌め込み、第1水平部材17の第1下面25を土台13の上面24に当接させるとともに、第1水平部材17の第1および第2端面28,30を各柱12a,12bの内側面27,29に当接させ、第1水平部材17を土台13に固定し、第2水平部材20を一方の柱12aと他方の柱12bとの間の木枠架構11Aの上スペース45に嵌め込み、第2水平部材20の第2上面41を梁14aまたは桁14bの下面40に当接させるとともに、第2水平部材20の第3および第4端面43,44を各柱12a,12bの内側面27,29に当接させ、第2水平部材20を梁14aまたは桁14bに固定し、第1〜第4コーチボルト18a,19a,21a,22a(第1〜第4連結部材18,19,21,22)または第1〜第4ロングビス18b,19b,21b,22b(第1〜第4連結部材18,19,21,22)を各柱12a,12bの外側面34,38から第1および第2水平部材17,20の各端面28,30,43,44に向かって螺着または打ち込み、第1および第2コーチボルト18a,19aまたは第1および第2ロングビス18b,19bによってそれら柱12a,12bと第1水平部材17とを連結し、コーチボルト21a,22aまたはロングビス21b,22bによってそれら柱12a,12bと第2水平部材20とを連結することで、木枠架構11Aに架構下補強材15と架構上補強材16を施工することができ、別段の加工や特別な配慮を必要とせず木枠架構11Aに容易に施工することができる。
木枠架構補強材10Aは、第1および第2コーチボルト18a,19a(第1および第2連結部材18,19)または第1および第2ロングビス18b,19b(第1および第2連結部材18,19)が各柱12a,12bの内部と第1水平部材17の内部とに螺着または打ち込まれ、コーチボルト21a,22a(第3および第4連結部材21,22)またはロングビス21b,22b(第3および第4連結部材21,22)が各柱12a,12bの内部と第2水平部材20の内部とに螺着または打ち込まれ、第1および第2コーチボルト18a,19aや第1および第2ロングビス18b,19bが各柱12a,12bの外側面34,38から露出することはなく、第1および第2水平部材17,20が土台13や梁14aまたは桁14bからはみ出すことはないから、第1および第2水平部材17,20や第1〜第4コーチボルト18a,19a,21a,22aまたは第1〜第4ロングビス18b,19b,21b,22b(架構下補強材15や架構上補強材16)が木造建築物の他の部材に干渉することはなく、第1および第2水平部材17,20や第1〜第4コーチボルト18a,19a,21a,22aまたは第1〜第4ロングビス18b,19b,21b,22b(架構下補強材15や架構上補強材16)を木枠架構11A内に納めることができ、木枠架構補強材10Aの取り付け後の各種の施工をプランどおりに行うことができる。
木枠架構補強材10Aは、地震等による震動によって水平方向のせん断力が木枠架構11Aに生じ、柱12a,12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの内側方向(横方向内方)に作用した場合、各端面28,30,43,44が各柱12a,12bの内側面27,29に当接する第1水平部材17や第2水平部材20がその圧縮剛性によって各柱12a,12bの水平変形を抑制し、柱12a,12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの外側方向(横方向外方)に作用した場合、第1および第2水平部材17,20と各柱12a,12bとを連結する第1〜第4コーチボルト18a,19a,21a,22a(第1〜第4連結部材18,19,21,22)または第1〜第4ロングビス18b,19b,21b,22b(第1〜第4連結部材18,19,21,22)がその引張剛性によって各柱12a,12bの水平変形を抑制するから、木枠架構11Aの耐震性能を向上させることができ、地震等による水平方向のせん断力によってホゾやホゾ穴が脆性破壊されることはなく、第1〜第4コーチボルト18a,19a,21a,22aまたは第1〜第4ロングビス18b,19b,21b,22bによって各柱12a,12bと土台13との連結や各柱12a,12bと梁14aまたは桁14bとの連結を維持することができ、地震等による震動から木造建築物を保護することができる。
木枠架構補強材10Aは、第1〜第4コーチボルト18a,19a,21a,22a(第1〜第4連結部材18,19,21,22)または第1〜第4ロングビス18b,19b,21b,22b(第1〜第4連結部材18,19,21,22)のネジ部35の進入寸法L5が十分な長さであるから、地震等による震動によって水平方向のせん断力が木枠架構11Aに生じたとしても、第1および第2水平部材17,20と各柱12a,12bとを連結が解除されることはなく、第1水平部材17や第2水平部材20の圧縮剛性によって各柱12a,12bの水平変形を確実に抑制することができ、第1〜第4コーチボルト18a,19a,21a,22aまたは第1〜第4ロングビス18b,19b,21b,22bの引張剛性によって各柱12a,12bの水平変形を確実に抑制することができ、木枠架構11Aの耐震性能を確実に向上させることができる。
図8は、木枠架構補強材10Aを設置した他の一例として示す木枠架構11Bの正面図である。図8に示す木枠架構11Bが図1のそれと異なるところは、木造建築物の震動を抑制する耐震要素の一例である耐震ブレース48がそれら柱12a,12bに架設されている点にある。木枠架構11Bに設置された木枠架構補強材10Aのその他の構成は、図1のそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1の説明を援用することで、木枠架構11Bに設置された木枠架構補強材10Aのその他の構成の詳細な説明は省略する。
木枠架構補強材10Aは、木枠架構11Bの土台13の側に設置された架構下補強材15と、木枠架構11Bの梁14aまたは桁14bの側に設置された架構上補強材16とから形成されている。架構下補強材15は、第1水平部材17と、第1コーチボルト18a(第1連結部材18)または第1ロングビス18b(第1連結部材18)と、第2コーチボルト19a(第2連結部材19)または第2ロングビス19b(第2連結部材19)とから形成されている。架構上補強材16は、第2水平部材20と、第3コーチボルト21a(第3連結部材21)または第3ロングビス21b(第3連結部材21)と、第4コーチボルト22a(第4連結部材22)または第4ロングビス22b(第4連結部材22)とから形成されている。
架構下補強材15を形成する第1水平部材17や第1コーチボルト18a(第1連結部材18)または第1ロングビス18b(第1連結部材18)、第2コーチボルト19a(第2連結部材19)または第2ロングビス19b(第2連結部材19)は、図1の木枠架構補強材10Aのそれらと同一である(図2,3参照)。架構上補強材16を形成する第2水平部材20や第3コーチボルト21a(第3連結部材21)または第3ロングビス21b(第3連結部材21)、第4コーチボルト22a(第4連結部材22)または第4ロングビス22b(第4連結部材22)は、図1の木枠架構補強材10Aのそれらと同一である(図4,5参照)。木枠架構11Bに設置された木枠架構補強材10Aの地震等の震動によるせん断力に対する抵抗は、木枠架構11Aに設置された図1の木枠架構補強材10Aのそれと同一である(図7参照)。
耐震ブレース48は、架構下補強材15と架構上補強材16との間であって、架構下補強材15および架構上補強材16を設置した木枠架構11Bの横方向へ対向する一方の柱12aと他方の柱12bとに架設されている。耐震ブレース48は、一対の固定金具49a,49bと筋かい材50とから形成されている。固定金具49aは、第1交差箇所33の近傍に延びる一方の柱12aの内側面27に取り付けられている。固定金具49bは、第4交差箇所47の近傍に延びる他方の柱12bの内側面29に取り付けられている。筋かい材50は、固定金具49b(他方の柱12b)から固定金具49a(一方の柱12a)に向かって斜め下方へ傾斜して延びている。筋かい材50は、その上端が固定金具49bに連結され、その下端が固定金具49aに連結されている。
耐震ブレース48は、たとえば、筋かい材50に内蔵された履歴ダンパーの塑性変形によって地震等による震動を吸収し、震動エネルギーを減衰させる。なお、耐震ブレース48の種類について特に限定はなく、各種の耐震要素を木枠架構11Bに設置することができる。また、耐震ブレース48の他に、各種の制震ダンパーを木枠架構11Bに設置することもできる。
木枠架構11Bに設置された木枠架構補強材10Aは、木枠架構11Aに設置された木枠架構補強材10Aが有する効果に加え、以下の効果を有する。木枠架構補強材10Aは、架構下補強材15と架構上補強材16とによって木枠架構11Bの接合部耐力(耐震性能)が向上し、地震等による震動によって水平方向のせん断力が木枠架構11Aに生じたとしても、そのせん断力によってホゾやホゾ穴が脆性破壊されることはなく、各柱12a,12bと土台13との連結や各柱12a,12bと梁14aまたは桁14bとの連結を確実に維持することができる。木枠架構補強材10Aは、架構下補強材15と架構上補強材16によって地震等の震動による水平方向のせん断変形が一方の柱12aと他方の柱12bとに架設された耐震ブレース48(耐震要素)に効率良く伝達され、耐震ブレース48の震動抑制機能を最大限に利用することができ、地震等による震動から木造建築物を確実に保護することができる。
図9は、木枠架構補強材10Bを設置した他の一例として示す木枠架構11Aの正面図であり、図10は、木枠架構補強材10Bの架構下補強材15の斜視図である。図11は、木枠架構補強材10Bの架構上補強材16の斜視図である。図9〜11では、上下方向を矢印X、横方向を矢印Yで示し、前後方向を矢印Zで示す。
図9に示す木枠架構補強材10Bが図1のそれと異なるところは、第1連結部材18として第1連結プレート18cおよび第1ドリフトピン18dが使用され、第2連結部材19として第2連結プレート19cおよび第2ドリフトピン19dが使用されているとともに、第3連結部材21として第3連結プレート21cおよび第3ドリフトピン21dが使用され、第4連結部材22として第4連結プレート22cおよび第4ドリフトピン22dが使用されている点にある。木枠架構11Aに設置された木枠架構補強材10Bのその他の構成は、図1のそれらと同一であるから、図1と同一の符号を付すとともに、図1の説明を援用することで、木枠架構11Bに設置された木枠架構補強材10Bのその他の構成の詳細な説明は省略する。
木枠架構補強材10Bは、木枠架構11Aの土台13の側に設置された架構下補強材15と、木枠架構11Aの梁14aまたは桁14bの側に設置された架構上補強材16とから形成されている。架構下補強材15は、第1水平部材17と、第1連結プレート18c(第1連結部材18)および第1ドリフトピン18d(第1連結部材18)と、第2連結プレート19c(第2連結部材19)および第2ドリフトピン19d(第2連結部材19)とから形成されている。架構上補強材16は、第2水平部材20と、第3連結プレート21c(第3連結部材21)および第3ドリフトピン21d(第3連結部材21)と、第4連結プレート22c(第4連結部材22)および第4ドリフトピン22d(第4連結部材22)とから形成されている。第1水平部材17や第2水平部材20は、図1の木枠架構補強材10Aのそれらと同一である。
第1連結プレート18cは、金属または合成樹脂から作られ、平面形状が横方向へ長い四角形の板状に成形されている。第1連結プレート18cには、第1ドリフトピン18dを挿入する貫通孔が穿孔されている。第1連結プレート18cは、一方の柱12aと第1水平部材17(土台13)とが交差する第1交差箇所33において、一方の柱12aの外側面34から第1水平部材17の第1端面28に向かって挿入されている。第1連結プレート18cは、柱12aの内部を貫通しつつ、第1水平部材17の第1端面28から第1水平部材17の内部に進入している。
第1ドリフトピン18dは、金属、合成樹脂または木材から作られて棒状に成形されている。第1ドリフトピン18dは、第1水平部材17の第1両側面26から第1水平部材17の内部に打ち込まれているとともに、柱12aの両側面から柱12aの内部に打ち込まれ、第1連結プレート18cの各貫通孔に挿入されている。第1連結プレート18cおよび第1ドリフトピン18dによって一方の柱12aと第1水平部材17とが隙間なく連結されている。第1連結プレート18cおよび第1ドリフトピン18dは、木枠架構11Aの横方向外方へせん断力が作用したときにそれら柱12a,12bの水平変形を抑える。
第2連結プレート19cは、金属または合成樹脂から作られ、平面形状が横方向へ長い四角形の板状に成形されている。第2連結プレート19cには、第2ドリフトピン19dを挿入する貫通孔が穿孔されている。第2連結プレート19cは、他方の柱12bと第1水平部材17(土台13)とが交差する第2交差箇所37において、他方の柱12bの外側面38から第1水平部材17の第2端面30に向かって挿入されている。第2連結プレート19cは、柱12bの内部を貫通しつつ、第1水平部材17の第2端面30から第1水平部材17の内部に進入している。
第2ドリフトピン19dは、金属、合成樹脂または木材から作られて棒状に成形されている。第2ドリフトピン19dは、第1水平部材17の第1両側面26から第1水平部材17の内部に打ち込まれているとともに、柱12bの両側面から柱12bの内部に打ち込まれ、第2連結プレート19cの各貫通孔に挿入されている。第2連結プレート19cおよび第2ドリフトピン19dによって他方の柱12bと第1水平部材17とが隙間なく連結されている。第2連結プレート19cおよび第2ドリフトピン19dは、木枠架構11Aの横方向外方へせん断力が作用したときにそれら柱12a,12bの水平変形を抑える。
木枠架構11Aに架構下補強材15を設置するには、第1水平部材17を一対の柱12a,12bの間の木枠架構11Aの下スペース31に嵌め込み、第1水平部材17の第1下面25を土台13の上面24に当接させるとともに、第1水平部材17の第1および第2端面28,30を各柱12a,12bの内側面27,29に当接させ、第1水平部材17の第1上面23から土台13の上面24に向かってビス32を打ち込み、第1水平部材17を土台13に固定する。次に、第1交差箇所33において第1連結プレート18cを一方の柱12aの外側面34から第1水平部材17の第1端面28に向かって挿入し、第1ドリフトピン18dを第1水平部材17の第1両側面26から第1水平部材17の内部に向かって打ち込むとともに柱12aの両側面から柱12aの内部に向かって打ち込み、一方の柱12aと第1水平部材17とを連結する。さらに、第2交差箇所37において第2連結プレート19cを他方の柱12bの外側面38から第1水平部材17の第2端面30に向かって挿入し、第2ドリフトピン19dを第1水平部材17の第1両側面26から第1水平部材17の内部に向かって打ち込むとともに柱12bの両側面から柱12bの内部に向かって打ち込み、他方の柱12bと第1水平部材17とを連結する。
図10では、2枚の第1連結プレート18cおよび2枚の第2連結プレート19c、8つの第1ドリフトピン18dおよび8つの第2ドリフトピン19dによって各柱12a,12bと第1水平部材17とが連結されているが、第1連結プレート18cや第2連結プレート19cの数、第1ドリフトピン18dおよび第2ドリフトピン19dの数に特に制限はない。
第3連結プレート21cは、金属または合成樹脂から作られ、平面形状が横方向へ長い四角形の板状に成形されている。第3連結プレート21cには、第3ドリフトピン21dを挿入する貫通孔が穿孔されている。第3連結プレート21cは、一方の柱12aと第2水平部材20(梁14aまたは桁14b)とが交差する第3交差箇所46において、一方の柱12aの外側面34から第2水平部材20の第3端面43に向かって挿入されている。第3連結プレート21cは、柱12aの内部を貫通しつつ、第2水平部材20の第3端面43から第2水平部材20の内部に進入している。
第3ドリフトピン21dは、金属、合成樹脂または木材から作られて棒状に成形されている。第3ドリフトピン21dは、第2水平部材20の第2両側面42から第2水平部材20の内部に打ち込まれているとともに、柱12aの両側面から柱12aの内部に打ち込まれ、第3連結プレート21cの各貫通孔に挿入されている。第3連結プレート21cおよび第3ドリフトピン21dによって一方の柱12aと第2水平部材20とが隙間なく連結されている。第3連結プレート21cおよび第3ドリフトピン21dは、木枠架構11Aの横方向外方へせん断力が作用したときにそれら柱12a,12bの水平変形を抑える。
第4連結プレート22cは、金属または合成樹脂から作られ、平面形状が横方向へ長い四角形の板状に成形されている。第4連結プレート22cには、第4ドリフトピン22dを挿入する貫通孔が穿孔されている。第4連結プレート22cは、他方の柱12bと第2水平部材20(梁14aまたは桁14b)とが交差する第4交差箇所47において、他方の柱12bの外側面38から第2水平部材20の第4端面44に向かって挿入されている。第4連結プレート22cは、柱12bの内部を貫通しつつ、第2水平部材20の第4端面44から第2水平部材20の内部に進入している。
第4ドリフトピン22dは、金属、合成樹脂または木材から作られて棒状に成形されている。第4ドリフトピン22dは、第2水平部材20の第2両側面42から第2水平部材20の内部に打ち込まれているとともに、柱12bの両側面から柱12bの内部に打ち込まれ、第4連結プレート22cの各貫通孔に挿入されている。第4連結プレート22cおよび第4ドリフトピン22dによって他方の柱12bと第2水平部材20とが隙間なく連結されている。第4連結プレート22cおよび第4ドリフトピン22dは、木枠架構11Aの横方向外方へせん断力が作用したときにそれら柱12a,12bの水平変形を抑える。
木枠架構11Aに架構上補強材16を設置するには、第2水平部材20を一対の柱12a,12bの間の木枠架構11Aの上スペース45に嵌め込み、第2水平部材20の第2上面41を梁14aまたは桁14bの下面40に当接させるとともに、第2水平部材20の第3および第4端面43,44を各柱12a,12bの内側面27,29に当接させ、第2水平部材20の第2下面39から梁14aまたは桁14bの下面40に向かってビス32を打ち込み、第2水平部材20を梁14aまたは桁14bに固定する。次に、第3交差箇所46において第3連結プレート21cを一方の柱12aの外側面34から第2水平部材20の第3端面43に向かって挿入し、第3ドリフトピン21dを第2水平部材20の第2両側面42から第1水平部材17の内部に向かって打ち込むとともに柱12aの両側面から柱12aの内部に向かって打ち込み、一方の柱12aと第1水平部材17とを連結する。さらに、第4交差箇所47において第4連結プレート22cを他方の柱12bの外側面38から第2水平部材20の第4端面44に向かって挿入し、第4ドリフトピン22dを第2水平部材20の第2両側面42から第2水平部材20の内部に向かって打ち込むとともに柱12bの両側面から柱12bの内部に向かって打ち込み、他方の柱12bと第2水平部材20とを連結する。
図11では、2枚の第3連結プレート21cおよび2枚の第4連結プレート22c、8つの第3ドリフトピン21dおよび8つの第4ドリフトピン22dによって各柱12a,12bと第2水平部材20とが連結されているが、第3連結プレート21cや第4連結プレート22cの数、第3ドリフトピン21dおよび第4ドリフトピン22dの数に特に制限はない。
図12は、木枠架構補強材10Bの架構下補強材15のせん断力に対する抵抗の一例を説明する図である。木枠架構補強材10Bは、地震等による震動によって水平方向のせん断力が木枠架構11Aに生じ、柱12aや柱12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの図12に矢印N1で示す内側方向(横方向内方)へ作用した場合、一方の柱12aの内側面27や他方の柱12bの内側面29に当接する第1水平部材17が図12に矢印N2で示す外側方向(横方向外方)へ抵抗し、第1水平部材17がその圧縮剛性によって柱12aや柱12bの水平変形を抑制する。
なお、架構上補強材16では、柱12aや柱12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの内側方向(横方向内方)へ作用した場合(図12の矢印N1参照)、一方の柱12aの内側面27や他方の柱12bの内側面29に当接する第2水平部材20が外側方向(横方向外方)へ抵抗し(図12の矢印N2参照)、第2水平部材20がその圧縮剛性によって柱12aや柱12bの水平変形を抑制する。
逆に、地震等による震動によって水平方向のせん断力が木枠架構11Aに生じ、柱12aや柱12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの図12に矢印N3で示す外側方向(横方向外方)へ作用した場合、第1水平部材17と柱12aおよび柱12bとを連結する第1連結プレート18c(第1連結部材18)および第1ドリフトピン18d(第1連結部材18)や第2連結プレート19c(第2連結部材19)および第2ドリフトピン19d(第2連結部材19)が図12に矢印N4で示す内側方向(横方向内方)へ抵抗し、第1連結プレート18cおよび第1ドリフトピン18dや第2連結プレート19cおよび第2ドリフトピン19dがその引張剛性によって柱12aや柱12bの水平変形を抑制する。
なお、架構上補強材16では、柱12aや柱12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの外側方向(横方向外方)へ作用した場合(図12の矢印N3参照)、第2水平部材20と柱12aおよび柱12bとを連結する第3連結プレート21c(第3連結部材21)および第3ドリフトピン21d(第3連結部材21)や第4連結プレート22c(第4連結部材22)および第4ドリフトピン22d(第4連結部材22)が内側方向(横方向内方)へ抵抗し(図12の矢印N4参照)、第3連結プレート21cおよび第3ドリフトピン21dや第4連結プレート22cおよび第4ドリフトピン22dがその引張剛性によって柱12aや柱12bの水平変形を抑制する。
木枠架構補強材10Bは、第1水平部材17を一方の柱12aと他方の柱12bとの間の木枠架構11Aの下スペース31に嵌め込み、第1水平部材17の第1下面25を土台13の上面24に当接させるとともに、第1水平部材17の第1および第2端面28,30を各柱12a,12bの内側面27,29に当接させ、第1水平部材17を土台13に固定し、第2水平部材20を一方の柱12aと他方の柱12bとの間の木枠架構11Aの上スペース45に嵌め込み、第2水平部材20の第2上面41を梁14aまたは桁14bの下面40に当接させるとともに、第2水平部材20の第3および第4端面43,44を各柱12a,12bの内側面27,29に当接させ、第2水平部材20を梁14aまたは桁14bに固定し、第1〜第4連結プレート18c,19c,21c,22c(第1〜第4連結部材18,19,21,22)を各柱12a,12bの外側面34,38から第1および第2水平部材17,20の各端面28,30,43,44に向かって打ち込むとともに、第1〜第4ドリフトピン18d,19d,21d,22d(第1〜第4連結部材18,19,21,22)を第1および第22水平部材17,20の第1および第2両側面26,42および各柱12a,12bの両側面から第1〜第4連結プレート18c,19c,21c,22cに向かって打ち込み、第1〜第4連結プレート18c,19c,21c,22cおよび第1〜第4ドリフトピン18d,19d,21d,22dによってそれら柱12a,12bと第1および第2水平部材17,20とを連結することで、木枠架構11Aに架構下補強材15と架構上補強材16を施工することができ、別段の加工や特別な配慮を必要とせず木枠架構11Aに容易に施工することができる。
木枠架構補強材10Bは、第1〜第4連結プレート18c,19c,21c,22c(第1〜第4連結部材18,19,21,22)や第1〜第4ドリフトピン18d,19d,21d,22d(第1〜第4連結部材18,19,21,22)が各柱12a,12bの内部と第1および第2水平部材17,20の内部とに挿入または打ち込まれ、第1〜第4連結プレート18c,19c,21c,22cや第1〜第4ドリフトピン18d,19d,21d,22dが各柱12a,12bや第1および第2水平部材17,20の外側へ露出することはなく、第1および第2水平部材17,20が土台13や梁14aまたは桁14bからはみ出すことはないから、第1および第2水平部材17,20や第1〜第4連結プレート18c,19c,21c,22c、第1〜第4ドリフトピン18d,19d,21d,22d(架構下補強材15や架構上補強材16)が木造建築物の他の部材に干渉することはなく、第1および第2水平部材17,20や第1〜第4連結プレート18c,19c,21c,22c、第1〜第4ドリフトピン18d,19d,21d,22d(架構下補強材15や架構上補強材16)を木枠架構11A内に納めることができ、木枠架構補強材10Bの取り付け後の各種の施工をプランどおりに行うことができる。
木枠架構補強材10Bは、地震等による震動によって水平方向のせん断力が木枠架構11Aに生じ、柱12a,12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの内側方向(横方向内方)に作用した場合、各端面28,30,43,44が各柱12a,12bの内側面27,29に当接する第1水平部材17や第2水平部材20がその圧縮剛性によって各柱12a,12bの水平変形を抑制し、柱12a,12bにかかる水平方向のせん断力が木枠架構11Aの外側方向(横方向外方)に作用した場合、第1および第2水平部材17,20と各柱12a,12bとを連結する第1〜第4連結プレート18c,19c,21c,22c(第1〜第4連結部材18,19,21,22)や第1〜第4ドリフトピン18d,19d,21d,22d(第1〜第4連結部材18,19,21,22)がその引張剛性によって各柱12a,12bの水平変形を抑制するから、木枠架構11Aの耐震性能を向上させることができ、地震等による水平方向のせん断力によってホゾやホゾ穴が脆性破壊されることはなく、第1〜第4連結プレート18c,19c,21c,22cや第1〜第4ドリフトピン18d,19d,21d,22dによって各柱12a,12bと土台13との連結や各柱12a,12bと梁14aまたは桁14bとの連結を維持することができ、地震等による震動から木造建築物を保護することができる。