JP5171552B2 - 柱と梁の接合部構造 - Google Patents
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Description
前記結合金物60は、少なくとも一方の側面が開放されるとともに、底壁65に前記連結ボルト11を挿通可能な挿通孔65aが形成される金物本体62と、該挿通孔65aに挿通される前記連結ボルト11の上端部に螺合するナット61とを備えており、
前記梁受け手段は、前記連結ボルト11を挿通可能な挿通孔41aが形成されて前記連結ボルト11に外挿される胴部41と、この胴部41の側面に前記梁30(30A)の配設方向に沿って突設されるとともに前記梁30(30A)の端部が係合される被係合部42(42A)とを有する梁受金物40(40A)と、
この梁受金物40(40A)の下端側および上端側にそれぞれ配設されるとともに、前記連結ボルト11を挿通可能な挿通孔51aが形成されて前記連結ボルト11に外挿され、さらに前記梁受金物40(40A)の被係合部42(42A)に係合される梁30(30A)の端部の下面および上面に当接する補強プレート50,50(50A,50A)と、を備えており、
前記梁受金物40(40A)の被係合部42(42A)に係合する梁30(30A)の端部は、前記梁受金物40(40A)および双方の補強プレート50,50(50A,50A)を前記連結ボルト11にそれぞれ外挿するとともに、該連結ボルト11の上端部にナット61を螺合して締め付けることによって、前記下階の柱10と上階の柱20との間に固定されていることを特徴とする。
そして、このように前記梁受金物40(40A)側に強固に押し付けられる前記補強プレート50,50(50A,50A)は、前記梁30(30A)の端部の下面および上面に当接しているので、これら補強プレート50,50(50A,50A)によって前記梁30(30A)の端部を上下から挟み込むことができる。
これによって、前記梁30(30A)の端部を、前記下階の柱10と上階の柱20との間に強固に固定することができるので、これら下階の柱10と上階の柱20と梁30(30A)とを強固に接合することができる。また、このように前記ナット61を前記連結ボルト11の上端部に螺合して締め付けるだけで、前記梁30(30A)の端部を、前記下階の柱10と上階の柱20との間に強固に固定することができるので、これら下階の柱10と上階の柱20と梁30(30A)とを容易に接合することが可能となる。
前記補強プレート50,50(50A,50A)は、前記挿通孔51aが形成されるとともに、前記梁受金物40(40A)と前記下階の柱10および結合金物60との間に挟み込まれる本体板部51と、
この本体板部51と一体形成されるとともに、この本体板部51から前記被係合部42(42A)の突設方向に沿って延出して前記梁30(30A)の端部の下面および上面に当接する当接板部52とを備えていることを特徴とする。
前記被係合部42(42A)は、前記梁30(30A)の端部の下面および上面に当接する双方の当接板部52,52間の長さと略等しい高さに設定された板状体であり、
前記梁30(30A)の端部には、前記被係合部42(42A)が挿入されるスリット31が形成されていることを特徴とする。
したがって、前記梁30(30A)の端部を、前記被係合部42(42A)を前記梁30(30A)の端部に形成されたスリット31に挿入するようにして前記梁受金物40(40A)に係合させるとともに、該梁30(30A)の端部を、前記当接板部52,52によって上下から強固に挟み込むことで、前記梁受金物40(40A)および補強プレート50,50(50A,50A)を介して、前記下階の柱10と上階の柱20と梁30(30A)との一体感が増すこととなる。
これによって、前記下階の柱10や上階の柱20、梁30(30A)等に加わる変形力を効果的に分散させることができるので、耐震性に優れる。
前記梁30(30A)の端部の上面および下面には、前記補強プレート50,50(50A,50A)の当接板部52,52の厚さと略等しい切欠深さに設定されるとともに、この当接板部52,52が係合する切欠部32,32がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
これによって、前記下階の柱10と上階の柱20と梁30(30A)との接合部付近に段差を形成することなく、これら下階の柱10と上階の柱20と梁30(30A)とを接合することができるので、例えば床梁や床パネル、天井梁等を設ける際に段差の有無を考慮する必要が無く、施工しやすい。
前記梁30(30A)の端面には、前記梁受金物40(40A)の胴部41の形状に合わせて切欠部33(33A)が形成されていることを特徴とする。
また、複数の梁30(30A)が前記梁受金物40(40A)を介して交差する場合は、前記複数の梁30(30A)の端面にそれぞれ形成される切欠部33(33A)内に前記梁受金物40(40A)の胴部41を納めることができるので、前記下階の柱10と上階の柱20と梁30(30A)との接合部における納まりがさらに良好なものとなる。そして、このように複数の梁30(30A)の切欠部33(33A)内に前記胴部41を納めることによって、前記梁受金物40(40A)自体を前記複数の梁30(30A)によって隠すことができるので、外観性に優れる。
そして、このように梁受金物側に強固に押し付けられる補強プレートは、梁の端部の下面および上面に当接しているので、これら補強プレートによって梁の端部を上下から挟み込むことができる。
これによって、梁の端部を、下階の柱と上階の柱との間に強固に固定することができるので、これら下階の柱と上階の柱と梁とを強固に接合することができる。また、このようにナットを連結ボルトの上端部に螺合して締め付けるだけで、梁の端部を、下階の柱と上階の柱との間に強固に固定することができるので、これら下階の柱と上階の柱と梁とを容易に接合することが可能となる。
本実施の形態の柱と梁の接合部構造は、図1および図3に示すように、上面に、上方に向かって突出する連結ボルト11が設けられる下階の柱10と、下端部に、該連結ボルト11と結合可能な箱状の結合金物60が固定される上階の柱20との間に梁受け手段を介在させ、この梁受け手段によって梁30の端部を受けてなるものである。
なお、本実施の形態においては、2本の梁30が用いられており、これら2本の梁30が、前記梁受け手段を介して、互いに直交する方向に配設されている。すなわち、本実施の形態の柱と梁の接合部構造は、建物躯体のコーナー部に適用されるものである。
また、前記梁受け手段は、前記連結ボルト11を挿通可能な挿通孔41aが形成されて前記連結ボルト11に外挿される胴部41と、この胴部41の側面に前記梁30の配設方向に沿って突設されるとともに前記梁30の端部が係合される被係合部42とを有する梁受金物40と、この梁受金物40の下端側および上端側にそれぞれ配設されるとともに、前記連結ボルト11を挿通可能な挿通孔51aが形成されて前記連結ボルト11に外挿され、さらに前記梁受金物40の被係合部42に係合される梁30の端部の下面および上面に当接する補強プレート50,50と、を備えている。
すなわち、この下階の柱10の下端部に固定された結合金物60は、前記基礎1の上面から、前記換気台輪2および床パネル3を介して突出するアンカーボルト1aの上端部に螺合するナット61を備えている。
なお、本実施の形態においては、前記挿通孔64a,65aにネジ溝が形成されていない状態となっており、単に各ボルトを通すだけの構成としている。
そして、前記連結ボルト11およびアンカーボルト1aの上端部は前記底壁65の挿通孔65aに挿通されて前記金物本体62内に突出しており、前記固定ボルト14,21の下端部は前記上壁64の挿通孔64aに挿通されて前記金物本体62内に突出している。
なお、このナット61は、前記上壁64および底壁65との間に座金61aを介して前記連結ボルト11およびアンカーボルト1aの上端部と、前記固定ボルト14,21の下端部に螺合している。
また、前記固定ボルト14,21は、前記固定ボルト14,21の直径を、柱孔の内径より小さくして、これら固定ボルト14,21と柱孔の内壁との間に隙間(図示せず)を形成し、この隙間に、例えばエポキシ系接着剤やウレタン系接着剤を充填することによって、前記下階の柱10および上階の柱20にそれぞれ固定されている。
つまり、下階の柱10の上端部に形成される柱孔は、前記高ナット12および埋設ボルト13の形状に合わせて形成されている。なお、この柱孔は、前記下階の柱10および上階の柱20の下端面の柱孔と同じく、前記高ナット12および埋設ボルト13との間に隙間を形成し、この隙間に接着剤を充填する構成となっている。
また、前記梁受金物40を前記連結ボルト11に外挿する際の実施形態は、前記挿通孔41aの内壁に、前記連結ボルト11のネジ山にかみ合うネジ山を形成する構成としてもよいし、形成せずともよく、また、前記柱孔と同じく、この挿通孔41aと前記連結ボルト11との間に隙間を形成し、この隙間に接着剤を充填する構成としてもよい。
前記引掛部42aは、前記被係合部42の上端部に形成されており、前記ピン挿通孔42bは、前記被係合部42の突出方向側端部の近傍に上下に並んで形成されている。
これによって、この切欠部33を前記胴部41に当てはめるようにして前記梁30の端部を前記梁受金物40の被係合部42に係合させることができるので、前記下階の柱10と上階の柱20と梁30との接合部における納まりが良好なものとなる。
その後、対応する前記梁30および被係合部42のピン挿通孔30b,42bに固定ピン44を打ち込むことで、前記梁30の端部を前記被係合部42に係合させる。
したがって、この当接板部52,52の上面と、この当接板部52,52が係合しない部分の梁30の下面および上面とが略面一となる。
これによって、前記下階の柱10と上階の柱20と梁30との接合部付近に段差を形成することなく、これら下階の柱10と上階の柱20と梁30とを接合することができるので、例えば床梁や床パネル、天井梁等を設ける際に段差の有無を考慮する必要が無く、施工しやすい。
なお、この時、前記梁30の端部に形成されるスリット31も、前記切欠部32,32を介して梁30の長さ方向中央側に向かって形成されている。
すなわち、本実施の形態においては、前記双方の切欠部32,32間の上下方向の長さと前記被係合部42の高さも略等しいものとなるように設定されている。
したがって、前記梁30の端部を、前記被係合部42を前記梁30の端部に形成されたスリット31に挿入するようにして前記梁受金物40に係合させるとともに、該梁30の端部を、前記当接板部52,52によって上下から強固に挟み込むことで、前記梁受金物40および補強プレート50,50を介して、前記下階の柱10と上階の柱20と梁30との一体感が増すこととなる。
これによって、前記下階の柱10や上階の柱20、梁30等に加わる変形力を効果的に分散させることができるので、耐震性に優れる。
この時、この下階の柱10の上端部に、前記連結ボルト11を予め設けておくようにしても良い。少なくとも、現場での手間の省略や工期を短くするために、下階の柱10の上端部に前記高ナット12および埋設ボルト13を埋設しておくようにしておくことが好ましい。
この時、これら梁受金物40の被係合部および前記補強プレート50の当接板部52を、前記梁30が配設されるべき方向に向けておく。
そして、このように梁30が係合した状態の梁受金物40の上から、前記梁30の端部の上面に当接する補強プレート50を外挿する。
続いて、前記結合金物60の底壁65の挿通孔65aに挿通された連結ボルト11の上端部に、前記座金61aを介してナット61を螺合する。
したがって、前記連結ボルト11に外挿された前記梁受金物40と補強プレート50と結合金物60とが、前記ナット61と高ナット12との間、つまり前記下階の柱10と上階の柱20との間に強固に挟み込まれることとなる。
すなわち、前記ナット61を、前記連結ボルト11の上端部に螺合して締め付けることで、前記補強プレート50,50を、前記梁受金物40側に強固に押し付けることができる。
これによって、前記梁30の端部を、前記下階の柱10と上階の柱20との間に強固に固定することができるので、これら下階の柱10と上階の柱20と梁30とを強固に接合することができる。また、このように前記ナット61を前記連結ボルト11の上端部に螺合して締め付けるだけで、前記梁30の端部を、前記下階の柱10と上階の柱20との間に強固に固定することができるので、これら下階の柱10と上階の柱20と梁30とを容易に接合することが可能となる。
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した第1の実施の形態とは異なる構成部分のみについて説明する。
これに伴って、前記梁30,30Aの端部の形状や、前記梁受金物40,40Aの構成や、前記補強プレート50,50Aの構成も適宜変更する。
11 連結ボルト
20 上階の柱
30 梁
40 梁受金物
50 補強プレート
60 結合金物
61 ナット
Claims (5)
- 上面に、上方に向かって突出する連結ボルトが設けられる下階の柱と、下端部に、該連結ボルトと結合可能な箱状の結合金物が固定される上階の柱との間に梁受け手段を介在させ、この梁受け手段によって梁の端部を受けてなり、
前記結合金物は、少なくとも一方の側面が開放されるとともに、底壁に前記連結ボルトを挿通可能な挿通孔が形成される金物本体と、該挿通孔に挿通される前記連結ボルトの上端部に螺合するナットとを備えており、
前記梁受け手段は、前記連結ボルトを挿通可能な挿通孔が形成されて前記連結ボルトに外挿される胴部と、この胴部の側面に前記梁の配設方向に沿って突設されるとともに前記梁の端部が係合される被係合部とを有する梁受金物と、
この梁受金物の下端側および上端側にそれぞれ配設されるとともに、前記連結ボルトを挿通可能な挿通孔が形成されて前記連結ボルトに外挿され、さらに前記梁受金物の被係合部に係合される梁の端部の下面および上面に当接する補強プレートと、を備えており、
前記梁受金物の被係合部に係合する梁の端部は、前記梁受金物および双方の補強プレートを前記連結ボルトにそれぞれ外挿するとともに、該連結ボルトの上端部にナットを螺合して締め付けることによって、前記下階の柱と上階の柱との間に固定されていることを特徴とする柱と梁の接合部構造。 - 請求項1に記載の柱と梁の接合部構造において、
前記補強プレートは、前記挿通孔が形成されるとともに、前記梁受金物と前記下階の柱および結合金物との間に挟み込まれる本体板部と、
この本体板部と一体形成されるとともに、この本体板部から前記被係合部の突設方向に沿って延出して前記梁の端部の下面および上面に当接する当接板部とを備えていることを特徴とする柱と梁の接合部構造。 - 請求項2に記載の柱と梁の接合部構造において、
前記被係合部は、前記梁の端部の下面および上面に当接する双方の当接板部間の長さと略等しい高さに設定された板状体であり、
前記梁の端部には、前記被係合部が挿入されるスリットが形成されていることを特徴とする柱と梁の接合部構造。 - 請求項2または3に記載の柱と梁の接合構造において、
前記梁の端部の上面および下面には、前記補強プレートの当接板部の厚さと略等しい切欠深さに設定されるとともに、この当接板部が係合する切欠部がそれぞれ形成されていることを特徴とする柱と梁の接合部構造。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の柱と梁の接合部構造において、
前記梁の端面には、前記梁受金物の胴部の形状に合わせて切欠部が形成されていることを特徴とする柱と梁の接合部構造。
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