JP2009017821A - 被覆チョコレート用油脂組成物 - Google Patents
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Abstract
更にトランス型不飽和脂肪酸を出来る限り含まないチョコレートを提供することにある。
【解決手段】極度硬化したラウリン系油脂である油脂A及び20℃で液体及び/又は液状の油脂である油脂Bを必須成分とする被覆チョコレート用油脂組成物であり、油脂組成物中に油脂Aが30〜96重量%であって、油脂組成物中に油脂Bが4〜70重量%であり、当該油脂組成物を使用してなる、被覆チョコレートである。
【選択図】なし
Description
このような用途のひとつとして、ケーキ、シュー、エクレア等の洋菓子、焼き菓子、和菓子、パン、ドーナツ等のベーカリー製品、冷菓、アイスクリーム等の表面に被覆する用途があげられる。
一般的に被覆用途に用いられるチョコレートは、使用時の簡便性からテンパリングが不要であるものが好まれる場合が多い。さらに被覆後の搬送や包装の工程に速やかに移すためには室温で短時間に固化することが要求される。また、固化した後は視覚的に購買、喫食意欲を高めるために適度なつやを有することが望ましい。加えて当然のことながら食した場合には被覆物からはがれにくく、良好な口溶け、風味の発現を有するものが好まれている。
特許文献2ではパーム核油、パーム核ステアリン、及びそれぞれの水素添加油からなる混和物がカカオ脂代替物として提案されているが、液体油成分を含まないため、やはり食した際に被覆物からのはがれの多さや、食感に制約を生じている。
特許文献3ではラウリン系油脂とS2U及びU3からなる、油の滲み出しを抑制するチョコレート組成物が提案されている。これは特にパン等の水分が15〜30%と高い被覆物に対して効果が得られるものである。
硬化油は一般的にはトランス型不飽和脂肪酸を含む油脂であって、水素添加(硬化とも呼ばれる)によって製造される。この水素添加とは不飽和脂肪酸の2重結合の部分に水素を付加して飽和脂肪酸を作製する工程である。一般に不飽和脂肪酸はその水素の付いている位置がシス型であるが、水素添加の工程でトランス型になる。天然では反芻動物の微生物の作用によりトランス型不飽和脂肪酸が作られる為、乳脂や肉中に含まれる。
近年、このトランス型不飽和脂肪酸は取りすぎると動脈硬化などの心臓病になるリスクを高めるとの研究結果が得られ、欧米諸国では消費者に注意を喚起している。例えば、米国では製品ラベルにトランス型不飽和脂肪酸の含有量を表示する義務を2006年1月より実施しているし、デンマークでは更にトランス型不飽和脂肪酸を2%以上含む加工油脂の販売を禁止している。
日本では従来よりトランス型不飽和脂肪酸の摂取量が欧米より低い為、現時点では特に健康上の問題となることは無いとの見方であるが、それでもよりトランス型不飽和脂肪酸の低い油脂が要望されている。
チョコレートにおいてもトランス型不飽和脂肪酸を出来る限り含まないものが要望されている。
更にトランス型不飽和脂肪酸を出来る限り含まないチョコレートを提供することにある。
本発明の第1は、極度硬化したラウリン系油脂である油脂A及び20℃で液体及び/又は液状の油脂である油脂Bを必須成分とする被覆チョコレート用油脂組成物である。第2は、油脂組成物中に油脂Aが30〜96重量%である、第1記載の被覆チョコレート用油脂組成物である。第3は、油脂組成物中に油脂Bが4〜70重量%である、第1記載の被覆チョコレート用油脂組成物である。第4は、油脂Aがラウリン系油脂の非分画油又は分画油の極度硬化油である、第1記載の被覆チョコレート用油脂組成物である。第5は、油脂Aがラウリン系油脂の2段分画した中融点画分の極度硬化油である、第1記載の被覆チョコレート用油脂組成物である。第6は、第1〜第5何れか1に記載の油脂組成物を使用してなる、被覆チョコレートである。第7は、更に中融点油脂を使用してなる、第6記載の被覆チョコレートである。第8は、第6又は第7に記載のチョコレートを被覆してなる、複合食品である。第9は、食品が、菓子又はベーカリー製品である、第8記載の複合食品である。
更に被覆チョコレート中にトランス型不飽和脂肪酸の存在を抑制でき健康に留意したチョコレートを提供することが可能となった。
極度硬化とは油脂をニッケル触媒等を用いて水素添加する際にヨウ素価1以下まで水素添加することをいう。
極度硬化したラウリン系油脂である油脂Aに用いるラウリン系油脂としてはヤシ油及びパーム核油の非分画油並びにこれらの分別で得られる画分が挙げられ、更にこれらのラウリン系油脂に他の油脂を調合あるいはこれらの油脂とエステル交換等の加工を施した後に極度硬化した油脂を用いることも可能である。
調合する他の油脂としてパーム油、なたね油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック油、胡麻油、月見草油、シア脂、サル脂、カカオ脂等の植物性油脂、または魚油、牛脂、豚脂等の動物性油脂並びにそれらの硬化、分別、エステル交換等を施した加工油脂が例示できる。植物性油脂は動物性油脂に比べて風味的に優れているので植物性油脂が好ましい。
極度硬化することによって、油脂を構成する脂肪酸の全部又は大部分が飽和脂肪酸となる。
特に油脂Aがラウリン系油脂の非分画油又は分画油の極度硬化油であるのが好ましく、更にラウリン系油脂の2段分画した中融点画分の極度硬化油であるのが好ましく、その際のラウリン系油脂はパーム核油が好適である。
これらの場合において極度硬化したラウリン系油脂A中のC12含量は50重量%以上含まれるので最も好ましい。
極度硬化したラウリン系油脂である油脂Aはチョコレートを被覆した際の速やかな固化と食した際の良好な口溶けを両立する目的において効果を発揮する。また一般的にパーム核油やヤシ油といったラウリン系油脂は他の大豆、なたね等に比較し安価な場合が多く、価格的な優位性も有している。極度硬化したラウリン系油脂である油脂Aの使用量は被覆チョコレート油脂組成物中において30〜96重量%、好ましくは40〜95重量%、更に好ましくは50〜90重量%である。少ない場合は被覆時に十分な固化速度が得られず、多い場合は被覆物からはがれ易くなり、食感も硬いものとなる。
少ない場合はチョコレートに適度なつやがなく、食した際には食感が硬すぎて被覆物との一体感が得難くなり、はがれが激しいといった不都合が生じる。多い場合は固化しない、食した際の油性感が強すぎる、包装した場合にべとつくといった問題が生じる。
本発明の被覆チョコレートを製造するに際して、本発明の油脂組成物の必須要件を満たす限りにおいてこれら以外の油脂も使用することができる。例えば、大豆油、ひまわり種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック油、ゴマ油、月見草油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、中鎖トリグリセリド(MCT)等の植物性油脂ならびに乳脂、牛脂、豚脂等の動物性油脂が例示でき、上記油脂類の単独または混合油あるいはそれらの硬化油、分別油、硬化分別油、分別硬化油ならびにエステル交換等を施した加工油脂が使用できる。
この場合においてカカオマス、ココアパウダー由来のカカオ脂を含むものである。
これらの油脂は本発明においては中融点油脂として位置付けでき、融点としては25〜40℃範囲のものである。
このようにして得られた被覆チョコレートは、トランス型不飽和脂肪酸を容易に6.5%以下に出来るし、好ましくは5%以下、更に2%以下に出来る。
(評価方法)
・油脂の融点は日本油化学協会基準油脂分析試験法(1996年版)2.2.4.2(上昇融点)に規定の方法に準じて測定した。
・油脂の脂肪酸組成は日本油化学協会基準油脂分析試験法(1996年版)2.4.1.2メチルエステル化法(三フッ化ホウ素メタノール法)に規定の方法に準じて測定した。・油脂のトランス型不飽和脂肪酸(トランス酸)含量は基準油脂分析法2.4.2.2.に示された方法により分析した。
・被覆チョコレートの固化速度は、チョコレートを完全融解の後50℃に調整し、市販されているドーナツに被覆し、室温25℃で固化するまでの時間を計測することで評価した。この時間を乾き時間という。
・口溶けはチョコレートを市販されているドーナツに被覆し、20℃1日保存後のものを食し、官能により評価した。
・風味はチョコレートを市販されているドーナツに被覆し、20℃1日保存後のものを食し、官能により評価した。
・切れはチョコレートを市販されているドーナツに被覆し、20℃1日保存後のものを食し、官能により評価した。
・つやはチョコレートを市販されているドーナツに被覆し、20℃2日保存後の状態を目視により評価した。
・はがれはチョコレートを市販されているドーナツに被覆し、20℃1日保存後のものを食した際のドーナツからチョコレートがはがれ落ちにくさを評価した。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてパーム核油とパーム油を95:5の比率で調合した後、常法により極度硬化したラウリン系極度硬化油(1)(C12含量46.7%、ヨウ素価1以下、融点41.5℃)20部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)として大豆油(ヨウ素価130)10部を用い、さらに中融点油脂としてパーム核硬化油(C12含量46.9、ヨウ素価4、融点36℃)10部を融解し、この一部をカカオマス5部、ココア20部、砂糖35部、バニラ香料0.1部に加え、60℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.3部を加えながらコンチングを行いダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表1にまとめた。
20℃で液体又は液状である油脂(B)として米ぬか油(ヨウ素価103)10部を用いる以外は実施例1と同様にして、表1に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表1にまとめた。
20℃で液体又は液状である油脂(B)としてコーン油(ヨウ素価120)10部を用いる以外は実施例1と同様にして、表1に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表1にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてヤシ油を極度硬化した油脂(2)(C12含量47.4%、ヨウ素価1以下、融点29℃)25部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)としてなたね油の部分硬化油(ヨウ素価95、融点10℃)5部を用いる以外は、実施例1と同様にして、表1に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表1にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてパーム核中融点画分(ヨウ素価13)を極度硬化した硬化油(3)(C12含量52.8%、ヨウ素価1以下、融点38℃)20部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)としてパームオレイン(ヨウ素価68、融点10℃以下)10部を用い、さらに中融点油脂として低エルシン酸なたね油の硬化油(ヨウ素価71、融点35℃)10部を加える以外は実施例1と同様にして、表1に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表1にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてラウリン系極度硬化油(1)20部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)としてパームオレイン(ヨウ素価68、融点10℃以下)10部を用い、さらに中融点油脂としてヤシ油、パーム油、高エルシン酸なたね油の極度硬化油を40:50:10の比率で調合した後、常法によりランダムエステル交換を行い得られた油脂7部、ココアバター3部を融解し、この一部を全粉乳12部、脱脂粉乳13部、砂糖35部、バニラ香料0.1部に加え、55℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.3部を加えながらコンチングを行いホワイトチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行い、これらの結果を表2にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてヤシ油を極度硬化した油脂(2)43部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)としてパームオレイン(ヨウ素価58、融点21℃)2部を融解し、この一部を全粉乳10部、脱脂粉乳10部、砂糖35部、バニラ香料0.1部に加え、55℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.3部を加えながらコンチングを行いホワイトチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行い、これらの結果を表2にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてラウリン系極度硬化油(1)5部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)として低エルシン酸なたね油の部分硬化油(ヨウ素価95、融点10℃)5部を用い、さらに中融点油脂としてパーム分別中融点部(ヨウ素価45、融点26℃)の部分硬化油(ヨウ素価39.5、融点36℃)10部およびパーム核油の部分硬化油(ヨウ素価4、融点36℃)20部を用いる以外は、実施例1と同様にして、表2に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行い、これらの結果を表2にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてラウリン系極度硬化油(1)25部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)として低エルシン酸なたね油の部分硬化油(ヨウ素価95、融点10℃)20部を用いる以外は、実施例7と同様にして、表2に示した配合にてホワイトチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行い、これらの結果を表2にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてヤシ油を極度硬化した油脂(2)10部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)として低エルシン酸なたね油の部分硬化油(ヨウ素価95、融点10℃)3部を用い、さらに中融点油脂として低エルシン酸なたね油の部分硬化油(ヨウ素価71、融点35℃)13部及びパーム核硬化油(C12含量46.9%、ヨウ素価4、融点36℃)14部を用いる以外は、実施例1と同様にして、表2に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行い、これらの結果を表2にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてパーム核中融点画分(ヨウ素価13)を極度硬化した硬化油(3)(C12含量52.8%、ヨウ素価1以下、融点38℃)50部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)としてパームオレイン(ヨウ素価68、融点10℃以下)10部を用い、砂糖35部を15部に代えた以外は実施例1と同様にして、表2に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところいずれも良好であった。これらの結果を表2にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてラウリン系極度硬化油(1)40部を用いる以外は実施例1と同様にして、表3に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところ口溶け、風味、切れ、つや、はがれにおいて好ましくないものであった。これらの結果を表3にまとめた。
20℃で液体又は液状である油脂(B)としてパームオレイン(ヨウ素価58、融点21℃)10部を用い、中融点油脂としてパーム核硬化油(C12含量46.9、ヨウ素価4、融点36℃)35部を用いてこれらの油脂を融解し、この一部を脱脂粉乳20部、砂糖35部、バニラ香料0.1部に加え、55℃に加熱しながらミキサーで混合し、これをロールリファイナーにて粉砕した後、残りの油脂およびレシチン0.3部を加えながらコンチングを行いホワイトチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところ口溶け、風味、切れにおいて好ましくないものであった。これらの結果を表3にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてラウリン系極度硬化油(1)6部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)として大豆油(ヨウ素価130)1部を用い、さらに中融点油脂としてパーム核硬化油(C12含量46.9、ヨウ素価4、融点36℃)33部を用いる以外は実施例1と同様にして、表3に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところつや、はがれが不良であった。これらの結果を表3にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)として極度硬化した硬化油(3)60部を、また20℃で液体又は液状である油脂(B)として大豆油(ヨウ素価130)10部を用いる以外は実施例1と同様にして、表3に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところ油性感が強く風味が不良であった。これらの結果を表3にまとめた。
高エルシン酸菜種油の極度硬化油(ヨウ素価1以下、融点62℃)5部、パームオレイン(ヨウ素価68、融点10℃以下)15部、パーム核硬化油(C12含量46.9、ヨウ素価4、融点36℃)20部を用いる以外は実施例1と同様にして、表4に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところ口溶け、風味、切れにおいて好ましくないものであった。これらの結果を表4にまとめた。
パーム油の極度硬化油(ヨウ素価1以下、融点58.5℃)7部、パームオレイン(ヨウ素価68、融点10℃以下)13部、パーム核硬化油(C12含量46.9、ヨウ素価4、融点36℃)20部を用いる以外は実施例1と同様にして、表4に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところ口溶け、風味、切れにおいて好ましくないものであった。これらの結果を表4にまとめた。
大豆油の極度硬化油(ヨウ素価1以下、融点65℃)5部、パームオレイン(ヨウ素価68、融点10℃以下)15部、パーム核硬化油(C12含量46.9、ヨウ素価4、融点36℃)20部を用いる以外は実施例1と同様にして、表4に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところ口溶け、風味、切れにおいて好ましくないものであった。これらの結果を表4にまとめた。
極度硬化したラウリン系油脂(A)としてラウリン系極度硬化油(1)3部、パーム核硬化油(C12含量46.9、ヨウ素価4、融点36℃)14部、菜種部分硬化油(ヨウ素価71、融点35℃)13部、大豆硬化油(ヨウ素価54、融点52℃)5部を用いる以外は実施例1と同様にして、表4に示した配合にてダークチョコレートを得た。このチョコレートを用いてドーナツに被覆し、評価方法に従い評価を行ったところ口溶け、切れは許容範囲内、風味、つやはがれは良好であったものの製品中のトランス酸は7.5%と高いものであった。これらの結果を表4にまとめた。
Claims (9)
- 極度硬化したラウリン系油脂である油脂A及び20℃で液体及び/又は液状の油脂である油脂Bを必須成分とする被覆チョコレート用油脂組成物。
- 油脂組成物中に油脂Aが30〜96重量%である、請求項1記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
- 油脂組成物中に油脂Bが4〜70重量%である、請求項1記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
- 油脂Aがラウリン系油脂の非分画油又は分画油の極度硬化油である、請求項1記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
- 油脂Aがラウリン系油脂の2段分画した中融点画分の極度硬化油である、請求項1記載の被覆チョコレート用油脂組成物。
- 請求項1〜請求項5何れか1項に記載の油脂組成物を使用してなる、被覆チョコレート。
- 更に中融点油脂を使用してなる、請求項6記載の被覆チョコレート。
- 請求項6又は請求項7に記載のチョコレートを被覆してなる、複合食品。
- 食品が、菓子又はベーカリー製品である、請求項8記載の複合食品。
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