JP2008519171A - 周波数変換器を備えた紡績機 - Google Patents

Abstract

この発明は、紡績機内の電子部品９，１０を出発点とする。それは、冷却が必要な程多くの熱を発生する周波数変換器などの電子部品である。従って、そのような電子部品は、紡績領域からの浮遊物、埃、その他の汚染物を吸引した排気フロー２内に突き出た冷却フィン１６を備えている。この排気フロー２は、フィルター５で汚染物を除去され、それにより次第に絞り込まれて行く。その量とそのために冷却効果が低下する。それに対して、電子部品９，１０の過熱を防止するために、温度が許容できない程高くなった場合に制御機器１２に信号を送る温度計１７を配備して、制御機器が、フィルターを清掃する必要性が有ることを警告するようにする。この提示は、段階的に行うことができ、最後の段階では、電子部品への電力供給を停止するか、或いは駆動を停止させる。

Description

この発明は、電子部品、特に、排気ダクトを通る排気フロー内に冷却フィンを突き出した周波数変換器を備えた紡績機に関する。

紡績機は、冷却が必要な程多くの熱を発生する電子部品を有する。そのような電子部品に対して、紡績領域からの浮遊物、埃、糸屑等を吸引した排気フロー内に突き出た冷却面を設けることは周知である。それは、そのような排気フローの量が十分であることを前提としている。そのような排気フローは、フィルターによって、混ざっている汚染物を除去されるので、フィルターの堆積物が増大するにつれて、その量が低下する。そのため、フローによる冷却効果も低減する。

以上のことから、この発明の課題は、フィルターの堆積物が増大することにより生じる電子部品の温度上昇を警告することである。

この課題は、請求項１の特徴部に挙げた特徴によって解決される。

第一のアプローチでは、フィルターへの汚染物の堆積増大と、それにより生じる通過する排気フロー量の低下とによって、電子部品の温度上昇が起こるものと考える。従って、先ずは、フィルターを清掃する必要性が有ることを警告する。そのような清掃を行ったにも係わらず、温度上昇が報告される場合、別の原因が有るに相違無く、その原因を探し出さなければならない。

フィルター清掃の必要性に関する提示は、段階的に行うことができ、最後の段階では、電子部品の損傷を防止するために、電子部品を止めて、紡績機の操業を停止する。

図面には、紡績機での配置系統を平面図により模式的に図示している。

紡績機、例えば、リング紡績機又は粗紡機は、排気ダクト１を備えており、そのダクト内を、浮遊物及び／又は埃を含んだ空気が、換気扇３によって、例えば、ここでは図示されていない糸切れ吸入位置から矢印方向２に吸引される。浮遊物及び／又は埃を含んだ空気を取り込んだ後、その空気をフィルターボックス４に通して、その中の一つ以上のフィルター５により、混入している浮遊物及び／又は埃を回収する。換気扇３は、清浄化された空気を再び矢印方向６に糸道内に吹き出している。この吹出しは、放出された熱を糸道に加えないように、空調設備内に行うことも可能である。

紡績機は、複数の電気駆動モーターを有し、ここでは、例として、その中の二つを符号７と８で表示し、図示している。この場合、紡績機のスピンドル、フライヤー又はその他の動作機器に対する駆動モーターとすることができる。回転数を変更することが可能な三相交流モーターとし、その回転数を調整可能な周波数変換器９と１０により決定する。配線１１を介して供給される電力の周波数は、制御機器１２を通し、配線１３を介して周波数変換器９と１０に供給される。周波数変換器９と１０は、制御配線１４を介して回転数信号を与えられ、その信号にもとづき、モーター配線１５を介してモーター７と８に提供される、モーターを駆動するための周波数を制御する。

周波数変換器９と１０は、特に、整流器とインバーターを有し、それらは、避けられない熱を発生して、動作中に周波数変換器の温度を上昇させる。この熱を排出して、周波数変換器の過熱を防止するために、周波数変換器は、排気ダクト１内に充満する空気フローに突き出た冷却フィンを備えている。即ち、発生した熱は、その空気フローによって排出される。

当然のことながら、周波数変換器９と１０の排熱に代わって、紡績機の別の電気又は電子部品の排熱も、排気ダクト１内の空気フローにより排出することができ、その場合同様にその空気フロー内に冷却フィンを突き出している。即ち、紡績機の電力供給を直流で行う場合、部品９，１０は、インバーターだけを備えることができる。

排気ダクト１内での十分な熱を排出、冷却するための空気フロー２は、その量がフィルター５への浮遊物と埃の堆積によって大幅に絞り込まれ過ぎない場合にのみ得られる。従って、フィルターを時々又は定期的に清掃する必要が有る、即ち、堆積物を除去する必要が有る。それを行わない場合、十分な熱の排出が行われず、過熱して、電気又は電子部品、即ち、例えば、周波数変換器９，１０が故障する可能性が有る。

そういうことを防止、保証するために、電子部品９，１０は、温度計１７を備えており、この温度計は、所定の温度を上回った場合に、信号配線１８又は１９を介して制御機器１２に信号を出力する。この信号は、到達している温度の高さに依存して符号化することができる、即ち、例えば、温度が上昇するに従って増大させることができる。この信号に対する制御機器の反応は、段階的に行うことができる。

制御機器１２は、先ずディスプレイ２０上にフィルター５を清掃する必要性が有ることを表示することができる。一定の時間内に対処されなかった場合、或いは信号が更に高い温度を報告してきた場合、光学的な表示機器２１を用いて、或いは音響信号により、清掃する必要性が有ることを提示することができる。フィルター５の清掃後においても、一つ以上の電子部品の温度が低下しない場合、別の原因が有るに相違無く、その原因を探し出さなければならない。

一つの電気又は電子部品の温度が、それを故障させる虞の有る高さに達した場合、制御機器１２は、最終的に電力の供給を停止することができ、その目的のために、電力供給線１１／１３が、この制御機器を介して配線されている。しかし、多くの場合、制御機器が制御した形で駆動を停止させるのが、その目的に適ったことである。そうすることによって、障害、例えば、糸切れなどが防止される。

電気又は電子部品９，１０の冷却フィン１６は、浮遊物と埃が付着しないように、排気ダクト１を通る空気フローの方向に対してフィルターボックス４の後で、排気ダクト１内に、そのため清浄化された空気フロー内に突き出ている。排気ダクトは、有利には、その領域に、冷却フィンを容易に取り付けることが可能な平坦な壁面を有する。

冷却フィン１６は、清浄化された空気フロー内に突き出ており、そのため汚染に曝されていない。しかし、フィルター５は、通常微粒子を回収しないので、排気ダクト１の冷却フィンと対向する側に、取り外し可能な蓋で閉鎖された開口部２２を配置して、時々冷却フィンの微粒子を取り除くために、その開口部を通して、冷却フィンにアクセスすることを可能としている。

紡績機での配置系統の模式的な平面図

符号の説明

１ 排気ダクト
２ 矢印方向
３ 換気扇
４ フィルターボックス
５ フィルター
６ 矢印方向
７ 駆動モーター
８ 駆動モーター
９ 周波数変換器
１０ 周波数変換器
１１ 電力供給線
１２ 制御機器
１３ 電力供給線
１４ 制御配線
１５ モーター配線
１６ 冷却フィン
１７ 温度計
１８ 信号配線
１９ 信号配線
２０ ディスプレイ
２１ 光学的な表示機器
２２ 開口部

Claims (7)

1. 電子部品、特に、排気ダクトを通る排気フロー内に冷却フィンを突き出した周波数変換器を備えた紡績機において、
   電子部品（９，１０）が、温度計（１７）を備えており、この温度計は、電子部品の温度が許容できない程上昇した場合に、制御機器（１２）に警報信号を発出して、この制御機器が、警報信号により、排気フロー（２）内の少なくとも一つのフィルター（５）を清掃する必要性が有ることを提示することを特徴とする紡績機。
2. 制御機器（１２）が、第一の警報段階において、排気フロー内の少なくとも一つのフィルター（５）を清掃する必要性が有ることをディスプレイ上に表示することを特徴とする請求項１に記載の紡績機。
3. 制御機器（１２）が、第二の警報段階において、光学的及び／又は音響的な警報機器（２１）により、排気フロー（２）内の少なくとも一つのフィルター（５）を清掃する必要性が有ることを提示することを特徴とする請求項１に記載の紡績機。
4. 制御機器（１２）が、第三の警報段階において、電子部品（９，１０）への電力供給を停止するか、或いは制御した形で駆動を停止させることを特徴とする請求項１に記載の紡績機。
5. 電子部品（９，１０）の冷却フィン（１６）が、排気フロー（２）のフロー方向に対してフィルターボックス（４）の後で、清浄化された空気フロー内に突き出ていることを特徴とする請求項１に記載の紡績機。
6. 排気ダクト（１）は、少なくとも冷却フィン（１６）が突き出ている領域に平坦な壁面を有することを特徴とする請求項１に記載の紡績機。
7. 排気ダクト（１）は、少なくとも冷却フィン（１６）が突き出た領域に対向した所に、蓋により閉鎖された開口部（２２）を有し、清掃のために、その開口部を通して冷却フィンにアクセスすることが可能であることを特徴とする請求項１に記載の紡績機。

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