JP2008309354A - 熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱処理部を循環する空気の温度に依存することなく、被処理物を熱処理する際に発生する昇華物を酸化分解することができる熱処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る熱処理装置10は、被処理物Wを熱処理する熱処理部20と、空気を加熱して循環させる空気調整部30と、で構成される断熱炉11を備え、この断熱炉11は、被処理物Wを熱処理する際に発生する昇華物を分解可能な光触媒手段31を有し、この光触媒手段31は、光が照射され且つ断熱炉11内を循環する空気と接触する位置に配置されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、被処理物を熱処理する熱処理装置に関する。
従来から、熱処理装置としては、熱処理部内に被処理物が収納された状態で、前記熱処理部内の空気が循環しながら加熱することにより、前記被処理物を熱処理するものが知られている。
例えば、この熱処理装置は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイのフラットパネルディスプレイ(FPD)の製作等に用いられ、予めガラス板等の基板(被処理物)に対して特定の溶液を塗布して加熱乾燥させたものを前記加熱処理部内に収容し、加熱処理部内を循環する所定温度の熱風に晒して熱処理(焼成)するための装置である。
前記熱処理装置において、前記被処理物が所定温度の熱風に晒されて熱処理される際に、この熱処理に伴って被処理物上に塗布されている特定の溶液等が気化(昇華)し、揮発性有機化合物(VOC)等の昇華物が発生する。
この昇華物は、前記熱処理部内に収納された被処理物の出し入れによる温度低下や、換気のために導入される外気等の影響で再結晶化し、この再結晶した昇華物が熱処理装置の内部に付着して被処理物の品質を低下させる等の問題を生じさせていた。
この問題を解消するために、前記熱処理部内を循環する熱風(加熱された空気)の循環経路における被処理物の下流側に、前記昇華物を酸化分解するための熱触媒を配置した熱処理装置が開発された(特許文献1参照)。
この熱処理装置のように熱触媒が配置されることで、被処理物の熱処理によって発生して前記熱風に含まれることとなった昇華物の大部分は、直ぐに前記熱触媒と接触して酸化分解される。その結果、前記熱触媒を通過した熱風は、熱処理に伴って発生した昇華物を殆ど含まないものとなる。
特開2006−17357号公報
ところで、前記熱触媒は、被処理物から発生する昇華物の酸化分解反応を促進するためのものであり、一般に、活性金属が白金(Pt)やパラジウム(Pd)等の貴金属や、これらの貴金属の合金等で構成される。これら熱触媒は、約150〜200℃程度の温度雰囲気下から触媒活性を示し、通常は、230〜250℃程度で十分な触媒活性を示す。そして、さらに高温とすることで、より反応性が高くなる。即ち、前記熱触媒における触媒活性は、雰囲気の温度に依存する。
従って、被処理物や塗布する溶剤の種類等によって、熱風の温度を前記触媒活性に十分な温度(所定温度)まで昇温できない場合、即ち、比較的低温で被処理物の熱処理が行われる場合、上記熱触媒を備えた熱処理装置であっても熱処理部を循環する熱風に含まれる昇華物が十分に酸化分解されない場合がある。そのため、この酸化分解されなかった昇華物の前記装置内への付着により、被処理物の品質の低下等の問題が生じる可能性が懸念された。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、熱処理部を循環する空気の温度に依存することなく、被処理物を熱処理する際に発生する昇華物を分解することができる熱処理装置を提供することを課題とする。
そこで、上記課題を解消すべく、本発明に係る熱処理装置は、被処理物を熱処理する熱処理部と空気を加熱して循環させる空気調整部とで構成される断熱炉を備え、この断熱炉は、前記被処理物を熱処理する際に発生する昇華物を分解可能な光触媒手段と、外部からの光を前記断熱炉内に採光する採光手段と、を有し、前記光触媒手段は、前記採光手段によって採光された光が照射され且つ前記循環する空気と接触する位置に配置されることを特徴とする。
かかる構成によれば、前記断熱炉内において、前記光触媒手段が採光された光を照射されるだけで、前記循環する空気に含まれる昇華物を分解する。即ち、光触媒手段は、雰囲気の温度に依存することなく、採光手段によって採光された光が照射されることで瞬時に触媒活性を示し、この状態で前記循環する空気と接触することで、この循環する空気に含まれる昇華物を分解する。
しかも、光触媒手段における昇華物を分解する処理能力が小さくても、空気に含まれる昇華物は、空気と共に循環しつつ光触媒手段を何度も通過するため、所望の量が分解される。
その結果、従来の熱触媒よりも低温で熱処理が行われたとしても、前記循環する空気に含まれる昇華物の分解が十分に行われる。
また、前記採光手段は、空気調整部内に外部からの光を採光するよう、前記断熱炉の空気調整部側に設けられてもよい。
かかる構成によれば、外部からの光を空気調整部内に採光するため、熱処理部は、前記採光された光が入射せず、嫌光性の被処理物を熱処理することができる。
また、光を照射する光線照射手段を前記断熱炉の外部にさらに備え、前記光照射手段は、前記採光手段を介して前記光触媒手段に光を照射できるように配置されてもよい。
かかる構成によれば、光照射手段によって一定光量の光が光触媒手段に照射される。そのため、光触媒手段は、装置の周辺の光量に依存することなく、十分な触媒活性が行われ、昇華物に対する安定した所望の分解性能を発揮できる。
また、前記採光手段は、前記断熱炉内と外部とを連通するように穿設された開口に嵌め込まれる耐熱ガラスで構成されてもよい。
かかる構成によれば、簡単な構成によって、外部から断熱炉内に光が採光される。
また、前記耐熱ガラスは、前記採光した光が照射される範囲を広げるようなレンズに形成される構成であってもよい。
かかる構成によれば、前記採光した光が前記断熱炉内のより広い範囲に照射される。そのため、光触媒手段に対する光の照射範囲が広がり、これに伴って昇華物を酸化分解できる範囲、即ち、光触媒手段における触媒活性を示す範囲が広がり、分解される前記昇華物の量が増加する。
また、前記採光手段は、一端が前記断熱炉内で他端が外部となるように配設された耐熱性を有する導光管で構成されてもよい。
かかる構成によっても、簡単な構成によって、外部から断熱炉内に光が採光される。この場合、前記導光管は、光ファイバで構成されるのが好ましい。光ファイバは、容易に入手でき、配設の際の自由度が高いからである。
また、前記導光管の一端にレンズが設けられ、該レンズは、前記導光管の他端で採光した光が照射される範囲を広げるように構成されてもよい。
かかる構成によれば、上記同様、前記採光した光が前記断熱炉内のより広い範囲に照射され、光触媒手段に対する光の照射範囲が広がり、これに伴って分解される昇華物の量も増加する。
また、上記課題を解決すべく、本発明に係る熱処理装置は、被処理物を熱処理する熱処理部と空気を加熱して循環させる空気調整部とで構成される断熱炉を備え、この断熱炉は、前記被処理物を熱処理する際に発生する昇華物を分解可能な光触媒手段と光を照射する光照射手段とを有し、前記光触媒手段は、前記光照射手段によって光が照射され且つ前記循環する空気と接触する位置に配置されることを特徴としてもよい。
かかる構成によれば、前記光触媒手段が光照射手段によって光を照射されるだけで、上記同様、瞬時に触媒活性を示し、雰囲気の温度に依存することなく前記循環する空気に含まれる昇華物を分解する。また、光触媒手段における昇華物を分解する処理能力が小さくても、空気に含まれる昇華物は、空気と共に循環しつつ光触媒手段を何度も通過するため、所望の量が分解される。
従って、低温で熱処理が行われたとしても、従来の熱触媒よりも前記循環する空気に含まれる昇華物の分解を十分に行うことができる。
また、前記空気調整部は、断熱炉外から空気を導入する導入管が接続され、前記光照射手段は、前記空気調整部内に光を照射するように前記導入管内に配置される構成であってもよい。
かかる構成によれば、ガラス等を介することなく、直接、光が空気調整部内に照射されるため、光触媒手段に効率よく到達する。これは、光がガラス等を透過する際に、このガラス等の透過率に伴って光量が低減するからである。そのため、光触媒手段は、ガラス等を介して光を照射されるよりも十分に触媒活性を示し、より多くの昇華物を分解できる。
また、導入管内に光照射手段が備えられていることから、内部を流通する加熱前の空気によって光照射手段の冷却が可能となる。
また、照射された光を所定位置に配置される光触媒手段に向けて反射する反射手段を前記断熱炉内にさらに備えた構成であってもよい。
かかる構成によれば、前記光触媒手段は、断熱炉が有する前記採光手段や光照射手段から直接光を照射される位置に配置されなくてもよい。そのため、配置の自由度、即ち、当該熱処理装置の設計の自由度が向上する。
また、前記反射手段は、光触媒機能も有する構成であってもよい。
かかる構成によれば、前記光触媒手段と光触媒機能を有する反射手段とが光を受けて昇華物を分解できるため、分解される昇華物の量がより増加する。
また、前記光触媒手段は、板状体の表面に光触媒機能を有する構成であってもよい。
かかる構成によれば、光触媒機能を備えた表面を所望の方向に向けて前記断熱炉内に容易に配置することができる。
また、前記光触媒手段は、綿状体又はメッシュ状体の表面に光触媒が担持された構成を有し、前記循環する空気がその内部を通過するように配置される構成であってもよい。
かかる構成によれば、光触媒反応を示す表面の面積が増加し、それに伴って前記循環する空気との接触面積が増加する。また、前記循環する空気が光触媒手段の内部を通過する際、前記内部に乱流が発生して前記循環する空気と前記表面とが接する時間や回数が増加する。そのため、分解される昇華物の量が増加する。
また、前記光照射手段は複数配置され、これら複数の光照射手段は、異なる方向から前記光触媒手段に光を照射するようにそれぞれ配置される構成であってもよい。
かかる構成によれば、光触媒手段の表面形状が入り組んだ形状となっても光が照射されない部位、即ち、影になる部位が減少若しくは無くなるため、触媒反応を示す面積が広くなり、効率よく昇華物が分解される。
以上より、本発明によれば、熱処理部を循環する空気の温度に依存することなく、被処理物を熱処理する際に発生する昇華物を分解することができる熱処理装置を提供することができるようになる。
以下、本発明の第一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1に示されるような熱処理装置10は、FPDの製造工程に用いられるものであり、クリーンルーム内に設置されるいわゆるクリーンオーブンと呼ばれるものである。
この熱処理装置10は、断熱壁(炉壁)で空間が囲繞された断熱炉11と光(本実施形態においては、紫外線)を照射するための光照射手段(紫外線照射手段)Lとを有する装置本体12を備えている。断熱炉11の内部空間は、仕切り壁13によって仕切られることで、熱処理部20(図1において、仕切り壁13よりも左側の部分)と空気調整部30(図1において、仕切り壁13よりも右側の部分)とが形成されている。
仕切り壁13には、熱処理部20と空気調整部30とを連通する連通部14、15が設けられている。連通部14は、熱処理部20の空気を空気調整部30に導入するための吸気用連通部14であり、連通部15は、空気調整部30の空気を後述する送風機34によって熱処理部20に吹き出すための吹き出し用連通部15である。また、吸気用連通部14と吹き出し用連通部15とは、吹き出し用連通部15から空気調整部30の空気が熱処理部20側に吹き出され、これに伴って吸気用連通部14から熱処理部20の空気が空気調整部30に導入されることで、断熱炉11内に空気の循環流を形成することができるような位置にそれぞれ設けられる。
熱処理部20には、ガラス基板等の複数の被処理物(以下、単に「ワーク」と称する。)Wを上下に並んだ状態で保持可能なワーク保持部21が設けられている。このワーク保持部21にワークWが保持されることにより、当該ワークWが熱処理部20内に収納・保持される。
空気調整部30には、昇華物を分解可能な光触媒手段31と外部からの光を断熱炉11内に、より詳細には、空気調整部30内に採光する採光手段32とが配置される。本実施形態においては、さらに、断熱炉11内の空気を加熱するための加熱器33と前記空気の循環流を形成するための送風機34とが設けられている。そして、これらは、空気調整部30において、循環する空気の上流側から下流側に向かって、光触媒手段31及び採光手段32、加熱器33、送風機34の順に配置されている。尚、光触媒手段31、採光手段32、加熱器33及び送風機34の配置は、この順に限定される必要はない。
光触媒手段31は、ワークWを熱処理する際に当該ワークWから発生する揮発性有機化合物(VOC)等の昇華物を分解するためのものである。本実施形態では、酸化チタン(TiO)で形成された板状体で構成されているが、これに限定される必要はなく、光を照射されることで前記昇華物が分解されるような素材及び形状であればよい。即ち、光触媒手段31は、酸化亜鉛(ZnO)や酸化タングステン(WO)等の光エネルギーを受けて電荷分離を起こす光伝導性物質で構成されればよい。本実施形態に係る光触媒手段31は、光、特に紫外線が照射されることによって触媒活性を示す。この触媒活性は、紫外線が照射されるだけで直ちに生じ、雰囲気の温度には殆ど依存しない。このような光触媒手段31は、空気調整部30内において、断熱炉11内を循環する空気が接触し且つ採光手段32によって採光された光が照射される位置に配置される。より詳細には、光触媒手段31は、空気調整部30内において、断熱炉11の炉壁に設けられた採光手段32と対向する位置、即ち、仕切り壁13の壁面にその表面が採光手段32と対向するように配置されている。
採光手段32は、外部から断熱炉11内、具体的には空気調整部30内に光を採光するためのものである。この採光手段32は、断熱炉11の炉壁に形成された開口に耐熱ガラス32aが嵌め込まれることで構成されている。より詳細には、採光手段32は、断熱炉11の炉壁のうち仕切り壁13と対向する炉壁であって、仕切り壁13に配置されている光触媒手段31の表面と対向する位置に設けられる。この採光手段32は、断熱炉11の炉壁にその内と外部とを連通するように前記光触媒手段31に対応した形状の開口を穿設し、この開口を塞ぐように嵌め込まれた板状の耐熱ガラス32aによって構成されている。
尚、本実施形態においては、紫外線に弱いワークWの熱処理を行うことができるよう、採光手段32によって空気調整部30内に採光された光(紫外線)に対し、前記仕切り壁13によって熱処理部20内は遮光されている。
採光手段32を構成する前記耐熱ガラス32aは、石英ガラス(特に、溶融石英ガラス)、フッ化カルシウム(CaF)及びフッ化マグネシウム(MgF)等の紫外線透過率の高い耐熱ガラスを用いるのが好適である。また、バイコール(商標登録)やパイレックス(商標登録)等の耐熱ガラス32aが用いられてもよい。
光照射手段Lは、本実施形態においては、紫外線を照射する紫外線ランプLで構成される。しかし、これに限定される必要はなく、使用する光触媒手段に触媒活性を生じさせる波長の光を含んでいればよい。さらには、他の波長帯の光を幅広く含む光源であってもよい。この紫外線ランプLは、その照射方向Cが採光手段32を構成する耐熱ガラス32aと対向するように、より詳細には、耐熱ガラス32aの表面中央と直交するように配置されている。また、上記のように、前記耐熱ガラス32aと光触媒手段31とが対向していることから、紫外線ランプLは、その照射方向Cと光触媒手段31表面とが対向するように配置されている。即ち、紫外線ランプLは、その照射した紫外線が耐熱ガラス32aを透過して光触媒手段31を照らすように、光触媒手段31と耐熱ガラス32aとを結ぶ直線上に配置される。
加熱器33は、断熱炉11内、具体的には空気調整部30内の空気を加熱するためのものである。また、送風機34は、空気調整部30の空気を、吹き出し用連通部15を通じて熱処理部20側に送り込むためのものである。さらに、空気調整部30には、断熱炉11の外部から空気を空気調整部30内に供給するための吸気ダクト(導入管)35が接続され、熱処理部20には、この熱処理部20から流出した空気を直接、断熱炉11の外部に排出するための排気ダクト22が接続されている。
本実施形態に係る熱処理装置10は、以上の構成からなり、次に、この熱処理装置10の動作について説明する。
送風機34によって熱処理部20側に空気調整部30の空気が送り込まれると、熱処理部20の空気は、吸気用連通部14を通じて空気調整部30に戻される。そして、空気調整部30に戻された空気は、加熱器33によって加熱・昇温され、吹き出し用連通部15を通じて熱処理部20側に吹き出される。この空気の循環が繰り返され、所定温度にまで加熱された空気(熱風)に、熱処理部20内に収容されたワークWが晒されることで、熱処理(焼成)が行われる。
このようにワークWに対する熱処理が行われる際に、紫外線ランプLから耐熱ガラス32aを介して光触媒手段31に紫外線が照射されると、断熱炉11内を循環する(空気調整部30内を流れる)熱風に含まれる昇華物の分解が開始される。
即ち、所定温度まで昇温された熱風にワークWが晒されると、その表面に塗布された溶液等が気化(昇華)し、揮発性有機化合物(VOC)等の昇華物が発生する。この発生した昇華物は、熱風と共に断熱炉11内を循環する。この昇華物を含んだ熱風は、熱処理部20から、吸気用連通部14を通じて空気調整部30に導入される。この熱風は、空気調整部30内を吹き出し用連通部15に向かって流れる。このとき、空気調整部30において、吸気用連通部14と吹き出し用連通部15との間に光触媒手段31が配置されているため、熱風は光触媒手段31に接触しつつ流れることとなる。その際、光触媒手段31は、紫外線ランプLによって紫外線を照射されることで十分な触媒活性を示している。そのため、この光触媒手段31に接触しつつ流れる熱風に含まれる昇華物は分解される。
そして、吸気ダクト35から吸い込まれた外気が空気調整部30を介して熱処理部20内に送り込まれると共に、熱処理部20内の空気の一部が排気ダクト22内に流出することにより、断熱炉11内を循環する空気の一部が換気される。即ち、断熱炉11内を熱風(空気)が循環してワークWを熱処理しつつ、その一部の換気も同時に行われている。これは、光触媒手段31による昇華物の酸化分解だけでは、循環する空気に含まれる昇華物を全て取り除く(酸化分解する)ことができない場合があり、その場合に残った昇華物を換気によって断熱炉11内から排出することで、前記昇華物によるワークWの品質低下を防ぐためである。
次に、本実施形態に係る熱処理装置10の作用及び効果を説明する。
断熱炉11(空気調整部30)は、光触媒手段31と採光手段32とを有し、光触媒手段31は、前記採光手段32によって採光された光が照射され且つ循環する空気と接触する位置に配置されている。そのため、光触媒手段31が採光された光を照射されるだけで、断熱炉11内を循環する空気に含まれる昇華物を分解する。即ち、光触媒手段31は、採光手段32によって採光された光が照射されることで瞬時に触媒活性を示し、この状態で前記循環する空気と接触することで、この循環する空気に含まれる昇華物を分解する。
このように、光触媒手段31は、雰囲気の温度に依存することなく、光(本実施形態においては、紫外線)を照射されるだけで瞬時に触媒活性を示す。そのため、熱触媒が十分な触媒活性を示す温度よりも低い温度で熱処理を行わなければならない場合でも、断熱炉11内を循環する空気に含まれる昇華物の分解が可能である。
また、光触媒手段31における昇華物を分解する処理能力が小さくても、空気に含まれる昇華物は、断熱炉11内を空気と共に循環しつつ光触媒手段31を何度も通過するため、所望の量が分解される。
また、本実施形態において、採光手段32は、空気調整部30内に外部からの光を採光するよう、断熱炉11の空気調整部30側に設けられている。また、採光手段32によって空気調整部30内に採光された光(紫外線)に対し、仕切り壁13によって熱処理部20内は遮光されている。従って、外部から採光された光は、採光手段32によって空気調整部30内にだけ照射され、熱処理部20には、前記採光された光が入射しない。その結果、熱処理部20において、嫌光性のワーク(本実施形態においては、紫外線に弱いワーク)Wを熱処理することができる。
また、装置本体12は、光を照射する光線照射手段Lを前記断熱炉の外部にさらに備え、この光照射手段Lは、採光手段32を介して光触媒手段31に光を照射できるように配置されている。そのため、一定光量の光が光触媒手段31に照射される。その結果、光触媒手段31は、当該熱処理装置10の周辺の光量に依存することなく、十分な触媒活性が行われ、昇華物に対する安定した所望の分解性能を発揮できる。
さらに、紫外線ランプLは、断熱炉11の外部に配置されればよいため、断熱炉11内の高温に耐えることができるような高価な耐熱性の機材である必要がなく、汎用機材でよい。そのため、熱処理装置10の製造コストの低減化が図られる。
また、特に、本実施形態のように、特に紫外線のような特定の波長帯の光に対して触媒活性を示す光触媒手段31を用いた場合、紫外線ランプLのような特定の波長体の光を照射する照射手段Lを用いることで、効率よく昇華物の分解が行える。即ち、このような光源Lを用いることで、紫外線に応答する光触媒手段31は、触媒活性に必要な紫外線だけが十分に照射されるため、種々の波長帯を含む光を照射されるよりもより十分な触媒活性を示し、効率よく昇華物の分解が行える。
また、光触媒手段31は、板状体の表面に光触媒機能を有する構成であるため、光触媒機能を備えた表面を所望の方向に向けて断熱炉11内に容易に配置することができる。
以下、第二実施形態から第五実施形態について順に説明するが、第一実施形態と同一の構成については同じ符号を用いて詳細な説明は省略し、異なる構成についてのみ詳細に説明する。また、作用及び効果についても同様に第一実施形態と異なるものについてのみ詳細に説明する。
図2に示されるように、第二実施形態に係る熱処理装置10Aは、採光手段32として、第一実施形態における耐熱ガラス32aを用いて、透過した光の照射範囲を広げるような凸レンズ32b又は凹レンズ32cに形成したものを備えている。即ち、断熱炉11の炉壁に形成(穿設)された開口を塞ぐように嵌め込まれた耐熱ガラス製の凸レンズ32b又は凹レンズ32cによって採光手段32が構成されている。
凸レンズ32bは、図2(a)に示されるように、対向する位置に配置された光触媒手段31aの表面に対してその光軸cが直交し、且つ焦点距離が対向する光触媒手段31aの表面よりも手前となるような凸レンズである。より詳細には、光軸cが紫外線ランプLの照射方向Cと同一となり、焦点が、凸レンズ32bにおける空気調整部30側の面と光触媒手段31aの表面との中間位置よりも凸レンズ32b側に位置するようなレンズである。
採光手段32がこのような凸レンズ32bで構成されることで、紫外線ランプLによって照射された紫外線(光)は、凸レンズ32bを透過する際に収束する方向に屈折し、凸レンズ32b透過後に、焦点で光軸cに一旦完全に収束したあと発散する。そして、前記紫外線は、光触媒手段31aの表面において、凸レンズ32bの光触媒手段31a表面における投影面積よりも広い範囲を照らす。そのため、空気調整部30に第一実施形態における光触媒手段31よりも大きな光触媒手段31aが配置されることで、光触媒手段における光に照らされる範囲が広がる。その結果、昇華物を分解できる範囲、即ち、光触媒手段の触媒活性を示す範囲が第一実施形態に比べて広がり、分解できる前記昇華物の量も増加する。
凹レンズ32cは、図2(b)に示されるように、光軸c’が光触媒手段31aの表面と直交するようなレンズである。採光手段32が凹レンズ32cで構成されることで、紫外線ランプLによって照射された紫外線は、凹レンズ32cを通過する際に発散する方向に屈折し、光触媒手段31aの表面において、凹レンズ32cの光触媒手段31a表面における投影面積よりも広い範囲を照らしている。そのため、上記同様、空気調整部30に第一実施形態における光触媒31よりも大きな光触媒手段31aを配置することで、昇華物を分解できる範囲、即ち、光触媒手段の触媒活性を示す範囲が第一実施形態に比べて広がり、分解できる前記昇華物の量が増加する。
図3(a)に示されるように、第三実施形態に係る熱処理装置10Bは、照射された光(紫外線)を採光手段32と異なる位置(所定位置)へ反射するように構成される反射手段31bが配置され、この反射された光に照らされ且つ断熱炉11内を循環する空気と接触するような位置に光触媒手段31cが配置されている。
具体的には、反射手段31bは、鏡で構成されている。本実施形態においては、鏡31bは、略円錐形となるように形成されている。この鏡31bは、円錐の中心軸が紫外線ランプLの照射方向Cと同一となるように、採光手段32と対向する位置、即ち、断熱炉11内に設けられた仕切り壁13に配置されている。また、光触媒手段31cは、鏡31bによって反射された紫外線に照らされる位置、本実施形態においては、採光手段32(耐熱ガラス32a)が形成されている断熱炉11の炉壁に穿設された開口を囲むよう、空気調整部30内に配置されている。
このように構成されることで、光触媒手段31cは、紫外線ランプLから採光手段32を介して直接光を照射される位置に配置されなくてもよい。そのため、配置の自由度、即ち、熱処理装置10の設計の自由度が向上する。
この場合、反射手段31bに光触媒機能を有するもの、具体的には、光触媒付鏡31bを採用すれば、前記光触媒手段31cと光触媒付鏡31bとが紫外線を受けて昇華物を分解できるため、分解される昇華物の量がより増加する。
即ち、光触媒付鏡(第一光触媒手段)31b及び前記光触媒手段(第二光触媒手段)31cが配置されることで、採光手段32を経た紫外線に照射される第一光触媒手段31bと、この第一光触媒手段31bによって反射された光に照らされる第二光触媒手段31cとが存在するため、光に照らされる光触媒手段の面積がより広くなるため、第一実施形態と比べ、分解される昇華物の量がより増加する。
尚、本実施形態において、鏡(又は第一光触媒手段)31bは、略円錐形となるように形成されているが、これに限定される必要もなく、多角錐形状等であってもよい。さらに、図3(b)に示されるように、平板状の鏡31b’を紫外線ランプLの照射方向Cに対して、その表面が直交しないように(本実施形態においては、鏡31b’の表面と紫外線ランプLの照射方向Cとのなす角が45°となるように)配置し、この鏡31b’によって反射された紫外線に照らされる位置に、光触媒手段31c’を配置してもよい。このとき、光触媒手段31c’の形状は、平板状の鏡31b’の反射光に対応するような形に形成される。このようにすることでも、光触媒手段31c’の配置の自由度が向上する。
また、鏡31b’を光触媒付鏡とすることで、上記同様、第一実施形態と比べ、紫外線に照らされる光触媒手段の面積がより増加するため、分解される昇華物の量もより増加する。
図4に示されるように、第四実施形態に係る熱処理装置10Cは、採光手段32として、一端が空気調整部30内で他端が断熱炉11の外部となるように配設された耐熱性を有する導光管(本実施形態においては、光ファイバ)32dで構成されたものを備えている。より詳細には、光ファイバ32dの一端は、空気調整部30に配置された光触媒手段31と対向し、採光した光(紫外線)の照射方向C’が光触媒手段31の表面と直交するように配置される一方、他端は、断熱炉11の外部に位置し、本実施形態においては、紫外線ランプLと対向するように配置されている。即ち、光ファイバ32dは、断熱炉11の炉壁を貫通するように配設されている。このような簡単な構成によっても、外部(本実施形態においては外部に配置された紫外線ランプL)から空気調整部30内に光(紫外線)を採光することが可能となる。
さらに、光ファイバ32dは、他端と一端とが離れていても他端から一端まで光を導光することができ、紫外線ランプLを断熱炉11から離れた位置に配置することができるため、熱処理装置10Cの設計の自由度を向上させることができる。また、光ファイバ32dは、容易に入手することができる。
尚、本実施形態において、導光管32dは、光ファイバで構成されているが、光を入射端から出射端まで導くことができれば、例えば、内周面に鏡が設けられた筒状の導光管等であってもよい。
また、本実施形態においては、光ファイバ32dの一端に、さらに凹レンズ32c’(又は凸レンズ32b’)が設けられている(図4(a)(又は図4(b))参照)。この凹レンズ32c’(又は凸レンズ32b’)は、光ファイバ32dの照射範囲を広げるものである。即ち、光ファイバ32は、紫外線ランプLからの紫外線を他端(入射端)から採光し、一端(出射端)から光触媒手段31を照らすように前記採光した紫外線を照射する。しかし、光ファイバ32自体が細い線状の耐熱ガラスで構成されているため、他端から光触媒手段31に対して紫外線を照射する範囲は狭い。そのため、第二実施形態と同様に、照射範囲を広げるべく、一端に凹レンズ32c’(又は凸レンズ32b’)が設けられる。
従って、第二実施形同様に、凹レンズ32c’は、この凹レンズ32c’を通過した紫外線が発散する方向に屈折し、凹レンズ32c’の光触媒手段31表面における投影面積よりも広い範囲を照らすように位置している。また、凸レンズ32b’は、紫外線がこの凸レンズ32b’を通過後、焦点で一端完全に収束したあと発散し、光触媒手段31の表面において、凸レンズ32b’の光触媒手段31表面における投影面積よりも広い範囲を照らすように位置している。
図5に示されるように、第五実施形態に係る熱処理装置10Dは、吸気ダクト35a内に空気調整部30内に紫外線を照射できるように紫外線ランプLを備えている。そして、吸気ダクト35aの一端(図5において右側端)には、空気調整部30内に外気を供給するための外気送風機50が配置されている。
より詳細には、吸気ダクト35aは、ダクト内部と空気調整部30内とが連通し、内径を紫外線ランプLが配置できる大きさに設定されている。また、吸気ダクト35aは、他端の開口が光触媒手段31と対向するように仕切り壁13と対向する断熱炉11の炉壁に接続されている。このように吸気ダクト35aが断熱炉11(空気調整部30)に接続されることで、内部に配置された紫外線ランプLは、光触媒手段31に紫外線を直接照射することができる。
従って、耐熱ガラス32a等を介することなく、直接、紫外線が光触媒手段31に照射されるため、効率よく到達する。これは、紫外線が耐熱ガラス32a等を透過する際に、この耐熱ガラス32a等の透過率に伴って光量が低減するからである。そのため、光触媒手段31は、耐熱ガラス32a等を介して紫外線を照射されるよりも十分に触媒活性を示し、より多くの昇華物を分解する。また、吸気ダクト35a内に紫外線ランプLが配置されていることから、内部を流通する外気(加熱される前の空気)によって紫外線ランプLの冷却が可能となる。本実施形態において、光を照射する手段は、紫外線ランプLが用いられているが、これに限定される必要はなく、各種光源が用いられてもよい。
尚、本発明に係る熱処理装置は、上記第一乃至第五実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態においては、紫外線ランプ(光照射手段)Lによって、紫外線(光)が採光手段32に照射されることで、採光手段32を透過して(介して)光触媒手段31を照らしているが、これに限定される必要はない。即ち、図6に示されるように、紫外線(光)照射手段Lを備えることなく、太陽光や蛍光灯等の熱処理装置10の周囲の紫外線(光)が採光されるようにしてもよい。このようにしても、光触媒手段31が紫外線(光)に照らされ、触媒活性を示し、昇華物の分解を行う。
また、上記実施形態においては、光触媒手段31は板状体で構成されているが、これに限定される必要もない。即ち、図7に示されるように、光触媒手段が綿状光触媒手段(綿状体)50で構成されてもよく、また、メッシュ状光触媒手段(メッシュ状体)50’で構成されてもよい。詳細には、綿状光触媒手段50は、綿状体の表面に光触媒が担持されるように形成されている。また、メッシュ状光触媒手段50’は、メッシュ状体本体の表面に光触媒が担持されるように形成されている。このような形状の光触媒手段50,50’とすることで、光触媒反応を示す表面の面積が増加し、それに伴って循環する空気との接触面積が増加する。また、前記循環する空気が光触媒手段50,50’内部を通過する際、前記内部に乱流が発生して前記循環する空気と前記表面とが接する時間や回数が増加する。そのため、分解される昇華物の量が増加する。
尚、メッシュ状光触媒手段50’は、所定間隔をおいて複数層となるように配置することが好ましい(図7(b)参照)。このようにすることで、メッシュ状光触媒手段50’内部を通過する循環空気の乱流がより発生し易くなる。
また、図8に示されるように、複数の紫外線ランプL,L,…と対応する耐熱ガラス32a,32a,…(採光手段32,32,…)を設けることで、異なる方向から綿状光触媒手段50(又はメッシュ状光触媒手段50’)に光を照射するように構成されてもよい。このように構成することで、入り組んだ形状となっている光触媒反応を示す表面に対し、光が照射されない部位、即ち、影になる部位が減少若しくは無くなるため、光触媒反応を示す面積が広くなり、効率よく昇華物が分解される。
また、光触媒付鏡(第一光触媒手段)31bや鏡を用いることで、上記同様に光触媒手段に対して複数の方向から光を照射できるように構成し、上記同様の効果を得るようにしてもよい(図8(b)参照)。
また、紫外線ランプLの光軸の向き、照射する光の拡散度、光触媒付鏡等の光反射手段における光の反射方向等を変更可能に構成することで、光触媒手段の種類や形状等を変更した際に、光触媒反応を示す反応面の大きさが最も広くなるように、又は最も触媒活性を示す状態となるように調節可能としてもよい。
また、上記実施形態においては、光触媒手段31は、空気調整部30内に配置されているが、これに限定される必要もない。即ち、光が照射される位置であれば、熱処理部20内に配置されてもよい。
さらに、上記実施形態においては、紫外線ランプ(光照射手段)Lが断熱炉11の外部に配置されているが、これに限定される必要もない。即ち、光触媒手段31に光を照射できる位置であれば、断熱炉11内に配置されてもよい。この場合、断熱炉11内に配置された光照射手段Lによって、光触媒手段31に光が照射されるため、採光手段32が設けられなくてもよい。
第一実施形態に係る熱処理装置の概略構成図を示す。 第二実施形態に係る熱処理装置であって、(a)は、採光手段が凸レンズで構成されている熱処理装置の概略構成図を示し、(b)は、採光手段が凹レンズで構成されている熱処理装置の概略構成図を示している。 第三実施形態に係る熱処理装置であって、(a)は、第一光触媒手段が略円錐形に形成されている熱処理装置の概略構成図を示し、(b)は、第一光触媒手段が平板状に形成され、傾斜配置された熱処理装置の概略構成図を示す。 第四実施形態に係る熱処理装置であって、(a)は、光ファイバの先端に凹レンズが設けられた熱処理装置の概略構成図を示し、(b)は、光ファイバの先端に凸レンズが設けられた熱処理装置の概略構成図を示す。 第五実施形態に係る熱処理装置の概略構成図を示す。 他実施形態に係る熱処理装置の概略構成図を示す。 他実施形態に係る熱処理装置であって、(a)は、光触媒手段が綿状体で構成されている熱処理装置の部分概略構成図を示し、(b)は、光触媒手段が複数層のメッシュ状体で構成されている熱処理装置の部分概略構成図を示す。 他実施形態に係る熱処理装置であって、(a)は、複数の方向から光触媒手段に対して光を照射できるよう複数の光照射手段及びこれに対応した採光手段を備える熱処理装置の部分概略構成図を示し、(b)は、光反射手段を用いて複数の方向から光触媒手段に対して光を照射できるように構成された熱処理装置の部分概略構成図を示す。
符号の説明
10 熱処理装置
11 断熱炉
20 熱処理部
31 光触媒手段
30 空気調整部
32 採光手段
35 導入管(吸気ダクト)
W 被処理物(ワーク)

Claims (15)

  1. 被処理物を熱処理する熱処理部と空気を加熱して循環させる空気調整部とで構成される断熱炉を備え、
    この断熱炉は、前記被処理物を熱処理する際に発生する昇華物を分解可能な光触媒手段と、外部からの光を前記断熱炉内に採光する採光手段と、を有し、
    前記光触媒手段は、前記採光手段によって採光された光が照射され且つ前記循環する空気と接触する位置に配置されることを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記採光手段は、空気調整部内に外部からの光を採光するよう、前記断熱炉の空気調整部側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 光を照射する光線照射手段を前記断熱炉の外部にさらに備え、前記光照射手段は、前記採光手段を介して前記光触媒手段に光を照射できるように配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱処理装置。
  4. 前記採光手段は、前記断熱炉内と外部とを連通するように穿設された開口に嵌め込まれる耐熱ガラスで構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱処理装置。
  5. 前記耐熱ガラスは、前記採光した光が照射される範囲を広げるようなレンズに形成されることを特徴とする請求項4に記載の熱処理装置。
  6. 前記採光手段は、一端が前記断熱炉内で他端が外部となるように配設された耐熱性を有する導光管で構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱処理装置。
  7. 前記導光管の一端にレンズが設けられ、該レンズは、前記導光管の他端で採光した光が照射される範囲を広げるように構成されることを特徴とする請求項6に記載の熱処理装置。
  8. 前記導光管は、光ファイバで構成されることを特徴とする請求項6又は7に記載の熱処理装置。
  9. 被処理物を熱処理する熱処理部と空気を加熱して循環させる空気調整部とで構成される断熱炉を備え、
    この断熱炉は、前記被処理物を熱処理する際に発生する昇華物を分解可能な光触媒手段と光を照射する光照射手段とを有し、
    前記光触媒手段は、前記光照射手段によって光が照射され且つ前記循環する空気と接触する位置に配置されることを特徴とする熱処理装置。
  10. 前記空気調整部は、断熱炉外から空気を導入する導入管が接続され、前記光照射手段は、前記空気調整部内に光を照射するように前記導入管内に配置されることを特徴とする請求項9に記載の熱処理装置。
  11. 照射された光を所定位置に配置される光触媒手段に向けて反射する反射手段を前記断熱炉内にさらに備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の熱処理装置。
  12. 前記反射手段は、光触媒機能も有することを特徴とする請求項11に記載の熱処理装置。
  13. 前記光触媒手段は、板状体の表面に光触媒機能を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の熱処理装置。
  14. 前記光触媒手段は、綿状体又はメッシュ状体の表面に光触媒が担持された構成を有し、前記循環する空気がその内部を通過するように配置されることを特徴とする請求項3、9、10のいずれかに記載の熱処理装置。
  15. 前記光照射手段は複数配置され、これら複数の光照射手段は、異なる方向から前記光触媒手段に光を照射するようにそれぞれ配置されることを特徴とする請求項14に記載の熱処理装置。
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