JPH07283096A - 半導体基板の処理方法及び装置 - Google Patents

半導体基板の処理方法及び装置

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JPH07283096A
JPH07283096A JP7105394A JP7105394A JPH07283096A JP H07283096 A JPH07283096 A JP H07283096A JP 7105394 A JP7105394 A JP 7105394A JP 7105394 A JP7105394 A JP 7105394A JP H07283096 A JPH07283096 A JP H07283096A
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light
heating
optical fiber
semiconductor substrate
substrate
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JP7105394A
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Eisuke Nishitani
英輔 西谷
Miwako Suzuki
美和子 鈴木
Hide Kobayashi
秀 小林
Norihiro Uchida
憲宏 内田
Natsuyo Chiba
なつよ 千葉
Hideaki Shimamura
英昭 島村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加熱工程を含んだ半導体基板の処理を行う際
に、加熱のための光源を処理を行う装置の設置してある
クリーンルームとは雰囲気の違う離れた場所に設置する
ことによって、クリーンルーム内での無駄な排熱を低減
することのできる処理装置と方法。 【構成】加熱を行うエネルギ源としての処理対象の半導
体基板が効率良く吸収できる波長を主たる成分とした光
源、光エネルギの輸送手段、半導体基板を主たる構成要
素としている。 【効果】クリーンルームの中で無駄な排熱を行わないの
で、クリーンルーム用役設備、及びその運転費用の低
減、当該処理装置の大きさの低減、クリーンルーム大き
さの低減等によって、製造コストを低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体の生産ラインに
適用される処理加熱方法に関し、特に、半導体基板表面
にドープした元素の拡散や表面酸化、あるいは基板表面
にシリコン酸化膜などの絶縁薄膜、ドープされたポリシ
リコン膜や金属膜などの配線薄膜を形成する場合に、半
導体基板を加熱するために光源からの照射光を輸送して
基板を加熱をする方法および装置に関する。
【0002】本発明は、基板から離れた場所に設置され
た光源からの照射光を輸送して基板を加熱する際に、加
熱される基板の温度分布を実質的に均一にし、あるいは
照射光の損失を少なくして基板加熱を行うプロセスに有
効に利用できる。
【0003】
【従来の技術】一般に、半導体はクリーンルーム内で製
造される。クリーンルームは塵埃の非常に少ない雰囲気
を作ると同時に、一定の温度、湿度を作り出す役目を持
っている。その反面、半導体製造工程からの要求として
半導体を処理加工するためには半導体基板面を加熱する
必要がある。従って、クリーンルーム内で雰囲気に大き
な熱量を逸散する装置を多数設けることになり、クリー
ンルームの空調設備の能力も大きなものに設計しなけれ
ばならない。
【0004】従来から行われている半導体基板の加熱に
は、数枚から数100枚の複数の基板をまとめて石英製
の炉体の中に入れ、炉体外からのヒータなどから発せら
れる赤外光の照射により炉体内全体の温度が均一になる
ようにして加熱するホットウォール型の加熱炉(バッチ
加熱)を用いる方法と、水冷された炉体に1枚だけ設置
された基板を炉体近傍に配置したランプからの光を石英
窓を通して直接あるいはサセプタを介して照射加熱する
コールドウォール型の加熱炉(枚葉加熱)を用いる方法
がある。
【0005】半導体基板の上記光加熱装置は、一般に加
熱源となる発光体であるランプを装置内に備え、これが
発する光によって基板を加熱する。実際には、加熱用の
ランプから発するのは、基板に効率良く吸収される波長
の光だけでなく、波長の長い光、即ち赤外線も含まれ
る。赤外線に対しては多くの場合にはSi基板は透明
で、これを吸収することは無い。例えば、波長の長い成
分は、この加熱処理が真空中でないのであれば、加熱炉
体内の雰囲気気体の温度を上昇させ、以て基板を間接的
に加熱する事がある。
【0006】前者のバッチ式の加熱炉は炉全体の温度を
一定温度に、均一に加熱し易いという特徴があるが、基
板の大口径化、プロセスの枚葉化に伴い、徐々に後者の
枚葉式の加熱炉に移行している。枚葉式の加熱炉は急速
に基板の温度を変えられるという特徴を有するが、基板
が加熱されるためのエネルギーに対し、加熱用ランプか
ら投入されるエネルギーが大きくエネルギーの効率が悪
く、ランプからの発熱によるダメージ、例えば光透過窓
が加熱され割れやすくなったり、炉体に反応性ガスを導
入するCVD反応炉等の場合には、反応性ガスによる光
透過窓への堆積やセルフクリーニング時のエッチングに
よる光透過窓の曇りが益々光の透過性を低下させるとい
った問題が生ずる。
【0007】枚葉式の装置は一般にはスループット的に
は不利であるが、一回に処理時間が短いので、少量多品
種の生産が要求される場合には好んで使用されるように
なってきた。そこで、枚葉式の加熱装置ではスループッ
トを少しでも稼ぐために、急速に加熱を行い、また、急
速に冷却を行うことが通常である。急速に加熱を行う際
には、準静的な加熱を行うバッチ式の装置に比較してよ
り多くのエネルギを必要とする。このように枚葉式の熱
処理装置では急速な加熱を行い、一定の処理温度に達し
た後には、温度保持状態にするために光照射エネルギを
急減させる。急速加熱の時のエネルギの基板への流入レ
ートは、そのままでの到達加熱温度が目的の温度よりも
遥かに高い温度となる。バッチ処理であれば、準静的に
昇温を行うので最小のエネルギで目的の温度に達するこ
とができる。即ち、バッチ式においてあれば基板1枚の
処理に必要なエネルギと、枚葉式の装置で基板1枚に必
要なエネルギとを比較すると、後者の方が大きくなる。
【0008】また、今後さらに枚葉化が進み連続するプ
ロセスの加熱が同時に行われる様になると、加熱時のピ
ーク電力に合わせて電源設備を施設せねばならず、半導
体生産ラインの規模が増大してしまい、加熱装置も、短
時間であるにせよ、大きな熱的な入力に対して装置温度
を保つために、大きな冷却能力のある冷却機構を備える
必要性が出てくる。このために装置は大型化し、また冷
却に要するエネルギも大きくなり、クリーンルームに逸
散されるエネルギも大きくなるために、クリーンルーム
の空調設備も能力の大きなる。
【0009】さらに、この枚葉加熱の装置台数が増える
と、ランプからの余分な排熱による半導体生産ラインの
温度上昇を抑えるための空調設備が増大し、加熱装置本
体の電力設備に加え空調設備まで規模が増大するといっ
た極めて非効率な生産設備を抱えることになる。以上で
述べたことは、装置での不要な発熱、または排熱が少し
でも大きいと、そのためにクリーンルームの床面積、装
置価格、装置の複雑さ、クリーンルーム用役等に何倍に
もなって跳ね反ってくることを示している。
【0010】上記の課題を解決するためには、光源部と
基板加熱処理部を光輸送媒体を介して分離し、光源部か
らの発熱のみを効率的に排熱し、基板加熱処理部での発
熱は極力抑えることが効果的である。これにより、半導
体生産ラインの設備規模の増大を抑え省エネを図ること
が可能となる。
【0011】ところで、光源部を被加熱媒体から離して
配置しておき、その間を光ファイバー等の光輸送媒体を
用いて光を輸送して被加熱媒体を加熱しようとする技術
自体は必ずしも新しいものではない。
【0012】例えば、特開平4−296092号公報に
は、光熱源で発生した高熱光を伝送する直線状に束ねら
れた光ファイバー群とリフローされるプリント基板を覆
い、プリント基板の必要な部分のみが照射されるように
透光孔があけられている基板マスクと、静止しているプ
リント基板に対して光ファイバー群を移動させる手段と
を備え、耐熱性が弱い電子部品への対応と生産性の向上
を意図して、複数種類の電子部品の局所加熱機能も合わ
せ有するリフロー装置が開示されている。
【0013】また、特開平4−82240号公報には、
実装する半導体チップの突起電極と相対する配線電極が
形成された回路基板上に、光硬化性絶縁樹脂を塗布し、
半導体チップ搭載領域に光ファイバーを位置固定させ、
基板上に半導体チップを搭載する。チップと基板間の樹
脂内に埋め込まれた光ファイバー内に紫外線を通過さ
せ、チップと基板間に介在する未硬化の樹脂を硬化させ
る。上記により、樹脂の加熱硬化工程を不要にする半導
体装置の製造方法が開示されている。
【0014】さらに、特公平6−9187号公報には、
加熱される試料を設置する試料台に複数個の窓孔を設
け、該窓孔に光ファイバーの尖端をそれぞれ挿入し、該
光ファイバーの後端には供給量を任意に制御することの
できる赤外光の光源を設け、試料の温度分布均一性を向
上させた加熱装置および加熱を必要とするCVD装置が
開示されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
したように、半導体製造装置が置かれる高清浄、即ち塵
埃の無い、そして一定の気温と湿度を維持している環
境、またはそれに準ずる環境での不要なエネルギの逸散
を低減することである。または排熱の大きな装置は結局
は大きな装置価格、床面積、複雑さ、大きな用役の設
置、及び運転費用を要するために、不要な排熱を低減す
る必要があるということである。以上の問題点を解決す
ることからは、クリーンルーム建設費用、そしてその運
転費用の低減が図れ、以て、半導体製造コストの本質的
な低減を可能とするものである。
【0016】一般的に半導体基板を加熱する場合に要求
されることは、基板を所望の温度に均一に早く加熱する
ことが必要であり、また温度管理の幅も厳しく制限され
るものである。そこで本発明の課題は、加熱光源を処理
ステージから隔離して不要なエネルギの逸散を低減し、
基板を所望の温度に均一に早く加熱することができる半
導体基板の加熱処理装置を提供することである。
【0017】離れた位置から光を運搬してきて処理対象
物を加熱することは、上記の特許公報において知られて
いる。しかしながら、上記の従来例では、基板を所定の
温度にまで加熱するためには、基板に対して光ファイバ
ーをどのように配置するべきか、あるいはどの程度の出
力の光源を用いればいいのか、光源の入射側での光入射
時の損失および光ファイバー中を加熱光が輸送される間
の損失を考慮した設計はどうあるべきか、等々について
はいずれも考えられていない。
【0018】ところが、一例として5インチ径のシリコ
ンウェハを10本の光ファイバーを用いて500℃まで
加熱しようとした場合、光ファイバー一本あたりに投入
する赤外光の放射ランプは、通常用いられるハロゲンラ
ンプでは約1kwにも及び、光入射時の損失および光フ
ァイバー中を加熱光が輸送される間の損失による光ファ
イバー自信の発熱、及び発熱に伴う光ファイバーの透過
率の低下、さらに透過率の低下に伴う発熱と損失が繰り
返され、やがては光ファイバーの熱破壊といった破局的
な結末を迎える。さらには、光ファイバーをプラスチッ
クの様な樹脂で保護していた場合には、発火による火災
といった深刻な事態が発生する事もあり得るもので、実
際のプロセスに適用するためには解決しなければならな
い課題が山積している。
【0019】さらに、基板の加熱手段として検討だけで
なく、特公平6−9187号公報に記載されたような方
法に於いては、半導体処理装置として成り立つために
は、光ファイバーの先端を基板設置台に挿入するため
に、基板を設置する加熱処理装置内の空間を装置外と遮
断するためのシールが各光ファイバーに対して必要とな
るものであった。
【0020】そこで、本発明のさらなる課題は、基板を
所望の温度に均一に早く、しかも少ない熱損失で加熱す
るために、基板に対して光ファイバーをどのように配置
するのが適当か、光入射時の損失および加熱光輸送時で
の損失を考慮した加熱方法はどうあるべきかを解決する
ことである。
【0021】さらに、本発明では従来用いられて来なか
った様な高密度の光量を光ファイバーに入射し、輸送す
る上で光ファイバーでの損失を最小限に抑え、光ファイ
バーでの発熱による危険性を排除した。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、清浄な雰囲気
で温度と湿度とが管理されたクリーンルーム内に設置さ
れた半導体基板の処理ステージと、処理ステージに載置
された半導体基板を加熱するために処理ステージから隔
離されてクリーンルームとは異なる雰囲気の場所に設置
された加熱エネルギを発生する光源と、光源と処理ステ
ージとを連絡する光輸送媒体を備え、基板加熱に用いる
光はその処理対象の基板が吸収することの出来る選ばれ
た波長の光エネルギを主成分とした尖状の発光スペクト
ルを有した半導体基板の処理装置を提供するものであ
る。
【0023】また本発明は、基板加熱に用いる光はその
処理基板を加熱するのに必要なエネルギーを持った波長
の光のみを製造ラインの外で選択して光輸送媒体によっ
て処理装置にまで輸送して、処理装置および製造ライン
内での余分なエネルギーの発散を抑えた半導体基板の処
理装置を提供するものである。
【0024】さらに本発明は、光源で処理対象の基板が
吸収することの出来る選ばれた波長の光エネルギを主成
分とした尖状の発光スペクトルを有した光を発生させ、
発生した光は上記光源と処理ステージとを連絡する光輸
送媒体を通して輸送し、光源で発生したエネルギーを処
理ステージに載置した半導体基板に照射する半導体基板
の処理方法を提供するものである。
【0025】
【作用】加熱処理装置内の半導体基板を加熱する手段と
して、クリーンルームから隔離して配置された光源から
加熱処理ステージにまで光ファイバーにより光を輸送す
る。光源は内部に加熱ランプを設け、それからの光を集
光して光ファイバーによって加熱処理装置まで輸送す
る。ランプで発光した光は集光光学系によって光ファイ
バーのコア径よりも小さい面積に集光されて光ファイバ
ーに入射される。複数本の光ファイバーは光照射窓の近
傍で、それに対向して終端し、これによって光ファイバ
ーを経由して輸送されてきた加熱光源からの放射光は、
光ファイバーの端面から光照射窓を通して基板に向かっ
て照射され、基板を加熱する。
【0026】予め光源部において基板加熱に用いられる
エネルギーのみを選択し光ファイバーで輸送するため、
加熱処理装置における発熱はランプに投入される電力エ
ネルギーの約5%程度に抑えられるため、クリーンルー
ム内への放熱は殆どない。
【0027】光ファイバーに極めて高いエネルギーの光
を効率よく入射させるためには、ファイバー端面のコア
径と同一径あるいはそれより僅かだけ小さい径のスポッ
トを照射して入射させる。また、制限入射角を17.5
度以下として輸送する光の損失を10%程度に抑えるよ
うにした。
【0028】基板の温度分布は、基板熱処理後の膜厚等
の規格条件を満たすために±5%以内が望ましく、照度
分布のバラツキは±10%以内に抑えるとよい。ファイ
バー間の距離とファイバー端面とウェハ間の関係につい
て、光源間の距離をD、光源と基盤との距離をhとする
と、h/D≧1.1を満たす必要がある。
【0029】また、基板外周部に配置する光ファイバー
からの光スポットの配置密度を基板中央部部に配置する
光ファイバーからの光スポットの配置密度よりも高くす
ることにより、基板の温度分布均一性を向上させる事が
できる。そのためには、光ファイバーの分布密度を外周
ほど密に配置することと、1本の光ファイバーからの光
スポットの光量を外周ほど大きくなるように光源を選ぶ
ことが考えられる。
【0030】実際のウェハではウェハからの熱の放出は
周辺部が最も大きいため、ウェハ外周部に与える熱量が
最大となるようにしてウェハ温度分布の均一性を向上す
る。この時、ウェハ外周部の全ての点において、これよ
りもウェハ中心に向かって内側の点よりも与える熱量を
多くするためには、光ファイバーの数で形成されるウェ
ハ外周に接する正多角形の頂点に光ファイバーからの光
スポット中心を配列する。
【0031】加熱処理装置から隔離された光源から、光
を運搬する場合はなるべく直線距離による輸送ができる
ようにする。光源はクリーンルームの床下領域と同じ高
さのレベルに配置し、光ファイバーは直線的に床下領域
内に施設し、加熱処理装置のほぼ直下の曲げ部において
R=50cm程度以上の大きな曲率によって曲げてその
まま加熱処理装置に導く。光源から加熱ステージまでの
光搬送経路での熱損失による発熱のために冷却水を流す
ジャケットを施設してファイバーも冷却する。
【0032】光ファイバーの吸収波長特性を考慮して、
Siウェハの吸収特性に適合するランプ波長とも合わ
せ、加熱光源としては約0.6μmから1.0μmの間
の発光分布を主成分とした尖状の発光スペクトルを有し
たランプを使用する。
【0033】
【実施例】以下、添付図面に従って本発明の実施例を説
明する。図1は、本発明の光輸送型基板加熱装置を適用
した半導体製造プロセスにおける一つの製造ラインの断
面図で、基板加熱処理プロセスを含む処理部のみをクリ
ーンルーム(製造ライン)内に設置し、光源部はクリー
ンルームの外に設置すると共に基板を加熱するのに必要
なエネルギーのみを予め光源部において選択し、装置内
およびクリーンルーム内での発熱といった余分なエネル
ギーの発散を極力抑えたことを示すプラント構成図であ
る。
【0034】本発明を適用した加熱処理プロセスを含む
処理装置100はクリーンルーム200内に設置されて
いる。クリーンルームは作業域仕切り壁250によっ
て、清浄度がクラス100から1000程度の装置設置
領域210とクラス10以下の作業領域220とに区画
されている。クリーンルーム200は、天井面にHEP
Aフィルタ610を配設し、床面はグレーティング50
0となし、常にダウンフローが形成されるように空調機
器600によって清浄空気を供給している。クリーンル
ームは装置設置領域と作業領域の上部に清浄空気供給ス
ペース230を設け、グレーティング床面の下方には床
下領域240が設けられている。床下領域240は半導
体製造に必要な電気、水等の供給排出の配管を施設する
スペースとして利用される。加熱処理プロセスを含む処
理装置100内の半導体基板を加熱する手段としての光
源300はクリーンルームから隔離して配置されてい
る。光源は内部に加熱ランプ310を設け、それからの
光を集光して光ファイバー130によって加熱処理プロ
セスを含む処理装置100まで輸送する。光源はランプ
用電源700から電源ケーブル710を介して電源が供
給され、冷却水循環装置800から冷却水循環用配管8
10を通して冷却水が供給されている。
【0035】ここで、加熱ランプ310で発光した光は
光源300に設置した反射鏡やレンズ等の集光系によっ
て光ファイバー130のコア径よりも小さい面積に集光
され光ファイバーに入射される。集光された基板加熱用
の放射光は、クリーンルーム200内に設置された加熱
処理プロセスを含む処理装置100まで光ファイバー1
30を経由して輸送され、加熱処理プロセスを含む処理
装置100に設置された基板を加熱する。ここで、基板
加熱に寄与しなかった光エネルギーはクリーンルーム2
00内への放熱となり空調機器600に吸収されるが、
その量は極僅かである。一方、光源部300では基板加
熱に必要な波長成分の光エネルギーのみを放射する加熱
ランプ310を使用するか、あるいはフィルタを用いて
光ファイバー130での損失を最小限に抑えるようにし
てあり、光源300における加熱ランプ310からの放
熱は冷却水循環装置800によって冷却されるが、光源
300はクリーンルーム200のような温調を必要とす
る場所には設置されていないため、特に空調機器600
による冷却を行う必要はない。
【0036】ここで、本発明の比較例として、従来から
行われている加熱処理プロセスを含む処理装置に直接ラ
ンプを設置してクリーンルーム内に装置を設置したこと
を示す装置構成図を図2に示す。従来の加熱処理プロセ
スを含む処理装置では、石英板等の赤外線を透過させる
窓材により真空あるいは大気とは異なるガス雰囲気中に
設置した基板を加熱できるのと同時に基板を設置した空
間を外気と遮断するための窓材を通して、窓材に対して
基板と対抗する側に直接光源を設置していた。図2にお
いては、図1と同様な装置・部品については同一の添付
数字を用いて説明する。
【0037】従来方法では、クリーンルーム200内に
設置されている加熱処理プロセスを含む処理装置900
の内部に基板加熱用のランプ910を配置している。従
来用いられている加熱光源用のランプ910はハロゲン
ランプであり、後述するが、Siウェハの吸収域よりは
かなり長波長の成分を含む発光スペクトルを有するた
め、実際にSiウェハの加熱に用いられるエネルギー
は、ハロゲンランプに投入される電力エネルギーの約5
%程度であり、それ以外の95%は無駄な発熱となり、
加熱装置内の循環冷却水800に吸収されるか、もしく
はクリーンルーム内へ放熱され、クリーンルーム200
の空調設備600で吸収される。このことは、加熱装置
本体の電力設備700に加え、クリーンルーム200の
温度上昇を抑えるための空調機器600を備えるといっ
た極めて非効率な生産設備を抱えることになる。
【0038】上記に対して、本発明の装置構成では、予
め光源部において基板加熱に用いられるエネルギーのみ
を選択し光ファイバーで輸送するため、加熱処理プロセ
スを含む処理装置における発熱はランプに投入される電
力エネルギーの約5%程度に抑えられるため、クリーン
ルーム内への放熱は殆どない。従って、クリーンルーム
の温度上昇を抑えるための空調設備は従来と比較してコ
ンパクトに出来る。さらに、本発明の実施例で用いてい
る加熱用ランプは高圧ナトリウムランプであり、これは
シリコン基板の吸収波長に合った発光スペクトルを有
し、また発光効率そのものも約30%程度もあるため、
結果的に従来と比較して無駄な放熱量も約1/10に低
減できることになる。
【0039】図3は、本発明の光源部分のランプ及び放
射光を集光している様子を説明する断面図であり、
(a)は加熱ランプに対し、軸方向に平行な断面図、
(b)は加熱ランプに対し、軸方向に垂直な断面図であ
る。
【0040】加熱光源としてのランプ310には、従来
のハロゲンランプとは異なり、高圧ナトリウムランプあ
るいはメタルハライドランプのようなHIDランプ(H
igh Intensity Discharge L
amp)と呼ばれる高圧放電ランプを用いた。
【0041】このランプの光学的特性および集光機構の
詳細は後述する。図3に示す光源ユニット300のラン
プは発光体が棒状であり、棒状中心から放射状に発光
し、それを適当な光学系によって光ファイバー130の
コア断面と実質的に同一あるいはそれよりも僅かに小さ
い面積のスポットに集光させる。そのための、一つの実
施例として、先ず楕円あるいは放物面の形状に成型され
水冷された反射鏡320によって収束光束330を作
り、シリンドリカルレンズ340によって一点への集光
光束350を作る。これは、シリンドリカルレンズ34
0の長手方向にもレンズ作用を持たせる形状にすること
により、このような棒状の発光体から一点への集光を一
つの光学系で行うことが可能となる。また、これ以外に
も、第1のシリンドリカルレンズを用いて一旦シート状
の平行光を得た後、第2のシリンドリカルレンズにより
光ファイバー130の端面上に集光する収束光束を得て
光ファイバーに光を入射することもできる。この光源ユ
ニット300の冷却手段は冷却水循環装置800からの
冷却水を反射鏡320の背面に形成される冷却水ジャケ
ット810内に導入することによって達成される。ま
た、収束光束330の上下を一対の冷却水ジャケット8
20を形成し、その中に冷却水を導入して冷却すると同
時にシリンドリカルレンズ340を保持するようにす
る。
【0042】図示の実施例においては、一本の光ファイ
バー130に対して一つの光源ユニット300を用いた
例を示したが、光ファイバーを一列に並べ、それに上述
のシート状平行光を入射する構成にしてもよいし、束状
の光ファイバー端面に収束光束を入射する構成にしても
よい。
【0043】図4(a)は、半導体製造装置の一例とし
てのCVD装置に対して、本発明の光輸送による基板加
熱処理プロセスを含む処理装置を適用した場合の装置詳
細断面図で、図4(b)は、光ファイバーの終端面部分
の拡大詳細断面図である。
【0044】ここで、401はCVDリアクタ、402
はガスシャワー、403は半導体基板、404は光照射
窓、405はOリングシール、406は不活性ガス導入
パイプ、130は光ファイバー、408は反射鏡、40
9はコネクターを示す。
【0045】図示するように、基板403としてはシリ
コンのウェハが用いられ、このウェハはウェハ表面を上
側に向けて、水冷されたCVDリアクタ401の内部に
設置されている。402は水冷機構を有するガスシャワ
−で、CVDガスがウェハ403に吹き付けられ、CV
Dガスは排気口から排気される。この時、CVDリアク
タ401の内部の気密性を保持するために石英製の光照
射窓404との接触面にはOリングシール405が設置
されている。またウェハ裏面や外周部へのデバイスに関
係しない部分への余分な成膜は、剥がれやすく異物不良
を発生させやすいことから、ウェハ裏面の空間にウェハ
表面側の空間よりも陽圧となるように不活性ガスを導入
し余分な成膜が起こらないようにしている。
【0046】複数本の光ファイバー130,130は光
照射窓404の近傍で、それに対向して終端している。
これによって光ファイバー130を経由して輸送されて
きた加熱光源300からの放射光は、水冷された反射鏡
にコネクター409で固定された光ファイバー130の
端面から石英製の光照射窓404を通して基板403に
向かって照射され、ウェハ403を加熱する。加熱され
たウェハにCVDガスが接触することによりCVD膜が
形成される。本実施例はCVD装置に適用した場合を示
したが、CVDガスの導入を行わず、リアクタ内を真空
にするあるいは不活性ガスや水素ガスを導入することに
より熱アニール炉としても使用可能であり、CVDガス
の代わりに酸素ガスを導入する事により、熱酸化炉とし
ても使用可能である。
【0047】本発明のような、光輸送による基板加熱処
理プロセスを含む処理方式を実際の半導体製造プロセス
に適用する場合に考えなければならないことは以下の通
りである。
【0048】1.加熱エネルギー源としての光源からの
光を如何にして効率よく光ファイバーに対して入射させ
るか 2.光ファイバー内を輸送される光の損失を如何にして
少なくするか 3.光ファイバーから出射される光を基板に対して如何
にして照射するか 4.基板面の温度コントロールを如何にするか 5.光源から加熱ステージまでの光搬送経路を如何にし
て施設するか 6.光源から加熱ステージまでの光搬送経路での熱損失
による発熱を如何にして冷却するか 7.どのような光ファイバーを用いるか 8.どのような光を加熱源とするか 9.加熱ステージ周辺での排熱を如何にするか 以下、これらの項目について順次説明する。
【0049】1.加熱エネルギー源としての光源からの
光を如何にして効率よく光ファイバーに対して入射させ
るか。
【0050】まず初めに、光ファイバー端面の面積が小
さいために、如何にして光を効率的に集光し、入射する
かが問題とされる。ここで図5では、光ファイバー13
0の端面への光の入射を説明するために光ファイバー端
面付近の拡大図を示した。光ファイバー130は外周か
ら被覆層131、クラッド132、コア133から成っ
ている。図3において、光源からの集光光学系全体につ
いては説明したが、光ファイバーに極めて高いエネルギ
ーの光を効率よく入射させるためには、ファイバー端面
のコア径と同一径あるいはそれより僅かだけ小さい径の
スポットを照射して、入射させる方法が効率的である。
またこのときは、図示してあるように、光源からの集光
方法を考慮して光の入射角度を小さくする必要がある。
【0051】また、多数のファイバーを束ねたバンドル
と呼ばれるものを配置し、それぞれのコア以外の部分の
端面を反射率の高い物質で被覆して、バンドル端面での
損失を少なくした上でバンドル上に集光させる方法もあ
る。
【0052】また、光ファイバーの端面に複眼型レンズ
を設置し、光源からの入射する光をコア断面より内側に
集光させ、バンドル端面での損失を少なくした上でバン
ドル上に集光させても良い。さらに、光ファイバーの断
面形状を正方形や正6角形の様に束ねていったときにフ
ァイバーのコア同士の間に発生する非有効断面が最小化
するような形状のファイバーを用いることにより、バン
ドル端面での損失を少なくした上でバンドル上に集光さ
せる方法を用いても良い。
【0053】2.光ファイバー内を輸送される光の損失
を如何にして少なくするか 次に、本発明において加熱光源からの放射光を光ファイ
バー端面に入射する場合、如何に入射時及び輸送時の損
失を最小限に抑えるかということについて以下に説明す
る。ここでも、説明のために図5の光ファイバー端面付
近の拡大図を用いる。
【0054】光ファイバー内を輸送される光の損失を少
なくするために考えるときは、以下のような事項につい
て検討する必要がある。特に、高密度な光を光ファイバ
ーを用いて輸送する場合、輸送中の損失量が、ファイバ
ーを破壊するほどの熱を発する可能性がある。よって光
が光ファイバー中を透過することにより生ずる損失を充
分考慮する必要がある。以下、入射角θの光の損失を1
0%程度に抑える為の光ファイバーの性質と入射角度の
満たすべき関係を求める。
【0055】ファイバー軸を光線が通過する場合、ファ
イバー透過による入射角θの光の損失原因として以下の
3つが挙げられる。
【0056】フレネル反射損失 F(θ) 屈折率の異なる物質間の境界面で生ずる反射による損失
でF(θ)とする。
【0057】芯材の吸収による損失 P(θ) ファイバー芯材の吸収による損失でP(θ)とし、(式
1.1)により表わされる。
【0058】
【数1】
【0059】芯材と被覆材との間での反射損失 R
(θ) ファイバー芯材と被覆材との間での反射損失でR(θ)
とし、(式1.2)により表わされる。
【0060】
【数2】
【0061】F(θ),P(θ),R(θ)はそれぞれ
損失率を表わす。以上3つによる光の損失を考慮して、
入射角θの光透過率T(θ)を求めると、式(1.3)
で表せる。
【0062】
【数3】
【0063】ここで、入射角θの光の損失を10%程度
に抑える為のα、L、d、θ、Aの満たすべき関係を求
める為、上記3つから生ずる損失量の許容できる範囲を
それぞれで案分を定めて以下の検討を行った。ここで、
αは吸光係数、Lはファイバー長さ、dはコア外形、θ
は投入光の入射角、Aは1回の反射による反射損失率で
ある。
【0064】フレネル反射損失については、F(θ)
≦0.01(フレネル反射損失1%以下)の条件を満た
すことが必要である。
【0065】芯材の吸収については、P(θ)≦0.
01(芯材の吸収による損失1%以下)を満たすには、
α、Lは式(1.4)なる関係を満たすことが必要であ
る(但しn0≦2とする)。
【0066】
【数4】
【0067】芯材と被覆材との間での反射損失につい
ては、R(θ)≦0.01(反射損失10%以下)を満
たすには、L、d、θは以下の式(1.5)なる関係を
満たすことが必要である。
【0068】
【数5】
【0069】以上の検討結果を用い、あるファイバーに
おける光の損失を10%程度に抑える為の入射角の制限
範囲を求めると、α=10E−5[cm]、L=5
[m]、d=1[mm]、A=0.0001、n0=
1.45のファイバーを用いた場合には、入射角θの制
限範囲としてθ≦17.5°となり、つまり、開口角3
5°以下の条件が導かれる。これ以上の開口角を有した
収束光を入射させると、高エネルギーの光を輸送する媒
体としては極めて厳しくなる。
【0070】図6は、具体的に本発明で用いた光ファイ
バーの吸収波長特性、すなわち各波長における光輸送損
失の特性を示した図であり、縦軸に吸収係数、横軸に波
長を表しているが、約0.6μmから1.0μmの間で
比較的損失が少なく光輸送が出来ることを示している。
【0071】従来行われてきた光ファイバーによる光輸
送では、光量密度が低いため光ファイバー内での損失は
単にシグナル強度の低下そのものが問題にされてきた
が、本発明のように極めて光量密度が高い場合(具体的
な定量的な説明は後述する)には、損失に伴う光ファイ
バー自身の温度上昇及び温度上昇に伴う光の透過率の減
少が問題となる。上記したように、光ファイバーでの損
失が大きいと、光ファイバーの熱破壊といった破局的な
結末、さらには、被覆材質の発火による火災といった深
刻な事態が発生する事もあり得る。
【0072】ここで、この破局的な現象の発生する分岐
点を考察すると、図6に示したように光ファイバー内の
温度が約200℃になると室温と比較して約0.4dB
の損失の増大となり、この温度以下では温度上昇しても
自然冷却により200℃以下での平衡温度に落ちつく
が、200℃以上では温度上昇に伴う損失の増大により
益々温度が上昇する。従って、光ファイバー内の温度を
200℃以下に抑えることは極めて重要な条件となる。
【0073】さらに、この分岐点となる光ファイバー内
の温度を200℃以下に抑えることは、後述する損失計
算に基づき、光輸送損失を10%以下に抑えることに相
当する。また、この条件を満たすための光ファイバーに
投入する光エネルギーのエネルギー密度は、10kW/
mm2以下に抑えることに相当する。また、この光エネ
ルギー密度を10kW/mm2以下に抑えることは、照
射光の光量密度を10E7ルーメン/mm2以下にする
ことに相当する。
【0074】上記で求めた光ファイバー中における損失
を抑えるための条件として、制限入射角よりも浅い角度
で入射する事以外に、至極当然ではあるが、入射時の損
失を最小限にするためには、上記1で述べたように、入
射する放射光の集光断面は必ず光ファイバー端面のコア
径以内に入れる事が必須である。
【0075】3.光ファイバーから出射される光を基板
に対して如何にして照射するか ファイバー間の距離とファイバー端面とウェハ間の関係
については、ウェハの温度分布を考慮すると、光の放射
角度が小さくなる程、温度均一性を取るためには、ファ
イバー間距離を小さくするか、ファイバーと被放射物と
の距離を大きくする必要がある。
【0076】ここでは、本発明における加熱工程を含む
処理装置部における基板への光照射方法について説明す
る。先ず、ウェハを十分な温度分布均一性を以て加熱す
るためには、光放射部分における複数のファイバーの配
置、すなわちファイバー間の距離及びファイバー端面と
ウェハ間の距離をどのように設定するのが良いかについ
て以下に述べる。
【0077】図7(a)は光スポット中心(光ファイバ
ー間)の距離Dおよび光源と基板との距離hを変化させ
た時に基板上の照度分布がどのようになるかを検討する
際の説明図である。
【0078】以下の手法で、照度分布のバラツキをある
範囲内に収めるための光源間(光ファイバー間)距離D
・光源と基盤との距離hの関係を求める。まず、1つの
光源から基板(被放射物)への放射照度E[W/m2]
を求める。
【0079】ここで、円板面光源の径dが光源と基板と
の距離hより十分小さい時は、面光源を点光源とみなし
得る。すると、点光源から距離hにある基板上微少面積
dS方向への放射強度をLπ(d/2)2とし、dSの
法線方向が光の方向に対してなす角をθとすると、dS
の放射照度Eは式(2.1)で表わされる。
【0080】
【数6】
【0081】今、θ方向の光源からの放射強度をLπ
(d/2)2×T(θ)とする。但しT(θ)は光源と
して用いる光ファイバ構造により決定される関数であ
り、θ方向の入射光に対する透過率を表わす(式1.
3)。このような光源に対して基板が距離hで平行に位
置する場合、dSにおける光源からθ方向の放射照度E
(θ)は式(2.2)で表わせる。
【0082】
【数7】
【0083】ここで具体的に、α=10E−5[c
m]、L=5[m]、d=1[mm]、A=0.000
1の光ファイバを用いた場合を考える。この時、入射角
θ方向の光の損失を10%程度すなわちT(θ)を90
%程度にする為の入射角θの条件はθ≦17.5°(開
口角35°)である。
【0084】さて、上記の2つの光ファイバが距離Dの
間隔で存在する場合、基板上の一辺の長さがDである正
方形(ただしこの正方形の向かい合う辺の中点の垂線上
に光源があるものとする)における照度分布のバラツキ
考慮する。正方形上のある点の照度は、2つのファイバ
のみから照射されると仮定した場合、式(2.3)を用
いて2つの光源からの照度の足し合わせで求めることが
できる。今、基板上の熱伝導も考慮できるよう正方形を
25のエリアに分け、1つのエリアにおける照度の平均
値をそれぞれ求めた。これは、1つのエリア中の照度の
ばらつきを熱伝導により平滑化したことを意味する。
【0085】ここで照度分布のバラツキは25のエリア
の照度の最大値と最小値の差を正方形全体における照度
の平均値で割ったもので評価した。照度のバラツキと光
源間距離D・光源と基盤との距離hとの関係を評価した
ものを図7(b)に示す。
【0086】基板の温度分布は、基板熱処理後の膜厚等
の規格条件を満たすために±5%以内が望ましい。よっ
て照度分布のバラツキは±10%以内に抑える必要があ
る。上記のファイバを用いた場合、光源間(光ファイバ
ー間)距離D・光源と基板との距離hの関係として図7
(b)よりh/D≧1.1を満たす必要があると言え
る。
【0087】上記加熱される基板がオリフラを除く部分
がほぼ円形である場合には、基板外周部に配置する光フ
ァイバーの数で形成される基板外周に接する正多角形の
内側に光ファイバーからの光スポット中心を配列するこ
とにより、加熱される基板の温度分布均一性を低下させ
ずに加熱効率を最大にして基板を加熱することができ
る。
【0088】また、基板外周部に配置する光ファイバー
からの光スポットの配置密度を基板中央部部に配置する
光ファイバーからの光スポットの配置密度よりも高くす
ることにより、基板の温度分布均一性を向上させる事が
できる。
【0089】以上のように、加熱される基板がオリフラ
を除く部分がほぼ円形である場合には、光ファイバーか
ら基板上に照射される光のスポットの中心が、基板外周
円に外接する多角形より内部に位置するように光ファイ
バーを配置し、加熱される基板の温度分布均一性を低下
させずに加熱効率を最大にして基板を加熱する。例え
ば、外周部に配置する光ファイバーの数を6とすると、
基板外周円に外接する6角形(正6角形が望ましい)の
頂点に6本の光ファイバー中心を配置し、基板中心部分
に1本の光ファイバーを配置する。
【0090】また、基板外周部に配置するを基板中央部
部に配置する光ファイバーからの光スポットの光量密度
よりも高くすることにより、基板の温度分布均一性を向
上させる事ができる。そのためには、光ファイバーの分
布密度を外周ほど密に配置すること、または1本の光フ
ァイバーからの光スポットの光量を外周ほど大きくなる
ように光源を選ぶこともできる。
【0091】図8は、本発明の加熱される基板に対する
光ファイバの配列方法を示す図であり、基板外周をn=
3に分割した場合の説明図である。図9は、本発明の加
熱される基板に対する光ファイバの配列方法を示す図で
あり、基板外周をn=6に分割した場合の説明図であ
る。図10は、本発明の加熱される基板に対する光ファ
イバの配列方法を示す図であり、基板外周をn=12に
分割した場合の説明図である。
【0092】輸送された光エネルギーをウェハの加熱に
最大効率で活用するためには、光ファイバーから放射さ
れた光スポットを全てウェハ内に収めるべきであると考
えられるが、これではウェハ中心の温度が最高温度とな
り、ウェハの温度分布の均一性が著しく損なわれる。さ
らに、実際のウェハではウェハからの熱の放出は周辺部
が最も大きいため、ウェハ外周部に与える熱量が最大と
なるようにして初めてウェハ温度分布の均一性が向上で
きる。この時、ウェハ外周部の全ての点において、これ
よりもウェハ中心に向かって内側の点よりも与える熱量
を多くするためには、光ファイバーの数で形成されるウ
ェハ外周に接する正多角形の頂点に光ファイバーからの
光スポット中心を配列することが好適である。ただし、
それ以上光ファイバーから照射された光スポットの中心
をウェハ外周部から離すと、加熱効率を下げることにな
り、従って、上記したように、正多角形の頂点に光ファ
イバーからの光スポット中心を配列することにより、ウ
ェハの温度分布均一性と加熱効率の両方の観点で満足す
ることが可能となる。しかし、実際のウェハ上に形成さ
れるデバイスは、完全にウェハ外周部最端まで使用ない
こともあり、光スポット中心の位置は上記した点よりも
ウェハ中心に向かって内側の位置となっても差し支えな
いことがある。
【0093】ここで、図8はウェハ外周部を光ファイバ
ーを3本用いて3点の光スポット(n=3)で分割照射
加熱した例を示したが、実際に直接ウェハ上に照射され
る光量は放射された光エネルギーの2割程度である。図
9及び図10には夫々nを6及び12とした場合の正n
角形の頂点に光スポットを配置した場合の例を示した
が、nが増えるに従い加熱効率が大幅に向上する。そこ
でウェハ外に放射された光も反射させて再度ウェハに放
射されるべく、図4に示したような反射鏡を設置し加熱
効率を更に向上させた。
【0094】また、上記でも述べた様に、ウェハの温度
分布を均一化するためにはウェハ外周部の方がウェハ中
心部よりも多くの熱量を与えるために、図4の本発明の
実施例では、ガスを導入し、基板外周部に配置する光フ
ァイバーからの光スポットの光量密度を基板中央部部に
配置する光ファイバーからの光スポットの光量密度より
も高くした例を示している。また、同様の効果は、基板
外周部に配置する光ファイバーからの光スポットの配置
密度を基板中央部部に配置する光ファイバーからの光ス
ポットの配置密度よりも高くすることによっても得るこ
とが出来る。
【0095】4.基板面の温度コントロールを如何にす
るか 前述したように、バッチ式で半導体基板を加熱を伴った
処理をするには急速に加熱することも必要であるが、処
理を安定させるためにも基板面の温度コントロールが必
要である。これについては、光源のエネルギーを制御す
る方法と、輸送路中で制御する方法があるが、これは別
出願により説明する。
【0096】5.光源から加熱ステージまでの光搬送経
路を如何にして施設するか 光源300から加熱ステージまでの光輸送経路を如何に
構成するかは、光輸送の効率とプロセス全体の排熱処理
の効率性を考え実現させなければならない。従って、加
熱処理プロセスを含んだ処理装置100から隔離された
光源300から、光を運搬する場合はなるべく直線距離
による輸送ができるようにしなければならない(図
1)。さらに、光ファイバー130を曲げることによる
熱損失を少なくするために、ファイバーの曲げ回数も少
なくしなければならない。このようなことを総合的に考
慮すると、光源300はクリーンルーム200の床下領
域240と同じ高さのレベルに配置し、光ファイバー1
30は直線的に床下領域240内に施設し、加熱処理プ
ロセスを含んだ処理装置100のほぼ直下の曲げ部13
5においてR=50cm程度以上の大きな曲率によって
曲げてそのまま加熱処理プロセスを含んだ処理装置10
0に導くのが最適である。
【0097】6.光源から加熱ステージまでの光搬送経
路での熱損失による発熱を如何にして冷却するか 光源300から加熱ステージまでの光搬送経路での熱損
失による発熱を如何に冷却するかも大きな課題となる。
これを解決するには、冷却水循環装置800からの冷却
水を施設したファイバーも冷却するように配管すること
ができる(図示無し)。曲げ部135は発熱が大きいの
で、特に冷却をすることが好適である。
【0098】7.どのような光ファイバーを用いるか 次に、加熱光源からの放射光を複数本の光ファイバーを
直列に接続して輸送する方法について説明する。図11
は、n本の光ファイバーを直列に接続したときの端面及
び接続部の断面拡大図を示す。光の入射側から基板への
放射側に行くに従って、すなわち光の流れの下流に行く
に従って、光ファイバーのコア径は同じか大きくする。
もし、小さくしたり同じ径であっても軸中心がずれた場
合には、接続部において入射側のファイバーが放射側の
ファイバーに接しない面積分だけ損失となり、接続部に
おいて多量の発熱が生ずる事になる。これは、熱容量の
小さなコネクター部分で逸散する熱量が集中することに
なり、光ファイバーの発熱と同等の深刻な事態が発生す
る。
【0099】8.どのような光を加熱源とするか 図12は、Siウェハの吸収波長特性を示す図で、縦軸
に吸収係数、横軸に波長を示したものである。Siは半
導体であるために、バンドギャップに相当する約1.2
μmより短波長側領域と、真性自由キャリア吸収域に相
当する約1.2μmより長波長側の波長領域では入射光
エネルギーに対する挙動が全く異なる。すなわち、1.
2μmより短波長側では室温からでも常に光が熱に変換
されるが、1.2μmより長波長側ではウェハの温度に
よって吸収係数が変化し、通常のプロセス温度では殆ど
透過するため、CVDリアクタや装置周辺へ放熱すると
いった無駄なエネルギーとして放出される。従って、加
熱光源としては1.2μmより短波長にしか分布を持た
ない光源を使用することが望ましい。
【0100】本発明において、このように半導体基板が
吸収することのできる領域の波長の光エネルギーを主成
分とした発光スペクトルを有した光であって、特に線ス
ペクトラムに近い特性のものを尖状の発光スペクトルを
有した光と称する。そして、光ファイバーの吸収波長特
性を考慮すると、上記Siウェハの吸収特性に適合する
ランプ波長とも合わせ、加熱光源としては約0.6μm
から1.0μmの間の発光分布を主成分とした尖状の発
光スペクトルを有したランプを使用することが望まし
い。
【0101】ただし、将来は光ファイバーの材料として
もっと高帯域で透過性に優れたものが開発された場合に
は、最適なランプの種類が変わる可能性もある。しか
し、一般的に光ファイバーのコア材及びクラッド材、さ
らにこれらの屈折率を考慮した光ファイバーの設計で
は、輸送しようとする光はレーザ光のような単一波長で
バンド幅が極めて狭いものが望ましいが、ウェハを加熱
するだけの発光強度を持ちかつコストの点でも許容され
るランプを設計すべきであることには変わりない。
【0102】本発明では、後述する高圧ナトリウムラン
プおよびメタルハライドランプのHIDランプと呼ばれ
る高圧放電ランプとして、加熱光源のランプに尖状スペ
クトルの発光スペクトルを有するランプを用い、光ファ
イバー内での輸送損失を10%以下に抑えて光源からの
照射光を輸送して基板を加熱することにした。
【0103】図13には、本発明で一実施例として具体
的に用いたランプの発光スペクトルを示し、ランプとし
ては図示の尖状発光スペクトルを有した高圧ナトリウム
ランプを用いた。
【0104】図14には、本発明で別の実施例として具
体的に用いたランプの発光スペクトルを示し、ランプと
しては図示の尖状発光スペクトルを有したメタルハライ
ドランプを用いた。
【0105】本発明の具体的な光源として、高圧ナトリ
ウムランプおよびメタルハライドランプのHIDランプ
と呼ばれる高圧放電ランプを用いたが、高圧ナトリウム
ランプにはおよそ0.6μm及び0.8μmに尖状の発
光スペクトルを有し、上記の光ファイバーの吸収波長特
性との関係から光ファイバー中での損失は殆どない。ま
た、メタルハライドランプにはおよそ0.85μm及び
0.9μmに尖状の発光スペクトルを有し、それ以外に
0.5μmを中心としたバンド幅の広い発光スペクトル
を有する。従って、メタルハライドランプを加熱光源と
して用いた場合には高圧ナトリウムランプよりは損失が
大きいが、輸送損失が10%までには至らないように製
作することができる。
【0106】図15は、本発明の比較例である従来から
基板加熱に用いられてきたハロゲンランプの発光スペク
トルを示す図である。これでは図示したように、プラン
クの黒体輻射の式に従って、発光体の温度によって変化
する幅の広いエネルギー分布を有している。
【0107】従来のハロゲンランプでは、プランクの黒
体輻射の式に従って、発光体の温度によってそのピーク
波長はシフトするが、通常2500Kから4000Kの
発光温度で使用される場合には、0.4μmから3μm
に亘り非常にバンド幅が広く光ファイバー中での損失が
著しい。また、その損失の値は発光温度でピーク波長が
シフトするため一定とはならないが、少なくとも1.1
μmより長波長の成分は全て損失となるため輸送損失は
20%以上になる。また、よしんば輸送されてもシリコ
ンウェハでの吸収は少ない。
【0108】9.加熱ステージ周辺での排熱を如何にす
るか 加熱ステージ周辺での排熱を如何にするかも、実際のプ
ロセスでは大切なことであるが、この点については別出
願によって説明する。
【0109】
【発明の効果】本発明においては、基板加熱に用いる光
はその処理対象の基板が吸収することの出来る選ばれた
波長の光エネルギを主成分とした尖状の発光スペクトル
を有していることにより、光学系を最適化しやすいため
に、即ち、ファイバの効率良く光を伝達することの出来
る波長を選択できることによって、より高い効率の光エ
ネルギを伝達できる効果がある。
【0110】また、本発明は光輸送媒体の光ファイバー
の始端部は集光光学系を介して光源に対峙させて、光源
からの光を光ファイバーのコア径と実質的に等しい径に
集光させて入射したので、より少ない本数のファイバー
で、必要なエネルギを輸送できる。また光源ランプから
無駄なく光を入射させることが出来る、また入射角度が
軸方向に近いために、ファイバ内での光の伝達ロスを少
なくすることが出来る等の効果がある。
【0111】さらに、本発明では基板加熱に用いる光は
その処理基板を加熱するのに必要なエネルギーを持った
波長の光のみを製造ラインの外で選択して光輸送媒体に
よって処理装置にまで輸送したので、処理装置および製
造ライン内での余分なエネルギーの発散を抑えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光輸送型基板加熱装置を適用した半導
体製造プロセスにおける一つの製造ラインの断面図。
【図2】本発明の比較例として、従来から行われている
加熱処理プロセスを含む処理装置に直接ランプを設置し
てクリーンルーム内に装置を設置したことを示す装置構
成図。
【図3】本発明の光源部分のランプ及び放射光を集光し
ている様子を説明する断面図であり、(a)は加熱ラン
プに対し、軸方向に平行な断面図、(b)は加熱ランプ
に対し、軸方向に垂直な断面図である。
【図4】(a)は、半導体製造装置の一例としてのCV
D装置に対して、本発明の光輸送による基板加熱処理プ
ロセスを含む処理装置を適用した場合の装置詳細断面図
で、(b)は、光ファイバーの終端面部分の拡大詳細断
面図である。
【図5】光ファイバー130の端面への光の入射を説明
するために光ファイバー端面付近の拡大図
【図6】具体的に本発明で用いた光ファイバーの吸収波
長特性、すなわち各波長における光輸送損失の特性を示
した図
【図7】(a)は光スポット中心(光ファイバー間)の
距離Dおよび光源と基板との距離hを変化させた時に基
板上の照度分布がどのようになるかを検討する際の説明
図。
【図8】本発明の加熱される基板に対する光ファイバの
配列方法を示す図であり、基板外周をn=3に分割した
場合の説明図である。
【図9】本発明の加熱される基板に対する光ファイバの
配列方法を示す図であり、基板外周をn=6に分割した
場合の説明図である。
【図10】本発明の加熱される基板に対する光ファイバ
の配列方法を示す図であり、基板外周をn=12に分割
した場合の説明図である。
【図11】n本の光ファイバーを直列に接続したときの
端面及び接続部の断面拡大図。
【図12】Siウェハの吸収波長特性を示す図。
【図13】本発明で一実施例として具体的に用いたラン
プの発光スペクトルを示す。
【図14】本発明で別の実施例として具体的に用いたラ
ンプの発光スペクトルを示し、ランプとしては尖状発光
スペクトルを有したメタルハライドランプ。
【図15】本発明の比較例である従来から基板加熱に用
いられてきたハロゲンランプの発光スペクトルを示す
図。
【符号の説明】
100:本発明を適用した加熱処理プロセスを含む処理
装置 130:光ファイバー 131:外周の被覆層 132:クラッド 133:コア 135:グラスファイバーの曲げ部 200:クリーンルーム 210:装置設置領域 220:作業領域 230:清浄空気供給スペース 240:床下領域 250:作業域仕切り壁 300:光源 310:加熱ランプ 320:反射鏡 330:収束光束 340:シリンドリカルレンズ 350:集光光束 401:CVDリアクタ 402:ガスシャワー 403:半導体基板 404:光照射窓 405:Oリングシール 406:不活性ガス導入パイプ 408:反射鏡 409:コネクター 500:グレーティング 600:空調機器 610:HEPAフィルタ 700:ランプ用電源 710:電源ケーブル 800:冷却水循環装置 810:冷却水循環用配管 820:上下を一対の冷却水ジャケット 900:クリーンルーム内に設置されている加熱処理プ
ロセスを含む処理装置 910:基板加熱用のランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/26 21/31 (72)発明者 内田 憲宏 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 千葉 なつよ 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 島村 英昭 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】清浄な雰囲気で温度と湿度とが管理された
    クリーンルーム内に設置された半導体基板の処理ステー
    ジと、該処理ステージに載置された半導体基板を加熱す
    るために処理ステージから隔離されて上記クリーンルー
    ムとは異なる雰囲気の場所に設置された加熱エネルギを
    発生する光源と、該光源と処理ステージとを連絡する光
    輸送媒体を備えており、基板加熱に用いる光はその処理
    対象の基板が吸収することの出来る選ばれた波長の光エ
    ネルギを主成分とした尖状の発光スペクトルを有したこ
    とを特徴とする半導体基板の処理装置。
  2. 【請求項2】上記発光スペクトルは尖状の発光スペクト
    ルであることを特徴とした請求項1記載の半導体基板の
    処理装置。
  3. 【請求項3】光輸送媒体が光ファイバーであり、該光フ
    ァイバーの始端部は集光光学系を介して光源に対峙さ
    せ、その終端部は加熱処理媒体に対峙させるように構成
    し、上記集光光学系は光源からの光を上記光ファイバー
    のコア径と実質的に等しい径に集光させて入射させるよ
    うに構成したことを特徴とする請求項1及び2記載の半
    導体基板の処理装置。
  4. 【請求項4】清浄な雰囲気で温度と湿度とが管理された
    製造ライン内に設置された半導体基板の処理装置と、該
    処理装置内に載置された半導体基板を加熱するために上
    記処理装置から隔離されて上記製造ラインとは異なる雰
    囲気の場所に設置された加熱光源と、該加熱光源と処理
    装置とを連絡する光輸送媒体を備えており、基板加熱に
    用いる光はその処理基板を加熱するのに必要なエネルギ
    ーを持った波長の光のみを製造ラインの外で選択して上
    記光輸送媒体によって上記処理装置にまで輸送して、上
    記処理装置および製造ライン内での余分なエネルギーの
    発散を抑えたことを特徴とする半導体基板の処理装置。
  5. 【請求項5】加熱光源のランプに尖状発光スペクトルを
    有するランプを用い、光ファイバー内での輸送損失を1
    0%以下に抑えて光源からの照射光を輸送して、基板を
    加熱することを特徴とする請求項1から4の内の一つ請
    求項記載の半導体基板の処理装置。
  6. 【請求項6】光輸送媒体の光ファイバーが複数本のファ
    イバーを束ねてなるバンドル形状であり、該バンドルの
    始端部のコア以外の部分を反射率の高い物質で被覆し、
    ファイバーのコア同士の間に発生する非有効断面への放
    射光の入射による損失を低減して光輸送効率を向上させ
    たことを特徴とする上記請求項の内の一つの請求項記載
    の半導体基板の処理装置。
  7. 【請求項7】光輸送媒体の光ファイバーが複数本のファ
    イバーを束ねてなるバンドル形状であり、該バンドルを
    構成する各光ファイバーの始端部にそのコア中心と一致
    させて集光レンズを形成してバンドルの始端部に複眼型
    レンズを設置し、ファイバーのコア同士の間に発生する
    非有効断面への放射光の入射を排除して光輸送効率を向
    上させたことを特徴とする上記請求項の内の一つの請求
    項記載の半導体基板の処理装置。
  8. 【請求項8】光輸送媒体の光ファイバーが複数本のファ
    イバーを束ねてなるバンドル形状であり、各光ファイバ
    ーの断面形状を最密充填の配列が可能な図形にする事に
    より、ファイバーのコア同士の間に発生する非有効断面
    を最小化し光輸送効率を向上させたことを特徴とする上
    記請求項の内の一つの請求項記載の半導体基板の処理装
    置。
  9. 【請求項9】上記細密充填が可能な図形は六角形である
    ことを特徴とした請求項8記載の半導体基板の処理装
    置。
  10. 【請求項10】清浄な雰囲気で温度と湿度とが管理され
    たクリーンルーム内に設置された半導体基板の処理ステ
    ージと、該処理ステージに載置された半導体基板を加熱
    するために処理ステージから隔離されて上記クリーンル
    ームとは異なる雰囲気の場所に設置された加熱エネルギ
    を発生する光源とを用いた半導体基板の処理方法におい
    て、上記光源で処理対象の基板が吸収することの出来る
    選ばれた波長の光エネルギを主成分とした尖状の発光ス
    ペクトルを有した光を発生させ、該発生した光は上記光
    源と処理ステージとを連絡する光輸送媒体を通して輸送
    し、上記光源で発生したエネルギーを上記処理ステージ
    に載置した半導体基板に照射することを特徴とする半導
    体基板の処理方法。
  11. 【請求項11】清浄な雰囲気で温度と湿度とが管理され
    た製造ライン内に設置された半導体基板の処理装置と、
    該処理装置内に載置された半導体基板を加熱するために
    上記処理装置から隔離されて上記製造ラインとは異なる
    雰囲気の場所に設置された加熱光源とを用いた半導体基
    板の処理方法において、基板加熱に用いる光は製造ライ
    ンの外で選択されて、その処理基板を加熱するのに必要
    なエネルギーを持った波長の光のみを発生させ、該発生
    した光は上記光源と処理装置とを連絡する光輸送媒体を
    通して輸送し、上記光源で発生したエネルギーを上記処
    理装置内に載置した半導体基板に照射することを特徴と
    する半導体基板の処理方法。
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