JP2008308137A - ケーブル長さ調整装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ねじ部53と平面部52とを有するケーブルエンド51と、前記ねじ部53に螺合したケーブル調整用ナット7と、前記ねじ部53を挿通する貫通孔43を有する嵌合ピン4と、前記嵌合ピン4を回転自在に軸支する係止具2とを備え、前記ねじ部53を前記貫通孔43に挿通した状態で前記ケーブル調整用ナット7の螺合位置を調整することでフロントケーブル5およびリアケーブル6の長さを調整するケーブル長さ調整装置において、前記平面部52に対して面接触するカラー3を、前記係止具2または前記嵌合ピン4に、フロントケーブル5の軸方向に移動不能に固定する。
【選択図】図2
Description
部品の数を削減する効果を奏する。また、組付け工数を削減する効果を奏する。さらに、製造コストを低減することができる。
参照する図面において、図1は、本実施形態に係るケーブル長さ調整装置の構成を示す全体斜視図である。図2は、本実施形態に係るケーブル長さ調整装置の構成を示す分解斜視図である。図3は、本実施形態に係るケーブル長さ調整装置の構成を示す平面図である。図4は、カラー3の変形例を示すカラー3の全体斜視図である。
図1に示すように、ケーブル長さ調整装置1は、係止具たるイコライザー2と、カラー3と、嵌合ピン4と、フロントケーブル5と、リアケーブル6と、ケーブル調整用ナット7とを備えて構成されている。
図2に示すように、イコライザー2は、例えば1枚の鋼板を折り曲げて成形されており、互いに間隔を隔てて上下に平行に配置された上部2aおよび下部2bを備えている。この上部2aと下部2bの左右両側の前端には、側面視円弧状の曲線部24がそれぞれ連続している。
イコライザー2の上部2aおよび下部2bの左右両側には、円形状の貫通孔22が上下に形成されている。また、イコライザー2の上部2aの左右両側には、該上部2aの左右端部と貫通孔22とを連通する溝23がそれぞれ形成されている。
イコライザー2の前側中央には、開口部25が形成されており、カラー3およびフロントケーブル5が挿通できるようになっている。
イコライザー2の中央(すなわち貫通孔22,22の間)には、嵌合ピン4を回転自在に軸支するための円形状の貫通孔21が上下に形成されている。
図1に示すように、イコライザー2の上下の内面とカラー3の上下の外面が接している。これにより、カラー3の軸回りの回転を防止している。中央の上下の貫通孔21には、嵌合ピン4が挿通されており、両端の上下の貫通孔22には、嵌合部61が挿通されている。
図2に示すように、カラー3は、たとえば、所定の厚さを持った鉄製の板材を用いて、断面視コ字状に形成されている。カラー3は、互いに離間して上下に平行に配置された上片部3aおよび下片部3bと、この上片部3aの右端部と下片部3bの右端部とを連結する壁部3cと、で構成されている。上片部3aおよび下片部3bの一端側には、円形状の貫通孔31が上下に形成されている。
図1および図2に示すように、カラー3は、イコライザー2の上部2aと下部2bの間に開口部25から挿入された状態で、貫通孔21および貫通孔31に嵌合ピン4が挿通されて、イコライザー2に留めつけられている。本実施形態では、カラー3の後端部は、イコライザー2の後端部から突出している(図3参照)。カラー3のコ字状の凹部には、ケーブルエンド51が配置されている。カラー3の他端側であって、上片部3a、下片部3bおよび壁部3cの内面は、ケーブルエンド51の平面部52に面接触している。これにより、ケーブル調整用ナット7を回転する際に、フロントケーブル5が供回りするのを防止している。したがって、フロントケーブル5の長さを片手で容易に調整することができる。また、フロントケーブル5およびリアケーブル6の長さ調整時において、ケーブル調整用ナット7の回しトルクによるフロントケーブル5の損傷を防止することができる。
図2に示すように、嵌合ピン4は、円柱状の本体部42と、この本体部42よりも大径に形成された円柱状の頭部41と、を有している。本体部42の上下方向の中央には、ケーブルエンド51のねじ部53を挿通するための円形状の貫通孔43が形成されている。
図1に示すように、嵌合ピン4は、貫通孔21および貫通孔31に挿通されて、イコライザー2にカラー3を回動自在に留めつけている。つまり、嵌合ピン4の本体部42の上端および下端は、イコライザー2の貫通孔21にそれぞれ軸支されている。
尚、本実施形態では、嵌合ピン4の上端側に頭部41を形成したが、嵌合ピン4の形状はこれに限定されるものではなく、例えば頭部がない単なる円柱状に形成しても構わない。
図2に示すように、フロントケーブル5は、断面視円形状を呈する可撓性の長尺部材である。フロントケーブル5の先端には、ケーブルエンド51が連結されている。また、フロントケーブル5の基端側は、図示しない手動式操作レバーに結合されている。ケーブルエンド51は、平面部52とねじ部53とから構成されている。
図1に示すように、平面部52の外周は、四角形状に形成されており、カラー3の内面と面接触している。したがって、フロントケーブル5の軸回りの回転は防止される。一方、ねじ部53には、ねじ溝が形成されており、ケーブル調整用ナット7が螺合するようになっている。ねじ部53の外径は、嵌合ピン4の貫通孔43の内径と略同一であり、ねじ部53は貫通孔43に挿通されている。ねじ部53の後端部は、カラー3の後端部から突出している。
図2に示すように、リアケーブル6は、嵌合部61とケーブル部62とから構成されている。嵌合部61は、円柱状の部材であり、外径が貫通孔22と略同一に形成されている。ケーブル部62は、断面視円形状を呈する可撓性の長尺部材であり、嵌合部61の長手方向の中心に結合されている。また、ケーブル部62の後端側は、図示しない左右の後輪のブレーキ装置にそれぞれ連結されている。
図1に示すように、嵌合部61の上端側は、イコライザー2の上部2aの貫通孔22に嵌合しており、嵌合部61の下端側は、イコライザー2の下部2bの貫通孔22に嵌合している。ケーブル部62は、イコライザー2の上部2aと下部2bの間に配置されている。リアケーブル6は、図示しない後輪のブレーキ装置に連結されており、比較的大きな張力が作用している。これにより、イコライザー2の回転が防止されている。
ここで、図2を参照して、リアケーブル6をイコライザー2に装着する方法について説明する。まず、嵌合部61を貫通孔22に挿通する。次に、ケーブル部62を溝23に通して、後側に90°回転させる。これにより、図1に示すように、リアケーブル6は、イコライザー2に装着されることとなる。
図2に示すように、ケーブル調整用ナット7は、六角柱状の一般的なナットであり、雌ねじ部71を備えている。ケーブル調整用ナット7は、嵌合ピン4の貫通孔43に挿通されたケーブルエンド51のねじ部53に螺合している。図3に示すように、ケーブル調整用ナット7の前端部は、カラー3の後端部に当接している。
フロントケーブル5の弛みをとる場合、作業者は、ケーブル調整用ナット7にラチェットまたはスパナなどを装着し、ケーブル調整用ナット7を締め付ける方向に回転させる。このとき、ケーブルエンド51の平面部52は、カラー3に面接触しているので回転することがない。また、カラー3を係止するイコライザー2も2本のリアケーブル6によって回転不能に固定されている。そして、ケーブル調整用ナット7はカラー3の後端部に当接しているので、ケーブルエンド51が、カラー3およびイコライザー2に対して相対的に近づくように移動する。これにより、フロントケーブル5の弛みが解消されることとなる。
2 係止具(イコライザー)
3 カラー
4 嵌合ピン
5 フロントケーブル
6 リアケーブル
7 ケーブル調整用ナット
Claims (3)
- ケーブルの先端に設ける、ねじ部と平面部とを有するケーブルエンドと、
前記ねじ部に螺合したケーブル調整用ナットと、
前記ねじ部を挿通する貫通孔を有する嵌合ピンと、
前記嵌合ピンを回転自在に軸支する係止具と、
を備え、
前記ねじ部を前記貫通孔に挿通した状態で前記ケーブル調整用ナットの螺合位置を調整することでケーブルの長さを調整するケーブル長さ調整装置において、
前記平面部に対して面接触するカラーを、前記係止具または前記嵌合ピンに、ケーブルの軸方向に移動不能に固定したことを特徴とするケーブル長さ調整装置。 - 前記係止具は、前記ケーブルの動作を2つの制動装置に伝達するイコライザーであって、2本のリアケーブルが連結されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブル長さ調整装置。
- 前記カラーは、前記ケーブルエンドの平面部に嵌合する凹部を有し、
前記凹部の内面は、前記平面部に面接触する少なくとも1つの平面を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のケーブル長さ調整装置。
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