JP4500329B2 - ケーブル長さ調整装置 - Google Patents
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Description
部品の数を削減する効果を奏する。また、組付け工数を削減する効果を奏する。さらに、製造コストを低減することができる。
参照する図面において、図1は、本実施形態に係るケーブル長さ調整装置の構成を示す全体斜視図である。図2は、本実施形態に係るケーブル長さ調整装置の構成を示す分解斜視図である。図3は、本実施形態に係るケーブル長さ調整装置の構成を示す平面図である。図4は、カラー3の変形例を示すカラー3の全体斜視図である。
図1に示すように、ケーブル長さ調整装置1は、係止具たるイコライザー2と、カラー3と、嵌合ピン4と、フロントケーブル5と、リアケーブル6と、ケーブル調整用ナット7とを備えて構成されている。
図2に示すように、イコライザー2は、例えば1枚の鋼板を折り曲げて成形されており、互いに間隔を隔てて上下に平行に配置された上部2aおよび下部2bを備えている。この上部2aと下部2bの左右両側の前端には、側面視円弧状の曲線部24がそれぞれ連続している。
イコライザー2の上部2aおよび下部2bの左右両側には、円形状の貫通孔22が上下に形成されている。また、イコライザー2の上部2aの左右両側には、該上部2aの左右端部と貫通孔22とを連通する溝23がそれぞれ形成されている。
イコライザー2の前側中央には、開口部25が形成されており、カラー3およびフロントケーブル5が挿通できるようになっている。
イコライザー2の中央(すなわち貫通孔22,22の間)には、嵌合ピン4を回転自在に軸支するための円形状の貫通孔21が上下に形成されている。
図1に示すように、イコライザー2の上下の内面とカラー3の上下の外面が接している。これにより、カラー3の軸回りの回転を防止している。中央の上下の貫通孔21には、嵌合ピン4が挿通されており、両端の上下の貫通孔22には、嵌合部61が挿通されている。
図2に示すように、カラー3は、たとえば、所定の厚さを持った鉄製の板材を用いて、断面視コ字状に形成されている。カラー3は、互いに離間して上下に平行に配置された上片部3aおよび下片部3bと、この上片部3aの右端部と下片部3bの右端部とを連結する壁部3cと、で構成されている。上片部3aおよび下片部3bの一端側には、円形状の貫通孔31が上下に形成されている。
図1および図2に示すように、カラー3は、イコライザー2の上部2aと下部2bの間に開口部25から挿入された状態で、貫通孔21および貫通孔31に嵌合ピン4が挿通されて、イコライザー2に留めつけられている。本実施形態では、カラー3の後端部は、イコライザー2の後端部から突出している(図3参照)。カラー3のコ字状の凹部には、ケーブルエンド51が配置されている。カラー3の他端側であって、上片部3a、下片部3bおよび壁部3cの内面は、ケーブルエンド51の平面部52に面接触している。これにより、ケーブル調整用ナット7を回転する際に、フロントケーブル5が供回りするのを防止している。したがって、フロントケーブル5の長さを片手で容易に調整することができる。また、フロントケーブル5およびリアケーブル6の長さ調整時において、ケーブル調整用ナット7の回しトルクによるフロントケーブル5の損傷を防止することができる。
図2に示すように、嵌合ピン4は、円柱状の本体部42と、この本体部42よりも大径に形成された円柱状の頭部41と、を有している。本体部42の上下方向の中央には、ケーブルエンド51のねじ部53を挿通するための円形状の貫通孔43が形成されている。
図1に示すように、嵌合ピン4は、貫通孔21および貫通孔31に挿通されて、イコライザー2にカラー3を回動自在に留めつけている。つまり、嵌合ピン4の本体部42の上端および下端は、イコライザー2の貫通孔21にそれぞれ軸支されている。
尚、本実施形態では、嵌合ピン4の上端側に頭部41を形成したが、嵌合ピン4の形状はこれに限定されるものではなく、例えば頭部がない単なる円柱状に形成しても構わない。
図2に示すように、フロントケーブル5は、断面視円形状を呈する可撓性の長尺部材である。フロントケーブル5の先端には、ケーブルエンド51が連結されている。また、フロントケーブル5の基端側は、図示しない手動式操作レバーに結合されている。ケーブルエンド51は、平面部52とねじ部53とから構成されている。
図1に示すように、平面部52の外周は、四角形状に形成されており、カラー3の内面と面接触している。したがって、フロントケーブル5の軸回りの回転は防止される。一方、ねじ部53には、ねじ溝が形成されており、ケーブル調整用ナット7が螺合するようになっている。ねじ部53の外径は、嵌合ピン4の貫通孔43の内径と略同一であり、ねじ部53は貫通孔43に挿通されている。ねじ部53の後端部は、カラー3の後端部から突出している。
図2に示すように、リアケーブル6は、嵌合部61とケーブル部62とから構成されている。嵌合部61は、円柱状の部材であり、外径が貫通孔22と略同一に形成されている。ケーブル部62は、断面視円形状を呈する可撓性の長尺部材であり、嵌合部61の長手方向の中心に結合されている。また、ケーブル部62の後端側は、図示しない左右の後輪のブレーキ装置にそれぞれ連結されている。
図1に示すように、嵌合部61の上端側は、イコライザー2の上部2aの貫通孔22に嵌合しており、嵌合部61の下端側は、イコライザー2の下部2bの貫通孔22に嵌合している。ケーブル部62は、イコライザー2の上部2aと下部2bの間に配置されている。リアケーブル6は、図示しない後輪のブレーキ装置に連結されており、比較的大きな張力が作用している。これにより、イコライザー2の回転が防止されている。
ここで、図2を参照して、リアケーブル6をイコライザー2に装着する方法について説明する。まず、嵌合部61を貫通孔22に挿通する。次に、ケーブル部62を溝23に通して、後側に90°回転させる。これにより、図1に示すように、リアケーブル6は、イコライザー2に装着されることとなる。
図2に示すように、ケーブル調整用ナット7は、六角柱状の一般的なナットであり、雌ねじ部71を備えている。ケーブル調整用ナット7は、嵌合ピン4の貫通孔43に挿通されたケーブルエンド51のねじ部53に螺合している。図3に示すように、ケーブル調整用ナット7の前端部は、カラー3の後端部に当接している。
フロントケーブル5の弛みをとる場合、作業者は、ケーブル調整用ナット7にラチェットまたはスパナなどを装着し、ケーブル調整用ナット7を締め付ける方向に回転させる。このとき、ケーブルエンド51の平面部52は、カラー3に面接触しているので回転することがない。また、カラー3を係止するイコライザー2も2本のリアケーブル6によって回転不能に固定されている。そして、ケーブル調整用ナット7はカラー3の後端部に当接しているので、ケーブルエンド51が、カラー3およびイコライザー2に対して相対的に近づくように移動する。これにより、フロントケーブル5の弛みが解消されることとなる。
2 係止具(イコライザー)
3 カラー
4 嵌合ピン
5 フロントケーブル
6 リアケーブル
7 ケーブル調整用ナット
Claims (3)
- ケーブルの先端に設ける、ねじ部と平面部とを有するケーブルエンドと、
前記ねじ部に螺合したケーブル調整用ナットと、
前記ねじ部を挿通する貫通孔を有する嵌合ピンと、
前記嵌合ピンを回転自在に軸支するとともに、2本のリアケーブルが連結され、前記ケーブルの動作を2つの制動装置に伝達するイコライザーと、
を備え、
前記ねじ部を前記貫通孔に挿通した状態で前記ケーブル調整用ナットの螺合位置を調整することでケーブルの長さを調整するケーブル長さ調整装置において、
前記平面部に対して面接触するカラーは、前記イコライザーまたは前記嵌合ピンに対してケーブルの軸方向に移動不能に固定されるとともに、一端面が前記イコライザーの端部から突出しており、
前記ケーブル調整用ナットは、前記カラーの一端面に当接していることを特徴とするケーブル長さ調整装置。 - 前記イコライザーは、互いに間隔を空けて配置された上部と下部とを有し、
前記嵌合ピンは、前記イコライザーと前記カラーとを相対回転自在に軸支し、
前記カラーは、前記上部と前記下部との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブル長さ調整装置。 - 前記カラーは、前記ケーブルエンドの平面部に嵌合する凹部を有し、
前記凹部の内面は、前記平面部に面接触する少なくとも1つの平面を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のケーブル長さ調整装置。
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