JP2008306166A - 半導体装置製造用基板の作製方法、および半導体装置の作製方法 - Google Patents

半導体装置製造用基板の作製方法、および半導体装置の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体基板を分割し、かつ当該半導体基板から分離した半導体層をガラス基板など耐熱温度が低い基板に接合させることで、SOI基板を作製する。また、分離後の半導体基板の再生処理を行う。
【解決手段】ガラス基板などのベース基板に、単結晶半導体層を接合するために、接合層に、有機シランを原材料としてCVD法で成膜した酸化シリコン膜を用いる。ガラス基板等の耐熱温度が700℃以下の基板であっても接合部の結合力が強固なSOI基板を形成することができる。また、半導体層が分離された単結晶半導体基板にレーザ光を照射して、当該半導体層の分離面を平坦化することで、再利用を可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体層を有する半導体装置製造用基板を作製する方法に関する。
なお、本明細書中において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、電気光学装置、半導体回路及び電子機器は全て半導体装置である。
バルク状のシリコンウエハに代わり、絶縁表面に薄い単結晶半導体層が存在するSOI(Silicon on Insulator)基板を使った集積回路が開発されている。SOI基板を使うことで、トランジスタのドレインと基板間における寄生容量を低減されるため、SOI基板は半導体集積回路の性能を向上させるものとして注目されている。
SOI基板を製造する方法の1つに、スマートカット法が知られている。スマートカット法によるSOI基板の作製方法概要を以下に説明する。シリコンウエハに水素イオンを注入することによって表面から所定の深さに微小気泡層を形成する。酸化シリコン膜を介して、水素イオンを注入したシリコンウエハを別のシリコンウエハに接合させる。しかる後加熱処理を行うことで、該微小気泡層が劈開面となり、水素イオンを注入したウエハが薄膜状に剥離している。スマートカット法は水素イオン注入剥離法と呼ぶこともある。
また、シリコンウエハから分離されたシリコン層をガラス基板に貼り付けたSOI基板が知られている(特許文献1及び2参照)。特許文献1(特開平11−0977379号公報)では、剥離工程の後、半導体基板を再利用している。単結晶シリコン基板からシリコン層を剥離した後、ベース基板に貼り付けたシリコン層を機械研磨することで平坦化している。
また、特許文献2(特開2005−252244号公報)では、剥離工程の後、ガラス基板に貼り付けられたSi薄膜にレーザ光を照射して、Si薄膜を再結晶化させて、Si薄膜の結晶品質を高めている。
特開平11−097379号公報 特開2005−252244号公報
半導体層が分離された半導体基板を再利用するための再生処理方法を提供することを、本発明の課題の一つとする。また、液晶パネルの製造に用いられるガラス基板など耐熱温度が低い基板を用いてSOI構造を有する半導体基板を作製する方法を提供することを、本発明の課題の一つとする。
本発明の半導体層を有する半導体基板は半導体装置の製造用基板として用いることができる。半導体装置製造用基板を、半導体基板とよぶことがある。半導体基板から半導体層を分離するため、水素ガス、希ガス、ハロゲンガス及びハロゲン化合物ガスから選ばれた1種または複数種類のガスを含むソースガスを励起してイオン種を生成し、前記ソースガスから生成されたイオン種を半導体基板に注入して、前記半導体基板の表面から所定の深さの領域にイオン注入層を形成する。前記半導体基板を加熱して、イオン注入層に亀裂を生じさせることで、半導体基板から半導体層が分離される。
半導体基板の半導体層が分離された面は、平坦性が損なわれている。そのため、この面を平坦化するために、分離が生じた面側からレーザ光を半導体基板に照射する。レーザ光を照射することで、半導体基板の上層を部分溶融させ、溶融部分が冷却され固化することで、半導体基板の分離が生じた面が平坦化されるため、半導体基板を再利用することが可能になる。
また、半導体層を分離した後、半導体基板を加熱処理して、酸化膜を形成する。この酸化工程で、半導体基板の欠陥が減少し、また酸化膜と半導体基板と界面の局在準位密度を低減されるため、半導体基板を再利用することが可能になる。
例えば、SOI基板のような半導体装置製造用基板の製造に用いる半導体基板に、再生処理した半導体基板を利用することができる。また、再生処理した半導体基板を用いて、集積回路などの半導体装置を作製することも可能である。
半導体装置製造用基板のベース基板と、半導体基板とを接合させるために、接合層には被形成面の凹凸を平滑化し、また親水性表面を形成する層を設ける。接合層には、有機シランをシリコンソースガスとし、化学気相成長法(CVD、Chemical Vapor Deposition)により形成される酸化シリコン膜を用いることができる。有機シランガスとしては、珪酸エチル(テトラエトキシシランとも呼ぶ。略称TEOS、化学式Si(OC)、トリメチルシラン(TMS:(CHSiH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエトキシシラン(SiH(OC)、トリスジメチルアミノシラン(SiH(N(CH)等のシリコン含有化合物が適用される。
レーザ光を照射して、半導体基板を平坦化する再生処理を行うことで、この半導体基板を再利用することが可能になり、資源を有効に活用することができる。また、この再生処理された半導体基板を用いて、半導体基板を作製することで、基板の製造コストを低減することができる。
以下に、本発明を説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなく、その形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、異なる図面間で同じ参照符号が付されている要素は同じ要素であり、材料、形状、作製方法などについて繰り返しになる説明は省略している。
(実施の形態1)
図1は、半導体基板の作製方法の一例を示す断面図である。図1を用いて、この基板の作製方法の一例を説明する。
図1(A)に示すように、半導体基板の支持基板となる第1基板101を用意する。第1基板101には、液晶表示装置など電子工業用に使用されているガラス基板(「無アルカリガラス基板」とも呼ばれる)を用いることができる。このような工業用ガラス基板は、熱膨張係数が25×10−7/℃以上50×10−7/℃以下(好ましくは、30×10−7/℃以上40×10−7/℃以下)であって、歪み点が580℃以上680℃以下(好ましくは、600℃以上680℃以下)である。このような特性を有する工業用ガラス基板としては、例えば、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスなどのガラス材料でなる基板がある。
また、第1基板101には、ガラス基板の他、セラミック基板、石英基板やサファイア基板などの絶縁体でなる絶縁性基板、金属やステンレスなどの導電体でなる導電性基板、シリコンやガリウムヒ素など半導体でなる半導体基板等を用いることができる。
図1(B)に示すように第2基板102を用意する。第2基板102は半導体基板が用いられる。半導体基板を薄片化した半導体層を支持基板に貼り合わせることで、半導体基板が作製される。第2基板102となる半導体基板には単結晶半導体基板が好ましい。多結晶半導体基板を用いることもできる。この半導体基板は、シリコン、ゲルマニウム、シリコン−ゲルマニウム、炭化シリコンなどの第4属元素でなる基板を用いることができる。また、半導体基板にはガリウムヒ素、インジウムリンなど化合物半導体でなる基板も用いることができる。
第2基板102を洗浄して、清浄にする。そして、図1(C)に示すように、第2基板102上面に保護膜103を形成する。イオン注入層105を形成するためのイオン注入工程で第2基板102が金属などの不純物に汚染されることを防止する、注入されるイオンの衝撃で第2基板102が損傷することを防止するなどの目的のために、保護膜103を形成する。この保護膜103は、CVD法等により、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜などの絶縁材料を堆積することで形成できる。また、第2基板102を熱酸化することで、保護膜103を形成することができる。
なお、本明細書において、酸化窒化シリコンとは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多いものであって、酸素が55原子%以上65原子%以下、窒素が1原子%以上20原子%以下、Siが25原子%以上35原子%以下、水素が0.1原子%以上10原子%以下の範囲で含まれる物質とする。また、窒化酸化シリコンとは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多いものであって、酸素が15原子%以上30原子%以下、窒素が20原子%以上35原子%以下、Siが25原子%以上35原子%以下、水素が15原子%以上25原子%以下の範囲で含まれる物質とする。
窒化酸化シリコン膜は、プロセスガスにSiH、NOおよびNHを用いてプラズマCVD法で形成することできる。また、酸化窒化シリコン膜は、プロセスガスにSiHおよびNOを用いてプラズマCVD法で形成することできる。
次に、図1(D)に示すように、保護膜103を介して、電界で加速されたイオンでなるイオンビーム104を第2基板102に照射することにより、第2基板102の表面から所定の深さの領域にイオン種を注入して、イオン注入層105を形成する。イオン注入層105が形成される領域の深さは、イオンビーム104の加速エネルギーとイオンビームの入射角によって制御することができる。イオンの平均進入深さとほぼ同じ深さ領域に、イオン注入層105が形成される。
このイオン注入工程は、加速されたイオン種でなるイオンビーム104を第2基板102に照射することで、イオン種を構成する元素を第2基板102に添加する工程である。よって、イオン注入層105は、イオン種を構成する元素が添加されている領域である。また、イオン注入層105は、加速されたイオン種の衝撃で結晶構造が失われ、脆くなっている層(脆化層)でもある。
イオンを注入する深さで、第2基板102から分離される半導体層の厚さが決定される。第2基板102から分離される半導体層の厚さは5nm以上500nm以下であり、好ましい厚さの範囲は10nm以上200nm以下である。イオンを注入する深さを考慮して、イオンの加速電圧を調節する。
イオンを第2基板102に注入するには、ソースガスを励起して生成したイオン種を質量分離して、所定の質量を有するイオン種を注入するイオン注入装置を用いることができる。また、質量分離をせずに、プロセスガスから生成した複数種類のイオン種を注入するイオンドーピング装置を用いることができる。
イオンドーピング装置を用いる場合のイオン注入工程は、以下のような条件で行うことができる。
・加速電圧 10kV以上100kV以下
(好ましくは30kV以上80kV以下)
・ドーズ量 1×1016/cm以上4×1016/cm以下
・ビーム電流密度 2μA/cm以上
(好ましくは5μA/cm以上、より好ましくは10μA/cm以上)
このイオン注入工程のソースガスには、水素ガスを用いることができる。水素ガス(Hガス)からH、H 、H が生成されるが、水素ガスをソースガスに用いる場合は、H が最も多く第2基板102に注入されることが好ましい。H イオンを注入することで、H、H を注入するよりもイオンの注入効率が向上し、かつ注入時間を短縮することができる。また、イオン注入層105に亀裂が生じやすくなる。
イオン注入装置を用いる場合は、質量分離により、H イオンが注入されるようにすることが好ましい。イオンドーピング装置を用いる場合は、イオンビーム104に、イオン種H、H 、H の総量に対してH イオンが70%以上含まれるようにすることが好ましい。H イオンの割合は80%以上がより好ましい。このようにH の割合を高めておくことで、イオンドーピング装置によって、イオン注入層105には1×1020atoms/cm以上の水素を含ませることが可能である。イオン注入層105には、5×1020atoms/cm以上の水素を含ませることが好ましい。第2基板102に局所的に高濃度の水素注入領域を形成すると、結晶構造が失われ微小な空孔が形成されるため、イオン注入層105は多孔質構造となっている。そのため、比較的低温(600℃以下)の熱処理によってイオン注入層105に形成された微小な空洞の体積変化が起こり、イオン注入層105に沿って、第2基板102を劈開することができる。
また、イオン注入層105を第2基板102の浅い領域に形成するためには、イオンの加速電圧を低くする必要があるが、水素ガスを励起することで生成されたプラズマ中のH イオンの割合を高くすることで、原子状水素(H)を効率よく、第2基板102に添加することができる。それは、H イオンはHイオンの3倍の質量を持つことから、同じ深さに水素原子を1つ添加する場合、H イオンの加速電圧は、Hイオンの加速電圧の3倍にすることが可能であるからである。イオンの加速電圧を高くすることがきれば、イオン注入工程のタクトタイムを短縮することが可能となり、生産性を向上することができる。
イオン注入工程のソースガスには水素ガスの他に、重水素、ヘリウム、アルゴンなどの希ガス、フッ素ガス、塩素ガスに代表されるハロゲンガス、フッ素化合物ガス(例えば、BF)等のハロゲン化合物ガスから選ばれた一種または複数種類のガスを用いることができる。ソースガスにヘリウムを用いる場合は、質量分離を行わないことで、Heイオンの割合が高いイオンビーム104を作り出すことができる。このようなイオンビーム104を第2基板102に照射することで、効率良く、微小な空孔をイオン注入層105に形成することができる。
また、複数回のイオン注入工程を行うことで、イオン注入層105を形成することもできる。この場合、イオン注入工程ごとにプロセスガスを異ならせても、同じでもよい。例えば、まず、ソースガスに希ガスを用いてイオン注入を行う。次に、水素ガスをプロセスガスに用いてイオン注入工程を行う。また、初めにハロゲンガス又はハロゲン化合物ガスを用いてイオン注入工程を行い、次に、水素ガスを用いてイオン注入工程を行うこともできる。
イオン注入層105を形成した後、エッチングにより保護膜103を除去する。次に、保護膜が形成されていた第2基板102の上面に、図1(E)に示すように、接合層107を形成する。接合層107は、平滑で親水性の接合面を第2基板102に形成するための層である。このような接合層107には、化学的な反応により形成される絶縁膜が好ましく、酸化シリコン膜が好ましい。接合層107に用いられる酸化シリコン膜の厚さは10nm以上200nm以下とすることができる。好ましい厚さは10nm以上100nm以下であり、より好ましくは20nm以上50nm以下である。
接合層107を形成する工程では、第2基板102の加熱温度はイオン注入層105に注入した元素または分子が離脱しない温度とし、その加熱温度は350℃以下が好ましい。言い換えると、この加熱温度はイオン注入層105から脱ガスが起こらない温度とする。従って接合層107を形成するには、CVD法、特にプラズマCVD法を用いることが好ましい。なお、第2基板102から半導体層108を分離するための熱処理温度は接合層107の成膜温度よりも高い温度が適用される。
接合層107の酸化シリコン膜をCVD法で形成する場合には、シリコンソースガスとして有機シランガスを用いることが好ましい。酸素ソースガスには酸素(O)ガスを用いることができる。有機シランガスには、珪酸エチル(TEOS:化学式Si(OC)、テトラメチルシラン(TMS:化学式Si(CH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエトキシシラン(SiH(OC)、又はトリスジメチルアミノシラン(SiH(N(CH)などを用いることができる。接合層107は、酸化シリコン膜の他、酸化窒化シリコン膜または窒化酸化シリコン膜で形成することもできる。酸化窒化シリコン膜は、例えば、プロセスガスにSiHおよびNOを用いてプラズマCVD法で形成することできる。また、窒化酸化シリコン膜は、プロセスガスにSiH、NOおよびNHを用いてプラズマCVD法で形成することができる。
図1(F)は接合工程を説明する断面図であり、第1基板101と第2基板102とを貼り合わせた状態を示している。接合工程を行うには、まず、接合界面を形成する第1基板101及び接合層107の表面を超音波洗浄などの方法で洗浄する。そして、第1基板101と接合層107を密着させると、第1基板101の表面と接合層107の表面が近づくため、これら表面の界面にファン・デル・ワールス力が作用し、水素結合が形成され、接合層107と第1基板101が接合する。接合層107に、有機シランを用いてCVD法で形成した酸化シリコン膜を用いることで、第1基板101及び第2基板102を加熱することなく、第1基板101と接合層107を常温で接合することができる。また、第1基板101に、ガラス基板を用いることが可能になる。
結合力がより強固な接合を形成するために、例えば、第1基板101の表面を酸素プラズマ処理若しくはオゾン処理して、その表面を親水性にする処理を行う方法がある。この処理によって第1基板101の表面に水酸基が付加されるため、接合工程において、第1基板101の表面の水酸基が作用して、接合層107との接合界面に水素結合が形成される。
第1基板101と接合層107を密着させた後、加熱処理又は加圧処理を行うことが好ましい。加熱処理又は加圧処理を行うことで、第1基板101と接合層107の結合力を向上させることができるからである。加熱処理の温度は、第1基板101の耐熱温度以下であることが好ましく、加熱温度は400℃以上600℃以下とすることができる。加圧処理は、接合界面に垂直な方向に力が加わるように行い、加える圧力は第1基板101及び第2基板102の強度を考慮して決定する。
図1(G)は、第2基板102から半導体層108を分離する分離工程を説明する図である。半導体層108を分離するには、第1基板101と接合層107を接合した後、第2基板102を加熱する熱処理を行う。第2基板102の加熱温度は400℃以上600℃未満とすることができる。第2基板102の加熱温度は接合層107を形成するときの第2基板102の温度以上とすることが好ましい。
400℃以上600℃未満の温度範囲で熱処理を行うことでイオン注入層105に形成された微小な空孔に体積変化が起こりイオン注入層105に亀裂が生ずる。その結果、イオン注入層105に沿って、第2基板102が劈開される。接合層107は第1基板101と接合しているので、第1基板101上には第2基板102から分離された半導体層108が固定されている。また、この熱処理で、第1基板101と接合層107との接合界面が加熱されるので、接合界面に水素結合よりも結合力が強い共有結合が形成されるので、接合界面での結合力を向上させることができる。112は半導体層108が分離された第2基板を示している。
図1(G)に示す分離工程で、第1基板101に半導体層108が設けられた半導体基板100が作製される。この半導体基板100は、第1基板101上に接合層107が形成され、半導体層108と接合層107が接合している基板である。
第2基板112には、半導体層108が分離された面が形成される。この面は、イオン注入層105で亀裂が生じた面である。そのため、第2基板112のこの面は、第2基板102の上面よりも平坦性が損なわれ、凹凸が形成されている。第2基板112を再利用できる状態にするための再生処理を行う。再生処理として、図1(H)に示すように、レーザ光109を照射して、半導体基板の平坦化処理を行う。
図1(H)は平坦化処理を説明するための断面図である。図1(H)に示すように、半導体層108が分離された面側から、第2基板112にレーザ光109を照射して、第2基板112を部分溶融させる。102Aはレーザ光109が照射された第2基板112を示している。なお、部分溶融とは、溶融している部分と、固体の部分がある状態をいう。他方、完全溶融とは、すべて溶融して、液体の状態になっていることをいう。レーザ光で第2基板112を完全溶融させてしまうと、第2基板102Aの結晶性を低下させるおそれがある。
第2基板102Aは、レーザ光109によって溶融された部分が冷却し、固化するため、平坦性が向上される。また、レーザ光109の照射により平坦性の向上と共に、半導体基板100の製造過程で生じた欠陥が減少し、第2基板112の結晶性が向上される。
レーザ光109を発振するレーザは、連続発振レーザ、疑似連続発振レーザ及びパルス発振レーザのいずれでもよい。このようなレーザには、例えば、KrFレーザなどのエキシマレーザ、Arレーザ、Krレーザ等の気体レーザがある。その他、固体レーザとして、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、GdVOレーザ、KGWレーザ、KYWレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、Yレーザ等がある。なお、エキシマレーザはパルス発振レーザであるが、YAGレーザなどの固体レーザには、連続発振レーザにも、疑似連続発振レーザにも、パルス発振レーザにもなるものがある。
レーザ光の波長は、第2基板112に吸収される波長であり、レーザ光の表皮深さ(skin depth)等を考慮して決定することができる。例えば、波長は250nm以上700nm以下の範囲とすることができる。また、レーザ光のエネルギーも、レーザ光の波長、レーザビームの表皮深さ、第2基板112の膜厚等を考慮して決定することができる。レーザ光のエネルギーは、例えば、300mJ/cm以上800mJ/cm以下の範囲とすることができる。またレーザ光の照射は、大気雰囲気のような酸素を含む雰囲気、または窒素雰囲気のような不活性雰囲気で行うことができる。窒素などの不活性雰囲気のほうが、大気雰囲気よりも第2基板112の平坦性を向上させる効果が高く、またクラックの発生を抑える効果が高い。
レーザ光109を照射して、平坦化された第2基板102Aを、図1(B)の第2基板102に再利用することで、半導体基板100を作製することができる。また、この第2基板102Aを半導体基板100の作製以外の用途に用いてもよく、第2基板102Aで半導体集積回路などの半導体装置を製造することもできる。
なお、再生処理された第2基板102Aで、半導体基板100を作製する場合、保護膜103を形成する前に、レーザ光109の照射で第2基板102Aに形成された酸化膜をエッチングなどにより除去する工程を必要に応じて行う。
また、第2基板112と同様、半導体基板100上の半導体層108の上面も平坦性が損なわれ、凹凸が形成されている。そのため、半導体基板100で半導体装置を製造する前に、半導体層108の平坦化処理を行うことが好ましい。この平坦化処理は、図1(I)に示すように、レーザ光110を半導体層108側から照射することで行うことができる。半導体層108に対するレーザ光110の照射は、図1(H)のレーザ光109の照射と同様に行うことができる。半導体層108を部分溶融させるため、レーザ光110を発振するレーザはエキシマレーザなどのパルス発振レーザが好ましい。
レーザ光110を照射することで、半導体層108の上面が平坦化され、また欠陥が減少されるため、結晶性が向上された半導体層118を形成することができる。このような半導体層118を有する半導体基板100を用いて、半導体装置を作製した場合、複数の半導体素子の特性のばらつきを抑えることができる。また、レーザ光110の照射で半導体層108の平坦化を行うため、機械研磨が困難で、耐熱性が低いガラス基板を第1基板101に用いることができる。
1枚の第1基板101上に複数の半導体層108を固定した半導体基板100を作製することができる。例えば、図1(B)〜図1(E)を用いて説明した工程を、複数回繰り返し、イオン注入層105が形成された第2基板102を複数枚用意する。次いで、図1(F)の接合工程を複数回繰り返して、1枚の第1基板101に複数の第2基板102を固定する。そして、図1(G)の加熱工程を行い、各第2基板102を分離することで、第1基板101上に、複数の半導体層108が固定された半導体基板100が作製される。そして、図1(I)に示すようにレーザ光110を照射し、複数の半導体層108の平坦化を行う。
(実施の形態2)
図2(A)は、分離工程後の第2基板112の断面図である。本実施の形態では、第2基板112を再生処理の一例を説明する。まず、700℃以上の温度で加熱して、第2基板112を酸化させて、図2(B)に示すように酸化膜113を形成する。図2(B)は熱酸化工程を説明する断面図である。
熱酸化の温度は、950℃以上1100℃以下が好ましい。処理時間は0.1〜6時間、好ましくは0.5〜1時間とすればよい。酸化膜113の膜厚は、10nm以上1000nm以下とすることができ、40nm以上200nm以下が好ましい。このような高温の熱酸化を行うことで、第2基板112の欠陥が除去され結晶性を向上された第2基板102Bが形成される。さらに、イオン注入工程で注入された元素または分子を、第2基板112から除去することもできる。
図2(B)の熱酸化処理は、100%ドライ酸素雰囲気での加熱処理で行うドライ酸化処理を適用できる。例えば、熱酸化雰囲気は、ハロゲンを含む酸素雰囲気とすることが好ましい。例えば、塩酸(HCl)を0.5体積%以上10体積%以下の濃度で含む酸素雰囲気とすることすることができる。なお、ハロゲンの濃度は3体積%程度が好ましい。酸素雰囲気にハロゲンを含ませるには、HClの他に、HF、NF、HBr、Cl、ClF、BCl、F、Br、トリクロロエチレン、ジクロロエチレンなどから選ばれた一種又は複数種のガスを用いることができる。
950℃以上1100℃以下で加熱し酸素雰囲気にハロゲンを含ませる第2基板112の熱酸化処理によって、第2基板112のゲッタリング処理を行うこともできる。ハロゲン元素を用いることで、第2基板112中の金属不純物のゲッタリングが効果的に行われる。塩酸を雰囲気に添加した場合は、塩素の作用により、金属などの不純物が揮発性の塩化物となって気相中へ離脱して除去される。また、塩酸を雰囲気に添加した場合は雰囲気に水素が含まれており、この雰囲気中の水素は、第2基板102Bと酸化膜113の界面の欠陥を補償して界面の局在準位密度を低減する機能を有する。
ハロゲンを含む雰囲気での熱酸化処理によって、酸化膜113にハロゲンを含ませることができる。ハロゲンの濃度は1×1017/cm以上5×1020/cm以上とすることで、酸化膜113が不純物元素を捕獲するゲッタリングサイトとして機能し第2基板102Bの汚染を防止する保護膜としての機能を発現させることができる。
次に、エッチング処理を行い、図2(C)に示すように、第2基板102Bから酸化膜113を除去する。第2基板102Bを図1(B)の第2基板102として再利用して、半導体基板100を作製することができる。
なお、図2(B)の酸化膜113を除去していない第2基板102Bを再利用することも可能である。この場合、図1(C)の保護膜103が形成された第2基板102として、酸化膜113が形成された第2基板102Bを再利用することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、第2基板112の再生処理の一例を説明する。図3は再生処理を説明するための図面である。
まず、図3(A)に示すように、実施の形態1と同様に、第2基板112にレーザ光109を照射して、欠陥が減少され、平坦性が向上された第2基板102Aを形成する。次いで、第2基板102Aを700℃以上の温度で加熱して、酸化させて、図3(B)に示すように酸化膜113を形成する。
図3(B)は熱酸化工程を説明する断面図である。この熱酸化工程は、図2(B)の熱酸化工程と同様に行うことができる。図3(B)の熱酸化処理を行うことで、欠陥が減少され、酸化膜113との界面準位密度が低減された第2基板102Cが形成される。なお、熱酸化処理を行う前に、レーザ光109の照射で第2基板102Aに形成された酸化膜をエッチングなどにより除去する工程を必要に応じて行う。
次に、図3(C)に示すように、エッチング処理を行って、第2基板102Cから酸化膜113を除去する。第2基板102Cを図1(B)の第2基板102として再利用して、半導体基板100を作製することができる。
図3(B)の酸化膜113を除去していない第2基板102Cを再利用することも可能である。この場合、図1(C)の保護膜103が形成された第2基板102として、酸化膜113が形成された第2基板102Cを再利用することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、第2基板112の再生処理の一例を説明する。図4は再生処理を説明するための図面である。
図4(A)乃至図4(C)は、実施の形態2の再生処理と同じ工程を示す断面図である。まず、実施の形態2で説明した工程を行い、酸化膜113が除去された第2基板102Bを形成する。次に、図4(D)に示すように第2基板102Bにレーザ光109を照射して、第2基板102Dを形成する。図4(D)のレーザ光109の照射工程は、図1(H)のレーザ光109の照射工程と同様に行うことができる。このレーザ光109の照射工程は、第2基板102Bの欠陥をさらに減少させることを目的とする。
第2基板102Dを図1(B)の第2基板102として再利用して、半導体基板100を作製することができる。第2基板102Dを再利用する場合、図4(D)のレーザ光109の照射によって形成された酸化膜を必要に応じて除去する。
(実施の形態5)
図5(A)は、分離工程後の第2基板112の断面図である。本実施の形態では、第2基板112を再生処理の一例を説明する。まず、700℃以上の温度で加熱して、第2基板112を酸化させて、図5(B)に示すように酸化膜113を形成する。この熱酸化工程は、図2(B)の熱酸化工程と同様に行うことができる。
次いで、図5(C)に示すように、酸化膜113が形成された第2基板102Bに対して、レーザ光109を照射する。このレーザ光の照射工程は、図1(H)のレーザ光の照射工程と同様に行うことができる。このレーザ光109の照射工程は、第2基板102Bの欠陥をさらに減少させることを目的とし、図5(C)に示すように、レーザ光109が照射された第2基板102Eを形成する。
次に、エッチング処理を行って、図5(D)に示すように、第2基板102Eから酸化膜113を除去する。第2基板102Eを図1(B)の第2基板102として再利用して、半導体基板100を作製することができる。
また、図5(C)の酸化膜113を除去していない第2基板102Eを再利用することも可能である。この場合、図1(C)の保護膜103が形成された第2基板102として、酸化膜113が形成された第2基板102Eを再利用することができる。
図5(C)の工程では、酸化膜113を介してレーザ光109を照射するため、酸化膜113を反射防止膜として機能させ、レーザ光109が効率良く第2基板102Bに吸収されるように酸化膜113の厚さを調節する。
幾何光学的に、酸化膜113の厚さdoxは下記式(1)及び式(2)で決定することができる。
ox=λ/4nox×(2m+1+φ/2π)±D ・・・(1)
φ=tan−1{2nox/(nox −n −k )} ・・・(2)
式(1)及び(2)の各変数は以下の通りである。
ox:酸化膜113の膜厚
λ:レーザ光109の波長
ox:酸化膜113の屈折率
:第2基板102Bの屈折率
:第2基板102Bの消衰係数
φ:酸化膜113と第2基板102Bの界面での反射で生じるレーザ光109の位相差
m:0以上の整数
D:補正値
なお、式(1)の補正値Dは、酸化膜113の膜厚の均一性などを含めるための定数であり、D≦10nmとすることができる。例えば、第2基板102が単結晶シリコン基板であり、レーザ光109の波長308nmの場合は、酸化膜113の厚さdoxの好ましい範囲は、48nm±10nmとなる。
(実施の形態6)
図6は、半導体基板の作製方法の一例を示す断面図である。図6を用いて、この基板の作製方法の一例を説明する。
図1(A)を用いて説明したように、半導体基板の支持基板となる第1基板101を用意する(図6(A))。また、図1(B)を用いて説明したように、第2基板102を用意する。図6(B)は第2基板102の断面図である。
第2基板102を洗浄して、清浄にする。そして、図6(C)に示すように、第2基板102上面に、バリア層120を形成する。第1基板にアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属などの半導体装置の信頼性を低下させる不純物を含むような基板を用いても、バリア層120を設けることで、このような不純物が基板から半導体層へ拡散することを防止できる。バリア層120は、少なくとも、アルカリ金属又はアルカリ土類金属をブロッキングする効果の高い膜を少なくとも1層含んでいる。このような膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜又は窒化アルミニウム膜などがあげられる。バリア層120は単層膜、又は2層以上の膜を積層した多層膜で形成することができ、また絶縁層で形成することができる。
例えば、バリア層120を1層の膜で構成する場合は、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、又は窒化アルミニウムで形成することができる。2層構造のバリア層120において、第2基板102に接して形成される層は、他方のブロッキング効果の高い層の内部応力が半導体層に作用しないように、応力を緩和するような膜を選択することが好ましい。バリア層120を2層構造とする場合には、例えば、次の構造があげられる。酸化シリコン膜と窒化シリコン膜の積層膜、酸化窒化シリコン膜と窒化シリコン膜、酸化シリコン膜と窒化酸化シリコン膜の積層膜、酸化窒化シリコン膜と窒化酸化シリコン膜。なお、例示した2層構造は、先に記載した膜が第2基板102側(下層)に形成される膜である。
本実施の形態では、バリア層120を2層構造とし、下層をプロセスガスにSiHおよびNOを用いてプラズマCVD法で形成した酸化窒化シリコン膜121とし、上層をプロセスガスにSiHおよびNHを用いてプラズマCVD法で形成した窒化酸化シリコン膜122とする。
次に、図6(D)に示すように、電界で加速されたイオンでなるイオンビーム104を、バリア層120を介して第2基板102に照射して、第2基板102の表面から所定の深さの領域に、イオン注入層105を形成する。この工程は、図1(D)を用いて説明したイオン注入層105の形成と同様に行うことができる。バリア層120が形成されていることで、イオン注入層105を形成するためのイオン注入工程で、第2基板102が金属などの不純物で汚染されることを防止でき、また注入されるイオンの衝撃で第2基板102が損傷されることを防止できる。
イオン注入層105を形成した後、バリア層120の上面に、図6(E)で示すように、接合層107を形成する。接合層107は、図1(E)を用いて説明した接合層107の形成方法と同様な方法で、接合層107を形成することができる。ここでは、酸素及びTEOSガスをプロセスガスに用いて、プラズマCVD法で形成した酸化シリコン膜を接合層107に用いる。
図6(F)は接合工程を説明する断面図であり、第1基板101と第2基板102を貼り合わせた状態が示されている。第1基板101と第2基板102を貼り合わせるには、まず、接合界面を形成する第1基板101及び接合層107の表面を超音波洗浄などの方法で洗浄する。そして、図1(F)を用いて説明した接合工程と同様に、第1基板101と接合層107を密着させて、第1基板101と接合層107を接合させる。
第1基板101と接合層107を接合させる前に、第1基板101の表面を酸素プラズマ処理若しくはオゾン処理して親水性にする処理を行うこともできる。また、第1基板101と接合層107を密着させた後、この結合力を向上させるため、実施の形態1で説明した加熱処理又は加圧処理を行うことが好ましい。
図6(G)は、第2基板102から半導体層108を分離する分離工程を説明する図である。本実施の形態の分離工程は、図1(G)を用いて説明した分離工程と同様に行うことができる。半導体層108を分離するには、第1基板101と接合層107を接合した後、第2基板102を400℃以上600℃未満の温度で加熱する。この加熱温度は接合層107を形成するときの第2基板102の温度以上とすることが好ましい。
図6(G)に示す分離工程で、第1基板101に半導体層108が設けられた半導体基板125が作製される。この半導体基板125は、第1基板101上に、接合層107、窒化酸化シリコン膜122及び酸化窒化シリコン膜121でなるバリア層120、半導体層108の順に積層されている多層構造の基板であり、半導体層108と接合層107が接合している基板である。
分離された第2基板112を図6(B)の第2基板102として再利用するために、図6(H)に示すように、レーザ光109を照射して、第2基板112を部分溶融させて、平坦化処理を行い、第2基板102Aを作製する。この平坦化処理は図1(H)を用いて説明した平坦化処理と同様に行うことができる。なお、この第2基板102Aを半導体基板125の作製以外の用途に用いることも可能であり、第2基板102Aで半導体集積回路を製造することもできる。
図6(H)の再生処理の代わりに、実施の形態2〜実施の形態5で説明した再生処理を行うこともできる。第2基板102B、第2基板102C、第2基板102D、第2基板102Eを再利用して、半導体基板125を作製することができる。
また、図2(B)の酸化膜113が形成された第2基板102B、及び図3(B)の酸化膜113が形成された第2基板102Cを用いることもできる。この場合は、図6(B)の工程で、酸化膜113上にバリア層120を形成する。
また、本実施の形態でも、図6(I)に示すように半導体基板125にレーザ光110を照射することが好ましい。レーザ光110を照射することで、半導体層108の上面を平坦化し、また半導体層108の欠陥が減少され、結晶性が向上された半導体層118を形成することができる。このような半導体層118を有する半導体基板125を用いて、半導体装置を作製した場合、複数の半導体素子の特性のばらつきを抑えることができる。また、レーザ光110の照射で半導体層108の平坦化を行うため、機械研磨が困難で、耐熱性が低いガラス基板を第1基板101に用いることができる。
1枚の第1基板101に上に複数の半導体層108を固定した半導体基板125を作製することができる。例えば、図6(B)〜図6(E)を用いて説明した工程を、複数回繰り返し、イオン注入層105が形成された第2基板102を複数枚用意する。次いで、図6(F)に示す接合工程を行い、第1基板101に複数の第2基板102を固定する。そして、図6(G)の加熱工程を行い、各第2基板102を分離することで、第1基板101上に、複数の半導体層108が固定された半導体基板125が作製される。そして、図6(I)に示す半導体層108へレーザ光110を照射し、複数の半導体層108の平坦化を行う。
(実施の形態7)
図7は、半導体基板の作製方法の一例を示す断面図である。図7を用いて、この基板の作製方法の一例を説明する。
図1(A)を用いて説明したように、半導体基板の支持基板となる第1基板101を用意する。図7(A)に示すように、第1基板101上面にバリア層130を形成し、バリア層130上面に接合層131を形成する。
第1基板101にアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属などの半導体装置の信頼性を低下させる不純物を含むような基板を用いても、バリア層130を形成することで、このような不純物が第1基板101から半導体層へ拡散することが防止することができる。バリア層130は一層又は複数の層で構成することができ、その厚さは10nm以上400nm以下とすることができる。バリア層130は、少なくとも、アルカリ金属又はアルカリ土類金属をブロッキングする効果の高い膜を少なくとも1層含んでいる。このような膜には、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜又は窒化アルミニウム膜などがある。
例えば、バリア層130を1層の膜で構成する場合は、厚さ10nm以上200nm以下の窒化シリコン、窒化酸化シリコン、又は窒化アルミニウムで形成することができる。バリア層120を2層構造とする場合には、例えば、次の組み合わせがあげられる。窒化シリコン膜と酸化シリコン膜の積層膜、窒化シリコン膜と酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜と酸化シリコン膜の積層膜、窒化酸化シリコン膜と酸化窒化シリコン膜。なお、例示した2層構造の膜において、先に記載した膜が第1基板101上面に形成される膜である。2層構造のバリア層130において、上層は、下層のブロッキング効果の高い層の内部応力が半導体層に作用しないように、応力を緩和するような膜を選択することが好ましい。また上層の厚さは10nm以上200nm以下、下層の厚さは10nm以上200nm以下とすることができる。
ここでは、バリア層130を2層構造とし、下層をプロセスガスにSiHおよびNHを用いてプラズマCVD法で形成した窒化酸化シリコン膜とし、上層をプロセスガスにSiHおよびNOを用いてプラズマCVD法で形成した酸化窒化シリコン膜とする。
接合層131は、第2基板102に形成される接合層107と接合する材料で形成される。そのため、接合層131は、接合層107と同じ材料でなる膜が好ましく、酸化シリコン膜が好ましい。接合層131も接合層107と同様に、酸素と有機シランガスをプロセスガスに用いてCVD法により形成される酸化シリコン膜を用いることができる。接合層131に用いられる酸化シリコン膜の厚さは10nm以上200nm以下であり、好ましい厚さは10nm以上100nm以下であり、より好ましい厚さは20nm以上50nm以下である。なお、シリコンソースガスに有機シランと異なるガスを用いて形成した酸化シリコン膜を用いることができる。バリア層130を形成せず、接合層131を第1基板101に密接して形成してもよい。
また、図7(B)〜図7(E)はそれぞれ、図1(B)〜図1(E)と同じ工程を説明する断面図である。実施の形態1と同様に、図7(B)〜図7(E)で示す工程を行い、上面に接合層107が形成され、所定の深さの領域にイオン注入層105が形成された第2基板102を用意する。
図7(F)は接合工程を説明する断面図であり、第1基板101と第2基板102を貼り合わせた状態が示されている。この工程は図1(F)の接合工程と同様に行うことができる。まず接合界面を形成する接合層107及び接合層131の表面を超音波洗浄などの方法で洗浄する。そして、図1(F)を用いて説明した接合工程と同様に、第1基板101の接合層131と第2基板102の接合層107を密着させて、接合層131と接合層107を接合させる。接合層107を、有機シランをシリコンソースガスに用いた酸化シリコン膜で形成することで、接合層131と接合層107を常温で接合することができる。接合工程の後、接合層131と接合層107との結合力を向上させるため、実施の形態1で説明した加熱処理又は加圧処理を行うことが好ましい。
図7(G)は、第2基板102から半導体層108を分離する分離工程を説明する図である。本実施の形態の分離工程は、図1(G)を用いて説明した分離工程と同様に行うことができる。半導体層108を分離するには、接合層131と接合層107を接合した後、第2基板102を400℃以上600℃未満の温度で加熱する。この加熱温度は接合層107を形成するときの第2基板102の温度以上とすることが好ましい。
図7(G)に示す分離工程で、第1基板101に半導体層108が設けられた半導体基板135が作製される。この半導体基板135は、第1基板101上に、窒化酸化シリコン膜及び酸化窒化シリコン膜でなるバリア層130、接合層131、接合層107、半導体層108の順に積層されている多層構造の基板であり、接合層131と接合層107が接合している基板である。
分離された第2基板112を図7(B)の第2基板102として再利用するめに、図7(H)に示すように、レーザ光109を照射して、第2基板112を部分溶融させて、平坦化処理を行い、第2基板102Aを作製する。この平坦化処理は図1(H)を用いて説明した平坦化処理と同様に行うことができる。なお、この第2基板102Aを半導体基板135の作製以外の用途に用いることも可能であり、第2基板102Aで半導体集積回路を製造することもできる。
なお、再生処理された第2基板102Aで、半導体基板135を作製する場合、保護膜103を形成する前に、レーザ光109の照射で第2基板102Aに形成された酸化膜をエッチングなどにより除去する工程を必要に応じて行う。また、再生処理として、レーザ光109を照射した後、機械研磨などにより、第2基板102Aの表面を鏡面状に研磨する研磨処理を行うこともできる。
図7(H)の再生処理の代わりに、実施の形態2〜実施の形態5で説明した再生処理を行うこともできる。第2基板102B、第2基板102C、第2基板102D、第2基板102Eを再利用して、半導体基板135を作製することができる。
また、図2(B)の酸化膜113が形成された第2基板102B、及び図3(B)の酸化膜113が形成された第2基板102Cを用いることもできる。この場合、これらの基板を、図7(C)の保護膜103が形成された第2基板102として用いることができる。
また、本実施の形態でも、図7(I)に示すように半導体基板135にレーザ光110を照射することが好ましい。レーザ光110を照射することで、半導体層108の上面を平坦化し、また半導体層108の欠陥が減少され、結晶性が向上された半導体層118を形成することができる。このような半導体層118を有する半導体基板135を用いて、半導体装置を作製した場合、複数の半導体素子の特性のばらつきを抑えることができる。また、レーザ光110の照射で半導体層108の平坦化を行うため、機械研磨が困難で、耐熱性が低いガラス基板を第1基板101に用いることができる。
1枚の第1基板101に上に複数の半導体層108を固定した半導体基板135を作製することができる。例えば、図7(B)〜図7(E)を用いて説明した工程を、複数回繰り返し、イオン注入層105が形成された第2基板102を複数枚用意する。次いで、図7(F)に示す接合工程を行い、第1基板101に複数の第2基板102を固定する。そして、図7(G)の加熱工程を行い、各第2基板102を分離することで、第1基板101上に、複数の半導体層108が貼り付けられた半導体基板135が作製される。そして、図7(I)に示すようにレーザ光110を照射し、複数の半導体層108の平坦化を行う。
(実施の形態8)
図8は、半導体基板の作製方法の一例を示す断面図である。図8を用いて、この基板の作製方法の一例を説明する。
図1(A)を用いて説明したように、半導体基板の支持基板となる第1基板101を用意する。図8(A)に示すように、第1基板101上面に接合層131を形成する。接合層131は、図7(A)の接合層131と同様に形成することができる。なお、図7(A)と同様に、第1基板101上に、バリア層130を形成し、その上に接合層131を形成してもよい。
また、図8(B)〜図8(E)はそれぞれ、図6(B)〜図6(E)と同じ工程を説明する断面図である。実施の形態6と同様に、図8(B)〜図8(E)で示す工程を行い、上面にバリア層120及び接合層107が積層され、所定の深さの領域にイオン注入層105が形成された第2基板102を用意する。
図8(F)は接合工程を説明する断面図であり、第1基板101と第2基板102を貼り合わせた状態が示されている。この工程は図7(F)の接合工程と同様に行うことができ、接合層131と接合層107を常温で接合することができる。接合工程の後、接合層131と接合層107との結合力を向上させるため、実施の形態1で説明した加熱処理又は加圧処理を行うことが好ましい。
図8(G)は、第2基板102から半導体層108を分離する分離工程を説明する図である。本実施の形態の分離工程は、図1(G)を用いて説明した分離工程と同様に行うことができる。半導体層108を分離するには、接合層131と接合層107を接合した後、第2基板102を400℃以上600℃未満の温度で加熱する。この加熱温度は接合層107を形成するときの第2基板102の温度以上とすることが好ましい。
図8(G)に示す分離工程で、第1基板101に半導体層108が設けられた半導体基板145が作製される。この半導体基板145は、第1基板101上に、接合層131、接合層107、窒化酸化シリコン膜及び酸化窒化シリコン膜でなるバリア層130、半導体層108の順に積層されている多層構造の基板であり、接合層131と接合層107が接合している基板である。
分離された第2基板112を図8(B)の第2基板102として再利用するめに、図8(H)に示すように、レーザ光109を照射する。レーザ光109を照射することにより第2基板112を部分溶融させて、第2基板112を平坦化し、第2基板102Aを作製する。この平坦化処理は図1(H)を用いて説明した平坦化処理と同様に行うことができる。なお、この第2基板102Aを半導体基板145の作製以外の用途に用いることも可能であり、第2基板102Aで半導体集積回路などの半導体装置を製造することもできる。
なお、再生処理された第2基板102Aで、半導体基板145を作製する場合、保護膜103を形成する前に、レーザ光109の照射で第2基板102Aに形成された酸化膜をエッチングなどにより除去する工程を必要に応じて行う。また、再生処理として、レーザ光109を照射した後、機械研磨などにより、第2基板102Aの表面を鏡面状に研磨する研磨処理を行うこともできる。
図8(H)の再生処理の代わりに、実施の形態2〜実施の形態5で説明した再生処理を行うこともできる。第2基板102B、第2基板102C、第2基板102D、第2基板102Eを再利用して、半導体基板145を作製することができる。
また、図2(B)の酸化膜113が形成された第2基板102B、及び図3(B)の酸化膜113が形成された第2基板102Cを用いることもできる。この場合は、図8(B)の工程で、酸化膜113上にバリア層120を形成する。
また、本実施の形態でも、図8(I)に示すように半導体基板145にレーザ光110を照射することが好ましい。レーザ光110を照射することで、半導体層108の上面を平坦化し、また半導体層108の欠陥が減少され、結晶性が向上された半導体層118を形成することができる。このような半導体層118を有する半導体基板145を用いて、半導体装置を作製した場合、複数の半導体素子の特性のばらつきを抑えることができる。また、レーザ光110の照射で半導体層108の平坦化を行うため、機械研磨が困難で、耐熱性が低いガラス基板を第1基板101に用いることができる。
1枚の第1基板101に上に複数の半導体層108を固定した半導体基板145を作製することができる。例えば、図8(B)〜図8(F)を用いて説明した工程を、複数回繰り返し、イオン注入層105が形成された第2基板102を複数枚用意する。次いで、図8(F)に示す接合工程を行い、第1基板101に複数の第2基板102を固定する。そして、図8(G)の加熱工程を行い、各第2基板102を分離することで、第1基板101上に、複数の半導体層108が固定された半導体基板145が作製される。そして、図8(I)に示すようにレーザ光110を照射し、複数の半導体層108の平坦化を行う。
(実施の形態9)
図1、図6、図7及び図8を用いて説明した半導体基板の作製方法では、ガラス基板等の耐熱温度が700℃以下の第1基板101であっても、半導体層108とベース基板との結合力を強固にすることができる。また、無アルカリガラス基板などの各種のガラス基板を第1基板101に適用することが可能となる。従って、第1基板101にガラス基板を用いることで、一辺が1メートルを超える大面積な半導体基板を製造することができる。このような大面積な半導体製造基板に複数の半導体素子を形成することで、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイを作製することができる。また、このような表示装置だけでなく、半導体基板を用いて、太陽電池、フォトIC、半導体記憶装置など各種の半導体装置を製造することができる。
以下、図9と図10を参照して、半導体基板で半導体装置を作製する方法を説明する。ここでは、図1の方法で作製された半導体基板100を用いる。もちろん、他の構成の半導体基板を用いることもできる。
図9(A)に示すように、第1基板101に接合層107を介して半導体層118が設けられている。まず、半導体層118上に、素子形成領域に合わせて窒化シリコン層155、酸化シリコン層156を形成する。酸化シリコン層156は、素子分離のために半導体層118をエッチングするときのハードマスクとして用いる。窒化シリコン層155は、半導体層118をエッチングするときのエッチングストッパとして用いられる。次いで、しきい値電圧を制御するために、半導体層118に、硼素、アルミニウム、ガリウムなどのp型不純物、又はヒ素、リンなどのn型不純物を添加する。例えば、p型不純物として硼素を用いた場合、5×1017cm−3以上1×1018cm−3以下の濃度で添加すればよい。
次いで、図9(B)に示すように、酸化シリコン層156をマスクとして半導体層118及び接合層107をエッチングする。そして、エッチングにより露出した半導体層118及び接合層107の端面に対してプラズマ処理により窒化し、窒化物層157を形成する。この窒化処理により、少なくとも半導体層118の周辺端部には窒化シリコン層が形成される。窒化シリコンは絶縁性であり、耐酸化性がある。そのため、窒化シリコン層を形成することで、半導体層118の端面から電流が漏れることを防止でき、半導体層118と接合層107との間に、端面から酸化膜が成長してバーズビークが形成されるのを防止できる。
図9(C)は、素子分離絶縁層158を堆積する工程を説明するための断面図である。素子分離絶縁層158はTEOSと酸素を用いて酸化シリコン膜をCVD法で堆積することで形成する。図9(C)に示すように、半導体層118と半導体層118の隙間を埋めるように、素子分離絶縁層158は厚く堆積する。
図9(D)は窒化シリコン層155が露出するまで素子分離絶縁層158を除去する工程を示している。この除去工程は、ドライエッチングで行うことができる。このとき窒化シリコン層155はエッチングストッパとなる。素子分離絶縁層158は半導体層118の間に埋め込まれるように残存する。窒化シリコン層155はその後除去する。なお、この除去工程は化学的機械研磨によって行うこともできる。
次に、図9(E)に示すように、ゲート絶縁層159、2層構造のゲート電極160、サイドウオール絶縁層161、第1不純物領域162、第2不純物領域163、絶縁層164を形成する。第1不純物領域162、第2不純物領域163を半導体層118に形成することで、チャネル形成領域165が形成される。絶縁層164は窒化シリコンで形成し、ゲート電極160をエッチングするときのハードマスクとして用いる。
図10(A)に示すように、層間絶縁層166を形成する。層間絶縁層166はBPSG(Boron Phosphorus Silicon Glass)膜を形成してリフローにより平坦化させる。また、TEOSを用いて酸化シリコン膜を形成し化学的機械研磨処理によって平坦化してもよい。平坦化処理においてゲート電極160上の絶縁層164はエッチングストッパとして機能する。層間絶縁層166にはコンタクトホール167を形成する。コンタクトホール167は、サイドウオール絶縁層161を利用してセルフアラインコンタクトの構成となっている。
その後、図10(B)で示すように、六フッ化タングステンを用い、CVD法でコンタクトプラグ170を形成する。さらに絶縁層171を形成し、コンタクトプラグ170に合わせて開口を形成して配線172を設ける。配線172はアルミニウム若しくはアルミニウム合金で形成し、上層と下層にはバリアメタルとしてモリブデン、クロム、チタンなどの金属膜を形成する。
このように、第1基板101に接合された半導体層118を用いて電界効果トランジスタを作製することができる。本形態に係る半導体層118は、結晶方位が一定の単結晶半導体であるため、均一で高性能な電界効果トランジスタを得ることができる。すなわち、閾値電圧や移動度などトランジスタ特性として重要な特性値の不均一性を抑制し、高移動化などの高性能化を達成することができる。
また、半導体層118にレーザ光を照射して、半導体層118の表面の平坦性を向上させているため、電界効果トランジスタのチャネル形成領域とゲート絶縁層との界面準位密度を低くすることができる。よって、低い駆動電圧、高い電界効果移動、小さいサブスレッショルド値等、優れた特性を備えた電界効果トランジスタを形成することができる。
半導体製造用基板に形成された電界効果トランジスタを用いて、様々な用途の半導体装置を作製することができる。以下、図面を用いて、半導体装置の具体的な態様を説明する。
まず、半導体装置の一例として、マイクロプロセッサについて説明する。図11はマイクロプロセッサ200の構成例を示すブロック図である。
マイクロプロセッサ200は、演算回路201(Arithmetic logic unit。ALUともいう。)、演算回路制御部202(ALU Controller)、命令解析部203(Instruction Decoder)、割り込み制御部204(Interrupt Controller)、タイミング制御部205(Timing Controller)、レジスタ206(Register)、レジスタ制御部207(Register Controller)、バスインターフェース208(Bus I/F)、読み出し専用メモリ209(ROM)、及びメモリインターフェース210(ROM I/F)を有している。
バスインターフェース208を介してマイクロプロセッサ200に入力された命令は、命令解析部203に入力され、デコードされた後、演算回路制御部202、割り込み制御部204、レジスタ制御部207、タイミング制御部205に入力される。演算回路制御部202、割り込み制御部204、レジスタ制御部207、タイミング制御部205は、デコードされた命令に基づき各種制御を行う。
具体的に演算回路制御部202は、演算回路201の動作を制御するための信号を生成する。また、割り込み制御部204は、マイクロプロセッサ200のプログラム実行中に、外部の入出力装置や周辺回路からの割り込み要求を、その優先度やマスク状態から判断して処理する。レジスタ制御部207は、レジスタ206のアドレスを生成し、マイクロプロセッサ200の状態に応じてレジスタ206の読み出しや書き込みを行う。タイミング制御部205は、演算回路201、演算回路制御部202、命令解析部203、割り込み制御部204、レジスタ制御部207の動作のタイミングを制御する信号を生成する。
例えばタイミング制御部205は、基準クロック信号CLK1を元に、内部クロック信号CLK2を生成する内部クロック生成部を備えており、クロック信号CLK2を上記各種回路に供給する。なお、図11に示すマイクロプロセッサ200は、その構成を簡略化して示した一例にすぎず、実際にはその用途によって多種多様な構成を備えることができる。
このようなマイクロプロセッサ200は、絶縁表面を有する基板若しくは絶縁基板上に接合された結晶方位が一定の単結晶半導体層(SOI層)によって集積回路が形成されているので、処理速度の高速化のみならず低消費電力化を図ることができる。
次に、非接触でデータの送受信を行う機能、及び演算機能を備えた半導体装置の一例を説明する。図12は、このような半導体装置の構成例を示すブロック図である。図12に示す半導体装置は、無線通信により外部装置と信号の送受信を行って動作するコンピュータ(以下、「RFCPU」という)と呼ぶことができる。
図12に示すように、RFCPU211は、アナログ回路部212とデジタル回路部213を有している。RFCPU211は、アナログ回路部212として、共振容量を有する共振回路214、整流回路215、定電圧回路216、リセット回路217、発振回路218、復調回路219、変調回路220、および電源管理回路230を有している。デジタル回路部213は、RFインターフェース221、制御レジスタ222、クロックコントローラ223、CPUインターフェース224、中央処理ユニット225(CPU225)、ランダムアクセスメモリ226(RAM226)、読み出し専用メモリ227(ROM227)を有している。
RFCPU211の動作の概要は以下の通りである。アンテナ228が受信した信号は共振回路214により誘導起電力を生じる。誘導起電力は、整流回路215を経て容量部229に充電される。この容量部229はセラミックコンデンサーや電気二重層コンデンサーなどのキャパシタで形成されていることが好ましい。容量部229はRFCPU211と一体形成されている必要はなく、別部品としてRFCPU211を構成する絶縁表面を有する基板に取り付けることもできる。
リセット回路217は、デジタル回路部213をリセットし初期化する信号を生成する。例えば、電源電圧の上昇に遅延して立ち上がる信号をリセット信号として生成する。発振回路218は、定電圧回路216により生成される制御信号に応じて、クロック信号の周波数とデューティー比を変更する。復調回路219は、受信信号を復調する回路であり、変調回路220は、送信するデータを変調する回路である。
例えば、復調回路219はローパスフィルタで形成され、振幅変調(ASK)方式の受信信号を、その振幅の変動をもとに、二値化する。また、送信データを振幅変調(ASK)方式の送信信号の振幅を変動させて送信するため、変調回路220は、共振回路214の共振点を変化させることで通信信号の振幅を変化させている。
クロックコントローラ223は、電源電圧又は中央処理ユニット225における消費電流に応じてクロック信号の周波数とデューティー比を変更するための制御信号を生成している。電源電圧の監視は電源管理回路230が行っている。
アンテナ228からRFCPU211に入力された信号は復調回路219で復調された後、RFインターフェース221で制御コマンドやデータなどに分解される。制御コマンドは制御レジスタ222に格納される。制御コマンドには、読み出し専用メモリ227に記憶されているデータの読み出し、ランダムアクセスメモリ226へのデータの書き込み、中央処理ユニット225への演算命令などが含まれている。
中央処理ユニット225は、CPUインターフェース224を介して読み出し専用メモリ227、ランダムアクセスメモリ226、制御レジスタ222にアクセスする。CPUインターフェース224は、中央処理ユニット225が要求するアドレスより、読み出し専用メモリ227、ランダムアクセスメモリ226、制御レジスタ222のいずれかに対するアクセス信号を生成する機能を有している。
中央処理ユニット225の演算方式は、読み出し専用メモリ227にOS(オペレーティングシステム)を記憶させておき、起動とともにプログラムを読み出し実行する方式を採用することができる。また、専用回路で演算回路を構成して、演算処理をハードウェア的に処理する方式を採用することもできる。ハードウェアとソフトウェアを併用する方式では、専用の演算回路で一部の処理を行い、プログラムを使って、残りの演算を中央処理ユニット225が実行する方式を適用することができる。
このようなRFCPU211は、絶縁表面を有する基板若しくは絶縁基板上に接合された結晶方位が一定の半導体層によって集積回路が形成されているので、処理速度の高速化のみならず低消費電力化を図ることができる。それにより、電力を供給する容量部229を小型化しても長時間の動作を保証することができる。
(実施の形態10)
本実施の形態では、イオン注入層を形成する方法について説明する。
イオン注入層の形成は、水素(H)に由来するイオン(以下「水素イオン種」と呼ぶ)を加速して、半導体基板に照射することにより行うことができる。より具体的には、水素ガス又は水素を組成に含むガスをソースガス(原材料)として用い、ソースガスを励起して水素プラズマを発生させ、該水素プラズマ中の水素イオン種を半導体基板に対して照射することで、半導体基板中にイオン注入層を形成している。
[水素プラズマ中のイオン]
上記のような水素プラズマ中には、H、H 、H といった水素イオン種が存在する。以下に、各水素イオン種の反応過程(生成過程、消滅過程)を示す反応式を列挙する。
e+H→e+H+e ・・・・・(1)
e+H→e+H +e ・・・・・(2)
e+H→e+(H→e+H+H ・・・・・(3)
e+H →e+(H →e+H+H ・・・・・(4)
+H→H +H ・・・・・(5)
+H→H+H+H ・・・・・(6)
e+H →e+H+H+H ・・・・・(7)
e+H →H+H ・・・・・(8)
e+H →H+H+H ・・・・・(9)
図13に、上記の反応の一部を模式的に表したエネルギーダイアグラムを示す。なお、図13に示すエネルギーダイアグラムは模式図に過ぎず、反応に係るエネルギーの関係を厳密に規定するものではない点に留意されたい。
[H の生成過程]
上記のように、H は、主として反応式(5)により表される反応過程により生成される。一方で、反応式(5)と競合する反応として、反応式(6)により表される反応過程が存在する。H が増加するためには、少なくとも、反応式(5)の反応が、反応式(6)の反応より多く起こる必要がある(なお、H が減少する反応としては他にも(7)、(8)、(9)が存在するため、(5)の反応が(6)の反応より多いからといって、必ずしもH が増加するとは限らない。)。反対に、反応式(5)の反応が、反応式(6)の反応より少ない場合には、プラズマ中におけるH の割合は減少する。
各反応式において、右辺(最右辺)の生成物の増加量は、その左辺(最左辺)に示す原料の密度や、その反応に係る速度係数などに依存する。ここで、H の運動エネルギーが約11eVより小さい場合には(5)の反応が主要となり(すなわち、反応式(5)に係る速度係数が、反応式(6)に係る速度係数と比較して十分に大きくなり)、H の運動エネルギーが約11eVより大きい場合には(6)の反応が主要となることが実験的に確認されている。
荷電粒子は電場から力を受けて運動エネルギーを得る。該運動エネルギーは、電場によるポテンシャルエネルギーの減少量に対応している。例えば、ある荷電粒子が他の粒子と衝突するまでの間に得る運動エネルギーは、動き出す前の荷電粒子のポテンシャルエネルギーと、他の荷電粒子と衝突する前の荷電粒子のポテンシャルエネルギーとの差に等しい。つまり、電場中において、他の粒子と衝突することなく長い距離を移動できる状況では、そうではない状況と比較して、荷電粒子の運動エネルギー(の平均)は大きくなる傾向にある。このように、荷電粒子の運動エネルギーが増大する傾向は、粒子の平均自由行程が大きい状況、すなわち、圧力が低い状況で生じ得る。
また、平均自由行程が小さくとも、その間に大きな運動エネルギーを得ることができる状況であれば、荷電粒子の運動エネルギーは大きくなる。すなわち、平均自由行程が小さくとも、電位差が大きい状況であれば、荷電粒子の持つ運動エネルギーは大きくなると言える。
これをH に適用してみる。プラズマの生成に係るチャンバー内のように電場の存在を前提とすれば、該チャンバー内の圧力が低い状況ではH の運動エネルギーは大きくなり、該チャンバー内の圧力が高い状況ではH の運動エネルギーは小さくなる。つまり、チャンバー内の圧力が低い状況では(6)の反応が主要となるため、H は減少する傾向となり、チャンバー内の圧力が高い状況では(5)の反応が主要となるため、H は増加する傾向となる。また、プラズマ生成領域における電場(又は電界)が強い状況、すなわち、ある二点間の電位差が大きい状況では、H の運動エネルギーは大きくなる。反対の状況では、H の運動エネルギーは小さくなる。つまり、電場が強い状況では(6)の反応が主要となるためH は減少する傾向となり、電場が弱い状況では(5)の反応が主要となるため、H は増加する傾向となる。
[イオン源による差異]
ここで、イオン種の割合(特にH の割合)が異なる例を示す。図14は、100%水素ガス(イオン源の圧力:4.7×10−2Pa)から生成されるイオンの質量分析結果を示すグラフである。横軸はイオンの質量である。スペクトル中、質量1、2、3のピークは、それぞれ、H、H 、H に対応する。縦軸は、スペクトルの強度であり、イオンの数に対応する。図14では、質量が異なるイオンの数量を、質量3のイオンを100とした場合の相対比で表している。図14から、上記イオン源により生成されるイオンの割合は、H:H :H =1:1:8程度となることが分かる。なお、このような割合のイオンは、プラズマを生成するプラズマソース部(イオン源)と、当該プラズマからイオンビームを引き出すための引出電極などから構成されるイオンドーピング装置によっても得ることが出来る。
図15は、図14とは異なるイオン源を用いた場合であって、イオン源の圧力がおおよそ3×10−3Paの時に、PHから生成したイオンの質量分析結果を示すグラフである。この質量分析結果は、水素イオン種に着目したものである。また、質量分析は、イオン源から引き出されたイオンを測定することにより行った。図14と同様、図15のグラフの横軸はイオンの質量を示し、質量1、2、3のピークは、それぞれH、H 、H に対応する。その縦軸はイオンの数量に対応するスペクトルの強度である。図15から、プラズマ中のイオンの割合はH:H :H =37:56:7程度であることが分かる。なお、図15はソースガスがPHの場合のデータであるが、ソースガスとして100%水素ガスを用いたときも、水素イオン種の割合は同程度になる。
図15のデータを得たイオン源の場合には、H、H およびH のうち、H が7%程度しか生成されていない。他方、図14のデータを得たイオン源の場合には、H の割合を50%以上(図14のデータでは80%程度)とすることが可能である。これは、上記[H の生成過程]の考察において明らかになったチャンバー内の圧力および電場に起因するものと考えられる。
[H の照射メカニズム]
図14のような複数のイオン種を含むプラズマを生成し、生成されたイオン種を質量分離しないで半導体基板に照射する場合、半導体基板の表面には、H、H 、H の各イオンが照射される。イオンの照射からイオン注入層の形成までのメカニズムを再現するために、次の5種類のモデル(モデル1乃至5)を考える。
1.照射されるイオン種がHで、照射後もH(H)である場合
2.照射されるイオン種がH で、照射後もH (H)のままである場合
3.照射されるイオン種がH で、照射後に2個のH(H)に分裂する場合
4.照射されるイオン種がH で、照射後もH (H)のままである場合
5.照射されるイオン種がH で、照射後に3個のH(H)に分裂する場合
[シミュレーション結果と実測値との比較]
上記のモデル1乃至5を基にして、水素イオン種をSi基板に照射するシミュレーションを行った。シミュレーション用のソフトウェアとして、SRIM(the Stopping and Range of Ions in Matter)を用いた。SRIMは、モンテカルロ法によるイオン導入過程のシミュレーションソフトウェアであり、TRIM(the Transport of Ions in Matter)の改良版である。なお、SRIMは非晶質構造を対象とするソフトウェアではあるが、高エネルギー、高ドーズの条件で水素イオン種を照射する場合には、SRIMを適用することが可能である。それは、水素イオン種とSi原子の衝突により、Si基板の結晶構造が非単結晶構造に変化するためである。
以下に、シミュレーション結果について説明する。なお、本実施の形態のシミュレーションでは、モデル2を用いた計算ではH を質量2倍のHに置き換えている。また、モデル3ではH を運動エネルギー1/2のHに置き換え、モデル4ではH を質量3倍のHに置き換え、モデル5ではH を運動エネルギー1/3のHに置き換えている。
上記のモデル1乃至モデル5を用いて、加速電圧80kVで水素イオン種をSi基板に照射した場合(H換算で10万個照射時)について、それぞれ、Si基板中の水素元素(H)の深さ方向の分布を計算した。図16に、その計算結果を示す。さらに、図16に、Si基板中の水素元素(H)の深さ方向の分布の実測値も示す。この実測値は、SIMS(Secondary Ion Mass Spectroscopy)により測定したデータ(以下、SIMSデータと呼ぶ。)ある。SIMSで測定した試料は、図14のデータを測定した条件で生成した水素イオン種(H、H 、H)を、加速電圧80kVで照射したSi基板である。
図16において、モデル1乃至モデル5を用いた計算値のグラフの縦軸は、それぞれ、水素原子の数を示す右縦軸である。SIMSデータのグラフの縦軸は、水素原子の濃度を示す左縦軸である。計算値およびSIMSデータ共に、そのグラフの横軸はSi基板表面からの深さを表している。
実測値であるSIMSデータと計算値とを比較すると、モデル2およびモデル4は明らかにSIMSデータのグラフのピークから外れており、また、SIMSデータにはモデル3に対応するピークは存在していない。このことから、モデル2乃至モデル4の寄与は、モデル1およびモデル5の寄与よりも、相対的に小さいことが分かる。イオンの運動エネルギーがkeVのオーダーであるのに対して、H−Hの結合エネルギーは数eV程度に過ぎないことを考えれば、モデル2およびモデル4の寄与が小さいのは、Si元素との衝突により、大部分のH やH が、HやHに分離しているためと思われる。
従って、モデル2乃至モデル4は、以下の考察では考慮しない。次に、モデル1およびモデル5を用い、加速電圧が80kV、60kV、および40kVで、水素イオン種をSi基板に照射した場合(H換算で10万個照射時)をシミュレーションした結果を説明する。
図17乃至図19に、Si基板中の水素(H)の深さ方向の分布の計算した結果を示す。図17、図18および図19には、それぞれ、加速電圧が80kV、60kV、および40kVの場合の計算結果が示されている。さらに、図17乃至図19には、実測値であるSIMSデータ、およびSIMSデータにフィッティングしたグラフ(以下、フィッティング関数と呼ぶ)も示されている。SIMSで測定した試料は、図14のデータを測定した条件で生成した水素イオン種(H、H 、H)を、加速電圧80kV、60kV、または40kVで加速して、照射したSi基板である。なお、モデル1およびモデル5を用いた計算値のグラフの縦軸は右縦軸の水素原子の数であり、SIMSデータおよびフィッティング関数のグラフの縦軸は左縦軸の水素原子の濃度である。また、各グラフの横軸はSi基板表面からの深さを表している。
ここでは、フィッティング関数はモデル1およびモデル5を考慮して以下の計算式(f1)により求めている。計算式(f1)中、X、Yはフィッティングに係るパラメータであり、Vは体積である。
[フィッティング関数]
=X/V×[モデル1のデータ]+Y/V×[モデル5のデータ]・・・(f1)
フィッティング関数の決定には、現実に照射されるイオン種の割合(H:H :H =1:1:8程度、図14参照)を考えれば、H の寄与(すなわち、モデル3)についても考慮すべきであるが、以下に示す理由により、ここでは、H の寄与を除外している。
・モデル3に示される照射過程により導入される水素は、モデル5の照射過程と比較して僅かであるため、除外しても大きな影響はない(SIMSデータにモデル3に対応するピークが現れていない。図16参照。)。
・モデル3によるSi基板中の水素元素の深さ方向プロファイルは、モデル5の深さ方向プロファイルとピーク位置が近いため(図16参照。)、モデル3の寄与は、モデル5の照射過程において生じるチャネリング(結晶の格子構造に起因する元素の移動)により隠れてしまう可能性が高い。すなわち、モデル3のフィッティングパラメータを見積もるのは困難である。これは、本シミュレーションが非晶質Siを前提としており、結晶性に起因する影響を考慮していないことによるものである。
図20に、計算式(f1)のフィッティングパラメータを示す。いずれの加速電圧においても、Si基板に導入されるHの数の比は、[モデル1]:[モデル5]=1:42〜1:45程度(モデル1におけるHの数を1とした場合、モデル5におけるHの数は42以上45以下程度)であり、照射されるイオン種の数の比は、[H(モデル1)]:[H (モデル5)]=1:14〜1:15程度(モデル1におけるHの数を1とした場合、モデル5におけるH の数は14以上15以下程度)である。モデル3を考慮していないことや、非晶質Siと仮定して計算していることなどを考えれば、図20に示す比は、実際の照射に係る水素イオン種の比(H:H :H =1:1:8程度、図14参照。)に近い値が得られていると言える。
[H を用いる効果]
図14に示すようなH の割合を高めた水素イオン種を基板に照射することで、H に起因する複数のメリットを享受することができる。例えば、H はHやHなどに分離して基板内に導入されるため、主にHやH を照射する場合と比較して、イオンの導入効率を向上させることができる。これにより、半導体基板の生産性向上を図ることができる。また、同様に、H が分離した後のHやHの運動エネルギーは小さくなる傾向にあるから、薄い半導体層の製造に向いている。
なお、本実施の形態では、H を効率的に照射するために、図14に示すような水素イオン種を照射可能なイオンドーピング装置を用いる方法について説明している。イオンドーピング装置は廉価で、大面積処理に優れているため、このようなイオンドーピング装置を用いてH を照射することで、半導体特性の向上、ならびに、半導体基板の大面積化、低コスト化および生産性向上などの顕著な効果を得ることができる。一方で、H の照射を第一に考えるのであれば、イオンドーピング装置を用いることに限定して解釈する必要はない。
半導体基板を作製する方法を説明する断面図。 半導体基板(第2基板)の再生処理方法を説明する断面図。 半導体基板(第2基板)の再生処理方法を説明する断面図。 半導体基板(第2基板)の再生処理方法を説明する断面図。 半導体基板(第2基板)の再生処理方法を説明する断面図。 半導体基板を作製する方法を説明する断面図。 半導体基板を作製する方法を説明する断面図。 半導体基板を作製する方法を説明する断面図。 半導体基板から半導体装置を製造する方法を説明する断面図。 半導体基板から半導体装置を製造する方法を説明する断面図。 半導体基板から得られるマイクロプロセッサの構成を示すブロック図。 半導体基板から得られるRFCPUの構成を示すブロック図。 水素イオン種のエネルギーダイアグラム。 イオンの質量分析結果を示すグラフ。 イオンの質量分析結果を示すグラフ。 加速電圧が80kVの場合の水素元素の深さ方向プロファイル(計算値および実測値)のグラフ。 加速電圧が80kVの場合の水素元素の深さ方向プロファイル(計算値、実測値およびフィッティング関数)のグラフ。 加速電圧が60kVの場合の水素元素の深さ方向プロファイル(計算値、実測値およびフィッティング関数)のグラフ。 加速電圧が40kVの場合の水素元素の深さ方向プロファイル(計算値、実測値およびフィッティング関数)のグラフ。 図18乃至図19に示すフィッティング関数のフィッティングパラメータ(水素元素比および水素イオン種比)の表。
符号の説明
100 半導体基板
101 第1基板
102 第2基板
112 第2基板
102A 第2基板
102B 第2基板
102C 第2基板
102D 第2基板
102E 第2基板
103 保護膜
104 イオンビーム
105 イオン注入層
107 接合層
108 半導体層
118 半導体層
109 レーザ光
110 レーザ光
113 酸化膜
120 バリア層
121 酸化窒化シリコン膜
122 窒化酸化シリコン膜
125 半導体基板
130 バリア層
131 接合層
135 半導体基板
145 半導体基板
155 窒化シリコン層
156 酸化シリコン層
157 窒化物層
158 素子分離絶縁層
159 ゲート絶縁層
160 ゲート電極
161 サイドウオール絶縁層
162 第1不純物領域
163 第2不純物領域
164 絶縁層
165 チャネル形成領域
166 層間絶縁層
167 コンタクトホール
170 コンタクトプラグ
171 絶縁層
172 配線
200 マイクロプロセッサ
201 演算回路
202 演算回路制御部
203 命令解析部
204 割り込み制御部
205 タイミング制御部
206 レジスタ
207 レジスタ制御部
208 バスインターフェース
209 読み出し専用メモリ
210 メモリインターフェース
211 RFCPU
212 アナログ回路部
213 デジタル回路部
214 共振回路
215 整流回路
216 定電圧回路
217 リセット回路
218 発振回路
219 復調回路
220 変調回路
221 RFインターフェース
222 制御レジスタ
223 クロックコントローラ
224 CPUインターフェース
225 中央処理ユニット
226 ランダムアクセスメモリ
227 読み出し専用メモリ
228 アンテナ
229 容量部
230 電源管理回路

Claims (28)

  1. 半導体基板から分離された半導体層と、前記半導体層が固定されている第1基板を有する半導体装置製造用基板の作製方法であり、
    水素ガス、希ガス、ハロゲンガス及びハロゲン化合物ガスから選ばれた1種または複数種類のガスを含むソースガスを励起してイオン種を生成し、前記半導体基板でなる第2基板に前記イオン種を注入することにより、前記第2基板の表面から所定の深さの領域にイオン注入層を形成し、
    前記第2基板上に接合層を形成し、
    前記接合層と前記第1基板を接合することで、前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせ、
    前記第2基板の加熱によって前記イオン注入層で前記第2基板を分離することにより、前記第2基板から分離された半導体層が固定された第1基板を形成し、
    前記半導体層が分離された第2基板を再生処理することを含み、
    前記再生処理は、前記半導体層が分離された面側から前記第2基板にレーザ光を照射する工程を少なくとも含むことを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  2. 半導体基板から分離された半導体層と、前記半導体層が固定されている第1基板を有する半導体装置製造用基板の作製方法であり、
    水素ガス、希ガス、ハロゲンガス及びハロゲン化合物ガスから選ばれた1種または複数種類のガスを含むソースガスを励起してイオン種を生成し、前記半導体基板でなる第2基板に前記イオン種を注入することにより、前記第2基板の表面から所定の深さの領域にイオン注入層を形成し、
    前記第1基板上に第1接合層を形成し、
    前記第2基板に第2接合層を形成し、
    前記第1接合層と前記第2接合層を接合することで、前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせ、
    前記第2基板の加熱によって前記イオン注入層で前記第2基板を分離することにより、前記第2基板から分離された半導体層が固定された第1基板を形成し、
    前記半導体層が分離された第2基板を再生処理することを含み、
    前記再生処理は、前記半導体層が分離された面側から前記第2基板にレーザ光を照射する工程を少なくとも含むことを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記再生処理において、不活性雰囲気で前記レーザ光を照射することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  4. 請求項1又は2において、
    前記再生処理において、窒素雰囲気で前記レーザ光を照射することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記再生処理において、前記レーザ光はパルス発振レーザから発振されたレーザ光であることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  6. 請求項5において、
    前記再生処理において、前記レーザ光を照射した後、前記第2基板を熱酸化して、酸化膜を形成することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  7. 請求項5において、
    前記再生処理において、前記レーザ光を照射した後、ハロゲンを含む雰囲気で前記第2基板を熱酸化させることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  8. 半導体基板から分離された半導体層と、前記半導体層が固定されている第1基板を有する半導体装置製造用基板の作製方法であり、
    水素ガス、希ガス、ハロゲンガス及びハロゲン化合物ガスから選ばれた1種または複数種類のガスを含むソースガスを励起してイオン種を生成し、前記半導体基板でなる第2基板に前記イオン種を注入することにより、前記第2基板の表面から所定の深さの領域にイオン注入層を形成し、
    前記第2基板上に接合層を形成し、
    前記接合層と前記第1基板を接合することで、前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせ、
    前記第2基板の加熱によって前記イオン注入層で前記第2基板を分離することにより、前記第2基板から分離された半導体層が固定された第1基板を形成し、
    前記半導体層が分離された第2基板を再生処理することを含み、
    前記再生処理は、前記第2基板を熱酸化して、酸化膜を形成する工程を少なくとも含むことを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  9. 半導体基板から分離された半導体層と、前記半導体層が固定されている第1基板を有する半導体装置製造用基板の作製方法であり、
    水素ガス、希ガス、ハロゲンガス及びハロゲン化合物ガスから選ばれた1種または複数種類のガスを含むソースガスを励起してイオン種を生成し、前記半導体基板でなる第2基板に前記イオン種を注入することにより、前記第2基板の表面から所定の深さの領域にイオン注入層を形成し、
    前記第1基板に第1接合層を形成し、
    前記第2基板に第2接合層を形成し、
    前記第1接合層と前記第2接合層を接合することで、前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせ、
    前記第2基板の加熱によって前記イオン注入層で前記第2基板を分離することにより、前記第2基板から分離された半導体層が固定された第1基板を形成し、
    前記半導体層が分離された第2基板を再生処理することを含み、
    前記再生処理は、前記第2基板を熱酸化して、酸化膜を形成する工程を少なくとも含むことを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  10. 請求項8又は9において、
    前記再生処理において、ハロゲンを含む雰囲気で前記第2基板を熱酸化させることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  11. 請求項8又は9において、
    前記再生処理において、塩酸を含む雰囲気で前記第2基板を熱酸化させることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  12. 請求項8乃至11のいずれか1項において、
    前記再生処理において、前記酸化膜を形成した後、前記酸化膜を介して、前記第2基板にレーザ光を照射することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  13. 請求項12において、
    不活性雰囲気中で前記レーザ光を照射することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  14. 請求項12項において、
    窒素雰囲気中で前記レーザ光を照射することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  15. 請求項12において、
    前記再生処理において、前記レーザ光はパルス発振レーザから発振されたレーザ光であることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  16. 請求項1又は8において、
    前記第2基板にバリア層を形成し、
    前記バリア層上に接合層を形成し、
    前記バリア層を介して、前記第2基板に前記イオン種を注入することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  17. 請求項2又は9において、
    前記第2基板にバリア層を形成し、
    前記バリア層上に第2接合層を形成し、
    前記バリア層を介して、前記第2基板に前記イオン種を注入することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  18. 請求項17又は19において、
    前記バリア層は、窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜の一方を少なくとも含む単層膜又は2以上の膜が積層された多層膜であることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  19. 請求項17又は19において、
    前記バリア層は、前記第2基板を酸化した酸化膜を少なくとも含む単層膜又は2以上の膜を積層した多層膜であることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  20. 請求項1乃至7のいずれか1項において、
    前記接合層の形成は、シリコンソースガスに有機シランガスを用いて化学気相成長法により形成された酸化シリコン膜を形成することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  21. 請求項8乃至15のいずれか1項において、
    前記第1接合層又は前記第2接合層の形成は、シリコンソースガスに有機シランガスを用いて化学気相成長法により形成された酸化シリコン膜を形成することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  22. 請求項22又は23において、
    前記有機シランガスは、珪酸エチル、トリメチルシラン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルジシラザン、トリエトキシシラン、トリスジメチルアミノシランから選ばれたガスであることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  23. 請求項1乃至22のいずれか1項において、
    前記イオン注入層の形成に、イオンドーピング装置を用いることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  24. 請求項1乃至23のいずれか1項において、
    前記イオン注入層の形成に前記ソースガスに水素ガスを用い、水素ガスから生成されたイオン種からH イオンを質量分離して、前記H イオンを前記第2基板に注入することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  25. 請求項1乃至23のいずれか1項において、
    前記イオン注入層の形成に前記ソースガスに水素ガスを用い、
    前記水素ガスを励起してH、H 及びH を生成し、前記H、H 及びH を含むイオンビームを注入して、前記イオン注入層を形成し、
    前記イオンビームは、H、H 、H の総量に対してH イオンの割合が70%以上であることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  26. 請求項1乃至25のいずれか1項において、前記第1基板は、アルミノシリケートガラス基板、アルミノホウケイ酸ガラス基板、バリウムホウケイ酸ガラス基板のいずれかであることを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  27. 請求項1乃至26のいずれか1項において、前記再生処理を行った第2基板を再利用して、前記半導体装置製造用基板を作製することを特徴とする半導体装置製造用基板の作製方法。
  28. 請求項1乃至26のいずれか1項に記載の作製方法で作製された半導体装置製造用基板を用いて、半導体装置を作製する方法であり、
    前記第1基板上の前記半導体層を含む半導体素子を作製することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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