JP2008287176A - パターン反転用樹脂組成物及び反転パターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本反転パターン形成方法は、基板上にレジストパターンを形成する工程と、パターン間にパターン反転用樹脂組成物を埋め込む工程と、レジストパターンを除去し、反転パターンを形成する工程と、を備えるものであって、パターン反転用樹脂組成物は、ポリシロキサン及び有機溶剤を含有し、且つポリシロキサンは、[R1 aSiX4−a](R1は炭素数1〜3のアルキル基、Xは塩素原子又は−OR2、R2は炭素数1〜4のアルキル基、aは1〜3の整数である)で表される1種又は2種以上の化合物を加水分解及び/又は縮合させて得られたものである。
【選択図】なし
Description
そのため、埋め込み性に優れる反転パターン形成用材料が求められている。また、このような反転パターン形成用材料には、被加工基板上に形成されたフォトレジストパターンとインターミキシングしないことが必要であり、且つ酸素アッシング耐性及び保存安定性等にも優れていることが求められているため、具体的な材料の提案がまだなされていないのが現状である。
[1]〔1〕被加工基板上にフォトレジストパターンを形成する工程と、〔2〕前記フォトレジストパターンのパターン間にパターン反転用樹脂組成物を埋め込む工程と、〔3〕前記フォトレジストパターンを除去し、反転パターンを形成する工程と、を備える反転パターン形成方法であって、前記パターン反転用樹脂組成物は、ポリシロキサン及び有機溶剤を含有しており、且つ前記ポリシロキサンは下記一般式(1)で表される1種又は2種以上の化合物を加水分解及び/又は縮合させて得られたものであることを特徴とする反転パターン形成方法。
R1 aSiX4−a (1)
〔式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは塩素原子又は−OR2を示し、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、aは1〜3の整数である。〕
[2]前記パターン反転用樹脂組成物を前記フォトレジストパターンのパターン間に埋め込んだ後、80〜180℃で焼成する工程を備える前記[1]に記載の反転パターン形成方法。
[3]〔1〕被加工基板上にフォトレジストパターンを形成する工程と、〔2〕前記フォトレジストパターンのパターン間にパターン反転用樹脂組成物を埋め込む工程と、〔3〕前記フォトレジストパターンを除去し、反転パターンを形成する工程と、を備える反転パターン形成方法において用いられるパターン反転用樹脂組成物であって、ポリシロキサン及び有機溶剤を含有しており、且つ該ポリシロキサンは下記一般式(1)で表される1種又は2種以上の化合物を加水分解及び/又は縮合させて得られたものであることを特徴とするパターン反転用樹脂組成物。
R1 aSiX4−a (1)
〔式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは塩素原子又は−OR2を示し、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、aは1〜3の整数である。尚、Xが複数存在する場合、相互に同一であっても異なっていてもよい。〕
[4]前記有機溶剤が、炭素数4〜10のアルコール、又は炭素数4〜10のエーテルを含む前記[3]に記載のパターン反転用樹脂組成物。
[1]反転パターンの形成方法
本発明における反転パターン形成方法は、〔1〕被加工基板上にフォトレジストパターンを形成する工程(以下、「工程〔1〕」という)と、〔2〕前記フォトレジストパターンのパターン間にパターン反転用樹脂組成物を埋め込む工程(以下、「工程〔2〕」という)と、〔3〕前記フォトレジストパターンを除去し、反転パターンを形成する工程(以下、「工程〔3〕」という)と、を備えている。
このレジストパターンの形成方法は特に限定されず、公知のフォトリソグラフィ工程を用いて形成することができる。例えば、下記のように形成することができる。
まず、前記被加工基板上にレジスト組成物溶液を塗布し、乾燥することでフォトレジスト膜を形成する。次いで、形成されたレジスト膜の所用領域に、所定パターンのマスクを介して放射線を照射して露光を行う。その後、露光部を現像することにより、所定パターンのフォトレジストパターンを形成することができる。
また、レジスト組成物溶液を塗布した後の乾燥手段は特に限定されないが、例えば、予備加熱することにより、塗膜中の溶剤を揮発させることができる。この加熱条件は、レジスト組成物溶液の配合組成によって適宜調整されるが、通常、30〜200℃程度、好ましくは50〜150℃である。
更に、乾燥後に得られる前記レジスト膜の厚みは特に限定されないが、通常、10〜1000nmであり、好ましくは50〜500nmである。
また、露光量等の露光条件は、レジスト組成物溶液の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選定される。
更に、前記露光後には、加熱処理を行うことが好ましい。この加熱処理により、樹脂成分中の酸解離性基の解離反応が円滑に進行させることができる。この加熱条件は、レジスト組成物溶液の配合組成によって適宜選択されるが、加熱温度は通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。また、加熱時間は通常10〜300秒間、好ましくは30〜180秒間である。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。
尚、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
具体的には、前記レジストパターンが形成された被加工基板上に、パターン反転用樹脂組成物が、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、前記被加工基板上に塗布されて、前記レジストパターン間にパターン反転用樹脂組成物が埋め込まれる。尚、この工程〔2〕で用いられるパターン反転用樹脂組成物については、後段で詳細を説明する。
前記乾燥手段は特に限定されないが、例えば、焼成することにより、塗膜中の有機溶剤を揮発させることができる。この焼成条件は、パターン反転用樹脂組成物の配合組成によって適宜調整されるが、焼成温度は通常80〜180℃、好ましくは80〜150℃である。この焼成温度が、80〜180℃である場合には、後述の平坦化工程、特にウェットエッチバック法による平坦化加工を円滑に行うことができる。尚、この加熱時間は通常10〜300秒間、好ましくは30〜180秒間である。
また、乾燥後に得られるパターン反転用樹脂膜の厚みは特に限定されないが、通常10〜1000nmであり、好ましくは50〜500nmである。
具体的には、まず、前記レジスト膜の上表面を露出するための平坦化加工が行われる。次いで、酸素エッチングにより前記レジストパターンが除去され、所定の反転パターンが得られる。
前記平坦化加工で利用される平坦化法としては、ドライエッチバック、ウェットエッチバック等のエッチング法や、CMP法等を用いることができる。これらのなかでも、ドライエッチバック、CMP法が好ましい。尚、平坦化加工における加工条件は特に限定されず、適宜調整できる。
また、前記酸素エッチングには、酸素プラズマ灰化装置、オゾンアッシング装置等の公知のレジスト剥離装置を用いることができる。
尚、エッチング加工条件は特に限定されず、適宜調整できる。
前記工程〔1〕では、図1の(a)に示すように、反射防止膜2が形成された被加工基板1上に、レジスト組成物溶液が塗布され、加熱等による乾燥工程を経て所定膜厚のレジスト膜3が形成される。そして、レジスト膜3の所用領域に、所定パターンのマスクを介して放射線等の照射による露光が行われた後、現像されることによってレジストパターン31が形成される〔図1の(b)参照〕。
次いで、前記工程〔2〕では、図1の(c)に示すように、レジストパターン31のパターン間にパターン反転用樹脂組成物が埋め込まれるように、パターン31が形成された被加工基板1上にパターン反転用樹脂組成物が塗布され、加熱等による乾燥工程を経てパターン反転用樹脂膜4が形成される。
その後、前記工程〔3〕では、図1の(d)に示すように、レジスト膜31の上表面が露出するように、エッチバック法やCMP法等の手段により平坦化加工が行われる。次いで、酸素エッチングにより、パターン31が除去されることで、反転パターン41が形成される〔図1の(e)参照〕。
本発明におけるパターン反転用樹脂組成物は、ポリシロキサン及び有機溶剤を含有するものであり、前述の本発明の反転パターン形成方法において用いられるものである。
R1 aSiX4−a (1)
〔式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは塩素原子又は−OR2を示し、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、aは1〜3の整数である。〕
また、前記Xは、塩素原子又は−OR2であり、このR2における炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。尚、式(1)中にXが複数存在する場合には、相互に同一であっても異なっていてもよい。
更に、前記aは1〜3の整数であり、1又は2であることがより好ましい。
更に、前記エステルとしては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル等が挙げられる。
次いで、得られたポリシロキサンと、前記有機溶剤と、必要に応じて前記他の添加剤とを混合することにより、パターン反転用樹脂組成物を調製することができる。この際、ポリシロキサンの固形分濃度は適宜調整することができるが、例えば、1〜30質量%、特に5〜20質量%とすることができる。
また、前記触媒としては、例えば、金属キレート化合物、有機酸、無機酸、有機塩基、無機塩基等を挙げることができる。これらのなかでも、金属キレート化合物、有機酸、無機酸が好ましい。
<実施例1>
無水マレイン酸0.42gを水18.2gに加熱溶解させてマレイン酸水溶液を調製した。次に、メチルトリエトキシシラン30.5g及び4−メチル−2−ペンタノール50.8gをフラスコに入れた。このフラスコに、冷却管と予め調製しておいたマレイン酸水溶液を入れた滴下ロートとをセットし、オイルバスにて100℃で加熱した後、マレイン酸水溶液をゆっくり滴下し、100℃で4時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷してからエバポレータにセットし、反応中生成したエタノールを除去して反応生成物(ポリシロキサン)を得た。尚、得られた反応生成物中の固形分は、焼成法により測定した結果、13.1%であった。また、得られた生成物(固形分)の分子量(Mw)は1400であった。
その後、上記のようにして得られたポリシロキサン26.7gを有機溶剤(4−メチル−2−ペンタノール)23.3gに溶解した。次いで、この溶液を孔径0.2μmのフィルターでろ過して、実施例1のパターン反転用樹脂組成物を得た。
無水マレイン酸0.42gを水18.2gに加熱溶解させてマレイン酸水溶液を調製した。次に、エチルトリエトキシシラン32.9g及び4−メチル−2−ペンタノール50.8gをフラスコに入れた。このフラスコに、冷却管と予め調製しておいたマレイン酸水溶液を入れた滴下ロートとをセットし、オイルバスにて100℃で加熱した後、マレイン酸水溶液をゆっくり滴下し、100℃で4時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷してからエバポレータにセットし、反応中生成したエタノールを除去して反応生成物(ポリシロキサン)を得た。尚、得られた反応生成物中の固形分は、焼成法により測定した結果、18.3%であった。また、得られた生成物(固形分)の分子量(Mw)は1000であった。
その後、上記のようにして得られたポリシロキサン19.2gを有機溶剤(4−メチル−2−ペンタノール)30.8gに溶解した。次いで、この溶液を孔径0.2μmのフィルターでろ過して、実施例2のパターン反転用樹脂組成物を得た。
無水マレイン酸0.42gを水18.2gに加熱溶解させてマレイン酸水溶液を調製した。次に、メチルトリエトキシシラン7.6g、エチルトリエトキシシラン24.7g及び4−メチル−2−ペンタノール50.8gをフラスコに入れた。このフラスコに、冷却管と予め調製しておいたマレイン酸水溶液を入れた滴下ロートとをセットし、オイルバスにて100℃で加熱した後、マレイン酸水溶液をゆっくり滴下し、100℃で4時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷してからエバポレータにセットし、反応中生成したエタノールを除去して反応生成物(ポリシロキサン)を得た。尚、得られた反応生成物中の固形分は、焼成法により測定した結果、14.1%であった。また、得られた生成物(固形分)の分子量(Mw)は1200であった。
その後、上記のようにして得られたポリシロキサン25.0gを有機溶剤(4−メチル−2−ペンタノール)25.0gに溶解した。次いで、この溶液を孔径0.2μmのフィルターでろ過して、実施例3のパターン反転用樹脂組成物を得た。
無水マレイン酸0.42gを水18.2gに加熱溶解させてマレイン酸水溶液を調製した。次に、メチルトリエトキシシラン30.5g及びジブチルエーテル50.8gをフラスコに入れた。このフラスコに、冷却管と予め調製しておいたマレイン酸水溶液を入れた滴下ロートとをセットし、オイルバスにて100℃で加熱した後、マレイン酸水溶液をゆっくり滴下し、100℃で4時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷してからエバポレータにセットし、反応中生成したエタノールを除去して反応生成物(ポリシロキサン)を得た。尚、得られた反応生成物中の固形分は、焼成法により測定した結果、15.1%であった。また、得られた生成物(固形分)の分子量(Mw)は1700であった。
その後、上記のようにして得られたポリシロキサン26.7gを有機溶剤(ジブチルエーテル)23.3gに溶解した。次いで、この溶液を孔径0.2μmのフィルターでろ過して、実施例4のパターン反転用樹脂組成物を得た。
無水マレイン酸0.42gを水18.2gに加熱溶解させてマレイン酸水溶液を調製した。次に、エチルトリエトキシシラン32.9g及びジブチルエーテル50.8gをフラスコに入れた。このフラスコに、冷却管と予め調製しておいたマレイン酸水溶液を入れた滴下ロートとをセットし、オイルバスにて100℃で加熱した後、マレイン酸水溶液をゆっくり滴下し、100℃で4時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷してからエバポレータにセットし、反応中生成したエタノールを除去して反応生成物(ポリシロキサン)を得た。尚、得られた反応生成物中の固形分は、焼成法により測定した結果、19.3%であった。また、得られた生成物(固形分)の分子量(Mw)は1300であった。
その後、上記のようにして得られたポリシロキサン19.2gを有機溶剤(ジブチルエーテル)30.8gに溶解した。次いで、この溶液を孔径0.2μmのフィルターでろ過して、実施例5のパターン反転用樹脂組成物を得た。
無水マレイン酸0.42gを水18.2gに加熱溶解させてマレイン酸水溶液を調製した。次に、メチルトリエトキシシラン7.6g、エチルトリエトキシシラン24.7g及びジブチルエーテル50.8gをフラスコに入れた。このフラスコに、冷却管と予め調製しておいたマレイン酸水溶液を入れた滴下ロートとをセットし、オイルバスにて100℃で加熱した後、マレイン酸水溶液をゆっくり滴下し、100℃で4時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷してからエバポレータにセットし、反応中生成したエタノールを除去して反応生成物(ポリシロキサン)を得た。尚、得られた反応生成物中の固形分は、焼成法により測定した結果、15.1%であった。また、得られた生成物(固形分)の分子量(Mw)は1500であった。
その後、上記のようにして得られたポリシロキサン25.0gを有機溶剤(ジブチルエーテル)25.0gに溶解した。次いで、この溶液を孔径0.2μmのフィルターでろ過して、実施例6のパターン反転用樹脂組成物を得た。
無水マレイン酸0.57gを水24.334gに加熱溶解させてマレイン酸水溶液を調製した。次に、テトラエトキシシラン26.64g、メチルトリエトキシシラン9.14g及びプロピレングリコールモノプロピルエーテル39.3gをフラスコに入れた。このフラスコに、冷却管と予め調製しておいたマレイン酸水溶液を入れた滴下ロートとをセットし、オイルバスにて100℃で加熱した後、マレイン酸水溶液をゆっくり滴下し、100℃で4時間反応させた。反応終了後、反応溶液の入ったフラスコを放冷してからエバポレータにセットし、反応中生成したエタノールを除去して反応生成物(ポリシロキサン)を得た。尚、得られた反応生成物中の固形分は、焼成法により測定した結果、16.1%であった。また、得られた生成物(固形分)の分子量(Mw)は2100であった。
その後、上記のようにして得られたポリシロキサン21.7gを有機溶剤(プロピレングリコールモノブチルエーテル)28.3gに溶解した。次いで、この溶液を孔径0.2μmのフィルターでろ過して、比較例1のパターン反転用樹脂組成物を得た。
実施例1〜6及び比較例1における各パターン反転用樹脂組成物について、下記のように各性能評価を行った。その評価結果を表1に示す。
<1>フォトレジスト膜とのインターミキシング性
シリコンウェハの表面に、レジスト組成物溶液〔JSR(株)製、商品名「AR230JN」〕をスピンコーターによって塗布した後、126℃のホットプレート上で90秒間乾燥して、膜厚170nmのレジスト膜が形成された基板を得た。次いで、前記レジスト膜上に、実施例1〜6及び比較例1の各パターン反転用樹脂組成物を塗布し、分光エリプソメーターにより、レジスト膜の膜厚を測定した。
そして、その膜厚と初期膜厚との差が50Å未満のものを「○」とし、50Å以上のものを「×」として、フォトレジスト膜とのインターミキシング性を評価した。
シリコンウェハの表面に、反射防止膜用材料〔日産化学(株)製、商品名「ARC29」〕をスピンコーターによって塗布した後、205℃のホットプレート上で1分間乾燥して、膜厚が77nmの反射防止膜(レジスト下層膜)を形成したものを被加工基板として用いた。
次いで、前記レジスト下層膜上にレジスト組成物溶液〔JSR(株)製、商品名「AR230JN」〕を塗布し、126℃で90秒間乾燥した。この際のレジスト膜の膜厚は205nmに制御した。その後、ArFエキシマレーザ照射装置〔(株)ニコン製〕を用い、ArFエキシマレーザ(波長193nm)を0.130μmのライン・アンド・スペースパターンを有する石英製マスクを介して、前記レジスト膜が形成された被加工基板に16.5mJ照射した。次いで、被加工基板を126℃で90秒間加熱した。その後、2.38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液で40秒間現像処理を行い、基板上にフォトレジストパターンを形成した。
次いで、前記フォトレジストパターン上及びパターン間に、実施例1〜6及び比較例1の各パターン反転用樹脂組成物をスピンコーターによって塗布し、120℃のホットプレートで1分間乾燥することにより、膜厚150nmのパターン反転用樹脂組成物からなるパターン反転用樹脂膜を形成した。
そして、得られた基板の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して、前記レジストパターン間に、各パターン反転用樹脂組成物が隙間なく埋め込まれている場合を「○」とし、ボイドが生じている場合を「×」として、レジストパターンへの埋め込み性を評価した。
前述のようにして形成したパターン反転用樹脂膜に対して、バレル型酸素プラズマ灰化装置「PR−501」(ヤマト科学社製)を用いて、300Wで15秒間酸素アッシング処理を行った。
そして、処理前のパターン反転用樹脂膜の膜厚と、処理後のパターン反転用樹脂膜の膜厚との差が5nm以下である場合を「○」とし、5nmを超える場合を「×」として、酸素アッシング耐性を評価した。
シリコンウェハの表面に、スピンコーターを用いて、回転数2000rpm、20秒間の条件にて、実施例1〜6及び比較例1の各パターン反転用樹脂組成物を塗布し、その後120℃のホットプレート上で1分間乾燥することにより、パターン反転用樹脂膜を形成した。次いで、得られたパターン反転用樹脂膜について、光学式膜厚計(KLA−Tencor社製、型番「UV−1280SE」)を用いて、9点の位置で膜厚を測定し、その平均膜厚を求めた。
また、実施例1〜6及び比較例1の各パターン反転用樹脂組成物を、温度25℃で1ヶ月間保存した後、上記と同様にしてパターン反転用樹脂膜を形成して膜厚を測定し、その平均膜厚を求めた。
そして、保存前のパターン反転用樹脂膜の平均膜厚T0と、保存後のパターン反転用樹脂膜の平均膜厚Tとの差(T−T0)を求め、平均膜厚T0に対するその差の大きさの割合〔(T−T0)/T0〕を膜厚変化率として算出し、その値が5%以下である場合を「○」とし、5%を超える場合を「×」として、保存安定性を評価した。尚、目視により確認できるゲル状の沈殿物が析出している場合も「×」とした。
表1から明らかなように、本実施例1〜6のパターン反転用樹脂組成物は、基板に形成されたレジスト膜とミキシングすることがなく、且つレジスト膜に形成されたパターン間に良好に埋め込むことができると共に、酸素アッシング耐性及び保存安定性に優れることが確認できた。
Claims (4)
- 〔1〕被加工基板上にフォトレジストパターンを形成する工程と、
〔2〕前記フォトレジストパターンのパターン間にパターン反転用樹脂組成物を埋め込む工程と、
〔3〕前記フォトレジストパターンを除去し、反転パターンを形成する工程と、を備える反転パターン形成方法であって、
前記パターン反転用樹脂組成物は、ポリシロキサン及び有機溶剤を含有しており、且つ前記ポリシロキサンは下記一般式(1)で表される1種又は2種以上の化合物を加水分解及び/又は縮合させて得られたものであることを特徴とする反転パターン形成方法。
R1 aSiX4−a (1)
〔式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは塩素原子又は−OR2を示し、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、aは1〜3の整数である。〕 - 前記パターン反転用樹脂組成物を前記フォトレジストパターンのパターン間に埋め込んだ後、80〜180℃で焼成する工程を備える請求項1に記載の反転パターン形成方法。
- 〔1〕被加工基板上にフォトレジストパターンを形成する工程と、
〔2〕前記フォトレジストパターンのパターン間にパターン反転用樹脂組成物を埋め込む工程と、
〔3〕前記フォトレジストパターンを除去し、反転パターンを形成する工程と、を備える反転パターン形成方法において用いられるパターン反転用樹脂組成物であって、
ポリシロキサン及び有機溶剤を含有しており、且つ該ポリシロキサンは下記一般式(1)で表される1種又は2種以上の化合物を加水分解及び/又は縮合させて得られたものであることを特徴とするパターン反転用樹脂組成物。
R1 aSiX4−a (1)
〔式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは塩素原子又は−OR2を示し、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、aは1〜3の整数である。尚、Xが複数存在する場合、相互に同一であっても異なっていてもよい。〕 - 前記有機溶剤が、炭素数4〜10のアルコール、又は炭素数4〜10のエーテルを含む請求項3に記載のパターン反転用樹脂組成物。
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