JP2008284057A - ミシンの下糸巻き装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ゴム輪のような消耗部品を一切使用せず、下糸巻き動作の長期に亙る安定性や耐久性を確保できる下糸巻き装置を提供することである。
【解決手段】 下糸巻き時に、主軸12に回転可能に支持されたタイミングプーリ11のギヤ部11bと、糸巻き軸21の下端部に相対回転可能に装着された糸巻き軸ギヤ22の傘歯車部22aとが噛合し、糸巻き軸21はトルクリミッタとして機能するコイルバネ32を介して糸巻き軸ギヤ22の回転駆動力を受けて回転するので、糸巻き軸21に装着された下糸ボビン8に糸9が巻回される。しかし、下糸ボビン8への下糸巻き完了時期に近づいて、糸巻き軸21の回転負荷が所定値以上になったとき、コイルバネ32によるトルクリミッタ機能が作用して、糸巻き軸ギヤ22の回転駆動力が糸巻き軸21に伝達されなくなり、糸巻き軸21の回転が停止する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ミシンモータで駆動されるタイミングプーリの駆動力により糸巻き軸を回転させ、糸供給源から供給される糸を糸巻き軸に装着した下糸ボビンに巻回するミシンの下糸巻き装置に関する。
従来、本縫いミシン等の種々のミシンにおいては、ベッド部に回転釜が設けられ、この回転釜に、ボビンケースに収容した下糸ボビンが装着されている。そこで、縫製作業により下糸ボビンの下糸が無くなった場合、糸駒の糸をこの下糸ボビンに下糸として巻くための下糸巻き装置がアーム部に設けられている。
例えば、特許文献1に記載の下糸巻機構は、空になったボビンを糸巻軸に差し込み、糸駒から繰り出した糸をボビンに巻き付けてから糸巻軸をボビン押え側に移動させると、ねじりコイルバネのバネ力により糸巻軸の下端部のゴム輪がプーリーの側面に押圧接触する状態となる。そして、作業者がスタート・ストップスイッチを操作すると、ミシンモータの回転駆動力によりプーリーを介してゴム輪と糸巻軸とボビンとが一体的に回転し、ボビンに糸が巻回されるようになっている。
ここで、下糸巻き動作が進行してボビンに巻回される糸の糸量が増えてゆくと、ボビンに巻回された糸がボビン押えと接触するようになる。しかし、接触した後もボビンが回転を続けるので、ボビンに巻回される糸量は更に増えてゆく。これにより、糸巻軸がねじりコイルバネのバネ力に抗してボビン押えから遠ざかるように移動するので、ゴム輪とプーリーとの押圧力が徐々に小さくなる。最終的に、ボビンに所定量の糸が巻回されると、ゴム輪がプーリーの側面から離れる位置まで移動し、遂には、プーリーの回転力がゴム輪に伝達されなくなる。
特開平9−313763号公報(第3〜5頁、図5〜図6)
特許文献1に記載の下糸巻機構においては、ボビンへの下糸巻き動作の進行に伴い、ボビンに巻回される糸の糸量が徐々に増加してゆくと、ボビンに巻回された糸がボビン押えと接触しながら回転を続けるので、ボビンに巻回された糸とボビン押えとの摩擦力により糸巻軸の回転負荷が徐々に大きくなる。一方、糸巻軸がねじりコイルバネのバネ力に抗してボビン押えから遠ざかるように移動するので、プーリーに対するゴム輪の押圧力が徐々に小さくなる。この結果、一定速度で回転し続けるプーリーに対して回転負荷が大きくなって制動作用が働くゴム輪がスリップし始め、最後にはゴム輪の回転が停止する。そして、下糸巻き動作の回数が相当多くなるにつれて、このスリップの影響により、ゴム輪には徐々に偏磨耗が起こるようになる。
その偏磨耗の影響で、ゴム輪の回転時に、「ゴト、ゴト・・」という異音が発生したり、糸巻軸に回転ムラが起こるようになり、下糸巻き動作に支障を来すようになる場合がある。このような場合には、止むを得ず、ゴム輪を交換しなければならないという問題がある。
本発明の目的は、ゴム輪のような消耗部品を一切使用せず、下糸巻き動作の長期に亙る安定性や耐久性を確保できる下糸巻き装置を提供することである。
請求項1のミシンの下糸巻き装置は、ミシンのアーム部に設けられミシンモータで回転駆動されるタイミングプーリにより回転駆動される糸巻き軸を有し、糸供給源から供給される糸を糸巻き軸に装着した下糸ボビンに巻回するミシンの下糸巻き装置において、糸巻き軸の下端側部分に相対回転可能に装着された傘歯車部を有する糸巻き軸ギヤと、タイミングプーリに一体的に形成されて傘歯車部に噛合可能なギヤ部と、糸巻き軸の回転負荷が所定値以上になったとき、糸巻き軸ギヤの回転駆動力を糸巻き軸に伝達させないように遮断するトルクリミッタ機構とを備えたものである。
下糸巻き時には、ミシンモータでタイミングプーリが回転駆動されるので、このタイミングプーリと噛合する糸巻き軸ギヤが回転駆動され、この糸巻き軸ギヤの回転駆動力がトルクリミッタ機構により糸巻き軸に伝達され、糸供給源から供給される糸がこの糸巻き軸に装着された下糸ボビンに巻回される。下糸ボビンに所定量の糸が巻回されて、糸巻き軸の回転負荷が所定値(例えば、130〜160gf・cm)以上に達すると、トルクリミッタ機構により、糸巻き軸ギヤの回転駆動力を糸巻き軸に伝達させないように遮断され、下糸巻きが自動的に終了する。
請求項2のミシンの下糸巻き装置は、請求項1において、前記トルクリミッタ機構は、糸巻き軸ギヤから糸巻き軸に回転トルクを伝達する為に糸巻き軸の外周面に密着状に巻装されたコイルバネであって、下糸巻き時に糸巻き軸ギヤから伝達される回転トルクによりバネ緩め方向へ付勢されるコイルバネを備えたものである。
請求項3のミシンの下糸巻き装置は、ミシンのアーム部に設けられミシンモータで回転駆動されるタイミングプーリにより回転駆動される糸巻き軸を有し、糸供給源から供給される糸を前記糸巻き軸に装着した下糸ボビンに巻回するミシンの下糸巻き装置において、糸巻き軸の下端部分に固着された傘歯車部を有する糸巻き軸ギヤと、タイミングプーリに相対回転可能に装着され、糸巻き軸ギヤに噛合可能な傘歯車部を有するタイミングプーリギヤと、糸巻き軸の回転負荷が所定値以上になったとき、タイミングプーリの回転駆動力をタイミングプーリギヤに伝達させないように遮断するトルクリミッタ機構とを備えたものである。
下糸巻き時には、ミシンモータでタイミングプーリが回転駆動され、このタイミングプーリの回転駆動力がトルクリミッタ機構によりタイミングプーリギヤに伝達され、このタイミングプーリギヤと噛合する糸巻き軸ギヤと糸巻き軸とが回転駆動され、糸供給源から供給される糸がこの糸巻き軸に装着された下糸ボビンに巻回される。下糸ボビンに所定量の糸が巻回されて、糸巻き軸の回転負荷が所定値(例えば、130〜160gf・cm)以上になったとき、トルクリミッタ機構により、タイミングプーリの回転駆動力をタイミングプーリギヤに伝達させないように遮断され、下糸巻きが自動的に終了する。
請求項4のミシンの下糸巻き装置は、請求項3において、前記トルクリミッタ機構は、タイミングプーリに一体形成された円筒状のコイル受け部と、このコイル受け部からタイミングプーリギヤへ回転トルクを伝達する為にコイル受け部に密着状に巻装されたコイルバネであって下糸巻き時にコイル受け部から伝達される回転トルクによりバネ緩め方向へ付勢されるコイルバネを備えたものである。
請求項1の発明によれば、ミシンのアーム部に設けられミシンモータで回転駆動されるタイミングプーリにより回転駆動される糸巻き軸を有し、糸供給源から供給される糸を前記糸巻き軸に装着した下糸ボビンに巻回するミシンの下糸巻き装置において、傘歯車部を有する糸巻き軸ギヤと、タイミングプーリに一体的に形成されたギヤ部と、トルクリミッタ機構とを備えたので、下糸巻き時に、糸供給源から供給される糸を糸巻き軸に装着した下糸ボビンに巻回できる一方、下糸ボビンに所定量の糸が巻回されて、糸巻き軸の回転負荷が所定値以上に達すると、糸巻き軸ギヤから糸巻き軸に伝達させる回転駆動力がトルクリミッタ機構によりにより遮断されるため、ゴム輪のような消耗部品を一切使用せず、下糸巻き動作の長期に亙る安定性や耐久性を確保できる下糸巻き装置を実現することができる。
請求項2の発明によれば、前記トルクリミッタ機構は、糸巻き軸ギヤから糸巻き軸に回転トルクを伝達する為に糸巻き軸の外周面に密着状に巻装されたコイルバネであって、下糸巻き時に糸巻き軸ギヤから伝達される回転トルクによりバネ緩め方向へ付勢されるコイルバネを備えたので、トルクリミッタ機構を安価で且つ小型のコイルバネを使用するだけの簡単な構成にすることができ、しかも耐久性を格段に向上させることができる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、ミシンのアーム部に設けられミシンモータで回転駆動されるタイミングプーリにより回転駆動される糸巻き軸を有し、糸供給源から供給される糸を前記糸巻き軸に装着した下糸ボビンに巻回するミシンの下糸巻き装置において、傘歯車部を有する糸巻き軸ギヤと、傘歯車部を有するタイミングプーリギヤと、トルクリミッタ機構とを備えたので、下糸巻き時に、糸供給源から供給される糸を糸巻き軸に装着した下糸ボビンに巻回できる一方、下糸ボビンに所定量の糸が巻回されて、糸巻き軸の回転負荷が所定値以上に達すると、タイミングプーリからタイミングプーリギヤに伝達させる回転駆動力がトルクリミッタ機構によりにより遮断されるため、ゴム輪のような消耗部品を一切使用せず、下糸巻き動作の長期に亙る安定性や耐久性を確保できる下糸巻き装置を実現することができる。
請求項4の発明によれば、前記トルクリミッタ機構は、タイミングプーリに一体形成された円筒状のコイル受け部と、このコイル受け部からタイミングプーリギヤへ回転トルクを伝達する為にコイル受け部に密着状に巻装されたコイルバネであって下糸巻き時にコイル受け部から伝達される回転トルクによりバネ緩め方向へ付勢されるコイルバネを備えたので、トルクリミッタ機構を安価で且つ小型のコイルバネを使用するだけの簡単な構成にすることができ、しかも耐久性を格段に向上させることができる。その他請求項3と同様の効果を奏する。
実施例1におけるミシンの下糸巻き装置は、糸巻き軸の下端部に糸巻き軸ギヤを相対回転可能に設け、ミシンモータで駆動されるタイミングプーリの駆動力で糸巻き軸ギヤを回転駆動し、糸巻き軸ギヤの回転力を、トルクリミッタとして作用するコイルバネを介して糸巻き軸に伝達するようにしてある。
実施例2におけるミシンの下糸巻き装置は、糸巻き軸の下端部に糸巻き軸ギヤを固着し、この糸巻き軸ギヤの傘歯車部に噛合可能なタイミングプーリギヤをタイミングプーリに相対回転可能に設け、ミシンモータでタイミングプーリを回転駆動し、タイミングプーリの回転力を、トルクリミッタとして作用するコイルバネを介してタイミングプーリギヤに伝達するようにしてある。
図1に示すように、本縫いミシンMは、ベッド部1と、このベッド部1の右端部から立設された脚柱部2と、この脚柱部2の上端からベッド部1に対向するように左方へ延びるアーム部3を有する。アーム部3の内部には、脚柱部2の内部に設けたミシンモータ19で回転駆動されるタイミングベルト10とタイミングプーリ11を介して駆動される主軸12(図2参照)が配設されている。アーム部3の左方の頭部3aには下端に縫針5を装着した針棒6と、この針棒6を上下動させる針棒駆動機構(図示略)と、天秤7を針棒6の上下動に調時して上下動させる天秤駆動機構(図示略)等が設けられている。
また、頭部3aの正面の下方には、縫製処理の開始と終了を指令するスタート・ストップスイッチ4が設けられている。このスタート・ストップスイッチ4の操作により、ミシンモータ19が始動又は停止する。また、ベッド部1には針板1aが設けられ、針板1aの下側に回転釜(図示略)が設けられ、その回転釜に下糸ボビン8が着脱自在に装着される。
次に、ミシンモータ19で回転駆動されるタイミングプーリ11の回転駆動力で、縫製時には主軸12を回転駆動する一方、下糸巻き時には主軸12の回転を中断して後述する糸巻き軸21を回転させるクラッチ機構15について簡単に説明する。このクラッチ機構15は、タイミングプーリ11にスプライン結合されたクラッチ部材16(2点鎖線で図示)と、主軸12に設けられた伝達ピン17等を有する。
図2に示すように、脚柱部2の内部の下端部にミシンモータ19が配設され、このミシンモータ19のモータ軸(図示略)の先端部に固着された駆動プーリ(図示略)と主軸12に対して回転可能に支持されたタイミングプーリ11とにタイミングベルト10が掛装されている。但し、図3に示すように、タイミングプーリ11は後述する伝達ピン17と止め輪13とで左右方向が位置決めされており、主軸12に対して左右方向には移動不能な状態で支持されている。タイミングプーリ11の中央部に、主軸12に嵌合する筒状支持部11aが形成され、この筒状支持部11aの外周側にクラッチ部材16(図3に2点鎖線で図示)がスプライン結合されている。
即ち、筒状支持部11aの外周側に形成された複数の歯部(図示略)がクラッチ部材16の内周部に形成された複数の凹部(図示略)に係合し、クラッチ部材16が主軸12の軸心方向にスライド可能になっている。そして、タイミングプーリ11の回転をクラッチ部材16を介して主軸12に伝達するための伝達ピン17が主軸12に貫通状に固着されている。一方、クラッチ部材16の左端部に、半径方向に拡大された鍔状部16aが形成され、この鍔状部16aに、伝達ピン17を嵌め込む連結凹部16b(図3に2点鎖線で図示)が形成されている。そして、クラッチ部材16は、タイミングプーリ11とクラッチ部材16との間に介装した圧縮コイルバネ18のバネ力により、常には左方側に、つまり伝達ピン17と係合する方向に付勢されている。
下糸ボビン8に糸9を巻く下糸巻き作業を行なわないとき、つまり縫製状態では、図5に示すように、後述する揺動アーム27が平面視にて時計回りに回動し、糸巻き軸21が左方の縫製位置に位置するので、伝達ピン17とクラッチ部材16の連結凹部16bとが係合する。それ故、ミシンモータ19の回転駆動力はタイミングベルト10を介してタイミングプーリ11に伝達され、タイミングプーリ11の回転によりクラッチ部材16と伝達ピン17との係合を介して主軸12が回転駆動される。
一方、下糸ボビン8に糸9を巻く下糸巻きに際して、作業者は、手動操作で糸巻き軸21を右方の下糸巻き位置に移動させる。このとき、図4に示すように、揺動アーム27が平面視にて反時計回りに回動し、糸巻き軸21の下端部が鍔状部16aを介してクラッチ部材16を右方に移動させるため、クラッチ部材16と伝達ピン17との係合が解除される。
ここで、スタート・ストップスイッチ4を操作してミシンモータ19を始動させると、ミシンモータ19の回転駆動力はタイミングベルト10を介してタイミングプーリ11に伝達され、後述するトルクリミッタ機構23を介して糸巻き軸21に伝達されて糸巻き軸21を回転させる。しかし、クラッチ部材16と伝達ピン17との係合が解除されているので、タイミングプーリ11の回転は主軸12には伝達されず、主軸12は回転しないで停止している状態となる。
次に、アーム部3の右端部に設けられた下糸巻き装置20について説明する。この下糸巻き装置20は、前述したタイミングプーリ11と、糸巻き軸21と、この糸巻き軸21に装着された糸巻き軸ギヤ22と、糸巻き軸ギヤ22の回転駆動力を糸巻き軸21に伝達させないように遮断するトルクリミッタ機構23と、ボビン受け板24と、ボビン保持バネ25と、糸巻きホルダ26と、揺動アーム27と、カム当接板28と、切換えバネ29等を有する。
図4,図5に下糸巻き装置20を示す。但し、これらの図は、説明の都合上、後述のボビン受け板24を取外した状態の図である。図4,図5に示すように、アーム部3のフレーム(図示略)に糸巻きホルダ26が水平状に固定(図3参照)され、この糸巻きホルダ26に、揺動アーム27の後端部が回動自在に支持され、カム当接板28の基端部が固定螺子28aで固定されている。また、揺動アーム27の先端部(前端部)には、糸巻き軸21が回転可能に支持され、糸巻き軸21には位置決めカム30が固着されている。
そして、この糸巻き軸21は、揺動アーム27と糸巻き軸ギヤ22とを上下方向から挟むように止め輪35で係止され、軸方向には移動不能に保持されている。更に、糸巻きホルダ26と揺動アーム27との間に、2位置切換用の切換えバネ29が介設されている。この切換えバネ29は所謂トグルバネであって、揺動アーム27は、図4に示す右揺動位置と、図5に示す左揺動位置に切換えられる。この左揺動位置では、位置決めカム30がカム当接板28に当接して糸巻き軸21の回転が係止される。
このように、揺動アーム27が図4に示す右揺動位置に揺動すると、糸巻き軸21は下糸巻き位置に移動し、揺動アーム27が図5に示す左揺動位置に揺動すると、糸巻き軸21は縫製位置に移動する。
図1〜図3に示すように、糸巻き軸21の上端近傍部には、下糸ボビン8の下側を受ける円形状のボビン受け板24が取付けられている。この糸巻き軸21の上端部には、図4,図5に示すように、ボビン保持バネ25が取付けられている。それ故、下糸ボビン8を糸巻き軸21のボビン受け板24上に装着すると、ボビン保持バネ25が下糸ボビン8に設けられた係合凹部(図示略)に係合して、下糸ボビン8が糸巻き軸21から脱落しないように係止され、しかも糸巻き軸21と一体的に回転する。
糸巻き軸ギヤ22は、図3に示すように、揺動アーム27の先端部の下端部に潜り込むように、糸巻き軸21の下端部に相対回転可能に装着されている。また、糸巻き軸ギヤ22は、揺動アーム27の下端部と止め輪35により軸方向には移動不能に保持されている。糸巻き軸ギヤ22には環状の傘歯車部22aが形成され、糸巻き軸21が右側の下糸巻き位置に移動したときに、タイミングプーリ11の左端側に形成された環状のギヤ部11bに噛合可能になっている。
次に、トルクリミッタ機構23について図3に基づいて説明する。
トルクリミッタ機構23は、糸巻き軸ギヤ22から糸巻き軸21に回転トルクを伝達する為に糸巻き軸21の外周面に密着状に巻装されたコイルバネ32を備えている。即ち、このコイルバネ32は平面視にて反時計回りに巻かれており、糸巻き軸ギヤ22の内側に収容されるように配置され、コイルバネ32の下端側のバネ端部が糸巻き軸ギヤ22の係合溝22bに係合している。また、自由状態のときのコイルバネ32のコイル部の内径は、糸巻き軸21の外径よりも僅かに小さくなっている。このため、コイルバネ32は糸巻き軸21を締め付けるように装着されているので、糸巻き軸ギヤ22から伝達される回転トルクにより、コイルバネ32は、バネ緩め方向(バネの内径が拡大する方向)へ付勢されながら糸巻き軸21を回転させることができる。
ところで、下糸巻き時に、タイミングプーリ11は右方から視て反時計回りに回転し、このタイミングプーリ11に噛合する糸巻き軸ギヤ22は平面視にて時計回りに回転するので、コイルバネ32は糸巻き軸ギヤ22から伝達される回転トルクにより、バネ緩め方向へ付勢されながら糸巻き軸21を平面視にて時計回りに回転させる。それ故、糸巻き軸21に装着された下糸ボビン8に糸駒から供給される糸9が巻回される。
次に、このように構成された下糸巻き装置20の作用及び効果について説明する。
縫製中に下糸ボビン8の下糸が無くなった場合、作業者は、スタート・ストップスイッチ4を操作してミシンモータ19の駆動を停止させ、回転釜から下糸ボビン8を取外して糸巻き軸21に装着し、糸駒から糸9を繰り出し、下糸ボビン8に数回巻き付け、糸巻き軸21を右方の下糸巻き位置(図4参照)に移動させる。
このとき、前述したように、揺動アーム27は、左揺動位置(図5参照)から図4に示す右揺動位置に揺動するので、糸巻き軸21は右側の下糸巻き位置(図4参照)に移動する。そのため、図3に示すように、糸巻き軸ギヤ22がタイミングプーリ11のギヤ部11bに噛合する一方、クラッチ部材16が右方に移動して、クラッチ部材16と伝達ピン17との係合が解除される。
この状態でスタート・ストップスイッチ4が操作されてミシンモータ19が駆動されると、タイミングベルト10を介してタイミングプーリ11が右方から視て反時計回りに回転し、このタイミングプーリ11に噛合する糸巻き軸ギヤ22が平面視にて時計回りに回転する。ところで、下糸巻きの開始時には、下糸ボビン8に対する糸9の巻き量が少なく、糸巻き軸21の回転負荷が小さいので、コイルバネ32は糸巻き軸ギヤ22から伝達される回転トルクにより、バネ緩め方向へ付勢されながら糸巻き軸21を平面視にて時計回りに回転させるので、下糸ボビン8に糸9が巻回され続ける。
その後、下糸ボビン8に所定量の糸9が巻回された下糸巻き完了状態に近づくと、下糸ボビン8の糸9がボビン押え33に接触するようになるが、接触した状態のまま糸巻き軸21は回転を続ける。しかし、下糸ボビン8に巻回された糸9とボビン押え33との接触による摩擦抵抗により、糸巻き軸21にブレーキ力が作用して糸巻き軸21の回転負荷が徐々に増大してゆく。そして、糸巻き軸21の回転負荷が所定値(例えば、130〜160gf・cm)以上に達すると、バネ緩め方向へ付勢されているコイルバネ32の内径寸法が拡大されて、コイルバネ32の糸巻き軸21に対する締め付け力が弱くなり、コイルバネ32は糸巻き軸21に対してスリップし始め、最後には空転するようになる。
即ち、下糸ボビン8に所定量の糸9が巻回されたときに、コイルバネ32は、糸巻き軸ギヤ22から受けた回転駆動力を糸巻き軸21に伝達させないように遮断する。それ故、糸巻き軸21の回転が停止され、下糸ボビン8の下糸巻き動作が自動的に終了する。一方、下糸ボビン8に所定量の糸9が巻回された下糸巻完了状態に近づくと、下糸ボビン8に巻回された糸9とボビン押え33の接触によって、糸巻き軸21は、切換えバネ29のバネ力に抗して徐々に押されて左方に移動した状態になっている。そして、上述のように、糸巻き軸21の回転が停止して、下糸ボビン8の下糸巻き動作が終了するのと同時に、切換えバネ29は死点を越えて、揺動アーム27を図5に示す左揺動位置に切換えるので、糸巻き軸21は下糸巻き位置から縫製位置に移動する。
このように、本縫いミシンMのアーム部3に設けられミシンモータ19で回転駆動されるタイミングプーリ11により回転駆動される糸巻き軸21を有し、糸駒から供給される糸9を糸巻き軸21に装着した下糸ボビン8に巻回するミシンの下糸巻き装置20において、傘歯車部22aを有する糸巻き軸ギヤ22と、タイミングプーリ11に一体的に形成されたギヤ部11bと、トルクリミッタ機構23とを備えたので、下糸巻き時において下糸ボビン8に所定量の糸9が巻回されて、糸巻き軸21の回転負荷が所定値以上に達すると、糸巻き軸ギヤ22から糸巻き軸21に伝達させる回転駆動力がトルクリミッタ機構23によりにより遮断されるため、ゴム輪のような消耗部品を一切使用せず、下糸巻き動作の長期に亙る安定性や耐久性を確保できる下糸巻き装置20を実現することができる。
また、トルクリミッタ機構23は、糸巻き軸ギヤ22から糸巻き軸21に回転トルクを伝達する為に糸巻き軸21の外周面に密着状に巻装されたコイルバネ32であって、下糸巻き時に糸巻き軸ギヤ22から伝達される回転トルクによりバネ緩め方向へ付勢されるコイルバネ32を備えたので、トルクリミッタ機構23を安価で且つ小型のコイルバネ32を使用するだけの簡単な構成にすることができ、しかも耐久性を格段に向上させることができる。
次に、ミシンモータ19でタイミングプーリ11Aを回転駆動し、タイミングプーリ11Aの回転力を、トルクリミッタとして作用するコイルバネ34を介してタイミングプーリギヤ14に伝達し、このタイミングプーリギヤ14の回転で糸巻き軸ギヤ22Aと糸巻き軸21を駆動する場合の実施例2について説明する。但し、前記実施例1と同様の部材については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
先ず、ミシンモータ19で回転駆動されるタイミングプーリ11Aの回転駆動力で、縫製時には主軸12を回転駆動する一方、下糸巻き時には主軸12の回転を中断して後述する糸巻き軸21を回転させるクラッチ機構15Aについて簡単に説明する。このクラッチ機構15Aは、タイミングプーリ11Aに連結された連結プーリ11Bにスプライン結合されたクラッチ部材16Aと、主軸12に設けられた伝達ピン17等を有する。
即ち、連結プーリ11Bは、この右端部に突出状に形成された円弧状の突起部11dをタイミングプーリ11Aの円弧状凹部11eに係合させることにより、タイミングプーリ11Aと一体回転可能になっている。
実施例1と同様に、脚柱部2の内部の下端部に設けられたミシンモータ19の駆動プーリ(図示略)と主軸12に対して回転可能に支持されたタイミングプーリ11Aとにタイミングベルト10が掛装されている。但し、タイミングプーリ11Aとこれに一体的に連結された連結プーリ11Bとは伝達ピン17と止め輪13とで左右方向の位置決めがなされ、主軸12に対して左右方向には移動不能な状態で支持されている。
連結プーリ11Bの外周側にクラッチ部材16A(図6に2点鎖線で図示)がスプライン結合されている。即ち、連結プーリ11Bの外周側に形成された複数の歯部(図示略)がクラッチ部材16の内周部に形成された複数の凹部(図示略)に係合し、クラッチ部材16が主軸12の軸心方向にスライド可能になっている。また、伝達ピン17が主軸12に貫通状に固着され、クラッチ部材16の左端部に、半径方向に拡大された鍔状部16aが形成されている。
この鍔状部16aに、伝達ピン17を嵌め込む連結凹部16b(図6に2点鎖線で図示)が形成されている。ここで、クラッチ部材16Aは、連結プーリ11Bとクラッチ部材16Aとの間に介装した圧縮コイルバネ18のバネ力により、常には左方側に、つまり伝達ピン17と係合する方向に付勢されている。
下糸ボビン8に糸9を巻く下糸巻き作業を行なわないとき、つまり縫製状態では、図5に示すように、揺動アーム27が左揺動位置、つまり糸巻き軸21が左方の縫製位置に位置するので、伝達ピン17とクラッチ部材16の連結凹部16bとが係合する。それ故、ミシンモータ19の回転駆動力はタイミングベルト10を介してタイミングプーリ11Aと連結プーリ11Bとに伝達され、連結プーリ11Bの回転によりクラッチ部材16Aと伝達ピン17との係合を介して主軸12が回転駆動される。
一方、下糸ボビン8に糸9を巻く下糸巻き時には、図4に示すように、揺動アーム27が右揺動位置に揺動して糸巻き軸21が下糸巻き位置に移動し、糸巻き軸21の下端部で鍔状部16aを介してクラッチ部材16Aを右方に移動させるため、クラッチ部材16Aと伝達ピン17との係合が解除される。それ故、ミシンモータ19の回転駆動力はタイミングベルト10を介してタイミングプーリ11Aに伝達され、タイミングプーリ11Aの回転が後述するトルクリミッタ機構23Aを介してタイミングプーリギヤ14と糸巻き軸ギヤ22とが回転され、糸巻き軸21に装着された下糸ボビン8に糸9が巻かれるようになっている。このとき、クラッチ部材16Aと伝達ピン17との係合が解除されているので、タイミングプーリ11Aの回転は主軸12には伝達されず、主軸12は回転しないで停止している状態となる。
次に、アーム部3の右端部に設けられた下糸巻き装置20Aについて説明する。この下糸巻き装置20Aは、タイミングプーリ11Aと、タイミングプーリギヤ14と、糸巻き軸21と、この糸巻き軸21の下端部に固着された糸巻き軸ギヤ22Aと、タイミングプーリ11Aの回転駆動力をタイミングプーリギヤ14に伝達させないように遮断するトルクリミッタ機構23Aと、ボビン受け板24と、ボビン保持バネ25と、糸巻きホルダ26と、揺動アーム27と、カム当接板28と、切換えバネ29等を有する。
図4〜図6に示すように、糸巻きホルダ26と、カム当接板28と、2位置切換用の切換えバネ29と、糸巻き軸21と、糸巻き軸ギヤ22Aとが、前述した実施例1と同様に設けられ、揺動アーム27は、この先端部で糸巻き軸21を回転可能に支持し、図4に示す右揺動位置と、図5に示す左揺動位置の揺動位置に切換えられる。
ところで、図6に示すように、タイミングプーリ11Aには、円筒状のコイル受け部11cが一体形成されている。また、タイミングプーリギヤ14には、そのコイル受け部11cに回転可能に内嵌する円筒部14aと、この円筒部14aの右端の環状係合部14bと、円筒部14aの左端の屈曲部14cと、この屈曲部14cの左側に環状の傘歯車部14dとが夫々形成されている。ここで、環状係合部14bがタイミングプーリ11Aと連結プーリ11Bとで挟み込まれることで、タイミングプーリギヤ14はタイミングプーリ11Aに軸方向には移動不能に保持されている。
糸巻き軸ギヤ22Aは、図6に示すように、揺動アーム27の先端部の下端部に潜り込むように、糸巻き軸21の下端側部に固着されている。この糸巻き軸ギヤ22Aには環状の傘歯車部22aが形成され、糸巻き軸21が右側の下糸巻き位置に移動したときに、タイミングプーリギヤ14の左端側に形成された環状のギヤ部11bに噛合可能になっている。また、糸巻き軸21は、揺動アーム27と糸巻き軸ギヤ22とを上下方向から挟むように止め輪35で係止され、軸方向には移動不能に保持されている。
次に、トルクリミッタ機構23Aについて図6に基づいて説明する。
トルクリミッタ機構23Aは、タイミングプーリ11Aに一体形成された円筒状のコイル受け部11cと、このコイル受け部11cからタイミングプーリギヤ14へ回転トルクを伝達する為にコイル受け部11cの外周面に密着状に巻装されたコイルバネ34を備えている。即ち、コイルバネ34は右方から視て反時計回りに巻かれており、コイルバネ34の左端側のバネ端部がタイミングプーリギヤ14の係合溝14eに係合している。
また、自由状態のときのコイルバネ34のコイル部の内径は、コイル受け部11cの外径よりも僅かに小さくなっている。このため、コイルバネ34はコイル受け部11cを締め付けるように装着されているので、タイミングプーリ11Aから伝達される回転トルクにより、コイルバネ34は、バネ緩め方向(バネの内径が拡大する方向)へ付勢されながらタイミングプーリギヤ14を回転させることができる。
ところで、下糸巻き時に、タイミングプーリ11Aは右方から視て反時計回りに回転するので、コイルバネ34はタイミングプーリ11Aから伝達される回転トルクにより、バネ緩め方向へ付勢されながら、タイミングプーリギヤ14を右方から視て反時計回りに回転させる。このため、このタイミングプーリギヤ14に噛合する糸巻き軸ギヤ22Aと糸巻き軸21とが平面視にて時計回りに回転するので、糸巻き軸21に装着された下糸ボビン8に糸駒から供給される糸9が巻回される。
次に、このように構成された下糸巻き装置20Aの作用及び効果について説明する。
縫製中に下糸ボビン8の下糸が無くなった場合、作業者は、実施例1と同様に、ミシンモータ19の駆動を停止させた後、下糸ボビン8を装着した糸巻き軸21を右方の下糸巻き位置に移動させる。このとき、糸巻き軸ギヤ22Aの傘歯車部22aとタイミングプーリギヤ14の傘歯車部14bとが噛合する一方、クラッチ部材16Aが右方に移動して、クラッチ部材16Aと伝達ピン17との係合が解除される。
この状態でスタート・ストップスイッチ4が操作されてミシンモータ19が駆動されると、タイミングベルト10を介してタイミングプーリ11Aが右方から視て反時計回りに回転する。ところで、下糸巻きの開始時には、下糸ボビン8に対する糸巻き量が少なく、糸巻き軸21の回転負荷が小さいので、コイルバネ34はタイミングプーリ11Aから伝達される回転トルクにより、バネ緩め方向へ付勢されながらタイミングプーリギヤ14を右方から視て反時計回りに回転させるので、糸巻き軸ギヤ22Aを介して糸巻き軸21が回転駆動され、下糸ボビン8に糸9が巻回され続ける。
その後、下糸ボビン8に所定量の糸9が巻回された下糸巻き完了状態に近づくと、下糸ボビン8の糸9がボビン押え33に接触するようになるが、接触した状態のまま糸巻き軸21は回転を続ける。しかし、下糸ボビン8に巻回された糸9とボビン押え33との接触による摩擦抵抗により、糸巻き軸21にブレーキ力が作用して糸巻き軸21の回転負荷が徐々に増大してゆく。そして、糸巻き軸21の回転負荷が所定値(例えば、130〜160gf・cm)以上に達すると、バネ緩め方向へ付勢されているコイルバネ34の内径寸法が拡大されて、コイルバネ34のタイミングプーリ11Aに対する締め付け力が弱くなり、コイルバネ34はタイミングプーリ11Aに対してスリップし始め、最後には空転するようになる。
即ち、下糸ボビン8に所定量の糸9が巻回されたときに、コイルバネ34は、タイミングプーリ11Aから受けた回転駆動力をタイミングプーリギヤ14に伝達させないように遮断する。それ故、糸巻き軸21の回転が停止され、下糸ボビン8の下糸巻き動作が自動的に終了する。一方、下糸ボビン8に所定量の糸9が巻回された下糸巻完了状態に近づくと、下糸ボビン8に巻回された糸9とボビン押え33の接触によって、糸巻き軸21は、切換えバネ29のバネ力に抗して徐々に押されて左方に移動した状態になっている。そして、上述のように、糸巻き軸21の回転が停止して、下糸ボビン8の下糸巻き動作が終了するのと同時に、切換えバネ29は死点を越えて、揺動アーム27を図5に示す左揺動位置に切換えるので、糸巻き軸21は下糸巻き位置から縫製位置に移動する。
このように、本縫いミシンMのアーム部3に設けられミシンモータ19で回転駆動されるタイミングプーリ11Aにより回転駆動される糸巻き軸21を有し、糸駒から供給される上糸9を糸巻き軸21に装着した下糸ボビン8に巻回するミシンの下糸巻き装置20Aにおいて、傘歯車部22aを有する糸巻き軸ギヤ22Aと、傘歯車部14bを有するタイミングプーリギヤ14と、トルクリミッタ機構23Aとを備えたので、下糸巻き時において下糸ボビン8に所定量の糸9が巻回されて、糸巻き軸21の回転負荷が所定値以上に達すると、タイミングプーリ11Aからタイミングプーリギヤ14に伝達させる回転駆動力がトルクリミッタ機構23により遮断されるため、ゴム輪のような消耗部品を一切使用せず、下糸巻き動作の長期に亙る安定性や耐久性を確保できる下糸巻き装置20Aを実現することができる。
また、トルクリミッタ機構23Aは、タイミングプーリ11Aに一体形成された円筒状のコイル受け部11cと、このコイル受け部11cからタイミングプーリギヤ14へ回転トルクを伝達する為にコイル受け部11cに密着状に巻装されたコイルバネ34であって下糸巻き時にコイル受け部11cから伝達される回転トルクによりバネ緩め方向へ付勢されるコイルバネ34を備えたので、トルクリミッタ機構23Aを安価で且つ小型のコイルバネ34を使用するだけの簡単な構成にすることができ、しかも耐久性を格段に向上させることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更形態について説明する。
1)実施例1及び実施例2において、トルクリミッタ機構23,23Aに用いるコイルバネ32,34は、糸巻き時における糸巻き軸ギヤ22,22Aの回転速度、下糸巻き完了時期における糸巻き軸21の回転負荷の大きさ等の各種の糸巻き動作条件に鑑みて、バネ線径寸法、コイル部内径寸法、及びバネ定数が異なる各種のバネを採用することが可能である。
2)実施例2において、タイミングプーリ11Aとタイミングプーリギヤ14の形状及び連結関係、コイルバネ34の装着位置については一例を示したに過ぎず、種々の形状や連結関係、更にはコイルバネ34の装着位置を使用条件に応じて適宜変更することが可能である。
3)本実施例では、本縫いミシンMに設けられた下糸巻き装置20,20Aについて説明したが、糸駒の糸9により下糸ボビン8に糸9を巻回するように構成した種々のミシンに装備された下糸巻き装置に本発明を適用し得ることは勿論である。
本発明の実施例に係る本縫いミシンの斜視図である。 面板を取外した本縫いミシンの斜視図である。 実施例1に係る本縫いミシンの要部縦断部分拡大図である。 下糸巻き時における下糸巻き装置の要部部分平面図である。 縫製時における下糸巻き装置の要部部分平面図である。 実施例2に係る本縫いミシンの要部縦断部分拡大図である。
符号の説明
M 本縫いミシン
3 アーム部
11 タイミングプーリ
11A タイミングプーリ
11b ギヤ部
11c コイル受け部
14 タイミングプーリギヤ
14b 傘歯車部
19 ミシンモータ
20 下糸巻き装置
20A 下糸巻き装置
21 糸巻き軸
22 糸巻き軸ギヤ
22A 糸巻き軸ギヤ
22a 傘歯車部
23 トルクリミッタ機構
23A トルクリミッタ機構
32 コイルバネ
34 コイルバネ

Claims (4)

  1. ミシンのアーム部に設けられミシンモータで回転駆動されるタイミングプーリにより回転駆動される糸巻き軸を有し、糸供給源から供給される糸を前記糸巻き軸に装着した下糸ボビンに巻回するミシンの下糸巻き装置において、
    前記糸巻き軸の下端側部分に相対回転可能に装着された傘歯車部を有する糸巻き軸ギヤと、 前記タイミングプーリに一体的に形成されて前記傘歯車部に噛合可能なギヤ部と、
    前記糸巻き軸の回転負荷が所定値以上になったとき、前記糸巻き軸ギヤの回転駆動力を前記糸巻き軸に伝達させないように遮断するトルクリミッタ機構と、
    を備えたことを特徴とするミシンの下糸巻き装置。
  2. 前記トルクリミッタ機構は、前記糸巻き軸ギヤから糸巻き軸に回転トルクを伝達する為に糸巻き軸の外周面に密着状に巻装されたコイルバネであって、下糸巻き時に前記糸巻き軸ギヤから伝達される回転トルクによりバネ緩め方向へ付勢されるコイルバネを備えたことを特徴とする請求項1に記載のミシンの下糸巻き装置。
  3. ミシンのアーム部に設けられミシンモータで回転駆動されるタイミングプーリにより回転駆動される糸巻き軸を有し、糸供給源から供給される糸を前記糸巻き軸に装着した下糸ボビンに巻回するミシンの下糸巻き装置において、
    前記糸巻き軸の下端部分に固着された傘歯車部を有する糸巻き軸ギヤと、
    前記タイミングプーリに相対回転可能に装着され、前記糸巻き軸ギヤに噛合可能な傘歯車部を有するタイミングプーリギヤと、
    前記糸巻き軸の回転負荷が所定値以上になったとき、前記タイミングプーリの回転駆動力を前記タイミングプーリギヤに伝達させないように遮断するトルクリミッタ機構と、
    を備えたことを特徴とするミシンの下糸巻き装置。
  4. 前記トルクリミッタ機構は、前記タイミングプーリに一体形成された円筒状のコイル受け部と、このコイル受け部からタイミングプーリギヤへ回転トルクを伝達する為に前記コイル受け部に密着状に巻装されたコイルバネであって下糸巻き時に前記コイル受け部から伝達される回転トルクによりバネ緩め方向へ付勢されるコイルバネを備えた、
    ことを特徴とする請求項3に記載のミシンの下糸巻き装置。
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