JP7479962B2 - 下糸巻装置及びミシン - Google Patents
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Description
図2(A)、(B)、及び(C)に示されるように、下糸巻装置20では、「ボビン」としての小形ボビン17、中形ボビン18、及び大形ボビン19の3種類のボビンを使用可能に構成されている。小形ボビン17は、円筒状の芯部17Aと、芯部17Aの軸方向両端部から径方向外側へ突出した一対のフランジ部17Bと、を含んで構成されている。中形ボビン18は、小形ボビン17と同様に、円筒状の芯部18Aと、芯部18Aの軸方向両端部から径方向外側へ突出した一対のフランジ部18Bと、を含んで構成されている。また、大形ボビン19は、小形ボビン17と同様に、円筒状の芯部19Aと、芯部19Aの軸方向両端部から径方向外側へ突出した一対のフランジ部19Bと、を含んで構成されている。そして、小形ボビン17のフランジ部17Bの直径が、中形ボビン18のフランジ部18Bの直径よりも小さく設定され、中形ボビン18のフランジ部18Bの直径が、大形ボビン19のフランジ部19Bの直径よりも小さく設定されている。また、小形ボビン17及び中形ボビン18の厚み寸法(軸寸法)が、同じ厚み寸法に設定されると共に、大形ボビン19の厚み寸法よりも大きく設定されている。
図3~図5に示されるように、下糸巻装置20は、ベースプレート22と、糸巻機構部30と、糸巻検出機構部40と、切替機構部50と、「外径検出部」としてのカラーセンサ60と、を含んで構成されている。以下、下糸巻装置20の各構成について説明する。
ベースプレート22は、上下方向を板厚方向とし且つ左右方向を長手方向とした略矩形板状に形成されている。ベースプレート22は、ミシン本体12のアーム部12Bの右端部に内蔵されると共に、ミシン本体12の骨格フレームに固定されている。
図6にも示されるように、糸巻機構部30は、糸巻モータ31と、糸巻軸32と、三角カム34と、糸切ホルダ35と、ホルダストッパ36と、ホルダ付勢バネ37と、を含んで構成されている。
図3~図5に示されるように、糸巻検出機構部40は、「回動体」としての検知レバー41と、レバー操作部42と、「当接部」としてのレバーコンタクト43と、「スイッチ」としての検知スイッチ44と、を含んで構成されている。
検知レバー41は、上下方向を板厚方向とする略V字形板状に形成され、略前後方向に延在された第1レバーアーム41Aと、第1レバーアーム41Aの後端部から左斜め前方へ延出された第2レバーアーム41Bと、を含んで構成されている。そして、糸巻機構部30が第1レバーアーム41Aと第2レバーアーム41Bとの間に配置されるように、検知レバー41がベースプレート22の上側で且つ糸巻機構部30の右斜め後側に配置されている。
レバー操作部42は、前側から見て略クランク形状に形成されている。そして、レバー操作部42の下部が、検知レバー41の嵌合孔41D内に嵌入されて、レバー操作部42が検知レバー41に固定されている。
レバーコンタクト43は、上下方向を板厚方向とする略楕円板状に形成され、レバー操作部42の下部の上側に配置されている。レバーコンタクト43の一端部には、固定孔43Aが貫通形成されている。そして、ネジSC2が固定孔43A内に挿入されレバー操作部42の雌ネジに螺合されて、レバーコンタクト43がネジSC2によってレバー操作部42に固定されている。これにより、レバーコンタクト43が、検知レバー41と一体回動可能に構成されると共に、糸巻軸32に対して検知レバー41の回動方向一方側に配置されている。
図3及び図7に示されるように、検知スイッチ44は、検知レバー41の右側に配置されると共に、ベースプレート22に固定されている。検知スイッチ44は、レバー式のスイッチとして構成されている。そして、検知レバー41の非押圧位置において、検知スイッチ44のレバー部は非押圧状態となっており、検知レバー41の押圧位置において、検知スイッチ44のレバー部が検知レバー41によって押圧される構成になっている。また、検知スイッチ44は、制御部70に電気的に接続されており、オンオフ信号を制御部70へ出力するようになっている。
切替機構部50は、糸巻軸32に装着されるボビンに対応して、下糸巻装置20のモードを切替える機構部として構成されている。具体的には、切替機構部50は、下糸巻装置20を、小形ボビンモード、中形ボビンモード、及び大形ボビンモードの何れかのモードに切替える機構部として構成されている。図3~図5に示されるように、切替機構部50は、「モータ」としての切替モータ51と、「切替部材」としての切替レバー53と、「付勢部材」としての切替バネ54と、「位置変更部材」としてのスライドユニット55と、切替スイッチ58と、を含んで構成されている。
切替モータ51は、上下方向を軸方向とし、ベースプレート22の下側で且つ糸巻機構部30及び検知レバー41の左側に配置されると共に、ネジSC3によってベースプレート22に締結固定されている。切替モータ51の出力軸51Aは、ベースプレート22よりも上側へ突出している。この出力軸51Aには、ピニオンギヤ52が一体回転可能に設けられている。切替モータ51は、制御部70に電気的に接続されており、制御部70によって駆動するように構成されている。
切替レバー53は、上下方向を板厚方向とする板状に形成されて、ピニオンギヤ52の右斜め後方側に配置されている。具体的には、切替レバー53は、略円板状のレバー本体53Aと、レバー本体53Aの外周部から後側へ延出されたレバー連結部53Bと、を含んで構成されている。そして、レバー本体53Aの中央部が、第2軸24に回動可能に支持されており、第2軸24は、上下方向を軸方向とする円柱状に形成されて、ベースプレート22から上側へ突出している。レバー本体53Aの前部の外周部には、切替ギヤ部53Cが形成されており、切替ギヤ部53Cは、ピニオンギヤ52に噛合されている。これにより、切替モータ51が駆動することで、切替レバー53が第2軸24の軸回りに回動するようになっている。具体的には、小形ボビンモードでは、切替レバー53が初期位置(図7に示される位置)に配置されており、中形ボビンモードでは、切替レバー53が初期位置から回動方向一方側(図7の矢印C方向側)へ回動した第1切替位置(図8に示される位置)に配置され、中形ボビンモードでは、切替レバー53が第1切替位置から回動方向一方側へさらに回動した第2切替位置(図9に示される位置)に配置される構成になっている。
切替バネ54は、トーションスプリングとして構成されている。切替バネ54の一端部は、切替レバー53の係止孔53E内に挿入され係止部53Dに係止されており、切替バネ54の他端部は、検知レバー41の係止孔41F内に挿入され第2レバーアーム41Bの先端部に係止されている。切替バネ54は、検知レバー41を回動方向に付勢している。具体的には、切替バネ54が、検知レバー41の非押圧位置において検知レバー41を回動方向他方側(図7の矢印B方向側)へ付勢し、検知レバー41の押圧位置において検知レバー41を回動方向一方側へ付勢するように構成されている。すなわち、検知レバー41における非押圧位置と押圧位置との間の中間位置(図7において2点鎖線にて示される位置)において、検知レバー41に対する切替バネの付勢方向が切替る構成になっている。
図3、図5、及び図7~図9に示されるように、スライドユニット55は、スライド部材56と、調整プレート57と、を含んで構成されている。
切替スイッチ58は、スライド部材56のスイッチ押圧部56Cの前側に配置されると共に、スイッチホルダ59を介してベースプレート22に固定されている。切替スイッチ58は、検知レバー41と同様に、レバー式のスイッチとして構成されている。そして、切替レバー53の初期位置(スライド部材56の非作動位置)において、切替スイッチ58のレバー部がスイッチ押圧部56Cによって押圧されており、切替レバー53の第1切替位置及び第2切替位置(スライド部材56の第1スライド位置及び第2スライド位置)において、切替スイッチ58のレバー部が非押圧状態となるように設定されている。また、切替スイッチ58は、制御部70に電気的に接続されており、オンオフ信号を制御部70へ出力するようになっている。
図3、図5、及び図10に示されるように、カラーセンサ60は、ベースプレート22の上面に固定されると共に、糸切ホルダ35の外周部の下側に配置されている。詳しくは、糸巻モータ31の非動作状態において、カラーセンサ60が、糸切ホルダ35の何れかの糸切スリット35Cの下側に配置されている。カラーセンサ60は、図示しない投光部を有しており、投光部から上側へ光を照射するようになっている。具体的には、投光部からの光を、糸切ホルダ35の糸切スリット35Cを通過させて、糸切ホルダ35上の小形ボビン17のフランジ部17B、中形ボビン18の識別部18C、及び大形ボビン19の識別部19Cに照射するようになっている。また、カラーセンサ60は、図示しない受光部を有しており、小形ボビン17のフランジ部17B、中形ボビン18の識別部18C、及び大形ボビン19の識別部19Cから反射された光を受光するようになっている。カラーセンサ60は、受光された光の色成分に基づいて、糸巻軸32に装着されたボビンが小形ボビン17、中形ボビン18、及び大形ボビン19の何れかであるかを検出するようになっている。つまり、カラーセンサ60は、受光された光の色成分に基づいて、糸巻軸32に装着されたボビンの外径を検出するようになっている。
制御部70には、前述した操作ボタン16、糸巻モータ31、検知スイッチ44、切替モータ51、切替スイッチ58、及びカラーセンサ60が電気的に接続されている。そして、制御部70は、カラーセンサ60からの検出値に基づいて、糸巻軸32に装着されたボビンが小形ボビン17、中形ボビン18、及び大形ボビン19の何れかであるかを判別するように構成されている。また、制御部70は、ボビンの判別結果に基づいて、切替モータ51をパルス駆動して、切替レバー53を初期位置から第1切替位置又は第2切替位置に回動させるように構成されている。また、制御部70は、操作ボタン16からの信号に基づいて、糸巻モータ31をパルス駆動させると共に、検知スイッチ44からの検知信号に基づいて、糸巻モータ31を停止させるように構成されている。
次に、小形ボビン17、中形ボビン18、及び大形ボビン19に下糸を巻くときの下糸巻装置20の動作について説明しつつ、本実施の形態の作用及び効果について説明する。
図3に示されるように、下糸巻装置20の初期状態では、切替レバー53が初期位置に配置されている。すなわち、下糸巻装置20の初期状態では、スライド部材56が切替スイッチ58を押圧して、切替スイッチ58がオン信号を制御部70へ出力している。また、下糸巻装置20の初期状態では、糸切ホルダ35の糸切スリット35Cとカラーセンサ60とが上下方向に対向して配置されている。さらに、下糸巻装置20の初期状態では、検知レバー41が、押圧位置に配置され、検知スイッチ44を押圧して、検知スイッチ44がオン信号を制御部70へ出力している。
下糸巻装置20の初期状態において、中形ボビン18を糸巻軸32の上端部に装着すると、糸切ホルダ35が下降位置へ下降して、糸切ホルダ35及びボビンストッパ33の係合フック33Aが、中形ボビン18を上下に挟み込む。
下糸巻装置20の初期状態において、大形ボビン19を糸巻軸32の上端部に装着すると、糸切ホルダ35の上昇位置において、糸切ホルダ35及びボビンストッパ33の係合フック33Aが、大形ボビン19を上下に挟み込む。
12 ミシン本体
12A 脚柱部
12B アーム部
12C ベッド部
13 カバー
14 糸立て棒
15 糸巻案内部
16 操作ボタン
17 小形ボビン(ボビン)
17A 芯部
17B フランジ部
18 中形ボビン(ボビン)
18A 芯部
18B フランジ部
18C 識別部
19 大形ボビン(ボビン)
19A 芯部
19B フランジ部
19C 識別部
20 下糸巻装置
22 ベースプレート
23 第1軸
24 第2軸
26 支持ピン
30 糸巻機構部
31 糸巻モータ
31A 出力軸
32 糸巻軸
32A スリット
33 ボビンストッパ(係合部材)
33A 係合フック(係合部)
34 三角カム
34A 取付筒部
35 糸切ホルダ
35A 取付部
35B フック部
35C 糸切スリット
36 ホルダストッパ
36A 挿通孔
37 ホルダ付勢バネ
40 糸巻検出機構部
41 検知レバー(回動体)
41A 第1レバーアーム
41B 第2レバーアーム
41D 嵌合孔
41E レバー突起
41F 係止孔
42 レバー操作部
43 レバーコンタクト(当接部)
43A 固定孔
43B コンタクト部
44 検知スイッチ(スイッチ)
50 切替機構部
51 切替モータ(モータ)
51A 出力軸
52 ピニオンギヤ
53 切替レバー(切替部材)
53A レバー本体
53B レバー連結部
53C 切替ギヤ部
53D 係止部
53E 第1係止孔
53F 連結孔
54 切替バネ(付勢部材)
55 スライドユニット(位置変更部材)
56 スライド部材
56A スライド孔
56B 連結ピン
56C スイッチ押圧部
57 調整プレート
57A 固定孔
57B 調整部
57B1 第1調整部
57B2 第2調整部
57B3 第3調整部
58 切替スイッチ
59 スイッチホルダ
60 カラーセンサ(外径検出部)
70 制御部
100 外径検出機構部(外径検出部)
102 検出レバー
103 レバー支持軸
104 検出ピン
110 リンク機構部
111 第1リンク
112 第2リンク
112A リンク突出部
113 第3リンク
113A リンクピン
114 第4リンク
115 第5リンク
116 リンク支持軸
120 レバー駆動部
121 駆動モータ
122 ピニオンギヤ
123 駆動ギヤ
123A ギヤ部
124 ギヤ支持軸
130 回動位置検出部
131 ポテンションメータ
132 メータギヤ
133 伝達レバー
133A ギヤ部
134 レバー支持軸
SC1 ネジ
SC2 ネジ
SC3 ネジ
SC4 ネジ
Claims (4)
- ボビンが装着される糸巻軸と、
下糸の前記ボビンへの巻き付け完了を検知するスイッチと、
前記糸巻軸と平行な軸回りに回動可能に構成され、前記スイッチから離間した非押圧位置から回動方向一方側の中間位置を経由し押圧位置へ回動することで前記スイッチを押圧する回動体と、
前記回動体に設けられ、前記下糸に当接可能に構成されると共に、前記非押圧位置において前記ボビンの芯部の径方向外側に配置され、前記ボビンに巻き付けられる下糸によって押圧されることで前記回動体を回動方向一方側へ回動させる当接部と、
前記非押圧位置において回動方向他方側に且つ前記押圧位置において回動方向一方側に前記回動体を付勢すると共に、前記中間位置において前記回動体に対する付勢方向が切替えられて切替えられた付勢方向に前記回動体を回動させる付勢部材と、
前記糸巻軸と平行な軸回りに回動可能に構成され、前記付勢部材に連結されると共に、初期位置から回動方向一方側へ回動することで前記中間位置を前記回動体の回動方向一方側に変更する切替部材と、
前記切替部材に連結され、駆動することで前記切替部材を回動させるモータと、
前記ボビンの外径を検出する外径検出部と、
前記外径検出部によって検出した前記ボビンの外径に基づいて前記モータを駆動し前記切替部材を前記初期位置から回動させる制御部と、
を備えた下糸巻装置。 - 前記外径検出部は、前記ボビンの一部の色を検出するカラーセンサである請求項1に記載の下糸巻装置。
- 前記切替部材の回動に連動して移動可能に且つ前記非押圧位置の前記回動体と当接可能に構成された位置変更部材を備え、
前記切替部材が前記初期位置から回動方向一方側へ回動し、前記回動体が前記位置変更部材に当接することで、前記非押圧位置が前記回動体の回動方向一方側へ変更される請求項1又は請求項2に記載の下糸巻装置。 - 請求項1~請求項3の何れか1項に記載の下糸巻装置を備えたミシン。
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