JP2010136988A - 糸巻装置及びミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザが準備作業を行う際に、ボビンに巻回されるべき糸が、ボビンから外れて糸巻軸に巻付いてしまうことを効果的に防止する。
【解決手段】糸巻の準備作業においてユーザが糸の巻回開始部をボビン23に巻付ける際に、糸が糸巻軸24の下方側に外れることなくボビン軸23aに確実に巻回されるように案内する立上り壁57bを有する案内部材45を、案内位置(a)と退避位置(b)との間で揺動可能に設ける。案内部材45に、揺動レバー部58及び接触板部59を一体的に設ける。糸巻軸24が準備位置にある状態(a)では、案内部材45は案内位置に位置されている。糸巻軸24が、準備位置から右側の巻回位置(b)に位置切替えされると、接触板部59が円筒状部44aによって右方に押され、案内部材45が揺動変位して退避位置に位置される。
【選択図】図4

Description

本発明は、糸巻軸に装着されたボビンに、糸駒から供給される糸を巻回するようにした糸巻装置、及び、その糸巻装置を備えたミシンに関する。
一般に、ミシンのアーム部には、空になったボビン(下糸ボビン)に対し、糸駒から供給される糸を巻回するための糸巻装置が設けられる(例えば特許文献1参照)。図12に一部を示すように、この糸巻装置1は、アーム部の上壁部に設けられる土台2を貫通して上方に突出する糸巻軸3を有しており、その糸巻軸3の上部に設けられたボビン受け台4上に載置されるようにして、ボビン5が着脱可能に装着されるようになっている。ボビン5は、円筒(円管)状のボビン軸5aの上下両端に、円板状の鍔部5b、5bを有して構成されている。
詳しく図示はしないが、前記糸巻軸3は、準備位置と巻回位置との間で横方向に移動可能とされている。そして、糸巻軸3の巻回位置において、糸巻軸3の下端部のゴム輪が、ミシンモータにより回転駆動されるプーリの側面に押圧接触する状態となり、そのプーリの回転力が糸巻軸3に伝達されて回転駆動され、糸駒から繰出される糸Tをボビン5(ボビン軸5a)に巻回するように構成されている。
糸巻きの作業を行うにあたっては、ユーザは、準備位置にある糸巻軸3に対し、空のボビン5を差込んで装着し、引続き、糸Tを糸駒から繰出して所定の糸掛け経路を通し、その糸Tの先端部(巻回開始部)を、ボビン軸5aに少量だけ巻付ける準備作業を行う。次いで、糸巻軸3を巻回位置に移動させることにより、プーリの回転駆動力が得られる状態となる。その状態で、ユーザがスタート・ストップスイッチを操作すると、ミシンモータが回転駆動されてプーリを介して糸巻軸3が回転し、ボビン5に糸Tが巻回されるのである。
特開2001−145795号公報
ところで、上記のような糸巻装置にあっては、特にユーザが糸巻きの準備作業を行う際に、本来、ボビン軸5aに巻回されるべき糸Tが、ボビン5の下側の鍔部5bから下方に外れ、鍔部5bとボビン受け台4との間の隙間に入り込んで糸巻軸3に巻付いてしまうことがあった。そこで、そのような不具合に対処するため、上記特許文献1においては、糸Tがボビン5よりも下方に外れないように、土台2の上面部に、ボビン受け台4をリング状に囲むようにして、凸部6を設けるようにしている。
しかしながら、上記のものでは、凸部6の上端の高さ位置は、糸Tの巻回の邪魔とならないように、ボビン5の下端側の鍔部5bの高さ位置に一致しており、それを超えて高くすることができない制約がある。そのため、糸巻きの準備作業において、ユーザが糸Tの先端部をボビン5に巻付けようとした際に、糸Tが鍔部5bの下面側(ボビン受け台4との間)に入り込む虞は未だ残っており、糸巻軸3に対する糸Tの巻付き防止の効果としては十分ではなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、糸巻軸に装着されたボビンに糸を巻回させるものにあって、ユーザが準備作業を行う際に、ボビンに巻回されるべき糸が、ボビンから外れて糸巻軸に巻付いてしまうことを効果的に防止することができる糸巻装置及びミシンを提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の糸巻装置は、円筒状のボビン軸及びその両端部の鍔部を有し、糸駒から供給される糸が巻回されるボビンと、前記ボビン軸が嵌挿されることにより前記ボビンが着脱可能に装着され、回転駆動機構により回転されることによって前記糸を該ボビンに巻回させる糸巻軸と、前記糸巻軸を、該糸巻軸に装着された前記ボビンに対しユーザの手作業で前記糸の巻回開始部を巻付ける準備作業が行われる準備位置と、前記回転駆動機構によって回転される巻回位置との間で位置切替えを行う糸巻軸切替手段とを備える糸巻装置であって、前記糸駒から供給される糸を、前記糸巻軸に装着された前記ボビンに対し、該糸巻軸の基端部側に外れることなく前記ボビン軸に巻回されるように案内するための案内部材と、前記案内部材を、前記ボビン軸に前記糸を案内する案内位置と、前記糸巻軸の基端部側に退避する退避位置との間で位置切替えを行う案内部材位置切替手段と、前記糸巻軸が準備位置にあるときに前記案内部材を案内位置に位置させ、且つ、前記糸巻軸が巻回位置にあるときに前記案内部材を退避位置に位置させるように、前記糸巻軸切替手段と前記案内部材位置切替手段とを連動させる連動手段とを具備するところに特徴を有する。
上記構成によれば、案内部材は、案内部材位置切替手段により、ボビン軸に糸を案内する案内位置と、糸巻軸の基端部側に退避する退避位置との間で位置切替可能に設けられている。そして、連動手段によって、糸巻軸が準備位置にあるときには、案内部材が案内位置に位置されるようになると共に、糸巻軸が準備位置から巻回位置に移動されたときには、案内部材が退避位置に位置されるようになる。
従って、糸巻軸の準備位置において、ユーザが、ボビンに対し手作業で糸の巻回開始部を巻付ける準備作業を行うにあたっては、案内部材が案内位置に位置されているので、糸駒から供給される糸を、糸巻軸に装着されたボビンに対し該糸巻軸の基端部側に外れることなくボビン軸に巻付けることができる。また、糸巻軸が回転されてボビンに対する糸の巻回が行われているときには、案内部材が退避位置に退避されているので、案内部材が邪魔となることなく、巻回動作を行うことができる。
請求項2の糸巻装置は、請求項1の発明において、前記案内部材は、前記案内位置に位置した状態では、前記糸駒から前記糸が供給される糸供給経路上に配置されているところに特徴を有する。
請求項3の糸巻装置は、請求項1又は2の発明において、前記糸巻軸は、上下方向に延びて配置されると共に、前記案内部材は、前記糸が通過する経路を制限するための上方に立上る立上り壁を有して構成され、前記案内部材が前記案内位置に位置した状態では、前記立上り壁の上端部が、前記ボビンの両鍔部間の高さに配置されると共に、該案内部材が前記退避位置に位置した状態では、前記立上り壁の上端部が、前記ボビンの下端部側の鍔部の高さと同等又はそれ以下の高さに配置されるところに特徴を有する。
請求項4の糸巻装置は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記案内部材は、前記案内位置に位置した状態では、前記糸巻軸に装着された前記ボビンの周囲に近接して、該ボビンの周囲の少なくとも一部を囲むように配置されるところに特徴を有する。
請求項5の糸巻装置は、請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記案内部材位置切替手段は、前記案内部材を、前記案内位置と前記退避位置とにわたって移動可能に支持する支持部材を有して構成されているところに特徴を有する。
請求項6の糸巻装置は、請求項5の発明において、前記連動手段は、前記糸巻軸切替手段による前記糸巻軸の位置の切替動作を、前記支持部材に伝達する伝達部材を有して構成されているところに特徴を有する。
請求項7の糸巻装置は、請求項6の発明において、前記案内部材及び前記支持部材並びに前記伝達部材は、一体部品として構成されているところに特徴を有する。
本発明の請求項8のミシンは、請求項1ないし7のいずれかに記載の糸巻装置を、アーム部に備えているところに特徴を有する。
請求項1の糸巻装置によれば、糸巻軸に装着されたボビンに糸を巻回させるものにあって、案内部材を、ボビン軸に糸を案内する案内位置と、糸巻軸の基端部側に退避する退避位置との間で位置切替可能に設けると共に、糸巻軸の位置に連動させて、案内部材の位置を切替えるようにしたので、ユーザが準備作業を行う際に、案内位置に位置された案内部材により、糸駒から供給される糸を、糸巻軸に装着されたボビンに対し該糸巻軸の基端部側に外れることなくボビン軸に巻付けることができ、糸巻軸に巻付いてしまうことを効果的に防止することができるという優れた効果を奏する。また、案内部材が邪魔となることなく、ボビンに対する糸の巻回動作が行われるようになる。
請求項2の糸巻装置によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、案内位置に位置した案内部材が、糸駒から糸が供給される糸供給経路上に配置されるので、ユーザが準備作業を行う際に、糸駒からボビンまで糸を持ってくるという自然な動作を行うだけで、糸が案内部材によりボビン軸に巻回されるように確実に案内されるようになる。
請求項3の糸巻装置によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、ユーザが準備作業を行う際に、案内位置に位置された案内部材の立上り壁の上端部が、ボビンの両鍔部間の高さに配置されるので、糸を通す経路が、立上り壁よりも上側に制限されるようになり、糸駒から供給される糸を、ボビン軸のうち上部寄り部位に確実に巻付けることができる。また、案内部材が退避位置に位置した状態では、立上り壁が邪魔とならず、ボビン軸全体に糸を巻回することができる。
請求項4の糸巻装置によれば、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明の効果に加え、案内位置に位置された案内部材は、糸巻軸に装着されたボビンの周囲に近接して、該ボビンの周囲の少なくとも一部を囲むように配置されるので、糸をボビン軸に向けて確実に案内することができる。
請求項5の糸巻装置によれば、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明の効果に加え、案内部材位置切替手段は、案内部材を案内位置と退避位置とにわたって移動可能に支持する支持部材を有して構成されているので、簡単な構成で、案内部材の案内位置と退避位置との間の位置切替を確実に行うことができる。
請求項6の糸巻装置によれば、請求項5記載の発明の効果に加え、連動手段は、糸巻軸切替手段による糸巻軸の位置の切替動作を支持部材に伝達する伝達部材を有して構成されているので、簡単な構成で、糸巻軸の位置の切替動作を支持部材に確実に伝達して、案内部材の案内位置と退避位置との間の位置切替を行うことができる。
請求項7の糸巻装置によれば、請求項6記載の発明の効果に加え、案内部材及び支持部材並びに伝達部材が、一体部品として構成されているので、構成のより一層の簡単化及び省スペース化を図ることができる。
請求項8のミシンによれば、アーム部に、請求項1ないし7のいずれかに記載の糸巻装置を備えて構成されているので、糸巻装置により、糸巻軸に装着されたボビンに糸を巻回させる糸巻の作業を行わせることができ、ユーザがその糸巻に関する準備作業を行う際に、ボビンに巻回されるべき糸が、ボビンから外れて糸巻軸に巻付いてしまうことを効果的に防止することができるという優れた効果を奏するものである。
以下、本発明を、例えば家庭用の電子ミシンに適用した一実施形態について、図1ないし図10を参照しながら説明する。図1(a)は、本実施形態に係るミシン11の全体の外観を、正面(ユーザ側)から見た様子を示している。尚、ミシン11を操作するユーザ(操作者)が位置する側を前方、その反対側を後方とし、それら前後方向をY方向とする。また、脚注部13が位置する側を右側、その反対側を左側とし、それら左右方向をX方向として説明する。
ここで、ミシン11は、左右方向(X方向)に延びるミシンベッド12と、このミシンベッド12の右端部から上方に延びる脚柱部13と、この脚柱部13の上端から図で左方に延びるアーム部14とを一体的に有して構成されている。アーム部14の先端部が、ミシン頭部15とされている。このミシン頭部15の下部には、縫針16を有する針棒(図示せず)が設けられていると共に、押え足18等が設けられている。また、アーム部14の前面側には、縫製作業の起動と停止を指令する起動・停止スイッチ19などの各種の操作スイッチが設けられていると共に、タッチパネルを有する液晶表示部20が設けられている。
前記ミシンベッド12の上面には、針板21が設けられている。この針板21に設けられた角穴(図示せず)から出没して加工布(図示せず)を送る送り歯22が設けられている。図示はしないが、ミシンベッド12内には、前記針板21の下側に位置して、前記縫針16と協働して縫目を形成する回転釜や、前記送り歯22を駆動する送り歯駆動機構等が設けられている。前記回転釜には、糸Tが巻回された下糸供給用のボビン23(図1等に後述の糸巻軸24にセットされた状態で示す)が着脱可能にセットされるようになっている。尚、ミシンベッド12内には、前記回転釜や送り歯駆動機構の駆動源となる下軸25(図3に一部のみ図示)が設けられている。
図2にも示すように、アーム部14の上面部には、糸Tの供給源としての糸駒26が着脱可能にセットされる糸駒収容部27が凹状に設けられている。前記糸駒収容部27には、糸駒26が着脱可能に装着される糸駒軸27aが設けられている。さらに、アーム部14の上面には、前記糸駒収容部27の左側の、後側及び前側の2箇所に位置して糸掛け部28及び29が設けられている。
詳しくは後述するように、アーム部14の右端部(糸駒収容部27の右側)には、糸巻軸24に装着されたボビン23に、前記糸駒26から供給される糸Tを巻回するための本実施例に係る糸巻装置30が設けられる。周知のように、前記ボビン23は、円筒状のボビン軸23aの上下両端部に、円形の鍔部23b,23bを一体に有して構成されている(図8等参照)。
また、図3〜図5に一部示すように、前記アーム部14内には、前記針棒や天秤(図示せず)等を駆動させるミシン主軸31が、左右方向(X方向)に延びて設けられている。図3に示すように、前記脚柱部13の内底部には、ミシンモータ32が配設されている。図4及び図5にも示すように、脚柱部13内の上部には、前記主軸31を回転駆動するためのタイミングプーリ33が設けられており、前記ミシンモータ32とタイミングプーリ33との間に、タイミングベルト34が掛け渡されている。
このとき、タイミングプーリ33の回転駆動力は、クラッチ機構35を介してミシン主軸31に伝達されるようになっている。この場合、クラッチ機構35により、通常の縫製時(図3、図4(a)、図5(a)に示す糸巻軸24が左方の準備位置に位置する状態)においては、タイミングプーリ33がミシン主軸31に連結されて回転駆動力が伝達される。これに対し、後述する糸巻装置30の巻回動作時(図4(b)、図5(b)に示す糸巻軸24が右方の巻回位置に位置する状態)には、タイミングプーリ33のミシン主軸31との連結が切離され、糸巻軸24を回転させるようになっている。
図5に示すように、このクラッチ機構35は、クラッチ部材36、ミシン主軸31に固着された伝達ピン37、圧縮コイルばね38などを備えて構成される。即ち、前記タイミングプーリ33は、その中央部に、ミシン主軸31の右端側部分に回転可能に嵌込まれる筒状支持部33aを一体に有している。このとき、タイミングプーリ33は、ミシン主軸31に直径方向に貫通状に固着された伝達ピン37と、止め輪39とにより左右を挟まれた状態で軸方向の位置決めがなされており、ミシン主軸31に対して左右方向(軸方向)には移動不能な状態で回転自在に支持されている。筒状支持部33aの外周面には、軸方向(左右方向)に延びる複数の歯部33bが形成されている。
前記クラッチ部材36は、左右方向に延びる円筒状をなすと共に、その左端部に径大な鍔状部36aを一体に有している。また、クラッチ部材36の内周面には、前記筒状支持部33aの歯部33bに対応して、軸方向(左右方向)に延びる複数の凹溝部36bが形成されている。これにて、クラッチ部材36は、その内周面の複数の凹溝部36bに前記筒状支持部33aの複数の歯部33bが係合することによりスプライン結合され、クラッチ部材36がミシン主軸31の軸心方向にスライド可能となっている。
そして、クラッチ部材36の鍔状部36aには、前記伝達ピン37が嵌り込むことによりミシン主軸31を一体的に回転させるための連結凹部36cが形成されている。そして、クラッチ部材36は、タイミングプーリ33とクラッチ部材36との間に介装された圧縮コイルばね38のばね力により、常には左方側に、つまり伝達ピン37と係合する方向に付勢されている。
このとき、図5(a)に示すように、糸巻軸24が左方の準備位置に位置している状態では、糸巻軸24は鍔状部36aから左方に離間しており、クラッチ部材36の連結凹部36cが伝達ピン37に係合している。これにて、タイミングプーリ33の回転駆動力がミシン主軸31に伝達され、ミシン主軸31が矢印A方向に一体的に回転駆動される。
一方、ユーザの手動操作により、図5(b)等に示すように、糸巻軸24が右方の巻回位置に移動されると、糸巻軸24の下端部が鍔状部36aを右方に押してクラッチ部材36を右方に移動させるため、クラッチ部材36と伝達ピン37との係合が解除される。これにて、タイミングプーリ33の回転駆動力がミシン主軸31に伝達されなくなる。これと共に、タイミングプーリ33の回転駆動力が、後述するゴム輪40を介して糸巻軸24に伝達され、糸巻軸24が矢印B方向(上面から見て時計回り方向)に連続回転するようになっている。
このとき、前記タイミングプーリ33の左側面には、前記筒状支持部33aの外周部に、前記ゴム輪40の外周が圧接することにより、該ゴム輪40を滑ることなく回転させるための圧接面部33cがリング状に一体に設けられている。従って、前記ミシンモータ32やタイミングベルト34、タイミングプーリ33(圧接面部33c)等が糸巻軸24を回転させる回転駆動機構として機能する。
尚、前記ミシンモータ32は、前記スタート・ストップスイッチ19のオン・オフ操作に基づいて、起動・停止されるようになっている。また、前記ミシン主軸31の右端部には、前記脚柱部13の右壁部から突出した位置に、ユーザによる操作が可能なハンドプーリ41が取付けられている。さらに、図3にのみ示すように、前記ミシン主軸31と前記下軸25とは、ベルト伝達機構42により連結され、ミシン主軸31の回転が1対1で下軸25に伝達されて同期回転されるようになっている。
次に、本実施形態に係る糸巻装置30について、図6〜図10も参照して以下詳述する。図8等に示すように、この糸巻装置30は、金属製の取付ベース43、プラスチック製の揺動アーム44、上下方向に延びる糸巻軸24、プラスチック製の案内部材45、前記アーム部14の上面に設けられる周知のボビン押え46などを有して構成される。また、前記糸巻軸24には、前記ゴム輪40の他に、位置決めカム部材47、ボビン受け台48、保持用ばね49などが取付けられるようになっている。
そのうち前記取付ベース43は、図6〜図8に示すように、上面から見てほぼC字状をなす主板部43a、この主板部43aの後端辺部から下方に延びて設けられた軸支持部43b、主板部43aから右上方に延びる延長アーム部43c(図8にのみ図示)を一体に有して構成されている。図8に示すように、延長アーム部43cの上端部には、後述する案内部材45を揺動自在に支持する枢支軸50が前方に水平に延びて設けられている。この取付ベース43は、アーム部14の機枠(図示せず)に対しねじ止めにより固定的に設けられている。
前記揺動アーム44は、上下方向に延び前記糸巻軸24の下部が回転自在に挿通される円筒状部44aと、その円筒状部44aの上端部から連続し後方に延びるアーム部44bとを一体に有している。図6、図7に示すように、この揺動アーム44は、アーム部44bの中間部やや後部寄り部位が、上下方向に延びる軸部51により、前記取付ベース43の主板部43aの後端右側部分と軸支持部43bとの間に、矢印C及び矢印D方向に回動可能に支持されている。
これと共に、この揺動アーム44の前端部と前記取付ベース43の前端側との間に、二位置切替用の切替ばね52が掛渡されるように設けられている。この切替ばね52は、いわゆるトグルばねであって、揺動アーム44の位置は、図6(a)や図9に示す左揺動位置と、図6(b)や図10に示す右揺動位置とのいずれかに選択的に切替えられるようになっている
そして、図7、図8に示すように、前記揺動アーム44の前端側の円筒状部44aに、前記糸巻軸24が、上下に貫通するようにして回転可能に支持されている。また、円筒状部44aから下方に突出した糸巻軸24の下端側部分(最下端を除く部分)には、前記ゴム輪40を外周に保持する筒状のゴム輪保持体40aが固着されている。この糸巻軸24の上下方向中間部の外周には、止め輪53が固定され、糸巻軸24は、この止め輪53と前記ゴム輪保持体40aとの間に前記円筒状部44aを挟むようにして、揺動アーム44に対し軸方向に移動不能に保持されている。これにて、図6に示すように、糸巻軸24は、揺動アーム44の右揺動位置と左揺動位置との間の揺動変位に伴い、左側の準備位置(図6(a)参照)と、右側の巻回位置(図6(b)参照)との間で位置切替えが行われる。
前記糸巻軸24の上部側には、前記止め輪53の上部に位置して前記位置決めカム部材47が固着されている。図6、図8に示すように、この位置決めカム部材47は、円筒状をなすと共に、その下端部に水平板状をなすカム部47aを有して構成されている。カム部47aの外形は、円板のうち左右の2箇所を凹状に切欠いた如き、いわばひょうたん型をなしている。これに対し、前記取付ベース43(主板部43a)の上面には、位置決めカム部材47のカム部47aに対応して、カム当接板54が取付けられている。
これにて、図6(a)に示すように、糸巻軸24が左側の準備位置に位置される揺動アーム44の左揺動位置では、位置決めカム部材47のカム部47aの凹部がカム当接板54に係合して糸巻軸24が回転しないように係止される。一方、図6(b)に示すように、糸巻軸24が右側の巻回位置に変位され揺動アーム44が右揺動位置にあるときには、上記位置決めカム部材47の係合が外れて糸巻軸24が回転可能となる。これと共に、図5(b)等に示すように、糸巻軸24の下端のゴム輪40が、前記タイミングプーリ33の圧接面部33cに圧接し、タイミングプーリ33の回転が糸巻軸24に伝達されるようになる。
図7、図8に示すように、前記糸巻軸24には、前記位置決めカム部材47の上部に位置して前記ボビン受け台48が固着されている。糸巻軸24の上端部は、前記ボビン23のボビン軸23aが上方から嵌挿される装着部24aとされており、ボビン受け台48の上面に載置された状態で、ボビン23が着脱可能に装着されるようになっている。このとき、ボビン23が糸巻軸24の装着部24aに装着された状態では、ボビン保持用ばね49によりボビン23の上端部が糸巻軸24に対して固定されるようになっている。尚、図1等に示すように、糸巻軸24のうちボビン受け台48から上側の部分は、前記アーム部14の上面側に露呈している。
図8等に示すように、前記ボビン受け台48は、全体としてボビン23の鍔部23bよりも僅かに大きい外径の円板状をなしていると共に、ボビン受け台48を厚み(上下)方向に貫通するように切込まれた2本の糸ガイド溝55が設けられている。これら2本の糸ガイド溝55は、ボビン受け台48の外周の入口から内側に向かって、糸巻軸24の回転方向(矢印B方向)とは逆の回転方向(上面から見て反時計回り方向)に所定長さ延びるようにして、180度対称的な2箇所に形成されている。そして、図8にのみ示すように、各糸ガイド溝55の奥側端部には、糸Tを切断するためのカッタ56が配設されている。この場合、ボビン受け台48は、円形蓋状をなす蓋状部48aと、その底部を構成する底板部48bとの間に、2枚のカッタ56を挟み込むように備えて構成されている。
このとき、ボビン受け台48は、前記位置決めカム部材47に対して、回転方向の位置合せ状態に設けられている。これにて、糸巻軸24が準備位置に停止している状態では、図4(a)や図9等に示すように、アーム部14に対し、ボビン受け台48のどちらかの糸ガイド溝55の入口部が、前方斜め左側部位に位置されるように構成されている。ここで、後の作用説明でも述べるように、ユーザが、ボビン23に対する糸巻を実行したい場合には、まず、糸巻軸24の準備位置において、空のボビン23を、ボビン受け台48上に載置するように装着部24aに装着(嵌挿)する。
次いで、ユーザは、図2に示すように、前記糸駒収容部27の糸駒26から、手指で糸Tを摘んで引出し、糸掛け部28及び29に順に糸Tを掛けた後、ボビン23のボビン軸23にその糸Tの巻回開始部を手作業で数回巻付け、残っている糸Tの先端側をボビン受け台48の糸ガイド溝55を通し、その余分な部分を切断するという、準備作業を行うようになっている。そして、その後、ユーザが、糸巻軸24を巻回位置に移動させた上で、スタート・ストップスイッチ19をオン操作することにより、糸巻軸24と一体にボビン23が回転し、巻回動作が実行されるのである。
尚、前記ボビン押え46は、図4(b)等に示すように、糸巻軸24の巻回位置におけるボビン23のすぐ右側に位置して設けられており、ボビン23に所定量の糸Tが巻回された糸巻完了状態(ボビン23の例えば70〜90%の巻回量まで糸Tを巻いた状態)に近づくと、ボビン23に巻回された糸Tの外周面がボビン押え46に接触するようになる。すると、ボビン23ひいては糸巻軸24が、ボビン押え46によって相対的に左方に押圧されて左方に移動し、これにより、ゴム輪40が圧接面部33cから左方に離間し、回転伝達がなされなくなって停止されるようになる。
さて、前記案内部材45は、上記糸巻きの準備作業において、ユーザが糸Tの巻回開始部をボビン23に巻付ける際に、糸Tが糸巻軸24の基端部側この場合下方に外れることなくボビン軸23aに確実に巻回されるように案内するために設けられるものであり、以下のように構成されている。尚、本実施形態では、案内部材45は、案内部材位置切替手段としての支持部材と、連動手段としての伝達部材とを一体に有するプラスチック製の一体部品として構成されている。
即ち、図4、図8〜図10に示すように、案内部材45は、上部に位置する案内部材主部57と、この案内部材主部57の右後端部下部からやや斜め左下方に延びて設けられた支持部材としての揺動レバー部58と、この揺動レバー部58の下端部から左方に延びて設けられた板状の伝達部材たる接触板部59とを一体に有している。この案内部材45は、前記取付ベース23に、案内位置(図9参照)と退避位置(図10参照)との間で移動この場合揺動可能に設けられる。
そのうち案内部材主部57は、図8〜図10に示すように、上面から見てやや横長なほぼ矩形状をなすと共に右辺部が半円形状に形成された底板部57aの上面に、上方やや内側に傾いて立上る立上り壁57bを有して構成されている。また、前記底板部57aには、左右方向に横長な長孔57cが形成されており、この長孔57c内を、前記糸巻軸24(位置決めカム部材47の上部の筒状部分)が挿通(左右方向に移動)されるようになっている。つまり、底板部57aが前記ボビン受け台48の下部に配置されている。
前記立上り壁57bは、後述する案内部材45の案内位置(図4(a)、図9参照)において、前記糸巻軸24に装着されたボビン23の周囲に近接して、そのボビン23を囲むように配置されている。但し、立上り壁57bは、前記ボビン受け台48の糸ガイド溝55の入口に対応する部分、つまり前方斜め左側部位が切欠かれた(開放した)状態で設けられている。
そして、前記立上り壁57bは、糸Tの供給経路上である左側部分が最も高く、そこから離れるにつれて徐々に低くなるように構成されている。案内部材45の案内位置においては、図4(a)や図9(a)等に示すように、立上り壁57bの上端の高さ位置が、糸巻軸24に装着されたボビン23の高さ方向中間部(両鍔部23b,23b間の高さ)に配置されるようになっている。また、案内部材45が、後述する退避位置に切替えられた状態では、図4(b)や図10に示すように、立上り壁57bの上端の高さ位置が、前記ボビン受け台48の高さ位置まで下降されるようになっている。
前記揺動レバー部58は、図9(b),(c)や図10(b),(c)に示すように、その上端部寄り部分に、前後方向に延びる貫通穴を有する円筒部58aを後方に延びて有している。案内部材45は、揺動レバー部58の円筒部58aが前記枢支軸50に嵌挿されて、止め輪61(図8参照)により抜止め状態とされることにより、前記取付ベース43に枢支軸50を中心に回動(揺動)可能に支持されている。さらに、揺動レバー部58と取付ベース43との間には、円筒部58aの外周に遊嵌されるようにして、ねじりコイルばね60が設けられている。これにて、図9(a)、図10(a)等に示すように、案内部材45は常に矢印E方向に付勢されており、その付勢力により、前記接触板部59の先端が、常に、前記揺動アーム44の円筒状部44aの外周面に接触している。
このとき、図4(a)や図9に示すように、前記糸巻軸24が準備位置にある状態では、案内部材45は、案内部材主部57の底板部57aがほぼ水平な状態となり、立上り壁57bがボビン23の周囲を囲むように位置する案内位置に位置されている。この案内部材45の案内位置では、ユーザが準備作業を行うべく前記糸駒26から供給される糸Tの巻回開始部をボビン23に巻付ける際に、糸Tを下方に外れることなくボビン軸23aに巻回されるように案内することができる。
これに対し、糸巻軸24が、準備位置から右方に移動されて巻回位置に位置切替えされると、図10(a)等に示すように、前記接触板部59が、前記揺動アーム44の円筒状部44aによって右方に押され、案内部材45はばね力に抗して枢支軸50を中心に矢印F方向に揺動変位して退避位置に位置される。これにて、図4(b)や図10に示すように、糸巻軸24が、長孔57c内を相対的に右方に変位すると共に、案内部材主部57の立上り壁57bが下方に退避するようになり、ボビン23の側方周囲が開放された状態となるのである。糸巻軸24が巻回位置から準備位置に戻されると、案内部材45が案内位置に切替えられることは勿論である。
次に、上記構成の糸巻装置30の作用について述べる。通常時(縫製動作時を含む)においては、図1(a)、図2(a)、図3、図4(a)、図5(a)、図6(a)、図9に示すように、糸巻軸24は準備位置に位置され、案内部材45が案内位置に位置されている。ここで、ユーザが、空のボビン23に糸Tを巻回する作業を実行したい場合には、ミシン11(ミシンモータ32)の停止状態で、次のような準備作業を行う。
ユーザは、ボビン23を糸巻軸24の上端の装着部24aに装着する。これと共に、ユーザは、糸駒収容部27に糸駒26をセットして、その糸駒26から糸Tの先端を引出して、糸掛け部28及び29に順に糸Tを掛けた後、ボビン23のボビン軸23にその糸Tの巻回開始部を手作業で数回巻付けるようにする。このとき、図2(a)等に示すように、案内部材45が案内位置に位置され、立上り壁57bが、糸供給経路上であるボビン23のすぐ左側において立上がっており、ユーザが糸Tをボビン軸巻付ける際に糸Tを通す経路が、立上り壁57bの上側に制限されるようになる。
このため、ユーザは、糸Tを、ボビン23に対し糸巻軸24の基端部側(下方)に外れることなくボビン軸23aの上下方向中間部から上部側に確実に巻付けることができる。この場合、案内部材が全く存在しない場合、或いは、従来例で述べたような凸部6を設けた場合では、上糸Tが下方に外れてボビンの鍔部とボビン受け台との間に入り込む虞があったが、本実施形態では、糸Tがボビン軸23aに確実に案内されるようになる。
また、ユーザは、糸Tをボビン軸23aに数回巻付けた後、残っている糸Tの先端側をボビン受け台48の糸ガイド溝55を通し、その余分な部分を切断するようにする。この際、図9(a),(d)等に示すように、案内部材45の立上り壁57bは、糸ガイド溝55の入口に対応する前方斜め左側部位が切欠かれた状態とされているので、立上り壁57bが糸Tを糸ガイド溝55に通す際の作業の邪魔になることはなく、ユーザは、その作業をスムーズに行うことができる。
これにて、準備作業が完了し、次に、ユーザは、手作業で糸巻軸24を右方に移動させるようにする。これにより、図5(b)、図6(b)に示すように、糸巻軸24の位置が巻回位置に切替えられ、ゴム輪40の外周がタイミングプーリ33の圧接面部33cに圧接すると共に、クラッチ部材36が右方に移動して、タイミングプーリ33とミシン主軸31との連結が切離される。これと共に、図1(b)、図2(b)、図4(b)、図10に示すように、案内部材45が矢印F方向に揺動して退避位置に移動し、立上り壁57bが下方に退避するようになる。
次いで、ユーザは、スタート・ストップスイッチ19をオン操作することにより、ミシンモータ32が駆動され、糸巻軸24と一体にボビン23が回転し、巻回動作が実行される。この状態では、案内部材45の立上り壁57bが邪魔となることなく、巻回動作を行うことができる。この後、ボビン23に所定量の糸Tが巻回された糸巻き完了状態に近づくと、ボビン23に巻回された糸Tとボビン押え46との接触により、糸巻軸24ひいてはゴム輪40が左方に変位し、タイミングプーリ33の回転駆動力が糸巻軸24に伝達されなくなり、糸巻軸24の回転が停止する。
ユーザは、糸巻軸24(ボビン23)の回転が停止されて巻回動作が終了したことを見て、スタート・ストップスイッチ19をオフ操作してミシンモータ32を停止させる。その後、糸巻軸24を準備位置に戻し、糸Tが巻回されたボビン23を糸巻軸24から取外す。また、糸巻軸24を準備位置に戻すことにより、案内部材45が矢印E方向に揺動変位して案内位置に戻される。これと共に、クラッチ機構35によりタイミングプーリ33とミシン主軸31とが連結され、縫製動作が可能となる。
このように本実施形態によれば、案内部材45を、案内位置と退避位置との間で位置切替可能に設けると共に、糸巻軸24の位置に連動させて、案内部材45の位置を切替えるように構成したので、ユーザが糸巻きの準備作業を行う際には、案内位置に位置された案内部材45により、糸駒26から供給される糸Tを糸巻軸24に装着されたボビン23から外れることなく案内してボビン軸23aに確実に巻付けることができ、また、ボビン23に対する糸Tの巻回動作時には、案内部材45が邪魔とならずに済ませることができるという優れた効果を得ることができる。
また、特に本実施形態では、案内部材45を、立上り壁57bを有する案内部材主部57と、案内部材45を案内位置と退避位置とにわたって移動可能に支持する支持部材としての揺動レバー部58と、糸巻軸24の位置の切替動作を揺動レバー部58に伝達する伝達部材としての接触板部59とを一体に有する一体部品として構成したので、構成の簡単化を図ることができると共に、全体をコンパクトにして省スペース化を図ることができるといった利点も得ることができる。
図11は、本発明の他の実施形態に係る糸巻装置70の構成を示している。この糸巻装置70が、上記実施形態の糸巻装置30と異なる点は、案内部材71の構成及び、この案内部材71を案内位置(図11(a)参照)と、退避位置(図11(b)参照)との間で位置切替を行う案内部材位置切替手段(支持部材)の構成にある。従って、以下、上記実施形態の糸巻装置30と同一部分については、同一符号を付して詳しい説明や新たな図示を省略し、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
前記案内部材71は、水平な底板部71aの上面に、立上り壁71bを一体に有して構成されている。このとき、立上り壁71bは、糸巻軸24に装着されたボビン23の周囲に近接してそのボビン23を囲むように配置されている。案内部材71案内位置(図11(a)参照)において、立上り壁71bの上端の高さ位置が、糸巻軸24に装着されたボビン23の高さ方向中間部(両鍔部23b,23b間の高さ)に配置されるようになっている。また、立上り壁71bは、ボビン受け台48の糸ガイド溝55の入口に対応する部分、つまり前方斜め左側部位が切欠かれた状態で設けられている。
この案内部材71の底板部71aには、図示はしないが、糸巻軸24(位置決めカム部材47の上部の筒状部分)が挿通(左右方向に移動)される左右方向に横長な長孔が形成されている。底板部71aの外底部の右寄り部位には、後述する連結ピンが左右方向に相対的に移動可能に連結される連結部71cが一体に設けられている。また、底板部71aの左端部には、底板部71aの下面から左方に延びさらに下方に延びる延出部71dが一体に設けられており、この延出部71dは、上下に位置して2個のガイドリング部71e、71eを有している。
これに対し、アーム部14内のフレーム14aには、ガイドバー72が上方に垂直に延びて固着されており、このガイドバー72に前記2個のガイドリング部71e、71eが上下移動可能に嵌挿されている。ガイドバー72の上端は、外径が大きい鍔部72aが形成されている。また、ガイドバー72の外周部には、下部のガイドリング部71eとフレーム14aとの間に、コイルばね73が設けられている。これにて、案内部材71は、ガイドリング部71e、71eがガイドバー72によりガイドされることにより、上下動可能に設けられていると共に、コイルばね73により上方に付勢され、通常時には、図11(a)に示すように、上部のガイドリング部71eが鍔部72aに当たる最上位置に停止されている。この最上位置が案内位置とされている。
一方、前記取付ベース43には、支持部材としての揺動レバー74が揺動可能に取付けられている。この場合、揺動レバー74は、先端が左斜め上方及び左斜め下方にそれぞれ伸長するような屈曲した形状であって、その中央の折曲り部分に設けられた円筒部74aが取付ベース43の枢支軸50に嵌挿されることにより、矢印E及びF方向に回動(揺動)可能に支持されている。そして、揺動レバー74の上端部には、前記連結部71cに係合される連結ピン75が一体に設けられている。揺動レバー74の下端部には、左方に延びて、揺動アーム44の円筒状部44aの外周面に先端が接触する伝達部材たる接触板部76が一体に設けられている。
これにて、前記糸巻軸24が準備位置にあるときには、揺動レバー74が、図11(a)に示す状態となっており、案内部材71は、立上り壁71bがボビン23の周囲を囲むように位置する案内位置に停止されている。これに対し、糸巻軸24が、準備位置から巻回位置に位置切替えされると、図11(b)に示すように、接触板部76が、前記揺動アーム44の円筒状部44aによって右方に押され、揺動レバー74が矢印F方向に揺動変位する。これにより、連結ピン75が、コイルばね73のばね力に抗して連結部71cを下方に引張り、案内部材71を下降させ退避位置に移動させるようになっている。この退避位置では、立上り壁71bの上端部がボビン受け台48と同等の高さに位置される。糸巻軸24が準備位置に戻されると、案内部材71は案内位置に戻るようになる。
従って、この実施形態に係る糸巻装置70においても、上記糸巻装置30と同様に、案内部材71の案内位置では、ユーザが準備作業を行うべく糸駒26から供給される糸Tの巻回開始部をボビン23に巻付ける際に、糸Tを下方に外れることなくボビン軸23aに巻回されるように確実に案内することができる。そして、準備作業が完了し、ユーザが糸巻軸24を巻回位置に移動させた際には、案内部材71が退避位置に移動して立上り壁71bが下方に退避するようになるので、案内部材71が邪魔となることなく、巻回動作を行うことができる。
尚、上記各実施形態では、案内部材の案内位置における立上り壁の上端部の高さ位置が、ボビン23の両鍔部23b,23bの中間高さに対応する位置に来るように構成したが、立上り壁の上端部の高さが両鍔部23b,23b間に位置する範囲内であれば、適宜に設定して実施することができる。案内部材の位置切替を行う手段として、ソレノイドやエアシリンダ等の別途の駆動源を採用するように構成しても良い等、案内部材の形状や構造についても、様々な変形が可能であることは勿論である。
また、糸巻装置の構成としても、例えばボビン押え46によって巻回動作の終了を制御する構成に代えて、ボビン23に対する糸Tの巻回量を直接的或いは間接的に検出できるセンサを設け、このセンサの検出に基づいて糸巻き完了状態を判断して巻回動作を終了するようにしても良い。ゴム輪40を用いずにギヤ機構などを用いて糸巻軸24を回転させる構成としても良い。糸巻軸24の回転の駆動源としてミシンモータを用いることなく、別途の駆動源(糸巻専用のモータ)を設けるようにしても良い。その他、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
本発明の一実施形態を示すもので、糸巻軸が準備位置にある状態のミシンの斜視図(a)及び糸巻軸が巻回位置にある状態のアーム部の上面部の斜視図(b) 糸巻軸が準備位置にある状態(a)及び糸巻軸が巻回位置にある状態(b)のアーム部の後方からの斜視図 ミシンの脚柱部部分の内部構成を示す斜視図 糸巻軸が準備位置にある状態(a)及び糸巻軸が巻回位置にある状態(b)の糸巻装置部分の構成を示す斜視図 糸巻軸が準備位置にある状態(a)及び糸巻軸が巻回位置にある状態(b)のクラッチ部分の縦断正面図 糸巻軸が準備位置にある状態(a)及び糸巻軸が巻回位置にある状態(b)の糸巻装置部分を、案内部材等を除いて示す平面図 糸巻装置部分を案内部材を除いて示す右側面図 糸巻装置の分解斜視図 案内部材が案内位置にある状態の糸巻装置の正面図(a)、左側面図(b)、右側面図(c)、平面図(d) 案内部材が退避位置にある状態の糸巻装置の正面図(a)、左側面図(b)、右側面図(c)、平面図(d) 本発明の他の実施形態を示すもので、案内部材が案内位置にある状態(a)及び案内部材が退避位置にある状態(b)の糸巻装置の縦断正面図 従来例を示す糸巻軸先端部分の縦断正面図
符号の説明
11 ミシン
14 アーム
23 ボビン
23a ボビン軸
23b 鍔部
24 糸巻軸
24a 装着部
26 糸駒
28,29 糸掛部
30 糸巻装置
31 ミシン主軸
32 ミシンモータ
33 タイミングプーリ
35 クラッチ機構
40 ゴム輪
43 取付ベース
44 揺動アーム
45 案内部材
48 ボビン受け台
50 枢支軸
55 糸ガイド溝
56 カッタ
57 案内部材主部
57b 立上り壁
58 揺動レバー部(支持部材)
59 接触板部(伝達部材)
70 糸巻装置
71 案内部材
71b 立上り壁
74 揺動レバー(支持部材)
76 接触板部(伝達部材)
T 糸

Claims (8)

  1. 円筒状のボビン軸及びその両端部の鍔部を有し、糸駒から供給される糸が巻回されるボビンと、
    前記ボビン軸が嵌挿されることにより前記ボビンが着脱可能に装着され、回転駆動機構により回転されることによって前記糸を該ボビンに巻回させる糸巻軸と、
    前記糸巻軸を、該糸巻軸に装着された前記ボビンに対しユーザの手作業で前記糸の巻回開始部を巻付ける準備作業が行われる準備位置と、前記回転駆動機構によって回転される巻回位置との間で位置切替えを行う糸巻軸切替手段とを備える糸巻装置であって、
    前記糸駒から供給される糸を、前記糸巻軸に装着された前記ボビンに対し、該糸巻軸の基端部側に外れることなく前記ボビン軸に巻回されるように案内するための案内部材と、
    前記案内部材を、前記ボビン軸に前記糸を案内する案内位置と、前記糸巻軸の基端部側に退避する退避位置との間で位置切替えを行う案内部材位置切替手段と、
    前記糸巻軸が準備位置にあるときに前記案内部材を案内位置に位置させ、且つ、前記糸巻軸が巻回位置にあるときに前記案内部材を退避位置に位置させるように、前記糸巻軸切替手段と前記案内部材位置切替手段とを連動させる連動手段と
    を具備することを特徴とする糸巻装置。
  2. 前記案内部材は、前記案内位置に位置した状態では、前記糸駒から前記糸が供給される糸供給経路上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の糸巻装置。
  3. 前記糸巻軸は、上下方向に延びて配置されると共に、前記案内部材は、前記糸が通過する経路を制限するための上方に立上る立上り壁を有して構成され、
    前記案内部材が前記案内位置に位置した状態では、前記立上り壁の上端部が、前記ボビンの両鍔部間の高さに配置されると共に、該案内部材が前記退避位置に位置した状態では、前記立上り壁の上端部が、前記ボビンの下端部側の鍔部の高さと同等又はそれ以下の高さに配置されることを特徴とする請求項1又は2記載の糸巻装置。
  4. 前記案内部材は、前記案内位置に位置した状態では、前記糸巻軸に装着された前記ボビンの周囲に近接して、該ボビンの周囲の少なくとも一部を囲むように配置されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の糸巻装置。
  5. 前記案内部材位置切替手段は、前記案内部材を、前記案内位置と前記退避位置とにわたって移動可能に支持する支持部材を有して構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の糸巻装置。
  6. 前記連動手段は、前記糸巻軸切替手段による前記糸巻軸の位置の切替動作を、前記支持部材に伝達する伝達部材を有して構成されていることを特徴とする請求項5記載の糸巻装置。
  7. 前記案内部材及び前記支持部材並びに前記伝達部材は、一体部品として構成されていることを特徴とする請求項6記載の糸巻装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の糸巻装置を、アーム部に備えていることを特徴とするミシン。
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