以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。また、下記の実施の形態では、画像読取装置としてイメージスキャナについて説明するが本発明はこれに限定されるものではなく、複写機、ファクシミリ、文字認識装置などの画像読取媒体の読取対象面をスキャンするものであればいずれであっても良い。また、下記の実施の形態では、イメージスキャナとして画像読取媒体をスキャンセンサに対して移動させることで、スキャンセンサと画像読取媒体とを相対移動させる自動給紙スキャナについて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、スキャンセンサを画像読取媒体に対して移動させることで、スキャンセンサと画像読取媒体とを相対移動させるフラットヘッドスキャナであっても良い。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1にかかる画像読取装置の概略構成例を示す図である。図2は、実施の形態1にかかる裏当ての構成例を示す図である。実施の形態1にかかる画像読取装置1は、図1に示すように、光源2と、スキャンセンサ3と、裏当て4と、搬送装置5と、制御装置6とにより構成されている。なお、7は、搬送装置5により送られる原稿Pを裏当て4とともに支持し、光を透過する例えばガラス板などの透過支持部材である。また、8は、光源2を駆動する光源駆動回路である。また、9は、上記搬送装置5の後述するモータ53を駆動するモータ駆動回路である。また、10は、入力装置である。また、11は、出力装置である。なお、実施の形態1では、画像読取媒体を原稿Pとし、読取対称面を印字面P1とする。
光源2は、透過支持部材7と裏当て4とに支持された原稿Pに光を照射するものである。光源2は、透過支持部材7を挟んで裏当て4と反対側に配置されている。つまり、この光源2は、透過支持部材7を介して、裏当て4に向かって光を照射するものである。ここで、原稿Pが搬送装置5により透過支持部材7と裏当て4との間に搬送されていない状態では、光源2から光は、裏当て4に照射される。なお、光源2の駆動は、光源駆動回路8により行われる。光源駆動回路8は、制御装置6に接続されており、光源2による光の照射の制御が制御装置6により行われる。
スキャンセンサ3は、透過支持部材7と裏当て4とに支持された原稿Pの印字面P1を主走査方向(同図紙面鉛直方向)にスキャンするものである。スキャンセンサ3は、透過支持部材7を挟んで裏当て4と反対側で、光源2の近傍に配置されている。スキャンセンサ3は、例えばCCD撮像素子をライン状(同図紙面鉛直方向)に配列したものであり、原稿Pの印字面P1や裏当て4で反射した光源2から照射された光(同図に示すT1,T2,T3)のうち、スキャンセンサ3に向けて反射した光源2から照射された光(同図に示すT2,T3)が入射される。スキャンセンサ3は、露光ごと、すなわち主走査方向ごとのラインデータを生成するものである。生成されるラインデータは、各CCD撮像素子にそれぞれ対応する主走査画素データ、すなわち複数の主走査画素データにより構成されている。
なお、スキャンセンサ3は、その露光周期が制御装置6により制御されるものである。また、スキャンセンサ3は、図示しないCCD撮像素子が撮像された印字面P1の情報をR,G、B各成分のアナログ画信号として出力し、図示しない増幅回路によりこのアナログ画信号の増幅や信号レベルの調整が行われ、図示しないA/D変換器によりこのアナログ画信号がデジタル画信号に変換され、露光ごとのデジタル画信号が制御装置6に入力される。
ここで、スキャンセンサ3の搬送装置5により原稿Pが送られる方向(以下、単に「搬送方向」と称する)と直交する方向である主走査方向の幅は、画像読取装置1により読取を行う原稿Pうち、最も主走査方向の幅が広い原稿の幅よりも長い幅となるように設定されている。
裏当て4は、図1および図2に示すように、上記透過支持部材7とともに、搬送装置5により搬送される原稿P(同図2点鎖線)を支持するものである。裏当て4は、原稿Pを挟んでスキャンセンサ3と対向する位置に配置される。裏当て4は、少なくともスキャンセンサ3と対向する部分がミラー41により構成されている。ミラー41は、光を全反射するものであり、裏当て4に照射された光源2からの光をスキャンセンサ3に向けて反射しないものである。ミラー41の表面、すなわちミラー41のスキャンセンサ3と対向する面には、ライン42が形成されている。ライン42は、乱反射手段であり、光源2からの光を乱反射させるものである。従って、ライン42は、裏当て4に照射された光源2からの光をスキャンセンサ3に向けて反射するセンサ方向反射部分となる。ライン42は、黒色の反射率よりも高い反射率を有する色、例えば白色の塗料などにより形成されている。ライン42は、ミラー41の表面に形成されている。ライン42は、主走査方向において周期的に複数形成されている。従って、各ライン42の間には、光源2から裏当て4に照射された光をスキャンセンサ3に向けて反射しないミラー41により構成されるミラーライン41aが主走査方向において周期的に複数形成されることとなる。ミラーライン41aは、ミラー41が光を全反射し、裏当て4に照射された光源2からの光をスキャンセンサ3に向けて反射しないので、裏当て4に照射された光源2からの光をスキャンセンサ3に向けて反射しないセンサ方向非反射部分となる。従って、裏当て4は、ライン42とミラーライン41aとが交互に主走査方向において周期的に形成されるものである。つまり、裏当て4は、センサ方向非反射部分とセンサ方向反射部分とが交互に主走査方向において周期的に形成されたものとなる。
ここで、裏当て4の主走査方向の幅は、上記スキャンセンサ3と同様に、画像読取装置1により読取を行う原稿Pうち、最も主走査方向の幅が広い原稿の幅よりも長い幅となるように設定されている。つまり、スキャンセンサ3のCCD撮像素子は、常に、透過支持部材7と裏当て4とに支持された原稿Pの印字面P1と、裏当て4のうち原稿Pに覆われず印字面P1を挟んで対向する2つの露出部分と対向する。従って、スキャンセンサ3による原稿Pの印字面P1のスキャン時には、スキャンセンサ3が原稿Pとともに、裏当て4をもスキャンする。これにより、スキャンセンサ3による原稿Pの印字面P1のスキャン時において生成されるラインデータは、裏当てに対応する主走査画素データからなる裏当てライン領域および印字面P1に対応する主走査画素データからなる対象ライン領域により構成される。
搬送装置5は、相対移動手段であり、スキャンセンサ3と、画像読取媒体である原稿Pとを相対移動させるものである。搬送装置5は、原稿Pをスキャンセンサ3と対向する位置まで搬送するものである。搬送装置5は、図1に示すように、対向して回転自在に支持された2つの搬送ローラ51,52と、搬送ローラ51を回転させる回転駆動手段であるモータ53とにより構成されている。モータ53が回転すると、搬送ローラ51が同図矢印A方向に回転する。原稿Pは、搬送ローラ51の回転により、搬送ローラ51,52との間に入り込み、矢印Bに示す搬送方向に搬送される(同図2点鎖線)。従って、スキャンセンサ3は、搬送装置5により原稿Pがスキャンセンサ3に対して搬送方向に相対移動している間に、主走査方向にスキャンを繰り返し行うことで、原稿Pの印字面P1を副走査方向にスキャンすることができる。なお、モータ53の回転駆動は、モータ駆動回路9により行われる。モータ駆動回路9は、制御装置6に接続されており、搬送装置5による原稿Pの搬送方向への搬送制御が制御装置6により行われる。
制御装置6は、画像読取装置1を制御することで、原稿Pの印字面P1の読み取りを行うものである。制御装置6は、読取対象面に対応する読取対象画像データ、すなわち印字面P1に対応する印字面画像データのエッジを検出するエッジ検出手段として機能を有するものである。制御装置6は、入出力部(I/O)61と、処理部62と、記憶部63とで構成されている。入出力部(I/O)61、処理部62および記憶部63は、相互に接続されている。また、制御装置6には、入出力部61を介して上記入力装置10および出力装置11が接続されている。ここで、入力装置10は、入出力部61を介して、画像読取装置1による原稿Pの読取の開始指令、画像読取装置1による原稿Pの読取精度などの画像読取装置1の制御指示や、データの入力を行うものである。なお、入力装置10は、例えば、スイッチ、キーボード、マウス、マイク等の入力デバイスである。
処理部62は、少なくともラインデータ生成部64、基準階調レベル設定部65と、ラインエッジ検出部66と、輪郭検出部67とを有する。ラインデータ生成部64は、ラインエッジ生成手段であり、スキャンセンサ3による主走査方向のスキャンにより、複数の主走査画素データからなるラインデータを生成するものである。ラインデータ生成部64は、スキャンセンサ3により印字面P1を主走査方向にスキャンする際には、裏当てに対応する主走査画素データからなる裏当てライン領域および読取対象面に対応する主走査画素データからなる対象ライン領域により構成されるラインデータを生成するものである。基準階調レベル設定部65は、スキャンセンサ3により裏当て4のみを主走査方向にスキャンした際における主走査画素データごとの基準階調レベルを設定するものである。ラインエッジ検出部66は、ラインエッジ検出手段であり、上記基準階調レベル設定部65により設定された主走査画素データごとの基準階調レベルと、上記ラインデータ生成部64により生成されたラインデータにおける主走査画素データごとの階調レベルとの差に基づいて、ラインデータごとにラインエッジを検出するものである。輪郭検出部67は、輪郭検出手段であり、上記ラインエッジ検出部66により検出された複数のラインエッジから読取画像データに対する印字面画像データのエッジを構成する直線を算出し、検出するものである。また、処理部62は、RAM、ROM等のメモリとCPU(Central Processing Unit)とにより構成されている。スキャンセンサ3による原稿Pのスキャン時には、処理部62が後述する画像読取プログラムを処理部62の図示しないメモリに読み込んで演算を行う。なお、処理部62は、記憶部63と接続されており、適宜演算途中の数値を記憶部63に記録し、記録した数値を適宜記憶部63から取り出して演算を行う。
ここで、処理部62が演算することで、スキャンセンサ3による原稿Pのスキャンにより生成された複数のラインデータから生成される読取画像データや、読取画像データから検出されたエッジに基づいて切り取られた印字面画像データなどは、出力装置11により表示される。ここで、出力装置11は、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等である。また、生成された読取画像データや、読取対象画像データなどは、図示しないプリンタに出力することができる。また、記憶部63は、処理部62内に設けられていても良いし、他の装置(例えば、データベースサーバ)内に設けられていても良い。また、入力装置10および出力装置11は、画像読取装置1に搭載されていても良い。また、画像読取装置1がコンピュータシステムの一部を構成する場合は、画像読取装置1とは異なるコンピュータシステムの一部を構成する図示しない端末装置に搭載されていても良い。図示しない端末装置に入力装置10および出力装置11が搭載されている場合は、端末装置が画像読取装置1に有線、無線のいずれかの方法でアクセスすることができる構成となる。
記憶部63には、実施の形態1にかかる画像読取装置1の画像読取方法(エッジ検出方法も含む)が組み込まれた画像読取プログラムが記録されている。ここで、記憶部63は、ハードディスク装置等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリなど、あるいはこれらの組み合わせからなるストレージ手段により構成することができる。
また、上記画像読取プログラムは、必ずしも単一的に構成されるものに限られず、画像読取装置1が一部を構成するコンピュータシステムにすでに記憶されているプログラム、例えばOS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものであっても良い。また、図1に示す処理部62の機能を実現するための画像読取プログラムをコンピュータシステムが読み取り可能な記録媒体に記憶して、記録媒体に記録された画像読取プログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、実施の形態1にかかる画像読取装置1による原稿Pの読取、すなわちスキャンセンサ3による原稿Pのスキャンおよび読取画像データから読取対象画像データのエッジの検出を行っても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
次に、実施の形態1にかかる画像読取装置1による画像読取方法について説明する。図3は、実施の形態1にかかる画像読取装置の動作フローを示す図である。図4は、実施の形態1にかかる基準階調レベルと主走査方向画素データとの関係を示す図である。図5は、読取画像データを示す図である。
まず、画像読取装置1は、制御装置6により、白基準、黒基準の設定が行われる(ステップST101)。白基準の設定は、例えば、画像読取装置1による白紙の読み取りで行われる。制御装置6は、光源駆動回路8により光源2を駆動するとともに、モータ駆動回路9により搬送装置5を駆動し、白紙を搬送方向に搬送する。このとき、光源2が照射した光は、搬送装置5により搬送されている白紙により乱反射して、一部がスキャンセンサ3に入射する(図1のT3)。制御装置6は、搬送装置5により搬送方向に搬送されている白紙に光源2からの光が照射された状態で、スキャンセンサ3により、白紙を主走査方向に繰り返しスキャンさせる。処理部62のラインデータ生成部64は、スキャンセンサ3が光源2からの光を乱反射する白紙を主走査方向に繰り返しスキャンするので、複数のラインデータを生成する。制御装置6の処理部62は、生成された複数のラインデータにおける各主走査画素データを主走査画素位置(ラインデータにおける位置)ごとに平均化し、平均化された主走査画素データを記憶部63に記憶する。これにより、画像読取装置1に白基準が設定される。一方、黒基準の設定は、例えば、光源2から光が照射されていない状態で、画像読取装置1による裏当て4のみの読み取りで行われる。制御装置6は、光源駆動回路8により光源2を駆動せず、モータ駆動回路9により搬送装置5を駆動しない。制御装置6は、この状態、すなわち真っ暗な状態で、スキャンセンサ3により裏当て4のみを主走査方向に繰り返しスキャンさせる。処理部62のラインデータ生成部64は、スキャンセンサ3が真っ暗な状態で裏当て4のみを主走査方向に繰り返しスキャンするので、複数のラインデータを生成する。制御装置6の処理部62は、生成された複数のラインデータにおける各主走査画素データを主走査画素位置(ラインデータにおける位置)ごとに平均化し、平均化された各主走査画素データを記憶部63に記憶する。これにより、画像読取装置1に黒基準が設定される。
次に、画像読取装置1は、制御装置6により、基準階調レベルVtの設定が行われる(ステップST102)。基準階調レベルVtの設定は、画像読取装置1による裏当て4のみの読み取りで行われる。制御装置6は、光源駆動回路8により光源2を駆動し、モータ駆動回路9により搬送装置5を駆動しない。このとき、光源2が照射した光は、裏当て4の各ミラーライン41aおよび各ライン42で反射する。各ミラーライン41aでは、照射された光源2からの光をスキャンセンサ3に向けて反射しないミラー41により構成されているので、光源2が照射した光が全反射するがスキャンセンサ3に向けて反射しない(図1のT1)。一方、各ライン42では、照射された光源2からの光を乱反射して、乱反射した光源2からの光の一部がスキャンセンサ3に向けて反射するので、乱反射した光源2からの光の一部がスキャンセンサ3に入射する(図1のT2)。制御装置6は、裏当て4に光源2からの光が照射された状態で、スキャンセンサ3により裏当て4のみを主走査方向に繰り返しスキャンさせる。処理部62のラインデータ生成部64は、スキャンセンサ3が光源2からの光を反射する裏当て4のみを主走査方向に繰り返しスキャンするので、複数のラインデータ(裏当てライン領域のみから構成されるラインデータ)を生成する。制御装置6の基準階調レベル設定部65は、生成された複数のラインデータにおける各主走査画素データの階調レベルVinを主走査画素位置(ラインデータにおける位置)ごとに平均化し、平均化された主走査画素データごとの階調レベルを主走査画素データごとの基準階調レベルVtとして、記憶部63に記憶する。これにより、基準階調レベル設定部65は、スキャンセンサ3により裏当て4のみを主走査方向にスキャンした際における主走査画素データごとの基準階調レベルVtを設定する。
ここで、ミラーのうち乱反射手段である各ライン42を除く部分である各ミラーライン41aに対応する主走査画素データの階調レベルが低くなり、各ライン42が形成された部分に対応する主走査画素データの階調レベルが高くなる。つまり、実施の形態1にかかる裏当て4は、センサ方向非反射部分とセンサ方向反射部分とを有するので、スキャンセンサ3により裏当て4を主走査方向にスキャンした際には、センサ方向非反射部分に対応する主走査画素データの階調レベルが低くなり、センサ方向反射部分に対応する主走査画素データの階調レベルが高くなる。従って、基準階調レベル設定部65により設定された主走査画素データごとの基準階調レベルVtは、図4に示すように、一定ではなく周期的に変化する。
次に、制御装置6の処理部62は、図3に示すように、原稿Pの読取の開始指令、すなわちスキャンセンサ3によるスキャンの開始指令を受けたか否かを判断する(ステップST103)。ここでは、ユーザーが入力装置10により、画像読取装置1に原稿Pの読取の開始を指令したか否かを判断する。
次に、処理部62のラインデータ生成部64は、スキャンの開始指令を受けていると判断すると、ラインデータを生成する(ステップST104)。ここでは、処理部62は、まず、スキャンの開始指令を受けていると判断すると、光源2、スキャンセンサ3、搬送装置5を駆動する。処理部62は、光源2を光源駆動回路8により駆動、すなわち光源2から光を照射させる。また、処理部62は、搬送装置5を駆動、すなわちモータ53をモータ駆動回路9により回転させ、原稿Pをスキャンセンサ3と裏当て4との間に入り込ませる。また、処理部62は、スキャンセンサ3を所定の露光周期で駆動する。そして、ラインデータ生成部64は、例えば露光ごとにスキャンセンサ3にから出力されるデジタル画信号に基づいて、露光ごと、すなわち主走査方向ごとのラインデータを生成する。なお、生成されたラインデータは、適宜記憶部63に記録される。
ここで、原稿Pが薄く光源2からの光が原稿Pを透過する場合、裏当て4のうち原稿Pにより覆われた部分には、透過した光が到達する。裏当て4の各ミラーライン41aに到達した光は、各ミラーライン41aによりスキャンセンサ3に向かわずに反射する。各ミラーライン41aによる光の反射方向には、原稿Pがあるため、各ミラーライン41aにより反射された光は、原稿Pの印字面P1と反対側の面に到達して乱反射する。一方、各ライン42に到達した光は、各ライン42により乱反射し、一部がスキャンセンサ3に向けて反射される。各ライン42による光の反射方向には、原稿Pがあるため、各ライン42により反射された光は、原稿Pの印字面P1と反対側の面に到達して乱反射する。つまり、各ライン42によりスキャンセンサ3に向けて反射された光も、原稿Pの印字面P1と反対側の面に到達して乱反射する。これらにより、原稿Pを透過した光は、裏当て4で反射しても、原稿Pで乱反射することとなる。従って、裏当て4のうち各ミラーライン41aが原稿Pにより覆われた部分に対応する主走査画素データの階調レベルVinと、裏当て4のうち各ライン42が原稿Pにより覆われた部分に対応する主走査画素データの階調レベルVinとで差が発生することを抑制することができる。これにより、生成されたラインデータに、原稿P以外の情報が含まれることを抑制することができる。
次に、処理部62のラインエッジ検出部66は、主走査画素データの階調レベルVinが対応する主走査画素データの基準階調レベルVtに所定値ΔSを減算した基準階調レベル下限値Vt−ΔSを超え、基準階調レベルVtに所定値ΔSを加えた基準階調レベル上限値Vt+ΔS未満であるか否か(Vt−ΔS<Vin<Vt+ΔS)を生成されたラインデータにおける主走査画素データごとに判断する(ステップST105)。図4に示すように、主走査画素データごとの基準階調レベルVtは、一定ではなく周期的に変化する。一方、原稿Pの印字面P1に対応する主走査画素データ、特に印字面の端部近傍(露出する裏当て近傍)に対応する主走査画素データは、主走査画素データごとの階調レベルVinがほぼ一定となる。つまり、ラインデータの裏当てライン領域では、周期的に主走査画素データの階調レベルVinが変化、すなわち基準階調レベルVtと同様に変化する。対象ライン領域、特に対象ライン領域の端部近傍では、主走査画素データの階調レベルVinが変化せず一定となる。従って、裏当てライン領域と対象ライン領域との境界であるラインエッジE1では、主走査画素データの階調レベルVinが周期的な変化から一定となるので、ラインエッジである主走査画素位置における主走査画素データの階調レベルVinが対応する主走査画素データの基準階調レベル下限値Vt−ΔS以下、あるいは基準階調レベル上限値Vt+ΔS以上となる。
次に、処理部62のラインエッジ検出部66は、図3に示すように、主走査画素データの階調レベルVinが対応する主走査画素データの基準階調レベル下限値Vt−ΔS以下、あるいは基準階調レベル上限値Vt+ΔS以上のいずれかとなったと判断すると、階調レベルVinが対応する主走査画素データの基準階調レベル下限値Vt−ΔS以下、あるいは基準階調レベル上限値Vt+ΔS以上のいずれかとなった主走査画素データをラインエッジE1として検出する(ステップST106)。つまり、ラインエッジ検出部66は、主走査画素位置が同じ、基準階調レベル設定部65により設定された主走査画素データごとの基準階調レベルVtと、ラインデータ生成部64により生成されたラインデータにおける主走査画素データごとの階調レベルVinとの差に基づいて、すなわちラインデータにおける主走査画素データごとの階調レベルVinに基づいてラインエッジを検出する。これにより、ラインエッジ検出部66は、ラインデータにおける主走査画素データごとの階調レベルVinに基づいて、周期的な階調レベル、すなわち基準階調レベルVtの変化に対して主走査画素データの階調レベルVinが異なる変化をした場合に、異なる変化をした階調レベルVinの主走査画素データを生成されたラインデータのラインエッジE1として検出することができる。
次に、処理部62のラインエッジ検出部66は、検出されたラインエッジE1である主走査画素データに対応する主走査画素位置(主走査方向位置および副走査方向位置)をラインエッジ画素位置として記憶部63に記憶する(ステップST107)。
次に、処理部62のラインデータ生成部64は、全ラインデータを生成したか否かを判断する(ステップST108)。ここでは、ラインデータ生成部64は、原稿Pが搬送装置5により搬送方向に搬送されることで原稿Pの印字面P1をスキャンセンサ3により主走査方向および副走査方向にスキャンして、印字面P1の全ての領域のラインデータを生成したか否かを判断する。ラインデータ生成部64は、全ラインデータを生成していないと判断する(ステップST108否定)と、全ラインデータを生成するまで、繰り返しラインデータを生成する(ステップST104)。従って、ラインエッジ検出部66は、図5に示すように、各ラインデータCにおけるラインエッジE1を検出し(ステップST106)、ラインデータCごとのラインエッジ画素位置を記憶部63に記憶する(ステップST107)。なお、ラインデータ生成部64は、生成されたラインデータのすべての主走査画素データの階調レベルVinが対応する主走査画素データの基準階調レベル下限値Vt−ΔS以下、あるいは基準階調レベル上限値Vt+ΔS以上のいずれにもなっていないと判断しても、全ラインデータを生成したか否かを判断する(ステップST108)。
次に、処理部62の輪郭検出部67は、図3に示すように、全ラインエッジ画素位置に基づいてエッジを構成する直線を算出する(ステップST109)。つまり、輪郭検出部67は、検出された複数のラインエッジE1から、図5に示すように、全ラインデータからなる読取画像データ100に対する読取対象画像データ、すなわち原稿Pの印字面P1に対応する印字面画像データ200のエッジを構成する直線を算出する。輪郭検出部67は、例えば全ラインエッジ画素位置をハフ(Hough)変換することで直線を算出する。ハフ変換は、ノイズに対して強い直線を算出することができるものである。ここで、ラインエッジ検出部66が各ラインデータにおいて対象ライン領域と、対象ライン領域を挟んで構成される2つの裏当てライン領域との2つの境界のうち1つの境界のみをラインエッジE1として検出する場合は、読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジを構成する直線が1つしか算出されない。つまり、読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジのうち、一辺に対応した1つの直線のみが算出されることとなる。この場合、例えば、輪郭検出部67は、算出された1つの直線と、画像読取装置1により読み取りが行われる原稿Pのサイズとに基づいて、エッジのうち他の辺に対応する直線を算出する。これにより、輪郭検出部67は、読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジを構成するすべての直線を算出することができる。
次に、処理部62は、図3に示すように、印字面画像データを生成する(ステップST110)。画像読取装置1により原稿Pを読み取ると、図5に示すように、全ラインデータからなる読取画像データ100が生成される。読取画像データ100には、原稿Pの印字面P1に対応する印字面画像データ200と、裏当て4に対応する裏当て画像データ300とにより構成されている。処理部62は、上記輪郭検出部67により算出された直線から読取画像データ100から印字面画像データ200のみを生成する。
以上のように、実施の形態1にかかる画像読取装置1では、各ラインデータにおける主走査画素データごとの階調レベルVinに基づいて、周期的な基準階調レベルVtの変化に対して主走査画素データの階調レベルVinが異なる変化をした場合に、異なる変化をした階調レベルVinの主走査画素データを生成されたラインデータのラインエッジE1として検出し、検出された複数のラインエッジから読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジを構成する直線を算出することで、読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジを確実に検出することができる。つまり、原稿Pの印字面P1に対応する主走査画素データの階調レベルに拘わらず、読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジを確実に検出することができる。また、生成されたラインデータに、原稿P以外の情報が含まれることを抑制することができるので、原稿Pの印字面P1に対応する印字面画像データ200に、原稿P以外の情報が含まれることを抑制することができる。
また、上記実施の形態1では、各ライン42を白色の塗料により形成したが本発明はこれに限定されるものではない。各ライン42は、黒色の反射率よりも高い反射率を有する色のラインが形成されていれば良く、例えば灰色ラインであっても良い。
また、上記実施の形態1では、裏当て4のミラー41に形成される乱反射手段をライン42としたが本発明はこれに限定されるものではない。乱反射手段は、光源2からの光を乱反射するものであれば良く、例えば、ミラー41の表面に主走査方向において周期的に形成された凹凸部であっても良い。この場合は、裏当て4を凹凸部と、各凹凸部との間に形成されるミラーライン41aとが交互に主走査方向において周期的に形成されることなる。また、乱反射手段としては、ミラー41の表面に主走査方向において周期的に埋め込まれた灰色に着色したライン状の部材であっても良い。
[実施の形態2]
次に、実施の形態2にかかる画像読取装置について説明する。図6は、実施の形態2にかかる裏当ての構成例を示す図である。実施の形態2にかかる画像読取装置1が実施の形態1にかかる画像読取装置1と異なる点は、裏当て12の構成である。なお、実施の形態2にかかる画像読取装置1の基本的構成は、実施の形態1にかかる画像読取装置1の基本的構成とほぼ同一であるため、同一箇所の説明は省略あるいは簡略化する。
裏当て12は、図6に示すように、少なくともスキャンセンサ3と対向する部分が光を全反射する全反射部材により構成されている。全反射部材は、凹凸121が形成されている。凹凸121は、主走査方向において非周期的に形成されている。全反射部材としては、上述のミラー、アルミ箔、銀紙などがある。裏当て12がミラーの場合、凹凸121は、ミラーの表面、すなわちミラーのスキャンセンサ3と対向する面に形成されている。また、裏当て12がアルミ箔、銀紙の場合、凹凸121を設けると、搬送装置5により搬送された原稿Pの支持が困難となるので、裏当て12と原稿Pとの間に、光を透過する例えばガラス板などの透過支持部材を設け、透過支持部材により原稿Pを支持することが好ましい。裏当て12は、光を全反射し、凹凸が主走査方向において非周期的に形成された全反射部材により構成されているので、裏当て12に照射された光源2からの光は、全反射するがその反射方向がスキャンセンサ3に向かう方向と向かわない方向となる。従って、全反射部材のうち光源2からの光をスキャンセンサ3に向けて反射しない部分がセンサ方向非反射部分となり、全反射部材のうち光源2からの光をスキャンセンサ3に向けて反射する部分がセンサ方向反射部分となる。従って、裏当て12は、センサ方向非反射部分とセンサ方向反射部分とが主走査方向において非周期的に形成されるものである。
次に、実施の形態2にかかる画像読取装置1による画像読取方法について説明する。図7は、実施の形態2にかかる画像読取装置の動作フローを示す図である。図8は、実施の形態2にかかる基準階調レベルと主走査方向画素データとの関係を示す図である。なお、実施の形態2にかかる画像読取装置1による画像読取方法の基本的手順は、実施の形態1にかかる画像読取装置1による画像読取方法の基本的手順とほぼ同一であるため、同一箇所の説明は省略あるいは簡略化する。
まず、画像読取装置1は、制御装置6により、白基準、黒基準の設定が行われる(ステップST201)。
次に、画像読取装置1は、制御装置6により、基準階調レベルVtの設定が行われる(ステップST202)。基準階調レベルVtの設定は、画像読取装置1による裏当て12のみの読み取りで行われる。制御装置6は、光源駆動回路8により光源2を駆動し、モータ駆動回路9により搬送装置5を駆動しない。このとき、光源2が照射した光は、裏当て12のセンサ方向非反射部分とセンサ方向反射部分とで全反射する。センサ方向非反射部分では、光源2が照射した光が全反射するがスキャンセンサ3に向けて反射しない。一方、センサ方向反射部分では、光源2が照射した光がスキャンセンサ3に向けて全反射して、全反射した光源からの光がスキャンセンサ3に入射する。制御装置6は、裏当て12に光源2からの光が照射された状態で、スキャンセンサ3により裏当て12のみを主走査方向に繰り返しスキャンさせる。従って、処理部62のラインデータ生成部64が複数のラインデータ(裏当てライン領域のみから構成されるラインデータ)を生成し、基準階調レベル設定部65が生成された複数のラインデータにおける各主走査画素データの階調レベルVinを主走査画素位置(ラインデータにおける位置)ごとに平均化し、平均化された主走査画素データごとの階調レベルを主走査画素データごとの基準階調レベルVtとして、記憶部63に記憶する。これにより、基準階調レベル設定部65は、スキャンセンサ3により裏当て12のみを主走査方向にスキャンした際における主走査画素データごとの基準階調レベルVtを設定する。
ここで、実施の形態2にかかる裏当て12は、センサ方向非反射部分とセンサ方向反射部分とを有するので、スキャンセンサ3により裏当て12を主走査方向にスキャンした際には、センサ方向非反射部分に対応する主走査画素データの階調レベルが低くなり、センサ方向反射部分に対応する主走査画素データの階調レベルが高くなる。従って、基準階調レベル設定部65により設定された主走査画素データごとの基準階調レベルVtは、図8に示すように、一定ではなく非周期的に変化する。
次に、制御装置6の処理部62は、図3に示すように、原稿Pの読取の開始指令、すなわちスキャンセンサ3によるスキャンの開始指令を受けたか否かを判断する(ステップST203)。
次に、処理部62のラインデータ生成部64は、スキャンの開始指令を受けていると判断すると、ラインデータを生成する(ステップST204)。
ここで、原稿Pが薄く、光源2からの光が原稿Pを透過する場合、裏当て12のうち原稿Pにより覆われた部分には、透過した光が到達する。裏当て12のセンサ方向非反射部分に到達した光は、センサ方向非反射部分によりスキャンセンサ3に向かわずに全反射する。センサ方向非反射部分による光の反射方向には、原稿Pがあるため、センサ方向非反射部分により反射された光は、原稿Pの印字面P1と反対側の面に到達して乱反射する。一方、センサ方向反射部分は、センサ方向非反射部分によりスキャンセンサ3に向けて全反射する。センサ方向反射部分による光の反射方向には、原稿Pがあるため、センサ方向反射部分により反射された光は、原稿Pの印字面P1と反対側の面に到達して乱反射する。これらにより、原稿Pを透過した光は、裏当て12で反射しても、原稿Pで乱反射することとなる。従って、裏当て12のうちセンサ方向非反射部分が原稿Pにより覆われた部分に対応する主走査画素データの階調レベルVinと、裏当て12のうちセンサ方向反射部分が原稿Pにより覆われた部分に対応する主走査画素データの階調レベルVinとで差が発生することを抑制することができる。これにより、生成されたラインデータに、原稿P以外の情報が含まれることを抑制することができる。
次に、処理部62のラインエッジ検出部66は、主走査画素データの階調レベルVinが対応する主走査画素データの基準階調レベルVt´に所定値ΔSを減算した基準階調レベル下限値Vt´−ΔSを超え、基準階調レベルVt´に所定値ΔSを加えた基準階調レベル上限値Vt´+ΔS未満であるか否か(Vt´−ΔS<Vin<Vt´+ΔS)を生成されたラインデータにおける主走査画素データごとに判断する(ステップST205)。図8に示すように、主走査画素データごとの基準階調レベルVt´は、一定ではなく非周期的に変化する。一方、原稿Pの印字面P1に対応する主走査画素データ、特に印字面の端部近傍(露出する裏当て近傍)に対応する主走査画素データは、主走査画素データごとの階調レベルVinがほぼ一定となる。つまり、ラインデータの裏当てライン領域では、非周期的に主走査画素データの階調レベルVinが変化、すなわち基準階調レベルVt´と同様に変化する。対象ライン領域、特に対象ライン領域の端部近傍では、主走査画素データの階調レベルVinが変化せず一定となる。従って、裏当てライン領域と対象ライン領域との境界であるラインエッジE2では、主走査画素データの階調レベルVinが非周期的な変化から一定となるので、ラインエッジである主走査画素位置における主走査画素データの階調レベルVinが対応する主走査画素データの基準階調レベル下限値Vt´−ΔS以下、あるいは基準階調レベル上限値Vt´+ΔS以上となる。
次に、処理部62のラインエッジ検出部66は、図7に示すように、主走査画素データの階調レベルVinが対応する主走査画素データの基準階調レベル下限値Vt´−ΔS以下、あるいは基準階調レベル上限値Vt´+ΔS以上のいずれかとなったと判断すると、階調レベルVinが対応する主走査画素データの基準階調レベル下限値Vt´−ΔS以下、あるいは基準階調レベル上限値Vt´+ΔS以上のいずれかとなった主走査画素データをラインエッジE2として検出する(ステップST206)。つまり、ラインエッジ検出部66は、主走査画素位置が同じ、基準階調レベル設定部65により設定された主走査画素データごとの基準階調レベルVt´と、ラインデータ生成部64により生成されたラインデータにおける主走査画素データごとの階調レベルVinとの差に基づいて、すなわちラインデータにおける主走査画素データごとの階調レベルVinに基づいてラインエッジを検出する。これにより、ラインエッジ検出部66は、ラインデータにおける主走査画素データごとの階調レベルVinに基づいて、非周期的な階調レベル、すなわち基準階調レベルVt´の変化に対して主走査画素データの階調レベルVinが異なる変化をした場合に、異なる変化をした階調レベルVinの主走査画素データを生成されたラインデータのラインエッジE2として検出することができる。
次に、処理部62のラインエッジ検出部66は、検出されたラインエッジE2である主走査画素データに対応する主走査画素位置(主走査方向位置および副走査方向位置)をラインエッジ画素位置として記憶部63に記憶する(ステップST207)。
次に、処理部62のラインデータ生成部64は、全ラインデータを生成したか否かを判断する(ステップST208)。
次に、処理部62の輪郭検出部67は、全ラインエッジ画素位置に基づいてエッジを構成する直線を算出する(ステップST209)。
次に、処理部62は、印字面画像データを生成する(ステップST210)。
以上のように、実施の形態2にかかる画像読取装置1では、各ラインデータにおける主走査画素データごとの階調レベルVinに基づいて、非周期的な基準階調レベルVtの変化に対して主走査画素データの階調レベルVinが異なる変化をした場合に、異なる変化をした階調レベルVinの主走査画素データを生成されたラインデータのラインエッジE2として検出し、検出された複数のラインエッジから読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジを構成する直線を算出することで、読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジを検出することができる。つまり、原稿Pの印字面P1に対応する主走査画素データの階調レベルに拘わらず、読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジを確実に検出することができる。また、生成されたラインデータに、原稿P以外の情報が含まれることを抑制することができるので、原稿Pの印字面P1に対応する印字面画像データ200に、原稿P以外の情報が含まれることを抑制することができる。
なお、上記実施の形態1,2では、輪郭検出部67は、算出された1つの直線と、画像読取装置1により読み取りが行われる原稿Pのサイズとに基づいて、エッジのうち他の辺に対応する直線を算出するが、本発明はこれに限定されるものではない。ラインエッジ検出部66は、各ラインデータにおいて対象ライン領域と、対象ライン領域を挟んで構成される2つの裏当てライン領域との2つの境界をラインエッジとして検出しても良い。この場合、輪郭検出部67は、算出された2つの直線に基づいて、エッジのうち他の辺に対応する直線を算出し、読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジを構成するすべての直線を算出する。さらに、ラインデータ生成部64が全ラインデータから副走査方向におけるラインデータを生成して、ラインエッジ検出部66が副走査方向における各ラインデータにおいて対象ライン領域と、対象ライン領域を挟んで構成される2つの裏当てライン領域との2つの境界をラインエッジとして検出しても良い。この場合、輪郭検出部67は、算出された4つの直線に基づいて、読取画像データ100に対する印字面画像データ200のエッジを構成するすべての直線を算出する。