JP2021005793A - 画像読取装置 - Google Patents

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Shigeaki Nakamura
繁昭 中村
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Abstract

【課題】セットされた原稿のずれの検知と、ずれの使用者への報知を短時間で行う。【解決手段】セットされた原稿の全体を読み取る前、制御部は、判定用範囲の読み取りを画像読取部に行わせる。判定用範囲の画像データ(判定用画像データ)に基づき、制御部は、副走査方向の各ポイントでの原稿の主走査方向幅を求める。求めた主走査方向幅に基づき求めた傾きを用いて、制御部は、原稿がずれているか否かを判定する。ずれていると判定したとき、制御部は、原稿がずれていることを通知部に通知し、原稿がずれていないと判定したとき、セットされた原稿の全体の読み取りを画像読取部に行わせる。【選択図】図8

Description

本発明は、原稿台(コンタクトガラス)にセットされた原稿を読み取る画像読取装置に関する。
画像読取装置には、コンタクトガラス(プラテンガラス)を含むものがある。使用者は、コンタクトガラスに原稿をセットする(置く)。セットした原稿がずれていると、原稿の読み取りで得られる読取画像データの内容もずれる。そこで、セットされた原稿の傾きを検知する画像読取装置がある。反射型フォトセンサー(原稿検出センサー)を用いて、原稿の傾きを検知する技術の一例が特許文献1に記載されている。
具体的に、特許文献1には、原稿を載置する原稿台、原稿を保持するプラテンカバー、原稿台に沿って移動するキャリッジ、原稿の画像読取開始ラインよりも画像読取方向の前方で前原稿のサイズを検出する原稿サイズ検知用素子、原稿サイズ検知用素子の出力に基づいて原稿サイズを検知し、少なくとも二つの異なる原稿サイズ検知用素子が検出する原稿の端面を検知した時間に基づいて原稿が傾いているか否かを判断し、原稿の傾きを検知した場合、画像読取を中止する画像読取装置が記載されている。この構成により、装置の薄型化、安型化を維持しつつ、画像読取時間の短縮化を図ろうとする(特許文献1:請求項1、請求項10、請求項11、段落[0011]参照)。
特開2007−318744号公報
一般的に、原稿は矩形である。通常、コンタクトガラスも矩形である。コンタクトガラスの端にあわせて原稿をセットするようになっている。例えば、コピーの場合、セットした原稿が大きく傾いてセットされれば、用紙の印刷内容(例えば、文字列)も大きく傾く。傾きが大きい場合、見づらい。
また、位置がずれやすい原稿がある。用紙の湾曲、弾性によって、原稿台に原稿を置いてから押さえ板や手で原稿を押さえる前に、原稿がずれることがある。例えば、本、綴じられた原稿(ステープルされた原稿)は、位置がずれやすい傾向がある。そして、原稿がずれたままで読み取りを開始しないように、ずれの検知、ずれの使用者への報知を短時間で行うべきという問題がある。
特許文献1記載の画像読取装置では、複数の発光APSセンサー17と受光APSセンサー20を用いて、原稿サイズを検知する(特許文献1:段落[0040]〜[0059]、図4〜図7参照)。原稿のサイズ検知とともに原稿の傾きを検知する。サイズ検知と原稿読取は並行して行われると解される(特許文献1:段落[0068]、図8)。原稿全体を読み取るので、特許文献1では、ずれを検知するまでのキャリッジの移動量が大きくなり得る。セット位置のずれを短時間で検知することができない。また、画像読取の開始後、傾きを検知したときに読取が中止される。この場合、使用者は読取に関する設定を再度行わなくてはならない。操作手順が複雑、煩雑となり得る。特許文献1記載の技術では、上記の問題を解決することはできない。
本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、セットされた原稿のずれの検知と、ずれの使用者への報知を短時間で行う。
本発明に係る画像読取装置は、原稿台、画像読取部、画像データ生成部、通知部、制御部を含む。前記原稿台には、原稿がセットされる。前記画像読取部は、キャリッジ、イメージセンサー、移動機構を含む。前記キャリッジは、前記原稿台に向けて光を照射するランプを含む。前記イメージセンサーは、前記ランプから照射された光に基づき前記原稿を読み取る。前記原稿の読み取りのとき、前記移動機構は、副走査方向で前記キャリッジを移動させる。前記画像データ生成部は、前記イメージセンサーが出力するアナログ画像信号に基づき読取画像データを生成する。前記通知部は、使用者に通知を行う。セットされた前記原稿の全体を読み取る前、前記制御部は、判定用範囲の読み取りを前記画像読取部に行わせる。前記判定用範囲の読み取りで得られた判定用画像データに基づき、前記制御部は、副走査方向の各ポイントでの前記原稿の主走査方向幅を求める。求めた前記主走査方向幅に基づき、前記制御部は、前記原稿の傾きを求める。求めた前記傾きに基づき、前記制御部は、前記原稿がずれているか否かを判定する。前記原稿がずれていると判定したとき、前記制御部は、前記原稿がずれていることを前記通知部に通知させる。前記原稿がずれていないと判定したとき、前記制御部は、セットされた前記原稿の全体の読み取りを前記画像読取部に行わせる。前記判定用範囲は、読取開始ラインを端とし、副走査方向の幅が予め定められた判定読取幅である。前記読取開始ラインは前記原稿台の副走査方向で向かい合う辺のうちの一方の辺である。
本発明によれば、セット原稿がずれていることを短時間で検知することができる。また、ずれの使用者への報知を短時間で行うことができる。
実施形態に係る複合機の一例を示す図である。 実施形態に係る画像読取部の一例を示す図である。 実施形態に係る画像読取部の一例を示す図である。 実施形態に係る原稿押さえ部を開いた状態を上から見た図の一例を示す。 実施形態に係る判定用範囲の一例を示す図である。 実施形態に係る複合機での原稿の読み取りの流れの一例を示す図である。 実施形態に係る複合機での原稿の読み取りの流れの一例を示す図である。 実施形態に係る第1判定処理を説明するための図である。 実施形態に係る第2判定処理を説明するための図である。 実施形態に係る第3判定処理を説明するための図である。 実施形態に係る第4判定処理を説明するための図である。
以下、図1〜図11を用い、実施形態に係る画像読取装置を説明する。画像読取装置として、複合機100を例に挙げて説明する。複合機100は原稿を読み取り、読取画像データを生成する。複合機100は、生成した読取画像データに基づく印刷や送信を行える。複合機100は画像形成装置でもある。本実施形態の説明に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定せず単なる説明例にすぎない。
(複合機100)
図1を用いて、実施形態に係る複合機100を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
図1に示すように、複合機100は、制御部1、記憶部2、操作パネル3、印刷部4、画像読取部5を含む。
制御部1は複合機100の動作を制御する。制御部1は、コピーや送信のようなジョブでの動作を制御する。制御部1は、制御回路10、画像処理回路11、画像データ生成部12、通信部13を含む。制御回路10は、例えば、CPUである。制御回路10は、ジョブに関する処理、演算を行う。画像処理回路11は、例えば、ASICである。画像処理回路11は、読取画像データの画像処理を行って、出力用画像データを生成する。出力用画像データはジョブに用いられる。ジョブとしては、例えば、印刷ジョブや送信ジョブがある。
画像データ生成部12は、画像読取部5が原稿を読み取って出力したアナログ画像信号を処理する。そして、画像データ生成部12は読取画像データを生成する。制御部1は生成した読取画像データを記憶部2に記憶させる。画像データ生成部12は、例えば、アナログ画像信号を処理する回路を含む。アナログ画像信号を処理する回路は、例えば、増幅回路、オフセット回路、A/D変換回路である。A/D変換回路は、増幅回路、オフセット回路が調整したアナログ画像信号をディジタルデータ(読取画像データ)に変換する。例えば、画像データ生成部12は、グレー(モノクロ)の読取画像データを生成する(カラーでもよい)。例えば、画像データ生成部12は、1画素8〜10ビットの読取画像データを生成する。
また、画像データ生成部12は補正回路を含んでもよい。補正回路は、例えば、画像読取部5(ランプ61、イメージセンサー62)の特性に起因する歪みを補正する。例えば、補正回路は、シェーディング補正回路を含む。シェーディング補正回路は、読取画像データのシェーディング補正を行う。
通信部13は通信用のハードウェア(通信回路)とソフトウェアを含む。通信部13はコンピューター200やFAX装置300と通信する。コンピューター200は、例えば、PCやサーバーである。操作パネル3は宛先の設定を受け付ける。送信ジョブのとき、制御部1は、設定された宛先に向けて、出力用画像データを通信部13に送信させる(スキャン送信、FAX送信)。また、通信部13は、コンピューター200やFAX装置300からの印刷用データを受信する。制御部1は、受信した印刷用データに基づき印刷部4に印刷させる(プリントジョブ、FAX受信印刷)。
記憶部2はRAM、ROM、ストレージを含む。ストレージは、例えば、HDD又はSSDである。制御部1は、記憶部2のプログラムやデータに基づき、各部を制御する。
操作パネル3は使用者の設定を受け付ける。操作パネル3は、表示パネル31(通知部に相当)、タッチパネル32、ハードキー33を含む。制御部1は、メッセージや、設定用画面を表示パネル31に表示させる。制御部1は、操作用画像を表示パネル31に表示させる。操作用画像は、例えば、ボタン、キー、タブである。タッチパネル32の出力に基づき、制御部1は、操作された操作用画像を認識する。ハードキー33は、スタートキーやテンキーを含む。タッチパネル32、ハードキー33は使用者の設定操作(ジョブに関する操作)を受け付ける。例えば、操作パネル3は、原稿の読取に関する設定を受け付ける。例えば、操作パネル3は、読み取る原稿のサイズの設定を受け付ける。制御部1は操作パネル3の出力に基づき、設定内容を認識する。
印刷部4は、給紙部4a、用紙搬送部4b、画像形成部4c、定着部4dを含む。給紙部4aは給紙カセット、給紙ローラーを含む。給紙カセットは用紙を収容する。給紙ローラーは用紙を送り出す。印刷ジョブのとき、制御部1は用紙を給紙部4aに供給させる。用紙搬送部4bは、用紙搬送用の搬送ローラー対、搬送モーターを含む。搬送ローラー対は用紙を搬送する。搬送モーターは搬送ローラー対を回転させる。制御部1は用紙を用紙搬送部4bに搬送させる。
画像形成部4cは、例えば、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写ローラーを含む。制御部1は出力用画像データに基づくトナー像を画像形成部4cに形成させる。制御部1は搬送用紙へのトナー像の転写を画像形成部4cに行わせる。定着部4dは、ヒーター、定着用回転体、定着用モーターを含む。ヒーターは定着用ローラーを熱する。用紙は定着用回転体と接しつつ搬送される。これにより、トナー像が用紙に定着する。制御部1は転写されたトナー像の用紙への定着を定着部4dに行わせる。用紙搬送部4bは印刷済み用紙を機外に排出する。
(画像読取部5)
次に、図2、3を用いて、実施形態に係る画像読取部5を説明する。図2、図3は、実施形態に係る画像読取部5の一例を示す図である。図2は、画像読取部5を正面方向から見た図である。
画像読取部5の上面右側に原稿台51(コンタクトガラス)が配される。原稿台51は矩形の光を透過する板である(ガラス板)。原稿台51は、読取可能な原稿の最大サイズ以上の大きさとされる。原稿は原稿台51にセットされる(置かれる)。画像読取部5は原稿台51にセットされた原稿に光を照射する。画像読取部5は原稿の下側の面を読み取る。画像読取部5が出力するアナログ画像信号は制御部1に入力される。
図2に示すように、原稿押さえ部52が画像読取部5の上方に設けられる。原稿押さえ部52は開閉できる。複合機100の手前側を上下で振るように、原稿押さえ部52を開閉することができる。図2は、原稿押さえ部52が閉じられた状態を示す。原稿押さえ部52の下面には、原稿押さえ板53が取り付けられる。原稿押さえ板53は、例えば、白色の板である。原稿押さえ部52を閉じたとき、原稿押さえ部52は、原稿台51及びセットした原稿を上から覆う。原稿押さえ板53は、原稿台51にセットされた原稿を上から押さえる。
図3に示すように、画像読取部5は読取制御部50を含む。読取制御部50は画像読取部5の動作を制御する基板である。読取制御部50は、読取制御回路10、読取用メモリーを含む。読取制御部50は制御部1からの指示、信号を受け、原稿読取を制御する。
また、図2に示すように、画像読取部5は、筐体内に、キャリッジ6、移動機構7、を含む。移動機構7は、ベルト70、第1プーリー71、第2プーリー72、走査用モーター73を含む。
ベルト70は無端状である。ベルト70は各プーリーにかけ回される。ベルト70とキャリッジ6は接続される。走査用モーター73が画像読取部5に設けられる(図3参照)。走査用モーター73は第1プーリー71又は第2プーリー72を回転させる。走査用モーター73は正逆回転可能である。キャリッジ6を移動させるとき、読取制御部50は走査用モーター73を回転させる。これにより、ベルト70が周回する。ベルト70の周回にあわせ、キャリッジ6は水平方向(副走査方向、図2の左右方向)で移動する。原稿を読み取るとき、読取制御部50は、キャリッジ6を副走査方向に移動させる。走査用モーター73は、例えば、ステッピングモーターである。例えば、1ステップで、1ドット(読取ラインの1ピッチ)分、キャリッジ6が移動する。
なお、画像読取部5はホームポジションセンサー54を含む。ホームポジションセンサー54は、キャリッジ6がホームポジションにあるときと無いときとで出力レベルが変化する。ホームポジションセンサー54の出力は、読取制御部50に入力される。読取制御部50は、ホームポジションの出力レベルに基づき、キャリッジ6がホームポジションにあるか否かを認識できる。
キャリッジ6はCIS方式の読取ユニット(スキャンユニット)である。キャリッジ6は原稿台51にセットされた原稿を読み取る。なお、画像読取部5は、CCD方式の読取ユニットを有してもよい。キャリッジ6はランプ61とイメージセンサー62を含む。読み取りのとき、読取制御部50はランプ61を点灯させる。ランプ61は原稿に光を照射する。
読み取りのとき、読取制御部50はイメージセンサー62に読み取りを行わせる。イメージセンサー62は複数の受光素子(画素)を含む。受光素子は主走査方向(副走査方向と垂直な方向)で並んでいる。イメージセンサー62は、ラインセンサーである。原稿又は原稿押さえ板53で反射された光は、受光素子に入射する。各受光素子は、受光量(反射光量)に応じたアナログ画像信号を出力する。
(原稿のセット)
次に、図4を用いて、実施形態に係る原稿台51への原稿のセットの一例を説明する。図4は、実施形態に係る原稿台51への原稿セットの一例を示す図である。図4は、実施形態に係る原稿押さえ部52を開いた状態を上から見た図の一例を示す。
使用者は原稿台51に読み取る原稿をセット(載置)する。使用者は、読み取る面を下向きにする。図4に示すように、原稿台51には基準点Pが設定される。原稿台51を上方からみた場合、基準点Pは原稿台51の左上隅である。画像読取部5(複合機100)を正面からみた場合、基準点Pは原稿台51の左奥隅である。原稿を置くとき、使用者は、基準点Pに原稿の左上隅をあわせる。
基準点Pを通り、主走査方向と平行なラインが読取開始ラインL1である。原稿の一辺(左側の辺)と読取開始ラインL1とが重なるように原稿をセットすることが好ましい。原稿読み取りのとき、制御部1は、読取開始ラインL1からキャリッジ6を移動機構7に移動させる。制御部1は、副走査方向で向かい合う辺の一方側(読取開始ラインL1)から他方側(右側)に向けて、キャリッジ6を移動機構7に移動させる。キャリッジ6のホームポジションは、上から見て原稿台51の外側、かつ、読取開始ラインL1の近くとされる。言い換えると、読取開始ラインL1は、原稿台51の副走査方向で向かい合う辺のうち、キャリッジ6のホームポジションに近い方の辺である。
基準点Pを通り、副走査方向と平行なラインが位置合わせラインL2である。原稿の一辺(上側の辺、奥側の辺)と位置合わせラインL2とが重なるように原稿をセットすることが好ましい。
(ずれの判定の概要)
次に、図5を用いて、実施形態に係る複合機100が行うずれ判定の概要を説明する。図5は、実施形態に係る判定用範囲8の一例を示す図である。
制御部1は、セットされた原稿がずれているか否かを判定する。具体的に、セットされた原稿の全体を読み取る前、制御部1は、判定用範囲8の読み取りを画像読取部5に行わせる。言い換えると、制御部1は、判定用範囲8の読み取りを読取制御部50に指示する。この指示を受け、読取制御部50は、判定用範囲8の読み取りをランプ61、イメージセンサー62、移動機構7に行わせる。判定用範囲8は原稿がずれているか否かを判定するために読み取る範囲である。
図5を用いて、判定用範囲8の一例を説明する。図5は、原稿台51を上方からみた図である。図5において、判定用範囲8の一例を網掛けで図示している。図5に示すように、判定用範囲8は矩形、帯状である。判定用範囲8は原稿台51の読取開始ラインL1を端とする。判定用範囲8の副走査方向の幅は、判定読取幅W0である。判定読取幅W0は予め定められる。例えば、判定読取幅W0は50mm程度とできる。
なお、判定用範囲8の副走査方向の幅(判定読取幅W0)は50mmに限られない。判定読取幅W0は、50mmよりも短くてもよいし、長くてもよい。但し、判定読取幅W0は原稿台51の副走査方向の全幅よりも短くされる。また、判定読取幅W0は、読み取る原稿の副走査方向の幅よりも短くする。つまり、判定用範囲8の読み取りでは、制御部1は、セットされた原稿の全体を画像読取部5に読み取らせない。原稿の全体を読み取らないので、キャリッジ6の移動距離を抑えることができる。例えば、判定読取幅W0は、複合機100でコピー可能な定形サイズのうち、最小サイズの1/2以下とできる。
なお、判定用範囲8の主走査方向の幅は、決まっている。判定用範囲8の一辺は、位置合わせラインL2を端とする。例えば、画像読取部5は、主走査方向において、イメージセンサー62で読み取り可能な最大幅で判定用範囲8の読み取りを行う。
判定用範囲8の読み取りで得られた読取画像データ(判定用画像データ)に基づき、制御部1は、原稿台51にセットされた原稿がずれているか否かを判定する。原稿がずれていると判定したとき、制御部1は原稿がずれていることを通知する。例えば、制御部1は、表示パネル31での表示により、通知する。一方、原稿がずれていないと判定したとき、制御部1は、セットされた原稿の全体の読み取りを読取ユニットと移動機構7に行わせる。
具体的に、判定処理は4種類ある(第1判定処理、第2判定処理、第3判定処理、第4判定処理)。制御部1は4つの判定処理を行って、原稿台51にセットされた原稿がずれているかを判定する。各判定処理の詳細は後述する。
(原稿の読み取りの流れ)
次に、図6〜図11を用いて、実施形態に係る複合機100での原稿の読み取りの流れの一例を説明する。図6、図7は、実施形態に係る複合機100での原稿の読み取りの流れの一例を示す図である。図8は、実施形態に係る第1判定処理を説明するための図である。図9は、実施形態に係る第2判定処理を説明するための図である。図10は、実施形態に係る第3判定処理を説明するための図である。図11は、実施形態に係る第4判定処理を説明するための図である。
操作パネル3(タッチパネル32、ハードキー33)は、ジョブの開始指示を受け付ける。そして、図6のスタートは、操作パネル3が原稿セット後、原稿を読み取るジョブの開始指示を開け付けた時点である。
まず、制御部1は、原稿台51(セットされた原稿)のうち、判定用範囲8を画像読取部5に読み取らせる(ステップ♯1)。具体的に、制御部1は、判定用範囲8の読み取りを読取制御部50に指示する。この指示を受け、読取制御部50は、判定用範囲8の読み取りをキャリッジ6と移動機構7に行わせる。なお、判定用範囲8の読取後、読取制御部50は、キャリッジ6をホームポジションに戻す。
画像読取部5(イメージセンサー62)が出力したアナログ画像信号に基づき、制御部1は、判定用画像データ(判定用範囲8の読取画像データ)を生成する(ステップ♯2)。制御部1は、判定用画像データに基づき、原稿がずれているか否かを判定する。
次に、制御部1は、第1判定処理として、ステップ♯3〜ステップ♯9を行う。第1判定処理は、原稿台51にセットされた原稿が斜めにずれているか否かを判定するための処理である。図8を用いて、実施形態に係る第1判定処理の内容を説明する。
第1判定処理のとき、制御部1は、副走査方向の各ポイントでの原稿の主走査方向幅を求める(ステップ♯3)。各ポイントは、読取開始ラインL1から副走査方向で一定間隔ごとに設定される。一定間隔(ポイント間隔)は、例えば、約2mmである。なお、読取解像度が600dpiのとき、1ラインの幅(1ドット)は、約0.042mmである。つまり、各ポイントの副走査方向の間隔は、1ラインの読取幅よりも広くできる。
制御部1は、各ポイントでの原稿の主走査方向の幅を求める。図8のうち、原稿の隅部分を拡大した図の矢印は、各ポイントで求める主走査方向幅の一例を示す。ここで、原稿には厚みがある。原稿の端辺部分は原稿台51との段差となる。読取画像データでは、原稿の端辺の部分は、エッジとなる。原稿押さえ部52が閉じられている場合、原稿の端辺の部分は、高濃度となる(濃くなる)、なお、原稿押さえ部52を閉じないで読み取りを行ったとき、原稿がない部分では、光が反射されない。原稿がある部分は明るい画素値となり、原稿の無い部分は、画素値が濃くなる。この場合も判定用画像データでは、原稿の端辺部分にエッジができる。
そこで、制御部1は、判定用画像データのエッジ強調処理を行ってもよい。そして、ポイントに位置する主走査方向のラインの画像データに含まれる画素のうち、エッジの画素を認識する。そして、制御部1は、主走査方向で最も一方側(基準点Pに近い側、奥側、読取画像データの上側)に位置するエッジの画素(最上位画素)を認識する。また、制御部1は、主走査方向で最も他方側(基準点Pから遠い側、手前側、読取画像データの下側)に位置するエッジの画素(最下位画素)を認識する。制御部1は、最上位画素と最下位画素の間のドット数に、1画素の幅(ピッチ)を乗じることにより、主走査方向幅を求める。ポイントごとに、制御部1は、主走査方向幅を求める。
制御部1は、隣接するポイントの主走査方向幅の差の絶対値を求める(ステップ♯4)。具体的に、制御部1は、読取開始ラインL1からm番目のポイントの主走査方向幅と、読取開始ラインL1からm+1番目のポイントの主走査方向幅の差の絶対値を求める。なお、mは1以上の整数である。
制御部1は、求めたそれぞれの絶対値について傾きを求める(ステップ♯5)。つまり、制御部1は、原稿(端辺)の傾きを求める。具体的に、制御部1は、求めた絶対値をポイントの間隔(一定間隔)で除す。制御部1は、主走査方向の増加量を副走査方向の増加量で除す。
そして、制御部1は、求めた傾きがずれ判定範囲内か否かを確認する(ステップ♯6)。例えば、制御部1は、求めた絶対値のそれぞれについて、傾きを求めてもよい。そして、制御部1は、求めた傾きの平均値、最大値、又は、最小値がずれ判定範囲内か否かを確認してもよい。
また、制御部1は、求めた絶対値に基づき、絶対値の代表値を定めてもよい。例えば、制御部1は、求めた絶対値の最小値、最大値、又は、平均値を代表値とする。そして、制御部1は、代表値をポイント間隔で除して、傾きを求めてもよい。制御部1は、求めた傾きがずれ判定範囲内か否かを確認してもよい。
ここで、ずれ判定範囲は予め定められる。ここで、原稿の位置にずれが無い場合、主走査方向幅の差はゼロとなる。そのため、原稿がずれていない場合、傾きはゼロとなる。そこで、ずれ判定範囲はゼロよりも大きい。
一方、原稿が斜めにずれている場合、ずれが大きいほど、傾きは小さくなる。そのため、ずれ判定範囲は、第1閾値Th1未満である。第1閾値Th1は予め定められる。記憶部2は、第1閾値Th1を不揮発的に記憶する。第1閾値Th1は、斜めのずれをどれほど許容するかを設定するための値である。例えば、A4用紙の長辺は、約300mmである。副走査方向で5mm程度のずれを許容する場合、第1閾値Th1は60程度の大きさとすることができる(300÷5=60)。操作パネル3は、第1閾値Th1の設定を受け付けてもよい。この場合、制御部1は、操作パネル3で設定された第1閾値Th1を記憶部2に不揮発的に記憶させる。制御部1は、操作パネル3で設定された第1閾値Th1を用いる。
求めた傾きがずれ判定範囲内のとき(ステップ♯6のYes)、制御部1は、セットされた原稿が斜めにずれていると判定する(ステップ♯7)。この場合、制御部1は、原稿が斜めにずれていることを表示パネル31に通知させる(ステップ♯8)。例えば、制御部1は、セットされた原稿が斜めにずれていることを伝えるメッセージを表示パネル31に表示させる。一方、求めた傾きがずれ判定範囲外のとき(ステップ♯6のNo)、制御部1は、セットされた原稿が斜めにずれていないと判定する(ステップ♯9)。ステップ♯9の後、制御部1は、第2判定処理を開始する。
制御部1は、第2判定処理として、ステップ♯10〜ステップ♯15を行う。第2判定処理も、原稿台51にセットされた原稿が斜めにずれているか否かを判定するための処理である。特に、綴じられた原稿の斜めずれの検知を想定している。図9を用いて、実施形態に係る第2判定処理の内容を説明する。
セットされた原稿がステープル針で原稿が綴じられている場合がある。この場合、読み取る原稿(ページ)の他の原稿も原稿台51に載せられる。この場合でも、読み取るページ(読み取る原稿、一番下の原稿)がずれることがある。読み取るページよりも上のページが目隠しとなり、読み取るページのセット位置がずれに気づけない場合がある。
図9のうち、実線矩形は、読み取る原稿を示す。図9では、読み取る原稿自体は、セット位置が斜めにずれている状態である。図9のうち、破線矩形は、読み取る原稿以外のページの位置の一例を示す。読み取る原稿よりも上のページのセット位置は、ずれていない。この場合、求められる傾きの差の絶対値はゼロとなり得る。しかも、読み取る原稿よりも上のページが、読み取るページのずれを隠す。使用者は、原稿のセット位置のずれに気づきれない可能性がある。
また、原稿台51に載せられているので、読み取る原稿以外のページも読み取られる。読み取る原稿以外のページを読み取った結果に基づき、主走査方向幅が求められることがある。この場合、傾きがずれ判定範囲外となり得る。そこで、制御部1は、第2判定処理を行う。
制御部1は、傾きゼロの部分があるか否かを確認する(ステップ♯10)。言い換えると、制御部1は、求めた主走査方向幅の差の絶対値にゼロがあるか否かを確認する。傾きゼロの部分がないとき、制御部1は、ステップ♯16を行う(ステップ♯16に移行)。傾きゼロの部分があるとき(ステップ♯10のYes)、制御部1は、求めた傾きがゼロのときの主走査方向幅(図9の左側の2点鎖線部分)と求めた主走査方向幅の最大値(図9の右側の2点鎖線部分)との差の絶対値を求める(ステップ♯11)。
そして、制御部1は、ステップ♯11で求めた絶対値が第2閾値Th2以上か否かを判定する(ステップ♯12)。第2閾値Th2以上のとき(ステップ♯12のYes)、制御部1は、セットされた原稿が斜めにずれていると判定する(ステップ♯13)。この場合、制御部1は、原稿が斜めにずれていることを通知させる(ステップ♯14)。例えば、制御部1は、セットされた原稿が斜めにずれていることを伝えるメッセージを表示パネル31に表示させる。一方、求めた第2絶対値が第2閾値Th2未満のとき(ステップ♯12のNo)、制御部1は、セットされた原稿が斜めにずれていないと判定する(ステップ♯15)。ステップ♯15の後、制御部1は、第3判定処理を開始する。
なお、第2閾値Th2は予め定められる。記憶部2は、第2閾値Th2を不揮発的に記憶する。第2閾値Th2は、例えば、5mm程度とすることができる。操作パネル3は、第2閾値Th2の設定を受け付けてもよい。この場合、制御部1は、操作パネル3で設定された第2閾値Th2を記憶部2に不揮発的に記憶させる。制御部1は、操作パネル3で設定された第2閾値Th2を用いる。
次に、制御部1は、第3判定処理として、ステップ♯16〜ステップ♯20を行う。第3判定処理も、原稿台51にセットされた原稿が副走査方向でずれているか否かを判定するための処理である。図10を用いて、実施形態に係る第3判定処理の内容を説明する。
原稿は、基準点Pに合わせてセットすることが好ましい。また、読取開始ラインL1と原稿の端辺をあわせることが好ましい。しかし、図10に示すように、原稿が副走査方向にずれてセットされることがある。この場合、原稿の左側の端辺と読取開始ラインL1の間に大きな隙間ができる。原稿の内容の一部が欠けた読取結果となることがある。そこで、制御部1は、第3判定処理を行う。
制御部1は、第1間隔W1を求める(ステップ#16)。第1間隔W1は、読取開始ラインL1から原稿(読取開始ラインL1側の端辺)までの副走査方向の間隔である。制御部1は、判定用画像データに基づき、第1間隔W1を求める。
制御部1は、判定用範囲8の読取画像データにおいて、副走査方向で読取開始ラインL1との距離が最も近いエッジの画素を認識する。制御部1は、認識したエッジの画素から読取開始ラインL1の画素までのドット数に、副走査方向での1画素のピッチを乗ずる。制御部1は、乗算で得られた値を第1間隔W1とする。
そして、制御部1は、求めた第1間隔W1が予め定められた第3閾値Th3以上か否かを確認する(ステップ#17)。第3閾値Th3は予め定められる。記憶部2は、第3閾値Th3を不揮発的に記憶する。第3閾値Th3は、例えば、一般的に文書に設けられる原稿の余白を考慮して定めることができる。例えば、第3閾値Th3は、5mm〜1.5cm程度の間のいずれかの値とすることができる。また、操作パネル3は、第3閾値Th3の設定を受け付けてもよい。この場合、制御部1は、操作パネル3で設定された第3閾値Th3を記憶部2に不揮発的に記憶させる。制御部1は、操作パネル3で設定された第3閾値Th3を用いる。
求めた第1間隔W1が第3閾値Th3以上のとき(ステップ♯17のYes)、制御部1は、セットされた原稿が副走査方向でずれていると判定する(ステップ♯18)。この場合、制御部1は、原稿が副走査方向でずれていることを通知させる(ステップ♯19)。例えば、制御部1は、セットされた原稿が副走査方向でずれていることを伝えるメッセージを表示パネル31に表示させる。一方、求めた第1間隔W1が第3閾値Th3未満のとき(ステップ♯17のNo)、制御部1は、セットされた原稿が副走査方向でずれていないと判定する(ステップ♯20)。ステップ♯19の後、制御部1は、第4判定処理を開始する。
次に、制御部1は、第4判定処理として、ステップ♯21〜ステップ♯25を行う。第4判定処理は、原稿台51にセットされた原稿が主走査方向でずれているか否かを判定するための処理である。図11を用いて、実施形態に係る第4判定処理の内容を説明する。
原稿は、基準点Pに合わせてセットすることが好ましい。また、主走査方向の位置合わせラインL2と原稿の端辺をあわせることが好ましい。しかし、図11に示すように、原稿が主走査方向にずれてセットされることがある。この場合、原稿の位置合わせラインL2側の端辺(奥側、上側の端辺)と位置合わせラインL2の間に大きな隙間ができる。原稿の内容の一部が欠けた読み取り結果となることがある。そこで、制御部1は、第4判定処理を行う。
制御部1は、第2間隔W2を求める(ステップ#21)。第2間隔W2は、位置合わせラインL2から原稿(位置合わせラインL2側の端辺)までの主走査方向の間隔である。制御部1は、判定用画像データに基づき、第2間隔W2を求める。
制御部1は、判定用範囲8の読取画像データにおいて、主走査方向で位置合わせラインL2との距離が最も近いエッジの画素を認識する。制御部1は、認識したエッジの画素から位置合わせラインL2までのドット数に、主走査方向での1画素のピッチを乗ずる。制御部1は、乗算で得られた値を第2間隔W2とする。
そして、制御部1は、求めた第2間隔W2が予め定められた第4閾値Th4以上か否かを確認する(ステップ#22)。第4閾値Th4は予め定められる。記憶部2は、第4閾値Th4を不揮発的に記憶する。第4閾値Th4は、例えば、一般的に文書に設けられる原稿の余白を考慮して定めることができる。例えば、第4閾値Th4も、5mm〜1.5cm程度の間のいずれかの値とすることができる。また、操作パネル3は、第4閾値Th4の設定を受け付けてもよい。この場合、制御部1は、操作パネル3で設定された第4閾値Th4を記憶部2に不揮発的に記憶させる。制御部1は、操作パネル3で設定された第4閾値Th4を用いる。
求めた第2間隔W2が第4閾値Th4以上のとき(ステップ♯22のYes)、制御部1は、セットされた原稿が主走査方向でずれていると判定する(ステップ♯23)。この場合、制御部1は、原稿が主走査方向でずれていることを通知させる(ステップ♯24)。例えば、制御部1は、セットされた原稿が主走査方向でずれていることを伝えるメッセージを表示パネル31に表示させる。一方、求めた第2間隔W2が第4閾値Th4未満のとき(ステップ♯22のNo)、制御部1は、セットされた原稿が副走査方向でずれていないと判定する(ステップ♯25)。ステップ♯25の後、制御部1は、原稿の全体を画像読取部5に読み取らせる(ステップ#26)。
原稿の読み取りの開始前(ステップ#1の前)、操作パネル3は、原稿のサイズ、向きの設定を受け付ける。制御部1は、設定されたサイズの読み取りを画像読取部5に行わせる。ページ全体の読み取り後、制御部1は、本フローチャートを終了する(エンド)。制御部1は、読み取りで得られたページ全体の読取画像データに基づき、ジョブを実行する。
なお、複合機100では、連続読み取りを行うことができる。操作パネル3は連続読み取りの設定を受け付ける。連続読み取りでは、1枚の原稿を読み取っても、制御部1は、ジョブを開始しない。制御部1は、1枚の原稿読み取り後、読み取りを終了するか、読み取りを続けるかを確認するための確認画面を表示パネル31に表示させる。
操作パネル3が読み取りを終了する選択を受け付けたとき、制御部1は、読み取った複数枚の原稿の読取画像データに基づき、ジョブを行う。原稿を1枚読み取るごとに、読み取りに関する設定をしなくてすむ。
一方、操作パネル3が読み取りを続ける選択を続ける受け付けたとき、制御部1は、ステップ#1から処理を再度行う。読み取りを続ける選択を行う前に、使用者はセットする原稿を変える。読み取りの設定は、各ページで共通である。
ずれを通知したとき(ステップ#8、ステップ#14、ステップ#19、ステップ#24)、制御部1は、再読取の回数が上限回数T1に到達したか否かを確認する(ステップ#27)。上限回数T1は予め定められる。例えば、上限回数T1は、例えば、十〜数十回の間のいずれかの値とされる。記憶部2は、上限回数T1を不揮発的に記憶する。操作パネル3は、上限回数T1の設定を受け付けてもよい。この場合、制御部1は、操作パネル3で設定された上限回数T1を記憶部2に不揮発的に記憶させる。制御部1は、操作パネル3で設定された上限回数T1を用いる。
上限回数T1に到達していないとき(ステップ#27のNo)、制御部1は、判定用範囲8の再読取を画像読取部5に行わせる(ステップ#24)。制御部1は、原稿がずれていることを通知部に通知させて待ち時間の経過後、再読取を行わせる。再読取後、制御部1はステップ#2を実行する(ステップ#2に戻る)。再読取と再読取に基づくずれの判定が自動的に行われる。使用者は特別な設定、操作を行わなくてよい。
待ち時間は予め定められる。例えば、待ち時間は、数秒〜十秒のいずれかの値とされる。記憶部2は、待ち時間を不揮発的に記憶する。使用者は、待ち時間の間に原稿のセット位置を調整する。例えば、使用者は、原稿のセット位置をずらす。操作パネル3は、待ち時間の設定を受け付けてもよい。この場合、制御部1は、操作パネル3で設定された待ち時間を記憶部2に不揮発的に記憶させる。制御部1は、操作パネル3で設定された待ち時間を用いる。
上限回数T1に到達したとき(ステップ#27のYes)、制御部1は、フローチャートに関する処理を終了する(エンド)。つまり、制御部1は、再読取を強制的に終了する。例えば、使用者が原稿を置いたまま離れている可能性がある。そこで、意味のない再読取の繰り返しを終了し、無駄な動作の繰り返しを防ぐ。
このようにして、実施形態に係る画像読取装置(複合機100)は、原稿台51、画像読取部5、画像データ生成部12、通知部(表示パネル31)、制御部1を含む。原稿台51には、原稿がセットされる。画像読取部5は、キャリッジ6、イメージセンサー62、移動機構7を含む。キャリッジ6は、原稿台51に向けて光を照射するランプ61を含む。イメージセンサー62は、ランプ61から照射された光に基づき原稿を読み取る。原稿の読み取りのとき、移動機構7は、副走査方向でキャリッジ6を移動させる。画像データ生成部12は、イメージセンサー62が出力するアナログ画像信号に基づき読取画像データを生成する。通知部は、使用者に通知を行う。セットされた原稿の全体を読み取る前、制御部1は、判定用範囲8の読み取りを画像読取部5に行わせる。判定用範囲8の読み取りで得られた判定用画像データに基づき、制御部1は、副走査方向の各ポイントでの原稿の主走査方向幅を求める。求めた主走査方向幅に基づき、制御部1は、原稿の端辺の傾きを求める。求めた傾きに基づき、制御部1は、原稿がずれているか否かを判定する。原稿がずれていると判定したとき、制御部1は、原稿がずれていることを通知部に通知させる。原稿がずれていないと判定したとき、制御部1は、セットされた原稿の全体の読み取りを画像読取部5に行わせる。判定用範囲8は、読取開始ラインL1を端とし、副走査方向の幅が予め定められた判定読取幅W0である。読取開始ラインL1は原稿台51の副走査方向で向かい合う辺のうちの一方の辺である。
この構成によれば、限られた範囲(判定用範囲8)の読取画像データ(判定用画像データ)に基づきずれを判定するので、セットされた原稿が斜めにずれていることを、短時間で判定することができる。言い換えると、セットされた原稿が傾いていることを、速やかに認識することができる。原稿のずれ、斜め置きを速やかに使用者に知らせることができる。副走査方向での原稿の主走査方向幅の変化に基づき判定を行うので、原稿のセット位置の斜めずれを正確に判定することができる。
制御部1は、求めた傾きが予め定められたずれ判定範囲内のとき原稿がずれていると判定する。求めた傾きがずれ判定範囲外のとき、制御部1は原稿がずれていないと判定する。ずれ判定範囲は、0より大きく、予め定められた第1閾値Th1未満の範囲である。許容できないほど原稿が斜めにずれている場合に限り、原稿のずれを使用者に知らせることができる。原稿のずれ(傾き)がずれ判定範囲内の場合には、使用者に通知しないようにすることができる。
各ポイントの副走査方向の間隔は、1ラインの読取幅よりも広い。ポイントの数を判定用範囲8の副走査方向の画素数(ライン数)よりも減らすことができる。主走査方向幅を求める回数を減らすことができる。従って、原稿がずれているか否かを短時間で判定することができる。
制御部1は、求めた主走査方向幅の最大値と最小値の差の絶対値を求める。求めた絶対値が予め定められた第2閾値Th2以上のとき、制御部1は、原稿がずれていると判定する。求めた絶対値が第2閾値Th2未満のとき、制御部1は、原稿がずれていないと判定する。綴じられた原稿をセットする場合、見かけ上、セットされた原稿がずれていないように見えることがある。実際には、読み取る原稿(一番下の原稿、原稿台51と接する原稿)が斜めに傾いていることがある。読み取る原稿よりも上側の原稿が読み取る原稿を覆い隠すためである。このような場合でも、読み取る原稿のセット位置が斜めにずれていることを判定することができる。
判定用画像データに基づき、制御部1は、読取開始ラインL1から原稿までの副走査方向の間隔である第1間隔W1を求める。求めた第1間隔W1が予め定められた第3閾値Th3以上のとき、制御部1は、原稿がずれていると判定する。求めた第1間隔W1が第3閾値Th3未満のとき、制御部1は、原稿がずれていないと判定する。原稿のセット位置が副走査方向でずれている場合、読取開始ラインL1と原稿の間に大きな隙間ができる。副走査方向での原稿のセット位置のずれを判定することができる。
制御部1は、判定用画像データに基づき、判定用範囲8の主走査方向と平行な端辺から原稿までの主走査方向の間隔である第2間隔W2を求める。求めた第2間隔W2が予め定められた第4閾値Th4以上のとき、制御部1は、原稿がずれていると判定する。求めた第2間隔W2が第4閾値Th4未満のとき、制御部1は、原稿がずれていないと判定する。原稿のセット位置が主走査方向でずれている場合、判定用範囲8の主走査方向と平行な端辺と原稿の間に大きな隙間ができる。主走査方向での原稿のセット位置のずれを判定することができる。
原稿がずれていることを通知部に通知してから予め定められた待ち時間の経過後、制御部1は、判定用範囲8の再読取を画像読取部5に行わせる。再読取を行ったとき、判定用範囲8の再読取で得られた判定用画像データに基づき、制御部1は、原稿がずれているか否かを判定する。原稿がずれていると判定したとき、制御部1は、原稿がずれていることを通知部に再通知させる。原稿がずれていないと判定できるまで、制御部1は、再読取を繰り返させる。原稿のずれを通知したとき、一定時間(待ち時間)経過後、自動的に判定用範囲8の読み取りを再開することができる。原稿のずれの通知があったとき、使用者は、再読取の前にずれを直せばよい。ずれがないと判定できるまで、自動的に再読取が繰り返される。ずれがないと判定されるまで、使用者は、原稿のセット位置の調整を続ければよい。原稿のずれを改善するための操作手順を少なくする(簡素化する)ことができる。また、原稿全体の読み取りを中止するわけではないので、使用者は原稿読取の再設定をしなくてすむ。
再読取を予め定められた上限回数T1繰り返しても、原稿がずれていないと判定できないとき、制御部1は、再読取の繰り返しを終了する。いつまでも再読取が繰り返すことを防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
(1)上記の説明では、原稿を読み取るとき、判定用範囲8を読み取り、ずれを判定する例を説明した。操作パネル3が判定を行う設定を受け付けたときのみ、制御部1は、判定用範囲8を画像読取部5に読み取らせ、ずれを判定するようにしてもよい。
(2)上記の説明では、判定用範囲8を1つとする例を説明した。読取開始ラインL1(基準点P)を含む範囲を判定用範囲8とする例を説明した。しかし、判定用範囲8は複数でもよい。例えば、2つ目の判定用範囲8も帯状とする。2つ目の判定用範囲8の副走査方向の幅も、判定読取幅W0としてもよい。判定用範囲8の右側の端が読取開始ラインL1から原稿の副走査方向の長さだけ離れたラインと重なるように、2つ目の判定用範囲8を設定してもよい。
(3)上記の説明では、第1判定処理〜第4判定処理の4つの処理を行う例を説明した。しかし、4つの判定処理のうち、一部のみを行うようにしてもよい。この場合、操作パネル3は、4つの判定処理のうち、実行する判定処理の選択を受け付ける。制御部1は、実行すると選択された判定処理を行う。一方、制御部1は、実行すると選択されなかった判定処理を実行しないようにしてもよい(スキップしてもよい)。
本発明は、画像読取装置(画像形成装置)に利用可能である。
100 複合機(画像読取装置) 1 制御部
12 画像データ生成部 31 表示パネル(通知部)
5 画像読取部 51 原稿台
6 キャリッジ 61 ランプ
62 イメージセンサー 7 移動機構
8 判定用範囲 L1 読取開始ライン
Th1 第1閾値 Th2 第2閾値
Th3 第3閾値 Th4 第4閾値
W0 判定読取幅 W1 第1間隔
W2 第2間隔

Claims (8)

  1. 原稿がセットされる原稿台と、
    前記原稿台に向けて光を照射するランプを含むキャリッジと、前記ランプから照射された光に基づき前記原稿を読み取るイメージセンサーと、前記原稿の読み取りのとき、副走査方向で前記キャリッジを移動させる移動機構を含む画像読取部と、
    前記イメージセンサーが出力するアナログ画像信号に基づき読取画像データを生成する画像データ生成部と、
    使用者に通知を行う通知部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    セットされた前記原稿の全体を読み取る前、判定用範囲の読み取りを前記画像読取部に行わせ、
    前記判定用範囲の読み取りで得られた判定用画像データに基づき、副走査方向の各ポイントでの前記原稿の主走査方向幅を求め、
    求めた前記主走査方向幅に基づき、前記原稿の傾きを求め、
    求めた前記傾きに基づき、前記原稿がずれているか否かを判定し、
    前記原稿がずれていると判定したとき、前記原稿がずれていることを前記通知部に通知させ、
    前記原稿がずれていないと判定したとき、セットされた前記原稿の全体の読み取りを前記画像読取部に行わせ、
    前記判定用範囲は、読取開始ラインを端とし、副走査方向の幅が予め定められた判定読取幅であり、
    前記読取開始ラインは前記原稿台の副走査方向で向かい合う辺のうちの一方の辺である
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記制御部は、
    求めた前記傾きが予め定められたずれ判定範囲内のとき前記原稿がずれていると判定し、
    求めた前記傾きが前記ずれ判定範囲外のとき、前記原稿がずれていないと判定し、
    前記ずれ判定範囲は、0より大きく、予め定められた第1閾値未満の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 各前記ポイントの副走査方向の間隔は、1ラインの読取幅よりも広いことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  4. 前記制御部は、
    求めた前記主走査方向幅の最大値と最小値の差の絶対値を求め、
    求めた前記絶対値が予め定められた第2閾値以上のとき、前記原稿がずれていると判定し、
    求めた前記絶対値が前記第2閾値未満のとき、前記原稿がずれていないと判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記制御部は、
    前記判定用画像データに基づき、前記読取開始ラインから前記原稿までの副走査方向の間隔である第1間隔を求め、
    求めた前記第1間隔が予め定められた第3閾値以上のとき、前記原稿がずれていると判定し、
    求めた前記第1間隔が前記第3閾値未満のとき、前記原稿がずれていないと判定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記制御部は、
    前記判定用画像データに基づき、前記判定用範囲の主走査方向と平行な端辺から前記原稿までの主走査方向の間隔である第2間隔を求め、
    求めた前記第2間隔が予め定められた第4閾値以上のとき、前記原稿がずれていると判定し、
    求めた前記第2間隔が前記第4閾値未満のとき、前記原稿がずれていないと判定することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記制御部は、
    前記原稿がずれていることを前記通知部に通知してから予め定められた待ち時間の経過後、前記判定用範囲の再読取を前記画像読取部に行わせ、
    前記再読取を行ったとき、前記判定用範囲の再読取で得られた前記判定用画像データに基づき、前記原稿がずれているか否かを判定し、
    前記原稿がずれていると判定したとき、前記原稿がずれていることを前記通知部に再通知させ、
    前記原稿がずれていないと判定できるまで、前記再読取を繰り返させることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像読取装置。
  8. 前記制御部は、前記再読取を予め定められた上限回数繰り返しても、前記原稿がずれていないと判定できないとき、前記再読取の繰り返しを終了することを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
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