JP2007143036A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像読取対象の反射率に拘わらず読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを検出することができる画像読取装置1を提供すること。
【解決手段】画像読取対象である原稿Pの読取対象面である印刷面P1に光を照射する光源2と、印刷面P1をスキャンするスキャンセンサ3と、原稿Pを挟んでスキャンセンサ3と対向する位置に配置され、スキャンセンサ3によるスキャン中に電圧の印加の有無により、反射率が周期的に変化する液晶フィルム41を備える裏当て4と、スキャンされ生成された全読取画像データのラインごとの読取画像データ内の画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差、例えば隣り合う画素データの階調差、階調レベルのピーク間隔から印刷面Pに対応する原稿データのエッジを検出する制御装置5を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像読取装置に関し、さらに詳しくは、スキャンセンサにより、読取対象面をスキャンするイメージスキャナ、複写機、ファクシミリ、文字認識装置などを含む画像読取装置に関するものである。
従来の画像読取装置は、画像読取対象の読取対象面、例えば原稿の印刷面をスキャンセンサによるスキャンを実行する前に、このスキャンセンサはホワイトバランスのチェックを行う必要がある。このホワイトバランスのチェックは、原稿を挟んでスキャンセンサと対向する位置に配置される裏当てを原稿の印刷面をスキャンする前にスキャンすることで行われる。このホワイトバランスのチェック時には、スキャンセンサに入射する光の量が多いほど良い。従って、裏当てに照射された光が多く反射されることが良いため、この裏当ての反射率を高くする必要があった。このため、従来の画像読み取り装置では、裏当てに白色の部材が用いられていた。
また、従来の画像読取装置では、原稿の印刷面のスキャン時においてスキャンセンサは、この原稿以外の部分、すなわち裏当ての一部をもスキャンすることとなる。つまり、スキャンセンサによりスキャンされ生成された全読取画像データには、原稿領域と裏当て領域とが含まれることとなる。従って、従来の画像読取装置では、この全読取画像データから読取対象面に対応する対象読取画像データ、すなわち原稿の印刷面に対応する印刷面画像データのエッジを検出する必要がある。
ここで、エッジの検出は、主に反射率に基づく差、例えば全読取画像データの所定間隔ごとのラインの読取画像データにおける各画素の階調差によって行われる。しかしながら、従来の裏当てに白色の部材を用いた画像読取装置では、原稿の印刷面が白色である場合、原稿の端部近傍の印刷面の反射率と裏当ての反射率との差が大きくならずエッジの検出が困難であった。
そこで、従来の画像読取装置では、例えば特許文献1に示すように、この裏当てとして白色の部材と黒色の部材と備え、この白色の部材と黒色の部材とを切替可能なものがある。この従来の画像読取装置では、ホワイトバランスのチェック時に白色の部材を裏当てとして用い、原稿の印刷面のスキャン時に黒色の部材を裏当てとして用いる。これにより、エッジの検出を容易にするものである。
特開2004−056672号公報
しかしながら、上記特許文献1に示す画像読取装置では、印刷面が黒色の原稿をスキャンセンサによりスキャンした場合、原稿の端部近傍の印刷面の反射率と裏当ての反射率との差が大きくならずエッジの検出が困難であった。
また、裏当てとして白色の部材よりも反射率が低い灰色の部材を用いることも考えられる。しかし、裏当てとして灰色の部材を用いても、この裏当てと同様の反射率を有する印刷面の原稿をスキャンセンサによりスキャンした場合は、原稿の端部における印刷面の反射率と裏当ての反射率との差が大きくならずエッジの検出が困難であった。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像読取対象の反射率に拘わらず読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを検出することができる画像読取装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明では、画像読取対象の読取対象面に光を照射する光源と、前記読取対象面をスキャンするスキャンセンサと、前記画像読取対象を挟んで前記スキャンセンサと対向する位置に配置され、当該スキャンセンサによるスキャン中に反射率が周期的に変化する裏当てと、前記スキャンされ生成された全読取画像データのラインごとの読取画像データ内の画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差から前記読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを検出するエッジ検出手段と、を備えることを特徴とする。
また、この発明では、上記画像読取装置において、前記裏当ては、スキャンセンサのホワイトバランスのチェック時に、反射率を最も高くすることを特徴とする。
また、前記裏当ての反射率は、当該反射率の周期を前記スキャンセンサの露光周期以上の長い周期で変化させることを特徴とする。
これらの発明によれば、スキャンセンサのホワイトバランスのチェック時には、裏当ての反射率を最も高くする。従って、裏当てに光源から照射された光がこの裏当ての反射率が低い場合と比較して多く反射するので、スキャンセンサに入射する光の量を多くすることができる。これにより、確実にホワイトバランスのチェックを行うことができる。
スキャンセンサによる画像読取対象のスキャン中には、この画像読取対象の読取対象面とともにスキャンセンサの露光周期以上の長い周期で反射率が変化する裏当ての一部もスキャンされる。従って、このスキャンセンサによりスキャンされ、このスキャンセンサの露光ごとに生成された読取画像データの裏当て領域は、露光時における裏当ての反射率に基づいて生成されたものとなる。つまり、露光ごとに生成された読取画像データによっては、裏当て領域に反射率に基づいた差が生じていることとなる。これにより、生成された全読取画像データのラインごとの読取画像データには、少なくとも画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差が大きくなるものがある。従って、エッジ検出手段は、この画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差が大きくなるラインにおけるエッジを画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差から検出することができるので、読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを検出することができる。これにより、この画像読取対象の反射率に拘わらず読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを検出することができる。
また、エッジ検出手段は、反射率に基づく差が生じているラインの読取画像データ内の画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差から読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを検出することができるので、画像読取対象の形状が規格化されたものでなくても、この画像読取対象の輪郭に沿った対象読取画像データを生成することができる。
また、この発明では、上記画像読取装置において、前記裏当ては、電圧が印加されると電圧が印加されていない場合よりも反射率が減少する液晶フィルムを備えることを特徴とする。
この発明によれば、電圧が印加されていないと、裏当てに光源から照射された光が液晶分子の複屈折性により拡散し、透過率が低下することで反射率が高くなり、電圧が印加されると液晶分子が規則性をもって整列し、透過率が増加することで、反射率が低くなる。従って、電圧の印加の有無という簡単な制御で裏当ての反射率を周期的に変化させることができる。
また、この発明では、上記画像読取装置において、前記裏当ては、前記液晶フィルムのスキャンセンサ側と反対側に、当該液晶フィルムを透過した光を拡散反射する拡散反射部材をさらに備えることを特徴とする。
この発明によれば、電圧が印加された際に、この裏当てに入射され、透過した光が拡散反射部で拡散反射され、入射した方向に戻り難い。従って、電圧が印加された際における裏当ての反射率をさらに低下することができる。これにより、裏当ての反射率の変化幅を広くすることができ、エッジ検出手段は、この画像読取対象の反射率に拘わらず読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを確実に検出することができる。
ここで、裏当てに黒色の部材を用いた場合、画像読取対象が薄いと、この黒色の部材を用いた裏当てが読取対象面から見える。従って、この読取対象面が暗くなり、対象読取画像データの階調レベルが低下する虞がある。しかしながら、この発明によれば、画像読取対象を透過した光源から照射された光も、電圧が印加された際には、拡散反射部材で拡散反射され、この拡散反射部材と液晶フィルムとの間で拡散を繰り返すこととなる。つまり、液晶フィルムは、白色に見えることとなる。従って、対象読取画像データの階調レベルの低下を抑制することができる。
また、この発明では、上記画像読取装置において、前記エッジ検出手段は、前記全読取画像データの各ラインにおけるエッジを検出するラインエッジ検出手段と、前記全読取画像データの複数のラインのエッジを検出し、当該検出された複数のエッジから前記読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを構成する直線を算出する輪郭検出手段と、前記ラインエッジ検出手段と、輪郭検出手段とを選択する選択手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、画像読取対象の形状が規格化されたものである場合は、選択手段により輪郭検出手段による全読取画像データのエッジが構成する直線を算出することでエッジを検出する。画像読取対象の形状が規格化されたものでない場合は、選択手段によりラインエッジ検出手段による全読取画像データの各ラインにおけるエッジを検出する。従って、画像読取対象の形状に応じて、対象読取画像データの生成速度の向上と、画像読取対象の輪郭に沿った対象読取画像データの生成を選択することができる。
この発明にかかる画像読取装置は、スキャンセンサによるスキャン中に裏当ての反射率を周期的に変化させ、スキャンされ生成された全読取画像データの画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差を生じさせ、この差から読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを検出するので、画像読取対象の反射率に拘わらず読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを検出することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。また、下記の実施例では、画像読取装置としてイメージスキャナについて説明するがこの発明はこれに限定されるものではなく、複写機、ファクシミリ、文字認識装置などの画像読取対象の読取対象面をスキャンするものであればいずれであっても良い。
図1は、画像読取装置の概略構成例を示す図である。図2−1および図2−2は、液晶フィルムの構成例を示す図である。図1に示すように、画像読取装置1は、光源2と、スキャンセンサ3と、裏当て4と、制御装置5とにより構成されている。なお、6は、搬送装置である。また、71は、搬送装置6により送られる原稿Pを裏当て4とともに支持し、光を透過する例えばガラス板などの透過支持部材である。また、72は、光源2を駆動する光源駆動回路である。また、73は、後述する液晶フィルタ41を駆動するフィルム駆動回路である。また、74は、上記搬送装置6の後述するモータを駆動するモータ駆動回路である。また、8は、入力装置である。また、9は、出力装置である。
光源2は、この透過支持部材71と裏当て4とに支持された原稿Pに光を照射するものである。この光源2は、透過支持部材71を挟んで裏当て4と反対側に配置されている。つまり、この光源2は、透過支持部材71を介して、裏当て4に向かって光を照射するものである。なお、この光源2の駆動は、光源駆動回路72により行われる。この光源駆動回路72は、制御装置5により制御されるため、光源2による光の照射の制御は制御装置5により行われる。
スキャンセンサ3は、この透過支持部材71と裏当て4とに支持された原稿Pの読取対象面、この実施例では印刷面P1をスキャンするものである。このスキャンセンサ3は、透過支持部材71を挟んで裏当て4と反対側の、光源2の近傍に配置されている。スキャンセンサ3は、例えばCCD撮像素子をライン状(同図紙面鉛直方向)に配列したものであり、原稿Pの印刷面P1で反射した光源2から照射された光が入射され、露光ごとの読取画像データを生成するものである。
なお、このスキャンセンサ3は、その露光周期が制御装置5により制御されるものである。また、このスキャンセンサ3は、図示しないCCD撮像素子が撮像された印刷面P1の情報をR,G、B各成分のアナログ画信号として出力し、図示しない増幅回路によりこのアナログ画信号の増幅や信号レベルの調整が行われ、図示しないA/D変換器によりこのアナログ画信号がデジタル画信号に変換され、露光ごとのデジタル画信号が制御装置5に入力される。
ここで、このスキャンセンサ3の搬送装置6により原稿Pが送られる方向(以下、単に「搬送方向」と称する)と直交する方向(同図紙面鉛直方向)の幅は、この画像読取装置1により読取を行う画像読取対象である原稿Pうち、最もこの方向(同図紙面鉛直方向)の幅が広い原稿の幅よりも長い幅となるように設定されている。
裏当て4は、上記透過支持部材71とともに、搬送装置6により送られる原稿P(同図2点鎖線)を支持するものであり、この原稿Pを挟んでスキャンセンサ3と対向する位置に配置される。この裏当て4は、この画像読取装置1により読取を行う画像読取対象である原稿Pうち、搬送方向と直交する方向の幅が最も広い原稿の幅よりも長い幅となるように形成されている。この裏当て4の原稿P1と対向する部分、すなわち透過支持部材71を介してスキャンセンサ3と対向する部分には、液晶フィルム41が取り付けられている。また、この液晶フィルム41のスキャンセンサ側と反対側には、拡散反射部材であるミラー42が取り付けられている。
液晶フィルム41は、図2−1および図2−2に示すように、表面層41aと、第1透明電極層41bと、複数のカプセル41dが分散する本体層41cと、第2透明電極層41fと、裏面層41gとにより構成されている。表面層41aおよび裏面層41gは、透明な部材、例えばポリエステルフィルムなどにより形成されている。第1透明電極層41bおよび第2透明電極層41dは、透明導電膜であり、表面層41aと本体層41cとの間、本体層41cと裏面層41gとの間にそれぞれ配置されている。複数のカプセル41dは、例えばネマティック液晶の小滴であり、その内部に多数の液晶分子41eが含まれている。また、本体層41cは、透明な部材、例えばポリマーフィルムなどにより形成されている。つまり、この液晶フィルム41は、表面層41aと裏面層41gとの間に、スキャンセンサ側から第1透明電極層41b、本体層41c、第2電極層41dの順で積層されている。
この液晶フィルム41の第1透明電極層41bおよび第2透明電極層41fは、フィルム駆動回路73に接続されている。液晶フィルム41の駆動は、このフィルム駆動回路73により行われる。この光源駆動回路73には、この液晶フィルム41に電圧を印加する電圧供給手段73aと、スイッチ73bが備えられており、このスイッチ73bが制御装置5により制御される。つまり、液晶フィルム41へのフィルム駆動回路73による電圧の印加の制御は、制御装置5により行われる。
ここで、液晶フィルム41に電圧を印加した場合と、電圧を印加しない場合について説明する。制御装置5がフィルム駆動回路73のスイッチ73bをONとせずに、液晶フィルム41に電圧が印加されない場合は、図2−1に示すように、複数のカプセル41dの多数の液晶分子41eは、このカプセル41dの内壁に沿って並ぶこととなる。
光源2から照射された光は、透明支持部材71と裏当て4との間に原稿Pが支持されていないと、裏当て4、すなわち液晶フィルム41の表面層41aに入射する。表面層41aに入射した光は、第1透明電極層41bを介して本体層41cに入射される。そして、本体層41cの複数のカプセル41dに入射した光は、多数の液晶分子41eの複屈折性により拡散する。従って、液晶フィルム41の透過性が低下し、表面層41aから裏面層41gに向かってこの液晶フィルム41に入射した光源2から照射された光のうち、裏面層41gから表面層41aに向かう光が多くなる。つまり、液晶フィルム41は、透過性が低下することで、反射率が高く、例えば、反射率30%程度となる。つまり、裏当て4の反射率が高くなる。
一方、制御装置5がフィルム駆動回路73のスイッチ73bをONとし、液晶フィルム41、すなわち第1透明電極層41bと第2透明電極層41dとの間に電圧が印加された場合は、図2−2に示すように、複数のカプセル41dの多数の液晶分子41eは、この電圧が印加された方向、第1透明電極層41dから第2透明電極層41fに向かって、規則性をもって整列することとなる。
光源2から照射された光は、透明支持部材71と裏当て4との間に原稿Pが支持されていないと、裏当て4、すなわち液晶フィルム41の表面層41aに入射する。表面層41aに入射した光は、第1透明電極層41bを介して本体層41cに入射される。そして、本体層41cの複数のカプセル41dに入射した光は、多数の液晶分子41eが液晶フィルム41に入射した光とほぼ同一方向に整列するので、液晶分子41eにより屈折し難くなる。従って、液晶フィルム41の透過性が電圧を印加しない場合と比較して増加し、表面層41aから裏面層41gに向かってこの液晶フィルム41に入射した光源2から照射された光のうち、裏面層41gから表面層41aに向かう光が少なくなる。つまり、液晶フィルム41は、透過性が増加することで、反射率が電圧を印加しない場合と比較して低くなる。つまり、裏当て4の反射率が低くなる。
これにより、液晶フィルム41は、フィルム駆動回路73のスイッチ73bを制御装置5により周期的にON/OFFすることで、その反射率が周期的に変化する。つまり、電圧の印加の有無という簡単な制御で裏当て4の反射率を周期的に変化させることができる。
ここで、この液晶フィルム41(裏当て4)の搬送方向と直交する方向(同図紙面鉛直方向)の幅は、上記スキャンセンサ3と同様に、この画像読取装置1により読取を行う画像読取対象である原稿Pうち、最もこの方向(同図紙面鉛直方向)の幅が広い原稿の幅よりも長い幅となるように設定されている。従って、スキャンセンサ3は、原稿Pをスキャンする際には、原稿P以外の裏当て4、すなわち液晶フィルム41をもスキャンすることとなり、このスキャンセンサ3によりスキャンされ、露光ごとに生成された読取画像データ内には、画像読取対象領域と、この画像読取対象領域以外に裏当て領域が含まれることとなる。
ミラー42は、光を拡散反射させる拡散反射部材であり、図2−1に示すように、液晶フィルム41のスキャンセンサ側と反対側に配置されている。つまり、ミラー42は、この液晶フィルム41を透過した光を拡散反射するものである。なお、このミラー42の搬送方向と直交する方向(同図紙面鉛直方向)の幅は、上記液晶フィルム41と同様に、この画像読取装置1により読取を行う画像読取対象である原稿Pうち、最もこの方向(同図紙面鉛直方向)の幅が広い原稿の幅よりも長い幅となるように設定されている。
ここで、液晶フィルム41に電圧を印加しない場合は、上述のように、液晶フィルム41の透過性が低下し、反射率が高くなるが、表面層41aから入射した光のうちこの液晶フィルム41を透過するものもある。つまり、ミラー42には、この液晶フィルム41を透過した光が入射される。ミラー42に入射した光は、このミラー42により拡散反射するので、この拡散反射した光の一部が液晶フィルム41を透過し、表面層41aからスキャンセンサ側に出射する。従って、液晶フィルム41のスキャンセンサ側と反対側にミラー42を取り付けることで、電圧を印加しない場合における裏当て4の反射率をさらに高く、例えば反射率60%程度にすることができる。
また、液晶フィルム41に電圧を印加した場合は、上述のように、液晶フィルム41の透過性が増加し、反射率が低くなり、表面層41aから入射した光のうち、多くがこの液晶フィルム41を透過する。つまり、ミラー42には、多くのこの液晶フィルム41を透過した光が入射される。このミラー42に入射した光は、このミラー42により拡散反射するので、入射した方向に戻り難くなり、例えば反射率10%程度にすることができる。
ここで、原稿Pがスキャンセンサ3と裏当て4との間に入り込んでいる場合は、この原稿Pに入射した光源2から照射された光の一部が、この原稿Pを透過し液晶フィルム41に入射する。このとき、液晶フィルム41に電圧が印可されている場合には、液晶フィルム41を透過し、ミラー42に入射した光源2から照射された光も、ミラー42で拡散反射され、このミラー42と液晶フィルム41との間で拡散を繰り返すこととなる。つまり、液晶フィルム41は、白色に見えることとなる。従って、原稿Pが薄く、透過性が高くても、裏当てに黒色の部材を用いた場合のように、原稿データを構成する画素データの階調レベルが低くなることを抑制することができる。
制御装置5は、画像読取装置1を制御するものであり、読取対象面に対応する対象読取画像データ、すなわち印刷面に対応する原稿データのエッジを検出するエッジ検出手段として機能を有するものである。この制御装置5は、入出力部51と、処理部52と、記憶部53とで構成されている。この制御装置5には、上記入力装置8および出力装置9が接続されている。ここで、入力装置8は、入出力部51を介して、画像読取装置1による原稿Pの読取の開始指令や、後述するラインエッジ検出あるいは輪郭検出のいずれかを行わせるかの選択指令などの画像読取装置1の制御指示や、データの入力を行うものである。なお、この入力装置8は、例えばキーボード、マウス、マイク等の入力デバイスである。
処理部52は、エッジ検出手段であるエッジ検出部である。この処理部52は、ラインエッジ検出手段であるラインエッジ検出部54と、輪郭検出手段である輪郭検出部55と、選択手段である選択部56とを有する。また、処理部52は、RAM、ROM等のメモリとCPU(Central Processing Unit)とにより構成されている。スキャンセンサ3による原稿Pのスキャンの際には、この処理部52が後述する画像読取プログラムを処理部52の図示しないメモリに読み込んで演算を行う。なお、処理部52は、適宜演算途中の数値を記憶部53に格納し、格納した数値を適宜記憶部53から取り出して演算を行う。
処理部52が演算することで、ラインごとに生成された読取画像データを合わせた全読取画像データや、この全読取画像データから検出されたエッジに基づいて切り取られた原稿データなどは、入出力部51を介して出力装置9により表示される。ここで、出力装置9は、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等である。また、この作生成された全読取画像データや、この全読取画像データから切り取られた原稿データなどは、図示しないプリンタに出力することができる。また、記憶部53は、処理部52内に設けられていても良いし、他の装置(例えば、データベースサーバ)内に設けられていても良い。また、入力装置8および出力装置9を備えた図示しない端末装置から、画像読取装置1に有線、無線のいずれかの方法でアクセスすることができる構成であっても良い。
記憶部53には、この発明にかかる画像読取装置の画像読取方法(エッジ検出方法も含む)が組み込まれた画像読取プログラムが格納されている。ここで、記憶部53は、ハードディスク装置等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光磁気ディスク装置、またはフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ(CD−ROM等のような読み出しのみが可能な記憶媒体)や、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ等のストレージ手段、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
また、上記画像読取プログラムは、必ずしも単一的に構成されるものに限られず、コンピュータシステムにすでに記憶されているプログラム、例えばOS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものであっても良い。また、図1に示す処理部52の機能を実現するための画像読取プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶して、この記録媒体に記録された画像読取プログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりこの発明にかかる画像読取装置1による原稿Pの読取、すなわちスキャンセンサ3による原稿Pのスキャンおよび全読取画像データから原稿データのエッジの検出を実行しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
搬送装置6は、画像読取対象、この実施例では原稿Pをスキャンセンサ3と対向する位置に搬送するものである。この搬送装置6は、図1に示すように、対向して回転自在に支持された2つの搬送ローラ61,62と、搬送ローラ61を回転させる回転駆動手段であるモータ63とにより構成されている。モータ63が回転すると、搬送ローラ61が同図矢印A方向に回転する。原稿Pは、この搬送ローラ61の回転により、搬送ローラ61,62との間に入り込み、矢印Bに示す搬送方向に搬送される(同図2点鎖線)。なお、このモータ63の回転駆動は、モータ駆動回路74により行われる。このモータ駆動回路74は、制御装置5により制御されるため、搬送装置6による原稿Pの搬送制御は制御装置5により行われる。
次に、この実施例にかかる画像読取装置1による画像読取方法について説明する。図3は、実施例にかかる画像読取装置の動作フローである。図4は、露光周期と、駆動周期と、反射率との関係を示す図である。図5は、全読取画像データを示す図である。図6は、主走査方向のラインごとの読取画像データの階調差と距離との関係を示す図である。図7は、副走査方向のラインごとの読取画像データの階調レベルと距離との関係を示す図である。図8は、副走査方向のラインごとの読取画像データのピーク間隔と距離との関係を示す図である。
まず、制御装置5の処理部52は、原稿Pの読取の開始指令、すなわちスキャンセンサ3によるスキャンの開始指令を受けたか否かを判断する(ステップST1)。ここでは、ユーザーが入力装置8により、画像読取装置1に原稿Pの読取の開始を指令したか否かを判断する。
次に、制御装置5の処理部52は、スキャンの開始指令を受けていると判断すると、スキャンセンサ3のホワイトバランスチェックを行う(ステップST2)。ここでは、処理部52は、裏当て4の反射率を最も高くした状態で、スキャンセンサ3により裏当て4をスキャンさせる。具体的には、処理部52は、液晶フィルム41にフィルム駆動回路73を介して電圧を印加せず、液晶フィルム41の透過率を低下させ、反射率を高くした状態とする。また、光源2を光源駆動回路72により駆動、すなわち光源2から光を照射させる。このとき、搬送装置6を停止した状態、すなわち原稿Pがスキャンセンサ3と裏当て4との間に入り込まないようにする。つまり、スキャンセンサ3には、裏当て4で反射された光源2から照射された光T1が入射する。そして、処理部52は、スキャンセンサ3により裏当て4をスキャンさせる。上述のように、液晶フィルム41に電圧を印加しない場合は、裏当て4に光源2から照射された光が、液晶フィルム41に電圧を印加した場合のこの裏当て4の反射率が低い場合と比較して多く反射する。つまり、この光T1の量は、液晶フィルム41に電圧を印加した場合よりも多くなるので、スキャンセンサ3に入射する光の量を多くすることができる。これにより、スキャンセンサ3は、反射率の高い、すなわち白色に近い裏当てをスキャンするので、確実にホワイトバランスのチェックを行うことができる。
次に、制御装置5の処理部52は、スキャンセンサ3のホワイトバランスのチェックが終了すると、光源2、スキャンセンサ3、搬送装置6、液晶フィルム41を駆動する(ステップST3)。ここでは、処理部52は、光源2を光源駆動回路72により駆動、すなわち光源2から光を照射させる。また、処理部52は、搬送装置6を駆動、すなわちモータ63をモータ駆動回路74により回転させ、原稿Pをスキャンセンサ3と裏当て4との間に入り込ませる。また、処理部52は、図4に示すように、スキャンセンサ3を所定の露光周期S1で駆動する。
このとき、処理部52は、図4に示すように、液晶フィルム41にフィルム駆動回路73を介して電圧を印加する駆動周期S2が、スキャンセンサ3の露光周期S1以上の長い周期となるように、裏当て4を駆動する。ここでは、駆動周期S2をスキャンセンサ3の露光周期S1の約6倍の周期となるようにし、フィルム駆動回路73のスイッチ73bをONしている長さを露光周期S1の約5倍とし、OFFしている長さを露光周期S1とほぼ同じとする。つまり、処理部52は、フィルム駆動回路73を介して、液晶フィルム41にスキャンセンサ3が5回露光する間、電圧を印加し、次にスキャンセンサ3が1回する間、電圧を印加しないことを繰り返す。
従って、裏当て4の反射率は、スキャンセンサ3の露光周期S1以上の長い周期S2で反射率が変化する。ここでは、裏当て4は、同図に示すように、スキャンセンサ3が5回露光する間、反射率が低く、次にスキャンセンサ3が1回露光する間、反射率が高くなるように、周期的に反射率が変化する。これにより、スキャンセンサ3には、原稿Pの印刷面P1で反射された光源2から照射された光T2が入射するとともに、裏当て4で反射された光源2から照射された光T1も入射する。そして、スキャンセンサ3による原稿Pのスキャン中には、この原稿Pの印刷面P1とともにスキャンセンサ3の露光周期S1以上の長い周期(駆動周期S2)で反射率が変化する裏当て4の一部もスキャンされる。
次に、制御装置5の処理部52は、露光ごとの読取画像データを生成する(ステップST4)。ここでは、スキャンセンサ3は、露光ごとにスキャンセンサ3により撮像された印刷面P1および裏当ての一部の情報をR,G、B各成分のアナログ画信号から図示しない増幅回路およびA/D変換器を介してデジタル画信号に変換し、制御装置5に出力する。処理部52は、このデジタル画信号に基づいて、露光ごとの読取画像データを生成する。この処理部52により露光ごとに生成された読取画像データには、画像読取対象領域である原稿領域と、この原稿領域を挟むように、裏当て領域が存在する。この露光ごとに生成された読取画像データ内の原稿領域は、印刷面P1のうち、露光時にスキャンセンサ3と対向する位置の情報である。また、裏当て領域は、スキャンセンサ3と対向する印刷面P1を除く部分である裏当て4の一部の露光時における反射率に基づいた情報である。なお、生成された露光ごとの読取画像データは、適宜記憶部53に格納される。
次に、制御装置5の処理部52は、図5に示すように、この露光ごとに生成された読取画像データから全読取画像データ100を生成する(ステップST5)。この全読取画像データ100には、画像読取対象領域である原稿領域110と、裏当て領域120とにより構成され、この原稿領域110は、裏当て領域120に囲まれる。ここで、裏当て4の反射率が低い際に、スキャンセンサ3がスキャンし、生成された露光ごとの読取画像データの裏当て領域は、階調の低い画素データの集合となる(同図では、灰色)。一方、裏当て4の反射率が高い際に、スキャンセンサ3がスキャンし、生成された露光ラインごとの読取画像データの裏当て領域は、階調の高い画素データの集合となる(同図では、白色)。従って、裏当て領域120は、上述のように、裏当て4の反射率が周期的に変化するため主走査方向に縞模様となる。
次に、処理部52の選択部56は、印刷面P1に対向する原稿データ110のエッジの検出として、ラインエッジ検出と輪郭検出のいずれかが選択されているかを判断する(ステップST6)。ここでは、選択部56は、ユーザーが入力装置8により制御装置5に入力された選択指令、すなわち画像読取装置1により生成された原稿データ110のエッジの検出方法をラインエッジ検出あるいは輪郭検出のいずれかで行うかの指令に基づいて判断する。なお、このユーザーによるエッジの検出方法の選択は、画像読取装置1による原稿Pの読取の開始時、あるいは上記全読取画像データ100の生成後のいずれかで行われていれば良い。
次に、処理部52のラインエッジ検出部54は、選択部56によりラインエッジ検出が選択されたと判断すると、ラインごとのエッジを検出する(ステップST7)。ここで、ラインごとの読取画像データとは、主走査方向(同図横方向)あるいは副走査方向(同図縦方向)に一列に配列された画素データの集合をいう。
まず、全読取画像データのラインのうち、主走査方向のラインにおけるエッジの検出について説明する。処理部52のラインエッジ検出部54は、主走査方向のラインにおけるエッジの検出を主走査方向のラインごとの読取画像データ内の原稿領域と裏当て領域との反射率に基づく差によって行う。ここでは、主走査方向の各ラインの読取画像データを構成する画素データのうち主査走査方向に隣り合う画素データの階調差に基づいて行う。主走査方向のラインごとの読取画像データ内の裏当て領域における各画素データは、スキャンセンサ3の露光時に裏当て4の反射率は一定であるため、その階調レベルがほぼ同一となる。例えば同図のCにおける主走査方向のラインの読取画像データ内の裏当て領域は、スキャンセンサ3の露光時において反射率が低い状態の裏当て4の一部の情報である。従って、このCにおける主走査方向のラインの読取画像データ内の裏当て領域における各画素データの階調レベルは低く、図6に示すように、この裏当て領域における主走査方向に隣り合う画素データの階調差がほぼ0となる。
しかし、原稿Pの印刷面P1の背景が白などの反射率が高い場合は、Cにおける主走査方向のラインの読取画像データの原稿領域のうち印字領域に相当しない背景領域の階調レベルは、裏当て領域の階調レベルと比較して高くなる。つまり、この原稿Pの印刷面P1の搬送方向と直交する方向における両端部の情報であるこの原稿領域の両端部の画素データの階調レベルは、裏当て領域の階調レベルと比較して高くなる。従って、Cにおける主走査方向のラインの読取画像データの裏当て領域と原稿領域のうち背景領域との階調差が大きくなる。そこで、ラインエッジ検出部54は、主走査方向のラインごとの読取画像データの主走査方向に隣り合う画素の階調差を主走査方向の両端部の裏当て領域から原稿領域に向かって順に算出し、算出された階調差が最初に所定閾値、例えば同図C1を超えた場合に、所定閾値C1を超えた近傍の画素データをエッジとして検出する。これにより、主走査方向のラインにおけるエッジを副走査方向に連続して検出することができ、印刷面P1に対応する原稿データのうち主走査方向のラインごとのエッジを検出することができる。
なお、主走査方向のラインごとの読取画像データには、裏当て領域がスキャンセンサ3の露光時において反射率が高い状態の裏当て4の一部の情報であるものがある。このような読取画像データ内の裏当て領域における各画素データは、階調レベルが高くなるため、原稿Pの印刷面P1の背景が白などの反射率が高い場合に、主走査方向のラインの読取画像データ内の裏当て領域と原稿領域のうち背景領域との階調差が大きくならない場合がある。従って、算出された階調差が最初に所定閾値を超えるのが原稿領域の背景部分と印字部分との境界となり、ラインエッジ検出部54がこの背景部分と印字部分との境界近傍の画素データをエッジとして検出する虞がある。
この場合は、ラインエッジ検出部54は、このエッジとして検出した画素データの近傍の算出された階調差の周期性に基づいて、エッジを誤検出したか否かを判断することが好ましい。上述のように、ラインエッジ検出部54がエッジを正しく検出した場合は、エッジとして検出した画素データの近傍の階調レベルは、図7に示すように、副走査方向に一定の周期性をもって変化する。一方、ラインエッジ検出部54が原稿Pの背景部分と印字部分の境界近傍の画素データの階調レベルの変化には、ほとんどの場合周期性は存在しない。このように、ラインエッジ検出部54では、検出したエッジの近傍の画素データが、周期性をもって変化するか否かを判断することにより、正しく検出されたか否かを判断することができる。
なお、ラインエッジ検出部54は、主走査方向のラインのエッジを誤検出した場合は、誤検出した主走査方向のラインにおけるエッジを削除しても良い。また、この誤検出した主走査方向のラインと副走査方向において隣り合う主走査方向のラインのエッジE1に基づいた予測により、エッジとする画素データを決定しても良い。
次に、全読取画像データのラインのうち、副走査方向のラインにおけるエッジの検出について説明する。処理部52のラインエッジ検出部54は、副走査方向のラインにおけるエッジの検出を副走査方向のラインごとの読取画像データ内の原稿領域と裏当て領域との反射率に基づく差によって行う。ここでは、副走査方向の各ラインの読取画像データを構成する画像データの階調レベルのピーク間隔に基づいて行う。副走査方向のラインごとの読取画像データ内の裏当て領域における各画素データは、液晶フィルム41の駆動周期に応じて反射率が変化するため、その階調レベルが周期的に変化する。例えば図5のDにおける副走査方向のラインの読取画像データ内の裏当て領域における各画素データの階調レベルに基づくピーク間隔は、図8に示すように、一定となる。
しかし、原稿Pの印刷面P1の搬送方向における背景と印字との間隔は、上記駆動周期ほど周期的でない。つまり、原稿領域では、副走査方向において隣り合う画素データの階調レベルの変化が規則的でなく、ピーク間隔が一定とはなり難い。そこで、ラインエッジ検出部54は、副走査方向のラインごとの読取画像データの各画素データの階調レベルに基づくピーク間隔を副走査方向の両端部の裏当て領域から原稿領域に向かって順に算出し、算出されたピーク間隔が最初に所定閾値、例えば同図D1を超えた場合に、所定閾値D1を超えたピーク間隔と、所定閾値D1を超える前のピーク間隔との間に位置する画素データをエッジとして検出する。これにより、副走査方向のラインにおけるエッジを主走査方向に連続して検出することができ、印刷面P1に対応する原稿データのうち副走査方向のラインごとのエッジを検出することができる。これらにより、ラインエッジ検出部54は、印刷面P1に対応する原稿データの各方向のラインごとのエッジを検出する。
次に、制御装置5の処理部52は、上記ラインエッジ検出部54により検出された印刷面P1に対応する原稿データの各方向のラインごとのエッジとする画素データを境界として、全読取画像データ100から原稿データ110を切り取り、原稿データ110を生成する(ステップST10)。このように、生成された全読取画像データ100の主走査方向および副走査方向のラインごとの読取画像データには、少なくとも原稿領域と裏当て領域との反射率に基づく差、ここでは階調差およびピーク間隔が大きくなるものがある。従って、エッジ検出手段は、この画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差が大きくなるラインにおけるエッジを画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差から検出することができる。これにより、読取対象面に対応する対象読取画像データ、すなわち印刷面P1に対応する原稿データのエッジを検出することができるので、この印刷面P1の反射率に拘わらず全読取画像データのうち印刷面P1に対応する原稿データのエッジを検出することができる。
また、ライン検出手段であるラインエッジ検出部54は、反射率に基づく差が生じているラインの読取画像データ内の画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差から読取対象面に対応する対象読取画像データ、すなわち印刷面P1に対応する原稿データのエッジを検出することができるので、原稿Pの形状が規格化されたものでなくても、この原稿Pの輪郭に沿った原稿データを生成することができる。
さらに、この画像読取装置1では、生成された全読取画像データから印刷面P1に対応する原稿データのエッジを直接検出することができるので、従来のように、プレスキャンをしなくとも、原稿データを生成することができる。
次に、処理部52の輪郭検出部55は、選択部56により輪郭検出が選択されたと判断すると、複数のラインのエッジを検出する(ステップST8)。つまり、主走査方向(同図横方向)の複数のラインのエッジを検出し、副走査方向(同図縦方向)の複数のラインのエッジを検出する。なお、各方向のラインのおけるエッジの検出は、上記ラインエッジ検出部54によるエッジの検出方法と同様であるのでその説明は省略する。
次に、処理部52の輪郭検出部55は、検出された複数のエッジからエッジを構成する直線を算出する(ステップST9)。ここでは、図5に示すように、検出された主走査方向の複数のラインにおけるエッジから、主走査方向のラインごとのエッジを構成する直線E1を算出し、検出された副走査方向の複数のラインにおけるエッジから、副走査方向のラインごとのエッジを構成する直線E2を算出する。この算出方法としては、例えばハフ変換がある。このハフ変換は、任意の二つの点の基準点に対する位置から直線を算出するものである。つまり、ハフ変換を用いると、2つの主走査方向のラインにおける検出された各エッジの位置および2つの副走査方向のラインにおける検出された各エッジの位置から直線E1,E2を算出することができる。なお、算出方法は、ハフ変換に限定されるものではなく、最小二乗法などを用いても良い。
次に、制御装置5の処理部52は、上記輪郭検出部55により算出された走査方向のラインごとのエッジを構成する直線E1および副走査方向のラインごとのエッジを構成する直線E2を境界として、全読取画像データ100から原稿データ110を切り取り、原稿データ110を生成する(ステップST10)。このように、輪郭検出手段である輪郭検出部55は、全読取画像データのラインごとのエッジを検出せずに、任意の複数のラインにおけるエッジを検出し、この検出された複数のエッジから読取対象面に対応する対象読取画像データ、すなわち印刷面P1に対応する原稿データのエッジを構成する直線を、原稿データのラインごとに検出されたエッジに置き換えるので、原稿データの生成速度を向上することができる。特に、原稿Pの形状が規格化されたものであれば、走査方向のラインごとのエッジを構成する直線E1および副走査方向のラインごとのエッジを構成する直線E2がそれぞれ一本となるので、この原稿Pの輪郭に沿った原稿データを生成することもできる。
また、制御装置5の選択部56は、上記ラインエッジ検出と輪郭検出とを選択することができるので、画像読取対象である原稿Pの形状に応じて、原稿データの生成速度の向上と、原稿Pの輪郭に沿った原稿データの生成を選択することができる。
なお、実施例では、原稿Pが規格化されたものでない場合は、液晶フィルム41の駆動周期をスキャンセンサ3の露光周期に近づける、好ましくは同期させる。これにより、主走査方向および副走査方向のラインにおけるエッジを詳細に検出することができ、原稿データの輪郭をさらに原稿Pに沿ったものとすることができる。
また、上記実施例において、制御装置5は、フィルム駆動回路73により液晶フィルム41への電圧の印加する際に、この印可する電圧を変化させても良い。液晶フィルム41は、印可される電圧に応じて、透過率が変化する。具体的には、液晶フィルム41は、所定電圧以上印加されるまでは、印加される電圧の増加に応じて、透過率が高くなり、反射率が低下する。従って、例えば予め原稿Pの反射率を検出し、この原稿Pの反射率に応じて、液晶フィルム41に印加する電圧を変更しても良い。
以上のように、この発明にかかる画像読取装置は、裏当てによりホワイトバランスのチェックを行う画像読取装置に有用であり、特に、画像読取対象の反射率に拘わらず読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを検出するのに適している。
実施例にかかる画像読取装置の概略構成例を示す図である。 液晶フィルムの構成例(反射率(高))を示す図である。 液晶フィルムの構成例(反射率(低))を示す図である。 実施例にかかる画像読取装置の動作フローである。 露光周期と、駆動周期と、反射率との関係を示す図である。 全読取画像データを示す図である。 主走査方向におけるラインごとの読取画像データの階調差と距離との関係を示す図である。 副走査方向におけるラインごとの読取画像データの階調レベルと距離との関係を示す図である。 副走査方向におけるラインごとの読取画像データのピーク間隔と距離との関係を示す図である。
符号の説明
1 画像読取装置
2 光源
3 スキャンセンサ
4 裏当て
41a 表面層
41b 第1透明電極層
41c 本体層
41d カプセル
41e 液晶分子
41f 第2透明電極層
41g 裏面層
42 ミラー(拡散反射部材)
5 制御装置
51 入出力部
52 処理部(エッジ検出手段)
53 記憶部
54 ラインエッジ検出部(ラインエッジ検出手段)
55 輪郭検出部(輪郭検出手段)
56 選択部(選択手段)
6 搬送装置
71 透過支持部材
72 光源駆動回路
73 フィルム駆動回路
74 モータ駆動回路
8 入力装置
9 出力装置
100 全読取画像データ
110 原稿領域(原稿データ)
120 裏当て領域
P 原稿(画像読取対象)
P1 印刷面(読取対象面)

Claims (6)

  1. 画像読取対象の読取対象面に光を照射する光源と、
    前記読取対象面をスキャンするスキャンセンサと、
    前記画像読取対象を挟んで前記スキャンセンサと対向する位置に配置され、当該スキャンセンサによるスキャン中に反射率が周期的に変化する裏当てと、
    前記スキャンされ生成された全読取画像データのラインごとの読取画像データ内の画像読取対象領域と裏当て領域との反射率に基づく差から前記読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを検出するエッジ検出手段と、
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記裏当ては、スキャンセンサのホワイトバランスのチェック時に、反射率を最も高くすることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記裏当ての反射率は、当該反射率の周期を前記スキャンセンサの露光周期以上の長い周期で変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像読取装置。
  4. 前記裏当ては、電圧が印加されると電圧が印加されていない場合よりも反射率が減少する液晶フィルムを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像読取装置。
  5. 前記裏当ては、前記液晶フィルムのスキャンセンサ側と反対側に、当該液晶フィルムを透過した光を拡散反射する拡散反射部材をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記エッジ検出手段は、
    前記全読取画像データの各ラインにおけるエッジを検出するラインエッジ検出手段と、
    前記全読取画像データの複数のラインのエッジを検出し、当該検出された複数のエッジから前記読取対象面に対応する対象読取画像データのエッジを構成する直線を算出する輪郭検出手段と、
    前記ラインエッジ検出手段と、輪郭検出手段とを選択する選択手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像読取装置。
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