JP2008254447A - 繊維強化複合材料の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量でありながら、強度や弾性率等の力学物性が優れる、繊維体積含有率(Vf)の高い、具体的には約45%以上の繊維強化複合材料を、RTM法で生産性良く、具体的にはできるだけ短い時間で製造する製造法を提供すること。
【解決手段】60〜180℃の範囲に含まれる特定温度Tに保持した型内に配置した強化繊維基材に、t≦10、t≦60、1<t/t≦6.0(t:注入開始から注入終了までの時間(分)、t:注入開始から脱型開始までの時間(分))を満たすように、熱硬化性樹脂組成物を注入し、型温をTに保持して加熱硬化する繊維強化複合材料の製造法。
【選択図】なし

Description

本発明は型内に配置した強化繊維基材に液状の熱硬化性樹脂組成物を含浸し加熱硬化する繊維強化複合材料の製造法に関する。
強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化複合材料は、強化繊維とマトリックス樹脂の利点を活かした材料設計ができるため、航空宇宙分野をはじめ、スポーツ分野、一般産業分野等に広く用途が拡大されている。
強化繊維としては、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ボロン繊維等が用いられる。マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも用いられるが、強化繊維への含浸が容易な熱硬化性樹脂が用いられることが多い。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂等が用いられる。
繊維強化複合材料の製造には、プリプレグ法、ハンドレイアップ法、フィラメントワインディング法、プルトルージョン法、RTM(Resin Transfer Molding)法等の方法が適用される。
この中で、RTM法は、型内に配置した強化繊維基材に液状の熱硬化性樹脂組成物を含浸し、加熱硬化する方法であり、複雑な形状を有する繊維強化複合材料を成形できるという大きな利点を有する。
近年、RTM法で、軽量でありながら、強度や弾性率等の力学物性が優れる、繊維体積含有率(Vf)の高い、具体的には約45%以上の繊維強化複合材料を製造することが求められている。ところが、高Vfの繊維強化複合材料を、RTM法で生産性良く、具体的にはできるだけ短い時間で製造しようとすると、従来の技術では困難な点が存在した。
RTM法では型内の強化繊維の充填率によって製品のVfがほぼ定まるため、高Vfの繊維強化複合材料を製造するには、型内の強化繊維の充填率を高くしなければならない。充填率が高いことは、空隙率が小さいことを意味するから、透過性が小さくなる。透過性が小さくなると、樹脂組成物の注入時間は長くかかるようになる。
熱硬化性樹脂組成物を一定温度で硬化する場合、当初は液状を保ちながら粘度が増大し、やがてゲル化に至る。ゲル化後はゴム状のポリマーとなるが、硬化反応の進行に伴いポリマーのガラス転移温度が上昇し、ガラス転移温度が硬化温度を超えると、ガラス状のポリマーとなる。通常ガラス化後に脱型が行われる。通常の熱硬化性樹脂組成物の場合、注入開始からガラス化に至るまでの時間の、注入開始から注入可能な程度の粘度の液体状態を保持する時間に対する比は、6以上であることが多い。
Vfの高くない繊維強化複合材料の製造の場合は、熱硬化性樹脂組成物の注入時間が短くてすむので、型の温度を一定にし、熱硬化性樹脂組成物の粘度が著しく増大する前に含浸を完了させ、注入を終了した後、所定時間おいて硬化を完了させ脱型する方法を短時間(数分あるいは十数分)で行うことが可能である。このような成形法はしばしば、S−RIM(Structural Reactive Injection Molding)とも呼ばれる。
ところが、高Vfの繊維強化複合材料を製造する場合に、短時間で硬化が完了するような温度条件で同様な成形を行おうとすると、含浸過程で著しい粘度上昇、さらにはゲル化が起こり、含浸を完了することが不可能になる。温度を低温にするか熱硬化性樹脂組成物の反応性を低くして含浸所要時間内に著しい粘度上昇がおこらないようにすると、脱型までの時間が長くなり、成形時間が長くなる。成形時間を短縮するためには、注入終了後、型の温度を高めて脱型までの時間を短くする方法がしばしば用いられるが、この方法では、昇温、降温に要する時間が加わるため、トータルの成形時間を短くすることに限界があった。
本発明の目的は、注入開始からガラス化に至るまでの時間の、注入開始から注入可能な程度の粘度の液体状態を保持する時間に対する比が小さなエポキシ樹脂組成物を提供することである。
本発明の樹脂組成物に近似した公知例として、特許文献1に、エポキシ樹脂、イミダゾール誘導体、メタノール及び/またはエタノールを構成要素とするエポキシ樹脂組成物が開示されている。該エポキシ樹脂組成物においては、メタノール及び/またはエタノールの機能は溶剤であり、組成物中に大量に含まれる。そして、該エポキシ樹脂組成物は、硬化に先立ち溶媒であるメタノール及び/またはエタノールを揮発させることが記載されている。もし、該エポキシ樹脂組成物を、型内に注入し加熱硬化を行おうとすると、溶媒であるメタノール及び/またはエタノールを揮発させることができない。大量のメタノール及び/またはエタノールの存在下で硬化反応を行うと、架橋構造を有する樹脂硬化物が得られないか、得られたとしても架橋密度が極めて低いものとなる。したがって、該エポキシ樹脂組成物はRTM法のためのマトリックス樹脂には適用できない。
また、特許文献2に、エポキシ樹脂、イミダゾール誘導体、ホウ酸、マンニトールを構成要素とするエポキシ樹脂組成物が開示されている。該エポキシ樹脂組成物においては、イミダゾール誘導体、ホウ酸、マンニトールを混合し、粉砕した固体状のものを、エポキシ樹脂に混練して用いることが記載されている。もし、該エポキシ樹脂組成物を繊維強化基材に含浸させようとすると、固体状のものが強化繊維の束内に侵入できず、組成の不均一性を招く。このため、樹脂組成物の硬化が部分的に不十分となり、高いガラス転移温度を有する樹脂硬化物が得られない。したがって、該エポキシ樹脂組成物はRTM法のためのマトリックス樹脂には適用できない。
また、非特許文献1に、p−クレゾールグリシジルエーテル、イミダゾール誘導体、イソプロピルアルコールを構成要素とする混合物が開示されている。しかし、該文献に開示されている混合物を反応させると、得られる生成物は架橋構造を持たなない柔軟な直鎖状重合体になり、繊維強化複合材料のマトリックス樹脂に求められる高いガラス転移温度や剛性を満たすことはできない。
ここに挙げた例はいずれも、加熱して反応させてもガラス転移温度を高くすることが困難な組成物、混合物であり、注入開始からガラス化に至るまでの時間の、注入開始から注入可能な程度の粘度の液体状態を保持する時間に対する比を小さくするという目的のためには適さないものである。
特開昭53−113000号公報 特開平2−103224号公報 Journal of Applied Polymer Science, Vol.30, pp.531−546
軽量でありながら、強度や弾性率等の力学物性が優れる、繊維体積含有率(Vf)の高い、具体的には約45%以上の繊維強化複合材料を、RTM法で生産性良く、具体的にはできるだけ短い時間で製造する。
発明の繊維強化複合材料の製造法は、前記した課題を解決するため、次の構成を有する。即ち、60〜180℃の範囲に含まれる特定温度Tに保持した型内に配置した強化繊維基材に、下記条件()〜()を満たすように、熱硬化性樹脂組成物を注入し、型温をTに保持して加熱硬化する繊維強化複合材料の製造法である。
≦10 ・・・(
≦60 ・・・(
1<t/t≦6.0 ・・・(
:注入開始から注入終了までの時間(分)
:注入開始から脱型開始までの時間(分)。
本発明を用いることにより、弾性率や強度等の力学物性が優れる、高Vfの繊維強化複合材料を生産性良く製造することができる
まず、本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物について説明する。
本発明のエポキシ樹脂は、次の構成要素(a)、(b)、及び(c)を含み、構成要素(c)の配合量が構成要素(a)100重量部に対して1〜30重量部であり、構成要素(a)が液体でかつ構成要素(b)及び(c)が構成要素(a)に対して均一に溶解していることが好ましい
(a)エポキシ樹脂
(b)アニオン重合開始剤
(c)プロトン供与体
本発明において、構成要素(a)は、エポキシ樹脂である。なお、エポキシ樹脂とは、分子内にエポキシ基を複数有する化合物のことを指す。
構成要素(a)は、得られる樹脂硬化物の耐熱性や、弾性率等の力学物性が優れるという観点から、芳香環、シクロアルカン環、シクロアルケン環のいずれかを有する構造であることが好ましい。シクロアルカン環としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環等が好ましく、ノルボルナン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環のようなシクロペンタン環やシクロヘキサン環を部分構造として含むビシクロアルカン環やトリシクロアルカン環もまた好ましい。シクロアルケン環としては、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、さらにこれらを含むビシクロアルケン環やトリシクロアルケン環が好ましい。
また、構成要素(a)は、25℃での粘度が、1〜30,000mPa・s、好ましくは1〜20,000mPa・s、より好ましくは1〜10,000mPa・sの範囲内であるものが良い。この範囲より大きいと、60〜180℃の範囲内の注入温度でのエポキシ樹脂組成物の初期粘度が高くなり、樹脂組成物の強化繊維への含浸に時間がかかることがある。構成要素(a)が複数のエポキシ樹脂からなる場合は、混合物の粘度を用いるものとする。
構成要素(a)の具体例としては、水酸基を複数有するフェノールから得られる芳香族グリシジルエーテル、水酸基を複数有するアルコールから得られる脂肪族グリシジルエーテル、アミンから得られるグリシジルアミン、カルボキシル基を複数有するカルボン酸から得られるグリシジルエステル、分子内に複数の2重結合を有する化合物を酸化して得られるポリエポキシド等が挙げられる。
芳香族グリシジルエーテルとしては、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ビスフェノールADのジグリシジルエーテル、ビスフェノールSのジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル等のビスフェノールから得られるジグリシジルエーテル、フェノールやアルキルフェノール、ハロゲン化フェノール等から得られるノボラックのポリグリシジルエーテル、レゾルシノールのジグリシジルエーテル、ヒドロキノンのジグリシジルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルのジグリシジルエーテル、1,6−ジヒドロキシナフタレンのジグリシジルエーテル、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンのジグリシジルエーテル、トリス(p−ヒドロキシフェニル)メタンのトリグリシジルエーテル、テトラキス(p−ヒドロキシフェニル)エタンのテトラグリシジルエーテル、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルと2官能イソシアネートを反応させて得られるオキサゾリドン骨格を有するジグリシジルエーテル等が挙げられる。
脂肪族グリシジルエーテルとしては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル、グリセリンのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールエタンのジグリシジルエーテル、トリメチロールエタンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールのテトラグリシジルエーテル、ドデカヒドロビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ドデカヒドロビスフェノールFのジグリシジルエーテル等が挙げられる。
グリシジルアミンとしては、ジグリシジルアニリン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、グリシジルエーテルとグリシジルアミンの両構造を併せ持つ、トリグリシジル−m−アミノフェノール、トリグリシジル−p−アミノフェノール等が挙げられる。
グリシジルエステルとしては、フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。
上記した以外に、トリグリシジルイソシアヌレート、また、分子内に複数の2重結合を有する化合物を酸化して得られる、分子内にエポキシクロヘキサン環を有するエポキシ樹脂や、エポキシ化大豆油等が挙げられる。
中でも、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ビスフェノールADのジグリシジルエーテルは、樹脂組成物の粘度と、得られる樹脂硬化物の耐熱性や、弾性率等の力学物性とのバランスに優れることから、好適に用いられる。
本発明において、構成要素(b)は、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられるアニオン重合開始剤である。アニオン重合開始剤とは、エポキシ樹脂のアニオン重合を開始する能力のある化合物を指す。
構成要素(b)の配合量は、構成要素(a)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲内であることが好ましくより好ましくは0.1〜5重量部の範囲内であるのが良い。この範囲より大きいと、構成要素(b)の残留分が可塑剤として作用し、得られる樹脂硬化物の耐熱性や、弾性率等の力学物性が低下することがある。
構成要素(b)としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、4級アンモニウムヒドロキシド等の水酸化物、ナトリウムアルコキシド等のアルコキシド類、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、4級アンモニウムヨウ化物等のヨウ化物、3級アミン等が挙げられる。
中でも、アニオン重合開始剤としての能力が高いことから、構成要素(b)として、3級アミンが好適に用いられる。
3級アミンの具体例としては、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、3−ジメチルアミノプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、3−ジブチルアミノプロピルアミン、2−ジエチルアミノエチルアミン、1−ジエチルアミノ−4−アミノペンタン、N−(3−アミノプロピル)−N−メチルプロパンジアミン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、1,4−ビス(2−アミノエチル)ピペラジン、3−(3−ジメチルアミノプロピル)プロピルアミン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、4−(2−アミノエチル)モルホリン、4−(3−アミノプロピル)モルホリン、イミダゾール誘導体等が挙げられる。
中でも、アニオン重合開始剤としての能力が高く、エポキシ樹脂組成物を短時間で硬化できるという理由から、構成要素(b)として、イミダゾール誘導体が好適に用いられる。
イミダゾール誘導体としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール等が挙げられる。
中でも、アニオン重合開始剤としての能力が極めて高く、エポキシ樹脂組成物を短時間で硬化できるという理由から、構成要素(b)として、以下の一般式(I)で表されるイミダゾール類が好適に用いられる。
Figure 2008254447
(式中Rは水素原子、メチル基、エチル基、ベンジル基、シアノエチル基のいずれかを表す。R、R、Rは、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基のいずれかを表す。)
本発明において、構成要素(c)はプロトン供与体である。プロトン供与体とは、塩基性の化合物にプロトンとして供与できる活性水素を有する化合物のことを指す。
なお、本発明では、活性水素とは、塩基性の化合物にプロトンとして供与される水素原子のことを指す。
プロトン供与体は、プロトン供与後に生じるアニオン種が適度な求核性を有していると、連鎖移動剤として作用する。適切な連鎖移動反応が重合初期に起こると、エポキシ樹脂の高分子量化、ゲル化を妨げ、粘度上昇を抑える結果、注入可能な時間を長く確保できる。さらにプロトン供与体の存在は、アニオン重合を加速する効果も持つ。これらの2つの効果により、反応初期の粘度上昇を抑えながら、硬化反応の完結の速い熱硬化性樹脂組成物を設計することが可能になる。
以上の理由から好ましい構成要素(c)は、アルコール、フェノール、メルカプタン、カルボン酸、1,3−ジカルボニル化合物から選ばれるプロトン供与体である。構成要素(c)は、上記の複数のカテゴリーに該当する化合物、例えばアルコール性水酸基とフェノール性水酸基の両方を有する化合物であってもよい。
なお、前記構成要素(a)には、分子中に水酸基を有するものがあるが、本発明では、構成要素(c)には含めないものとする。
構成要素(c)の配合量は、前記構成要素(a)100重量部に対して1〜30重量部の範囲内であることが好ましくより好ましくは1〜20重量部の範囲内であるのが良い。この範囲より小さいと、粘度上昇を効果的に抑えながら、硬化時間を短くするのが困難となることがあり、この範囲より大きいと、得られる樹脂硬化物の耐熱性や、弾性率等の力学物性が低下することがある。
構成要素(c)は、エポキシ樹脂と反応することにより、架橋構造内に取り込まれ、樹脂硬化物の耐熱性や力学物性に影響を及ぼす。このため、1分子中に2個以上の活性水素を有するものが好ましい。1分子中に1個の活性水素を有する化合物を用いると、得られる樹脂硬化物の架橋密度が低下し、耐熱性や、弾性率等の力学物性が低下することがある。
また、構成要素(c)は、得られる樹脂硬化物の耐熱性や、弾性率等の力学物性が優れるという理由により、芳香環、シクロアルカン環、シクロアルケン環のいずれかを有する化合物であることが好ましい。
構成要素(c)は、プロトン供与後に生じるアニオン種の求核性が最も適当であるアルコールであることが好ましい。
構成要素(c)は、常圧における沸点が、100℃以上、好ましくは140℃以上、より好ましくは180℃以上であるアルコールであることがさらに好ましい。沸点が低いと、注入中や硬化中に構成要素(c)が気化し、得られる繊維強化複合材料の中にボイドが生じる場合がある。複数種の構成要素(c)を配合する場合、いずれも上記の条件を満たすことが好ましい。
構成要素(c)は水酸基当量が、100g/mol以上、好ましくは120g/mol以上、より好ましくは140g/mol以上であるアルコールが好ましい。この範囲より小さいと、アルコール類の極性が過度に大きく、エポキシ樹脂との相溶性が不足し、取り扱い性が悪くなることがある。なお、複数のアルコール類が含まれる場合は、各成分の重量分率を重みとして水酸基当量の調和平均を混合物の水酸基当量とする。
好ましいアルコールの具体例を以下に示す。なお以下の例示において、Bpで沸点(単位:℃)を、Heで水酸基当量(単位:g/mol)を示す。1,2−エタンジオール(Bp=197、He=31)、1,2−プロパンジオール(Bp=187、He=38)、1,3−プロパンジオール(Bp=215、He=38)、1,3−ブタンジオール(Bp=208、He=45)、1,4−ブタンジオール(Bp=228、He=45)、1,5−ペンタンジオール(Bp=239、He=52)、1,1−ジメチル−1,3−プロパンジオール(Bp=203、He=52)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(Bp=211、He=52)、2−メチル−2,4−ペンタンジオール(Bp=198、He=59)、1,4−シクロヘキサンジオール(Bp=150[2.66kPa]、He=58)、1,4−シクロヘキサンジメタノール(Bp=162℃[1.33kPa])、ジエチレングリコール(Bp=244、He=53)、トリエチレングリコール(Bp=287、He=75)、ドデカヒドロビスフェノールA(Bp:データなし、He=120)、次構造式(II)で表されるビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(Bp:データなし、He=158)、次構造式(III)で表されるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(Bp:データなし、He=172)、次構造式(IV)で表されるドデカヒドロビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(Bp:データなし、He=164)、次構造式(V)で表されるドデカヒドロビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(Bp:データなし、He=178)、グリセリン(Bp=290、He=31)、トリメチロールエタン(Bp=165〜171[0.864kPa]、He=40)、トリメチロールプロパン(Bp=292、He=45)等が挙げられる。また、1分子中に4個の水酸基を含むものの具体例としては、ペンタエリスリトール(Bp:データなし、He=34)等が挙げられる。
Figure 2008254447
Figure 2008254447
Figure 2008254447
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フェノール類の中で、1分子中に1個の活性水素を含むものの具体例としては、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、n−プロピルフェノール、イソプロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、tert−ブチルフェノール、シクロヘキシルフェノール、ジメチルフェノール、メチル−tert−ブチルフェノール、ジ−tert−ブチルフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ニトロフェノール、メトキシフェノール、サリチル酸メチル等が挙げられる。1分子中に2個の活性水素を含むものの具体例としては、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、メチルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、ベンジルヒドロキノン、フェニルヒドロキノン、ジメチルヒドロキノン、メチル−tert−ブチルヒドロキノン、ジ−tert−ブチルヒドロキノン、トリメチルヒドロキノン、メトキシヒドロキノン、メチルレゾルシノール、tert−ブチルレゾルシノール、ベンジルレゾルシノール、フェニルレゾルシノール、ジメチルレゾルシノール、メチル−tert−ブチルレゾルシノール、ジ−tert−ブチルレゾルシノール、トリメチルレゾルシノール、メトキシレゾルシノール、メチルカテコール、tert−ブチルカテコール、ベンジルカテコール、フェニルカテコール、ジメチルカテコール、メチル−tert−ブチルカテコール、ジ−tert−ブチルカテコール、トリメチルカテコール、メトキシカテコール、ビフェノール、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチルビフェニル等のビフェノール類、ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチルビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルビスフェノールF、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチルビスフェノールF、ビスフェノールAD、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルビスフェノールAD、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチルビスフェノールAD、次構造式(VI)〜(XII)で示されるビスフェノール類等、テルペンフェノール、次構造式(XIII)、(XIV)で示される化合物等が挙げられる。1分子中に3個の活性水素を含むものの具体例としては、トリヒドロキシベンゼン、トリス(p−ヒドロキシフェニル)メタン等が挙げられる。1分子中に4個の活性水素を含むものの具体例として、テトラキス(p−ヒドロキシフェニル)エタン等が挙げられる。また、それ以外の具体例として、フェノールやアルキルフェノール、ハロゲン化フェノール等のフェノール類のノボラックが挙げられる。
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メルカプタン類の中で、1分子中に1個の活性水素を含むものの具体例としては、メタンチオール、エタンチオール、1−プロパンチオール、2−プロパンチオール、1−ブタンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、2−ブタンチオール、2−メチル−2−プロパンチオール、1−ペンタンチオール、1−ヘキサンチオール、1−ヘプタンチオール、1−オクタンチオール、シクロペンタンチオール、シクロヘキサンチオール、ベンジルメルカプタン、ベンゼンチオール、トルエンチオール、クロロベンゼンチオール、ブロモベンゼンチオール、ニトロベンゼンチオール、メトキシベンゼンチオール等が挙げられる。メルカプタン類の中で、1分子中に2個の活性水素を含むものの具体例としては、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、2,2’−オキシジエタンチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、1,3−シクロヘキサンジチオール、1,4−シクロヘキサンジチオール、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンチオール等が挙げられる。
カルボン酸類の中で、1分子中に1個の活性水素を含むものの具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、フェノキシ酢酸、安息香酸、トルイル酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、ニトロ安息香酸、メトキシ安息香酸等が挙げられる。カルボン酸類の中で、1分子中に2個の活性水素を含むものの具体例としては、マロン酸、メチルマロン酸、フェニルマロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、グルタル酸、ジグリコール酸、チオグリコール酸、アジピン酸、ピメリン酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等が挙げられる。
1,3−ジカルボニル化合物類の具体例としては、2,4−ペンタンジオン、3−メチル−2,4−ペンタンジオン、3−エチル−2,4−ペンタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、4,6−ノナンジオン、2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1−フェニル−1,3−ブタンジオン、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオン、1,3−シクロペンタンジオン、2−メチル−1,3−シクロペンタンジオン、2−エチル−1,3−シクロペンタンジオン、1,3−シクロヘキサンジオン、2−メチル−1,3−シクロヘキサンジオン、2−エチル−シクロヘキサンジオン、1,3−インダンジオン、アセト酢酸エチル、マロン酸ジエチル等が挙げられる。
本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物においては、少なくとも注入温度において、構成要素(a)が液体でかつ構成要素(b)および(c)が構成要素(a)に対して均一に溶解していることが好ましい。これらの構成要素の一部が固体であったり、液状であっても分離した相をなす場合は、含浸過程において成分の局所的な不均一性を招く恐れがあるため、好ましくない。ただし、室温においてこれらの成分が均一溶液とならない組成であっても、加熱により上記の要件を満たすならば問題はない。
また、本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物は、前記成要素以外に、界面活性剤、内部離型剤、色素、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含むこともできる。
これらの添加剤は、本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物に均一に溶解するものであることが最も好ましい。ただし、均一に溶解しないものであっても、液滴あるいは粒子の形態で安定なコロイド状態を保つ場合は問題ない。この場合、液滴あるいは粒子の径は1μm以下であることが好ましく、0.3μm以下であればさらに好ましい。液滴や粒子の径が大きいと、強化繊維の間隙の通過に困難をきたし、組成の不均一性を招く恐れがある。
本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物は、25℃での初期粘度が、1〜30,000mPa・s、好ましくは1〜20,000mPa・s、より好ましくは1〜10,000mPa・sの範囲内であるものが良い。この範囲より大きいと、60〜180℃の範囲内の注入温度でのエポキシ樹脂組成物の初期粘度が高くなり、樹脂組成物の強化繊維への含浸に時間がかかることがある。
本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物は、初期の粘度上昇が小さく、注入可能な時間が長く、かつ、短時間で硬化できることが好ましい。
硬化反応が速い場合、通常の粘度測定では粘度の変化を追跡することは困難である。ところが、誘電測定によってイオン粘度の変化を追跡することは硬化反応が速くても比較的容易である。さらにイオン粘度は、ゲル化以降も測定が可能であり、硬化の進行とともに増加し、硬化完了に伴って飽和するという性質をもつため初期の粘度変化だけではなく硬化反応の進行を追跡するためにも用いることができる。イオン粘度の対数を最小値が0%になり飽和値(最大値)が100%になるように規格化した数値をキュアインデックスといい、熱硬化性樹脂の硬化プロファイルを記述するために用いられる。初期の粘度上昇の速さに関わる指標としてキュアインデックスが10%に到達する時間を用い、硬化時間に関わる指標としてキュアインデックスが90%に到達する時間を用いると、初期の粘度上昇が小さく、短時間で硬化できるために好ましい条件を記述することができる。すなわち、本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物は、60〜180℃の範囲に含まれる特定温度Tにおいて、次条件()〜()を満たすことが好ましく、さらに条件(’)を満たすことが好ましい。
1≦t10≦10 ・・・(
3≦t90≦30 ・・・(
1<t90/t10≦3 ・・・(
1<t90/t10≦2.5 ・・・(’)
ここで、t10は、温度Tでの誘電測定において、測定開始からキュアインデックスが10%に到達するまでの時間(分)、t90は、温度Tでの誘電測定において、測定開始からキュアインデックスが90%に到達するまでの時間(分)をそれぞれ指す。
硬化の進行に伴い、樹脂組成物のガラス転移温度は上昇する。通常、樹脂組成物のガラス転移温度が硬化温度を超えた後に脱型が行われるため、樹脂硬化物のガラス転移温度が硬化温度に到達するのに要する時間は、硬化時間に関連する指標として用いることができる。本発明の樹脂組成物は、次条件()〜()を満たすことが好ましく、さらに条件(’)を満たすことが好ましい。
1≦t10≦10 ・・・(
3≦t≦30 ・・・(
1<t/t10≦3.0 ・・・(
1<t/t10≦2.5 ・・・(’)
ここで、t10は、温度Tでの誘電測定において、測定開始からキュアインデックスが10%に到達するまでの時間(分)、tは、温度Tにおいて、測定開始から樹脂硬化物のガラス転移温度がTに到達する時間(分)、すなわち、ガラス化するまでの時間をそれぞれ指す。
本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物は、初期の粘度上昇が小さく、注入可能な時間が長く、かつ、短時間で硬化できるという特徴を有する。このため、注入から脱型に至るまで型温を一定に保持するRTM法に適する。
さらに注入終了後に昇温して硬化するRTM法に用いることも可能であり、この場合もやはり成形時間短縮の利点を有する。
本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物は、RTM法以外のハンドレイアップ、プルトルージョン、フィラメントワインディングなど、液状熱硬化性樹脂を用いるあらゆる成形法に適用可能であり、いずれの成形法に用いても成形時間短縮に寄与できる。
次に、本発明の繊維強化複合材料の製造法について説明する。
本発明によれば、高Vfの繊維強化複合材料を、生産性良く製造できる。
本発明のRTM法では、型温を60〜180℃の範囲に含まれる特定温度Tに保持し、次条件()〜()を満たすことが必要であり、さらに条件(’)を満たすことが好ましい。
≦10 ・・・(
≦60 ・・・(
1<t/t≦6.0 ・・・(
1<t/t≦5.0 ・・・(’)
ここで、tは注入開始から注入終了までの時間(分)、tは注入開始から脱型開始までの時間(分)を指す。
本発明のRTM法では、型を昇温、降温する工程を省略し、成形時間を短縮するために、型温を、60〜180℃の範囲に含まれる特定温度Tに保持する。ただし、型温の時間的変動、場所的変動はある程度許容される。具体的には、注入開始から脱型開始までの時間において、キャビティーの表面上の任意の点で測定した温度と、Tとの差ΔTが、−20〜20℃の範囲内であることが必要であり、好ましくは−10〜10℃、より好ましくは−5〜5℃の範囲内であるのが良い。ΔTが過大になる部分が生じると、注入中に樹脂組成物の粘度が上昇しゲル化がおこり、含浸に支障をきたす。また、ΔTが過小になる部分が存在すると、部分的な硬化不良が生じ、好ましくない。
また、tは、注入開始から注入終了までの時間を指す。ここで、注入開始は、樹脂組成物が型内に流入し始める時点とし、注入終了は、送液を終了した時点とする。型が注入口を複数有し、それらの注入開始、注入終了が一致しない場合は、最も遅い注入開始から最も遅い注入終了までの時間をtとする。
また、tは、注入開始から脱型開始までの時間を指す。型が注入口を複数有し、それらの流入開始のタイミングが一致しない場合は、最も遅い注入開始から脱型開始までの時間をtとする。
本発明のRTM法では、エポキシ樹脂組成物、不飽和ポリエステル樹脂組成物、ビニルエステル樹脂組成物、フェノール樹脂組成物、フェノール樹脂組成物、マレイミド樹脂組成物、シアネート樹脂組成物が好適に用いられる。
本発明のRTM法では、高温において、樹脂組成物の粘度が短時間で変化するので、温度Tでの粘度を直接測定するのが困難である。しかし、測定の容易な低温で粘度を測定し、次式(A)で示されるWLF式により、温度Tでの初期粘度を推定することが可能である。
ln(η/η)=−{A(T−T)}/{B+(T−T)} ・・・(A)。
ここで、lnは自然対数を指す。また、Tは絶対温度(単位:K)、Tは任意の基準温度(単位:K)、ηは温度Tにおける樹脂組成物の粘度(単位:mPa・s)、ηは温度Tにおける樹脂組成物の粘度(単位:mPa・s)、A,Bは液体固有の定数を指す。
具体的には、測定の容易な温度を4〜6点選び、そのうちの1点をTとする。次に、各温度で粘度を測定し、式(B)に従って直線回帰を行い定数A,Bを求め、これを用いて温度Tでの初期粘度を算出する。
本発明のRTM法では、樹脂組成物の温度Tでの初期粘度が低いと、樹脂組成物の強化繊維への含浸性が優れるために、WLF式により求めた温度Tでの初期粘度が、0.1〜300mPa・s、好ましくは0.1〜200mPa・s、より好ましくは0.1〜100mPa・sの範囲内であるのが良い。
また、本発明のRTM法では、注入開始よりt経過後の繊維強化複合材料のガラス転移温度がTm−15℃以上であるのが好ましく、T以上であることがさらに好ましい。この範囲より小さいと、温度Tにおいてマトリックス樹脂が流動あるいはクリープしやすく、脱型する際に受ける力により繊維強化複合材料が変形することがある。
本発明のRTM法では、軽量でありながら、強度や、弾性率等の力学物性が優れる繊維強化複合材料を得るために、Vfが40〜85%、好ましくは45〜85%の範囲内となるように成形するのが良い。本範囲より小さいと、得られる繊維強化複合材料の強度や、弾性率等の力学物性が不十分となることがあり、本範囲より大きいと、強化繊維を極めて高密度に配置した型内に樹脂組成物を注入する必要があり、注入が困難になることがある。
本発明のRTM法では、プラスチックのフィルム、金属あるいはプラスチックの板、ボルト、ナット、Uリンク、ヒンジ等の接合用の部品、フォームコア、ハニカムコア等のコア材等、強化繊維基材以外の材料を型内に配置しておくこともできる。
また、本発明のRTM法では、ストランド、織物、マット、ニット、ブレイドなどの強化繊維基材を、樹脂注入に先立ち型内に配置する。強化繊維基材は、所望の形状に裁断、積層して、必要で有ればコア材等の、その他の材料と共に直接型内に配置してもよい。さらには、裁断、積層後、ステッチや、少量の結着性樹脂を付与して加熱・加圧する方法等により、強化繊維基材を所望の形状に賦形したプリフォームを型内に配置してもよい。また、プリフォームには強化繊維基材と、コア材等の強化繊維基材以外の材料とを組みあわせたものを用いることもできる。
本発明のRTM法で用いる型としては、キャビティーが剛性材料のみで囲まれた密閉型、あるいは、キャビティーが剛性材料とバギングフィルムで囲まれた開放型等が挙げられる。
本発明のRTM法で用いる型の材料としては、炭素鋼、合金鋼、鋳鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル合金等の金属、FRP(Fiber Reinforced Plastic)、木材等が挙げられるが、熱伝導率の良い金属が好ましい。
また、開放型で用いるバギングフィルムの材料として、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、シリコーン等を用いることができる。
本発明のRTM法においては、加圧注入が可能であること、樹脂組成物が硬化する際に発生する熱を逃がすことが容易であるという理由から、密閉型が好適に用いられる。
また、型に熱媒の循環やヒーターによる加熱機能を付けることも可能である。
本発明のRTM法で用いる型は、樹脂組成物を注入するための注入口と、樹脂組成物を流出させるための注出口を有する。注入口、注出口の個数、位置については特に制限はない。
特に板状の繊維強化複合材料を成形する場合は、ファンゲートやフィルムゲートを経由してキャビティー内に樹脂組成物を導く方法も好適に用いられる。
本発明のRTM法では、得られた繊維強化複合材料を脱型しやすくするために、型の表面に離型剤を塗布しておくことが好ましい。離型剤としては、シリコーン系、フッ素系、植物油系、ワックス系、PVA系等が挙げられる。
本発明のRTM法では、表面の色調、光沢、硬度、耐水性、耐候性等の特性を付与するため、ゲルコートや、特開平05−318468公報、特開2001−288230公報に開示されているようなゲルコートシート等を用いることができる。
本発明のRTM法では、注入時間が短いほど、短時間で成形を完了できる。板状の繊維強化複合材料を成形する場合には、注入時間を短縮するために、樹脂組成物を型内で一旦面状に速やかに配分し、しかるのちに主として強化繊維基材の厚み方向に含浸させる方法が好適に用いられる。この方法としては、樹脂配分媒体を用いる方法、キャビティー面に樹脂配分用の溝を有する型を用いる方法、樹脂配分用の溝を有するコア材を用いる方法が好適に用いられる。
樹脂配分媒体とは、米国特許US4902215に開示されているごとく、それを通じて樹脂組成物が容易に流れることができる面状の構造体を意味する。中でも、耐熱性が高く、マトリックス樹脂に侵されないという理由から、金属製の網が好ましく用いられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル等のマトリックス樹脂と接しても溶解、膨潤しにくいプラスチックでできた網も好適に用いられる。
キャビティーに樹脂配分用の溝を設けた型を用いる場合、溝の断面は、矩形、台形、三角形、半円など脱型を妨げない形状であること好ましい。溝の配置は、キャビティーの形状によって適宜選択され、限定されないが、多くの場合、平行に配列した直線または格子が好ましい。板状のキャビティーを有する型では、少なくともキャビティーの片面に溝を設け、注入口から樹脂組成物が溝に導かれるようにしなければならない。対向する面は、溝を有しても有さなくてもよい。
フォームコア、バルサコアなどを用いる場合は、コアに樹脂配分用の溝を設けることも可能である。溝はコアと強化繊維基材が接する面すべてに設けることが好ましい。溝の配置は、キャビティーとコアの形状により適宜選択され、限定されないが、平行に配列した直線や格子が例示される。溝を有するコアを用いる場合は、注入された樹脂組成物をまず溝に導かれるように型を設計する必要がある。米国特許US5958325に開示されているように供給溝と小溝を設けたコアを用いることも可能である。
本発明のRTM法では、予め調製した単一の樹脂組成物を単一の容器から送液し型内に注入する方法も、複数の液体を別々の容器に保持しておき、それぞれを混合機に送液し、混合後の樹脂組成物を型内に注入する方法も用いられる。
本発明のRTM法では、樹脂組成物を型内に注入する際の圧力、すなわち、注入圧は、0.1〜1.0MPa、好ましくは0.1〜0.6MPaの範囲内であるのが良い。注入圧が過小であると、注入時間が長くなり、過大であると高価な配管、型、プレスが必要になるため、経済的に好ましくない。送液には各種のポンプあるいは容器の加圧が用いられる。
また、本発明のRTM法では、樹脂組成物の型内への注入に際し、注出口から真空ポンプ等による吸引を行うことが好ましい。吸引は、注入時間の短縮および繊維強化複合材料中の未含浸部やボイドの発生を防止する効果をもつ。
本発明のRTM法では、繊維強化複合材料の耐熱性を高めるために、脱型後、オーブン等の加熱炉内で後硬化を行うことができる。その場合、100〜200℃の温度で、10〜480分間、後硬化を行うことが好ましい。
次に、本発明の製造法で得られる繊維強化複合材料について説明する。
本発明の製造法で得られる繊維強化複合材料において、強化繊維としては、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ボロン繊維等が好適に用いられる。中でも、軽量でありながら、強度や、弾性率等の力学物性が優れる繊維強化複合材料が得られるという理由から、炭素繊維が好適に用いられる。
強化繊維は、短繊維、連続繊維いずれであってもよく、両者を併用してもよい。高Vfの繊維強化複合材料が得るためには、連続繊維が好ましい。
本発明の製造法で得られる繊維強化複合材料では、強化繊維はストランドの形態で用いられることもあるが、強化繊維をマット、織物、ニット、ブレイド、一方向シート等の形態に加工した強化繊維基材が好適に用いられる。
中でも、高Vfの繊維強化複合材料が得やすく、かつ取扱い性に優れた織物が好適に用いられる。
織物の見かけ体積に対する、強化繊維の正味の体積の比を織物の充填率とする。充填率は、目付W(単位:g/m)、厚みt(単位:mm)、強化繊維の密度ρ(単位:g/cm)からW/(1000t・ρ)の式により求められる。織物の目付と厚みはJIS R 7602に準拠して求められる。織物の充填率が高い方が高Vfの繊維強化複合材料を得やすいため、織物の充填率は、0.10〜0.85、好ましくは0.40〜0.85、より好ましくは0.50〜0.85の範囲内であることが好ましい。
本発明の製造法で得られる繊維強化複合材料が高い比強度、あるいは比弾性率をもつためには、そのVfが、40〜85%、好ましくは45〜85%の範囲内であることが好ましい。
本発明の製造法で得られる繊維強化複合材料は、軽量かつ高強度が求められる用途に用いる場合は、250MPa・cm/g以上、好ましくは300MPa・cm/g以上、より好ましくは350MPa・cm/g以上の比強度をもつことが好ましい。比強度(単位:MPa・cm/g)は、ASTM D 3039に準拠して求められる引張強度σ(単位:MPa)と、ASTM D 792に準拠して求められる繊維強化複合材料の密度ρ(単位:g/cm)より、次式(B)により求められる。
比強度=σ/ρ・・・(B)。
なお、繊維強化複合材料は一般に異方性の材料であるので、ここでは最大の強度が得られる方向で試験を行うものとする。
本発明の製造法で得られる繊維強化複合材料は、は、軽量かつ高弾性率が求められる用途に用いる場合は、28GPa・cm/g以上、好ましくは32GPa・cm/g以上、より好ましくは34GPa・cm/g以上の比弾性率を有することが好ましい。比弾性率(単位:GPa・cm/g)は、ASTM D 3039に準拠して求められる引張弾性率E(単位:GPa)と、ASTM D 792に準拠して求められる繊維強化複合材料の密度ρ(単位:g/cm)より、次式(C)により求められる。
比弾性率=E/ρ・・・(C)。
なお、繊維強化複合材料は一般に異方性の材料であるので、ここでは最大の弾性率が得られる方向で試験を行うものとする。
本発明の製造法で得られる繊維強化複合材料の好ましい形態の一つとして、単板が挙げられる。
また、別の好ましい形態として、単板状の繊維強化複合材料がコア材の両面に配置されたサンドイッチ構造体であることが挙げられる。
また、別の好ましい形態として、単板状の繊維強化複合材料がコア材の片面に配置されたカナッペ構造体が挙げられる。
サンドイッチ構造体、カナッペ構造体のコア材としては、アルミニウムやアラミドからなるハニカムコアや、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等のフォームコア、バルサなどの木材等が挙げられる。
中でも、コア材としては、軽量の繊維強化複合材料が得られるという理由から、フォームコアが好適に用いられる。
軽量の繊維強化複合材料を得るためには、コア材の密度が、0.02〜0.10g/cm、好ましくは0.02〜0.08g/cmの範囲内であることが好ましい。なお、コア材の密度は、ISO 845に準拠して求められる。
コア材のガラス転移温度が低いと、成形中にコアの変形が生じる恐れがあるため、コア材のガラス転移温度が、80℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上であることが好ましい。
サンドイッチ構造の繊維強化複合材料は、コア材の剪断弾性率が高いと、曲げ剛性が高くなるため、コア材の剪断弾性率は、2.0MPa以上、好ましくは4.0MPa以上、より好ましくは6.0MPa以上であることが好ましい。なお、コア材の剪断弾性率は、ASTM C 273に準拠して求められる。
コア材の独立気泡率が大きいと、樹脂組成物がコア内に浸透しにくいため、コア材の独立気泡率が、0.70以上、好ましくは0.80以上、より好ましくは0.90以上であることが好ましい。なお、コア材の独立気泡率は、ASTM D 1940に準拠して求められる。
本発明の製造法で得られる繊維強化複合材料を自動車外板などの意匠面に用いる場合は、少なくとも片面の表面粗さRaが、1.0μm以下、好ましくは0.6μm以下、より好ましくは0.4μm以下であることが好ましい。なお、表面粗さRaはISO 468に準拠して求められる。
本発明による繊維強化複合材料は、軽量でありながら、強度や弾性率等の力学物性が優れるため、ロケット、人工衛星等の宇宙機、航空機、鉄道、船艇、自動車、単車、自転車等の輸送機器の構造材、外板、空力部材として好ましく利用することができる。
また、本発明による繊維強化複合材料は、生産性良く製造できることから、生産量の多い単車や自動車の構造材、外板、空力部材等として好ましく利用することができる。具体的には、プラットホーム等の構造材、フロントエプロン、フード、ルーフ、ハードトップ(オープンカーの脱着式ルーフ)、ピラー、トランクリッド、ドア、フェンダー、サイドミラーカバー等の自動車外板、フロントエアダム、リアスポイラー、サイドエアダム、エンジンアンダーカバー等の空力部材等が挙げられる。
また、本発明における繊維強化複合材料は、上述した以外の用途でも好ましく利用することができる。具体的には、インストルメントパネル等の自動車内装材等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。ここでは、各物性の測定は次に示す方法によった。また、実施例では次に示す樹脂原料を用いた。
(構成要素a)
・“エポトート”(登録商標)YD128:東都化成(株)製、エポキシ樹脂(ビスフェノールAのジグリシジルエーテル)。
(構成要素b)
・2−メチルイミダゾール:四国化成工業(株)製、イミダゾール誘導体。
(構成要素c)
・グリセリン:東京化成工業(株)製、アルコール
・1,2−エタンジオール:東京化成工業(株)製、アルコール
・ベンジルアルコール:和光純薬工業(株)製、アルコール
・イソプロピルアルコール:東京化成工業(株)製、アルコール類
・プロピレングリコール:和光純薬工業(株)製、アルコール
・“リカレジン” (登録商標)PO−20:新日本理化(株)製、アルコール(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物)
・2,4−ジメチルフェノール:東京化成工業(株)製、フェノール
・プロピオン酸:東京化成工業(株)、カルボン酸。
<樹脂組成物の粘度測定>
ISO 2884−1における円錐−平板型回転粘度計を使用した測定方法に準拠し、構成要素(a)の粘度、及び樹脂組成物を調製した直後の粘度を測定した。装置は東機産業(株)製のTVE−30H型を用いた。ここで、ローターは1゜34’×R24を用い、サンプル量は1cmとした。
<WLF式による温度Tでの粘度の求め方>
上述の方法により、10、30、50、70℃の樹脂組成物の粘度を測定した。次に、10℃を基準温度Tとし、次式(A)に従って直線回帰を行い定数A,Bを求め、これを用いて温度Tでの粘度を算出した。
ln(η/η)=−{A(T−T)}/{B+(T−T)} ・・・(A)
ここで、lnは自然対数を指す。また、Tは絶対温度(単位:K)、Tは任意の基準温度(単位:K)、ηは温度Tにおける粘度(単位:mPa・s)、ηは温度Tにおける粘度(単位:mPa・s)、A,Bは液体固有の定数を指す。
<誘電測定>
本実施例においては、樹脂の硬化を追跡するために、誘電測定を行った。
誘電測定装置としてHolometrix−Micromet社製のMDE−10キュアモニターを使用した。TMS−1インチ型センサーを下面に埋め込んだプログラマブルミニプレスMP2000の下面に内径31.7mm、厚さ3.3mmのバイトン製Oリングを設置し、プレスの温度を所定温度Tに設定し、Oリングの内側にエポキシ樹脂組成物を注ぎ、プレスを閉じ、樹脂組成物のイオン粘度の時間変化を追跡した。誘電測定は、1、10、100、1000、及び10000Hzの各周波数で行った。
次に、次式(D)により、キュアインデックスを求め、キュアインデックスが10%に到達する時間t10に対する、キュアインデックスが90%に到達する時間t90の比t90/t10を求めた。
キュアインデックス={log(α)−log(αmin)}/{log(αMAX)−log(αmin)}×100 ・・・(D)
log :常用対数
キュアインデックス :(単位:%)
α :イオン粘度(単位:Ω・cm)
αmin :イオン粘度の最小値(単位:Ω・cm)
αMAX :イオン粘度の最大値(単位:Ω・cm)
<樹脂硬化物のガラス転移温度測定>
プログラマブルミニプレスMP2000の下面に内径31.7mm、厚さ3.3mmのバイトン製Oリングを設置し、プレスの温度を所定温度Tに設定し、Oリングの内側に樹脂組成物を注ぎ、プレスを閉じ、所定時間硬化させた。得られた樹脂硬化物を幅12mm、長さ40mmに切り出した試験片を用い、Rheometric Scientific社製の粘弾性測定装置ARESにより、Rectangular Torsionモードにおいて、昇温速度20℃/min、周波数1Hzで測定を行い、損失弾性率G”のピーク(但し、ピークが2カ所現れる場合は低温側を採用する)から、ガラス転移温度を求めた。
<tの算出>
上述の方法により、所定温度Tでの6、8、10、12、14、20分後の樹脂硬化物のガラス転移温度を測定した。次に、これらのデータから内挿により樹脂硬化物のガラス転移温度が温度Tに到達する時間tを求めた。
<樹脂硬化板の作成>
プレス装置下面に、一辺150mmの正方形をくり抜いた、厚み2mmのステンレス製のスペーサーを設置し、プレスの温度を所定温度Tに設定し、樹脂組成物をスペーサーの内側に注ぎ、プレスを閉じた。20分後にプレスを開け、樹脂硬化板を得た。
<樹脂曲げ弾性率測定>
上述の方法で作成した樹脂硬化板から、幅10mm、長さ60mmに切り出した試験片を用い、ISO 178に準拠し、3点曲げ試験により曲げ弾性率を測定した。装置はインストロン社製の4201型テンシロンを用いた。ここで、クロスヘッドスピードは2.5mm/min、スパン間は32mm、測定温度を23℃とした。
<樹脂引張伸度測定>
上述する方法で得た樹脂硬化板を用い、ISO 527−2に準拠し、引張伸度を測定した。装置はインストロン社製の4201型テンシロンを用いた。ここで、測定温度を23℃とした。
<繊維強化複合材料の繊維体積含有率(Vf)測定>
ASTM D 3171に準拠し、繊維強化複合材料の繊維体積含有率(Vf)を測定した。
<繊維強化複合材料の密度(ρ)測定>
ASTM D 792に準拠し、繊維強化複合材料の密度(ρ)を測定した。
<繊維強化複合材料のガラス転移温度測定>
繊維強化複合材料の注入口側から幅12mm、長さ55mmに切り出した試験片を用い、Rheometric Scientific社製の粘弾性測定装置ARESにより、Rectangular Torsionモードにおいて、昇温速度20℃/min、周波数1Hzで測定を行い、損失弾性率G”のピーク(但し、ピークが2カ所現れる場合は低温側を採用する)から、ガラス転移温度を求めた。
<繊維強化複合材料の引張試験における比強度、比弾性率測定>
幅12.7mm、長さ229mmに、0°方向と長さ方向が同じになるように切り出した試験片を用い、ASTM D 3039に準拠し、0°引張強度σ(単位:MPa)、および0°引張弾性率E(単位:GPa)を測定した。装置はインストロン社製の4208型テンシロンを用いた。ここで、クロスヘッドスピードは1.27mm/min、測定温度を23℃とした。次に、上述する方法により求めた繊維強化複合材料の密度ρ(単位:g/cm)とあわせ、次式(B)、(C)により、それぞれ比強度(単位:MPa・cm/g)、比弾性率(単位:GPa・cm/g)を求めた。
比強度=σ/ρ ・・・(B)
比弾性率=E/ρ ・・・(C)
<コア材の密度測定>
ISO 845に準拠し、コア材の密度を測定した。
<コア材のガラス転移温度測定>
幅12mm、長さ55mmに切り出した試験片を用い、SACMASRM18R−94に準拠し、コア材のガラス転移温度を測定した。装置はRheometric Scientific社製の粘弾性測定装置ARESを用いた。Rectangular Torsionモードにおいて、昇温速度5℃/min、周波数1Hzで測定を行い、貯蔵弾性率G’のオンセットよりガラス転移温度を求めた。
<コア材の剪断弾性率測定>
幅50mm、長さ150mm、厚み10mmに切り出した試験片を用い、ASTM C 273に準拠してコア材の剪断弾性率を測定した。
<繊維強化複合材料の表面粗さRa>
ISO 845に準拠し、繊維強化複合材料の表面粗さRaを測定した。装置はMitutoyo社製のSurftest301を用いた。
参考例1、2、3、5)
表1に示す構成要素(b)を構成要素(c)に添加し、90℃に加温して溶解させた。次に、この溶液を70℃に保持し、さらに、70℃に加温した構成要素(a)を加えて1分間撹拌してエポキシ樹脂組成物を調製した。参考例1のエポキシ樹脂組成物は、70℃においては、白濁していたが、100℃においては、均一な溶液となった。一方、参考例2、3、5のエポキシ樹脂組成物は、70℃において均一な溶液であった。
参考例1、2、3、5のエポキシ樹脂組成物のt90/t10はそれぞれ1.7、1.8、1.9、2.3であり、いずれも良好な値であった(図1に参考例1、2の樹脂組成物の誘電測定により得られる、キュアインデックスの時間変化を示した)。
参考例1、2、3、5のエポキシ樹脂組成物のt/t10はそれぞれ1.9、2.3、2.5、1.9であり、いずれも良好な値であった。
また、参考例1、2、3、5のエポキシ樹脂組成物の硬化物の曲げ弾性率はそれぞれ3.5GPa、3.2GPa、3.1GPa、3.4GPaであり、引張伸度はそれぞれ4.1%、4.7%、4.8%、4.5%であり、十分に高いことがわかった。
参考例4)
表1に示す構成要素(b)を構成要素(c)に添加し、90℃に加温して溶解させた。次に、この溶液の温度を70℃に保持し、さらに、70℃に加温した構成要素(a)を加えて1分間撹拌してエポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物は70℃において均一な溶液であった。
90/t10は2.2と良好な値であった。t/t10は2.9であり、比較的良好な値であった。樹脂硬化物の曲げ弾性率は3.0GPaであり、比較的高かった。また、引張伸度は4.4%であり、十分に高かった
参考例6、7)
表1に示す構成要素(b)を構成要素(c)に添加し、90℃に加温して溶解させた。次に、この溶液を70℃に保持し、さらに、70℃に加温した構成要素(a)を加えて1分間撹拌してエポキシ樹脂組成物を調製した。参考例6、7のエポキシ樹脂組成物は、70℃において均一な溶液であった。
参考例6、7のエポキシ樹脂組成物の、t90/t10はともに2.1であり、良好な値であった。 参考例6、7のエポキシ樹脂組成物のt/t10はそれぞれ2.4、2.5であり、良好な値であった。
参考例6、7のエポキシ樹脂組成物の硬化物の曲げ弾性率は、それぞれ3.2GPa、3.1GPaであり、引張伸度はそれぞれ4.3%、4.0%であり、十分に高い値であった。
(比較参考例1)
表1に示す構成要素(b)を、めのう乳鉢ですりつぶして微粉末状とした後、70℃に加温した構成要素(a)に加え、1分間撹拌して分散させてエポキシ樹脂組成物を調製した。樹脂組成物は、100℃では均一な溶液となった。
エポキシ樹脂組成物のt10参考例1、2と同等であるものの、t90/t10は3.6であり、良好な値ではなかった。(図1に誘電測定により得られる、キュアインデックスの時間変化を示した)。
/t10は3.9であり、良好な値ではなかった。
樹脂硬化物の曲げ弾性率は3.1GPaであり、十分に高いものの、引張伸度は1.7%であり、あまり良好な値ではなかった。
(比較参考例2)
表1に示す構成要素(a)に、70℃に加温した構成要素(c)を加えて1分間撹拌してエポキシ樹脂組成物を調製した。誘電測定を行うと、イオン粘度はほとんど変化せず、30分経過後にプログラマブルミニプレスを開け、観察したところ、比較参考例2のエポキシ樹脂組成物は液体のままであった。
(比較参考例3)
表1に示す構成要素(b)を構成要素(c)に添加し、90℃に加温して溶解させた。この後、溶解液を70℃に保持し、さらに、70℃に加温した構成要素(a)を加えて1分間撹拌してエポキシ樹脂組成物を調製した。このエポキシ樹脂組成物は、100℃においても、白濁していた。
誘電測定では、イオン粘度の変化が遅く、αMAXを求めることができなかった。また、エポキシ樹脂組成物のガラス転移温度は、20分後にようやく52℃であり、tを求めることはできなかった。
(実施例
参考例5のエポキシ樹脂組成物を用い、型温90℃で単板状の繊維強化複合材料を製造した。WLF式により推定した参考例5のエポキシ樹脂組成物の90℃での初期粘度は、36mPa・sであった。
縦600mm、横600mm、高さ1.5mmの直方体のキャビティー(図2、符号1)をもち、上型(図2、符号2)と下型(図2、符号3)からなり、上型に注入口(図2、符号4)と注出口(図2、符号5)を有し、下型には、注入口側及び注出口側にそれぞれランナー(図2、符号6、7)、フィルムゲート(図2、符号8、9)を設けた型を用いた。
強化繊維基材には、各辺が経糸、緯糸のいずれかと平行な1辺600mmの正方形となるようカットした炭素繊維織物CO6343(T300B−3K使用、192g/m目付、東レ(株)製)を用いた。ピールプライには、一辺600mmの正方形にカットしたポリエステル製の織物を用いた。樹脂配分媒体には、一辺580mmの正方形にカットしたナイロン製の網を用いた。
型のキャビティーに、6枚の強化繊維基材(図3、符号10)、ピールプライ(図3、符号11)、樹脂配分媒体(図3、符号12)を配置した後、型締めした。次に、90℃に保持した型内を、注出口に接続した真空ポンプにより、大気圧−0.1MPaに減圧し、参考例5のエポキシ樹脂組成物を、注入圧0.2MPaで注入した。樹脂組成物が型内に流入してから6.5分後に注入を終了し、樹脂組成物が型内に流入してから25.0分後に型開きを開始し、繊維強化複合材料を得た。
繊維強化複合材料のVfは52%であった。繊維強化複合材料のガラス転移温度は、98℃であった。繊維強化複合材料の比強度、比弾性率は、それぞれ400MPa・cm/g、40GPa・cm/gであり、十分に高い値であった。繊維強化複合材料の表面粗さRaは0.38μmであり、良好な値であった。
(実施例
参考例5のエポキシ樹脂組成物を用い、型温105℃で単板状の繊維強化複合材料を製造した。WLF式により推定した参考例5のエポキシ樹脂組成物の105℃での初期粘度は、20mPa・sであった。
型、強化繊維基材、ピールプライ、及び樹脂配分媒体には実施例と同じものを用いた。型のキャビティーに、6枚の強化繊維基材(図3、符号10)、ピールプライ(図3、符号11)、樹脂配分媒体(図3、符号12)を配置した後、型締めした。次に、105℃に保持した型内を、注出口に接続した真空ポンプにより、大気圧−0.1MPaに減圧し、参考例5のエポキシ樹脂組成物を、注入圧0.2MPaで注入した。樹脂組成物が型内に流入してから、3.3分後に注入を終了し、樹脂組成物が型内に流入してから12.0分後に型開きを開始し、繊維強化複合材料を得た。
繊維強化複合材料のVfは52%であった。繊維強化複合材料のガラス転移温度は、116℃であった。繊維強化複合材料の比強度、比弾性率は、それぞれ380MPa・cm/g、40GPa・cm/gであり、十分に高い値であった。繊維強化複合材料の表面粗さRaは0.44μmであり、良好な値であった。
比較例1
比較参考例1のエポキシ樹脂組成物を用い、105℃で単板状の繊維強化複合材料を製造した。
型、強化繊維基材、ピールプライ、及び樹脂配分媒体には実施例と同じものを用いた。型のキャビティーに、6枚の強化繊維基材(図3、符号10)、ピールプライ(図3、符号11)、樹脂配分媒体(図3、符号12)を配置した後、型締めした。次に、105℃に保持した型内を、注出口に接続した真空ポンプにより、大気圧−0.1MPaに減圧し、比較例1のエポキシ樹脂組成物を、注入圧0.2MPaで注入した。樹脂組成物が型内に流入してから2.8分後に注入を終了し、樹脂組成物が型内に流入してから12.0分後に型開きを開始し、繊維強化複合材料を得た。
繊維強化複合材料のガラス転移温度は88℃であり、型温をかなり下回っていた。
(実施例
参考例5のエポキシ樹脂組成物を用い、型温90℃でサンドイッチ構造を有する繊維強化複合材料を製造した。
縦600mm、横600mm、高さ13.5mmの直方体のキャビティー(図2、符号1)をもち、上型(図2、符号2)と下型(図2、符号3)からなり、上型に注入口(図2、符号4)と注出口(図2、符号5)を有し、下型には、注入口側及び注出口側にそれぞれランナー(図2、符号6、7)、フィルムゲート(図2、符号8、9)を設けた型を用いた。
強化繊維基材として、各辺が経糸、緯糸のいずれかと平行に、縦598mm、横600mmとなるようカットした炭素繊維織物CO6343(T300B−3K使用、192g/m目付、東レ(株)製)を用いた。
コア材には、厚み12.7mmのローム社製ロハセル51IGを、縦598mm、横600mmにカットし、上面と下面に幅1mm、深さ2mmの長方形の断面形状をした樹脂配分用の溝を、25mm間隔で縦方向に平行に刻んだものを用いた。ロハセル51IGの密度、ガラス転移温度、剪断弾性率は、それぞれ、0.052g/cm、152℃、19MPaであった。
型のキャビティーに、2枚の強化繊維基材(図4、符号15)、樹脂配分用の溝(図4、符号14)を有するコア材(図4、符号13)、2枚の強化繊維基材(図4、符号15)を重ねて配置した後、型締めした。なお、強化繊維基材、コア材は、キャビティーの注入口側及び注出口側に幅1mmの隙間ができるように配置し、隙間にナイロン製の網を詰め、コア材下面の樹脂配分用の溝にも樹脂組成物が導かれるようにした。次に、90℃に保持した型内を、注出口に接続した真空ポンプにより、大気圧−0.1MPaに減圧し、参考例5のエポキシ樹脂組成物を、注入圧0.2MPaで注入した。樹脂組成物が型内に流入してから4.8分後に注入を終了し、樹脂組成物が型内に流入してから20.0分後に型開きを開始し、繊維強化複合材料を得た。
繊維強化複合材料の表面粗さRaは0.39μmであり、良好な値であった。
(実施例
参考例5のエポキシ樹脂組成物を用い、型温105℃でサンドイッチ構造を有する繊維強化複合材料を製造した。型、強化繊維基材、コア材としては、実施例と同じものを用いた。
型のキャビティーに、2枚の強化繊維基材(図4、符号15)、樹脂配分用の溝(図4、符号14)を有するコア材(図4、符号13)、2枚の強化繊維基材(図4、符号15)を重ねて配置した後、型締めした。なお、強化繊維基材、コア材は、キャビティーの注入口側及び注出口側に幅1mmの隙間ができるように配置し、隙間にナイロン製の網を詰め、コア材下面の樹脂配分用の溝にも樹脂組成物が導かれるようにした。次に、105℃に保持した型内を、注出口に接続した真空ポンプにより、大気圧−0.1MPaに減圧し、参考例5のエポキシ樹脂組成物を、注入圧0.2MPaで注入した。樹脂組成物が型内に流入してから2.2分後に注入を終了し、樹脂組成物が型内に流入してから10.0分後に型開きを開始し、繊維強化複合材料を得た。
繊維強化複合材料の表面粗さRaは0.45μmであり、良好な値であった。
本発明の製造法によれば、RTM法で、高Vfの繊維強化複合材料を生産性良く製造することができる。
また、本発明は、高Vfの繊維強化複合材料を生産性よく製造することができる。
本発明の製造法で得られる繊維強化複合材料や、本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物から得られる繊維強化複合材料は、強度や弾性率等の力学物性が優れるため、ロケット、人工衛星等の宇宙機、航空機、鉄道車両、船艇、自動車、自動二輪車、自転車等の輸送機器の構造材、外板、空力部材として好ましく利用することができる。なかでも、生産量の多い自動二輪車や自動車の構造材、外板、空力部材等として好ましく利用することができる。
Figure 2008254447
Figure 2008254447
Figure 2008254447
本発明に好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物の誘電測定により得られる、キュアインデックスの時間変化を示す図である。 本発明の繊維強化複合材料の製造法で用いられる型の上面図及び断面図である。 本発明の単板状の繊維強化複合材料の製造法における、強化繊維基材、ピールプライ、及び樹脂配分媒体の配置を示す、上面図及び断面図である。 本発明のサンドイッチ構造を有する繊維強化複合材料の製造法における、強化繊維基材、及びコア材の配置を示す、上面図及び断面図である。
符号の説明
1:型のキャビティー
2:上型
3:下型
4:注入口
5:注出口
6、7:ランナー
8、9:フィルムゲート
10、15:強化繊維基材
11:ピールプライ
12:樹脂配分媒体
13:コア材
14:樹脂配分用の溝

Claims (46)

  1. 次の構成要素(a)、(b)、及び(c)からなり、構成要素(c)の配合量が構成要素(a)100重量部に対して1〜30重量部であり、構成要素(a)が液体でかつ構成要素(b)及び(c)が構成要素(a)に対して均一に溶解しているエポキシ樹脂組成物。
    (a)エポキシ樹脂
    (b)アニオン重合開始剤
    (c)プロトン供与体
  2. 前記構成要素(b)が、3級アミンである請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 前記構成要素(b)が、イミダゾール誘導体である請求項2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記構成要素(b)が、以下の一般式(I)で表される請求項3記載のエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2008254447
    (式中Rは水素原子、メチル基、エチル基、ベンジル基、シアノエチル基のいずれか1種を表す。R、R、Rは、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基のいずれか1種を表す。)
  5. 前記構成要素(c)が、アルコール、フェノール、メルカプタン、カルボン酸、1,3−ジカルボニル化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記構成要素(c)が、1分子中に2個以上の活性水素を有する化合物である請求項5記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 前記構成要素(c)が、芳香環、シクロアルカン環、シクロアルケン環のいずれかを有する化合物である請求項5記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前期構成要素(c)が、アルコールである請求項5記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 前記構成要素(c)が、アルコールであり、その常圧下の沸点が100℃以上である請求項8記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 25℃での初期粘度が、1〜30,000mPa・sの範囲内である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 60〜180℃の範囲に含まれる特定温度Tにおいて、次条件(1)〜(3)を満たす請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
    1≦t10≦10 ・・・(1)
    3≦t90≦30 ・・・(2)
    1<t90/t10≦3 ・・・(3)
    10:温度Tでの誘電測定において、測定開始からキュアインデックスが10%に到達するまでの時間(分)
    90:温度Tでの誘電測定において、測定開始からキュアインデックスが90%に到達するまでの時間(分)
  12. 60〜180℃の範囲に含まれる特定温度Tにおいて、次条件(4)〜(6)を満たす請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
    1≦t10≦10 ・・・(4)
    3≦t≦30 ・・・(5)
    1<t/t10≦3 ・・・(6)
    10:温度Tでの誘電測定において、測定開始からキュアインデックスが10%に到達するまでの時間(分)
    :温度Tにおいて、測定開始から樹脂硬化物のガラス転移温度がTに到達するまでの時間(分)
  13. 型内に配置した強化繊維基材に請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を注入し、加熱硬化する繊維強化複合材料の製造法。
  14. 60〜180℃の範囲に含まれる特定温度Tに保持した型内に配置した強化繊維基材に、下記条件(7)〜(9)を満たすように、熱硬化性樹脂組成物を注入し、型温をTに保持して加熱硬化する繊維強化複合材料の製造法。
    ≦10 ・・・(7)
    ≦60 ・・・(8)
    1<t/t≦6.0 ・・・(9)
    :注入開始から注入終了までの時間(分)
    :注入開始から脱型開始までの時間(分)
  15. WLF式により求めた特定温度Tでの初期粘度が、0.1〜300mPa・sの範囲内である熱硬化性樹脂組成物を用いる請求項14記載の繊維強化複合材料の製造法。
  16. 注入開始からt経過後の繊維強化複合材料のガラス転移温度が、T−15℃以上である請求項14記載の繊維強化複合材料の製造法。
  17. 強化繊維が炭素繊維である請求項14記載の繊維強化複合材料の製造法。
  18. 繊維体積含有率が40〜85%の範囲内である請求項14記載の繊維強化複合材料の製造法。
  19. 繊維体積含有率が45〜85%の範囲内である請求項14記載の繊維強化複合材料の製造法。
  20. 樹脂配分媒体を用いる請求項14記載の繊維強化複合材料の製造法。
  21. 樹脂配分用の溝を有する型を用いる請求項14記載の繊維強化複合材料の製造法。
  22. 樹脂配分用の溝を有するコア材を用いる請求項14記載の繊維強化複合材料の製造法。
  23. 請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を硬化して得たエポキシ樹脂硬化物。
  24. 請求項23記載のエポキシ樹脂硬化物と強化繊維とからなる繊維強化複合材料。
  25. 強化繊維が炭素繊維である請求項24記載の繊維強化複合材料。
  26. 繊維体積含有率が40〜85%の範囲内である請求項24記載の繊維強化複合材料。
  27. 繊維体積含有率が45〜85%の範囲内である請求項24記載の繊維強化複合材料。
  28. 請求項14記載の製造法で得た繊維強化複合材料。
  29. 比強度が250MPa・cm/g以上である請求項24記載の繊維強化複合材料。
  30. 比強度が250MPa・cm/g以上である請求項28記載の繊維強化複合材料。
  31. 比弾性率が28GPa・cm/g以上である請求項24記載の繊維強化複合材料。
  32. 比弾性率が28GPa・cm/g以上である請求項28記載の繊維強化複合材料。
  33. 請求項24記載の繊維強化複合材料をスキン層とするサンドイッチ構造を有する繊維強化複合材料。
  34. 請求項14記載の製造法で得たサンドイッチ構造を有する繊維強化複合材料。
  35. コア材が密度0.02〜0.10g/cmの範囲内である請求項33記載の繊維強化複合材料。
  36. コア材が密度0.02〜0.10g/cmの範囲内である請求項34記載の繊維強化複合材料。
  37. コア材のガラス転移温度が80℃以上である請求項33記載の繊維強化複合材料。
  38. コア材のガラス転移温度が80℃以上である請求項34記載の繊維強化複合材料。
  39. 少なくとも片面の表面粗さRaが1.0μm以下である請求項24記載の繊維強化複合材料。
  40. 少なくとも片面の表面粗さRaが1.0μm以下である請求項28記載の繊維強化複合材料。
  41. 請求項24記載の繊維強化複合材料からなる自動車構造材。
  42. 請求項28記載の繊維強化複合材料からなる自動車構造材。
  43. 請求項24記載の繊維強化複合材料からなる自動車外板。
  44. 請求項28記載の繊維強化複合材料からなる自動車外板。
  45. 請求項24記載の繊維強化複合材料からなる自動車空力部材。
  46. 請求項28記載の繊維強化複合材料からなる自動車空力部材。
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