JP2008244324A - 窒化物化合物半導体層のエッチング方法及びその方法を用いて製造された半導体デバイス - Google Patents

窒化物化合物半導体層のエッチング方法及びその方法を用いて製造された半導体デバイス Download PDF

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【課題】エッチング深さの制御性や再現性に優れた、より選択性の高い窒化物化合物半導体層のエッチング方法、並びに、そのエッチング方法を用いて製造された半導体デバイスを提供すること。
【解決手段】Al含有窒化物化合物半導体層7上に窒化物化合物半導体層8を形成し、Al含有化合物半導体層7に対する窒化物化合物層8のエッチング選択比が100以上となる条件で窒化物化合物層8をドライエッチングする。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物化合物半導体層のエッチング方法及びその方法を用いて製造された半導体デバイスに関する。
GaNに代表される窒化物化合物半導体を用いた半導体デバイスとして、半導体レーザ(LD)や発光ダイオード(LED)といった光デバイスの研究が進められてきた。また、窒化物化合物半導体は、高い絶縁耐圧、高い熱伝導度、高い飽和電子速度を有していることから、近年では、これを用いた高電子移動度トランジスタ(HEMT)やヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)等の電子デバイスの実用化が期待されている。
窒化物化合物半導体を用いた光デバイスとしては、基板上に、n型GaN層、活性層、及びp型GaN層が積層され、p型GaN層上にストライブ状の隆起部であるリッジが形成された青紫色半導体レーザが公知である。このリッジは、光及び電流の閉じこめを行うためのものであり、p型GaN層の一部をエッチングすることで形成される。
また、窒化物化合物半導体を用いた電子デバイスとしては、基板上に、GaN層及びAlGaN層が積層され、AlGaN層に形成されたリセス内にゲート電極が形成されたGaN/AlGaNへテロ構造のHEMTが公知である。このAlGaN層のリセス部分は、AlGaN層の一部をエッチングすることで形成される。
上記のような半導体レーザにおいては、活性層とリッジ底部との距離が光出力−電流特性に影響を及ぼすことから、エッチングの深さ制御が重要である。また、上記のようなHEMTにおいては、エッチング深さで閾値電圧が制御されるため、半導体レーザと同様に、エッチング深さ制御が極めて重要である。
GaN系材料は化学的に安定していることからウェットエッチングが困難であることは周知である。このため、GaN層及びAlGaN層のエッチング方法としては、一般に、ドライエッチング法が用いられている。しかしながら、従来のGaN層及びAlGaN層のドライエッチングにおいては、時間を制御することで、エッチング深さを制御する方法が採られており、エッチング深さの制御性や再現性に問題がある。
このように、GaN層及びAlGaN層のドライエッチングにおいては、GaN層及びAlGaN層のエッチング深さを正確に制御することが困難であり、所望のエッチング深さでエッチングをストップさせることが可能な、エッチングストップ層を使用した選択エッチングが望まれている。
GaN層の選択エッチング技術として、下記の非特許文献1には、Cl2(40sccm)/N2(10sccm)/O2(2sccm)の3種のガスを用いたICPドライエッチングにより、GaN層と下地AlGaN層との間で約60:1の選択比を達成したことが記載されている。非特許文献1には、Cl2/N2ガスに少量のOガスを添加することで、AlGaN層表面にアルミニウムの酸化膜、すなわちエッチング抵抗層が形成されるので、このエッチング抵抗層の形成以降のAlGaNのエッチングレートが低下することが記載されている。また、非特許文献1には、Cl2/N2ガスにOガスを添加する場合は、Cl2/ArガスにOガスを添加する場合よりも、AlGaN層がより敏速に酸化されることも記載されている。
Yanjun Han, et al. Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 42 (2003) pp. L1139-L1141, Part 2, No. 10A, 1 October 2003
非特許文献1に記載のエッチング方法によれば、AlGaN層をエッチング抵抗層として、GaN層の選択性の比較的高いドライエッチングが可能となるが、上述のように3種のガスを使用することから、エッチングプロセス安定性の面で不利であり、量産時のエッチング深さの制御性や再現性に関する課題は解消されない。また、AlGaNに対するGaNのエッチング選択比は最大で60程度であり、選択性は十分ではない。
本発明の目的は、エッチング深さの制御性や再現性に優れた、より選択性の高い窒化物化合物半導体層のエッチング方法、並びに、そのエッチング方法を用いて製造された半導体デバイスを提供することにある。
上記の課題を解決するための本発明の第1の態様は、Al含有窒化物化合物半導体層上に窒化物化合物半導体層を形成し、前記Al含有化合物半導体層に対する前記窒化物化合物層のエッチング選択比が100以上となる条件で前記窒化物化合物層をドライエッチングすることを特徴とする窒化物化合物半導体層のエッチング方法である。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に係る窒化物化合物半導体層のエッチング方法において、前記Al含有窒化物化合物半導体層は、AlN層又はAlGaN層であり、前記窒化物化合物半導体層は、GaN層又は前記Al含有窒化物化合物半導体層よりもAl含有率の低いAl含有窒化物化合物半導体層であることを特徴とする。
本発明の第3の態様は、前記第1又は2の態様に係る窒化物化合物半導体層のエッチング方法において、前記ドライエッチングは、エッチングガスとして塩素ガスを用い、エッチング圧力が3Pa〜8Paの条件で行われることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、前記第3の態様に係る窒化物化合物半導体層のエッチング方法において、前記ドライエッチングは、エッチングガスとしてさらに酸素ガスを用いることを特徴とする。
本発明の第5の態様は、前記第4の態様に係る窒化物化合物半導体層のエッチング方法において、前記酸素ガスの添加量は、前記塩素ガスの供給量に対して20%以下であることを特徴とする。
本発明の第6の態様は、Al含有窒化物化合物半導体からなるエッチングストップ層と、前記エッチングストップ層表面の少なくとも一部に形成された窒化物化合物半導体層とを有し、前記第1から5のいずれかの態様に係る窒化物化合物半導体層のエッチング方法を用いて製造されたことを特徴とする半導体デバイスである。
本発明によれば、下地層のAl含有窒化物化合物半導体層に対する窒化物化合物半導体層のエッチング選択比が100以上となる条件で窒化物化合物半導体層をドライエッチングすることで、Al含有窒化物化合物半導体層がエッチングストップ層として機能する。したがって、窒化物化合物層を、下地のAl含有窒化物化合物層に対してより選択的にエッチングすることができ、エッチング深さの制御性及び再現性に優れたエッチングが可能となる。
また、エッチングガスとして塩素ガスを用い、エッチング圧力が3Pa〜8Paの条件でドライエッチングを行うことにより、プラズマ中の塩素イオンと塩素ラジカルのバランスが適正化され、窒化物化合物半導体層をより選択的にエッチングすることができる。すなわち、ドライエッチングでは、原料ガスをプラズマ化することによってイオンとラジカルとを発生させてエッチングを行うが、(1)加速された塩素イオンの運動エネルギーによって窒化物化合物半導体層表面の原子を跳ね飛ばす物理的なエッチングと、(2)塩素イオン及び塩素ラジカルと窒化物化合物半導体層表面の原子との化学反応によるエッチングとが進行する。このイオンによる物理的エッチングでは、物質に対する選択性が低いため、窒化物化合物半導体層だけでなく下地のAl含有窒化物化合物半導体層をも削ってしまい、選択的なエッチングは困難である。一方、イオン及びラジカルによる化学反応エッチングでは、エッチング速度が遅いものの、物質に対する選択性の高いエッチングが可能である。したがって、エッチング圧力を上記の範囲に制御することにより、塩素ガスをプラズマ化した際の塩素イオンと塩素ラジカルのバランスが適正化され、窒化物化合物半導体層を選択的にエッチングすることが可能となり、選択比100以上を実現することができる。
また、エッチングガスとしてさらに酸素ガスを用いることにより、下地のAl含有窒化物化合物半導体層の表面が露出した際に、アルミニウム酸化膜が形成されるので、より確実なエッチングストップ層として用いることができる。
また、本発明のエッチング方法を、例えば半導体レーザのリッジ形成工程やHEMTのリセス形成工程に適用すれば、それらの工程においてエッチング深さを正確に制御することができ、信頼性の高い半導体デバイスを得ることができる。
(第1の実施形態)
以下に、図面を参照しながら本発明の半導体デバイスとその製造方法及びエッチング方法について説明する。
図1は、本発明の半導体デバイスの一実施形態である半導体レーザ素子の製造工程を示す断面図である。
まず、図1(a)に示すように、n-GaN基板1上に、n-GaN層2、n-AlGaN層3、InGaN/GaN多重量子井戸活性層4、p-AlGaN層5、p-GaN層6、p-AlNエッチングストップ層7、及びp-GaN層8を、順次エピタキシャル成長させる。各層の層厚は、例えば、n-GaN層2が2μm、n-AlGaN層3が0.5μm、InGaN/GaN活性層4が50nm、p-AlGaN層5が0.5μm、p-GaN層6が1.7μm、p-AlN層エッチングストップ層7が3nm、p-GaN層8が0.3μmである。
次に、図1(b)に示すように、p-GaN層8上に、エッチングマスクとして、幅1.5nmのストライプ状にパターニングされたにSiO層を形成する。SiO層9の厚さは、例えば300nmである。
次に、図1(c)に示すように、SiO層9をエッチングマスクとして用い、ICP−RIEドライエッチング装置にてp-GaN層8をドライエッチングする。このとき、エッチングガスとして塩素ガスを用い、エッチング圧力が3Pa〜8Paの条件でドライエッチングを行うことにより、プラズマ中の塩素イオンと塩素ラジカルのバランスが適正化され、p-AlNエッチングストップ層7に対してp-GaN層8をより選択的にエッチングすることができる。このため、図1(c)で示すように、エッチングはp-AlNエッチングストップ層7で停止され、その結果、活性層とリッジ底部との距離が所望に制御されたリッジストライプを形成することができる。
次に、エッチングマスクであるSiO層9を緩衝フッ酸で除去した後、新たにSiO層10を、例えば300nmの厚さで成膜する。次いで、レジストを使用したエッチバック法により、リッジの頂上のSiO層を除去する。その後、リッジを含む基板上に、Ni(50nm)/Au(300nm)からなるp-GaN用電極11を形成し、さらに、基板裏面にTi(25nm)/Al(500nm)からなるn-GaN用電極12を形成する。これにより、半導体レーザ素子が完成する。
エッチング圧力を変化させた場合の、GaN層とAlN層の各エッチングレートと選択比との関係を調べた実験結果を、表1及び図2に示す。実験条件は下記である。
実験条件:
IPCパワー:500(W)
バイアス:75(W)
塩素ガス流量:40(sccm)
エッチング圧力:1、2、3、4、5、6、7、8(Pa)
基板温度:20℃
Figure 2008244324
表1及び図2の実験結果から明らかなように、エッチング圧力が3Pa未満では、エッチング選択比100以上を達成することができなかった。これは、プラズマ中の塩素イオンによってGaN層だけでなくAlN層の物理的エッチングも進むためと考えられる。
一方、エッチング圧力3Pa〜8Paの範囲では、選択比100以上が達成され、選択性の高いエッチングが可能であることがわかる。この範囲では、塩素イオンと塩素ラジカルのバランスが適正化されていると推定される。
なお、エッチング圧力が8Pa超の場合は、選択比100以上を達成したとしてもエッチング形状不良が発生しやすい。
以上で説明したように、第1の実施形態によれば、選択比100以上の選択性の高いGaN層のエッチングが可能であり、エッチング深さを正確に制御することができる。したがって、信頼性の高い半導体レーザ素子を得ることができる。
また、選択比100以上の選択エッチングができることから、エッチングストップ層であるAlN層を薄く形成することが可能となる。例えば、選択比100のエッチング条件の場合には、300nmのGaN層に対して3nmのAlN層を形成すればよく、選択比が200のエッチング条件の場合には、600nmのGaN層に対して3nmのAlN層を形成すればよい。
このように、バンドギャップの大きいAlN層を薄く形成することで、半導体レーザの直列抵抗の増大を抑制し、半導体レーザ全体の特性を向上させることができるという効果がある。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
前記第1の実施形態と異なる点は、主に、p-GaN層8のドライエッチング工程において、エッチングガスとして塩素ガスと酸素ガスを用いることである。エッチングガスとして塩素ガスに少量の酸素ガスを添加することにより、p-AlNエッチングストップ層7の表面が露出した際に、アルミニウム酸化膜が形成される。このため、エッチングはp-AlNエッチングストップ層7で停止され、その結果、活性層とリッジ底部との距離が所望に制御されたリッジストライプを形成することができる。
酸素ガスの添加量を変化させた場合の、GaN層とAlN層の各エッチングレートと選択比との関係を調べた実験結果を、表2及び図3に示す。実験条件は下記である。
実験条件:
IPCパワー:500(W)
バイアス:75(W)
塩素ガス流量:38(sccm)
酸素添加量:0,5,10,20,25,50,75(%)
エッチング圧力:5(Pa)
基板温度:20℃
Figure 2008244324
表2及び図3に示すように、酸素ガスを添加することで、AlN層のエッチングレートは、極めて低いレベルに維持されおり、確実なエッチングストップ層として機能することがわかる。
酸素ガスの添加量が5%〜20%の範囲で、選択比100以上が達成され、選択性の高いエッチングが可能である。
一方、酸素ガスの添加量が20%を超えると、GaN層のエッチングレートも低下し、エッチング選択比も100未満となり、良好な選択エッチングを行うには不十分であることが分かる。これは、酸素分圧が高いと、GaN表面のGa酸化物の成長レートが早くなって、エッチングが追いつかず、極端にGaNのエッチングレートが落ちる為と推測される。
(第3の実施形態)
図4は、本発明の半導体デバイスの一実施形態であるGaN/AlGaNヘテロ構造を有するHEMTの断面図である。
図示のように、サファイアからなる基板41上に、GaNからなるバッファ層42、チャネル層としてのGaN層43、キャリア供給層である第1のn型AlGaN層44、エッチングストップ層であるAlN層45、及び、AlN層45よりもAl含有率の低い第2のn型AlGaN層46とが形成されている。第2のAlGaN層46のAl含有率は、例えば、AlN層45のAl含有率の1/5程度である。また、第2のAlGaN層46をエッチングすることによってAlN層45の一部が露出したリセス内部に、ゲート電極47が形成されている。さらに、第2のAlGaN層26上には、ゲート電極47を挟むようにしてソース電極48とドレイン電極49とが形成されている。
上記構成において、第1のn型AlGaN層44、AlN層45、及び、第2のn型AlGaN層46の厚さは、例えば、それぞれ20nm、2nm、10nmである。
次に、HEMTの製造方法について説明する。
まず、サファイア基板1を設置したMOCVD装置内に、GaNの原料となるトリメチルガリウム(TMGa)とアンモニア(NH)とを、それぞれ14μmol/min、12l/minの流量で導入し、成長温度550℃で、層厚40nmのGaNからなる低温バッファ層42を基板1上にエピタキシャル成長させる。次に、TMGaとNHとを、それぞれ58μmol/min、12l/minの流量で導入し、成長温度1050℃で、層厚3000nmのGaNからなる高温バッファ層43を低温バッファ層42上にエピタキシャル成長させる。
次に、TMGaとNHとを、それぞれ19μmol/min、12l/minの流量で導入し、成長温度1050℃で、層厚50nmのGaNからなる電子走行層44をバッファ層上にエピタキシャル成長させる。さらに、トリメチルアルミニウム(TMAl)とTMGaとNHとを、それぞれ100μmol/min、19μmol/min、12l/minの流量で導入し、成長温度1050℃で、層厚20nmのAl0.3Ga0.7Nからなる第1の電子供給層45を電子走行層44上にエピタキシャル成長させる。
次に、TMAlとNHとを導入し、層厚2nmのAlNからなるエッチングストップ層46を第1のAlGaN電子供給層45上にエピタキシャル成長させる。さらに、トリメチルアルミニウム(TMAl)とTMGaとNHとを導入し、層厚10nmのAl0.2Ga0.8Nからなる第2の電子供給層47をAlNエッチングストップ層46上にエピタキシャル成長させる。
なお、これら各層の形成工程におけるTMAl、TMGa、NHの導入では、100%水素がキャリアガスとして用いられる。
次に、フォトリソグラフィを利用したパターンニングによって、第2の電子供給層47上にSiO膜からなるマスクを形成し、ソース電極およびドレイン電極を形成すべき領域に各電極形状に対応した開口部を形成する。そして、この開口部にAl、TiおよびAuをこの順に蒸着して、ソース電極49およびドレイン電極50を形成する。
次に、第2の電子供給層47上のマスクを一旦除去し、再び電子供給層47上にSiO膜からなるマスクを形成し、このマスクを用いて、AlGaNからなる第2の電子供給層47をエッチングすることにより、ゲート電極48を配置するためのリセスを形成する。このリセスを形成する工程で、本発明のエッチング方法を用いる。
具体的には、ICP−RIEドライエッチング装置にて、エッチングガスとして塩素ガスと酸素とを用い、以下の条件にてドライエッチングを行った。
PCパワー:500(W)
バイアス:75(W)
塩素ガス流量:38(sccm)
酸素添加量:2(sccm)
エッチング圧力:5(Pa)
基板温度:20℃
次に、形成されたリセスにPtおよびAuをこの順に蒸着して、ゲート電極48を形成する。これにより、図4に示すHEMTが完成する。
本実施形態においても、エッチングガスとして塩素ガスに少量の酸素ガスを添加することにより、下地のAlN層45の表面にアルミニウム酸化膜が形成され、AlN層45がエッチングストップ層として機能する。また、本実施形態においては、エッチング対象である第2のAlGaN層46もAlを含有する混晶であることから、第2のAlGaN層46表面に露出したAlと酸素が反応して、第2のAlGaN層46表面にもアルミニウム酸化膜が形成されることとなる。このため、エッチング対象がAlを含有しないGaN層である場合に比して、エッチングレートが低下することは避けられない。しかしながら、上述したように、第2のAlGaN層46はAlN層45よりもAl含有率が低いため、アルミニウム酸化膜の形成の度合いも低くなる。このようなAl含有率の違いに起因する酸化膜の形成度合いの違いを利用することで、本実施形態においても、選択比100以上の選択性の高いエッチングが可能である。
上記のようにして形成されたHEMTにおいては、ゲート電極47に所定の電圧を印加することにより、GaN層43と第1のn型AlGaN層44とのヘテロ界面近傍に2次元電子ガスが形成される。この2次元電子ガスの濃度は、ゲート電極27と2次元電子ガスが形成されるヘテロ界面との距離で決まり、その結果FETの閾値電圧が決定される。
本実施形態によれば、選択比100以上の選択性の高いエッチングが可能であるので、エッチング深さを正確に制御することができ、閾値電圧の制御に極めて有利である。
なお、本実施形態においては、前記第2の実施形態と同様に、エッチングガスとして塩素ガスに少量の酸素ガスを添加するエッチング方法を適用したが、前記第1の実施形態のように、エッチングガスとして塩素ガスのみを用い、エッチング圧力を制御するエッチング方法を適用してもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る半導体デバイスである半導体レーザ素子の製造工程を示す断面図である。 図2は、エッチング圧力を変化させた場合の、GaN層とAlN層の各エッチングレートと選択比との関係を示すグラフである。 図3は、酸素ガスの添加量を変化させた場合の、GaN層とAlN層の各エッチングレートと選択比との関係を示すグラフである。 図4は、本発明の実施形態に係る半導体デバイスであるHFETを示す断面図である。
符号の説明
1:n-GaN基板
2:n-GaN層
3:n-AlGaN層
4:InGaN/GaN多重量子井戸活性層
5:p-AlGaN層
6:p-GaN層
7:p-AlNエッチングストップ層
8:p-GaN層8
9:SiO
10:SiO
11:p-GaN用電極
12:n-GaN用電極

Claims (6)

  1. Al含有窒化物化合物半導体層上に窒化物化合物半導体層を形成し、前記Al含有化合物半導体層に対する前記窒化物化合物層のエッチング選択比が100以上となる条件で前記窒化物化合物層をドライエッチングすることを特徴とする窒化物化合物半導体層のエッチング方法。
  2. 前記Al含有窒化物化合物半導体層は、AlN層又はAlGaN層であり、前記窒化物化合物半導体層は、GaN層又は前記Al含有窒化物化合物半導体層よりもAl含有率の低いAl含有窒化物化合物半導体層であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物化合物半導体層のエッチング方法。
  3. 前記ドライエッチングは、エッチングガスとして塩素ガスを用い、エッチング圧力が3Pa〜8Paの条件で行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化物化合物半導体層のエッチング方法。
  4. 前記ドライエッチングは、エッチングガスとしてさらに酸素ガスを用いることを特徴とする請求項3に記載の窒化物化合物半導体層のエッチング方法。
  5. 前記酸素ガスの添加量は、前記塩素ガスの供給量に対して20%以下であることを特徴とする請求項4に記載の窒化物化合物半導体層のエッチング方法。
  6. Al含有窒化物化合物半導体からなるエッチングストップ層と、前記エッチングストップ層表面の少なくとも一部に形成された窒化物化合物半導体層とを有し、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の窒化物化合物半導体層のエッチング方法を用いて製造されたことを特徴とする半導体デバイス。

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