JP2010212495A - Iii族窒化物半導体からなるhfetの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノーマリオン型HFETの閾値電圧の簡易な調整方法を提供すること。
【解決手段】i−AlGaN層12のゲート電極15を形成する領域のみを開口させたパターンのマスク17を形成する。開口されたi−AlGaN層12の領域に、CF4 ガスプラズマを照射し、ダメージ層16を形成する(図2(c))。CF4 ガスプラズマの照射時間によってダメージ層16の厚さを調整することで、実質的なi−AlGaN層12の厚さを調整することができ、これにより閾値電圧を調整することができる。
【選択図】図2
【解決手段】i−AlGaN層12のゲート電極15を形成する領域のみを開口させたパターンのマスク17を形成する。開口されたi−AlGaN層12の領域に、CF4 ガスプラズマを照射し、ダメージ層16を形成する(図2(c))。CF4 ガスプラズマの照射時間によってダメージ層16の厚さを調整することで、実質的なi−AlGaN層12の厚さを調整することができ、これにより閾値電圧を調整することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、III 族窒化物半導体からなるノーマリオン型のHFETの製造方法に関するものであり、特に閾値電圧の調整方法に特徴を有するものである。
GaNなどのIII 族窒化物半導体は、近年、LEDなどの発光デバイスのみならず、パワーデバイスや高周波デバイスの材料としても注目されている。そのようなGaN系HFETでは、閾値電圧は、障壁層のIII 族元素の組成比や、障壁層の膜厚などに依存している。そこで障壁層形成後に閾値電圧を調整する場合、従来は障壁層をドライエッチングして障壁層の膜厚を調整することによって、閾値電圧を調整することが検討されてきた。
また、特許文献1には、閾値電圧を正にシフトさせることでHFETをノーマリオフ化する技術が示されている。この特許文献1によると、フッ素系ガスプラズマ照射によるチャネルへのフッ素の導入によって閾値電圧が正にシフトし、ノーマリオフ化できるとの記載がある。また、このプラズマ照射によると半導体層にダメージが生じるため、フッ素の離脱を防止するための保護膜を形成した後に熱処理によるダメージの回復を行う旨の記載がある。
しかしながら、障壁層のドライエッチングによって閾値電圧を調整する方法では、工程数が多くて複雑であるため、不具合を生じる原因となった。後のゲート電極形成において、電極材が段切れを起こすなどの不具合を生じる可能性があった。
また、フッ素系ガスプラズマ照射によるチャネルへのフッ素の導入による方法では、ダメージの回復のための熱処理工程や、フッ素の離脱を防止するための保護膜形成工程が必要であり、工程数が多く複雑であった。
そこで本発明の目的は、III 族窒化物半導体からなるノーマリオン型のHFETの製造方法において、容易に閾値電圧を調整することができる方法を提供することにある。
第1の発明は、III 族窒化物半導体からなり、障壁層とチャネル層との接合構造を有したノーマリオン型のHFETの製造方法において、障壁層へのフッ素系ガスプラズマの照射によりダメージ層を形成し、フッ素系ガスプラズマの照射時間によってダメージ層の厚さを調整することで、HFETの閾値電圧を調整する、ことを特徴とするHFETの製造方法である。
ここでIII 族窒化物半導体とは、一般式Alx Gay Inz N(x+y+z=1、0≦x、y、z≦1)で表される化合物半導体であり、Al、Ga、Inの一部を他の第13族元素であるBやTlで置換したもの、Nの一部を他の第15族元素であるP、As、Sb、Biで置換したものをも含むものとする。通常は、Gaを必須とするGaN、AlGaN、InGaN、AlGaInNを示す。
フッ素系ガスには、CF4 、CHF3 、CH2 F2 、C2 F6 、SiF4 などを用いることができる。照射強度は、障壁層をエッチングしない程度であればよい。
障壁層やチャネル層は、単層であってもよいし、複数の層で構成されていてもよい。また、障壁層およびチャネル層は、障壁層のバンドギャップがチャネル層のバンドギャップよりも大きなIII 族窒化物半導体材料であればよい。たとえばチャネル層にGaN、障壁層にAlGaNを用いたり、チャネル層にInGaN、障壁層にGaNまたはAlGaNを用いたりすることができる。
第2の発明は、第1の発明において、フッ素系ガスは、CF4 であることを特徴とするHFETの製造方法である。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、障壁層はAlGaNであり、チャネル層はGaNであることを特徴とするHFETの製造方法である。
本発明では、フッ素系ガスプラズマの照射時間によって障壁層に生じるダメージ層の厚さを調整することで、実質的な障壁層の膜厚を調整し、これによってIII 族窒化物半導体からなるノーマリオン型のHFETの閾値電圧を調整している。そのため、障壁層をドライエッチングする方法や、フッ素系ガスプラズマによるチャネルへのフッ素の導入による方法に比べて簡易に閾値電圧を調整することができる。また、プラズマ照射時間は細かく制御することができるため、障壁層に生じるダメージ層の厚さも細かく調整することができ、その結果、閾値電圧も細かに調整することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1のHFET1の構成を示した図である。HFET1は、SI−SiCからなる基板10と、サファイア基板10上にバッファ層(図示しない)を介して積層されたi−GaN層11(本発明のチャネル層に相当)、i−AlGaN層12(本発明の障壁層に相当)と、i−AlGaN層12上の所定の領域に離間して形成されたソース電極13、ドレイン電極14と、i−AlGaN層12上のソース電極13とドレイン電極14とに挟まれた領域に形成されたゲート電極15と、によって構成されている。i−GaN層11の厚さは1μm、i−AlGaN層12の厚さは45nmでAl組成比は20%である。
ゲート電極15下部のi−AlGaN層12の領域には、そのi−AlGaN層12表面から所定の深さまでダメージ層16が形成されている。このダメージ層16は、CF4 ガスプラズマの照射によりi−AlGaN層12の結晶性を悪化させて形成したものである。
なお、基板10にはSI−SiC以外にも、サファイア、Si、GaNなどを用いることができる。また、ソース電極13、ドレイン電極14の材料としてはi−AlGaN層12に対してオーミック接合する材料であればよく、たとえばTi/Alなどを用いることができる。また、ゲート電極15の材料としてはi−AlGaN層12に対してショットキー接合する材料であればよく、たとえばNi、Wなどを用いることができる。
このHFET1は、閾値電圧が負のノーマリオン型であり、i−GaN層11とi−AlGaN層12との界面のi−GaN層11側をチャネルとして動作する。
実施例1のHFET1は、以下の製造方法により作製した。まず、基板10上に、バッファ層を介してMOCVD法によってi−GaN層11、i−AlGaN層12を積層する(図2(a))。キャリアガスには水素と窒素、窒素源にはアンモニア、Ga源にはTMG(トリメチルガリウム)、Al源にはTMA(トリメチルアルミニウム)、を用いた。
次に、フォトリソグラフィ、蒸着、リフトオフによってi−AlGaN層12上の所定の領域に、ソース電極13、ドレイン電極14を形成する。そしてその後、i−AlGaN層12、ソース電極13、ドレイン電極14を覆い、i−AlGaN層12のゲート電極15を形成する領域のみを開口させたパターンのマスク17を形成する(図2(b))。マスク17にはたとえばレジストなどを用いることができる。
次に、RIE装置を用いてCF4 ガスプラズマを発生させ、開口されたi−AlGaN層12の領域に、CF4 ガスプラズマを照射する。出力はi−AlGaN層12がエッチングされない程度とする。これによりi−AlGaN層12のプラズマが照射された領域は結晶性が悪化し、i−AlGaN層12表面から所定の深さのダメージ層16が形成される(図2(c))。ダメージ層16が形成されたことにより、i−AlGaN層12のゲート電極15を形成する領域において結晶性が良好な領域の厚さが減少する。つまり、i−AlGaN層12のゲート電極15を形成する領域において、i−AlGaN層12の実質的な厚さが減少する。このとき、プラズマ照射後に、そのプラズマ照射された領域を熱処理していない。その結果、プラズマ照射を行わない場合に比べて閾値電圧が正にシフトする。このダメージ層16の厚さは、CF4 ガスプラズマの照射時間によって細かに制御することができる。したがって、CF4 ガスプラズマの照射時間によって、プラズマ照射後に熱処理をすることなくHFET1の閾値電圧を細かに調整することができる。
次に、マスク17を除去し、フォトリソグラフィ、蒸着、リフトオフによってダメージ層16上にゲート電極15を形成することで、図1に示すHFET1が作製される。
図3は、CF4 ガスプラズマ照射時間を変えてC−V特性を測定した結果を示すグラフである。プラズマ照射時間は、225秒、450秒、675秒、900秒、としてそれぞれの照射時間におけるC−V特性を測定した。また、プラズマ照射を行わない場合のC−V特性も測定した。図3のように、プラズマ照射時間を増やすほど閾値電圧が正に大きくシフトすることがわかり、プラズマ照射時間を調整することでHFET1の閾値電圧を調整できることがわかる。
なお、実施例1ではプラズマ照射するガスとしてCF4 を用いたが、CHF3 、CH2 F2 、C2 F6 、SiF4 などのフッ素系ガスを用いることもできる。
また、本発明のHFETは実施例1に示した構成に限るものではなく、障壁層とチャネル層の接合構造を有したノーマリオン型のHFETであればよい。たとえば、実施例1のHFETはショットキーゲート型であるが、絶縁ゲート型であってもよい。また、障壁層やチャネル層を複数の層で構成してもよい。
また、実施例ではチャネル層にGaN、障壁層にAlGaNを用いているが、障壁層のバンドギャップがチャネル層のバンドギャップよりも大きい材料であればよい。たとえば、チャネル層にInGaNを用い、障壁層にGaNやAlGaNを用いてもよい。
また、実施例ではチャネル層にGaN、障壁層にAlGaNを用いているが、障壁層のバンドギャップがチャネル層のバンドギャップよりも大きい材料であればよい。たとえば、チャネル層にInGaNを用い、障壁層にGaNやAlGaNを用いてもよい。
本発明のHFETは、増幅器などに利用することができる。
10:基板
11:i−GaN層
12:i−AlGaN層
13:ソース電極
14:ドレイン電極
15:ゲート電極
16:ダメージ層
11:i−GaN層
12:i−AlGaN層
13:ソース電極
14:ドレイン電極
15:ゲート電極
16:ダメージ層
Claims (3)
- III 族窒化物半導体からなり、障壁層とチャネル層との接合構造を有したノーマリオン型のHFETの製造方法において、
前記障壁層へのフッ素系ガスプラズマの照射によりダメージ層を形成し、フッ素系ガスプラズマの照射時間によって前記ダメージ層の厚さを調整することで、前記HFETの閾値電圧を調整する、
ことを特徴とするHFETの製造方法。 - 前記フッ素系ガスは、CF4 であることを特徴とする請求項1に記載のHFETの製造方法。
- 前記障壁層はAlGaNであり、前記チャネル層はGaNであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のHFETの製造方法。
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JP2013030667A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-02-07 | New Japan Radio Co Ltd | 窒化物半導体装置およびその製造方法 |
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2009
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