JP2008243414A - 複合材料及びその製造方法、二次電池電極材料、二次電池電極、並びに二次電池 - Google Patents

複合材料及びその製造方法、二次電池電極材料、二次電池電極、並びに二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】環境への負荷が小さく、安価で、二次電池電極材料に好適な複合材料及びその効率的な製造方法、該複合材料を含む二次電池電極材料、該二次電池電極材料を用いた二次電池電極、並びに、該二次電池電極を有し、充放電のサイクル劣化が小さく高性能かつ長寿命で、しかも高速充放電が可能な二次電池の提供。
【解決手段】本発明の複合材料の製造方法は、γ−FeO(OH)と導電助剤との混合材料を熱処理することにより、γ−Feと前記導電助剤との複合材料を合成することを含む。本発明の複合材料は、本発明の前記複合材料の製造方法により製造される。本発明の二次電極材料は、本発明の前記複合材料を含む。本発明の二次電池電極は、本発明の前記二次電池電極材料により形成される。本発明の二次電池は、本発明の前記二次電池電極を少なくとも有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、環境への負荷が小さく、安価で、二次電池電極材料に好適な複合材料及びその効率的な製造方法、該複合材料を含む二次電池電極材料、該二次電池電極材料を用いた二次電池電極、並びに、該二次電池電極を有し、充放電のサイクル劣化が小さく高性能かつ長寿命な二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、高電圧、高エネルギー密度で、しかも小型かつ軽量であるため、携帯電話、ノート型パソコンなどの電源として、需要が拡大している。前記リチウムイオン二次電池は、種々の構成を採用することができるが、正極の材料としては、コバルト酸リチウム(LiCoO)が多用されている。該コバルト酸リチウムは、合成が容易であるものの、コバルト(Co)は、資源的制約が大きく高価で、しかも価格変動が大きく、また、強い毒性を有するため、取扱い安全性の面からも、代替材料の開発が望まれている。
コバルトフリーの電極材料としては、低コストで環境への負荷が小さい酸化鉄材料が広く研究されており、例えば、ナノサイズのγ−Feが、リチウムイオン二次電池の電極材料として機能し得ることが報告されている(非特許文献1及び2参照)。しかし、該γ−Feに後から導電助剤を添加して混合し、これを正極材料として用いて作製したリチウムイオン二次電池の特性評価では、充放電を繰り返し行うと、容量が低下するという問題(サイクル劣化)があり、実用的観点からは、よりサイクル劣化の小さい二次電池を製造可能な材料の提供が望まれている。
Sho Kanzaki等、「Nano−sized γ−Fe2O3 as lithium battery cathode」、Journal of Sources、146巻、2005年、p.323−326 Sho Kanzaki等、「Effect of Chemical oxidation for nano−size γ−Fe2O3 as lithium battery cathode」、Journal of Sources、165巻、2007年、p.403−407
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、環境への負荷が小さく、安価で、二次電池電極材料に好適な複合材料及びその効率的な製造方法、該複合材料を含む二次電池電極材料、該二次電池電極材料を用いた二次電池電極、並びに、該二次電池電極を有し、充放電のサイクル劣化が小さく高性能かつ長寿命で、しかも高速充放電が可能な二次電池を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。即ち、
γ−FeO(OH)と導電助剤との混合材料を調製した後、得られた混合材料を熱処理すると、γ−Feと前記導電助剤との複合材料が得られ、該複合材料は、二次電池電極材料として機能し得ることを知見した。
また、得られた前記複合材料を電極に用いた二次電池の充放電を繰り返し行うと、サイクル劣化が非常に小さく、電池容量の低下が抑制され、長期にわたって繰返し使用が可能であり、しかも高速で充放電することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、本発明者等の前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> γ−FeO(OH)と導電助剤との混合材料を熱処理することにより、γ−Feと前記導電助剤との複合材料を合成することを含むことを特徴とする複合材料の製造方法である。
該<1>に記載の複合材料の製造方法においては、前記γ−FeO(OH)と前記導電助剤との混合材料が熱処理されて、前記γ−Feと前記導電助剤との複合材料が合成される。
<2> 熱処理が、真空中で行われる前記<1>に記載の複合材料の製造方法である。該<2>に記載の複合材料の製造方法においては、前記熱処理が、真空中で行われるので、α−Feと前記導電助剤との複合体の生成が抑制される。
<3> 熱処理が、400℃以下で行われる前記<1>から<2>のいずれかに記載の複合材料の製造方法である。該<3>に記載の複合材料の製造方法においては、前記熱処理が、400℃以下で行われるので、α−Feと前記導電助剤との複合体の生成が抑制される。
<4> 混合材料が、第二鉄イオン及び導電助剤を少なくとも含む溶液のpHを、4〜6に調整することにより得られる前記<1>から<3>のいずれかに記載の複合材料の製造方法である。該<4>に記載の複合材料の製造方法においては、前記第二鉄イオン及び前記導電助剤を含む溶液のpHを調整することにより、FeO(OH)の一種であるγ−FeO(OH)が選択的に合成され、該γ−FeO(OH)と前記導電助剤との混合材料が得られる。
<5> 導電助剤が、炭素材料である前記<1>から<4>のいずれかに記載の複合材料の製造方法である。
<6> 炭素材料が、アセチレンブラック及びケッチェンブラックの少なくともいずれかである前記<5>に記載の複合材料の製造方法である。
<7> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の複合材料の製造方法により得られることを特徴とする複合材料である。
<8> 二次電池の電極材料として用いられ、該電極材料により形成された電極を少なくとも有する二次電池の充放電サイクルにおいて、1サイクル目の放電容量Cに対する50サイクル目の放電容量C50(C50/C×100)が、88%以上である前記<7>に記載の複合材料である。
該<8>に記載の複合材料においては、二次電池の電極材料として用いると、二次電池の充放電サイクルにおいて、サイクル劣化が小さく、前記1サイクル目の放電容量Cに対する50サイクル目の放電容量C50(C50/C×100)が、88%以上と高く、長寿命な二次電池を提供することができる。
<9> 二次電池の電極材料として用いられ、該電極材料により形成された電極を少なくとも有する二次電池の充放電サイクルにおいて、6サイクル目の放電容量Cに対する50サイクル目の放電容量C50(C50/C×100)が、92%以上である前記<7>から<8>のいずれかに記載の複合材料である。該<9>に記載の複合材料においては、1〜5サイクル目におけるSEI(solid electrolyte interface:電極活物質と電解質との安定界面;一般にどのような物質が生成しているかは明らかではないが、電極材料では必ず生成する)の生成、僅かに含まれる不純物等による副反応などの影響を排除した、6サイクル目の放電容量を基準とした場合にも、放電容量比が高いので、二次電池の電極材料として用いると、サイクル劣化が小さく、長寿命な二次電池を提供することができる。
<10> 二次電池の電極材料として用いられ、該電極材料により形成された電極を少なくとも有する二次電池の充放電サイクルにおいて、電流密度が10A/gであり、充放電電位が、1.5V〜4.3Vであるとき、50サイクル目の充電及び放電において、いずれも容量80mAh/gが、30秒間以下で充放電可能である前記<7>から<9>のいずれかに記載の複合材料である。該<10>に記載の複合材料においては、二次電池の電極材料として用いると、二次電池の高速充放電が可能である。
<11> γ−Feと導電助剤とを含む前記<7>から<10>のいずれかに記載の複合材料である。
<12> 導電助剤が、炭素材料である前記<11>に記載の複合材料である。
<13> 炭素材料が、アセチレンブラック及びケッチェンブラックの少なくともいずれかである前記<12>に記載の複合材料である。
<14> 前記<7>から<13>のいずれかに記載の複合材料を含むことを特徴とする二次電池電極材料である。
<15> 前記<14>に記載の二次電池電極材料により形成されたことを特徴とする二次電池電極である。
<16> 前記<15>に記載の二次電池電極を少なくとも有することを特徴とする二次電池である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、環境への負荷が小さく、安価で、二次電池電極材料に好適な複合材料及びその効率的な製造方法、該複合材料を含む二次電池電極材料、該二次電池電極材料を用いた二次電池電極、並びに、該二次電池電極を有し、充放電のサイクル劣化が小さく高性能かつ長寿命で、しかも高速充放電が可能な二次電池を提供することができる。
(複合材料及びその製造方法)
本発明の複合材料は、本発明の複合材料の製造方法により得られる。
本発明の複合材料の製造方法は、γ−FeO(OH)と導電助剤との混合材料を熱処理すること(以下、「熱処理工程」と称することがある。)を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択した、その他の工程を含む。
本発明の前記複合材料は、γ−Feと導電助剤とを少なくとも含んでなり、更に必要に応じて適宜選択した、その他の成分を含んでなる。
以下、本発明の複合材料の製造方法の説明を通じて、本発明の複合材料の詳細も明らかにする。
<熱処理工程>
前記熱処理工程は、前記γ−FeO(OH)と前記導電助剤との混合材料を熱処理する工程である。
前記熱処理工程により、前記γ−Feと前記導電助剤との複合材料が合成される。
−混合材料−
前記混合材料は、前記γ−FeO(OH)と前記導電助剤とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含んでなる。
なお、前記混合材料の形態としては、該混合材料を構成する各成分が、それぞれ単体で混在している態様のほか、各成分どうしが、吸着乃至結合することにより複合体を形成している態様をも含む。
前記γ−FeO(OH)は、水酸化酸化鉄(FeO(OH))の一種であり、酸化鉄の一種であるγ−Feの前駆体となる。
前記導電助剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素材料が好適に挙げられる。
前記炭素材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック類などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記混合材料の調製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、第二鉄イオン及び前記導電助剤を少なくとも含む溶液のpHを調整することにより行うのが好ましい。この場合、FeO(OH)の一種であるγ−FeO(OH)を選択的に合成することができる。
前記第二鉄イオンは、例えば、塩化第二鉄四水和物(FeCl・4HO)から得ることができる。
前記溶液としては、前記第二鉄イオン及び前記導電助剤を含む限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、緩衝液であるのが好ましい。
前記緩衝液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、弱酸とその塩との水溶液が挙げられる。
前記弱酸としては、鉄イオンに配位して酸化鉄の生成に悪影響を及ぼさないものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、酢酸などが好適に挙げられる。
前記弱酸の塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記弱酸が酢酸である場合、例えば、酢酸カリウム、酢酸ナトリウムなどが好適に挙げられる。
調整する前記pHとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、4〜6が好ましい。
前記pHが、4未満であると、酸化物固体が生成され難いことがあり、6を超えると、Feなどが不純物として生成されることがある。
前記pHの調整は、前記第二鉄イオン及び前記導電助剤を少なくとも含む溶液を、攪拌しながら行うのが好ましい。
前記攪拌の条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、温度としては、室温が好ましく、攪拌時間としては、3時間程度が好ましい。
また、前記pHを調整した後、得られた溶液をろ過し、乾燥するのが好ましい。
前記乾燥の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、温度としては、70℃程度が好ましく、雰囲気としては、例えば、空気中で行うことができる。
以上により、前記γ−FeO(OH)と前記導電助剤との混合材料が調製される。
得られた混合材料における前記γ−FeO(OH)及び前記導電助剤の存在は、例えば、X線回折により確認することができる。
−熱処理−
前記熱処理としては、特に制限はなく、その条件等については、目的に応じて適宜選択することができるが、雰囲気としては、真空中が好ましく、温度としては、400℃以下が好ましく、190〜300℃がより好ましい。このような条件で熱処理を行うと、α−Feと前記導電助剤との複合体の生成を抑制することができる。
なお、前記温度が、190℃未満であると、水酸基の分解が充分に行われないことがある。
前記熱処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、24時間では、得られる複合材料中に、γ−FeO(OH)が残存することがあり、48時間では、γ−FeO(OH)が存在しないことが確認されているため、γ−FeO(OH)の残存を確実に抑制するためには、48時間以上であるのが好ましい。
以上の工程により、γ−Feと、前記導電助剤との複合材料が合成される。
得られた複合材料における前記γ−Fe及び前記導電助剤の存在は、例えば、X線回折により確認することができる。
以下に、本発明の複合材料の製造方法の一例を説明する。
まず、酢酸カリウム(CHCOOK)、酢酸(CHCOOH)、塩化第二鉄四水和物(FeCl・4HO)、及び前記導電助剤としてのアセチレンブラックを、ビーカーに仕込み、該ビーカー中の溶液を室温で攪拌し、該溶液のpHが5.5となるように調整する。
次いで、前記溶液をろ過した後、70℃の空気中で乾燥する。すると、γ−FeO(OH)と前記アセチレンブラックとの混合材料が得られる。
この混合材料に対し、前記熱処理を、200℃の真空中で行う。その結果、γ−Feと前記アセチレンブラックとの複合材料が合成される。
前記複合材料における前記γ−Feと前記導電助剤との配合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記配合比は、例えば、前記混合材料の調製の際、前記攪拌の条件を変えることにより、適宜調整することができる。
なお、前記導電助剤は、本発明の前記複合材料が、後述する二次電池電極材料に用いられる場合にも適宜添加される。
本発明の前記複合材料の製造方法により得られた本発明の複合材料の用途としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記γ−Feが電極活物質であり、電極活性を有する点で、電池における電極の材料に好適であり、二次電池電極材料に特に好適である。
本発明の前記複合材料を、二次電池の電極材料として用いた場合、該電極材料により形成された電極を少なくとも有する二次電池の充放電サイクルにおいて、1サイクル目の放電容量Cに対する50サイクル目の放電容量C50(C50/C×100)としては、88%以上が好ましく、90%以上がより好ましく、95%以上が更に好ましく、97%以上が特に好ましい。
また、前記充放電サイクルでは、1〜5サイクル目において、SEI(solid electrolyte interface:電極活物質と電解質との安定界面;一般にどのような物質が生成しているかは明らかではないが、電極材料では必ず生成する)の生成、僅かに含まれる不純物等による副反応などが終了するため、これらの影響を排除することができる点で、6サイクル目の放電容量Cを基準とした放電容量比(C50/C×100)を評価するのが好ましく、この場合、該放電容量比(C50/C×100)としては、92%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、97%以上が更に好ましい。
前記充放電サイクルの放電容量比C50/C×100が、88%以上である場合、また、放電容量比C50/C×100が、92%以上である場合には、充放電を繰返し行っても、放電容量の低下が小さく、サイクル劣化の小さい高品質な二次電池が得られる。
また、本発明の前記複合材料を、二次電池の電極材料として用いた場合、該電極材料により形成された電極を少なくとも有する二次電池の充放電サイクルにおいて、例えば、電流密度が10A/gであり、充放電電位が、1.5V〜4.3Vであるとき、50サイクル目の充電及び放電において、いずれも容量80mAh/gが、30秒間以下で充放電可能な高速充放電二次電池が得られる。
ここで、従来の二次電池の一例として、標準的なLiCoOを電極材料として用いて形成した正極を有する二次電池の充放電サイクルでは、例えば、130mAh/g程度の容量を、1時間ほどで放電し、その10分程度での放電では、容量が大きく低下するため、性能を発揮することができない。
更に、本発明の前記複合材料は、コバルトフリーであるため、環境への負荷が小さく、安価な点で、有利である。
すなわち、前記コバルトは、毒性が強く、第一種指定化学物質に指定されており、環境への排出量の把握及び管理の改善促進に関して規制が行われている。また、発がん可能性物質であり、長期吸引により喘息、肺機能の障害など、人体への影響が大きい。更に、前記コバルトは、価格変動が大きく、その変動に伴って電池の価格も大きく変動してしまうという欠点があるが、本発明の前記複合材料は、これらの欠点を有する前記コバルトを含まない点で、優れている。
(二次電池電極材料)
本発明の二次電池電極材料は、本発明の前記複合材料を少なくとも含み、更に必要に必要に応じて適宜選択した、導電助剤、その他の成分などを含んでなる。
なお、本発明の前記複合材料及び前記導電助剤の詳細については、上述した通りである。
前記二次電池電極材料の用途としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、リチウムイオン二次電池などの正極の材料に特に好適である。この場合、該正極材料を用いて作製した正極を有するリチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高く、充放電のサイクル劣化が小さく、高性能かつ長寿命で、しかも高速充放電が可能である。
(二次電池電極)
本発明の二次電池電極は、本発明の前記二次電池電極材料により形成される。
なお、本発明の前記二次電池電極材料の詳細については、上述した通りである。
前記二次電池電極の作製は、本発明の前記二次電池電極材料を用いる限り特に制限はなく、目的に応じて公知の方法により行うことができる。
前記二次電池電極の用途としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、リチウムイオン二次電池などの正極に特に好適である。この場合、該正極を有するリチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高く、充放電のサイクル劣化が小さく、高性能かつ長寿命で、しかも高速充放電が可能である。
(二次電池)
本発明の二次電池は、本発明の前記二次電池電極を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択した、その他の部材乃至成分を有してなる。
本発明の前記二次電池としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、リチウムイオン二次電池などが好適に挙げられる。
なお、本発明の前記二次電池電極の詳細については、上述した通りである。
前記その他の部材乃至成分としては、対極、電解液、セパレーター、安全弁、集電体、ケース、などが挙げられる。これらは、適宜製造したものであってもよいし、市販品であってもよく、公知のリチウムイオン二次電池における部材乃至成分を使用することができる。
前記対極の材料としては、例えば、金属リチウム、黒鉛等の炭素材料などが挙げられる。
前記二次電池の形状、構造などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、円筒形、角型、ラミネート型などが挙げられ、前記構造としては、単層式、多層式、スパイラル式などが挙げられる。
前記二次電池は、本発明の前記二次電池電極を構成部材として使用する限り、特に制限はなく、公知の方法により製造することができる。
本発明の前記二次電池は、本発明の前記二次電池電極を有するので、エネルギー密度が高く、充放電のサイクル劣化が小さく、高性能かつ長寿命で、しかも高速充放電が可能であり、小型電気機器用途から、高出力・大容量が要求される大型機械用途まで、幅広く利用することができる。
前記二次電池が、リチウムイオン二次電池である場合、その用途としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、携帯電話、ノート型パソコン、ビデオカメラ、無線機、携帯端末(PDA)などの電源に好適であり、ハイブリッド自動車の補助電源に好適に応用可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(合成例1)
−複合材料の合成−
以下のようにして、複合材料を合成した。
−−混合材料の調製−−
0.1Mの酢酸カリウム(CHCOOK)192mL、0.1Mの酢酸(CHCOOH)6mL、塩化第二鉄四水和物(FeCl・4HO)0.397g(0.02Mに調整するための量)、及び前記導電助剤としてのアセチレンブラック400mgを、容積500mLのビーカーに仕込み、該ビーカー中の溶液を室温にて3時間攪拌し、該溶液のpHが5.5となるように調整した。
次いで、得られた溶液を、孔径0.1μmのテフロン(登録商標)ろ紙を用いて吸引ろ過した後、70℃の空気中で乾燥し、γ−FeO(OH)とアセチレンブラックとの混合材料を得た。
得られた混合材料の粉末X線回折データを、図1に示す。なお、図1中、アセチレンブラックは、実測データを表し、γ−FeO(OH)は、JCPDSカードのデータ(No.08−0098 Lepidocrocite)を表す。
図1より、混合材料中に、γ−FeO(OH)及びアセチレンブラックが存在していることが確認された。
<熱処理工程>
次いで、混合材料に対し、200℃の真空中で72時間にわたって熱処理を施し、γ−Feとアセチレンブラックとの複合材料を合成した。
得られた複合材料の粉末X線回折データを、図2Aに示す。なお、図2A中、アセチレンブラックは、実測データを表し、γ−Feは、JCPDSカードのデータ(No.39−1346)を表す。
図2Aより、複合材料中に、γ−Fe及びアセチレンブラックが存在していることが確認された。
また、複合材料の透過型電子顕微鏡(TEM)写真を図2Bに示す。図2Bより、針状結晶のγ−Feと、アセチレンブラックとが観察された。γ−Feは、針状ナノ粒子となっており、放電あるいは充電時のリチウム拡散距離が、20nm程度で良好であり、これは、短時間で試料全体にリチウムが行き渡ることを意味する。これが、高速充放電を行っても最大容量に近い容量が得られる理由であると考えられる。また、凝集して大きなγ−Fe粒子となることが抑制された結果、分散が進み、アセチレンブラックとよく混合し、良好な複合体を形成していると考えられる。
(合成例2)
−複合材料の合成−
合成例1において、前記導電助剤としてのアセチレンブラックを、ケッチェンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル製)に代えた以外は、合成例1と同様にして、混合材料を調製し、複合材料を合成した。
得られた混合材料の粉末X線回折データを、図3Aに示す。なお、図3A中、ケッチェンブラックは、実測データを表し、γ−FeO(OH)は、JCPDSカードのデータ(No.08−0098)を表し、α−FeO(OH)は、JCPDSカードのデータ(No.29−0713)を表す。
図3Aより、混合材料中に、ケッチェンブラックを用いると、γ−FeO(OH)及びケッチェンブラックのほか、α−FeO(OH)も生成していることが判った。
また、得られた複合材料の粉末X線回折データを、図3Bに示す。なお、図3B中、ケッチェンブラックは、実測データを表し、γ−Feは、JCPDSカードのデータ(No.39−1346)を表し、α−Feは、JCPDSカードのデータ(No.33−0664)を表す。
図3Bより、複合材料中に、γ−Fe及びケッチェンブラックのほか、α−Feも存在していることが判った。
(合成例3)
−複合材料の合成−
合成例1において、前記熱処理工程における熱処理の温度を、200℃から180℃に変えた以外は、合成例1と同様にして、複合材料を合成した。
(実施例1)
−リチウムイオン二次電池の製造−
合成例1で得られた複合材料を、二次電池電極材料として用い、下記方法により、リチウムイオン二次電池の正極を作製し、試験用リチウムイオン二次電池を製造した。
−−正極の作製−−
合成例1で得られた複合材料80wt%、ケッチェンブラック10wt%、及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)10wt%を混合し、乳鉢ですりつぶした後、ニッケル網(100mesh)上に圧着した。これに対し、120℃の空気中で、20時間にわたって、熱処理を施し、正極(作用極)を作製した。
次いで、アルゴン雰囲気下のグローブボックス中で試験用電池セル(リチウムイオン二次電池)を作製した。なお、対極(負極)として、金属リチウムを用い、電解液として、1MのLiClOの炭酸エチレン、ジメトキシエタン(1:1,v/v)溶液を用いた。
(実施例2〜3)
−リチウムイオン二次電池の製造−
実施例1において、合成例1で得られた複合材料を、それぞれ合成例2〜3で得られた複合材料に代えた以外は、実施例1と同様にして試験用リチウムイオン二次電池を製造した。
<リチウムイオン二次電池の評価>
実施例1〜3の試験用リチウムイオン二次電池を作製して1日放置後、一定電流にて参照極Li金属に対して、1.5Vとなるまで放電した。その後開回路にして30分間放置し、その後、4.3Vとなるまで充電を行った。充放電は50回行った。
実施例1の試験用リチウムイオン二次電池について、電流密度が1A/gのときの充放電プロファイルを図4Aに、充放電サイクルにおける放電(Discharge)及び充電(Charge)容量を図4Bに、それぞれ示す。また、電流密度が10A/gのときの充放電プロファイルを図5Aに、充放電サイクルにおける放電及び充電容量を図5Bに、それぞれ示す。
図4A〜図5Bより、実施例1の複合材料を用いたリチウムイオン二次電池は、電流密度が1A/g及び10A/gのいずれの場合にも、放電及び充電を繰返し行うことができることが判った。
なお、正極にLiCoOを用いた従来のリチウムイオン二次電池では、電流密度が10A/gの場合、極端に容量が落ちてしまうことが知られており、通常、その数十分の1以下程度の電流で使用しなければならないが、本発明のリチウムイオン二次電池では、10A/gの高電流密度でも、容量を充分に確保することができ、サイクル劣化が非常に小さいため、高速充放電での利用に充分対応することができることが判った。
また、電流密度が10A/gのとき、1サイクル目の放電容量Cに対する50サイクル目の放電容量C50(C50/C×100)は、89.1%であった。
なお、前記充放電サイクルでは、1〜5サイクル目において、SEI(solid electrolyte interface:電極活物質と電解質との安定界面;一般にどのような物質が生成しているかは明らかではないが、電極材料では必ず生成する)の生成、僅かに含まれる不純物等による副反応などが終了するため、6サイクル目の放電容量Cに対する50サイクル目の放電容量C50(C50/C×100)を測定したところ、97%以上と極めて高いことが判った。
また、電流密度が10A/gのとき、50サイクル目の充電及び放電において、32秒間で89mAh/gの容量を充電及び放電可能であり、高速充放電が行われていることが判った。
実施例2の試験用リチウムイオン二次電池について、電流密度が10A/gのときの充放電プロファイルを図6Aに、充放電サイクルにおける放電及び充電容量を図6Bに、それぞれ示す。
図6A及び図6Bより、合成例2で得られた複合材料を用いると、優れたサイクル特性が得られることが判った。
また、1サイクル目の放電容量Cに対する50サイクル目の放電容量C50(C50/C×100)は、102.4%であった。SEI形成などの初期の副反応が終わった後とみなすことができる6サイクル目の放電容量を基準としたC50/C6×100は、100.8%であった。
また、電流密度が10A/gのとき、50サイクル目の充電及び放電において、80.23秒間で222.9mAh/gの容量を充電及び放電可能であり、高速充放電が行われていることが判った。
なお、合成例2で得られた複合材料における活物質量を、下記方法により算出したところ、45.32wt%であった。
<活物質量の算出方法>
まず、初めに試料(合成例で得られた複合材料)を量りとって、塩酸に投入し、不溶の前記導電助剤(ケッチェンブラック)を、0.1マイクロメータろ紙で除去し、得られたろ液について、ICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析し、鉄の定量分析を行った。求めた鉄量から、Feの重量を算出し、初めに量りとった試料重量との比を、γ−Fe(活物質)の含有量とした。
実施例3の試験用リチウムイオン二次電池について、電流密度が10A/gのときの充放電プロファイルを図7Aに、充放電サイクルにおける放電及び充電容量を図7Bに、それぞれ示す。また、電流密度が0.1A/gのときの充放電プロファイルを図8Aに、充放電サイクルにおける放電及び充電容量を図8Bに、それぞれ示す。
図7A〜図8Bより、実施例3の複合材料を用いたリチウムイオン二次電池は、電流密度が10A/g及び0.1A/gのいずれの場合にも、放電及び充電を繰返し行うことができることが判った。
また、1サイクル目の放電容量Cに対する50サイクル目の放電容量C50(C50/C×100)は、電流密度が10A/gのとき、60.2%であり、電流密度が0.1A/gのとき、58.2%であった。SEI形成などの初期の副反応が終わった後とみなすことができる6サイクル目の放電容量を基準としたC50/C6×100は、電流密度が10A/gのとき、92.9%であり、電流密度が0.1A/gのとき、94.2%であった。
更に、電流密度が10A/gのとき、50サイクル目の充電及び放電において、28.9秒間で80.4mAh/gの容量を充電及び放電可能であり、高速充放電が行われていることが判った。
また、電流密度10A/gにおいて、200℃の熱処理を行った合成例1の複合材料を用いたリチウムイオン二次電池(図5B参照)に比して、180℃の熱処理を行った合成例3の複合材料を用いたリチウムイオン二次電池(図7B参照)では、充放電サイクルの初期の容量低下が大きく、また容量が全体的にやや小さいことが判った。
なお、実施例3の試験用リチウムイオン二次電池では、電流密度が0.1A/gのとき、図8Bに示すように、同サイクルにおける放電容量と充電容量との差が大きいが、この原因としては、通常5サイクル目までに終了する副反応が、継続して生じているためであると推認される。この副反応としては、γ−FeO(OH)が残留し、該γ−FeO(OH)からの脱水と同時に水が還元し、水素が発生する反応などが考えられる。
次に、複合材料における活物質量と、電池容量との関係を評価した。
合成例1と同様にして、活物質量が、38wt%、及び51wt%の複合材料を、それぞれ合成した。なお、活物質量は、上述した活物質量の算出方法により算出した。
得られた複合材料を用いて、それぞれ実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を製造し、1日放置後、一定電流にて参照極Li金属に対して、1.5Vとなるまで放電した。その後開回路にして30分間放置し、その後、4.3Vとなるまで充電を行った。充放電は50回行った。
活物質量が、38wt%及び51wt%の複合材料を用いたリチウムイオン二次電池のサイクル数と電池容量との関係を、電流密度が0.1A/gについては、図9Aに、電流密度が1A/gについては、図9Bに、それぞれ示す。
図9Aより、電流密度が0.1A/gでは、活物質量が多い方が高容量であったが、電極内での電流密度の不均一さに起因すると考えられるサイクル劣化が大きかった。一方、図9Bより、電流密度が1A/gでは、活物質量が少ないほうが高容量であることが判った。これは、電流密度が大きい場合、IRドロップにより、内部抵抗が大きくなることに起因して、活物質量の多いものの方が、容量が低下し易いためであると考えられる。
以上より、本発明の前記複合材料を電極材料として用い、作製した正極を有する二次電池では、サイクル劣化が小さく、高性能で長寿命であり、しかも高速充放電が可能であることが判った。また、本発明の二次電池は、γ−Feに対して後から前記導電助剤を添加して作製した正極を有する従来の二次電池に比して、サイクル特性が大幅に改善されたと認められる。
また、本発明の前記複合材料は、コバルトを含まないため、環境への負荷が小さく、安価である。
本発明の複合材料は、環境への負荷が小さく、安価で、電池の電極材料に好適であり、本発明の二次電池電極材料に特に好適である。
本発明の複合材料の製造方法は、本発明の前記複合材料の製造に好適に使用することができる。
本発明の二次電池電極材料は、二次電池電極に好適に使用可能であり、本発明の二次電池電極に特に好適に使用可能である。
本発明の二次電池電極は、二次電池に好適に使用可能であり、本発明の二次電池に特に好適に使用可能である。
本発明の二次電池は、充放電のサイクル劣化が小さく高性能かつ長寿命で、しかも高速充放電が可能であり、リチウムイオン二次電池、リチウム二次電池などに好適であり、例えば、携帯電話、ノート型パソコン、ビデオカメラ、無線機、携帯端末(PDA)などの電源に好適であり、ハイブリッド自動車の補助電源に好適に応用可能である。
図1は、合成例1で調製した混合材料の粉末X線回折データである。 図2Aは、合成例1で得られた複合材料の粉末X線回折データである。 図2Bは、合成例1で得られた複合材料のTEM写真である。 図3Aは、合成例2で得られた混合材料の粉末X線回折データである。 図3Bは、合成例2で得られた複合材料の粉末X線回折データである。 図4Aは、実施例1のリチウムイオン二次電池の電流密度が1A/gのときの充放電プロファイルを示すグラフ図である。 図4Bは、実施例1のリチウムイオン二次電池の電流密度が1A/gのときのサイクル特性を示すグラフ図である。 図5Aは、実施例1のリチウムイオン二次電池の電流密度が10A/gのときの充放電プロファイルを示すグラフ図である。 図5Bは、実施例1のリチウムイオン二次電池の電流密度が10A/gのときのサイクル特性を示すグラフ図である。 図6Aは、実施例2のリチウムイオン二次電池の電流密度が10A/gのときの充放電プロファイルを示すグラフ図である。 図6Bは、実施例2のリチウムイオン二次電池の電流密度が10A/gのときのサイクル特性を示すグラフ図である。 図7Aは、実施例3のリチウムイオン二次電池の電流密度が10A/gのときの充放電プロファイルを示すグラフ図である。 図7Bは、実施例3のリチウムイオン二次電池の電流密度が10A/gのときのサイクル特性を示すグラフ図である。 図8Aは、実施例3のリチウムイオン二次電池の電流密度が0.1A/gのときの充放電プロファイルを示すグラフ図である。 図8Bは、実施例3のリチウムイオン二次電池の電流密度が0.1A/gのときのサイクル特性を示すグラフ図である。 図9Aは、活物質量が、38wt%及び51wt%の複合材料を用いたリチウムイオン電池の電流密度が0.1A/gのときのサイクル数と電池容量との関係を示すグラフ図である。 図9Bは、活物質量が、38wt%及び51wt%の複合材料を用いたリチウムイオン電池の電流密度が1A/gのときのサイクル数と電池容量との関係を示すグラフ図である。

Claims (15)

  1. γ−FeO(OH)と導電助剤との混合材料を熱処理することにより、γ−Feと前記導電助剤との複合材料を合成することを含むことを特徴とする複合材料の製造方法。
  2. 熱処理が、真空中で行われる請求項1に記載の複合材料の製造方法。
  3. 混合材料が、第二鉄イオン及び導電助剤を少なくとも含む溶液のpHを、4〜6に調整することにより得られる請求項1から2のいずれかに記載の複合材料の製造方法。
  4. 導電助剤が、炭素材料である請求項1から3のいずれかに記載の複合材料の製造方法。
  5. 炭素材料が、アセチレンブラック及びケッチェンブラックの少なくともいずれかである請求項4に記載の複合材料の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の複合材料の製造方法により得られることを特徴とする複合材料。
  7. 二次電池の電極材料として用いられ、該電極材料により形成された電極を少なくとも有する二次電池の充放電サイクルにおいて、1サイクル目の放電容量Cに対する50サイクル目の放電容量C50(C50/C×100)が、88%以上である請求項6に記載の複合材料。
  8. 二次電池の電極材料として用いられ、該電極材料により形成された電極を少なくとも有する二次電池の充放電サイクルにおいて、6サイクル目の放電容量Cに対する50サイクル目の放電容量C50(C50/C×100)が、92%以上である請求項6から7のいずれかに記載の複合材料。
  9. 二次電池の電極材料として用いられ、該電極材料により形成された電極を少なくとも有する二次電池の充放電サイクルにおいて、電流密度が10A/gであり、充放電電位が、1.5V〜4.3Vであるとき、50サイクル目の充電及び放電において、いずれも容量80mAh/gが、30秒間以下で充放電可能である請求項6から8のいずれかに記載の複合材料。
  10. γ−Feと導電助剤とを含む請求項6から9のいずれかに記載の複合材料。
  11. 導電助剤が、炭素材料である請求項10に記載の複合材料。
  12. 炭素材料が、アセチレンブラック及びケッチェンブラックの少なくともいずれかである請求項11に記載の複合材料。
  13. 請求項6から12のいずれかに記載の複合材料を含むことを特徴とする二次電池電極材料。
  14. 請求項13に記載の二次電池電極材料により形成されたことを特徴とする二次電池電極。
  15. 請求項14に記載の二次電池電極を少なくとも有することを特徴とする二次電池。
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