JP2003217971A - 電気化学素子 - Google Patents

電気化学素子

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JP2003217971A
JP2003217971A JP2002010251A JP2002010251A JP2003217971A JP 2003217971 A JP2003217971 A JP 2003217971A JP 2002010251 A JP2002010251 A JP 2002010251A JP 2002010251 A JP2002010251 A JP 2002010251A JP 2003217971 A JP2003217971 A JP 2003217971A
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electrode
organic solvent
electrolytic solution
oxyhydroxide
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Hiroshi Abe
浩史 阿部
Tatsu Nagai
龍 長井
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    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

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  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レドックス容量と電気二重層による静電容量
を併せ持つハイブリッド型のセルシステムとして、出力
やサイクル特性にすぐれ、高電流密度下でも高い容量を
示すエネルギー密度の高い電気化学素子を提供する。 【解決手段】 周期表の第4周期から第6周期で第3族
から第12族の範囲内に属する金属の酸化物またはオキ
シ水酸化物を導電性物質の表面に被覆してなる複合材料
を用いた負極と、炭素質材料を主体とする正極と、リチ
ウム塩を有機溶媒に溶解させた電解液とを具備すること
を特徴とする電気化学素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池やキャパ
シタなどの電気化学素子に関し、さらに詳しくは従来の
二次電池よりも出力やサイクル特性にすぐれ、また従来
の電気二重層キャパシタよりもエネルギー密度の高い電
気化学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球の環境問題などから、エンジ
ン駆動であるガソリン車やディーゼル車に代わり、モー
ター駆動である電気自動車やモーターとエンジンの両方
を搭載したハイブリツド車への期待が高まっている。こ
れらの電気自動車やハイブリッド車では、モーターを駆
動させるための電源として電池が使われる。
【0003】電気自動車に使われる電池は、重量や体積
が非常に大きく、コスト的な面も踏まえれば、繰り返し
使用できる充電型の電池、すなわち、二次電池が好まし
い。二次電池には、鉛電池、ニッケル・カドミウム(ニ
カド)電池、ニッケル水素電池などがある。これらの二
次電池は、イオン伝導性の高い酸性またはアルカリ性の
水系電解液を用いているため、高い電流を取り出すこと
ができる。
【0004】しかしながら、水系電解液を用いた二次電
池は、前記の利点を有するものの、水の電気分解電圧が
1.23Vであるため、単セルからはそれ以上の高い電
圧を得ることができない。電気自動車の電源としては、
200V前後の高電圧が必要であるため、それだけ多く
の電池を直列に接続しなければならず、電源の小型・軽
量化に際して極めて不利になってしまう。
【0005】高電圧型の二次電池としては、有機電解液
を用いたリチウムイオン二次電池が知られている。この
リチウムイオン二次電池は、分解電圧の高い有機溶媒を
電解液溶媒としているため、最も卑な電位を示すリチウ
ム(イオン)を反応媒体とすれば、3V以上の電位を示
す電池を提供することが可能である。
【0006】現在市販されているリチウムイオン二次電
池は、リチウムイオンの吸蔵および脱離が可能な炭素を
負極活物質とし、コバルトとリチウムの酸化物であるコ
バルト酸リチウム(LiCoO2 )を正極として用いた
ものが主流である。電解液には、六フッ化リン酸リチウ
ム(LiPF6 )などのリチウム塩を、環状炭酸エステ
ル(エチレンカーボネートやプロピレンカーボネートな
ど)と鎖状炭酸エステル(ジメチルカーボネートやジエ
チルカーボネートなど)との混合溶媒に溶解させたもの
が用いられている。上記の正負極と電解液から構成され
たリチウムイオン二次電池は、平均作動電圧として3.
6Vを示す。
【0007】しかるに、この種のリチウムイオン二次電
池は、電圧が高いため、ニカド電池やニッケル水素電池
などの水系電解液を用いた二次電池よりも、エネルギー
密度は高いが、イオン伝導性の低い有機溶媒を電解液と
しているため、出力特性に劣るという問題がある。その
ため、電極の薄膜化や電解液の改良などが検討されてい
るが、電気自動車用の電源には300A以上の瞬間電流
が必要とされるため、上記のような対策だけでは十分に
対応しきれない。
【0008】上記の二次電池に代わるものとして、電気
二重層を利用したキャパシタが注目され始めている。こ
のキャパシタは、活性炭などの分極性電極を正負極と
し、プロピレンカーボネートなどの有機溶媒に四フッ化
ホウ素や四フッ化リンの四級アンモニウム塩を溶解させ
たものを電解液として、電極表面と電解液との界面に生
じる電気二重層を静電容量として蓄電する電源であり、
電池のような酸化還元反応を起こさず、そのぶん高い電
流を瞬間的に取り出すことが可能であり、また充放電サ
イクルによる容量劣化がないという長所がある。
【0009】しかし、上記キャパシタは、酸化還元反応
を起こさないため、電池に比べて、エネルギー密度が極
端に低く、たとえばリチウムイオン二次電池が250W
h/リットル以上のエネルギー密度を示すのに対し、上
記キャパシタは、3Wh/リットル以下となるのが現状
である。このようにキャパシタ単独では容量が大幅に不
足するため、二次電池と併用して用いられるのが一般的
である。
【0010】そこで、大電流を取り出すことが可能な電
気二重層による静電容量と、高いエネルギー密度を確保
できる電気化学的な酸化還元反応によるレドックス容量
を併せ持ったハイブリッド型のセルシステムが考えられ
ている。たとえば、負極としてLi4 Ti5 12を使用
し、正極として活性炭を用い、電解液にLiPF6 を有
機溶媒に溶解させた溶液を用いることにより、負極はカ
チオン(Li+ )の挿入脱離によるレドックス容量を、
正極はアニオン(PF6 - )の吸脱着による静電容量を
同時に示すことができ、キャパシタと比較して、高いエ
ネルギー密度を示すエネルギー素子を提供することがで
きる。
【0011】上記のLi4 Ti5 12は、リチウムイオ
ン二次電池の負極に使われる黒鉛などの炭素材料と比較
して、可逆性が高く、またサイクル特性にすぐれるた
め、ハイブリッド型セルの負極として好適な材料である
が、それ自体が絶縁体であるため、キャパシタに要求さ
れる出力特性に劣る難点があり、また可逆容量が150
mAh/g程度と低い欠点もある。ハイブリッド型のセ
ルは、既述のとおり、キャパシタに比べればエネルギー
密度は高いものの、二次電池よりはかなり低い。高容量
化のためには、従来品よりもさらに高い容量を示し、か
つキャパシタ並の出力特性を示す負極材料が求められて
いる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
事情に照らし、ハイブリッド型のセルシステムとして、
出力やサイクル特性にすぐれるとともに、高電流密度下
でも高い容量を示す、エネルギー密度の高い電気化学素
子を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
に対して、種々研究を重ねた結果、周期表の第4周期か
ら第6周期で第3族から第12族の範囲内に属する金属
の酸化物またはオキシ水酸化物のコロイド液に導電性物
質を加えて混合分散し、加熱処理すると、導電性物質の
表面に上記金属の酸化物またはオキシ水酸化物を被覆さ
せた構成の複合材料が得られ、この複合材料は300m
Ah/g以上の高い容量を示し、出力やサイクル特性に
すぐれ、これをハイブリッド型のセルシステムの負極と
して利用すると、従来品よりも高いエネルギー密度を示
す電気化学素子が得られることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0014】上記金属の酸化物またはオキシ水酸化物
は、たとえばリチウムに対する電位が高いため、通常は
正極として用いられる。しかし、ハイブリッド型セルに
用いられる炭素正極は、リチウムに対する電位がさらに
高いので、本発明のように上記金属の酸化物やオキシ水
酸化物を負極に用いることができる。また、この酸化物
やオキシ水酸化物は、それ自体の導電性は低いが、これ
を導電性物質の表面に被覆した形態とすることで、高電
流密度下でも充放電の応答が可能となり、薄膜化も容易
なため、より高出力化を達成することができる。
【0015】すなわち、本発明は、周期表の第4周期か
ら第6周期で第3族から第12族の範囲内に属する金属
の酸化物またはオキシ水酸化物を導電性物質の表面に被
覆してなる複合材料を用いた負極と、炭素質材料を主体
とする正極と、リチウム塩を有機溶媒に溶解させた電解
液とを具備することを特徴とする電気化学素子に係るも
のである。とくに、本発明は、上記負極を構成する複合
材料が、周期表の第4周期から第6周期で第3族から第
12族の範囲内に属する金属の酸化物またはオキシ水酸
化物のコロイド液と導電性物質からなる混合分散物の加
熱処理を経て得られるものである上記構成の電気化学素
子、上記正極を構成する炭素質材料が、BET比表面積
が少なくとも1,000m2/gである上記構成の電気化
学素子、上記リチウム塩を有機溶媒に溶解させた電解液
が、LiPF6 またはLiBF4の少なくとも1種を1
〜2モル/リットルの濃度で有機溶媒に溶解させてなる
ものである上記構成の電気化学素子を提供できるもので
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明における負極には、周期表
の第4周期から第6周期で第3族から第12族の範囲内
に属する金属の酸化物またはオキシ水酸化物を導電性物
質の表面に被覆してなる複合材料が用いられる。上記周
期表の第4周期から第5周期で第3族から第12族の範
囲内に属する金属の例としては、Sc、Ti、V、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、
Nb、Mo、Tc、Ru、Pd、Ag、Cd、ランタノ
イド、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、A
u、Hgなどが挙げられ、これら金属の酸化物またはオ
キシ水酸化物が用いられる。とくにV、Cr、Mn、F
e、Co、Niなど第4周期の第5族から第10族の範
囲内に属する金属の酸化物またはオキシ水酸化物が好ま
しい。なお、これらの酸化物またはオキシ水酸化物は、
それぞれを単独で用いても良いし、2種類以上を混合し
て用いてもさしつかえない。
【0017】また、導電性物質としては、カーボンブラ
ック、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブなどの
炭素類、アルミニウム、チタン、ニッケルなどの金属粉
末を用いることができる。これらの中でも、炭素類、と
くに、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどが
好ましく用いられる。これら導電性物質の使用量は、上
記金属の酸化物またはオキシ水酸化物と導電性物質との
混合比率が、重量比で70:30〜10:90となる割
合とするのが好ましく、とくに好ましくは50:50〜
25:75となる割合とするのがよい。
【0018】本発明においては、上記金属の酸化物また
はオキシ水酸化物のコロイド液と導電性物質からなる混
合分散物を加熱処理することにより、上記金属の酸化物
またはオキシ水酸化物を導電性物質の表面に被覆して複
合化した複合材料を得ることができる。上記の混合分散
物は、上記金属の粉末と過酸化水素などの酸化剤を含む
液と混合して金属酸化物のコロイド液とし、これに導電
性物質を混合分散させたり、また上記金属の酢酸塩、硝
酸塩、炭酸塩などの酸化性物質を含む液に導電性物質を
混合分散させることにより、調製できる。混合分散に
は、スターラー、ボールミル、超音波分散などの混合手
段を使用でき、温度や時間はとくに限定されないが、0
〜40℃で1〜12時間程度とするのがよい。
【0019】混合分散物の加熱処理は、ろ過や遠心分離
などにより混合物を分散液からある程度分離してから行
ってもよいし、混合分散液をそのまま用いて行ってもよ
い。加熱処理時の条件は、とくに限定されるものではな
いが、温度は50℃以上が好ましく、80℃以上がより
好ましく、また450℃以下が好ましく、300℃以下
がより好ましい。時間は1時間以上が好ましく、3時間
以上がより好ましく、また24時間以下が好ましく、1
0時間以下がより好ましい。とくに導電性物質として炭
素類を用いる場合は、450℃を超えると炭素の酸化分
解反応が生じるので、金属粉末を用いる場合に比べて低
い温度で加熱処理を行うのが好ましく、300℃以下で
加熱処理を行うのがより好ましい。
【0020】本発明における負極は、上記複合材料にポ
リテトラフルオロエチレンやポリフツ化ビニリデンなど
のバインダーを加えて混合した電極合剤を加圧成形する
か、または上記電極合剤を溶剤に分散させたペーストと
し(バインダーは溶剤に溶解させておいてから複合材料
と混合してもよい)、これを金属箔や金属網などからな
る集電体上に塗布し乾燥して薄膜状の電極合剤層を形成
することにより、作製できる。また、前記したコロイド
液と導電性物質からなる混合分散物を上記同様の集電体
に直接塗布し、これを加熱処理することにより、集電体
上で複合材料を形成すると同時に電極を作製するように
してもよい。
【0021】本発明における正極は、PF6 - やBF4
- などのアニオン種の吸脱着を可能とする炭素質材料を
主体としたものであり、上記の炭素質材料は、窒素吸着
で測定されるBET比表面積が少なくとも1,000m2
/gであるものが好ましい。具体的には、椰子殻や高分
子化合物などを炭化および賦活処理して得られる活性炭
が挙げられる。BET比表面積が少なくとも1,000
m2/gであると、上記アニオン種の吸脱着量が十分で、
それだけ高い静電容量が得られる。粒子径は、薄膜化を
極力可能とさせるため、大きくとも10μmであるのが
好ましい。粒子径がこれより大きいと、電極の薄膜化が
難しくなる。
【0022】正極は、上記の炭素質材料にポリテトラフ
ルオロエチレンやポリフッ化ビニリデンなどのバインダ
ーを加えて混合した電極合剤を加圧成形するか、または
上記電極合剤を溶剤に分散させたペーストとし(バイン
ダーはあらかじめ溶剤に溶解させておいてから炭素質材
料と混合してもよい)、これを金属箔や金属網などの集
電体に塗布し乾燥して薄膜状の電極合剤層を形成するこ
とにより、作製できる。なお、上記の電極合剤には、必
要に応じて、カーボンブラックや炭素繊維などを加える
ようにしてもさしつかえない。
【0023】本発明における電解液は、電解質塩として
のリチウム塩を有機溶媒に溶解させてなるものであり、
通常は、LiPF6 またはLiBF4 の少なくとも1種
を含む電解質塩を1〜2モル/リットルの濃度で有機溶
媒に溶解させてなるものが、好ましく用いられる。本発
明では、電解質塩のカチオンとアニオンを反応媒体とす
るため、1モル/リットル以上の電解質濃度を確保しな
いと、十分な容量が得られない。逆に、2モル/リット
ルを超えると、電解液の粘度が高くなりイオンの伝導性
が悪くなって十分な出力特性が得られない。
【0024】電解液に用いる有機溶媒は、十分な脱水処
理が施されていれば、とくに制限はなく、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンなど
通常リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタに
使われるものが好適に用いられる。
【0025】本発明において、上記の負極、正極および
電解液を用いて、電気化学素子を構成する場合、その形
状は円筒型、角型、コイン型など、とくに制限はなく、
製造方法についても、とくに限定はない。たとえば、円
筒型の素子を作製する場合には、シート状に成形した負
極と正極とを電池やキャパシタなどで使用されるものと
同様のセパレータを介してロール状に捲回して捲回体を
作製し、これを円筒型の缶に装填し電解液を注入してか
ら封口すればよい。
【0026】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて、本発明をより具体
的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに
限定されるものではない。
【0027】実施例1 金属バナジウム1gと30重量%の過酸化水素水100
mlを混合し、氷浴中で3時間撹拌混合した。これを2
4時間放置し、五酸化バナジウム(V2 5 )がゾル化
したコロイド液を得た。このコロイド液5gにアセチレ
ンブラック0.1g、水2gおよびアセトン1gを加
え、スターラーで3時間撹拌して混合分散した。この混
合分散物を、厚さ15μmのアルミニウム箔に塗布し、
120℃で3時間、加熱処理することにより、アセチレ
ンブラックの表面に五酸化バナジウムを被覆させてなる
複合材料を含む電極合剤層を形成した。
【0028】この電極合剤層において、五酸化バナジウ
ムとアセチレンブラックとの比率は重量比で7:10で
あった。アルミニウム箔上に塗布された電極合剤層は1
mg/cm2 の比塗布重量であった。このようにアルミニウ
ム箔上に電極合剤層を形成したのち、縦5cm、横5cmの
四角に切りだし、3ton/cm2 でプレス処理し、これ
を直径10mmに打ち抜いて、電極を作製した。この電極
を負極とした。
【0029】また、これとは別に、フェノール樹脂を炭
化し、水蒸気で賦活処理した粒径5μmの活性炭(窒素
吸着によるBET比表面積は1,500m2/g)90重
量部にアセチレンブラック5重量部を加え、さらにバイ
ンダーとしてポリテトラフルオロエチレン5重量部を加
えて、混練した。これを厚さ15μmのアルミニウム箔
に塗布して、電極合剤層を形成したのち、縦5cm、横5
cmの四角に切りだし、3ton/cm2 でプレス処理し、
これを直径10mmに打ち抜いて、電極を作製した。この
電極を正極とした。なお、アルミニウム箔上に塗布され
た電極合剤層は3mg/cm2 の比塗布重量であった。
【0030】つぎに、上記の負極および正極と、プロピ
レンカーボネートとジエチルカーボネートを1:2(体
積比)で混合した混合溶媒にLiPF6 を1.5モル/
リットルの濃度になるように溶解させた電解液とを用い
て、直径20mm、高さ1.6mmのコイン型のセル(電気
化学素子)を作製した。なお、正負極の間には、厚さ2
5μmのポリエチレン製セパレータを設置した。
【0031】実施例2 FeCl3 ・6H2 Oを0.1モル/リットルの濃度に
なるように水に溶解させた水溶液10gに、アセチレン
ブラック1gを加え、80℃まで加熱しながら撹拌した
のち、ろ過および遠心分離を施し、混合液を調製した。
これを厚さ15μmのアルミニウム箔に塗布したのち、
100℃で3時間、真空加熱処理することにより、アセ
チレンブラックの表面にFeOOHを被覆させてなる複
合材料を含む電極合剤層を形成した。
【0032】この電極合剤層において、FeOOHとア
セチレンブラックとの比率は重量比で7:10であっ
た。アルミニウム箔上に塗布された電極合剤層は1mg/
cm2 の比塗布重量であった。このようにアルミニウム箔
上に電極合剤層を形成したのち、縦5cm、横5cmの四角
に切りだし、3ton/cm2 でプレス処理し、これを直
径10mmに打ち抜いて、電極を作製した。この電極を負
極とした。つぎに、この負極と、実施例1と同じ正極お
よび電解液とを用いて、実施例1と同様にして、コイン
型のセルを作製した。
【0033】比較例1 平均粒子径が1μmであるLi4 Ti6 1260重量部
に、アセチレンブラック30重量部およびポリテトラフ
ルオロエチレン10重量部を加え、混練した。これを厚
さ15μmのアルミニウム箔に塗布して、電極合剤層を
形成したのち、縦5cm、横5cmの四角に切りだし、3t
on/cm2 でプレス処理し、これを直径10mmに打ち抜
いて、電極を作製した。この電極を負極とした。アルミ
ニウム箔上に塗布された電極合剤層は3mg/cm2 の比塗
布重量であった。つぎに、この負極と、実施例1と同じ
正極および電解液とを用いて、実施例1と同様にして、
コイン型のセルを作製した。
【0034】比較例2 実施例1で作製した活性炭を主体とする電極を正極およ
び負極として使用し、プロピレンカーボネートとジエチ
ルカーボネートを1:2(体積比)で混合した混合溶媒
に(C2 5 4 NPF6 を1.5モル/リットルの濃
度になるように溶解させた電解液を用いて、実施例1と
同様にして、コイン型のセル(この場合は電気二重層キ
ャパシタ)を作製した。
【0035】上記の実施例1,2および比較例1,2の
各セルについて、それぞれ、充電カット電圧3.5V、
放電カット電圧1.0V(比較例2は充電カット電圧
2.7V、放電カット電圧0V)として、5mAの電流
値で充放電試験を行った。この充放電試験により、10
サイクル目の放電容量とセルの平均電圧とからエネルギ
ー密度を算出した。結果は、表1に示されるとおりであ
った。
【0036】
【0037】上記の表1に示す結果から明らかなよう
に、実施例1,2の本発明のセルは、比較例2のセルは
もちろん、比較例1のセルに比べても、非常に高いエネ
ルギー密度を有していることがわかる。これは、負極を
構成する金属酸化物やオキシ水酸化物がチタン系材料よ
りも高い容量を示し、また導電性物質との複合化により
高電流下でも高い容量を保持することによるものと思わ
れる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明では、周期表の第
4周期から第6周期で第3族から第12族の範囲内に属
する金属の酸化物またはオキシ水酸化物を導電性物質の
表面に被覆してなる複合材料を負極に用いたことによ
り、ハイブリッド型のセルシステムとして、出力やサイ
クル特性にすぐれるとともに、高電流密度下でも高い容
量を示す、エネルギー密度の高い電気化学素子を提供で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 10/40 H01G 9/22 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AK08 AL02 AL08 AM02 AM03 AM05 AM07 CJ02 CJ08 CJ22 EJ12 HJ07 HJ10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期表の第4周期から第6周期で第3族
    から第12族の範囲内に属する金属の酸化物またはオキ
    シ水酸化物を導電性物質の表面に被覆してなる複合材料
    を用いた負極と、炭素質材料を主体とする正極と、リチ
    ウム塩を有機溶媒に溶解させた電解液とを具備すること
    を特徴とする電気化学素子。
  2. 【請求項2】 負極を構成する複合材料は、周期表の第
    4周期から第6周期で第3族から第12族の範囲内に属
    する金属の酸化物またはオキシ水酸化物のコロイド液と
    導電性物質からなる混合分散物の加熱処理を経て得られ
    るものである請求項1に記載の電気化学素子。
  3. 【請求項3】 正極を構成する炭素質材料は、BET比
    表面積が少なくとも1,000m2/gである請求項1に
    記載の電気化学素子。
  4. 【請求項4】 リチウム塩を有機溶媒に溶解させた電解
    液は、LiPF6 またはLiBF4 の少なくとも1種を
    1〜2モル/リットルの濃度で有機溶媒に溶解させてな
    るものである請求項1に記載の電気化学素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006228870A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Nissan Motor Co Ltd ウィスカー形成体及びこれを用いた電気化学キャパシタ
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