JP2003124064A - 電気化学素子 - Google Patents

電気化学素子

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JP2003124064A JP2001312329A JP2001312329A JP2003124064A JP 2003124064 A JP2003124064 A JP 2003124064A JP 2001312329 A JP2001312329 A JP 2001312329A JP 2001312329 A JP2001312329 A JP 2001312329A JP 2003124064 A JP2003124064 A JP 2003124064A
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英行 森本
Tatsu Nagai
龍 長井
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  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイクル特性が優れ、かつ高容量で高エネル
ギー密度型の電気化学素子を提供する。 【解決手段】 比表面積が5m2 /g以上100m2
g以下、一次粒子の平均粒径50nm以下の高電子伝導
性微粒子にオキシ水酸化鉄を被覆したオキシ水酸化鉄被
覆高電子伝導性微粒子を含有する電極と、それの対電極
としてリチウムイオンを含有するリチウムインターカー
レーション電極とを、リチウムイオン伝導性を有する電
解質を介して配置することにより電気化学素子を構成す
る。前記オキシ水酸化鉄は、結晶性のβ−FeOOHで
あってもよく、また、Ti、V、Cuのうち少なくとも
1つの元素を含む非晶質体であってもよい。そして、前
記高電子伝導性微粒子としてはアセチレンブラックが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池や電気化
学キャパシタなどの電気化学素子に関し、さらに詳しく
は、サイクル特性が優れ、かつ高出力で高エネルギー密
度型の電気化学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、リチウムイオン電池に代表される
二次電池は、エネルギー密度においては優れた特性を持
つことから、幅広い用途に用いられようとしている。例
えば、電気自動車の電源としての開発研究が盛んに行わ
れている。しかしながら、出力密度については、まだ不
充分との見解もある。
【0003】そのため、出力密度が大きい電気二重層キ
ャパシタを補助電源とし、高出力時に機能させる電源シ
ステムのハイブリッド化が提案されている。しかしなが
ら、電気二重層キャパシタではエネルギー密度が小さい
ため、電極である活性炭の高比表面積化によりエネルギ
ー密度の向上を目指した研究開発が盛んに行われている
が、活性炭の高比表面積化だけでは限界の域に達してい
る。
【0004】そこで、電気二重層容量とレッドクス容量
とを併せ持つ電気化学素子が提案されるようになってき
た。この電気化学素子では、高比表面積を有する活性炭
に酸化ルテニウムを担持させることにより活性炭のみの
場合と比較して、単位体積当たりの容量で10倍程度向
上することがすでに確認されている。しかしながら、ル
テニウムは、貴金属であるため大量使用に適さず、大量
使用を必要とする電気自動車用には適しない。また、ル
テニウムは、高価でありコスト的にも問題がある。
【0005】そのため、安価なβ−FeOOHを超微粒
子状にしてカーボンに高分散・担持させた電極が特開2
000−124083号公報に提案されている。この公
報に開示の発明は、塩化鉄水溶液中にカーボンを投入し
て混合し、その混合溶液を80℃付近の低温で熱処理し
て、加水分解反応させて(FeCl3 ・H2 O+6H 2
O→FeOOH+3HCl+10H2 O)、β−FeO
OHとして高分散にカーボンに担持させ、その後、濾別
を行い、生じる塩酸を中和するためにアンモニア水で洗
浄して、低温乾燥することにより、超微粒子化したβ−
FeOOHを高分散に担持させたカーボンを電極材料と
するエネルギー貯蔵素子とその製造方法に関するもので
ある。
【0006】そして、上記特開2000−124083
号公報には、β−FeOOHを担持しないカーボンのみ
のカーボンシート電極(無担持電極)の容量は119.
3F/gであり、β−FeOOHを同様のカーボンに担
持させたカーボンシート電極(担持電極)では容量が1
98F/gとなり、電気量で66%向上することが述べ
られている。その際、使用したカーボンは、Cabot
社製のBlack Pearl 2000(商品名)で
あって、1500m2 /gの高比表面積を有する活性炭
である。これは、電気二重層容量の大きな炭素系材料と
して代表的なものである。通常、活性炭は賦活処理が施
されていて、ミクロな細孔が多数存在している。しかし
ながら、β−FeOOHを担持することで、ミクロな細
孔を塞いでしまうことが考えられる。すなわち、活性炭
上の電気二重層界面を減少させてしまうことが容易に推
察される。
【0007】また、エネルギー密度を飛躍的に向上させ
るためには、β−FeOOHの担持量を多くする必要が
ある。しかしながら、高比表面積の炭素を用いた場合、
積極的にβ−FeOOHを担持することで、ミクロ細孔
がさらに塞がれて、電気二重層容量の一層の低下を招
く。したがって、炭素の粒子表面に単分子層でβ−Fe
OOHを被覆する際には、賦活処理した高比表面積の活
性炭を使用する必要がない。
【0008】また、β−FeOOHへのリチウムイオン
の挿入・脱離に伴うレッドクス容量を安定して繰り返し
確保するためにも、β−FeOOHを炭素上に強固に担
持することが必要である。これは、リチウムイオンの挿
入・脱離の際に、結晶格子の膨張・収縮を伴うと、炭素
上に超微粒子状のβ−FeOOHが充分に固定化できな
くなるからである。したがって、β−FeOOHで被覆
をする場合は、高比表面積よりも粒子の形態や表面電荷
などがむしろ重要であると考える。特にβ−FeOOH
を強固に担持させるためには、吸着させる方法を制御す
ることが重要である。さらに、β−FeOOHが結晶質
であることから、充放電に伴う結晶構造の破壊が起こり
やすいことも推察される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、賦活処
理して得られる高比表面積の活性炭にβ−FeOOHを
担持・高分散させる場合、ミクロ細孔を閉塞することで
電気二重層容量の低下を招くという問題がある。また、
活性炭の粒子表面に多数の孔が存在するので、活性炭粒
子とβ−FeOOH粒子同士が強固に密着できないこと
や導電パス経路を阻害する問題も生じる。さらに、β−
FeOOH自体が結晶性であるために、充放電に伴う体
積の膨張・収縮に伴うストレスが原因でサイクル寿命を
低下させるという問題もある。
【0010】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決し、サイクル特性が優れ、かつ高出力で高エネル
ギー密度型の電気化学素子を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、比表面積が5
2 /g以上100m2 /g以下、一次粒子の平均粒径
50nm以下の高電子伝導性微粒子にオキシ水酸化鉄を
被覆したオキシ水酸化被覆高電子伝導性微粒子を電極材
料と含有する電極とそれの対電極としてリチウムイオン
を含有するリチウムインターカレーション電極とを、リ
チウムイオン伝導性を有する電解質を介して配置するこ
とにより電気化学素子を構成したものである。その結
果、本発明では、賦活処理して得られる活性炭電極やそ
れにβ−FeOOHを担持させた電極を用いた場合より
も高容量化でき、また、生成したβ−FeOOHと導電
助剤とを単に混合した電極材料よりも、サイクル特性を
向上でき、前記課題を解決することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】上記オキシ水酸化鉄被覆高電子伝
導性微粒子は、例えば比表面積が5m2 /g以上100
2 /g以下、一次粒子の平均粒径50nm以下の高電
子伝導性微粒子に塩化鉄水溶液中に投入し、それを加熱
処理することによって、上記高電子伝導性微粒子に結晶
質または非晶質のオキシ水酸化鉄を三次元的に連結させ
て被覆し、その後、水洗、ろ過を繰り返して、その濾過
溶液を中性にするかあるいは遠心分離法により、超微粒
子のオキシ水酸化鉄を効率よくかつ強固に高電子伝導性
微粒子に被覆することによって得られる。
【0013】上記高電子伝導性微粒子としては、例え
ば、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどの炭
素類、酸化スズなどの酸化物などの微粒子が用いられ
る。
【0014】本発明において、上記高電子伝導性微粒子
の比表面積が5m2 /g以上100m2 /g以下である
ことを必要としているのは、高電子伝導性微粒子の比表
面積が5m2 /gより小さい場合は、オキシ水酸化鉄に
よる被覆厚みが大きくなりすぎて導電パスの阻害が起こ
り、また、100m2 /gより大きい場合は、細孔閉塞
が起こり、所望の特性が得られなくなることによるもの
である。
【0015】また、本発明においては、上記高電子伝導
性微粒子の一次粒子の平均粒径が50nm以下であるこ
とを必要としているのは、細孔閉塞を引き起こすことな
く、オキシ水酸化鉄による被覆ができることと、導電パ
スを阻害しない被覆が可能になるという理由によるもの
であり、この平均粒径があまりにも小さくなりすぎる
と、オキシ水酸化鉄による被覆ができない部分が生じる
おそれがあるため、高電子伝導性微粒子の一次粒子の平
均粒径としては、20nm以上が好ましい。
【0016】そして、この高電子伝導性微粒子へのオキ
シ水酸化鉄の被覆は、50nm〜500nmの厚さに行
うことが好ましい。
【0017】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。なお、以下の実施例などにおい
て、含有量、濃度、純度などを示す%は、特にその基準
を付記しない限り、質量%である。
【0018】実施例1 FeCl3 ・6H2 Oを室温で水に溶解して濃度が0.
1mol/lのFeCl3 ・6H2 O水溶液を調製し
た。この水溶液に比表面積60m2 /g、一次粒子の平
均粒径35nmのアセチレンブラックを所定量投入し、
室温で1時間攪拌した。それを、4時間かけてゆっくり
と室温から80℃へ昇温させた。80℃で1時間加熱・
攪拌処理を行った後、その混合溶液を室温まで冷却し
た。続いて、遠心分離を行い、固形分を沈殿させ、上澄
み液が中性を呈するまで、水を加えて遠心分離する操作
を繰り返し行った。得られた固形分を空気中、100℃
で一晩乾燥した後、100℃で8時間真空乾燥を行っ
た。
【0019】得られた粉末に対して粉末X線回折を行っ
たところ、図1に示すように、得られた粉末の回折ピー
ク(FeOOH+A.B.の回折ピーク)は、β−Fe
OOHのカードデータに一致する回折ピークと出発物質
のアセチレンブラックのみの回折ピーク(A.B.の回
折ピーク)が確認されたことにより、80℃の低温でア
セチレンブラックにβ−FeOOHが存在する試料を合
成できることがわかった。
【0020】表1に、実施した電極試料の配合比、形
状、電極合剤質量(オキシ水酸化鉄被覆高電子伝導性微
粒子とバインダーとの混合物からなる電極合剤の質量)
および電極合剤中に存在するβ−FeOOHの質量につ
いて示す。なお、表1には、試料の配合比に関してアセ
チレンブラックは簡略化してA.B.で示す。
【0021】
【表1】
【0022】上記表1において、1)のFeOOH:A
B=1:2(濾過)と2)のFeOOH:AB=1:1
(濾過)は、水洗時に濾過を行った場合で、アセチレン
ブラックの含有量を変化させた試料であり、3)のFe
OOH:AB=1:2(遠心分離)は、前記1)と同様
の配合比で遠心分離(35×10 3 rpmで10分)
を行い、上澄み液を捨てることを数回繰り返しながら、
水洗を行った試料である。そして、これらの試料1)、
2)、3)におけるβ−FeOOHの質量は上記表1に
示す通りである。なお、オキシ水酸化鉄により被覆厚み
は、1)、3)ではおおよそ70nmで、2)ではおお
よそ150nmであった。
【0023】上記3種類のオキシ水酸化鉄被覆高電子伝
導性微粒子粉末のそれぞれに、バインダーとしてポリテ
トラフルオロエチレン粉末を添加し、混合して電極合剤
を調製し、真空乾燥を行った後、加圧成形してペレット
状電極を作製した。
【0024】これらの電極におけるオキシ水酸化鉄被覆
高電子伝導性微粒子とバインダーのポリテトラフルオロ
エチレンの比率は質量比で9:1であり、また、電極合
剤の質量は前記表1に示す通りである。
【0025】この電極を試験極とし、集電体にはアルミ
ニウム箔を用い、対極には金属リチウムを用い、電解液
には1.5mol/lLiPF6 /EC:PC:DMC
(3:2:5 vol%)を用いて、モデルセルを組み
立て、室温で充放電特性を調べた。なお、上記電解液に
ついてより正確に示すと、電解液はエチレンカーボネー
ト(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とジメチ
ルカーボネート(DMC)との体積比3:2:5の混合
溶媒にLiPF6 を1.5mol/l溶解させたもので
ある。
【0026】上記モデルセルの充放電特性を調べた結果
を図2に示す。つまり、図2は、5.0mA/cm2
電流密度で1.0〜4.3Vの電位範囲で充放電を繰り
返したときの放電容量の推移を示しており、その縦軸は
β−FeOOHの単位質量当たりの容量を示し、横軸は
サイクル数を示している。
【0027】図2に示すように、上記電極1)、2)、
3)〔前記表1の試料1)を用いて作製した電極を電極
1)とし、前記表1の試料2)を用いて作製した電極を
電極2)とし、前記表1の試料3)を用いて作製した電
極を電極3)としている〕は、ペレット状電極であるに
もかかわらず、大電流で充放電可能であることがわか
る。また、電極3)>1)>2)の順に放電容量が大き
かった。この結果は、アセチレンブラックの存在量に放
電容量が依存すること、および遠心分離法を用いた方
が、単に濾過するよりも、β−FeOOHをアセチレン
ブラックに効率よく、かつ最適な位置に被覆できたこと
を示しているものと考えられる。また、50サイクルを
経過しても、電極1)、2)、3)のいずれも容量劣化
がなく、サイクル特性が優れていた。
【0028】上記の電極1)、2)、3)をそれぞれ負
極とし、正極には非晶質の酸化バナジウムでアセチレン
ブラックを被覆し、電気化学的にリチウムを挿入した複
合電極を用い、電解液にはエチレンカーボネート(E
C)とプロピレンカーボネート(PC)とジメチルカー
ボネート(DMC)との体積比3:2:5の混合溶媒に
LiPF6 を1.5mol/l溶解させた1.5mol
/lLiPF6 /EC+PC+DMCを用いて、電気化
学素子を構成した。その結果、デンドライトが発生する
ことなく、サイクル特性が優れ、かつ高エネルギー密度
の電気化学素子となった。
【0029】実施例2FeCl3 ・6H2 Oを室温で水
に溶解して濃度が0.1mol/lのFeCl3 ・6H
2 O水溶液を調製した。これに対して、0.01mol
/lのTiBr4 、0.01mol/lのCuSO4
5H2 O、0.01mol/lのVOSO4 ・H2 Oを
それぞれ添加した。その後の操作は、実施例1と同様の
手順で電極を作製した。なお、水洗・ろ過の工程には、
遠心分離法を採用した。作製した電極用粉体に対して、
粉末X線回折測定を行い、非晶体であることを確認し
た。
【0030】また、実施例1と同様に上記電極を試験極
とするモデルセルを組み立て、充放電特性を調べた。そ
の結果を図3に示す。図3に示すように、Ti、Cu、
Vを含有するβ−FeOOHでアセチレンブラックを被
覆した場合も、前記実施例1の場合と同様に優れたサイ
クル特性を示した。
【0031】つぎに、前記実施例1と同様に上記3種類
の電極をそれぞれ負極とし、正極には非晶質の酸化バナ
ジウムゾルでアセチレンブラックを被覆し、電気化学的
にリチウムを挿入した複合電極を用い、電解液には実施
例1と同様に1.5mol/lLiPF6 /EC+PC
+DMCを用いて電気化学素子を構成した。その結果、
非晶質化したFeOOHを電極に使用することで、両電
極とも充放電に伴う構造変化がなく、優れたサイクル特
性を示した。
【0032】比較例1 実施例1で示した電極材料作製時にアセチレンブラック
を添加せず、β−FeOOHを出発原料のFeCl3
6H2 Oから作製し、その粉末をメノウ乳鉢中でアセチ
レンブラックと充分混合した試料を準備し、その試料を
用いた以外は、実施例1と同様に電極を作製した。表2
に試料の配合比、形状、電極合剤質量、電極中に存在す
るβ−FeOOHの質量についてまとめた。
【0033】
【表2】
【0034】上記電極を用いた以外は、実施例1と同様
にモデルセルを組み立て、実施例1と同様に充放電特性
を調べた。その結果を図4に示す。
【0035】図4には、この比較例1の電極と実施例1
の電極2)のサイクル容量の推移を示しているが、図4
に示すように、4)で示す比較例1の電極(混合型電
極)は、実施例1中でサイクル容量が最も小さい実施例
1の電極2)のサイクル容量よりも小さく、数サイクル
の充放電の間に著しい容量劣化を生じることがわかる。
このような結果は、アセチレンブラックへの被覆状態が
サイクル特性およびサイクル容量に大きく影響を与える
ことを意味している。
【0036】比較例2 実施例1のアセチレンブラックに代えて高比表面積(1
500m2 /g)の活性炭を用いた以外は、実施例1と
同様に電極を作製した。
【0037】そして、この電極を用い、実施例1と同様
にモデルセルを組み立て、そのサイクル容量およびサイ
クル特性を調べたが、この比較例2のようにミクロ細孔
の多い活性炭にオキシ水酸化鉄を被覆した場合は、細孔
閉塞による電極反応面積の低下および多数の細孔の存在
による固定化の不備により、実施例1の容量およびサイ
クルに関する特性を上回ることができなかった。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、サイ
クル特性が優れ、かつ高容量で高エネルギー密度型の電
気化学素子を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるアセチレンブラックにオキシ水
酸化鉄を被覆した電極材料のX線回折パターンである。
【図2】本発明の実施例1の電極1)、2)、3)(い
ずれも、結晶質電極)のサイクル放電容量の推移を示す
図である。
【図3】本発明の実施例2の3種類の電極(いずれも、
非晶質電極)のサイクル放電容量の推移を示す図であ
る。
【図4】本発明の実施例1の電極2)(結晶質電極)と
比較例2の電極(混合型電極)のサイクル放電容量の推
移を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 4/62 H01G 9/00 301A 10/40 301D Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ05 AJ06 AK02 AL12 AM03 AM05 AM07 CJ21 DJ08 DJ16 DJ17 EJ04 HJ05 HJ07 5H050 AA02 AA07 AA12 BA15 CA02 CB12 DA10 EA10 HA05 HA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比表面積が5m2 /g以上100m2
    g以下、一次粒子の平均粒径50nm以下の高電子伝導
    性微粒子にオキシ水酸化鉄を被覆したオキシ水酸化鉄被
    覆高電子伝導性微粒子を含有する電極と、それの対電極
    としてリチウムイオンを含有するリチウムインターカー
    レーション電極とを、リチウムイオン伝導性を有する電
    解質を介して配置することにより構成したことを特徴と
    する電気化学素子。
  2. 【請求項2】 前記オキシ水酸化鉄が、結晶性のβ−F
    eOOHであることを特徴とする請求項1記載の電気化
    学素子。
  3. 【請求項3】 前記オキシ水酸化鉄が、Ti、V、Cu
    のうち少なくとも1つの元素を含む非晶質体であること
    を特徴とする請求項1記載の電気化学素子。
  4. 【請求項4】 前記高電子伝導性微粒子がアセチレンブ
    ラックであることを特徴とする請求項1記載の電気化学
    素子。
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