JP2008243384A - 燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単且つ経済的な構成で、電極の発電面全面に対して均一な面圧を付与することができ、しかも応力の低減化を図ることを可能にする。
【解決手段】ケーシング22は、エンドプレート20a、20bと、側板64a〜64dとを連結するヒンジ機構68を備える。発電面範囲78は、距離L1と距離L2とで規定される。ヒンジ機構68を構成する第1ヒンジ部70c及び第2ヒンジ部72aは、交互に配置された状態で、距離L1内に収容されるとともに、連結ピン76aは、好適には、距離L1以下の軸寸法に設定される。第1ヒンジ部70a及び第2ヒンジ部74aは、交互に配置された状態で、距離L2内に収容されるとともに、連結ピン76dは、好適には、距離L2以下の軸寸法に設定される。
【選択図】図4

Description

本発明は、一対の電極が電解質の両側に設けられた電解質・電極構造体を、セパレータにより挟持した単位セルを備え、前記単位セルが複数積層された積層体を箱状ケーシング内に収容する燃料電池スタックに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜(電解質)を採用している。この電解質膜の両側にアノード側電極及びカソード側電極を配設した電解質膜・電極構造体を、セパレータによって挟持することにより燃料電池が構成されている。
通常、燃料電池は、所望の発電力を得るために、所定数(例えば、数十〜数百)だけ積層した燃料電池スタックとして使用されている。この燃料電池スタックは、燃料電池の内部抵抗の増大や反応ガスのシール性の低下等を阻止するために、積層されている各燃料電池同士を確実に加圧保持する必要がある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池スタックが知られている。この燃料電池スタックでは、所定数の単位セルを積層した積層体の外側に集電用電極(ターミナルプレート)を介装してエンドプレートが配設されるとともに、前記エンドプレートがヒンジ機構によってケーシングに連結されている。このケーシングは、エンドプレート間に上下及び左右に配設される複数枚のパネル(側板)を備えている。
これにより、特許文献1では、部品点数が有効に削減されるとともに、薄肉状のエンドプレートを用いることができ、燃料電池スタック全体の小型化及び軽量化が容易に図られる。
特開2002−298901号公報(図1)
ところで、上記の特許文献1では、図6に示すように、ケーシング1を構成するエンドプレート2は、ヒンジ機構3を介して、4枚の側板4a、4b、4c及び4dに固定されている。ヒンジ機構3は、エンドプレート2の四辺に設けられているタブ部5と、各側板4a〜4dに設けられているタブ部6とを備えており、前記タブ部5、6が互いに交互に配置された状態で、連結ピン7が一体的に挿入されている。
ケーシング1内では、発電面8が設けられるとともに、この発電面8の両側には、酸化剤ガス、燃料ガス及び冷却媒体を積層方向に供給するための連通孔9a〜9fが形成されている。
この場合、ケーシング1内に複数の単位セルを収容して燃料電池スタックが組み付けられる際、このケーシング1では、エンドプレート2間に所望の締め付け荷重が付与されている。このため、ヒンジ機構3では、連結ピン7の軸方向中央部材側に作用する荷重が、軸方向両端部側に作用する荷重よりも大きくなっている。
しかしながら、特にエンドプレート2と幅広な側板4b、4dとを連結する連結ピン7は、相当に長尺に形成されており、前記連結ピン7に大きな撓みが発生し易い。これにより、発電面8全面に対して所望の電極荷重を良好に付与することができないという問題がある。しかも、ヒンジ機構3には、比較的大きな応力が発生し易く、強度が低下する場合がある。
本発明はこの種の課題を解決するものであり、簡単且つ経済的な構成で、電極の発電面全面に対して均一な面圧を付与することができ、しかも応力の低減化を図ることが可能な燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明は、一対の電極が電解質の両側に設けられた電解質・電極構造体を、セパレータにより挟持した単位セルを備え、前記単位セルが複数積層された積層体を箱状ケーシング内に収容する燃料電池スタックに関するものである。
ケーシングは、積層体の積層方向両端部に配置される端板と、前記積層体の側部に配置される複数の側板と、前記端板と前記側板とを連結するヒンジ機構とを備えている。そして、ヒンジ機構は、電極の発電面範囲内の寸法に設定されている。
また、発電面は、矩形状を有するとともに、ヒンジ機構は、連結ピンが挿入される複数のヒンジ部を有し、複数の前記ヒンジ部は、前記発電面の各辺に沿って且つ前記各辺の長さ以下の範囲内に配置されることが好ましい。
さらに、単位セルには、積層方向に貫通して反応ガス及び冷却媒体を流す複数の流体連通孔が、電極の発電面の外方に位置して形成されることが好ましい。
本発明では、端板と側板とを連結するヒンジ機構が、電極の発電面範囲内の寸法に設定されている。このため、簡単且つ経済的な構成で、電極の発電面全面に対して均一な面圧を確実に付与することができるとともに、荷重バランスの均等化及び応力の低減を図ることが可能になる。これにより、ケーシングの強度を最適化することができ、しかもコンパクトな燃料電池スタックを提供することが可能になる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタック10の一部断面概略斜視図であり、図2は、前記燃料電池スタック10の一部分解概略斜視図である。
燃料電池スタック10は、複数の単位セル12が水平方向(矢印A方向)に積層された積層体14を備える。積層体14の積層方向(矢印A方向)一端には、ターミナルプレート16a、絶縁プレート18a及びエンドプレート20aが外方に向かって、順次、配設される。積層体14の積層方向他端には、ターミナルプレート16b、絶縁プレート18b及びエンドプレート20bが外方に向かって、順次、配設される。燃料電池スタック10は、四角形に構成されるエンドプレート20a、20bを端板として含むケーシング22により一体的に保持される。
図3に示すように、各単位セル12は、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)26が、アノード側の第1金属セパレータ28とカソード側の第2金属セパレータ30とに挟持されている。第1及び第2金属セパレータ28、30は、金属製薄板を波形状にプレス加工することにより、断面凹凸形状を有している。
なお、第1及び第2金属セパレータ28、30は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板により構成される。また、第1及び第2金属セパレータ28、30に代替して、例えば、カーボンセパレータを使用してもよい。
単位セル12の長辺方向(図3中、矢印C方向)の上端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔32a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔34aが設けられる。
単位セル12の長辺方向の下端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔34b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔32bが設けられる。
単位セル12の短辺方向(矢印B方向)の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔36aが設けられるとともに、短辺方向の他端縁部には、前記冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔36bが設けられる。
電解質膜・電極構造体26は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜38と、前記固体高分子電解質膜38を挟持するアノード側電極40及びカソード側電極42とを備える。アノード側電極40は、カソード側電極42よりも小さな表面積を有している。
アノード側電極40及びカソード側電極42は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層(図示せず)と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布して形成される電極触媒層(図示せず)とを有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜38の両面に形成される。
第1金属セパレータ28の電解質膜・電極構造体26に向かう面28aには、燃料ガス供給連通孔34aと燃料ガス排出連通孔34bとを連通する燃料ガス流路44が形成される。この燃料ガス流路44は、矢印C方向に延在する複数の波状流路溝を有するとともに、前記燃料ガス流路44の上端及び下端に位置して入口バッファ部46a及び出口バッファ部46bが設けられる。
第1金属セパレータ28の面28aには、燃料ガス供給連通孔34aと入口バッファ部46aとを連通する複数の供給孔部48aと、燃料ガス排出連通孔34bと出口バッファ部46bとを連通する複数の排出孔部48bとが形成される。 第2金属セパレータ30の電解質膜・電極構造体26に向かう面30aには、酸化剤ガス供給連通孔32aと酸化剤ガス排出連通孔32bとを連通する酸化剤ガス流路50が形成される。この酸化剤ガス流路50は、矢印C方向に延在する複数の波状流路溝を有するとともに、前記酸化剤ガス流路50の上端及び下端に位置して入口バッファ部52a及び出口バッファ部52bが設けられる。
第2金属セパレータ30の面30bと、第1金属セパレータ28の面28bとの間には、冷却媒体供給連通孔36aと冷却媒体排出連通孔36bとに連通する冷却媒体流路54が形成される。この冷却媒体流路54は、燃料ガス流路44の裏面形状と酸化剤ガス流路50の裏面形状とが重なり合うことによって、矢印B方向に延在して形成される。
第1金属セパレータ28の面28a、28bには、この第1金属セパレータ28の外周端縁部を周回して第1シール部材56が一体成形される。第2金属セパレータ30の面30a、30bには、この第2金属セパレータ30の外周端縁部を周回して第2シール部材58が一体成形される。第1及び第2シール部材56、58としては、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材が用いられる。
図1及び図2に示すように、ターミナルプレート16aの面内中央から上方に所定距離だけ離間する位置には、積層方向外方に延在して第1電力取り出し端子60aが設けられる。第1電力取り出し端子60aは、絶縁性筒状部62に挿入された状態で、絶縁プレート18a及びエンドプレート20aの孔部64を貫通して外部に突出する。ターミナルプレート16bの面内中央から上方に所定距離だけ離間する位置には、同様に積層方向外方に延在して第2電力取り出し端子60bが設けられる(図2参照)。
ケーシング22は、図1及び図2に示すように、端板であるエンドプレート20a、20bと、積層体14の側部に配置される複数の側板64a〜64dと、前記側板64a〜64dの互いに近接する端部同士を連結するアングル部材66と、前記エンドプレート20a、20bと前記側板64a〜64dとを連結するヒンジ機構68とを備える。側板64a〜64dは、薄板金属製プレートで構成される。
ヒンジ機構68は、エンドプレート20a、20bの上下各辺に設けられるそれぞれ2つの第1ヒンジ部70a、70bと、前記エンドプレート20a、20bnの左右両側の各辺に設けられるそれぞれ4つの第1ヒンジ部70c、70dとを備える。
図2に示すように、ヒンジ機構68は、さらに積層体14の矢印B方向両側に配置される側板64a、64cの長手方向(矢印A方向)両端に設けられるそれぞれ3つの第2ヒンジ部72a、72bと、前記積層体14の上下両側に配置される側板64b、64dの長手方向両端に設けられるそれぞれ2つの第2ヒンジ部74a、74bとを備える。
側板64a、64cの各3つの第2ヒンジ部72a、72bは、エンドプレート20a、20bの両側の各4つの第1ヒンジ部70c、70dと交互に配置されるとともに、これらに長尺な連結ピン76aが一体的に挿入されて、前記側板64a、64cが前記エンドプレート20a、20bに取り付けられる。
同様に、側板64b、64dの各3つの第2ヒンジ部74a、74bがエンドプレート20a、20bの上辺及び下辺の第1ヒンジ部70a、70bと交互に配置されるとともに、これらに短尺な連結ピン76bが一体的に挿入されて、前記側板64b、64dが前記エンドプレート20a、20bに取り付けられる。
図4に示すように、ヒンジ機構68は、アノード側電極40及びカソード側電極42の発電面範囲78内の寸法に設定される。具体的には、発電面範囲78は、矢印C方向の距離L1と矢印B方向の距離L2とで規定されている。ヒンジ機構68を構成する第1ヒンジ部70c及び第2ヒンジ部72aは、交互に配置された状態で、矢印C方向に距離L1内に収容される。連結ピン76aは、距離L1以下の軸寸法に設定されることが好ましい。
同様に、ヒンジ機構68を構成する第1ヒンジ部70a及び第2ヒンジ部74aは、交互に配置された状態で、矢印B方向に距離L2内に収容されるとともに、連結ピン76bは、好適には、前記距離L2以下の軸寸法に設定される。
距離L1>距離L2に設定されるとともに、距離L1が距離L2に対して相当に大きな値に設定されることにより、本実施形態の効果が顕著になる。より具体的には、距離L1>1.5×距離L2の関係を有することが好ましい。
図2に示すように、側板64a〜64dには、短手方向両端縁部にそれぞれ複数の孔部80が形成される一方、アングル部材66の各辺には、前記孔部80に対応してねじ孔82が形成される。各孔部80に挿入される各ねじ84は、ねじ孔82に螺合することにより、アングル部材66を介して側板64a〜64d同士が固定される。これにより、ケーシング22が構成される(図1参照)。
なお、アングル部材62a〜62dに孔部を形成する一方、側板64a〜64dにねじ孔を形成し、前記アングル部材62a〜62dを前記側板64a〜64dの外方に配置した状態で、これらを一体的にねじ止めしてもよい。
図1及び図2に示すように、エンドプレート20aには、矢印C方向に延在してそれぞれ冷却媒体入口マニホールド90aと、冷却媒体出口マニホールド90bとが設けられる。冷却媒体入口マニホールド90aは、冷却媒体供給連通孔36aに連通する一方、冷却媒体出口マニホールド90bは、冷却媒体排出連通孔36bに連通する。
図2に示すように、エンドプレート20bの上部側には、酸化剤ガス供給連通孔32aに連通する酸化剤ガス入口マニホールド92aと、燃料ガス供給連通孔34aに連通する燃料ガス入口マニホールド94aとが設けられる。エンドプレート20bの下部側には、酸化剤ガス排出連通孔32bに連通する酸化剤ガス出口マニホールド92bと、燃料ガス排出連通孔34bに連通する燃料ガス出口マニホールド94bとが設けられる。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
燃料電池スタック10では、先ず、エンドプレート20bの酸化剤ガス入口マニホールド92aから酸化剤ガス供給連通孔32aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス入口マニホールド94aから燃料ガス供給連通孔34aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。一方、エンドプレート20aの冷却媒体入口マニホールド90aから冷却媒体供給連通孔36aに純水やエチレングリコール等の冷却媒体が供給される。
このため、積層体14では、矢印A方向に重ね合わされた複数の単位セル12に対し、酸化剤ガス、燃料ガス及び冷却媒体が矢印A方向に供給される。
図3に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔32aから第2金属セパレータ30の酸化剤ガス流路50に導入され、電解質膜・電極構造体26のカソード側電極42に沿って移動する。一方、燃料ガスは、燃料ガス供給連通孔34aから第1金属セパレータ28の供給孔部48aを通って燃料ガス流路44に導入され、電解質膜・電極構造体26のアノード側電極40沿って移動する。
従って、各電解質膜・電極構造体26では、カソード側電極42に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極40に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、カソード側電極42に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔32bに沿って流動した後、エンドプレート20bの酸化剤ガス出口マニホールド92bから外部に排出される。同様に、アノード側電極40に供給されて消費された燃料ガスは、排出孔部48bを通って燃料ガス排出連通孔34bに排出されて流動し、エンドプレート20bの燃料ガス出口マニホールド94bから外部に排出される。
また、冷却媒体は、冷却媒体供給連通孔36aから第1及び第2金属セパレータ28、30間の冷却媒体流路54に導入された後、矢印B方向に沿って流動する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体26を冷却した後、冷却媒体排出連通孔36bを移動してエンドプレート20aの冷却媒体出口マニホールド90bから排出される。
この場合、第1の実施形態では、図4に示すように、ヒンジ機構68を構成する第1ヒンジ部70c及び第2ヒンジ部72aは、交互に配置された状態で、矢印C方向に距離L1内に収容されるとともに、連結ピン76aは、好適には、前記距離L1以下の軸寸法に設定されている。同様に、ヒンジ機構68を構成する第1ヒンジ部70a及び第2ヒンジ部74aは、交互に配置された状態で、矢印B方向に距離L2内に収容されるとともに、連結ピン76bは、好適には、前記距離L2以下の軸寸法に設定されている。
ここで、ヒンジ機構68が、発電面範囲78の外方まで設けられていると、連結ピン76a、76bの軸長が相当に長尺化されるとともに、前記発電面範囲78の外方で荷重が一挙に低下する。このため、ヒンジ機構68では、発電面範囲78の中央部に対応して荷重が集中し易くなり、連結ピン76a、76bが大きく撓むおそれがある。
そこで、第1の実施形態では、ヒンジ機構68が、発電面範囲78内に配置されるため、連結ピン76a、76bの軸長が有効に短尺化される。これにより、簡単且つ経済的な構成で、発電面範囲78の全面に対して均一な面圧を確実に付与することができるとともに、荷重バランスの均等化及び応力の低減を図ることが可能になる。
これにより、ケーシング22の強度を最適化することができ、しかもコンパクトな燃料電池スタック10を提供することが可能になるという効果が得られる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタック100の正面説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池スタック10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
第2の実施形態では、矢印B方向の一端縁部に冷却媒体供給連通孔36aが上下に2つ(又は、4つ)設けられるとともに、矢印B方向の他端縁部には、冷却媒体排出連通孔36bが上下に2つ(又は、4つ)設けられている。
燃料電池スタック100を構成するケーシング102は、ヒンジ機構104を備える。ヒンジ機構104は、エンドプレート20a、20bの左右両側の各辺に、複数の第1ヒンジ部70c、70dが、上下略中央部分に間隙106a、106bを設けることにより分割して構成される。側板64a、64cは、第1ヒンジ部70c、70dと交互に配置される第2ヒンジ部72a、72bを、同様に間隙106a、106bを介して上下に2分割して設けている。
上部側の第1ヒンジ部70c、70dと第2ヒンジ部72a、72bとに、連結ピン108aが挿入されるとともに、下部側の第1ヒンジ部70c、70dと第2ヒンジ部72a、72bとに、連結ピン108bが挿入される。ヒンジ機構104は、ヒンジ機構68と同様に、アノード側電極40及びカソード側電極42の発電面範囲78内の寸法に設定される。
このように構成される第2の実施形態では、ヒンジ機構104は、エンドプレート20a、20bの長辺側に、すなわち、距離L1内に2本の連結ピン108a、108bが個別に配置されている。このため、単一の連結ピン76aを使用する場合に比べて、連結ピン108a、108bの軸長が半分以下の寸法に設定可能になる。
これにより、簡単且つ経済的な構成で、発電面範囲78の全面に対して均一な電圧を確実に付与することができる等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックの一部断面概略斜視図である。 前記燃料電池スタックの一部分解概略斜視図である。 前記燃料電池スタックを構成する単位セルの分解斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの正面説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタックの正面説明図である。 特許文献1の燃料電池スタックの正面説明図である。
符号の説明
10、100…燃料電池スタック 12…単位セル
14…積層体 16a、16b…ターミナルプレート
18a、18b…絶縁プレート 20a、20b…エンドプレート
22、102…ケーシング 26…電解質膜・電極構造体
28、30…金属セパレータ 38…固体高分子電解質膜
40…アノード側電極 42…カソード側電極
44…燃料ガス流路 50…酸化剤ガス流路
54…冷却媒体流路 64a〜64d…側板
68、104…ヒンジ機構
70a〜70d、72a、72b、74a、74b…ヒンジ部
76a、76b…連結ピン 78…発電面範囲

Claims (3)

  1. 一対の電極が電解質の両側に設けられた電解質・電極構造体を、セパレータにより挟持した単位セルを備え、前記単位セルが複数積層された積層体を箱状ケーシング内に収容する燃料電池スタックであって、
    前記ケーシングは、前記積層体の積層方向両端部に配置される端板と、
    前記積層体の側部に配置される複数の側板と、
    前記端板と前記側板とを連結するヒンジ機構と、
    を備え、
    前記ヒンジ機構は、前記電極の発電面範囲内の寸法に設定されることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、前記発電面は、矩形状を有するとともに、
    前記ヒンジ機構は、連結ピンが挿入される複数のヒンジ部を有し、複数の前記ヒンジ部は、前記発電面の各辺に沿って且つ前記各辺の長さ以下の範囲内に配置されることを特徴とする燃料電池スタック。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池スタックにおいて、前記単位セルには、積層方向に貫通して反応ガス及び冷却媒体を流す複数の流体連通孔が、前記電極の発電面の外方に位置して形成されることを特徴とする燃料電池スタック。
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