JP4664030B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

本発明は、一対の電極が電解質の両側に設けられた電解質・電極構造体を、セパレータにより挟持した単位セルを備え、前記単位セルが複数積層された積層体を箱状ケーシング内に収容する燃料電池スタックに関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜(電解質)を採用している。この電解質膜の両側にアノード側電極及びカソード側電極を対設した電解質膜・電極構造体を、セパレータによって挟持することにより燃料電池が構成されている。
この燃料電池において、アノード側電極には、燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう)が供給される一方、カソード側電極には、酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、酸素含有ガスともいう)が供給されている。アノード側電極に供給された燃料ガスは、電極触媒上で水素がイオン化され、電解質膜を介してカソード側電極側へと移動する。その間に生じた電子は外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。
通常、この燃料電池は、所望の発電力を得るために、所定数(例えば、数十〜数百)だけ積層した燃料電池スタックとして使用されている。この燃料電池スタックは、燃料電池の内部抵抗の増大や反応ガスのシール性の低下等を阻止するために、積層されている各燃料電池同士を確実に加圧保持する必要がある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池スタックが知られている。この燃料電池スタックでは、所定数の単位セルを積層した積層体の外側に集電用電極(ターミナルプレート)を介装してエンドプレートが配設されるとともに、前記エンドプレートがヒンジ機構によってケーシングに連結されている。このケーシングは、エンドプレート間に上下及び左右に配設される複数枚のパネル(側板)を備えている。
これにより、特許文献1では、部品点数が有効に削減されるとともに、薄肉状のエンドプレートを用いることができ、燃料電池スタック全体の小型化及び軽量化が容易に図られる。
特開2002−298901号公報(図1)
ところで、上記の特許文献1では、例えば、図7に示すように、ケーシングを構成するパネル1の長手方向両端には、ヒンジ機構2を構成する連結ピン3を挿入するための複数の円筒状挿入部4a〜4cが設けられている。その際、挿入部4a〜4cは、通常、パネル1を構成する面部材5の両端部にレーザ溶接等によって個別に接合されている。
しかしながら、面部材5の端部に挿入部4a〜4cが個別に接合されるため、前記挿入部4a〜4cに形成されている挿入孔部6a〜6c同士を同軸上に配設させることは、相当に困難である。これにより、連結ピン3を挿入孔部6a〜6cに一体的に挿入することができず、ヒンジ機構2の組立作業を効率的に行うことができないという問題がある。しかも、ケーシングに荷重が付与される際に、パネル1に曲げモーメントが作用するとともに、ヒンジ機構2の強度が低下するという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、連結ピン挿入用の複数の筒状挿入部を同軸的に維持して組み立てを行うことができ、簡単な作業で、所望のケーシングを効率的に得ることが可能な燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明は、一対の電極が電解質の両側に設けられた電解質・電極構造体を、セパレータにより挟持した単位セルを備え、前記単位セルが複数積層された積層体を箱状ケーシング内に収容する燃料電池スタックである。
ケーシングは、積層体の積層方向両端部に配置される端板と、前記積層体の側部に配置される複数の側板と、前記端板と前記側板とを連結する連結ピンとを備えている。さらに、側板は、連結ピンを挿入する複数の筒状挿入部が板状取付部に一体に設けられるブラケット部材と、ケーシングの側面を構成するとともに、前記板状取付部に接合される面部材とを備えている。
また、ブラケット部材は、面部材の端部に当接して前記ブラケット部材と前記面部材とを相対的に位置決めするための段差部位を設けることが好ましい。ブラケット部材の段差部位を面部材の端部に突き当てるだけで、前記ブラケット部材と前記面部材との相対的な位置決めが容易且つ確実に遂行される。
さらに、側板の中立面上に筒状挿入部の孔中心が配置されることが好ましい。ここで、側板の中立面とは、側板断面の変形が微少であると仮定した場合に、この側板に曲げ応力が作用する際、理論的に応力及び歪みが0となると推定される面(伸縮が発生しない面)をいう。このため、連結ピンに積層方向に荷重が付与される際、側板に曲げ方向に力が作用することはない。
さらにまた、板状取付部と面部材とは、複数列のスポット溶接部により接合されることが好ましい。板状取付部と面部材との接合強度を向上させることができるとともに、連結ピンに荷重が付与される際、荷重点が集中することを有効に阻止することが可能になる。
本発明では、連結ピンを挿入する複数の筒状挿入部が板状取付部に一体に設けられており、前記複数の筒状挿入部同士を同軸上に確実に維持することができる。このため、板状取付部と面部材とを接合するだけで、複数の筒状挿入部と連結ピンとの軸線のずれを惹起することがなく、簡単な作業で、所望の側板を効率的に組み立てることが可能になる。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池スタック10の一部分解概略斜視図であり、図2は、前記燃料電池スタック10の一部断面側面図である。
燃料電池スタック10は、複数の単位セル12が水平方向(矢印A方向)に積層された積層体14を備える。積層体14の積層方向(矢印A方向)一端には、ターミナルプレート16a、絶縁プレート18及びエンドプレート20aが外方に向かって、順次、配設される。積層体14の積層方向他端には、ターミナルプレート16b、絶縁性スペーサ部材22及びエンドプレート20bが外方に向かって、順次、配設される。燃料電池スタック10は、四角形に構成されるエンドプレート20a、20bを端板として含むケーシング24により一体的に保持される。
図2及び図3に示すように、各単位セル12は、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)30と、前記電解質膜・電極構造体30を挟持する薄板波形状の第1及び第2金属セパレータ32、34とを備える。なお、第1及び第2金属セパレータ32、34に代替して、例えば、カーボンセパレータを使用してもよい。
単位セル12の長辺方向(図3中、矢印B方向)の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔36a、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔38a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔40bが設けられる。
単位セル12の長辺方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔40a、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔38b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔36bが設けられる。
電解質膜・電極構造体30は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜42と、前記固体高分子電解質膜42を挟持するアノード側電極44及びカソード側電極46とを備える。
アノード側電極44及びカソード側電極46は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層(図示せず)と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層(図示せず)とを有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜42の両面に形成される。
第1金属セパレータ32の電解質膜・電極構造体30に向かう面32aには、燃料ガス供給連通孔40aと燃料ガス排出連通孔40bとを連通する燃料ガス流路48が形成される。この燃料ガス流路48は、例えば、矢印B方向に延在する複数本の溝部により構成される。第1金属セパレータ32の面32bには、冷却媒体供給連通孔38aと冷却媒体排出連通孔38bとを連通する冷却媒体流路50が形成される。この冷却媒体流路50は、矢印B方向に延在する複数本の溝部により構成される。
第2金属セパレータ34の電解質膜・電極構造体30に向かう面34aには、例えば、矢印B方向に延在する複数本の溝部からなる酸化剤ガス流路52が設けられるとともに、この酸化剤ガス流路52は、酸化剤ガス供給連通孔36aと酸化剤ガス排出連通孔36bとに連通する。第2金属セパレータ34の面34bには、第1金属セパレータ32の面32bと重なり合って冷却媒体流路50が一体的に形成される。
第1金属セパレータ32の面32a、32bには、この第1金属セパレータ32の外周端縁部を周回して第1シール部材54が一体成形される。第1シール部材54は、面32aで燃料ガス供給連通孔40a、燃料ガス排出連通孔40b及び燃料ガス流路48を囲繞してこれらを連通させる一方、面32bで冷却媒体供給連通孔38a、冷却媒体排出連通孔38b及び冷却媒体流路50を囲繞してこれらを連通させる。
第2金属セパレータ34の面34a、34bには、この第2金属セパレータ34の外周端縁部を周回して第2シール部材56が一体成形される。第2シール部材56は、面34aで酸化剤ガス供給連通孔36a、酸化剤ガス排出連通孔36b及び酸化剤ガス流路52を囲繞してこれらを連通させる一方、面34bで冷却媒体供給連通孔38a、冷却媒体排出連通孔38b及び冷却媒体流路50を囲繞してこれらを連通させる。
図2に示すように、第1及び第2シール部材54、56間には、固体高分子電解質膜42の外周が、直接、ケーシング24に接触することを阻止するために、シール57が介装される。
図1及び図2に示すように、ターミナルプレート16a、16bの端部には、面方向に突出する板状の端子部58a、58bが形成される。端子部58a、58bには、例えば、走行用モータ等の負荷が接続される。
ケーシング24は、図1に示すように、端板であるエンドプレート20a、20bと、積層体14の側部に配置される複数の側板60a〜60dと、前記側板60a〜60dの互いに近接する端部同士を連結するアングル部材(例えば、Lアングル)62a〜62dと、前記エンドプレート20a、20bと前記側板60a〜60dとを連結するそれぞれ長さの異なる連結ピン64a、64bとを備える。側板60a〜60dは、薄板金属製プレートで構成される。
エンドプレート20a、20bの上下各辺には、それぞれ2つの第1連結部(筒状挿入部)66a、66bが突出形成されるとともに、両側の各辺には、それぞれ1つの第1連結部(筒状挿入部)66c、66dが突出形成される。第1連結部66a〜66dには、孔67a〜67dが貫通形成される。エンドプレート20a、20bの両側の各辺下端には、マウント用ボス部68a、68bが形成される。このボス部68a、68bが、図示しない搭載部位にボルト等を介して固定されることにより、燃料電池スタック10を、例えば、車両に搭載する。
積層体14の矢印B方向両側に配置される側板60a、60cの長手方向(矢印A方向)両端には、第2連結部(筒状挿入部)70a、70bが2つずつ形成される。積層体14の上下両側に配置される側板60b、60dの長手方向両端には、第2連結部(筒状挿入部)72a、72bが3つずつ形成される。第2連結部70a、70bには、孔71a、71bが形成されるとともに、第2連結部72a、72bには、孔73a、73bが形成される。
側板60a、60cの各第2連結部70a、70b間には、エンドプレート20a、20bの両側の各辺の第1連結部66c、66dが配置されるとともに、これらに短尺な連結ピン64aが一体的に挿入されて、前記側板60a、60cが前記エンドプレート20a、20bに取り付けられる。
同様に、側板60b、60dの第2連結部72a、72bがエンドプレート20a、20bの上辺及び下辺の第1連結部66a、66bと交互に配置されるとともに、これらに長尺な連結ピン64bが一体的に挿入されて、前記側板60b、60dが前記エンドプレート20a、20bに取り付けられる。
側板60a〜60dには、短手方向両端縁部にそれぞれ複数のねじ孔74が形成される一方、アングル部材62a〜62dの各辺には、前記ねじ孔74に対応して孔部76が形成される。各孔部76に挿入される各ねじ77がねじ孔74に螺合することにより、アングル部材62a〜62dを介して側板60a〜60d同士が固定される。これにより、ケーシング24が構成される(図4参照)。
なお、アングル部材62a〜62dにねじ孔を形成する一方、側板60a〜60dに孔部を形成し、前記アングル部材62a〜62dを前記側板60a〜60dの内方に配置した状態で、これらを一体的にねじ止めしてもよい。
図5及び図6に示すように、側板60bは、連結ピン64bを挿入する3つの第2連結部72aが板状取付部80に一体に設けられるブラケット部材82と、ケーシング24の側面を構成するとともに、前記板状取付部80に接合される面部材84とを備える。板状取付部80の端部には、必要に応じてテーパ面80aを形成してもよい。
ブラケット部材82は、面部材84の矢印A方向両端部に当接して前記ブラケット部材82と前記面部材84とを相対的に位置決めするための段差部位86を設ける。ブラケット部材82の板状取付部80と面部材84とは、複数列、例えば、2列の千鳥状のスポット溶接部88により接合される(図5参照)。
図6に示すように、側板60bの中立面NS上に第2連結部72aの孔73aの中心Oが配置される。一対の連結ピン64bには、矢印A方向の荷重が付与されており、側板60dに曲げ方向の力が作用することを阻止するためである。
側板60a、60c及び60dは、図1に示すように、上記の側板60bと同様に構成されており、その詳細な説明は省略する。また、エンドプレート20a、20bは、必要に応じて上記の側板60bと同様に構成される。
図1及び図2に示すように、スペーサ部材22は、ケーシング24の内周で位置決めされるように所定の寸法に設定された矩形状を有する。このスペーサ部材22は、積層体14の積層方向の長さ変動を吸収して前記積層体14に所望の締め付け荷重を付与可能にするために、厚さが調整される。なお、積層体14の積層方向の長さの変動が、第1及び第2金属セパレータ32、34自体の弾性等で吸収可能であれば、スペーサ部材22を用いなくてもよい。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
この燃料電池スタック10では、先ず、図4に示すように、エンドプレート20aの酸化剤ガス供給連通孔36aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス供給連通孔40aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体供給連通孔38aに純水やエチレングリコール等の冷却媒体が供給される。このため、積層体14では、矢印A方向に重ね合わされた複数の単位セル12に対し、酸化剤ガス、燃料ガス及び冷却媒体が矢印A方向に供給される。
図3に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔36aから第2金属セパレータ34の酸化剤ガス流路52に導入され、電解質膜・電極構造体30のカソード側電極46に沿って移動する。一方、燃料ガスは、燃料ガス供給連通孔40aから第1金属セパレータ32の燃料ガス流路48に導入され、電解質膜・電極構造体30のアノード側電極44に沿って移動する。
従って、各電解質膜・電極構造体30では、カソード側電極46に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極44に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、カソード側電極46に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出連通孔36bに沿って流動した後、エンドプレート20aから外部に排出される。同様に、アノード側電極44に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス排出連通孔40bに排出されて流動し、エンドプレート20aから外部に排出される。
また、冷却媒体は、冷却媒体供給連通孔38aから第1及び第2金属セパレータ32、34間の冷却媒体流路50に導入された後、矢印B方向に沿って流動する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体30を冷却した後、冷却媒体排出連通孔38bを移動してエンドプレート20aから排出される。
この場合、本実施形態では、例えば、側板60bがブラケット部材82と面部材84とを接合して構成されている。図5及び図6に示すように、ブラケット部材82は、連結ピン64bを挿入する3つの第2連結部72aが板状取付部80に一体に設けられており、前記3つの第2連結部72a同士を同軸上に確実に維持することができる。
これにより、板状取付部80と面部材84とを接合するだけで、3つの第2連結部72aと連結ピン64bとの軸線のずれを惹起することがなく、簡単な作業で、所望の側板60bを効率的に組み立てることが可能になるという効果が得られる。
また、本実施形態では、ブラケット部材82には、段差部位86が設けられている。従って、段差部位86を面部材84の端部に突き当てるだけで、ブラケット部材82と前記面部材84との相対的な位置決めが容易且つ確実に遂行され、側板60bの組立作業が一挙に効率的に行われる。
さらに、ブラケット部材82の板状取付部80と面部材84とは、千鳥状のスポット溶接部88により接合されている。このため、板状取付部80と面部材84との接合強度を向上させることができるとともに、連結ピン64bに積層方向に荷重が付与される際、荷重点が集中することを有効に阻止することが可能になる。
さらにまた、側板60bの中立面NS上に第2連結部72aの孔73aの中心Oが配置されている(図6参照)。これにより、側板60bの矢印A方向両端に、連結ピン64bを介して積層体14の積層方向に荷重が付与される際、前記側板60dに曲げ方向の力が作用することを確実に阻止することができる。
なお、側板60bに作用する曲げ方向の力が小さく抑えられる場合には、前記側板60bの中立面NSに対して第2連結部72aの孔73aの中心Oが僅かにオフセットしていてもよい。
一方、側板60a、60c及び60dでは、上記の側板60bと同様の効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックの一部分解概略斜視図である。 前記燃料電池スタックの断面側面図である。 前記燃料電池スタックを構成する単位セルの分解斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの斜視説明図である。 ケーシングを構成する側板の分解斜視図である。 前記側板の説明図である。 特許文献1の燃料電池スタックを構成するパネルの斜視説明図である。
符号の説明
10…燃料電池スタック 12…単位セル
14…積層体 16a、16b…ターミナルプレート
18…絶縁プレート 20a、20b…エンドプレート
22…スペーサ部材 24…ケーシング
30…電解質膜・電極構造体 32、34…金属セパレータ
42…固体高分子電解質膜 44…アノード側電極
46…カソード側電極 48…燃料ガス流路
50…冷却媒体流路 52…酸化剤ガス流路
54、56…シール部材 60a〜60d…側板
62a〜62d…アングル部材 64a、64b…連結ピン
66a〜66d、70a、70b、72a、72b…連結部
80…板状取付部 82…ブラケット部材
84…面部材 86…段差部位
88…スポット溶接部

Claims (4)

  1. 一対の電極が電解質の両側に設けられた電解質・電極構造体を、セパレータにより挟持した単位セルを備え、前記単位セルが複数積層された積層体を箱状ケーシング内に収容する燃料電池スタックであって、
    前記ケーシングは、前記積層体の積層方向両端部に配置される端板と、
    前記積層体の側部に配置される複数の側板と、
    前記端板と前記側板とを連結する連結ピンと、
    を備え、
    前記端板は、前記連結ピンを挿入する1以上の筒状挿入部が一体に設けられるとともに、
    前記側板は、前記連結ピンを挿入する複数の筒状挿入部が板状取付部に一体に設けられるブラケット部材と、
    前記ケーシングの側面を構成するとともに、外側の面に前記板状取付部接合される面部材と、
    を備えることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、前記ブラケット部材は、前記面部材の端部に当接して前記ブラケット部材と前記面部材とを相対的に位置決めするための段差部位を設けることを特徴とする燃料電池スタック。
  3. 請求項2記載の燃料電池スタックにおいて、前記側板の中立面上に前記筒状挿入部の孔中心が配置されることを特徴とする燃料電池スタック。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料電池スタックにおいて、前記板状取付部と前記面部材とは、複数列のスポット溶接部により接合されることを特徴とする燃料電池スタック。
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