JP2008242186A - 回折光学素子及びそれを用いた光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】 量産性および耐環境性能が高く、しかも広い波長域で高い回折効率を有する回折光学素子を得ること。
【解決手段】 2つの異なる材料より成る第1、第2の回折格子を積層した構造を有する回折光学素子であって、該第1、第2の回折格子の材料はガラスであり、該第1、第2の回折格子は互いの格子面が密着されており、該第1の回折格子の材料の転移点温度と屈伏点温度を各々Tg2、At2、該第2の回折格子の材料の転移点温度と屈伏点温度を各々Tg3、At3、とするとき、これらの値を適切に設定したこと。
【選択図】図2

Description

本発明は回折光学素子に関し、ビデオカメラ、デジタルカメラ、銀塩フィルム用カメラ等の複数の波長、あるいは帯域光で使用する光学系に好適なものである。
従来、硝材の組み合わせによりレンズ系の色収差を減じる方法に対して、レンズの表面やレンズ系の一部に回折作用を有する回折光学素子を設けることでレンズ系の色収差を減じる方法が知られている(非特許文献1、特許文献1〜3)。
この回折光学素子を用いる方法は、光学系中の屈折面と回折面とでは、ある基準波長の光線に対する色収差が逆方向に発現するという物理現象を利用したものである。
また、回折光学素子は、その周期的構造の周期を適宜変化させることで非球面レンズ的な効果を持たせることができるので、色収差以外の諸収差の低減にも効果がある。
回折光学素子を有するレンズ系において、使用波長領域の光束が特定の一つの次数(以下、「特定次数」又は「設計次数」とも言う)の回折光に集中している場合は、それ以外の次数の回折光の強度は低いものとなる。そして強度が0の場合はその回折光は存在しないものとなる。
しかし、実際には設計次数以外の次数の不要回折光が存在し、ある程度の強度を有する場合は、設計次数の光線とは別な経路で光学系を進行するため、フレア光となる。
従って回折光学素子を利用して収差低減作用を利用するためには、使用波長領域全域において設計次数の回折光の回折効率が十分高いことが必要となってくる。
この設計次数での回折効率の分光分布及び設計次数以外の不要回折光の振る舞いについても十分考慮する事が重要である。
そこで、回折効率を改善し、不要回折光を低減する構成の回折光学素子が提案されている(特許文献4〜8)。
特許文献4〜6に開示された回折光学素子は、2つの回折格子を密着配置すると共に、各回折格子を構成する材料や各回折格子の高さを適切に設定している(以下、このような回折光学素子を「密着2層DOE」という)。
これによって所望の次数の回折光に対し、広い波長帯域で高い回折効率を実現している。なお、回折効率は全透過光束の光量に対する各次数の回折光の光量の割合で表される。
特許文献7、8に開示された回折光学素子は、複数の回折格子を積層配置すると共に、各回折格子を構成する材料や各回折格子の格子高さを適切に設定している(以下、このような回折光学素子を「積層DOE」という)。
これによって所望の次数の回折光に対し、広い波長帯域で高い回折効率を実現している。
特許文献4では2種類のガラス材より成る回折格子を積層した積層DOEを開示している。
特許文献5〜7では2種類の紫外線硬化材料より成る回折格子を積層した積層DOEを開示している。
特許文献8ではガラス材と紫外線硬化樹脂を用いた積層DOEを開示している。
この他、格子面(回折格子)を形成する材料を回折格子を設ける基板と同じ材料で構成した積層DOEも知られている。
SPIE Vol.1354 International Lens Design Conference (1990) 特開平4−213421号公報 特開平6−324262号公報 米国特許第5044706号明細書 特開平9−127321号公報 特開2003−227913号公報 特開2005−107298号公報 特開平9−127322号公報 特開2000−098118号公報
積層DOEは、複数の回折格子の材料を適切に設定し、かつその製造方法を適切に設定することが広い波長域にわたり高い回折効率を有し、かつ強い耐環境性を得るのに重要である。
特に材料の種類によって適切なる製造方法を用いないと、広い波長領域において高い回折効率を有し、かつ高い耐環境性能を有する積層DOEを得るのが難しくなってくる。
特許文献4に開示されている回折光学素子の実施例では回折格子の材質に2種類の通常ガラスを密着させた回折格子を用いているが、この回折格子の具体的な製作手法に関しては開示していない。
通常ガラスで回折格子を作成する場合、通常ガラスは屈伏点温度が600℃以上と高い。このため、型を用いて成形する場合には、成形温度を600℃以上の高温にする必要がある。成形温度が高いほど型の耐久性が低下するために量産性が低下する。
また、ガラスに直接切削加工やリソグラフィとエッチングを用いることでも格子形状を作成することが可能であるが、やはり製造が難しく、量産性が低下する。また、特許文献4では2種類の回折格子を密着させる製作手法に関しても開示されていない。
特許文献5〜8には回折格子の材料として樹脂を用いたときの製造方法が開示されている。樹脂が熱可塑型樹脂の場合は、転移点温度が200℃以下と低いため、低い成形温度で成形でき、量産性も高い。樹脂が光硬化型樹脂の場合は、光照射により成形できるためやはり量産性は高い。
このように回折格子の材料に樹脂を用いることで量産性を高くすることができる。しかしながら、いずれの樹脂についても高温変化、吸湿変化、紫外線変化等の特性を有するため、耐環境性能が低下し、使用範囲が限定される。また、型を用いて成形する際、樹脂の硬化収縮によるヒケが発生し、樹脂で構成された回折格子の形状精度が悪化する場合がある。
本発明は、量産性および耐環境性能が高く、しかも広い波長域で高い回折効率を有する回折光学素子の提供を目的とする。
本発明の回折光学素子は、2つの異なる材料より成る第1、第2の回折格子を積層した構造を有する回折光学素子であって、
該第1、第2の回折格子の材料はガラスであり、
該第1、第2の回折格子は互いの格子面が密着されており、
該第1の回折格子の材料の転移点温度と屈伏点温度を各々Tg2、At2、
該第2の回折格子の材料の転移点温度と屈伏点温度を各々Tg3、At3、
とするとき
Tg2≦600℃
Tg3≦600℃
であり、かつ
Tg2≠At3
又は、
Tg3≠At2
のいずれか一方を満足することを特徴としている。
本発明の回折光学素子の製造方法は、互いに異なる材料より成る第1、第2の回折格子を積層した構造を有する回折光学素子の製造方法であって、
該第2の回折格子を金型を用いて該第2の回折格子の材料の屈伏点温度At3以上の成形温度で格子成形する工程と、
該金型と密着させたまま該第2の回折格子の材料の転移点温度Tg3以下まで冷却した後に金型を離型する工程と、
成形した該第2の回折格子をガラス型として用い、該第1の回折格子を該第2の回折格子の材料の転移点温度Tg3以下且つ該第1の回折格子の材料の屈伏点温度At2以上の成形温度で格子成形する工程と、
該第1の回折格子と該第2の回折格子を密着させた状態で冷却する工程を用いていることを特徴としている。
この他本発明の回折光学素子の製造方法は、互いに異なる材料より成る第1、第2の回折格子を積層した構造を有する回折光学素子の製造方法であって、
該第2の回折格子を第1の金型を用いて該第2の回折格子の材料の屈伏点温度以上の成形温度で格子成形する工程と、
第1の金型と密着させたまま該第2の回折格子の材料の転移点温度以下まで冷却した後に第1の金型を離型する工程と、
成形した該第2の回折格子をガラス型として用い、且つ、第2の回折格子の反対面を第2の金型を用いて、該第1の回折格子および反対面の第3の回折格子を該第2の回折格子の材料の転移点温度Tg23以下且つ該第1の回折格子の材料の屈伏点温度以上の成形温度で格子成形する工程と、
該第2の回折格子と該第1の回折格子と第2の金型を密着させた状態で該第1の回折格子の材料の転移点温度以下まで冷却した後に第2の金型を離型する工程と、該第1の回折格子と該第2の回折格子を密着させた状態で冷却する工程を用いていることを特徴としている。
本発明によれば、量産性および耐環境性能が高く、しかも広い波長域で高い回折効率を有する回折光学素子を得ることができる。
以下に図面を用いて本発明の回折光学素子の実施形態について説明する。
本発明の回折光学素子は、複数の回折格子が積層され、その複数の回折格子を通過する光の最大光路長差がその波長の整数倍付近となっている回折光学素子である。
又、本発明の回折光学素子は、2つの異なる材料より成る第1、第2の回折格子を積層した構造を有する2層以上の回折格子を有する回折光学素子である。
該第1、第2の回折格子の材料はガラスモールド用のガラスである。
このうち第1、第2の回折格子は互いの格子面が密着されている。
図1は実施例1の回折光学素子の正面図及び側面図である。
図2は図1の回折光学素子を図中A−A′断面で切断した断面形状の一部である。
図2は、格子形状を分かりやすくするために、格子高さ(深さ)方向にかなりデフォルメされた図となっている。図1、図2において、回折光学素子1は、第1の回折格子2と第2の回折格子3とが格子面を密着した構成となっている。
2bは第1の回折格子2を形成する各格子部、3bは第2の回折格子3を形成する格子部である。格子部2b,3bは所定の格子ピッチで配置されている。第1、第2の回折格子2,3の格子部2b,3bは同心円状の格子形状からなり、格子部2b,3bの格子ピッチを中心(光軸)から周辺へ向かって徐々に小さくすることでレンズ作用(収斂作用又は発散作用)を得ている。そして、各回折格子2,3は、全層を通して一つの回折光学素子として作用している。
尚、本実施例では、回折光学素子1を平板として示しているが、回折格子を設ける面は平面に限らず球面や非球面そして曲面等であっても良い。
また、各回折格子2、3は、格子部2b,3bの格子ピッチをP(μm)、各格子部2b,3bの格子高さ(格子厚)をd(μm)としたとき、いずれもd/P<1/6を満たしている。この条件を満たしていると、回折光学素子自身又は回折光学素子の製造用の型に対し格子形状を機械加工し易くなる。
また、本実施例の回折光学素子の使用波長領域は可視域である。このため、可視領域全体で+1次の回折光の回折効率が高くなるように、第1の回折格子2及び第2の回折格子3を構成する材料及び格子高さを選択している。
すなわち、複数の回折格子(回折格子2,3)を通過する光の最大光路長差(回折部の山と谷の光学光路長差の最大値)が使用波長域内で、その波長の整数倍付近となるよう、各回折格子の材料及び格子高さが定められている。
このように回折格子の材料、形状を適切に設定することによって、使用波長全域で高い回折効率を得ている。
本実施例では、回折光学素子の使用波長帯域全域に対して特定次数の回折効率が95%以上であるように構成されている。
次に本実施例の回折光学素子1の回折効率について説明する。
2つの回折格子2、3を密着した密着2層DOEにおいて、設計波長λ0である次数の回折光の回折効率が最大となる条件は、次のとおりである。即ち格子部の山と谷の光学光路長差(つまり山の頂点と谷底のそれぞれを通過する光線間の光路長の差)を全回折格子に亘って加え合わせたものが波長の整数倍になるように決定することである。従って、図1、図2に示した本実施例の回折光学素子1において、設計波長λ0で、回折次数mの回折光の回折効率が最大となる条件式は
±(n01−n02)d=mλ0 ‥‥‥(1)
となる。
(1)式で、n01は第1の回折格子2を形成する材料の波長λ0での屈折率である。n02は第2の回折格子3を形成する材料の波長λ0での屈折率である。dは第1の回折格子2および第2の回折格子3の格子高さ、mは回折次数である。
ここで、図2中の0次回折光から下向きに回折する光線を正の回折次数、図2中の0次回折光から上向きの方向に回折する光線を負の回折次数とする。(1)式での格子高さの加減の符号は、回折格子2、3を形成する材料2a、3aの屈折率n01、n02の大小関係がn01<n02であるとする。
このとき図中下から上に回折格子2の格子部2bの格子高さが増加する(回折格子3の格子部3bの格子高さが減少する)格子形状の場合、負となる。逆にn01>n02であって、図中下から上に回折格子2の格子部2bの格子高さが減少する(回折格子3の格子部3bの格子高さが増加する)格子形状の場合が正となる。つまり図2の構成であって屈折率n01、n02の大小関係がn01<n02の場合、(1)式は、
−(n01−n02)d=mλ0 (2)
と書き換えられる。
図2の構成において、設計波長λ0以外の波長λでの回折効率η(λ)は、
η(λ)=sinc2〔π{M−{−(n01(λ)−n02(λ))d}/λ}〕
=sinc2〔π{M−Φ(λ)/λ}〕 ‥‥‥(3)
で表わすことができる。(3)式中のφ(λ)は、
φ(λ)=−(n01(λ)−n02(λ))d ‥‥‥(4)
である。
Mは評価すべき回折光の次数である。n01(λ)は第1の回折格子2を形成する材料の波長λでの屈折率である。n02(λ)は第2の回折格子3を形成する材料の波長λでの屈折率である。dは格子部2b,3bの格子高さである。
続いて、実施例1の特徴を説明するため、実際の回折光学素子1の構成を例に詳細に説明する。本実施例では、第1、第2の回折格子2、3を形成する材料2a、3aに、ガラスモールド用のガラスを用いている。所謂ガラスモールド用のガラスとは屈伏点温度Atが600℃以下の低融点ガラスのことである。
第1の回折格子2の材料として株式会社 住田光学ガラス製の精密モールド用光学ガラス(商品名)K−PG395(nd=1.658、νd=36.9、転移点温度Tg=363℃、屈伏点温度At=392℃)を用いる。
第2の回折格子3の材料として株式会社 住田光学ガラス製の精密モールド用光学ガラス(商品名)K−VC80(nd=1.694、νd=53.1、Tg=530℃、At=566℃)を用いる。
第1、第2の回折格子2、3の格子部の格子厚の合計が20μm以下である。
格子高さdは16.55μmとする。
図3にこの回折光学素子の設計次数(+1次)での回折効率の特性および設計次数である+1次に対して±1次である0次と+2次の回折効率の特性を示す。
設計次数の回折効率は可視全域で95.0%以上得られており、それに伴い不要次数のフレア光も可視全域で1.0%以下となっている。
ここで、不要次数光の回折効率については0次と+2次の回折光についてのみ対象にしているが、これは設計次数から離れた回折次数ほどフレアに寄与する割合が少ないためである。設計次数に近い0次と+2次のフレア光が低減されれば、それ以外の高次の回折光によるフレア光も同様に影響を低減できる。特定の設計次数に主に回折するように設計された回折光学素子は、設計次数から離れた次数にいくに従って、回折効率は低下している傾向にある。そして、設計次数から離れた次数ほど、結像面でぼけが大きくフレアとしては目立たなくなってくることに起因している。
回折効率η(λ)の式(3)で環境変化により特性が変化するのは材料の屈折率と格子高さである。より具体的には、環境変化による屈折率の変化は、温度変化による屈折率の変化dn/dtである。格子部の格子高さの変化は、温度変化による膨張(線膨張係数)と、湿度変化による膨張(膨潤率)である。ガラスの屈折率変化dn/dt、線膨張係数、膨潤率はいずれも樹脂と比較して1/10程度である。
実施例1の回折光学素子1の回折格子2、3はガラスモールド材料のみで構成されている。このため、本実施例によって、屈折率変化dn/dt、線膨張係数、膨潤率をそれぞれ樹脂に比べて大幅に小さくでき、回折効率の耐環境変化による回折効率の変動を大幅に抑制することができる。
また、ガラスモールド材料を用いて回折格子を成形するため、格子部の格子高さdを薄くできれば、より形状精度の良好な回折格子が成形することができる。格子部の格子高さを薄くするためには、第1の回折格子2の材料と第2の回折格子3の少なくとも一方のアッベ数νdは、40以下であることが良い。
更に第1の回折格子2の材料と第2の回折格子3の材料の少なくとも一方のアッベ数νdは50以上であるのが良い。
具体的には、第1の回折格子2を形成するガラスモールド材料のアッベ数を40以下にすることが好ましい。また、同様に第2の回折格子3を形成する樹脂のアッベ数を50以上とすることが好ましい。
また、以上述べた実施例1は、設計次数が+1次の所謂1次回折光を用いる回折光学素子を示したが、設計次数は+1次に限定するものではない。+2次や+3次等の回折光であっても、回折光学素子の合成光学光路長差を所望の設計次数で所望の設計波長となるように設定すれば、上記実施例1と同様の効果が得られる。
続いて、実施例1の回折光学素子1の特徴を説明するため、実際の回折光学素子1の製造方法を詳細に説明する。
本実施例で用いる第1、第2の回折格子の材料は次の特性を有している。
第1の回折格子2の材料の転移点温度と屈伏点温度を各々Tg2、At2とする。
第2の回折格子3の材料の転移点温度と屈伏点温度を各々Tg3、At3とする。
このとき
Tg2≦600℃
Tg3≦600℃
である。かつ
Tg2≠At3
又は、
Tg3≠At2
のいずれか一方を満足する。
具体的には本実施例では
第1、第2の回折格子2、3は
Tg3>At2
又は、
Tg2>At3
のいずれか一方を満足する材料であれば良い。
特に、
Tg3−At2>50℃
又は、
Tg2−At3>50℃
のいずれか一方を満足する材料であれば良い。
更に好ましくは、
Tg3−At2>100℃
又は、
Tg2−At3>100℃
のいずれか一方を満足する材料であれば良い。
本実施例では、前述した条件のうち、
Tg3>At2
で、
Tg3−At2>100℃
なる材料を用いている。
以下、これらの材料を用いた回折光学素子の製造方法について説明する。
本実施例の回折光学素子1の製造方法は、次のとおりである。
本実施例の回折光学素子は、互いに異なる材料より成る第1、第2の回折格子を積層した構造を有している。
まず第2の回折格子を金型を用いて第2の回折格子の材料の屈伏点温度以上の成形温度で格子成形する工程を用いている。
金型と密着させたまま第2の回折格子の材料の転移点温度以下まで冷却した後に金型を離型する工程とを用いている。
成形した第2の回折格子をガラス型として用い、第1の回折格子を第2の回折格子の材料の転移点温度以下且つ第1の回折格子の材料の屈伏点温度以上の成形温度で格子成形する工程を用いている。
第1の回折格子と第2の回折格子を密着させた状態で冷却する工程を用いている。
次に具体的な製造方法を図4に沿って説明する。
先ず、第1の回折格子2の材料と第2の回折格子3の材料のうち屈伏点温度Atが高い材料側の回折格子を成形する。
本実施例の場合、At2=392℃、At3=566℃であり、屈伏点温度Atが高いのは第2の回折格子3である。
第2の回折格子3の反転形状が形成してある金型50、第2の回折格子3の材料3a、所定の面を形成してある金型51を用意する(図4(a))。成形機は一般の光学素子用のガラスモールド成形機を用いることができる。
次に、金型50、第2の回折格子3の材料3a、金型51を第2の回折格子3の材料3aの屈伏点温度At3以上まで加熱してから、加圧して金型50に形成してある回折格子形状を第2の回折格子3の材料3aに転写する(図4(b))。
この際、成形機内部を真空状態または不活性ガスで充填された状態とする。次に、金型50、第2の回折格子3、金型51を第2の回折格子3の材料3aを徐々に冷却し、第2の回折格子3の材料3aの転移点温度Tg3以下まで冷却してから、金型50、51を離型する(図4(c))。
これにより第2の回折格子3が形成される。
次に、第1の回折格子2の材料と第2の回折格子3の材料のうち屈伏点温度Atが低い材料側の回折格子を成形する。本実施例の場合、第1の回折格子2である。
第2の回折格子3、第1の回折格子2の材料2a、所定の面を形成してある金型52を用意する(図4(d))。
次に、第2の回折格子3、第1の回折格子2の材料2a、金型52を第1の回折格子2の材料2aの屈伏点At2温度以上且つ第2の回折格子3の材料3aの転移点温度Tg3以下まで加熱する。そして、加圧して第2の回折格子3に形成してある回折格子形状を第1の回折格子2の材料2aに転写する(図4(e))。
次に、第2の回折格子3、第1の回折格子2、金型52を密着したまま徐々に冷却し、第1の回折格子2の材料2aの転移点温度Tg2以下まで冷却してから、金型52を離型する(図4(f))。これにより第1の回折格子2が形成され、回折光学素子1が完成する。
第1、第2の回折格子2、3のうち、一方の回折格子は、金型を用いて格子成形されたものであり、他方の回折格子は成形した該一方の回折格子をガラス型として、成形されたものであるのが良い。
具体的に本実施例では、第2の回折格子3を先に成形して、成形した第2の回折格子3を型(ガラス型)として、第1の回折格子2を成形する。このため、第2の回折格子3の材料3aの転移点温度Tg3と第1の回折格子2の材料2aの屈伏点温度At2との差がTg3−At2>0である材料を用いている。
これが満たされない場合、第1の回折格子2を成形する際に型となる第2の回折格子3材料が融解し始めるため、回折格子の形状が変化し、回折効率が低下する。また、第2の回折格子3の材料3aの転移点温度Tg3と第1の回折格子2の材料2aの屈伏点温度At2との差が大きいほうが、格子形状変化が小さくなり、Tg3−At2>50℃以上となるほうが好ましい。
さらに、100℃以上となるほうが好ましい。
本実施例においては第1の回折格子2の材料として株式会社 住田光学ガラス製の精密モールド用光学ガラスK−PG395(Tg2=363℃、At2=392℃)を用いている。そして第2の回折格子3の材料として住田光学ガラス製の精密モールド用光学ガラスK−VC80(Tg3=530℃、At3=566℃)を用いている。このとき、Tg3−At2=138℃>100℃を満たしている。
また、成形した第2の回折格子3を型として、第1の回折格子2を成形する際に、第2の回折格子3と第1の回折格子2の材料2aを同時に加熱および転写後に冷却を行う。共にガラス材料であるため、熱膨張係数は近い数値であり、型と成形材料の線膨張係数差による応力が小さい。この結果、樹脂の成形時に見られたヒケは発生しにくく、形状精度の良好な回折格子の成形が可能である。
また、第2の回折格子3を先に成形して、成形した第2の回折格子3を型として、第1の回折格子2を成形するため、第2の回折格子3の強度が不足すると、第1の回折格子2の成形時の加圧により第2の回折格子3が破壊されてしまうことがある。このため、第2の回折格子3の肉厚(回折格子面とその反対の面との距離)が0.5mm以上とすることで強度を得ることができる。
また、図5に示す(製造方法図4(e)の詳細図)回折光学素子1の外径の関係図に示すように、先に作成する第2の回折格子3の外径が、第1の回折格子2の外形よりも小さくするのが良い。
これによれば第1の回折格子2を成形する際のガラスモールド材料を逃がす領域が得られる。
また、第1の回折格子2の材料2aと第2の回折格子3の材料3aの界面密着性が良好でない場合は、第1の回折格子2と第2の回折格子3の界面に接着層を設けるのが良い。これによれば、密着性を向上させることができる。
また、第1の回折格子2の材料2aと第2の回折格子3の材料3aの屈折率差が大きい場合は、第1の回折格子2と第2の回折格子3の界面に反射防止層を設けるのが良い。これによれば、界面反射率を低減させることができる。
また、第1、第2の回折格子2、3の回折格子面の反対面(金型51、52側の面)を平板として示しているが、平面に限らず球面形状や非球面形状、そして曲面形状であっても良い。
この場合、一方の回折格子と反対面の曲面形状の面は同時に成形されたものであるのが良い。これによれば回折格子と同時に球面や非球面形状、そして曲面も同時に成形できるため、製造が容易となる。
また、本実施例によれば第2の回折格子3は格子成形した後、再び過熱する手順であるため、アニ−ル効果より屈折率が安定する利点がある。このため、別途アニ−ルプロセスを行う必要が容易となる。
また、それぞれの回折格子に対して、回折格子面とその反対の面との距離(肉厚)が厚いほうが(0.5mm以上)、回折格子形状の転写が精度良く成形することができる。
本実施例において回折光学素子の一方の面にレンズ等の屈折光学部を有していても良い。
なお、本実施例の設計値は一例であり、各回折格子の材料および格子高さに限定されない。これらは以下の実施例についても同様である。
次に本発明の実施例2の回折光学素子について説明する。
本発明の実施例1は、回折光学素子が密着2層DOEで構成される場合であった。本発明の実施例3は3層以上の回折格子より成る。図6は実施例3の要部断面図である。実施例3は3層の回折格子よりなる積層DOE(回折光学素子)21である。
本実施例は第1の回折格子と第2の回折格子の密着された格子面に対する少なくとも一方の反対面に第3の回折格子が形成されている。
具体的には、実施例1と同様の構造の第1の回折格子22の格子面に対して反対側の面に第3の回折格子24が形成された構成である。第3の回折格子24と第1および第2の回折格子22、23は、ほぼ等しい格子ピッチ分布を持っており、対向する各格子部の幅がほぼ等しくなっている。各回折格子22、23、24は、全層を通して一つの回折光学素子として作用している。
次に本実施例の回折光学素子21の回折効率について説明する。
2つ以上の回折格子を積層した積層型DOEにおいて、設計波長λ0である次数の回折光の回折効率が最大となる条件は、次のとおりである。即ち格子部の山と谷の光学光路長差(つまり山の頂点と谷底のそれぞれを通過する光線間の光路長の差)を全回折格子に亘って加え合わせたものが波長の整数倍付近になるように決定することである。従って、図6に示した本実施例の回折光学素子21において、設計波長λ0で、回折次数mの回折光の回折効率が最大となる条件式は
±(n01−n02)d1±(1−n01)d2=mλ0 ‥‥‥(5)
となる。(5)式で、n01は第1の回折格子22および第3の回折格子24を形成する材料の波長λ0での屈折率である。
n02は第2の回折格子23を形成する材料の波長λ0での屈折率である。d1、d2はそれぞれ第1および第2の回折格子22、23と第3の回折格子24の格子高さ、mは回折次数である。
ここで、図6中の0次回折光から下向きに回折する光線を正の回折次数、図6中の0次回折光から上向きの方向に回折する光線を負の回折次数とする。
(5)式での格子部の格子高さの加減の符号は、回折格子22、23を形成する格子形成材料22a、23aの屈折率をn01、n02とする。このときの大小関係がn01<n02であって、図中下から上に回折格子22の格子高さが増加する(回折格子3の格子高さが減少する)格子形状の場合、負となる。
逆にn01>n02であって、図中下から上に回折格子22の格子部の格子高さが減少する(回折格子3の格子高さが増加する)格子形状の場合が正となる。
つまり図5の構成であって屈折率n01、n02の大小関係がn01>n02の場合、(5)式は、
+(n01−n02)d1−(1−n01)d2=mλ0 ‥‥‥(6)
と書き換えられる。
図6の構成において、設計波長λ0以外の波長λでの回折効率η(λ)は、
η(λ)=sinc2〔π{M-{(n01(λ)-n02(λ))d1-(1-n01(λ))d2}/λ}〕
=sinc2〔π{M−Φ(λ)/λ}〕 ‥‥‥(7)
で表わすことができる。
(7)式中のφ(λ)は、
φ(λ)=−((n01(λ)−n02(λ))d1−(1−n01(λ))d2)d‥‥‥(8)
である。
Mは評価すべき回折光の次数である。n01(λ)は第1の回折格子22を形成する材料の波長λでの屈折率である。n02(λ)は第2の回折格子23を形成する材料の波長λでの屈折率である。d1、d2はそれぞれ第1および第2の回折格子22、23と第3の回折格子24の格子部の格子高さである。
続いて、実施例2の特徴を説明するため、実際の回折光学素子の構成を例に詳細に説明する。本実施例では、各回折格子22、23、24を形成する格子形成材料22a、23aに、ガラスモールド用のガラスを用いている。
第1の回折格子22および第3の回折格子24の材料として株式会社 HOYA製のガラスモールド用材料M−FDS910(nd=1.821、νd=24.1、T(Tg22、Tg24)=455℃、At(At22、At24)=505℃)を用いている。第2の回折格子23の材料として株式会社 オハラ製のガラスモールド用低Tg光学ガラスS−LAL12(nd=1.678、νd=54.9、Tg(Tg23)=562℃、At(At23)=600℃)を用いている。格子高さd1は8.17μm、d2は2.16μmとする。回折格子の材料のアッベ数が大幅に小さい材料を用いているため、格子高さdの和は実施例1の格子高さよりも薄くなっている。
図7にこの回折光学素子の設計次数(+1次)での回折効率の特性および設計次数である+1次に対して±1次である0次と+2次の回折効率の特性を示す。
設計次数の回折効率は可視全域で95.0%以上得られており、それに伴い不要次数のフレア光も可視全域で1.0%以下となっている。
続いて、実施例2の特徴を説明するため、実際の回折光学素子21の製造方法を詳細に説明する。
実施例2における回折光学素子の製造方法は次のとおりである。
第2の回折格子を第1の金型を用いて第2の回折格子の材料の屈伏点温度以上の成形温度で格子成形する工程を用いている。
第1の金型と密着させたまま第2の回折格子の材料の転移点温度以下まで冷却した後に第1の金型を離型する工程を用いている。
成形した第2の回折格子をガラス型として用い、且つ、第2の回折格子の反対面を第2の金型を用いている。
そして、第1の回折格子および反対面の第3の回折格子を第2の回折格子の材料の転移点温度以下且つ第1の回折格子の材料の屈伏点温度以上の成形温度で格子成形する工程を用いている。
第2の回折格子と第1の回折格子と第2の金型を密着させた状態で第1の回折格子の材料の転移点温度以下まで冷却した後に第2の金型を離型する工程を用いている。第1の回折格子と第2の回折格子を密着させた状態で冷却する工程を用いている。
次に具体的な製造方法を図8を用いて説明する。
先ず、第1の回折格子22の材料の屈伏点温度At22と第2の回折格子23の材料の屈伏点温度At23のうち屈伏点温度Atが高い材料側の回折格子を成形する。
本実施例の場合、At23>At24であり、第2の回折格子23である。
第2の回折格子23の反転形状が形成してある金型(第1の金型)53、第2の回折格子23の材料23a、所定の面を形成してある金型54を用意する(図8(a))。
次に、金型53、第2の回折格子23の材料23a、金型54を第2の回折格子23の材料23aの屈伏点温度At23以上まで加熱する。そして、加圧して金型53に形成してある回折格子形状を第2の回折格子23の材料23aに転写する(図8(b))。
次に、金型53、第2の回折格子23、金型54を第2の回折格子23の材料23aを徐々に冷却する。そして第2の回折格子23の材料23aの転移点温度Tg23以下まで冷却してから、金型53、54を離型する(図8(c))。
これにより第2の回折格子23が形成される。
次に、第1の回折格子22の材料と第2の回折格子23の材料のうち屈伏点温度Atが低い材料側の回折格子および第3の回折格子24を成形する。
本実施例の場合、At22=At24<At23であり、第1の回折格子22および第3の回折格子24である。
第2の回折格子23、第1の回折格子22の材料22a、第3の回折格子24の反転形状が形成してある金型55(第2の金型)を用意する(図8(d))。
次に、第2の回折格子23、第1の回折格子2の材料22a、金型55を第1の回折格子22の材料22aの屈伏点温度以上(At22以上)且つ第2の回折格子23の材料23aの転移点温度以下(Tg23以下)まで加熱する。そして、加圧して第2の回折格子23に形成してある回折格子形状および金型55に形成してある回折格子形状を同時に第1の回折格子22の材料22aに転写する(図8(e))。
次に、第2の回折格子23、第1の回折格子22、金型55を密着したまま徐々に冷却し、第1の回折格子22の材料22aの転移点温度Tg22以下まで冷却してから、金型55を離型する(図8(f))。
これにより第1の回折格子22および第3の回折格子24が同時に形成され、回折光学素子21が完成する。
第2の回折格子23を先に成形して、成形した第2の回折格子23を型(ガラス型)として、第1の回折格子22および第3の回折格子24が同時に成形する。
第3の回折格子24の材料の屈伏点温度をAt24、密着された格子面に対して第3の回折格子24が形成されていない回折格子(第2の回折格子23)の材料の転移点温度をTg3aとするとき
At24<Tg3a
なる条件を満足するのが良い。
具体的には第2の回折格子23の材料23aの転移点温度Tg23と第1の回折格子22(第3の回折格子24)の材料22a(24a)の屈伏点温度At22(At24)差がAt22(At24)<Tg23となるようにしている。即ちTg23−At22(At24)>0であることが良い。
これが満たされない場合、第1の回折格子22を成形する際に型となる第2の回折格子23材料が融解し始めるため、回折格子形状が変化し、回折効率が低下する。
また、第2の回折格子23の材料23aの転移点温度Tg23と第1の回折格子22の材料22aの屈伏点温度At22との差が大きいほうが、格子形状変化が小さくなり、Tg23−At22>50℃以上となるほうが好ましい。
さらに、100℃以上となるほうが好ましい。
本実施例においては第1の回折格子2の材料として株式会社 HOYA製のガラスモールド用材料M−FDS910(Tg22=455℃、At22=505℃)を用いている。第2の回折格子23の材料としてオハラ製のガラスモールド用低Tg光学ガラスS−LAL12(Tg23=562℃、At23=600℃)を用いている。ここでTg23−At22=57℃>50℃を満たしている。
次に本発明の実施例3について説明する。
実施例2において、回折光学素子が積層DOEで構成される場合について説明をおこなった。さらに、積層DOEの場合、アッベ数の差の大きい材料を組み合わせることにより格子厚の和を減少させることが可能である。
ガラスモールド用ガラスは材料が豊富にあるため、より格子厚の薄い回折光学素子が可能である。
図9は、3層の回折格子よりなる積層DOE31の要部断面図である。
実施例3の特徴を説明するため、実際の回折光学素子31の構成を例に詳細に説明する。本実施例では、第1、第2、第3の回折格子32、33、34を形成する格子形成材料32a、33a、34aに、ガラスモールド用のガラスを用いている。
第1の回折格子32および第3の回折格子34の材料32a、34aとして株式会社 住田光学ガラス製の精密モールド用学ガラスK−PG325(nd=1.507、νd=70.5、Tg=288℃、At=317℃)を用いている。
第2の回折格子33の材料として株式会社 住田光学ガラス製の精密モールド用学ガラスK−PSFn2(nd=2.002、νd=20.6、Tg=480℃、At=514℃)を用いている。第1の回折格子32の格子部の、格子高さd1は3.37μm、第2の回折格子33の格子部の格子高さd2は4.49μmとする。
回折格子の材料のアッベ数が大幅に小さい材料と大幅に小さい材料を用いているため、格子部の格子高さの和は実施例2の格子高さよりもさらに薄くなっている。格子厚が薄くなることにより格子壁面に入射する光が減少して、フレア成分が減少する利点がある。
また、回折効率の入射角度特性が向上する利点があり、より入射角度範囲の広い光学系に対する適用が可能となる。
さらに、製造上においても、より形状精度の良好な回折格子のガラスモールド成形することができる利点がある。
図10にこの回折光学素子31の設計次数(+1次)での回折効率の特性および設計次数である+1次に対して±1次である0次と+2次の回折効率の特性を示す。
設計次数の回折効率は可視全域で95.0%以上得られており、それに伴い不要次数のフレア光も可視全域で1.0%以下となっている。
実施例3の回折光学素子31の製造方法は実施例2と同様の手順で製造できる。第2の回折格子33を先に成形して、成形した第2の回折格子33を型(ガラス型)として、第1の回折格子32および第3の回折格子34が同時に成形する。
このため、第2の回折格子33の材料33aの転移点温度Tg33と第1の回折格子32の材料32aの屈伏点温度AT32との差がTg33−At32>0であることが良い。
これが満たされない場合、第1の回折格子32を成形する際に型となる第2の回折格子33材料が融解し始めるため、回折格子形状が変化し、回折効率が低下する。
また、第2の回折格子33の材料33aの転移点温度Tg33と第1の回折格子32の材料32aの屈伏点温度At32との差が大きいほうが、格子形状変化が小さくなり、Tg33−At32>50℃以上となるほうが好ましい。
さらに、100℃以上となるほうが好ましい。
本実施例においては第1の回折格子32と第3の回折格子34の材料として株式会社 住田光学ガラス製の精密モールド用学ガラスK−PG325(Tg22=288℃、At22=317℃)を用いている。
第2の回折格子33の材料として株式会社 住田光学ガラス製の精密モールド用学ガラスK−PSFn2(Tg33=480℃、At33=514℃)を用いている。このとき、Tg33−At32=192℃>100℃を満たしている。
図11は、本発明の回折光学素子を用いた光学系の実施例4の要部概略図である。図11はデジタルカメラやビデオカメラ等に用いられる撮影光学系(光学系)の断面を示したものである。
図11中、101は撮影レンズであり、屈折レンズ(屈折光学部)と、内部に絞り102と本発明の回折光学素子1を有している。103は結像面であるフィルムまたはCCDが配置されている。回折光学素子1は、レンズ機能を有する素子であり、撮影レンズ101の色収差を補正している。回折光学素子1は、実施例1〜3に示したようにガラスモールド用のガラスで構成されているため、成形性が良好で、且つ耐環境性能も高い。また、各回折格子を製造した後、異なる屈折光学素子を周辺部で貼り合わせるような簡単な製法でも作成できるので、量産性に優れた光学系を提供できる。
図11では絞り102近傍に、平板ガラス面を基板とした回折光学素子1を設けたが、これに限定するものではなく、回折光学素子1は基板をレンズとし、その凹面又は凸面上に設けても良い。更に、撮影レンズ内に本発明の回折光学素子を複数個使用しても良い。
また、本実施例では、カメラの撮影レンズの場合を示したが、これに限定するものではない。ビデオカメラの撮影レンズ、事務機のイメージスキャナーや、デジタル複写機のリーダーレンズなど広い波長域で使用される光学系に本発明の回折光学素子を使用しても、同様の効果が得られる。
図12は、本発明の回折光学素子を用いた光学系の実施例5の要部概略図である。図12は、望遠端や双眼鏡等の観察光学系の断面を示したものである。図12中、104は対物レンズ、105は像を成立させるための像反転プリズム、106は接眼レンズ、107は評価面(瞳面)である。
1は本発明の回折光学素子である。回折光学素子1は対物レンズ104の結像面103での色収差等を補正する目的で設けてある。回折光学素子1を結像面103より物体側に設けることで対物レンズ104のみでの色収差低減効果があるため、肉眼の観察系の場合、少なくとも対物レンズ104に設けることが望ましい。
図12の観察光学系の回折光学素子1は、実施例1〜3に示したようにガラスモールド用のガラスで構成されているため、成形性が良好で、且つ耐環境性能も高い。そのため、様々な使用環境下でフレア光が少なく低周波数での解像力も高く、高い光学性能を有する。また、各回折格子を製造した後、異なる屈折光学素子を周辺部で貼り合わせるような簡単な製法でも作成できるので、観察光学系レンズとしては量産性に優れた安価な光学系を提供できる。
図12では平板ガラスを基板とした回折光学素子1を設けたが、これに限定するものではなく、回折光学素子1は基板をレンズとし、その凹面又は凸面上に回折格子を設けても良い。更に、本発明の回折光学素子を複数個使用しても良い。
また、図12の観察光学系では対物レンズ104に本発明の回折光学素子1を設けた場合を示したが、これに限定するものではなく、プリズム105の表面や接眼レンズ106内の位置にも設けることができ、この場合も同様の効果が得られる。
また、本実施例は双眼鏡の場合を示したが、これに限定するものではなく、本発明の回折光学素子は地上望遠鏡や天体観測用望遠鏡等の観察光学系にも適用して同様の効果が得られる。又、レンズシャッターカメラやビデオカメラなどの光学式のファインダーにも適用して同様の効果が得られる。
実施例1の回折光学素子の正面図と側面図 実施例1の回折光学素子の素子構造の説明図 実施例1の回折光学素子の設計次数の+1次回折光、0次回折光、+2次回折光の回折効率の説明図 実施例1の回折光学素子の製造方法の説明図 実施例1の回折光学素子の外径の関係を示す説明図 実施例2の回折光学素子の素子構造を示す説明図 実施例2の回折光学素子の設計次数の+1次回折光、0次回折光、+2次回折光の回折効率を示す説明図 実施例2の回折光学素子の製造方法を示す説明図 実施例3の回折光学素子の素子構造を示す説明図 実施例3の回折光学素子の設計次数の+1次回折光、0次回折光、+2次回折光の回折効率を示す説明図 実施例4の撮影光学系の概略図 実施例5の観察光学系の概略図
符号の説明
1、21、31:回折光学素子
2、22、32:第1の回折格子
3、23、33:第2の回折格子
24、34:第3の回折格子
50、51、52、53、54、55、56:金型
101、撮影レンズ
102、絞り
103、結像面
104、対物レンズ
105、プリズム
106、接眼レンズ
107、評価面(瞳面)

Claims (19)

  1. 2つの異なる材料より成る第1、第2の回折格子を積層した構造を有する回折光学素子であって、
    該第1、第2の回折格子の材料はガラスであり、
    該第1、第2の回折格子は互いの格子面が密着されており、
    該第1の回折格子の材料の転移点温度と屈伏点温度を各々Tg2、At2、
    該第2の回折格子の材料の転移点温度と屈伏点温度を各々Tg3、At3、
    とするとき
    Tg2≦600℃
    Tg3≦600℃
    であり、かつ
    Tg2≠At3
    又は、
    Tg3≠At2
    のいずれか一方を満足することを特徴とする回折光学素子。
  2. 前記第1、第2の回折格子は
    Tg3>At2
    又は、
    Tg2>At3
    のいずれか一方を満足する材料より成ることを特徴とする請求項1に記載の回折光学素子。
  3. 前記第1、第2の回折格子は、
    Tg3−At2>50℃
    又は、
    Tg2−At3>50℃
    のいずれか一方を満足する材料より成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の回折光学素子。
  4. 前記第1の回折格子と前記第2の回折格子の密着された格子面に対する少なくとも一方の反対面に第3の回折格子が形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の回折光学素子。
  5. 前記第3の回折格子の材料の屈伏点温度をAt24、
    前記密着された格子面に対して該第3の回折格子が形成されていない回折格子の材料の転移点温度をTg3aとするとき
    At24<Tg3a
    なる条件を満足することを特徴とする請求項4に記載の回折光学素子。
  6. 前記第1、第2の回折格子の格子部の格子厚の合計が20μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の回折光学素子。
  7. 前記第1の回折格子の材料と前記第2の回折格子の少なくとも一方のアッベ数νdは、40以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の回折光学素子。
  8. 前記第1の回折格子の材料と前記第2の回折格子の材料の少なくとも一方のアッベ数νdは50以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の回折光学素子。
  9. 前記第1、第2の回折格子のうち、一方の回折格子は、金型を用いて格子成形されたものであり、他方の回折格子は成形した該一方の回折格子をガラス型として、成形されたものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の回折光学素子。
  10. 前記第2の回折格子の肉厚は0.5mm以上であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の回折光学素子。
  11. 前記第2の回折格子の外径が、前記第1の回折格子よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の回折光学素子。
  12. 前記密着した格子面の界面に接着層を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の回折光学素子。
  13. 前記密着した格子面の界面に反射防止層を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の回折光学素子。
  14. 前記第1の回折格子と前記第2の回折格子の少なくとも一方は、密着された格子面に対する反対面が曲面形状であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の回折光学素子。
  15. 前記一方の回折格子と該反対面の曲面形状の面は同時に成形されたものであることを特徴とする請求項14に記載の回折光学素子。
  16. 前記回折光学素子は屈折光学部を有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の回折光学素子。
  17. 請求項1から16のいずれかに記載の回折光学素子と屈折光学部を有することを特徴とする光学系。
  18. 互いに異なる材料より成る第1、第2の回折格子を積層した構造を有する回折光学素子の製造方法であって、
    該第2の回折格子を金型を用いて該第2の回折格子の材料の屈伏点温度以上の成形温度で格子成形する工程と、
    該金型と密着させたまま該第2の回折格子の材料の転移点温度以下まで冷却した後に金型を離型する工程と、
    成形した該第2の回折格子をガラス型として用い、該第1の回折格子を該第2の回折格子の材料の転移点温度以下且つ該第1の回折格子の材料の屈伏点温度以上の成形温度で格子成形する工程と、
    該第1の回折格子と該第2の回折格子を密着させた状態で冷却する工程を用いていることを特徴とする回折光学素子の製造方法。
  19. 互いに異なる材料より成る第1、第2の回折格子を積層した構造を有する回折光学素子の製造方法であって、
    該第2の回折格子を第1の金型を用いて該第2の回折格子の材料の屈伏点温度以上の成形温度で格子成形する工程と、
    第1の金型と密着させたまま該第2の回折格子の材料の転移点温度以下まで冷却した後に第1の金型を離型する工程と、
    成形した該第2の回折格子をガラス型として用い、且つ、第2の回折格子の反対面を第2の金型を用いて、該第1の回折格子および反対面の第3の回折格子を該第2の回折格子の材料の転移点温度以下且つ該第1の回折格子の材料の屈伏点温度以上の成形温度で格子成形する工程と、
    該第2の回折格子と該第1の回折格子と第2の金型を密着させた状態で該第1の回折格子の材料の転移点温度以下まで冷却した後に第2の金型を離型する工程と、該第1の回折格子と該第2の回折格子を密着させた状態で冷却する工程を用いていることを特徴とする回折光学素子の製造方法。
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