JP2008230235A - サンドイッチ構造体、およびそれを用いた成形体、電子機器筐体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハニカム構造、島状構造、または、表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造のうちの少なくとも1つの構造を形成してなる芯材(I)と、該芯材(I)の両面に配置された、連続した強化繊維(A)とマトリクス樹脂(B)で構成される繊維強化材(II)からなるサンドイッチ構造体(III)であって、該サンドイッチ構造体(III)の最大厚みが0.3〜2.0mmであるサンドイッチ構造体。
【選択図】なし
Description
(1)ハニカム構造、島状構造、または、表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造のうちの少なくとも1つの構造を形成してなる芯材(I)と、該芯材(I)の両面に配置された、連続した強化繊維(A)とマトリクス樹脂(B)で構成される繊維強化材(II)からなるサンドイッチ構造体(III)であって、該サンドイッチ構造体(III)の最大厚みが0.3〜2.0mmであるサンドイッチ構造体。
空隙率(%)=(ハニカム構造のセル内の総断面積/芯材の見かけ断面積)×100:式(1)
空隙率(%)=(1−(島状構造の総断面積/芯材の見かけ断面積))×100:式(2)
空隙率(%)=(表面と平行方向に貫通した空隙部位の総断面積/表面と平行方向における芯材の見かけ断面積)×100:式(3)。
である。
本発明のサンドイッチ構造体は、ハニカム構造、島状構造、または、表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造のうちの少なくとも1つの構造を形成してなる芯材とその両面に配置された、連続した強化繊維(A)とマトリクス樹脂(B)で構成される繊維強化材(II)からなるサンドイッチ構造体(III)であって、該サンドイッチ構造体(III)の最大厚みが0.3〜2.0mmの範囲であるサンドイッチ構造体である。
本発明のサンドイッチ構造体は薄肉性、軽量性に優れ、とりわけ比圧縮応力が非常に優れている。なお、本発明におけるサンドイッチ構造体の比圧縮応力とは、次に説明する試験方法で検証できる。
比圧縮応力=25%ひずみ時の圧縮応力/サンドイッチ構造体の見かけ比重 :式(4)。
式(4)に用いられるサンドイッチ構造体の比重は、一般的にいう見かけ比重(嵩比重)のことであり、サンドイッチ内部に存在する空隙部の重量および体積も含まれた比重を意味する。サンドイッチ構造体の比重を算出するためには、サンドイッチ構造体の見かけ体積を算出する。ここで、サンドイッチ構造体の見かけ体積は、サンドイッチ構造体の平板部分を切り出し、外形を測定して見かけ体積を算出することにより求められる。
サンドイッチ構造体の見かけ比重の算出は、サンドイッチ構造体をカットして、該サンドイッチ構造体の外形をノギスまたはマイクロメーターで測定し、該芯材の見かけの体積V1を算出する。さらに該芯材の重量W1を精密天秤で測定し、下記式(5)によって比重を算出する。
芯材の見かけ比重(平板)=(重量W1/体積V1)/水の密度 :式(5)
水の密度:重量W1・体積V1を測定した時の室温と同じ温度の水の密度(g/cm3)。
サンドイッチ構造体が曲面部分のみで形成されており、外形測定からの見かけ体積算出が困難である場合、JIS−K 7112(2006)に記載のA法(水中置換法)によって、サンドイッチ構造体の見かけ体積を算出し、見かけ比重を算出する。
本発明のサンドイッチ構造体に良好な機械特性および、薄肉性、軽量性を両立させるためには、サンドイッチ構造体に用いる芯材(I)も、機械特性および薄肉性、軽量性に優れていなければならない。
比圧縮応力=25%ひずみ時の圧縮応力/芯材の見かけ比重 :式(6)。
式(6)に用いられる芯材の比重は、一般的にいう見かけ比重(嵩比重)であり、サンドイッチ内部に存在する空隙部の重量および体積も含まれた比重を指す。芯材の比重を算出するためには、芯材の見かけ体積を算出する。芯材の見かけ体積は、芯材の平板部分を切り出し、外形を測定して見かけ体積を算出する。また、曲面形状を含む芯材で、外形からの体積算出が困難である場合は平板部分を切り出して、外形を測定し見かけ体積を算出する。芯材が島状構造である場合には、芯材を単独で切り出して空隙部分を維持した状態で扱うことが困難であるため、あらかじめ空隙部分の大きさを考慮して島状構造体部分と空隙部分とを図面に書き起こして、必要な見掛け体積を算出する。
芯材の見かけ比重=(重量W2/体積V2)/水の密度 :式(7)
水の密度:重量W2・体積V2を測定した時の室温と同じ温度の水の密度(g/cm3)。
本発明におけるサンドイッチ構造体の薄肉性を満足させるためには、サンドイッチ構造体に用いられる芯材(I)の最大厚さも薄肉であることが望ましい。かかる観点から、芯材(I)の最大厚みは0.1mm〜1.8mmの範囲が好ましく用いられ、薄肉性の観点から0.1〜1.0mmがさらに好ましく、0.1〜0.7mmが最も好ましい。
本発明における、サンドイッチ構造体(III)において、剛性と軽量性を両立させるためには、芯材(I)の比重が、繊維強化材(II)のそれよりも低いことが重要である。芯材(I)の比重が小さいほど、高い軽量効果が得られる。芯材(I)の比重が1.5を超えると、サンドイッチ構造体(III)の十分な軽量性が得られないことがある。サンドイッチ構造体の比重は、芯材比重、繊維強化材比重だけでなく、芯材と繊維強化材の重量比でも変動するが、軽量性の観点からサンドイッチ構造体の比重は0.1〜1.5の範囲が好ましく用いられ、0.1〜1.0がさらに好ましく、0.1〜0.7が最も好ましく用いられ、前記比重の範囲にて適宜に選択することが出来る。
サンドイッチ構造体の比重=(重量W3/体積V3)/水の密度 :式(8)
水の密度:重量W3・体積V3を測定した時の室温と同じ温度の水の密度(g/cm3)。
通常、ハニカム構造とは、六角形のセル(小部屋)の集合体(図7(A)に参照)となっているものが一般的である。しかし、本発明のサンドイッチ構造体に用いる芯材のハニカム構造体においては、セル(小部屋)の形は特に限定されず、多角形(3〜12角形)(図7(C)に4角形の例が記載)、真円状(図7(B)に記載)、楕円状、不定形状、オーバー展張形状(OX)、吊鐘形状(フレキシブル)、バイセテッド、フェザー、ダイヤ(図8(D))、ヘリンボン(図8(E))、変形十ガスリ(図8(F))、扇形(図8(G))、十ガスリ(図8(H))、○十(図8(I))等のいかなるものでも用いることができ、1種類の形でも、複数の形やサイズが混合していても特に限定されない。その中でも、機械強度および量産性を考慮すると、セルの形状が六角形、真円状、楕円状のものが好ましく用いられる。
本発明のサンドイッチ構造体に用いる芯材の島状構造においては、その島状形状の形は特に限定されず、三角形、正方形、長方形などの多角形(3〜12角形)形状、真円状(図9(J)に記載、黒部分が芯材)、楕円状、不定形状、波形状(図3および図4に斜視図を記載)等のいかなるものでも用いることができ、1種類の形でも、複数の形やサイズが混合していても特に限定されない。その中でも、機械強度および量産性を考慮すると、島状形状が正方形状、長方形状、波線状、真円状および三角形状のものが好ましく用いられる。
本発明のサンドイッチ構造体に用いる芯材の表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造の芯材の形状においては、その形は特に限定されず、空隙部位が三角形、正方形、長方形などの多角形(3〜12角形)形状、真円状(図10(K)に記載、黒部分が芯材、白部分は空隙)、楕円状、不定形状等のいかなるものでも用いることができ、1種類の形でも、複数の形やサイズが混合していても特に限定されない。その中でも、機械強度および量産性を考慮すると、正方形状、長方形状、真円状および不定形状のうちで山形状のものが好ましく用いられる。山形状とは、例えば芯材に波板形状のものを用いた場合などであり、例えば図10(L)に例示するような波長Lの波板形状の芯材を用いたときの空隙形状のことである。
本発明のサンドイッチ構造体に用いられる芯材の空隙率は、下記式(1)〜式(3)のいずれかによって算出される。なお、芯材がハニカム構造を形成してなる場合にあっては、式(1)、芯材が島状構造を形成してなる場合にあっては、式(2)、芯材が表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造を形成してなる場合にあっては、式(3)を用いる。また、本発明のサンドイッチ構造体に用いられる芯材の空隙率を、下記式(9)によって算出しても良い。
空隙率(%)=(ハニカム構造セル内の総断面積(総体積)/芯材の見かけ断面積(総体積))×100:式(1)
空隙率(%)=(1−(島状構造の総断面積/芯材の見かけ断面積))×100:式(2)
空隙率(%)=(表面と平行方向に貫通した空隙部位の総断面積/表面と平行方向における芯材の見かけ断面積)×100:式(3)。
空隙率(%)=(1−γ1/γ2)×100 :式(9)
γ1:芯材の見かけ比重
γ2:芯材の真比重。
芯材の見かけ比重γ1=(重量W4/体積V4)/水の密度 :式(10)
水の密度:重量W4・体積V4を測定した時の室温と同じ温度の水の密度(g/cm3)。
本発明のサンドイッチ構造体に用いられる芯材(I)のセル(小部屋)の大きさ、島状構造の間隔または空隙部位の長さについては、セルサイズ、島状構造の間隔、空隙部位の長さが大きいと、隔壁と隔壁間で強化繊維材が弛んでしまい、サンドイッチ表面に裏写りする等の問題が生じ得る。そのため、セルの最長部分の長さ、島状構造の間隔または空隙部位における最大長さのいずれかが1〜10mmの範囲であることが好ましく、1〜5mmであることがさらに好ましく、1〜3mmであることが最も好ましく用いられる。ここで述べるセル断面の最長部分の長さとは、セルの中で最も長手方向になる時の長さを示している。例に挙げると、正方形ならば対角線、真円ならば直径、楕円ならば長径がセル断面の最大長さになる。また、島状構造の間隔とは、点在する島状構造体のある任意の島状構造体の端部点から、別の島状構造体までの距離のうちで最も短い距離Lのことを意味する。例に挙げると、図3におけるL、図9(J)における距離Lが相当する。また、空隙部位の最大長さとは、表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造における空隙部位の長さにおいて最も長手方向になる時の長さを示している。例に挙げると、図10(L)における長さLが相当する。
本発明のサンドイッチ構造体に用いられる芯材(I)のセル壁厚(隔壁厚)または島状部分の幅については、軽量性、量産性、該サンドイッチ表面の裏写り等の点を考慮すると、各セル(隔壁)または島状部分の幅の少なくとも一部のセル壁厚の厚みまたは島状部分の幅が、0.05〜1mmであることが好ましく、0.05〜0.5mmであることがさらに好ましく、0.05〜0.3mmであることが最も好ましい。またセル壁厚または島状部分の幅は、厚みまたは幅方向に一定の厚みまたは幅であっても、厚みまたは幅が変化していても特に限定されない。該サンドイッチ構造体(III)作製時に加熱プレス成形をする場合があるが、この時に、該芯材(I)の部分は、加熱・加圧の影響を受けて薄肉化し、セル壁厚または島状部分の幅が拡がる場合もある。この場合は、セル壁厚または島状部分の幅が拡がっていない部分のセル壁厚または島状部分の幅が前記範囲を満足していれば良い。
セル断面の最長部分の長さが長くても、最短部分の長さが短ければ、サンドイッチ表面の裏写りが解消できる。芯材(I)の少なくとも1個のセル内の面積が25mm2以下であれば、サンドイッチ表面の裏写りが解消できるため好ましく、10mm2以下がさらに好ましく、5mm2以下が最も好ましい。
本発明のサンドイッチ構造体に用いられるハニカム構造を形成する芯材(I)の材質は特に限定されず、金属または非金属のどちらでも用いることが出来る。芯材(I)の軽量性を考慮すると芯材(I)の少なくとも一部に、樹脂組成物を用いることが好ましく用いられる。量産性を考慮すると射出成形、押出成形が可能である熱可塑性樹脂組成物からなる芯材(I)がさらに好ましく用いられる。
本発明のサンドイッチ構造体に用いられる芯材(I)と繊維強化材(II)の層間に、接着層が配置されていることが好ましい。中でも、芯材(I)に、ポリオレフィン系樹脂を用いる場合、サンドイッチ構造体(III)の両面に配置される繊維強化材(II)と芯材(I)との接着性を高める目的で、芯材(I)と、繊維強化材(II)との層間に、変性ポリオレフィン系樹脂が配置されていることが好ましい。 変性ポリオレフィン系樹脂における変性による官能基量は、多いほど、接着力を高める観点から好ましい。ポリオレフィン系樹脂の変性方法としては、特に制限はなく、官能基含有化合物のグラフト反応や末端への付加反応、また官能基含有ブロックの共重合などが例示できる。なかでも、二重結合を有する官能基含有化合物の不飽和ポリオレフィンへのグラフト反応による変性技術が、官能基量を高める点でさらに好ましい。
HO−R−OH (i)
(式中、RはCnH2n(n=2〜10の整数)で表される直鎖または分岐鎖を持つアルキレン基、またはC2nH4nOn(nは1以上の整数)で表される直鎖アルキレンオキシド基を表す)で示されるジオールからなるハードセグメントと、芳香環型または炭素数2〜10のアルキレンジカルボン酸と、上記一般式(i)で示されるジオールのうちRが直鎖アルキレンオキシドであるジオールからなるソフトセグメントからなり前記ハードセグメントは50〜80重量%含有されている共重合ポリエステルがより好ましく用いられる。
本発明のサンドイッチ構造体(III)を形成する芯材(I)と繊維強化材(II)との好ましい接合形態を図6に例示する。図6は、芯材11と繊維強化材12の層間に位置する接着樹脂層14を形成している接着樹脂が、繊維強化材12を構成する多数の強化繊維15の間隙に含浸された構造となっている。この接着樹脂の最大含浸長さ18は、10μm以上であることが好ましく、15μm以上であることがより好ましい。
本発明の繊維強化材(II)において使用される強化繊維(A)の群を例示する。すなわち、アルミニウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維などの金属繊維、ガラス繊維、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、リグニン系、ピッチ系の炭素繊維や黒鉛繊維、芳香族ポリアミド繊維、ポリアラミド繊維、PBO繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維などの有機繊維、および、シリコンカーバイト繊維、シリコンナイトライド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、ボロン繊維などがある。これらは、単独または2種以上併用して用いられる。これらの繊維素材は、表面処理が施されているものであっても良い。表面処理としては、金属の被着処理、カップリング剤による処理、サイジング剤による処理、添加剤の付着処理などが挙げられる。
繊維強化材(II)のマトリックス樹脂(B)としては、後述する熱硬化性樹脂の群から選択される熱硬化性樹脂、または、後述する熱可塑性樹脂の群から選択される熱可塑性樹脂を用いることができる。
図1に示されるように、本発明の成形体3は、サンドイッチ構造体(III)を第1の部材1とし、第1の部材1に接合される第2の部材2とからなる。成形体3の複雑な形状と、量産性、生産性を両立する目的で、第1の部材1であるサンドイッチ構造体(III)は、面形状であり、第2の部材2は、厚み方向に対して形状変化を有している。本発明のサンドイッチ構造体(III)は最大厚みが0.3〜2.0mmの範囲である面形状である。
本発明のサンドイッチ構造体、および、これを用いてなる成形体は、例えば、各種ギヤー、各種ケース、センサー、LEDランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、半導体、ディスプレー、FDDキャリッジ、シャーシ、HDD、MO、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、ノートパソコン、携帯電話、デジタルスチルカメラ、PDA、ポータブルMD、液晶ディスプレ−、プラズマディスプレー等の電気・電子機器製品、またはその部品、部材、筐体に好ましく用いられる。
また、本発明のサンドイッチ構造体、および、これを用いてなる成形体は、例えば、電話、ファクシミリ、コピー機、タイプライター、ワードプロセッサー等の事務製品、またはその部材および筐体に好ましく用いられる。
また、本発明のサンドイッチ構造体、および、これを用いてなる成形体は、筐体、VTR、コピー機、テレビ、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器、電子レンジ、音響機器、掃除機、トイレタリー用品、レーザーディスク、コンパクトディスク、照明、冷蔵庫、エアコン等の家電製品、またはその部材および筐体に好ましく用いられる。
また、本発明のサンドイッチ構造体、および、これを用いてなる成形体は、X線カセッテなどの医療機器製品またはその部品および部材に好ましく用いられる。
また、本発明のサンドイッチ構造体、および、これを用いてなる成形体は、モーター部品、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンショメーターベース、サスペンション部品、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係、排気系または吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、エアクリーナーボックス、レゾネーター、インテークマニホールド、スタビライザー、各種アーム、各種フレーム、各種ヒンジ、各種軸受、燃料ポンプ、ガソリンタンク、CNGタンク、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキバット磨耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、ディストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、バッテリートレイ、ATブラケット、ヘッドランプサポート、ペダルハウジング、ハンドル、ドアビーム、プロテクター、シャーシ、バルクヘッド、フレーム、サブフレーム、アームレスト、ホーンターミナル、ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ノイズシールド、ラジエターサポート、スペアタイヤカバー、シートシェル、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケース、アンダーカバー、スカッフプレート、ピラートリム、プロペラシャフト、ドライブシャフト、ホイール、ホイールカバー、フェンダー、ドアミラー、ルームミラー、フェイシャー、バンパー、バンパービーム、ボンネット、トランクフード、エアロパーツ、プラットフォーム、カウルルーバー、ルーフ、インストルメントパネル、スポイラーおよび各種モジュール等の二輪車を含む自動車部品、または自動車部材および外板に好ましく用いられる。
また、本発明のサンドイッチ構造体、および、これを用いてなる成形体は、ランディングギアポッド、ウィングレット、スポイラー、エッジ、ラダー、エレベーター、フェイリング、リブ等の航空機部品、または部材および外板に好ましく用いられる。
また、本発明のサンドイッチ構造体、および、これを用いてなる成形体は、防音パネル、断熱パネルに挙げられるパネル等の建材用部材または部品に好ましく用いられる。
さらに、本発明のサンドイッチ構造体、および、これを用いてなる成形体は、各種ラケット、ゴルフクラブシャフト、ヨット、ボード、スキー用品、釣り竿、自転車などのスポーツ関連部品、部材および人工衛星関連部品、パチンコ、スロットマシン、ゲーム機などの遊技または娯楽製品部品、部材および筐体、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などの光学機器、精密機械関連部品、部材および筐体等に好ましく用いられる。
(1)比圧縮応力の測定
所定のサイズ(厚み0.3〜2mm)のサンドイッチ構造体を打ち抜きポンチで打ち抜いてφ29mmの円盤状サンプルを得た。
比圧縮応力=25%ひずみ時の圧縮応力/サンドイッチ構造体の見かけ比重 :式(11)
(ロ)芯材(I)の比圧縮応力
比圧縮応力=25%ひずみ時の圧縮応力/芯材の見かけ比重 :式(12)。
芯材またはハニカム形状の芯材が含まれるサンドイッチ構造体で、最も厚みの大きい部分をマイクロメーターにて測定した。
芯材またはサンドイッチ構造体の見かけ比重は、サンプルをカットして、該サンプルの外形をノギスまたはマイクロメーター等で測定し体積V5を算出する。さらに該サンプルの重量W5を測定し、下記式(13)によって比重を算出することも出来る。
比重=(重量W5/体積V5)/水の密度 :式(13)
水の密度:重量W5・体積V5を測定した時の室温と同じ温度の水の密度(g/cm3)。
目視にて芯材のセルの断面形状を判定した。
芯材の空隙率の測定は、下記式(14)より算出した。
γ1:芯材の見かけ比重
γ2:芯材の真比重
なお芯材の真比重はJIS−K 7112(2006)の水中置換法に準じて測定した。
デジタルマイクロスコープ(光学顕微鏡)を用いて、芯材中に含まれる1つのコア空隙部の最長部分を測定した。
デジタルマイクロスコープ(光学顕微鏡)を用いて、1つのコアを覆うセル壁(隔壁)の交点間以外の部分のセル壁厚(隔壁厚)を測定した。島状構造についてはその幅をそのまま測定した。
デジタルマイクロスコープ(光学顕微鏡)を用いて、芯材中に含まれる1つのコアの空隙断面積を測定した。
サンドイッチ板を切断後、断面を研磨してサンドイッチ構造体断面を光学顕微鏡(×400倍)にて
断面観察し、図6に記載の最大含浸長さ18に相当する部分を測定した。
本発明のサンドイッチ構造体を薄肉性、機械特性の観点から下記基準によって判定した。
[薄肉性]
サンドイッチ構造体の最大厚みが2mm以下:○
サンドイッチ構造体の最大厚みが2mmより厚い:×
[機械特性]
<サンドイッチ構造体>
比圧縮応力(25%ひずみ時)が5MPa以上:○
比圧縮応力(25%ひずみ時)が5MPa未満:×
<芯材>
比圧縮応力(25%ひずみ時)が15MPa以上:○
比圧縮応力(25%ひずみ時)が15MPa未満:×。
実施例に用いた接着層の作製方法を下記した。
酸変性ポリプロピレン系樹脂(“ユーメックス1010”酸価約52、融点142℃、三洋化成(株)製)30重量%と、ポリプロピレン樹脂(“J229E”、融点155℃、三井化学(株)製)70重量%とを、日本製鋼所(株)製2軸押出機(TEX−30α)を用い、200℃で溶融混練したペレットを、150×150mmのサイズ、目付45g/m2のフィルム(F−1)に加工した。
ポリアミド樹脂(“CM8000”、4元共重合ポリアミド6/66/610/12、融点130℃、東レ(株)製)のペレットを、150×150mmのサイズ、目付50g/m2のフィルム(F−2)に加工した。
ポリエステル系ホットメルト接着剤(“ケミットR248”、東レファインケミカル(株)製)を150×150mmのサイズ、目付45g/m2のフィルム(F−3)に加工した。
実施例、比較例において用いた芯材(a)〜(e)について下に記載する。
エポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)が、一方向に配列された炭素繊維群に含浸されたプリプレグ(東レ(株)製“トレカ(登録商標)”プリプレグP3052S−12、東レ(株)製“トレカ(登録商標)”T700S使用、炭素繊維含量:67wt%、繊維重さ:125g/m2)から、所定の形状となるように、150×150mmのサイズで、プリプレグシートを4枚切り出した。これらのシートを用い、繊維方向を基準に、0度/90度/フィルム(F−1)/芯材(a)/フィルム(F−1)/90度/0度/フィルム(F−2)となるように、順次積層したものを準備した。
サンドイッチ積層板の積層構成を、0度/90度/フィルム(F−2)/芯材(b)/フィルム(F−2)/90度/0度/フィルム(F−2)となるように積層した以外は、実施例1と同様に成形しサンドイッチ構造体(b)を得た。
サンドイッチ積層板の積層構成を、0度/90度/フィルム(F−3)/芯材(c)/フィルム(F−3)/90度/0度/フィルム(F−2)となるように積層した以外は、実施例1と同様に成形しサンドイッチ構造体(c)を得た。
エポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)が、一方向に配列された炭素繊維群に含浸されたプリプレグ(東レ(株)製“トレカ(登録商標)”プリプレグP3052S−12、東レ(株)製“トレカ(登録商標)”T700S使用、炭素繊維含量:67wt%、繊維重さ:125g/m2)から、所定の形状となるように、50×150mmのサイズで、プリプレグシートを4枚切り出した。芯材(a)を50×150mmにカットして芯材(f)を得た。これらのシートおよび芯材を用い、繊維方向を基準に、0度/90度/フィルム(F−1)/芯材(f)/フィルム(F−1)/90度/0度/フィルム(F−2)となるように、順次積層したものを準備した。
フィルム(F−1)とフィルム(F−1)の間に芯材(g)の形状となるように芯材(g)用に作成した円板状プレートを配置したこと以外は、実施例1と同様にしてサンドイッチ構造体(g)を得た。
フィルム(F−1)とフィルム(F−1)の間に芯材(h)を用いた以外は、実施例1と同様にしてサンドイッチ構造体(h)を得た。
フィルム(F−1)とフィルム(F−1)の間に芯材(i)を配置したこと以外は、実施例1と同様にしてサンドイッチ構造体(i)を得た。
フィルム(F−1)とフィルム(F−1)の間に芯材(j)を配置したこと以外は、実施例1と同様にしてサンドイッチ構造体(j)を得た。
フィルム(F−1)とフィルム(F−1)の間に芯材(k)を配置したこと以外は、実施例1と同様にしてサンドイッチ構造体(k)を得た。
エポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)が、一方向に配列された炭素繊維群に含浸されたプリプレグ(東レ(株)製“トレカ(登録商標)”プリプレグP3052S−12、東レ(株)製“トレカ(登録商標)”T700S使用、炭素繊維含量:67wt%、繊維重さ:125g/m2)から、所定の形状となるように、150×150mmのサイズで、プリプレグシートを4枚切り出した。これらのシートを用い、繊維方向を基準に、0度/90度となるような積層体をそれぞれ2組準備した。
エポキシ樹脂(熱硬化性樹脂)が、一方向に配列された炭素繊維群に含浸されたプリプレグ(東レ(株)製“トレカ(登録商標)”プリプレグP3052S−12、東レ(株)製“トレカ(登録商標)”T700S使用、炭素繊維含量:67wt%、繊維重さ:125g/m2)から、所定の形状となるように、150×150mmのサイズで、プリプレグシートを4枚切り出した。これらのシートを用い、繊維方向を基準に、0度/90度となるような積層体をそれぞれ2組準備した。
2 第2の部材
3 成形体
4 ボス部
5 ヒンジ部
6 芯材
7 繊維強化材
8 サンドイッチ構造体
11 芯材
12 繊維強化材
13 接合面
14 接着樹脂層
15、15a 強化繊維
16 マトリックス樹脂
17 界面
18 含浸長さ
19 外郭線
20 最大含浸部位
21 芯材断面図(六角形状ハニカム)
21−1 セルサイズ
21−2 セル断面の最大長さ
21−3 セル壁厚
22 芯材断面図(真円状ハニカム)
22−1 センターピッチ
22−2 セル壁厚
22−3 センターピッチ
22−4 セル断面の最大長さ
22−5 セル配列角度
22−6 セルの図心を通る中心線
23 芯材断面図(正方形ハニカム)
23−1 セル断面の最大長さ
23−2 セル壁厚
23−3 セルサイズ
31 芯材断面図(ダイヤ型ハニカム)
32 芯材断面図(ヘリンボン型ハニカム)
33 芯材断面図(変形十ガスリ型ハニカム)
34 芯材断面図(扇形型ハニカム)
35 芯材断面図(十ガスリ型ハニカム)
36 芯材断面図(○十型ハニカム)
37 島状構造の芯材
38 表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造の芯材(空隙部分が真円状)
39 表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造の芯材(波形状)
40 空隙部分
41 雌型金型断面図
42 芯材
43 雄型金型
44 立体型サンドイッチ構造体
Claims (25)
- ハニカム構造、島状構造、または、表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造のうちの少なくとも1つの構造を形成してなる芯材(I)と、該芯材(I)の両面に配置された、連続した強化繊維(A)とマトリクス樹脂(B)で構成される繊維強化材(II)からなるサンドイッチ構造体(III)であって、該サンドイッチ構造体(III)の最大厚みが0.3〜2.0mmであるサンドイッチ構造体。
- 前記サンドイッチ構造体(III)の、JIS−K 7181(2006)に基づく圧縮試験において、本明細書に記載の方法で測定した25%ひずみ時の比圧縮応力が5MPa以上である、請求項1に記載のサンドイッチ構造体。
- 前記芯材(I)のJIS−K 7181(2006)に基づく圧縮試験において、本明細書に記載の方法で測定した25%ひずみ時の比圧縮応力が15MPa以上である、請求項1または2のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記芯材(I)の最大厚みが0.1〜1.8mmである、請求項1〜3のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記サンドイッチ構造体(III)の比重が0.1〜1.5である、請求項1〜4のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記ハニカム構造を形成してなる芯材(I)の、セルの断面形状が真円状、楕円状、および六角形状から選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記島状構造を形成してなる芯材(I)の島状形状が、正方形状、長方形状、波線状、真円状および、三角形状から選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造を形成してなる芯材(I)の貫通した空隙部位の形状が、三角形状、正方形状、長方形状、真円状、および山形状から選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記ハニカム構造、島状構造、または、表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造のうちの少なくとも1つの構造を形成してなる芯材(I)の、下記式(1)〜(3)のいずれかで計算される空隙率が20〜95%である、請求項1〜8のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
空隙率(%)=(ハニカム構造のセル内の総断面積/芯材の見かけ断面積)×100:式(1)
空隙率(%)=(1−(島状構造の総断面積/芯材の見かけ断面積))×100:式(2)
空隙率(%)=(表面と平行方向に貫通した空隙部位の総断面積/表面と平行方向における芯材の見かけ断面積)×100:式(3) - 前記ハニカム構造、島状構造、または、表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造のうちの少なくとも1つの構造を形成してなる芯材(I)の、セルの断面形状における最大長さ、島状構造の間隔、または、空隙部位における最大長さのいずれかが1〜10mmである、請求項1〜9のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記芯材(I)のセル壁厚、または、島状部分の幅の少なくとも一部が、0.05〜1mmである請求項1〜10のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記ハニカム構造、または、表面と平行方向に貫通した空隙部位を有する構造を形成してなる芯材(I)の、セルの断面積、または、空隙部分の断面積が25mm2以下である、請求項1〜11のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記芯材(I)が、熱可塑性樹脂である、請求項1〜12のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびポリアミド樹脂から選択される少なくとも1種である、請求項13記載のサンドイッチ構造体。
- 前記ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン樹脂である、請求項14記載のサンドイッチ構造体。
- 前記強化繊維(A)が炭素繊維である、請求項1〜15のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記マトリクス樹脂(B)が熱硬化性樹脂である、請求項1〜16のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記芯材(I)と前記繊維強化材(II)の層間に、接着層が配置されてなる、請求項1〜17のいずれかに記載のサンドイッチ構造体。
- 前記接着層が、変性ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリアミド樹脂から選択される少なくとも1種から構成される、請求項18記載のサンドイッチ構造体。
- 前記接着層の一部が、前記繊維強化材(II)を構成する強化繊維(A)の繊維間に含浸されてなる、請求項18または19記載のサンドイッチ構造体。
- 前記サンドイッチ構造体(III)が、曲率半径3mm以上の曲面部を有する、請求項1〜20に記載のサンドイッチ構造体。
- 請求項1〜21のいずれかに記載のサンドイッチ構造体からなる第1の部材と、別の構造部材からなる第2の部材が接合されて一体化された成形体。
- 請求項1〜21のいずれかに記載のサンドイッチ構造体からなる面板と、フレーム部分が一体化された成形体であって、電気・電子機器、オフィスオートメーション機器、家電機器、医療機器、自動車部品、航空機部品、または建材に用いられる成形体。
- 請求項1〜21のいずれかに記載のサンドイッチ構造体からなる天面と、熱可塑性樹脂からなるフレーム部分とを有する電子機器筐体であって、前記天面と前記フレーム部分とが一体化された電子機器筐体。
- 前記サンドイッチ構造体と、前記フレーム部分とが熱可塑性樹脂層を介して一体化された請求項24記載の電子機器筐体。
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