JP7385480B2 - 積層体及び積層体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層体及び積層体の製造方法に関する。
特許文献1には、翼素材の面に多数の穴を所要深さに穿設する、動翼の製造方法が記載されている。
特許文献2には、炭素繊維と硬化した熱硬化性樹脂とを含む表皮の内側に発泡体を含むコア部を有する回転翼が記載されている。
特開平06-200702号公報 特開2019-116254号公報
近年、無人航空機の開発及び活用が進んでいる。例えば、翼をより高速回転させることが求められている。しかし、高速回転させると揚力が大きく翼に加わるため、翼に求められる剛性も高くなる。さらに、高速回転することによる騒音も課題とされている。
また、より高い高度での飛行、及び、火災等の災害現場での無人航空機の活用が求められている。しかし、高度が高いと空気密度が低くなる。また、火災現場でも空気密度は低くなる。
上記のような、空気密度が低い場所で飛行するため、又は騒音を低減させるための一つの対策として、翼を厚くすることが考えられる。翼が厚いと回転数当たりの揚力が向上するからである。しかし、翼を厚くすると重量が増し、結局、空気密度が低い場所での飛行が困難であったり、長時間の飛行が困難になったりする。また、特許文献2に記載されている翼の中の発泡体の量を増やすことで翼を厚くすると、剛性が低くなる。そこで、剛性を低くすることなく、より軽量化し易い無人航空機の翼を実現できれば、翼を厚くしやすくなり、空気密度の低い場所で飛行させたり、騒音を低減させたりしやすい無人航空機を提供できる。
また、無人航空機の活用をさらに進めるためには、より低コストで容易に製造することが求められる。
以上の通り、無人航空機の事情を説明したが、剛性により優れ、より軽量化し易く、製造のより容易な積層体は、他の分野でも求められている。
そこで、本発明の一態様は、剛性により優れ、より軽量化し易く、製造のより容易な積層体を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る積層体は、第一表皮層と第二表皮層とハニカム層と、を備え、前記第一表皮層及び第二表皮層のうち少なくとも一方が繊維強化複合材料を含む層であり、前記ハニカム層は、打ち抜き加工されたハニカム構造体であり、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、前記第一表皮層と第二表皮層との間に積層している。
本発明の一態様に係る積層体の製造方法は、積層体の製造方法であって、前記積層体は第一表皮層と第二表皮層とハニカム層と、を備え、前記第一表皮層及び第二表皮層のうち少なくとも一方が繊維強化複合材料を含む層であり、前記ハニカム層は、打ち抜き加工されたハニカム構造体であり、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、前記第一表皮層及び第二表皮層の間に積層している、ハニカム材のセルの開口面に交差する方向から、打ち抜き金型をプレスして、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体を製造する第一の工程と、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体と、硬化又は固化前の前記第一表皮層及び硬化又は固化前の前記第二表皮層を積層させ、当該硬化又は固化前の前記第一表皮層及び硬化又は固化前の前記第二表皮層を硬化又は固化させる第二の工程と、を含む。
本発明の一態様に係る積層体の製造方法は、積層体の製造方法であって、前記積層体は、第一表皮層と第二表皮層とハニカム層と、を備え、前記第一表皮層及び第二表皮層のうち少なくとも一方が繊維強化複合材料を含む層であり、前記ハニカム層は、打ち抜き加工されたハニカム構造体であり、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、前記第一表皮層及び第二表皮層の間に積層しており、ハニカム材のセルの開口面に交差する方向から、打ち抜き金型をプレスして、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体を製造する第一の工程と、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体の一方の面に、硬化又は固化後の前記第一表皮層を接着する工程と、前記ハニカム構造体の他方の面に、硬化又は固化後の前記第二表皮層を接着する工程と、を含む。
本発明の一態様によれば、剛性により優れ、より軽量化し易く、製造のより容易な積層体を提供できる。
本発明の一実施形態に係る無人航空機用翼の外観図である。 図1に示す無人航空機用翼のA-A’線矢視断面図である。 本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法の一工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法の一工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法の一工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法の一工程を示す図である。
(無人航空機用翼100)
以下、本発明の一実施形態に係る無人航空機用翼について、図1及び2を用いて説明する。
本実施形態では、本発明の一態様に係る積層体を備える無人航空機用翼100について説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、曲げ剛性、引っ張り剛性、圧縮剛性等の剛性を必要とし、かつ、軽量化が必要な構造物に好適に適用することができる。特に、本発明の一態様に係る積層体は、曲げ剛性、引っ張り剛性、圧縮剛性等の剛性により優れ、より軽量化し易いため、ドローンと称される小型無人航空機の翼として好適である。なお、以下、曲げ剛性、引っ張り剛性、圧縮剛性等の剛性を総称して単に剛性と記載する。また、本発明の一態様に係る積層体は特に曲げ剛性に優れている。
図1は本発明の一実施形態に係る無人航空機用翼100の外観図である。図1に示す無人航空機用翼100のA-A’線矢視断面図である。
図1に示すように無人航空機用翼100は、無人航空機に利用可能な翼である。無人航空機とは、例えば、「ドローン」とも呼ばれる、遠隔操縦、コンピュータ制御することで自律的な操縦が可能な、小型無人航空機が挙げられる。なお、無人航空機用翼100は回転翼として用いられるものである。本発明の一態様に係る積層体は、回転翼のみでなく、固定翼にも適しているが、回転翼に特に好適である。
図2に示すように、無人航空機用翼100は、第一表皮層21と第二表皮層22とハニカム層10とを備え、第一表皮層21及び第二表皮層22が繊維強化複合材料を含む層であり、ハニカム層10は打ち抜き加工されたハニカム構造体(以下、打ち抜き加工されたハニカム構造体を単に「ハニカム構造体」ということもある。)であり、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、第一表皮層21と第二表皮層22との間に積層している。また、無人航空機用翼100は第一表皮層21上であって、ハニカム層10とは反対側に、硬化した樹脂を含む第三表皮層31が積層しており、第二表皮層22上であって、ハニカム層10とは反対側に、硬化した樹脂を含む第四表皮層32が積層している。なお、本実施形態では、第一表皮層21及び第二表皮層22が共に繊維強化複合材料を含む層である場合について説明するが、本発明はこのような形態に限定されず、第一表皮層及び第二表皮層のうち少なくとも一方が繊維強化複合材料を含めばよい。
(ハニカム層10)
ハニカム層10は、打ち抜き加工されたハニカム構造体の層である。ハニカム構造体は、各セルの開口面11の面方向に剛性に優れ、かつ空間の容積が大きい。よって、無人航空機用翼100をより軽量化し易く、かつ、無人航空機用翼100に優れた剛性を付与できる。
ハニカム構造体は剛性に優れるので、例えば、高速回転が求められる無人航空機用翼としても好適である。これについて、本発明の積層体の一態様によって無人航空機用翼を製造する形態と、ハニカム構造体の代わりに樹脂の発泡体を用いる形態とを比較して説明する。同じ厚さの場合、ハニカム構造体の方が、樹脂の発泡体より剛性が高い。そのため、無人航空機用翼の形状が同じであり、かつ、用いる炭素繊維複合材料の量が同じである場合、ハニカム構造体を用いる方が、樹脂を用いる場合よりも、より高い回転数に耐え得る無人航空機用翼を提供できる。仮に、ハニカム構造体を用いる場合と同じ形状で、同じ剛性を有する無人航空機用翼を、樹脂の発泡体を用いて製造しようとすると、樹脂の量を減らして炭素繊維複合材料を増やす必要がある。しかし、炭素繊維複合材料を増やすと重量が増えるうえ、高コストとなる。
また、ハニカム構造体を用いることで、無人航空機用翼を厚くし易い。これについても、本発明の積層体の一態様によって無人航空機用翼を製造する形態と、ハニカム構造体の代わりに樹脂の発泡体を用いる形態とを比較して説明する。ハニカム構造体を用いる場合と同じ剛性を有し、かつ、同じ厚さの無人航空機用翼を、ハニカム構造体の代わりに樹脂の発泡体を用いて製造するとする。樹脂の発泡体の厚さを厚くすると無人航空機用翼を厚くすることができるが、剛性が弱くなる。よって、炭素繊維複合材料の量を増やす必要がある。しかし、炭素繊維複合材料を増やすと高コストになり、また、重くなる。
このように、本発明の一態様に係る積層体は、ハニカム構造体を用いることによって、剛性に優れ、かつ、軽量であるので、高速回転が求められる無人航空機用翼、厚さの大きい無人航空機用翼に好適に適用され得る。
ハニカム層10の材料となるハニカム材(以下、ハニカム層10の材料を「ハニカム材」という。)は、各セルの開口面の面方向に交差する方向から打ち抜き加工金型でプレスされる。よって、無人航空機用翼100に好適なハニカム層10を容易に製造できる。理由は次のとおりである。無人航空機用翼は、その形状に湾曲な部分が多く、厚みも均一でなく、小型のものが多い。そのため、例えば、通常行われるような、切削等、打ち抜き加工以外の加工方法を用いる場合、高度な技術と煩雑な工程が必要になる。しかし、打ち抜き加工であれば、打ち抜き金型を用いてプレスするだけでよいので、無人航空機用翼100の形状に応じたハニカム構造体を容易に製造することができる。よって、無人航空機用翼100は容易に製造できる。
ハニカム層10の形状をより詳細に説明すると次のとおりである。つまり、ハニカム層10の厚みに応じてプレスされる際の押し潰される程度が異なる。そのため、ハニカム層10の厚みに応じて、セル壁12の高さ及び厚みが異なる。つまり、セル壁12は押し潰されほど、セル壁12の高さは低くなり、また、セル壁12の厚さは、セル壁の高さ方向から観察した場合、厚くなって見える。このように、ハニカム層10における、互いに厚さの異なる点において、セル壁12の高さ及び厚さは異なる(なお、セル壁12の厚さの違いは図示していない)。なお、上面から打ち抜きが行われる場合、セル壁12の厚さは、荷重方向全体に厚くなるわけではなく、上部のみ厚くなり、下部は元の厚さのまま残る。また、セル壁12は、圧縮されることで一部が座屈し、セルの開口部と交わる面で断面を出して観察した際に、蛇腹状に見えることもある。これが、上述の、セル壁が厚くなって見える原因である。以上のように、各セル壁12は、ハニカム層10の厚さが異なる箇所のセル壁12同士において、ハニカム材における互いに重量の同じセル壁が圧縮されたことによって高さが異なっている。よって、本実施形態において、ハニカム層10は、各セルを構成するセル壁12の重量が略一定である。また、ハニカム層10のセルの開口面11一つを単位面とする場合、単位面積×当該面のハニカム層10の厚さの重量は同じであるともいえる。また、このように、各セルを構成するセル壁12の重量が略一定あるという構造は、ハニカム層10の断面(セル壁12の面方向に平行方向の断面)から特定可能である。
ハニカム層10は、打ち抜き加工されたハニカム構造体が、セルが矢印Bに示す方向に交差する方向に開口するように、第一表皮層21及び第二表皮層22の間に積層している。矢印Bは無人航空機用翼100の各層の積層方向である。積層方向は、ハニカム構造体のセルの開口面11の面方向に交差する方向である。このような方向になるようにハニカム構造体を配置することで、積層方向から加わる力に対してセル壁12が支えとなるため、ハニカム層10は積層方向に加わる力に対して優れた剛性を発揮する。この積層方向は揚力の加わる方向でもある。よって、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、第一表皮層21及び第二表皮層22の間に積層することによって、無人航空機の翼に好適な剛性を無人航空機用翼100に付与することができる。
ハニカム層10の厚さは特に制限されない。ハニカム構造体を用いることで、無人航空機用翼に求められる剛性を確保しつつ、軽量化できるので、無人航空機用翼の厚みを厚くし易い。ハニカム層10の厚さは、例えば最も厚い箇所で、より高い揚力を得る観点から1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましく、また、軽量化の観点から50mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、7mm以下がさらに好ましい。
ハニカム構造体の材質は、積層体の用途等に応じて適宜選択すればよく、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属が挙げられる。
ハニカム構造体のセルの大きさは、例えば、各セルの開口面の径(互いに対向するセル壁間の距離)が2mm以上のものが好ましく、また、20mm以下のものが好ましい。この範囲であれば、例えば、無人航空機用の翼として良好な剛性を確保できる。
ハニカム構造体のセル壁11の厚さは、例えば、20μm以上のものが好ましく、また、120μm以下のものが好ましい。この範囲であれば、例えば、無人航空機用の翼として良好な剛性を確保できる。
(第一表皮層21及び第二表皮層22)
第一表皮層21及び第二表皮層22は、繊維強化複合材料を含む層である。具体的には、第一表皮層21及び第二表皮層22は、強化繊維基材にマトリックス樹脂組成物を含有する、中間基材であるプリプレグを、加熱加圧又は加熱減圧して成形されたものである。例えば、炭素繊維複合材料(CFRP)等を採用できる。繊維強化複合材料としては、例えば、強化繊維基材にマトリックス樹脂組成物を含有させて硬化又は固化させた材料が挙げられる。繊維強化複合材料は剛性に優れているので、無人航空機用翼100に優れた剛性を付与できる。
第一表皮層21及び第二表皮層22のそれぞれの厚さは適宜設定すればよく、例えば、より高い剛性を得る観点から、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましく、また、軽量化の観点から、無人航空機用翼100が最も厚い部分の断面(翼の面方向に垂直方向の断面)の厚さに対して3割以下が好ましい。
なお、図2に示すように、第一表皮層21と第二表皮層22とは、無人航空機用翼100の縁ではつながっている。このような構成により、ハニカム層10を完全に第一表皮層21と第二表皮層22とで覆うことができることから好ましい。第一表皮層21と第二表皮層22の間を、別の部材で繋いでも良い。本発明に係る積層体はこのような形態に限定されず、第一表皮層21と第二表皮層22とはつながらなくてもよい。
マトリックス樹脂組成物を含有させた強化繊維基材の形態としては、多数の長尺の強化繊維を一方向に引き揃えた先述のUD(Uni Direction)シート(一方向性シート)以外にも、強化繊維を製織して織物としたクロス材、強化繊維からなる不織布、複数の繊維が撚られた撚りひも、及び、複数の繊維が編まれた編ひも又は組みひも等が挙げられる。すなわち、強化繊維基材の形態としては、強化繊維を一方向に引きそろえた形態、強化繊維が配向した複数の繊維が撚られた撚りひも、及び、複数の繊維が編まれた編ひも、組みひものいずれか1以上であってよい。また、強化繊維基材は、所期の機能に応じて適宜に選んでよい。例えば、最外層あるいは透明層の下に配置される層にクロスプリプレグを用いることは、得られる積層体の意匠性を高める観点から好適である。
強化繊維基材に用いられる強化繊維としては、特に限定されないが、例えば、炭素繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、タングステンカーバイド繊維、及びガラス繊維等が挙げられる。これらの中でも、強化繊維として、比強度、比弾性率に優れる点から、炭素繊維を用いることが好ましい。また、強化繊維は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
入手が容易なマトリックス樹脂を含浸させたUDシート或いはクロス材を使う場合、強化繊維基材の樹脂含有率としては、特に限定されず、必要な剛性及び重量から決めればよいが、マトリックス樹脂組成物の含浸性を良好とする観点、及び、外観をより良好にする観点から、樹脂含有率25wt%以上がより好ましく、さらに安価に表面平滑な複合材料成形体を得ることができる観点から33wt%以上がさらに好ましく、また、当該観点から40wt%以下がさらに好ましい。
マトリックス樹脂組成物としては、特に制限はなく、熱可塑性樹脂及び/または熱硬化性樹脂を用いることができる。
以下、マトリックス樹脂として熱可塑性樹脂を用いたマトリックス樹脂組成物を熱可塑性樹脂組成物、マトリックス樹脂として熱硬化性樹脂を用いたマトリックス樹脂組成物を熱硬化性樹脂組成物とも言う。熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、その他成分として硬化剤を含む。硬化剤は公知のいずれのものを用いても良い。
熱可塑性樹脂は、加熱により粘度の高い液体状態になって、外力により自由に変形でき、冷却して外力を除去すると、固体状態でその形状を保つ。また、この過程を繰り返し行える。熱可塑性樹脂としては、特に制限は無く、成形品としての機械特性を大きく低下させない範囲で適宜選択することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン6樹脂、ナイロン6,6樹脂等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、芳香族ポリアミド樹脂等を用いることができる。中でも、物性や価格の観点で、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂のいずれかであることが好ましい。これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
熱硬化性樹脂は、熱または触媒の作用を受けて、分子間架橋による硬化反応が進行し、不溶不融の三次元網目構造をとる反応性ポリマーである。熱硬化性樹脂としても特に制限は無く、成形品としての機械特性を大きく低下させない範囲で適宜選択することができる。熱硬化性マトリックス樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、マレイミド樹脂、シアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、これらの中から一種以上を適宜選択して使用することができるが、中でも硬化後の交差部の強度を高くできる傾向にあることから、エポキシ樹脂が好ましい。
マトリックス樹脂組成物には、必要に応じて、難燃剤、耐候性改良剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、相溶化剤、非繊維状フィラー、導電性フィラー、離型剤、又は界面活性剤等の添加剤を配合してもよい。また、前記の添加剤としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、第一表皮層21及び第二表皮層22は、同一材料であってもよいし、互いに異なる材料から構成してもよい。
(第三表皮層31、第四表皮層32)
第三表皮層31は、第一表皮層21上であって、ハニカム層10とは反対側に積層している層である。第四表皮層32は、第二表皮層22上であって、ハニカム層10とは反対側に積層している層である。第三表皮層31及び第四表皮層32はいずれも硬化又は固化した樹脂を含む層である。
第三表皮層31及び第四表皮層32は、様々な目的で設けられ得る。例えば、第三表皮層31及び第四表皮層32は、無人航空機用翼100の外観を良好にしたりするための層であってもよく、無人航空機用翼100の内部を保護するための層であってもよい。また、第三表皮層31及び第四表皮層32に模様及び色等を施して意匠を付与する層としてもよい。
第三表皮層31及び第四表皮層32の厚さは、適宜設定すればよく、例えば、無人航空機用翼100の内部を保護する観点から、0.1mm以上がより好ましく、0.2mm以上がさらに好ましく、また、軽量化の観点から、0.4mm以下がより好ましい。
なお、図2に示すように、第三表皮層31と第四表皮層32とは、無人航空機用翼100の縁ではつながっている。このような構成により、第三表皮層31及び第四表皮層32より内側の層を、第三表皮層31と第四表皮層32とで完全に覆うことができることからより好ましい。本発明に係る積層体はこのような形態に限定されず、第三表皮層31及び第四表皮層32はつながらなくてもよい。
第三表皮層31及び第四表皮層32の材料は、樹脂を含めばよく、第三表皮層31及び第四表皮層32の目的に応じて適宜選択すればよい。例えば、第三表皮層31及び第四表皮層32は、第一表皮層21及び第二表皮層22と同様に、繊維強化複合材料であってもよく、また、繊維強化複合材料以外の樹脂板等であってもよい。第三表皮層31及び第四表皮層32の材料は互いに同一であってもよく異なっていてもよい。また第三表皮層31及び第四表皮層32の材料は、第一表皮層21及び第二表皮層22と同一であってもよく異なっていてもよい。また、本発明において、樹脂を硬化又は固化した第三表皮層及び第四表皮層の代わりに、樹脂以外の材料を、第一表皮層上であってハニカム層とは反対側に、第二表皮層上であって、ハニカム層とは反対側のうち少なくとも一方に積層させてもよい。このように積層させる層としては、例えば、アルミニウム等の金属であってもよい。また、塗料を塗装することで形成した層であってもよい。金属の場合は、所望の厚さ及び形状にプレス成型等したものを用いればよい。第三表皮層及び第四表皮層の少なくとも一方が金属であることにより、耐火性能がより優れる。また、金属、塗装等は、第一表皮層上であってハニカム層とは反対側、及び、第二表皮層上であってハニカム層とは反対側の両方であってもよく、一方であってもよい。
(積層体の製造方法)
本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法について説明する。
ハニカム材のセルの開口面に交差する方向から、打ち抜き金型をプレスして、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体を製造する第一の工程と、打ち抜き加工されたハニカム構造体と、硬化又は固化前の第一表皮層及び硬化又は固化前の第二表皮層とを積層させ、当該硬化又は固化前の第一表皮層及び当該硬化又は固化前の第二表皮層を硬化又は固化させる第二の工程と、を含む。
また、本実施形態では、樹脂を硬化又は固化して第三表皮層及び第四表皮層をそれぞれ製造する第三の工程をさらに含み、第二の工程では、第三の工程で製造した第三表皮層と第四表皮層との間に、硬化又は固化前の第一表皮層と、硬化又は固化前の第二表皮層との間に、打ち抜き加工されたハニカム構造体と、を配置して、加熱することで硬化、又は加熱に続き冷却することで固化させる。これについて、図3~図6を用いて以下に詳述する。図3~図6は本発明の一実施形態に係る積層体の製造方法の一工程を示す図である。
(第一の工程)
本発明の一態様における第一の工程は、ハニカム材40のセルの開口面41に交差する方向に、打ち抜き金型200をプレスして、打ち抜き加工されたハニカム構造体を製造する工程である。
本実施形態では図3に示す打ち抜き金型200を用いる。打ち抜き金型200は上型201及び下型202を備えている。第一の工程では、まず、下型202上にハニカム材40を配置する。ここで、上型201がプレスする方向(矢印C)に開口面41の面方向が交差するようにハニカム材40を配置する。交差する方向は、好ましくは面方向に垂直方向である。
次に図4に示すように、上型201を矢印C方向にプレスする。これにより、ハニカム層10となるハニカム構造体が製造される。なお、本実施形態において、プレスしたときの上型201と下型202との距離は、ハニカム構造体の最も厚い箇所においてはハニカム材40を押し付けない距離以上である。ハニカム構造体の厚さが薄くなるほど、上型201と下型202との間隔は小さくなるようにハニカム材40はプレスされる。なお、ハニカム構造体の厚さがプレスする前より薄くなっている部分は、プレスされることによって潰れている(セル壁12の厚さの違いは図示していない。)。このとき、潰れるセルは、セル壁の上型201側は、セルの高さ方向から観察した場合に、厚さが厚くなったように見えセル壁の下型202側は厚さが不変であるか、ほとんど厚くなっていない。なお、厚さが厚くなったように見えるのは、前述の通り、セルの開口部と交わる面で断面を出して観察した際に、セル壁が座屈して蛇腹状になっているためである。
(第三の工程)
本実施形態では、第二の工程に先立って第三の工程を予め行う。本発明の一態様における第三の工程は、熱硬化性樹脂を加熱して硬化することにより、又は、熱可塑性樹脂を加熱して続いて冷却して固化することにより第三表皮層31及び第四表皮層32をそれぞれ製造する。
第三の工程では、無人航空機用翼100の形状になるように設けた型を用いて、樹脂を硬化又は固化させる。これにより、無人航空機用翼100の形状に応じた第三表皮層31及び第四表皮層32が製造される。樹脂を硬化又は固化させる方法は特に制限されず、樹脂の種類に応じて適宜選択すればよい。本実施形態において第三表皮層31及び第四表皮層32は、第一表皮層21及び第二表皮層22と同様に繊維強化複合材料である。よって、第三の工程では、第三表皮層31及び第四表皮層32の形状を製造するための型に、中間基材であるプリプレグを敷いて、加熱して硬化、又は、加熱後に冷却して固化させればよい。また、第三表皮層31及び第四表皮層32の硬化又は固化は、第二の工程で用いる成形型300を用いてもよい。つまり、後述する上型301を用いて第三表皮層31を製造してもよく、後述する下型302を用いて第四表皮層32を製造してもよい。
(第二の工程)
本発明の一態様における第二の工程は、第三の工程で製造した第三表皮層31と第四表皮層32との間に、硬化又は固化前の第一表皮層21である第一マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層23と、硬化又は固化前の第二表皮層22である第二マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層24との間に、打ち抜き加工されたハニカム構造体を配置して、加熱することで硬化、又は加熱後に冷却することで固化させる。
予め硬化又は固化させた第三表皮層31及び第四表皮層32に、硬化又は固化前のマトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材を積層させてから、加熱によって、又は、加熱後に冷却することによって、マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材を硬化又は固化させることで、外観がより良好になる。つまり、ハニカム層10に他の層を密着させるために、例えば、無人航空機用翼100の一面から各層の材料を均一に成形型方向に押し当てながら、当該他の層を硬化又は固化させる形態があり得る。しかし、ハニカムの各セルの空間部分を成形型に密着させることはできないので空隙、ボイドが発生し易くなる。本実施形態によれば、第三表皮層31及び第四表皮層32が予め硬化又は固化しているので、空隙、ボイドの発生を防ぐことができる。なお、本実施形態において、第一マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層23及び第二マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層24として、強化繊維基材とマトリックス樹脂組成物とを含有する、中間基材であるプリプレグを例示している。強化繊維基材に樹脂が含浸しておらず、強化繊維基材の表面に樹脂を付着させた場合なども一例として考えられる。
なお、本実施形態では、硬化前の第一表皮層21及び第二表皮層22(第一マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層23及び第二マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層24)をそれぞれ、ハニカム層10と第三表皮層31との間及び第四表皮層32との間に配置することになる。このように、硬化前の第一表皮層21及び第二表皮層22を用いる場合、硬化前の第一表皮層21及び第二表皮層22は、タックを有しているため、ハニカム層10と第三表皮層31及び第四表皮層32とを接着する接着層としての機能も果たしている。
本実施形態では、図5に示す成形型300を用いる。成形型は上型301及び下型302を備えている。
図5に示すように、まず、下型302上に、第三の工程で製造され樹脂が硬化又は固化した第四表皮層32、第二マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層24、ハニカム層10、第一マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層23、第三表皮層31をこの順で載せる。第三表皮層31及び第四表皮層32は、第三の工程で製造されたものであるため、樹脂が硬化又は固化している。また、第一マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層23及び第二マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層24は、シート状のプリプレグを、所望の厚さになるように複数枚重ねて用いてもよい。なお、上型301と、上型301で予め製造された第三表皮層31、その上に載せられた第一マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層23との上側のセットを、ハニカム層10を介して、下型302と、第四表皮層32及び第二マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層24との下側のセットに合わせてもよい。
次に、図6に示すように、矢印Dの方向に上型301を下型302に近接させて成形型300を閉じ、加熱加圧して圧縮成形する。
加熱加圧の温度、圧力、時間は、マトリックス樹脂、硬化剤の種類に応じて適宜設定すればよい。
マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材が十分に硬化した後に冷却して、又は軟化した後冷却することで固化させて、成形型300から無人航空機用翼100を取り出せばよい。
(変形例)
本実施形態では、硬化又は固化する前の第一表皮層21及び第二表皮層22とを第二の工程で用いたが、本発明はこのような形態に限定されない。
例えば、打ち抜き加工されたハニカム構造体の一方の面に、硬化又は固化後の第一表皮層を接着する工程と、ハニカム構造体の他方の面に、硬化又は固化後の前記第二表皮層を接着する工程と、行ってもよい。また、これらの工程は、当該一方の面、及び当該他方の面のうちいずれか一方の面についてであってもよく、両方の面についてであってもよい。換言すれば、本発明の積層体の一態様は、ハニカム層と第一表皮層との間、及び、ハニカム層と第二表皮層との間の少なくとも一方に、接着剤層を備えていてもよい。接着剤層は、必要な接着強度を発現できれば、どのような種類の物であっても良く、液状の接着剤を用いても良く、フィルム状の接着剤を用いても良い。このような構成によって、より容易に硬化又は固化後の第一表皮層及び第二表皮層を備える積層体を製造することができる。なお、このような例において使用する接着剤は、各表皮層の種類に応じて適宜選択すればよい。また、本変形例の別の変形例として、硬化又は固化後の第一表皮層及び第二表皮層をハニカム層と接合させてもよい。接合させる方法としては、例えば、ボルトで締めつけて一体化する方法が挙げられる。また、本発明の一態様において、第一表皮層及び第二表皮層は複数枚ずつ設けてもよい。また、第一表皮層及び第二表皮層を複数枚ずつ設ける場合、硬化又は固化後の第一表皮層及び第二表皮層をそれぞれ互いに接着剤で接着してもよい。
また、本実施形態では、予め樹脂を硬化又は固化して第三表皮層31及び第四表皮層32を第二の工程で用いたが、本発明はこのような形態に限定されない。例えば、硬化又は固化する前の第三表皮層及び第四表皮層の樹脂を成形型に配置して、その間に、第一表面層の材料であるマトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材と、第二表面の材料であるマトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材と、ハニカム構造体とを配置して、第一表表皮層~第四表皮層を、加熱によって硬化させるか、又は、加熱後に冷却することによって固化させてもよい。第三表皮層及び第四表皮層を別途製造する工程を減らすことができるので、より容易に本発明の積層体を製造できる。
また、本実施形態では、積層体が第一表面層及び第二表面層を有する形態について説明したが、本発明はこのような形態に限定されない。本発明の一態様において積層体又は航空機用翼は第三表皮層及び第四表皮層を設けなくてもよい。この形態の場合、係る積層体の製造方法は、ハニカム材のセルの開口面に垂直な方向に、打ち抜き金型をプレスして、打ち抜き加工されたハニカム構造体を製造する第一の工程と、打ち抜き加工されたハニカム構造体と、第一表皮層と、第二表皮層とを積層させる第二の工程とを含めばよい。表面層を設けないことでより低コストの積層体、ひいては、無人航空機用翼を提供できる。
また、積層体の各層は、ボルト等を上下面を貫通させて接合することによって、固定されてもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
(まとめ)
本発明の態様1に係る積層体は、第一表皮層と第二表皮層とハニカム層と、を備え、
前記第一表皮層及び第二表皮層のうち少なくとも一方が繊維強化複合材料を含む層であり、
前記ハニカム層は、打ち抜き加工されたハニカム構造体であり、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、前記第一表皮層と第二表皮層との間に積層している。
前記態様1の構成によれば、剛性に優れ、より軽量化し易く、製造のより容易な積層体を提供することができる。具体的には、ハニカム構造体を備えることにより、剛性に優れ、軽量化し易い。また、セルが積層方向に交差する方向に開口するように備えることにより、セルの積層方向に対する力に対して優れた剛性を有する。また、打ち抜き加工は切削等に比べて加工が容易であるため、小型のものでも容易に製造することができる。
本発明の態様2に係る積層体は、前記第一表皮層上であって、前記ハニカム層とは反対側に、硬化又は固化した樹脂を含む第三表皮層が積層しており、前記第二表皮層上であって、前記ハニカム層とは反対側に、硬化又は固化した樹脂を含む第四表皮層が積層していてもよい。
前記態様2の構成によれば、第三表皮層及び第四表皮層によって、その内側を保護したり、外観を良好にしたりすることができる。
本発明の態様3に係る積層体は、前記ハニカム層は、各セルを構成するセル壁の重量が略一定であってもよい。
前記態様3のハニカム層は、ハニカム材を打ち抜き加工することにより好適に製造することができる。
本発明の態様4に係る積層体は、無人航空機用翼であってもよい。
前記態様4によれば、十分な剛性を有し、より軽量し易く、製造のより容易な無人航空機用翼を提供することができる。
本発明の態様5に係る積層体の製造方法は、前記積層体は第一表皮層と第二表皮層とハニカム層と、を備え、前記第一表皮層及び第二表皮層のうち少なくとも一方が繊維強化複合材料を含む層であり、前記ハニカム層は、打ち抜き加工されたハニカム構造体であり、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、前記第一表皮層及び第二表皮層の間に積層しており、ハニカム材のセルの開口面に交差する方向から、打ち抜き金型をプレスして、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体を製造する第一の工程と、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体と、硬化又は固化前の前記第一表皮層及び硬化又は固化前の前記第二表皮層を積層させ、当該硬化又は固化前の前記第一表皮層及び当該硬化又は固化前の前記第二表皮層を硬化又は固化させる第二の工程と、を含む。
前記態様5の構成によれば、剛性に優れ、より軽量化し易く、製造のより容易な積層体を提供することができる。具体的には、ハニカム構造体を備えることにより、剛性に優れ、軽量化し易い。特に、セルが積層方向に交差する方向に開口するように備えることにより、セルの積層方向に対する力に対して優れた剛性を有する。また、打ち抜き加工は切削等に比べて加工が容易であるため、小型のものでも容易に製造することができる。
本発明の態様6に係る積層体の製造方法は、樹脂を硬化又は固化して第三表皮層及び第四表皮層をそれぞれ製造する第三の工程をさらに含み、前記第二の工程では、前記第三の工程で製造した第三表皮層と第四表皮層との間に、硬化又は固化前の前記第一表皮層と、硬化又は固化前の前記第二表皮層との間に、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体を配置して、加熱して硬化、又は加熱後に冷却することで固化させてもよい。
前記態様6の構成によれば、予め硬化させた第一表面層及び第二表面層に、硬化前の繊維強化複合材料を積層させてから、加熱して繊維強化複合材料を加熱して硬化させることで、外観がより良好になる。
本発明の態様7に係る積層体の製造方法は、前記積層体は、第一表皮層と第二表皮層とハニカム層と、を備え、前記第一表皮層及び第二表皮層のうち少なくとも一方が繊維強化複合材料を含む層であり、前記ハニカム層は、打ち抜き加工されたハニカム構造体であり、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、前記第一表皮層及び第二表皮層の間に積層しており、ハニカム材のセルの開口面に交差する方向から、打ち抜き金型をプレスして、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体を製造する第一の工程と、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体の一方の面に、硬化又は固化後の前記第一表皮層を接着する工程と、前記ハニカム構造体の他方の面に、硬化又は固化後の前記第二表皮層を接着する工程と、を含んでもよい。
前記態様7の構成によれば、より容易に第一表皮層及び第二表皮層を備える積層体を製造することができる。
10 ハニカム層
11、41 開口面
12 セル壁
21 第一表皮層
22 第二表皮層
23 第一マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層
24 第二マトリックス樹脂組成物含有強化繊維基材層
31 第三表皮層
32 第四表皮層
40 ハニカム材
100 無人航空機用翼
200 打ち抜き金型

Claims (6)

  1. 第一表皮層と第二表皮層とハニカム層と、を備え、
    前記第一表皮層及び第二表皮層のうち少なくとも一方が繊維強化複合材料を含む層であり、
    前記ハニカム層は、ハニカム材のセルの開口面に交差する方向から打ち抜き加工されたハニカム構造体であり、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、前記第一表皮層及び第二表皮層の間に積層しており、
    前記第一表皮層上であって、前記ハニカム層とは反対側に、硬化又は固化した樹脂を含む第三表皮層が積層しており、
    前記第二表皮層上であって、前記ハニカム層とは反対側に、硬化又は固化した樹脂を含む第四表皮層が積層している、積層体。
  2. 前記ハニカム層は、各セルを構成するセル壁の重量が略一定である、請求項に記載の積層体。
  3. 無人航空機用翼である、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 積層体の製造方法であって、
    前記積層体は、第一表皮層と第二表皮層とハニカム層と、を備え、前記第一表皮層及び第二表皮層のうち少なくとも一方が繊維強化複合材料を含む層であり、前記ハニカム層は、ハニカム材のセルの開口面に交差する方向から打ち抜き加工されたハニカム構造体であり、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、前記第一表皮層及び第二表皮層の間に積層しており、
    ハニカム材のセルの開口面に交差する方向から、打ち抜き金型をプレスして、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体を製造する第一の工程と、
    前記打ち抜き加工されたハニカム構造体と、硬化又は固化前の前記第一表皮層及び硬化又は固化前の前記第二表皮層を積層させ、当該硬化又は固化前の前記第一表皮層及び当該硬化又は固化前の前記第二表皮層とを硬化又は固化させる第二の工程と、
    を含む、積層体の製造方法。
  5. 樹脂を硬化又は固化して第三表皮層及び第四表皮層をそれぞれ製造する第三の工程をさらに含み、
    前記第二の工程では、
    前記第三の工程で製造した前記第三表皮層と前記第四表皮層との間に、硬化又は固化前の前記第一表皮層と、硬化又は固化前の前記第二表皮層との間に、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体を配置して、加熱することで硬化、又は加熱後に冷却することで固化させる、請求項に記載の積層体の製造方法。
  6. 積層体の製造方法であって、
    前記積層体は、第一表皮層と第二表皮層とハニカム層と、を備え、前記第一表皮層及び第二表皮層のうち少なくとも一方が繊維強化複合材料を含む層であり、前記ハニカム層は、ハニカム材のセルの開口面に交差する方向から打ち抜き加工されたハニカム構造体であり、セルが積層方向に交差する方向に開口するように、前記第一表皮層及び第二表皮層の間に積層しており、
    ハニカム材のセルの開口面に交差する方向から、打ち抜き金型をプレスして、前記打ち抜き加工されたハニカム構造体を製造する第一の工程と、
    前記打ち抜き加工されたハニカム構造体の一方の面に、硬化又は固化後の前記第一表皮層を接着する工程と、
    前記ハニカム構造体の他方の面に、硬化又は固化後の前記第二表皮層を接着する工程と、
    を含む、積層体の製造方法。
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