JP2006130862A - 複合成形品および複合成形品の製造方法 - Google Patents

複合成形品および複合成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軽量、薄肉、高強度・高剛性で、かつ高意匠性、安全性に優れたものであり、これらの特性が要求される用途に適した複合成形品および複合成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)とを含む複合成形品(I)であって、該シート状強化部材(II)が(a)孔部、(b)切り欠き部、および(c)凹部、からなる群より選ばれた1種以上の形状の部分を有し、該形状部分の加工面の少なくとも一部が樹脂部材(III)で覆われていることを特徴とする複合成形品(I)である。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばパソコンやOA機器、携帯電話等の部品や筐体部分として用いられる軽量、高強度・高剛性、高意匠性、安全性が要求される用途に適した複合成形品および複合成形品の製造方法に関する。
現在、パソコン、OA機器、AV機器、携帯電話、電話機、ファクシミリ、家電製品、玩具用品などの電気・電子機器の携帯化が進むにつれ、より小型、軽量化が要求されている。その要求を達成するために、機器を構成する部品、特に筐体には小型、軽量薄肉化を達成しつつ、外部から荷重がかかった場合に筐体が大きく撓んで内部部品と接触、破壊を起こさないようにする必要があるため、高強度・高剛性化が求められている。さらに製品として客先に触れる面でもあり、外観がきれいなこと、すなわち高意匠性および安全性も必須条件である。
そこで、高強度・高剛性な成形品を得るために一方向に連続な強化繊維を含む熱可塑性樹脂シート又はそれを積層したシートと熱可塑性樹脂が一体化してなる複合射出成形物が提案されているが(例えば、特許文献1参照)、製品形状として例えば、ノートパソコン用筐体ではカメラレンズ取り付け用の孔や会社名が明示されたロゴ用の台座部を設けるためにシートに孔部や切り欠き部、凹部を形成する必要がある場合、連続な強化繊維の一部を切断するため、該孔部、切り欠き部、凹部の加工面は強化繊維が乱れ、外観を著しく低下させるばかりか、成形品の製造または使用中にささくれや剥がれが生じやすい。最悪は指等に刺さって負傷させてしまう危険性があるといった問題があった。一般的に強化繊維は直径が数μmと極めて細く、かつ硬いため容易に人体に刺さってしまう。さらに加工時の強化繊維の乱れにより寸法精度が劣るといった問題もあった。複雑な形状加工の場合はより加工寸法精度が劣る傾向にある。
特開平9−272134号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、軽量、薄肉、高強度・高剛性で、かつ高意匠性、安全性に優れたものであり、これらの特性が要求される用途に適した複合成形品および複合成形品の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を達成するための本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
(1)シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)とを含む複合成形品(I)であって、該シート状強化部材(II)が(a)孔部、(b)切り欠き部、および(c)凹部、からなる群より選ばれた1種以上の形状の部分を有し、該形状部分の加工面の少なくとも一部が樹脂部材(III)で覆われていることを特徴とする複合成形品(I)。
(2)シート状強化部材(II)が、連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層を含む繊維強化層体である前記(1)に記載の複合成形品(I)。
(3)繊維強化層の連続繊維が、少なくとも炭素繊維を含む前記(2)に記載の複合成形品(I)。
(4)孔部、切り欠き部、凹部の加工面と樹脂部材(III)との間隙が0〜100μmである前記(1)から(3)のいずれかに記載の複合成形品(I)。
(5)孔部、切り欠き部、凹部の加工面に樹脂部材(III)が射出成形されて形成されている前記(1)から(4)のいずれかに記載の複合成形品(I)。
(6)樹脂部材(III)の成形収縮率が0〜0.5%である前記(5)に記載の複合成形品(I)。
(7)シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)が熱可塑性樹脂組成物(IV)を介して接合されている前記(1)から(6)のいずれかに記載の複合成形品(I)。
(8)樹脂部材(III)を構成する樹脂の溶解度パラメータ(SP値)δAと熱可塑性樹脂組成物(IV)を構成する樹脂の溶解度パラメータ(SP値)δBの差の絶対値(|δAーδB|)が0〜1.2である前記(7)に記載の複合成形品(I)。
(9)シート状強化部材(II)および樹脂部材(III)のUL−94に基づく難燃性が0.1〜1.6mmのいずれかの厚みの試験片でV−1またはV−0である前記(1)から(8)のいずれかに記載の複合成形品(I)。
(10)シート状強化部材(II)および樹脂部材(III)が少なくともリン系の難燃剤を含む前記(9)に記載の複合成形品(I)。
(11)シート状強化部材(II)がエポキシ樹脂を主成分とするマトリックス樹脂を含む前記(1)から(10)のいずれかに記載の複合成形品(I)。
(12)樹脂部材(III)が強化繊維を含む前記(5)に記載の複合成形品(I)。
(13)強化繊維が少なくとも炭素繊維を含む前記(7)に記載の複合成形品(I)。
(14)電子機器用筐体である前記(1)から(6)のいずれかに記載の複合成形品(I)。
(15)ノートパソコン用筐体である前記(7)に記載の複合成形品(I)。
(16)(a)孔部、(b)切り欠き部、および(c)凹部、からなる群より選ばれた1種以上の形状を有するシート状強化部材(II)を予め製造し、この部材を金型内にセットした後、型締めを行い、樹脂部材(III)を射出成形することで該孔部、切り欠き部、凹部の加工面の少なくとも一部を樹脂部材(III)で覆うことを特徴とする複合成形品(I)の製造方法。
(17)樹脂部材(III)の成形収縮率が0〜0.5%である前記(16)に記載の複合成形品の製造方法。
(18)(a)孔部、(b)切り欠き部、および(c)凹部、からなる群より選ばれた1種以上の形状の部分を有するシート状強化部材(II)と該孔部、切り欠き部、凹部の加工面形状に合わせた樹脂部材(III)とを別々に製造した後、シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)とを接合して製造することを特徴とする複合成形品(I)の製造方法。
(19)シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)との接合を、接着剤、熱溶着、振動溶着、超音波溶着、レーザー溶着、熱圧着から選択される少なくとも1つの方法にて行う前記(18)記載の複合成形品の製造方法。
本発明の複合成形品および複合成形品の製造方法は、軽量、薄肉、高剛性・高強度で、高意匠性、安全性に優れ、これらの特性を有するパソコン、ディスプレイや携帯情報端末などの電気・電子機器の筐体およびその筐体を製造するのに適する。
以下、本発明についてその一実施例に係る図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る複合成形品(I)の斜視図である。
図2は、図1に例示した複合成形品(I)の分解斜視図である。
図2において、本発明の複合成形品(I)は連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層を4層有したシート状強化部材(II)に角孔部1箇所と丸孔部1箇所を設け、シート状強化部材(II)の外周部分および孔部の加工面に熱可塑性樹脂組成物からなる樹脂部材(III)、(IIIa)、(IIIb)が設けられている構成からなる。シート状強化部材(II)に孔部を設ける理由は、例えばノートパソコン用筐体ではカメラレンズ取り付け用の孔や会社名が明示されたロゴ用の台座部を設けたい要求があるためである。このような場合、一般的にはシート状強化部材(II)に孔部や切り欠き部、凹部を穿孔、切削、ザグり等の加工により形成するが、この時連続な強化繊維の一部を切断するため、該孔部、切り欠き部、凹部の加工面は強化繊維がささくれ、外観を著しく低下させるばかりか、成形品の製造または使用中にささくれや剥がれが生じやすい。最悪は指等に刺さって負傷させてしまう危険性があるため、該孔部、切り欠き部、凹部の加工面に樹脂部材(IIIa)、(IIIb)を設けることで安全性を高めることができ、さらには複雑な形状のため、強化繊維の切断による乱れの影響によりシート状強化部材(II)が充分な加工寸法精度が得られない場合でも、樹脂部材(IIIa)、(IIIb)を加工部分に設けることで、寸法精度を確保することができる。樹脂部材(III)、(IIIa)、(IIIb)は一般的に金型に樹脂を流して成形されるため、寸法精度を確保することは容易である。なお、シート状強化部材(II)の孔部と樹脂部材(IIIa)、(IIIb)との間隙は、製品使用時の爪の引っかかり等で強化繊維の剥がれを抑制するため、0〜100μmにすることが好ましい。さらに好ましくは0〜50μmである。さらには、シート状強化部材(II)の孔部の加工面に樹脂部材(IIIa)、(IIIb)を直接射出成形して形成すれば、該孔部と樹脂部材(IIIa)、(IIIb)との勘合精度も容易に向上し、爪の引っかかり等で強化繊維の剥がれも抑制することができるとともに外観品位向上になりより好ましい。
ここで、シート状強化部材(II)の外周および孔部、切り欠き部、凹部に直接射出成形により樹脂部材(III)、(IIIa)、(IIIb)を設ける場合、射出樹脂の成形収縮により、シート状強化部材(II)に反りやねじれが発生する傾向があるため、射出樹脂は成形収縮率の小さいものを選定することが好ましい。反りやねじれの許容値にもよるが、実用上射出成形樹脂の成形収縮率を0〜0.5%にすることがより好ましい。さらに好ましくは0〜0.3%である。さらに強化繊維が含まれた射出樹脂を選定することが成形収縮率がより小さくなる傾向があり、反りやねじれをより低減するだけでなく、複合成形品(I)全体の剛性向上も図ることができ好ましい。さらに炭素繊維を強化繊維とすることがなお好ましい。
ところで、繊維強化層を4層としている理由は、連続繊維による繊維強化層は金属とは異なり、繊維方向には強く、繊維方向以外の方向には弱いといった方向により力学的特性が異なる異方性材料であるため(一例を挙げると炭素繊維による繊維強化層は繊維方向の曲げ弾性率に対し、繊維方向と直角方向の曲げ弾性率は約1/5程度である。)、このような材料を筐体に用いる場合、ある方向では強度的に満足できていてもそのほかの方向では満足できないということが起こり得る。このため、繊維強化層の繊維方向を強度が要求される方向に適切に配列することが必要となる。
しかし、繊維強化層は、連続繊維のマトリックスとして樹脂や金属を用いて一般的には加圧・加熱により成形を行っているため、ただ、闇雲に繊維方向を定めても各方向での成形収縮率や引っ張り強度等の違いにより繊維強化層に反りやねじれが発生してしまうという問題が生じる。例えば、強化繊維が炭素繊維でマトリックス樹脂がエポキシ樹脂の場合、繊維方向の成形収縮率は繊維方向と直交する方向と比べ1/50程度と極めて小さい。このため、異方性を抑えつつ、かつ成形時に反りやねじれ等が少なく、寸法安定性の高いシート状強化部材(II)を得るためには、繊維配向が中立層を規準とし、上下対称となるように繊維強化層を配置した方が好ましい。ここで中立層とは、積層方向に対し、中央層のことである。具体的には、積層数が(2×n)層(nは正の整数)の場合はn層目と(n+1)層目の間の層を示し、積層数が(2×n−1)層(nは正の整数)の場合は、n層目のことである。なお、繊維強化層の層数はここでは4層としているが、特に限定するものではなく、厚み厚くしたいときにはより多く積層し、逆に薄くしたい場合は、層数を減らすといった必要厚み、必要強度等によって適切に選定することが好ましい。ただ、上述した異方性を低減し、より剛性バランスのとれたシート状強化部材(II)とするためには繊維強化層を複数層積層することが好ましい。
特にノートパソコン用筐体の場合、特に外力から筐体内部部品を保護するため、外力を受けてもよりたわまないこと、すなわち曲げ剛性を高めることが要求されるが、この場合、シート状強化部材(II)の最外層の強化繊維の方向がシート状強化部材(II)のほぼ短辺方向(1a)になるように配置することが曲げ剛性向上の観点から好ましい。例えば、長辺と短辺との比が2である長方形形状の炭素繊維強化シート状強化部材(II)を3層構成で製造する場合、1層目の強化繊維の方向を短辺方向(1a)に、2層目の強化繊維の方向を長辺方向(1b)に、3層目の強化繊維の方向を短辺方向に(1a)積層したものは、1層目の強化繊維の方向を長辺方向(1b)に、2層目の強化繊維の方向を短辺方向(1a)に、3層目の強化繊維の方向を長辺方向(1b)に積層したものと比べ、一定荷重がかかった場合のたわみは1/2程度となる。また、より軽量化を図りたい場合は繊維強化層間に軽量な樹脂部材、より好ましくは発泡樹脂部材等をサンドイッチしたサンドイッチ構成のシート状強化部材(II)を用いることもできる。材料力学上、曲げ剛性はシート状強化部材(II)の表層に近い層の剛性の影響が前述した中立層に近い層の剛性の影響に比べ極めて大きいため、表層は繊維強化層で、中立層は軽量樹脂部材で構成することでシート状強化部材(II)の軽量化を図りつつ、剛性も確保することができるためである。
連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層を含む繊維強化層体からなるシート状強化部材(I)の製造方法としては、プレス成形、ハンドレイアップ成形法、スプレーアップ成形法、真空バック成形法、加圧成形法、オートクレーブ成形法、トランスファー成形法などの熱硬化樹脂を使用した方法、およびプレス成形、スタンピング成形法などの熱可塑性樹脂を使用した方法などが挙げられる。とりわけ、プロセス性、力学特性の観点から真空バック成形法、プレス成形法、トランスファー成形法などが好適に用いられる。
連続繊維とは10mm以上の長さの連続した繊維が配列されている状態であって、必ずしも繊維強化層全体にわたって連続した繊維である必要はなく、途中で分断されていても特に問題はない。具体的な繊維の形態としては、フィラメント、クロス、UD、ブレイド、マルチフィラメントや紡績糸をドラムワインド等で一方向にひきそろえた形態の強化材等の形態が例示できるが、プロセス面の観点から、クロス、UDが好適に使用される。また、これらの強化形態は単独で使用しても、2種以上の強化形態を併用してもよい。
具体的な連続繊維としては、例えばアルミニウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維などの金属繊維、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、リグニン系、ピッチ系の炭素繊維、黒鉛繊維などの単独で導電性を示す繊維の他に、ガラス繊維などの絶縁性繊維や、アラミド繊維、PBO繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維などの有機繊維、およびシリコンカーバイト繊維、シリコンナイトライド繊維などの無機繊維が例示できる。
これらの連続繊維は単独で用いても、また、2種以上併用しても良い。中でも、比強度、比剛性、軽量性のバランスの観点から炭素繊維、とりわけ安価なコストを実現できる点でポリアクリロニトリル系炭素繊維が好適に用いられる。
繊維強化層体のマトリックスとしては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または金属などを用いることができる。かかる熱可塑性樹脂としては例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、液晶ポリエステル等のポリエステルや、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン等のポリオレフィンや、スチレン系樹脂の他や、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチレンメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、変性PPE、熱可塑性ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルホン(PSU)、変性PSU、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリケトン(PK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリアリレート(PAR)、ポリエーテルニトリル(PEN)、熱可塑性フェノール系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、更にポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系、フッ素系等の熱可塑エラストマー等や、これらの共重合体、変性体、および2種類以上ブレンドした樹脂があげられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば不飽和ポリエステル、ビニルエステル、エポキシ、フェノール(レゾール型)、ユリア・メラミン、ポリイミド等や、これらの共重合体、変性体、および、これらの少なくとも2種をブレンドした樹脂があげられる。とりわけ繊維強化層体の剛性、強度に優れる熱硬化性樹脂、なかでもエポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂が成形品の力学特性の観点から好ましい。
更に耐衝撃性向上のために、上記熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂にその他のエラストマーもしくはゴム成分を添加した樹脂であってもよい。
また、樹脂に限らず、チタン、マグネシウム、アルミ等の金属でもよい。
繊維強化層体を構成する連続繊維の割合は、成形性、力学特性の観点から20〜90体積%が好ましく、30〜80体積%がより好ましい。なお、体積%の測定はJIS K 7075に記載されている方法で測定する。
また、本発明の複合成形品(I)は、その機能を最大限に発揮するために、シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)は強固に接合していることが好ましく、強固に接合させるために、シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)が熱可塑性樹脂組成物(IV)を介して接合されていることが好ましい。さらに好ましくはシート状強化部材(II)と樹脂部材(III)を接合させるプロセス時に熱可塑性樹脂組成物(IV)を溶融させることであり、熱可塑性樹脂組成物(IV)が接合層としてシート状強化部材(II)と樹脂部材(III)の間に行き渡ることができる。
さらに接合性を向上させる観点から、予めシート状強化部材(II)と熱可塑性樹脂組成物(IV)とを一体化成形しておくことが好ましい。
さらにシート状強化部材(II)と樹脂部材(III)の接合を高めるために互いの樹脂のSP値を近づけることが好ましく、樹脂部材(III)を構成する樹脂の溶解度パラメータ(SP値)δAと熱可塑性樹脂組成物(IV)を構成する樹脂の溶解度パラメータ(SP値)δBの差の絶対値(|δAーδB|)が0〜1.2であることが好ましい。より好ましくは0〜1.0である。
溶解度パラメータδ(SP値)は、フェダーズ(Fedors)の方法により決定される25℃におけるポリマーの繰り返し単位の値を指す。該方法は文献1、2に記載されている。即ち、求める化合物の構造式において、原子および原子団の蒸発エネルギーとモル体積のデータより次式により決定される。
溶解度パラメータδ(SP値)=(ΣΔei/ΣΔvi)1/2
ただし、式中、ΔeiおよびΔviは、それぞれ原子または原子団の蒸発エネルギーおよびモル体積を表す。求める化合物の構造式はIR、NMR、マススペクトルなどの通常の構造分析手法を用いて決定する。
(文献1)R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.,14(2),147(1974)
(文献2)向井淳二及び金城徳幸著「技術者のための実学高分子」
(講談社,1981年10月1日発行)第66〜87頁
熱可塑性樹脂組成物(IV)を構成する樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合(EVA)樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)系樹脂、これらの共重合体、変性体、および、これらの少なくとも2種類をブレンドした樹脂がある。必要に応じ、添加剤、充填材などを含んでいても良い。充填剤あるいは添加剤としては、無機充填剤、難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、発泡剤、カップリング剤などがある。
本発明の複合成形品(I)は、その用途に対する特性として、難燃性を有していることが好ましく、シート状強化部材(II)および樹脂部材(III)のUL−94に基づく難燃性が0.1〜1.6mmのいずれかの厚みの試験片でV−1またはV−0であることが好ましい。より好ましくは0.1〜1.0mmのいずれかの厚みの試験片でV−1またはV−0である。難燃性はUL−94規格に基づき、垂直燃焼試験により評価する。
また、難燃性を付与するためにシート状強化部材(II)および樹脂部材(III)が少なくともリン系の難燃剤を含むことが好ましい。リン系の難燃剤としては例えば、リン酸エステル、縮合リン酸エステル、ホスファフェナントレン系化合物などのリン含有化合物や赤リンが好ましく用いられる。なかでも赤リンは、難燃剤を付与する働きをするリン原子含有率が大きいため、十分な難燃効果を得るために加えるべき難燃剤の添加量が少量でよいため好ましい。
樹脂部材(III)に使用される樹脂としては特に制限はなく、とりわけ、耐熱性、耐薬品性の観点からはPPS樹脂が、成形品外観、寸法安定性の観点からはポリカーボネート樹脂やスチレン系樹脂が、成形品の強度、耐衝撃性の観点からはポリアミド樹脂がより好ましく用いられる。
さらに複合成形品(I)をより高強度・高剛性化を図るために樹脂部材(III)の樹脂として、強化繊維を含有させたものを用いても良い。強化繊維としては、例えばアルミニウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維などの金属繊維、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、リグニン系、ピッチ系の炭素繊維、黒鉛繊維などの単独で導電性を示す繊維の他に、ガラス繊維などの絶縁性繊維や、アラミド繊維、PBO繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維などの有機繊維、およびシリコンカーバイト繊維、シリコンナイトライド繊維などの無機繊維が例示できる。
これらの連続繊維は単独で用いても、また、2種以上併用しても良い。中でも、比強度、比剛性、軽量性のバランスの観点から炭素繊維、とりわけ安価なコストを実現できる点でポリアクリロニトリル系炭素繊維が好適に用いられる。
さらに、樹脂部材(III)を構成する樹脂には、要求される特性に応じ、本発明の目的を損なわない範囲で他の充填材や添加剤を含有しても良い。例えば、無機充填材、リン系以外の難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、染料、発泡剤、制泡剤、カップリング剤などが挙げられる。
図3は、図1に例示した複合成形品(I)の断面斜視図である。
図3において、樹脂部材(IIIa)のようにシート状強化部材(II)の角孔部全体に形成し、該各孔部を閉鎖しかつ会社名が明示されたロゴ用の台座部として断面が凹形状とすることもできるし、樹脂部材(IIIb)のようにシート状強化部材(II)の丸孔部の加工面部分のみを形成し、孔部形状を残すこともできる。なお、シート状強化部材(II)に形成する形状は孔部形状のみに限らず、切り欠き部形状、凹部形状でもよく、後加工を施したどのような形状でも構わない。また、該後加工部分に形成する樹脂部材(IIIa)、(IIIb)の形状は図3に示した形状のみに限らず、要求形状に合わせた任意の形状でも構わない。
図4は、本発明の一実施例に係る射出成形金型の概略横断面図である。
まず(a)孔部、(b)切り欠き部、および(c)凹部、からなる群より選ばれた1種以上の形状を有するシート状強化部材(II)を予め製造し、この部材を図4に示す金型内にセットした後、型締めを行い、樹脂部材(III)を射出成形することで該孔部、切り欠き部、凹部の加工面の少なくとも一部に樹脂部材(IIIa)、(IIIb)を形成して複合成形品(I)を製造する。
図4で例示する金型は、雌金型2と雄金型3から構成されており、雄金型3には、樹脂部材(III)を射出成形するためのゲート4、角孔部に樹脂部材(IIIa)を射出成形するためのゲート4a、図示していない丸孔部に樹脂部材(IIIb)を射出成形するためのゲートおよびシート状強化部材(II)を雄型3内に固定するための吸着用穴5が設けられている。なお、シート状強化部材(II)の形状自体に穴部や凹凸形状がある場合は、雄金型3に該穴部、該凹凸部と勘合できるような図示していない位置決め部材やシート状強化部材(II)の外周の少なくとも一部を固定できるような位置決め部材6を予め設けておくことでシート状強化部材(II)を雄金型3内に固定することもできる。さらに樹脂部材(III)を型締め後、射出成形し複合成形品(I)を金型から取り出すための突き出しピン7も設けられている。
射出成形する樹脂部材(III)としては、接合後の複合成形品(I)におけるシート状強化部材(II)部分の反りやねじれを低減するために、成形収縮率が0〜0.5%である樹脂部材(III)を用いることが好ましい。より好ましくは0〜0.3%である。
また、シート状強化部材(II)に孔部等の形状を設け、該孔部に射出樹脂を流すことで、シート状強化部材(II)と樹脂部材(IIIa)、(IIIb)との間に勘合形状部を形成することで接合する手法が、接合をより強固なものにする観点から好ましい。
本発明の複合成形品(I)はシート状強化部材(II)と樹脂部材(III)を別々に製造した後に、お互いを接合して製造することもできる。接合方法は強い接合が確保できる方法であれば特に制限されないが、プロセスを簡便に適用できるものとして、接着剤、熱溶着、振動溶着、超音波溶着、レーザー溶着、熱圧着から選択される少なくとも1つの方法が好ましい。
かかる複合成形品(I)の用途としては、例えば、パソコン、ディスプレイ、OA機器、携帯電話、携帯情報端末、ファクシミリ、コンパクトディスク、ポータブルMD、携帯用ラジオカセット、PDA(電子手帳などの携帯情報端末)、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、光学機器、オーディオ、エアコン、照明機器、娯楽用品、玩具用品、その他家電製品などの電気、電子機器の筐体及びトレイやシャーシなどの内部部材やそのケース、機構部品、自動車や航空機の電装部材、内部部品などが挙げられる。
とりわけ、本発明の複合成形品(I)はその優れた軽量性、高強度・高剛性、高意匠性、安全性を活かして、電気、電子機器用筐体や外部部材用に好適であり、さらには薄肉で広い投影面積を必要とするノート型パソコンや携帯情報端末などの筐体として好適である。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、下記実施例は本発明を何ら制限するものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更することは、本発明の技術範囲である。
(実施例1)
シート状強化部材(II)として、炭素繊維一方向プリプレグ(UD PP)P3052S(東レ(株)製 炭素繊維T700S(強度4900MPa、弾性率230GPa)、炭素繊維含有率67重量%、炭素繊維目付200g/m、ベースレジン:エポキシ樹脂#2500)を4層積層し、最外層に熱可塑性樹脂組成物(IV)としてポリアミド層 CM4000(東レ(株)製 3元共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド6/66/610、融点150℃;溶解度パラメータδ(SP値)13.3)を1層積層したものをプレス成形(金型温度150℃、圧力1.5MPa、硬化時間30分、成形後の目標厚み0.8mm)して製造し、これを300mm×230mmのサイズに加工後、シート状強化部材(II)内に40mm×30mmの角孔部1箇所およびφ10mmの丸孔部1箇所を設けたものを図4に示すような射出成形金型内にセットし、型締めを行った後、樹脂部材(III)として長繊維ペレット TLP1146S(東レ(株)製 炭素繊維含有量20%、ベースレジン:ポリアミド6;溶解度パラメータδ(SP値)13.6)を射出成形して複合成形品(I)を製造したところ、角孔部および丸孔部の外観は極めて良好であり、該角孔部、丸孔部の炭素繊維のささくれや剥がれも皆無であり、炭素繊維が指に刺さったりすることもなかった。また、角穴部、丸孔部に形成された樹脂部材(IIIa)、(IIIb)は所定形状寸法に対し、寸法誤差は±0.1mm以内と極めて良好な寸法精度が得られる結果となった。
(実施例2)
シート状強化部材(II)として、炭素繊維一方向プリプレグ(UD PP)P3052S(東レ(株)製 炭素繊維T700S(強度4900MPa、弾性率230GPa)、炭素繊維含有率67重量%、炭素繊維目付200g/m、ベースレジン:エポキシ樹脂#2500)を2層積層した後、ポリプロピレン発泡材 “エフセル”(登録商標)RC2010(古河電工(株)製;厚み1.0mm)を1層積層し、さらに炭素繊維一方向プリプレグ(UD PP)P3052S(東レ(株)製 炭素繊維T700S(強度4900MPa、弾性率230GPa)、炭素繊維含有率67重量%、炭素繊維目付200g/m、ベースレジン:エポキシ樹脂#2500)を2層積層し、最外層に熱可塑性樹脂組成物(IV)としてポリアミド層 CM4000(東レ(株)製 3元共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド6/66/610、融点150℃;溶解度パラメータδ(SP値)13.3)を1層積層したものをプレス成形(金型温度150℃、圧力1.5MPa、硬化時間30分、成形後の目標厚み1.5mm)して製造し、これを300mm×230mmのサイズに加工後、シート状強化部材(II)内に40mm×30mmの角孔部1箇所およびφ10mmの丸孔部1箇所を設けたものを図4に示すような射出成形金型内にセットし、型締めを行った後、樹脂部材(III)として長繊維ペレット TLP1146S(東レ(株)製 炭素繊維含有量20%、ベースレジン:ポリアミド6;溶解度パラメータδ(SP値)13.6)を射出成形して複合成形品(I)を製造したところ、角孔部および丸孔部の外観は極めて良好であり、該角孔部、丸孔部の炭素繊維のささくれや剥がれも皆無であり、指に刺さったりすることもなかった。また、角穴部、丸孔部に形成された樹脂部材(IIIa)、(IIIb)は所定形状寸法に対し、寸法誤差は±0.1mm以内と極めて良好な寸法精度が得られる結果となった。
(比較例1)
シート状強化部材(II)として、炭素繊維一方向プリプレグ(UD PP)P3052S(東レ(株)製 炭素繊維T700S(強度4900MPa、弾性率230GPa)、炭素繊維含有率67重量%、炭素繊維目付200g/m、ベースレジン:エポキシ樹脂#2500)を4層積層し、最外層に熱可塑性樹脂組成物(IV)としてポリアミド層 CM4000(東レ(株)製 3元共重合ポリアミド樹脂、ポリアミド6/66/610、融点150℃;溶解度パラメータδ(SP値)13.3)を1層積層したものをプレス成形(金型温度150℃、圧力1.5MPa、硬化時間30分、成形後の目標厚み0.8mm)したものを300mm×230mmのサイズに加工後、シート状強化部材(II)内に40mm×30mmの角孔部1箇所およびφ10mmの丸孔部1箇所を設けたものを図4に示すような射出成形金型内にセットし、型締めを行った後、角孔部および丸孔部に樹脂が流れないようにゲート4aを閉鎖して(ゲート4は開放)、樹脂部材(III)として長繊維ペレット TLP1146S(東レ(株)製 炭素繊維含有量20%、ベースレジン:ポリアミド6;溶解度パラメータδ(SP値)13.6)を射出成形して複合成形品(I)を製造したところ、角孔部および丸孔部には炭素繊維のささくれや剥がれがあり、外観品位は低く、炭素繊維のささくれが指に刺さってしまい、安全性を確保することができなかった。
実施例1、2、比較例1より以下のことが明らかになった。
実施例1、2の複合成形品(I)は軽量、高剛性・高剛性である上、極めて高い意匠性を満足し、かつ炭素繊維のささくれや剥がれもなく指に刺さったりせず、安全上極めて良好であったとともに角穴部、丸孔部に形成された樹脂部材(IIIa)、(IIIb)は所定形状寸法に対し、寸法精度も極めて高く、電気・電子機器の筐体として好適であった。
一方、比較例1の複合成形品(I)では、炭素繊維のささくれや剥がれがあり、外観品位は低く、炭素繊維のささくれが指に刺さってしまい、安全性を確保することができなかった。
本発明の複合成形品(I)は、ノート型パソコンや携帯端末などの電気・電子機器筐体用途に限らず、その優れた軽量性、高強度・高剛性、高意匠性、安全性を活かして、スポイラー等の自動車部品用途や担架等の医療部品用途、また楽器運搬用ケース等にも応用することができるが、その応用範囲は、これらに限られるものではない。
本発明の一実施例に係る複合成形品(I)の斜視図である。 本発明の一実施例に係る複合成形品(I)の分解斜視図である。 本発明の一実施例に係る複合成形品(I)の断面斜視図である。 本発明の一実施例に係る複合成形品(I)を成形するための射出成形金型の概要横断面図ある。
符号の説明
I :複合成形品
II :シート状強化部材
III :樹脂部材
IIIa:樹脂部材(角孔部)
IIIb:樹脂部材(丸孔部)
IV :熱可塑性樹脂組成物
1a :繊維強化層の繊維方向(短辺方向)
1b :繊維強化層の繊維方向(長辺方向)
2 :雌型
3 :雄型
4 :ゲート
4a :ゲート(角孔部形成用)
5 :吸着用孔
6 :位置決め部材
7 :突き出しピン

Claims (19)

  1. シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)とを含む複合成形品(I)であって、該シート状強化部材(II)が(a)孔部、(b)切り欠き部、および(c)凹部、からなる群より選ばれた1種以上の形状の部分を有し、該形状部分の加工面の少なくとも一部が樹脂部材(III)で覆われていることを特徴とする複合成形品(I)。
  2. シート状強化部材(II)が、連続繊維を一方向にシート状に配列した繊維強化層を含む繊維強化層体である請求項1に記載の複合成形品(I)。
  3. 繊維強化層の連続繊維が、少なくとも炭素繊維を含む請求項2に記載の複合成形品(I)。
  4. 孔部、切り欠き部、凹部の加工面と樹脂部材(III)との間隙が0〜100μmである請求項1から3のいずれかに記載の複合成形品(I)。
  5. 孔部、切り欠き部、凹部の加工面に樹脂部材(III)が射出成形されて形成されている請求項1から4のいずれかに記載の複合成形品(I)。
  6. 樹脂部材(III)の成形収縮率が0〜0.5%である請求項5に記載の複合成形品(I)。
  7. シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)が熱可塑性樹脂組成物(IV)を介して接合されている請求項1から6のいずれかに記載の複合成形品(I)。
  8. 樹脂部材(III)を構成する樹脂の溶解度パラメータ(SP値)δAと熱可塑性樹脂組成物(IV)を構成する樹脂の溶解度パラメータ(SP値)δBの差の絶対値(|δAーδB|)が0〜1.2である請求項7に記載の複合成形品(I)。
  9. シート状強化部材(II)および樹脂部材(III)のUL−94に基づく難燃性が0.1〜1.6mmのいずれかの厚みの試験片でV−1またはV−0である請求項1から8のいずれかに記載の複合成形品(I)。
  10. シート状強化部材(II)および樹脂部材(III)が少なくともリン系の難燃剤を含む請求項9に記載の複合成形品(I)。
  11. シート状強化部材(II)がエポキシ樹脂を主成分とするマトリックス樹脂を含む請求項1から10のいずれかに記載の複合成形品(I)。
  12. 樹脂部材(III)が強化繊維を含む請求項1から11のいずれかに記載の複合成形品(I)。
  13. 強化繊維が少なくとも炭素繊維を含む請求項12に記載の複合成形品(I)。
  14. 電子機器用筐体である請求項1から13のいずれかに記載の複合成形品(I)。
  15. ノートパソコン用筐体である請求項14に記載の複合成形品(I)。
  16. (a)孔部、(b)切り欠き部、および(c)凹部、からなる群より選ばれた1種以上の形状を有するシート状強化部材(II)を予め製造し、この部材を金型内にセットした後、型締めを行い、樹脂部材(III)を射出成形することで該孔部、切り欠き部、凹部の加工面の少なくとも一部を樹脂部材(III)で覆うことを特徴とする複合成形品(I)の製造方法。
  17. 成形収縮率が0〜0.5%である樹脂部材(III)を射出成形する請求項16に記載の複合成形品の製造方法。
  18. (a)孔部、(b)切り欠き部、および(c)凹部、からなる群より選ばれた1種以上の形状を有するシート状強化部材(II)と該孔部、切り欠き部、凹部の加工面形状に合わせた樹脂部材(III)とを別々に製造した後、シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)とを接合して製造することを特徴とする複合成形品(I)の製造方法。
  19. シート状強化部材(II)と樹脂部材(III)との接合を、接着剤、熱溶着、振動溶着、超音波溶着、レーザー溶着、熱圧着から選択される少なくとも1つの方法にて行う請求項18記載の複合成形品の製造方法。
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