JP2008228961A - ミシン及びミシン制御プログラム - Google Patents

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悟 牧野
Hirokazu Hirose
弘和 廣瀬
Yoshinori Nakamura
慶典 中村
Masaki Shimizu
正樹 清水
Akie Ukai
明恵 鵜飼
Yoshio Nishimura
吉雄 西村
Kazumi Sai
和美 佐井
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    • D05B19/12Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit characterised by control of operation of machine
    • D05B19/16Control of workpiece movement, e.g. modulation of travel of feed dog

Abstract

【課題】練習の縫製を行った後に本番の縫製を行うミシンを提供する。
【解決手段】縫製開始スイッチが押下されると縫製処理が行われる。まず縫製準備が行われ(S21)、縫製停止スイッチが操作されず(S22:NO)、練習モードである場合(S23:YES)、合計針数Sが0であるか否かにより記録が行われていないかの判断が行われる。合計針数Sが0で縫目がまだ記録されていなければ(S24:YES)、記憶縫製制御処理が行われる(S25)。繰り返しS22〜S25の処理が行われ、縫目履歴テーブルに縫目の座標情報が記憶される。そして、縫製停止スイッチが押下されたら(S22:YES)、縫製停止の処理が行われる(S31〜S36)。また、合計針数Sが0でなければ縫目の記録が行われているので(S24:NO)、履歴再生縫製制御処理が行われる(S26)。繰り返しS22〜S24,S26の処理が行われ、記録された縫目が再現される。
【選択図】図8

Description

本発明は、ミシン及びミシン制御プログラムに関するものであり、詳細にはユーザが加工布を動かしながら縫製を行うミシン及びミシン制御プログラムに関するものである。
従来、表地と裏地との間に中綿を入れて、直線や曲線等の縫目模様で縫合するキルティング縫製において、ユーザの手動操作でこれらの加工布を自由に移動させながら縫目を形成するフリーモーション縫製が行われる。
ところで、このフリーモーション縫製において、縫目ピッチが不揃いであると見栄えが悪くなってしまうので、できるだけ夫々の縫目ピッチが均一になるように縫製するのが望ましい。しかし、加工布を所望の方向に移動させながら、夫々の縫目ピッチをほぼ均一に揃えるように縫製を行うのは、初心者には困難な作業である。
このため、高度な技能を有する熟練者が行った縫製作業を記録し、記録された情報を再現させて縫製を行う技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載のティーチング用刺繍機では、移動枠(刺繍枠に相当)の位置情報を検出するためのタブレットとカーソルとを備え、このカーソルを布が張られる移動枠に固着し、熟練者が移動させる移動枠の位置情報をタブレットから検出し、記憶させる。この記憶させたデータに基づいて、移動枠の駆動機構を駆動させて、熟練者が行う刺繍縫製を繰り返し再現させる。
また、特許文献2に記載の発明のプレイバックミシンでは、ノーマルモード、ラーニングモード、プレイバックモードの3つのモードを設けている。そして、ラーニングモードで行われた縫製におけるペダルの踏み込み量を記録し、プレイバックモードでは記録された踏み込み量に基づいてミシンを運転させている。つまり、縫製に伴う動作の情報を記録するミシンが提案されている。
また、特許文献3に記載の発明のミシンのバック縫い装置では、予め記憶されている刺繍模様の縫目制御信号に基づいて刺繍縫製を行い、リターンスイッチが操作された場合には、現在の針位置から予め記憶されている刺繍模様の縫目制御信号を逆方向に辿り、縫目上を戻るようにバック縫い(通常とは逆の方向に縫い進む)を行っている。
特開平5−5262号公報 特開昭58−112583号公報 特開昭57−173088号公報
しかしながら、特許文献1に示す装置では、移動枠の位置情報を記録するものであり、移動枠を用いずに、ユーザが加工布を移動させて縫製を行うフリーモーション縫製で用いることはできないという問題点がある。
また、特許文献2に記載のプレイバックミシンでは、ユーザがペダルを踏み続ける手間を軽減するためにペダルの踏み込み量を記録しているだけであり、美しい縫製結果を得るための記録でないので、このプレイバックミシンの技術だけでは、美しい縫製結果を得る助けにはならない。さらに、特許文献3に記載のミシンのバック縫い装置では、縫目の美しいバック縫いを行うことができるが、これは、予め記憶されている縫目信号に基づいた模様を終了する際に糸がほつれないように止め縫いをするためのものである。よって、予め記憶されている模様を縫製するのではなく、ユーザが加工布を移動させて縫製を行うフリーモーション縫製では、この技術を用いることはできないという問題点がある。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、練習の縫製を行った後に、本番の縫製を行うミシン及びミシン制御プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明のミシンでは、ユーザが加工布を動かしながら縫製を行うミシンにおいて、前記加工布を検出する検出手段と、前記検出手段により前記加工布を検出した際に、前回の前記検出手段による前記加工布の検出から今回の検出の間における前記加工布の移動方向及び移動量を二次元座標データで算出する移動算出手段と、前記移動算出手段により算出された前記移動方向及び前記移動量を示す二次元座標データである移動データを記憶する移動データ記憶手段と、前記加工布に対する縫製の一針ごとに前記検出手段により前記加工布を検出して、前記移動算出手段により前記移動データを算出して前記移動データ記憶手段に記憶する移動データ作成手段と、加工布を搬送する布送り機構と、前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに基づいて、前記布送り機構を駆動させて前記加工布を移動させながら縫製を行う再生縫製制御手段とを備えている。
また、請求項2に係る発明のミシンでは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、通常の縫製を行う通常モードと、前記通常モードと異なり縫製作業者が練習を行うためのモードである練習モードとが設けられており、前記通常モードと前記練習モードとを切り替える切替手段を備えている。
また、請求項3に係る発明のミシンでは、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記移動データ作成手段は、前記練習モードである場合に縫製が行われた際には、前記移動データを前記移動データ記憶手段に記憶することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明のミシンでは、請求項2又は3に記載の発明の構成に加えて、前記再生縫製制御手段は、前記練習モードであり、前記移動データ記憶手段に有効な前記移動データが記憶されている場合には、前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに基づいて前記布送り機構を駆動させて前記加工布を移動させながら縫製を行うことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明のミシンでは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに基づいて、縫製による縫目に相当する線分の長さに関する情報である線分情報を算出する線分情報算出手段と、前記線分情報算出手段により算出された前記線分情報に基づいて、前記移動データ記憶手段に前記移動データを記憶した際の縫製に対する評価値を決定する評価値決定手段と、前記評価値決定手段により決定された前記評価値を報知する評価値報知手段とを備えている。
また、請求項6に係る発明のミシンでは、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに対して、縫目の針落ち位置である前記線分算出手段により算出された線分の端点の編集を行う移動データ編集手段を備えている。
また、請求項7に係る発明のミシンでは、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに所定のゆらぎ値を付加するゆらぎ付加手段を備えている。
また、請求項8に係る発明のミシンでは、請求項2乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、縫製方向を反転させる指示を行う反転指示手段と、前記切替手段により前記練習モードに切り替えられており、縫製が実施され前記移動データ記憶手段に前記移動データを記憶している際に前記反転指示手段により縫製方向を反転させる指示が行われた場合には、前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに基づいて、直前に縫製された縫目上を縫製するように前記布送り機構を駆動させて前記加工布を移動させながら縫製を行う反転縫製手段とを備え、前記移動データ作成手段は、前記反転縫製手段により縫製が行われている際にも前記移動データを前記移動データ記憶手段に記憶することを特徴とする。
また、請求項9に係る発明のミシン制御プログラムでは、請求項1乃至8のいずれかに記載の記載のミシンの各種処理手段としてミシンに内蔵されたコンピュータを機能させる。
請求項1に係る発明のミシンでは、検出手段は加工布を検出し、移動算出手段は、検出手段により加工布を検出した際に、前回の検出手段による加工布の検出から今回の検出の間における加工布の移動方向及び移動量を二次元座標データで算出し、移動データ記憶手段は、移動算出手段により算出された移動方向及び移動量を示す二次元座標データである移動データを記憶し、移動データ作成手段は、加工布に対する縫製の一針ごとに検出手段により加工布を検出して、移動算出手段により移動データを算出して移動データ記憶手段に記憶し、布送り機構は、加工布を搬送し、再生縫製制御手段は、移動データ記憶手段に記憶されている移動データに基づいて、布送り機構を駆動させて加工布を移動させながら縫製を行うことができる。したがって、加工布の移動方向及び移動量を記録することができるので、縫製作業者が加工布を移動させて縫製するフリーモーション縫製においても、縫製の記録を取ることができる。よって、フリーモーション縫製においても一度縫製した軌跡と同様の軌跡の縫製を行うことができる。よって、練習用の加工布で練習縫製を行い、その結果が望ましいものとなった場合に本番用の加工布に練習縫製と同様の縫製を行うことができるので、本番用の加工布に失敗の縫製をしてしまうことがない。これにより、失敗の縫製による糸のほどき作業をする必要がなく、失敗の縫製により本番用の加工布に針穴を開けてしまい本番用の加工布を痛めてしまうことがない。
また、請求項2に係る発明のミシンでは、請求項1に記載の発明の効果に加えて、通常モードでは通常の縫製を行うことができ、練習モードは通常モードと異なり縫製作業者が練習を行うことができる。そして、切替手段は、通常モードと練習モードとを切り替えることができる。したがって、練習が必要な場合には、練習モードにて十分な練習をした後に本番用の加工布の縫製を行うことができる。
また、請求項3に係る発明のミシンでは、請求項2に記載の発明の効果に加えて、移動データ作成手段は、練習モードである場合に縫製が行われた際には、移動データを移動データ記憶手段に記憶することができる。したがって、通常モードと練習モードの切り替えにより、練習縫製の記録を取りたい場合にのみ移動データ記憶手段へ移動データを記憶することができるので、ユーザが記録の管理をしやすい。
また、請求項4に係る発明のミシンでは、請求項2又は3に記載の発明の効果に加えて、再生縫製制御手段は、練習モードであり、移動データ記憶手段に有効な移動データが記憶されている場合には、移動データ記憶手段に記憶されている移動データに基づいて布送り機構を駆動させて加工布を移動させながら縫製を行うことができる。したがって、練習モードであり練習縫製の記録が取られている場合にのみ再生縫製が行われる。よって、再生縫製を望まない状態で再生縫製が行われることはない。
また、請求項5に係る発明のミシンでは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、線分情報算出手段は、移動データ記憶手段に記憶されている移動データに基づいて、縫製による縫目に相当する線分の長さに関する情報である線分情報を算出し、評価値決定手段は、線分情報算出手段により算出された線分情報に基づいて、移動データ記憶手段に移動データを記憶した際の縫製に対する評価値を決定し、評価値報知手段は、評価値決定手段により決定された評価値を報知することができる。したがって、記録された縫製に対して評価値を得ることができるので、記録された縫製を再生縫製するか否かの判断の客観的な指針とすることができる。
また、請求項6に係る発明のミシンでは、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、移動データ編集手段は、移動データ記憶手段に記憶されている移動データに対して、縫目の針落ち位置である線分算出手段により算出された線分の端点の編集を行うことができる。したがって、記録された縫製に好ましくない縫目があったとしても、編集により修正できるので再生縫製する際には好ましい縫製を行うことができる。また、好ましい縫製結果を得るまで何度も練習縫製を行わなくてもよいのでユーザの負担が軽減される。
また、請求項7に係る発明のミシンでは、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、ゆらぎ付加手段は、移動データ記憶手段に記憶されている移動データに所定のゆらぎ値を付加することができる。したがって、縫目にゆらぎが生じるので、縫製結果が機械的ではない自然な印象となる。特に、編集された移動データでは縫目の軌跡が整然としており、手動で縫製したような質感がでないことがあるが、ゆらぎ値を加えることにより整然とした縫目にゆらぎが生じて、手動で縫製したような質感に近い質感を得ることができる。
また、請求項8に係る発明のミシンでは、請求項2乃至7のいずれかに記載の発明の効果に加えて、反転指示手段は、縫製方向を反転させる指示を行い、反転縫製手段は、切替手段により練習モードに切り替えられており、縫製が実施され移動データ記憶手段に移動データを記憶している際に反転指示手段により縫製方向を反転させる指示が行われた場合には、移動データ記憶手段に記憶されている移動データに基づいて、直前に縫製された縫目上を縫製するように布送り機構を駆動させて加工布を移動させながら縫製を行い、移動データ作成手段は、反転縫製手段により縫製が行われている際にも移動データを移動データ記憶手段に記憶することができる。したがって、反転縫製によりすでに縫製されている縫目の上をずれることなく縫製するのは難しく、高度な技能が必要であるが、移動データに基づいて縫目の上を自動で縫製してくれるので、反転による縫目がもとの縫目からずれることなく、美しい縫製結果を得ることができる。
また、請求項9に係る発明のミシン制御プログラムでは、請求項1乃至8のいずれかに記載の記載のミシンの各種処理手段としてミシンに内蔵されたコンピュータを機能させることができる。したがって、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明と同様の効果を奏すことができる。
以下、本発明の第一の実施の形態から第六の実施の形態までを図面を参照して説明する。第一の実施の形態〜第六の実施の形態のミシンでは、縫製を行うと、その縫製の縫目の位置を示す座標情報を記録することができる。そして、記録された縫目を再生して縫製を行うことができる。つまり、本番で用いる布以外の練習用の布にフリーモーション縫製の練習を行い、上手く縫製できた場合には、本番用の布に対して、上手くできた縫製を再現することができる。
まず、図1乃至図11を参照して、第一の実施の形態について説明する。第一の実施の形態のミシンでは、通常の縫製を行う「通常モード」と、縫製の記録及び再生が行われる「練習モード」とが設けられている。「練習モード」中に縫製開始の指示(縫製開始スイッチ21の押下)が行われた場合には、縫目履歴テーブルSTに縫目が記憶されていなければ、実際に縫針を動作させて縫目を形成し、その履歴を縫目履歴テーブルSTに記憶する。また、縫目履歴テーブルSTに縫目が記憶されていれば、記憶されている縫目を再生するように、布送り機構500(図2参照)にて加工布を送り、縫針を動作させて縫目を形成する。
そこで、ミシン1の物理的構成について、図1乃至図2を参照して説明する。図1は、開閉カバー16が開けられた状態のミシン1の上側からの斜視図であり、図2は、送り歯の送り機構を示す要部の斜視図である。図1において、紙面の手前側をミシン1の前方、紙面の奥行き側をミシン1の後方といい、紙面の左右方向をミシン1の左右方向という。
図1に示すように、ミシン1は、左右方向に長いミシンベッド11と、ミシンベッド11の右端部から上方へ立設された脚柱部12と、脚柱部12の上端から左方へ延びるアーム部13と、アーム部13の左先端部に設けられた頭部14とを有する。脚柱部12の前面部には、表面にタッチパネル26を備えた液晶ディスプレイ15が設けられている。液晶ディスプレイ15には、縫製模様や縫製条件の入力キー等が表示され、タッチパネル26においてこれらの入力キー等に対応した位置に触れることにより縫製模様や縫製条件等を選択可能になっている。ミシン1の内部には、ミシンモータ91(図4参照)、主軸(図示せず)、下端部に縫針7を装着した針棒6(図3参照)、この針棒6を上下動させる針棒上下動機構(図示せず)、針棒6を左右方向に針振りさせる針振り機構(図示せず)、加工布を押さえる押え足39を装着した押え棒38、この押え棒38を上下動させる押え昇降機構(図示せず)等が収納されている。
また、ミシンベッド11の上部には針板33が配設されている。ミシンベッド11の内部には、送り歯180を駆動する前後駆動機構200(図2参照),上下駆動機構300(図2参照),横送り機構400(図2参照)、及び下糸を格納した釜186(図2参照)等が収納されている。そして、針板33には送り歯180が出没するための角穴が設けられており、針板33の上面から送り歯180が突出し、前後駆動機構200,横送り機構400の動作により加工布が前後、左右に搬送される。
また、前記頭部14の前面にはミシンモータ91の駆動を開始させて縫製を開始させる縫製開始スイッチ21、ミシンモータ91の駆動を停止させて縫製を停止させる縫製停止スイッチ22、練習モードと通常モードとを切り替えるモード切替スイッチ59が設けられている。なお、縫製停止スイッチ22の右隣には、加工布を通常とは逆方向である後方から前方へ送るための反転スイッチ23が図示されているが、この反転スイッチ23は第二の実施の形態及び第六の実施の形態で用いるものであり、便宜上図1に記載している。さらに、反転スイッチ23の右となりにスイッチ24が図示されているが、この再生縫製開始スイッチ24は第六の実施の形態で用いるものであり、便宜上図1に記載している。なお、ミシン1の右側面には、手動で主軸を回転させ、前記針棒6を上下動させるプーリ(図示せず)が設けられている。
次に、図2を参照して、ミシン1の送り歯180により加工布を前後左右方向に送る布送り機構500について説明する。図2は布送り機構500の要部を示す斜視図である。実施例のミシンの布送り機構500は、図2の斜視図に示すように、送り歯180が固定された送り台181を前後方向に運動する前後駆動機構200と、送り台181を上下方向に運動する上下駆動機構300と、送り台181を左右方向に運動する横送り機構400とを備えている。なお、図2では、これら各部構成の配置の理解の便宜を図るため、釜186を二点鎖線で示す。
前後駆動機構200は、図2に示すように、前後動用パルスモータ201、揺動レバー202、支軸230、揺動腕204、連結軸205、水平送り腕220、送り腕支持部207などからなる。前後動用パルスモータ201は、ミシン針の上下動に連動する主軸の駆動系から独立しており、駆動回路73(図4参照)により、主軸に同期して駆動制御される。その出力軸には駆動ギヤ208が固定されている。揺動レバー202は、略L字形状に屈曲した2つのレバーを有する板材である。その屈曲部分に支軸230が挿通され、もって揺動レバー202が支軸230に揺動自在に支持される。手前(図面右斜め前)に延出するレバーの先端部には、上記駆動ギヤ208に噛合する従動ギヤ209が取り付けられる。従動ギヤ209のピッチ円中心は、支軸230の軸心に一致する。一方、屈曲部分から上方に延出するレバーには、揺動腕204の側面が固定される。揺動腕204は、正面視にて略H字形状の部材である。その両脇の縦軸の下部には各々、軸受部213が形成されており、支軸230が挿通される。揺動腕204は、こうして揺動レバー202と一体に支軸230に揺動自在に支持される。
また、揺動腕204の両脇の縦軸の上部には各々、軸受部214が形成される。各軸受部214は、連結軸205を左右方向に摺動自在に架け渡す。連結軸205に支持される水平送り腕220は、平面視にて略三角形状の厚肉の板材である。三角形の頂点に相当する前端部の側面には、ローラ221を備え、三角形の底辺に相当する後端部の両脇には、軸受部222,223を備えている。軸受部222には連結軸205が途中まで挿入される。こうして、水平送り腕220は連結軸205に回動自在に支持される。さらに、水平送り腕220の側面には、引張ばね224が下方のフレーム184との間に張設される。引張ばね224は水平送り腕220を下方に付勢することにより、ローラ221を、後述する送り腕支持部207の表面215に常時、密接させる。
加えて、後部の軸受部223にはガイドロッド210が、貫通した状態で固定される。ガイドロッド210の軸線と、水平送り腕220の板面とは垂直に交わる。ガイドロッド210の上部に突き出た部分は、送り台181本体に貫通し、下部に突き出た部分は、送り台181の下方に延出する案内部182に貫通する。即ち、送り台181はガイドロッド210によって、水平送り腕220の板面に垂直方向に移動自在に支持される。また、送り腕支持部207は、フレーム184にねじ止めされる。上述した水平送り腕220は、ローラ221が摺動する表面215に摺動自在に支持され、連結軸205の移動に伴って、略水平を維持したまま前後に移動する。
このような前後駆動機構200では、次のように送り歯180が動作する。前後動用パルスモータ201が正逆回転して、駆動ギヤ208が従動ギヤ209を上下方向に送ると、その送りにより、揺動レバー202が支軸230を中心に揺動する。すると、揺動レバー202に一体に固定された揺動腕204が、同様に支軸230を中心に揺動する。揺動腕204の揺動により、連結軸205が前後方向に往復移動する。この連結軸205の往復移動にそろって、連結軸205と送り腕支持部207との間に架け渡された水平送り腕220が、略水平を維持しながら前後方向に往復運動する。そして、後部のガイドロッド210により、送り歯180が固着される送り台181を前後方向に移動させる。
次に上下駆動機構300を説明する。上下駆動機構300は、下軸10、偏心カム302、上下動レバー303などからなる。下軸10は右端部に固定されたプーリ183と主軸に固定されたプーリ(図示せず)との間にタイミングベルト(図示せず)がかけられて、主軸に同期して回転される。偏心カム302は下軸10に設けられたカムであり、下軸10と一体的に回転する。上下動レバー303は、前端部がロッド304に揺動自在に支持されており、その腹部下面が偏心カム302に当接する。上下動レバー303の後端部の側面にはローラ305が回動自在に支持される。ローラ305には、送り台181の下面に設けた支持面306が摺接する。一方、送り台181の案内部182と水平送り腕220との間には、圧縮ばね307が配置されており、送り台181が下方に付勢される。以上の構成により、支持面306はローラ305に常時密接し、かつ上下動レバー303が偏心カム302に常時密接する。したがって、偏心カム302の回転にあわせて、ローラ305が上下動し、さらに送り台181が追従して上下動する。
次に、横送り機構400を説明する。横送り機構400は、連結軸205に固定した左右摺動腕410と、左右動用パルスモータ401と、左右運動付与機構420とを備える。左右摺動腕410は、正面視にて略H字形状の部材である。左右摺動腕410は、支軸230に摺動自在に支持されて、左右方向に案内される。左右摺動腕410の駆動源である左右動用パルスモータ401は、既述した前後駆動機構200などが構成されるフレーム185の底面に取り付けられており、主軸に同期して駆動制御される。出力軸には駆動ギヤ511が固定される。
左右運動付与機構420は、上述した左右摺動腕410の下部を挟持する挟持板412,413、作動ピン424、水平揺動レバー425、支持ピン426、止め輪427、引張ばね428などからなる。挟持板412,413は、左右摺動腕410の軸受部414を挟持する。これらのうち一方の挟持板412には、下面に作動ピン424が下方に向けて突設されている。この挟持板412の両端部は直角に立ちあげられ、立ちあげられた両端部に支軸230が挿通される。この結果、支軸230の軸方向に直交する左端面に、挟持板412の右端部が当接することにより、挟持板412は、支軸230の軸方向に平行に配置され、支軸230にこじらず、スムースに案内される。他方の挟持板413は、略L字形状の板材であって、挟持板412にねじ止めされ、挟持板412との間で軸受部414を挟持する。
そして、水平揺動レバー425は、略L字形状に屈曲した2つのレバーを有する板材であって、フレーム185の底面側に配置される。2つのレバーのうち、左右動用パルスモータ401に向かって延出する長尺のレバーの先端には、従動ギヤ429が形成される。従動ギヤ429は左右動用パルスモータ401の駆動ギヤ511に噛合する。一方、短尺のレバーの先端には、切欠部431が設けられており、この切欠部431の切欠内には、挟持板412下面の作動ピン424が係合する。水平揺動レバー425の屈曲部分に設けた孔432には、上方から支持ピン426が挿通される。支持ピン426は、フレーム185の上面からフレーム185に差し込まれ、次いで、孔432に挿通される。支持ピン426の上側の溝には、水平揺動レバー425の裏面にて止め輪427が付けられる。こうして水平揺動レバー425は支持ピン426により、フレーム185の底面に揺動自在に支持される。
このような横送り機構400は次のように動作する。左右動用パルスモータ401が正逆回転し、駆動ギヤ511が従動ギヤ429を水平に前後方向に送ると、その送りにより、水平揺動レバー425が支持ピン426を中心に揺動する。すると、切欠部431のある短尺のレバーが略左右方向に往復運動する。短尺のレバーの運動は、切欠部431に係合する作動ピン424に伝えられる。この結果、作動ピン424が取り付けられた挟持板412と、挟持板412にねじ止めされた挟持板413は、支軸230に案内されて左右方向に直線的に往復運動し、左右摺動腕410を左右方向に往復運動させる。したがって、左右摺動腕410に固定された連結軸205は、前後駆動機構200の揺動腕204に支持されたまま、摺動して左右方向に往復運動し、水平送り腕220を同じく左右方向に往復運動させる。以上の各部の運動の結果、ガイドロッド210により送り歯180が固着される送り台181を左右方向に移動させる。
以上説明したように、ミシンの布送り機構500は、以下のように動作する。前進送りあるいは後進送りの場合は、前後動用パルスモータ201の駆動ギヤ208を正逆回転して、従動ギヤ209を上方あるいは下方に送ることにより、連結軸205,水平送り腕220等を介し送り歯180に前後方向の往復運動をさせる。この送り歯180の前後方向の往復運動を、下軸10の回転のタイミング(上下駆動機構300の動作のタイミング)にあわせて行うことにより、送り歯180は、矢印K1で示す前進送りの軌跡を描き、あるいは矢印K2で示す後進送りの軌跡を描く運動をする。
一方、横送りの場合は、左右動用パルスモータ401の駆動ギヤ511を正逆回転して、従動ギヤ429を水平に前後方向に往復運動させる。すると、既述したように、水平揺動レバー425や、挟持板412,413等を介して左右摺動腕410が左右方向に往復運動する。この結果、連結軸205が左右方向に往復運動し、送り歯180が左右方向に往復運動する。この送り歯180の左右方向の往復運動を、下軸10の回転のタイミングにあわせて行うことにより、送り歯180は、矢印K3で示す右方向の横送りのための軌跡を描き、あるいは矢印K4で示す左方向の横送りのための軌跡を描く運動をする。
次に、図3を参照して、イメージセンサ50について説明する。図3は、イメージセンサ50を示す模式図である。イメージセンサ50は、CCDカメラ及び制御回路を備え、CCDカメラで画像を所定時間ごとに撮影する。そして、直前に撮影された画像と、今回撮影された画像との同一部分を比較し、その同一部分の範囲及び、画像内の位置から、撮影対象がどの方向にどれだけ移動したのかを示す数値(XY座標値)が出力されるものである。実施の形態では、図3に示すように、ミシン1の図示しないフレームに支持フレーム51が取り付けられている。そして、その支持フレーム51にイメージセンサ50が、縫針7の針落ち点を含むその近傍の位置を撮影できるように取り付けられている。なお、針落ち点とは、縫針7が針棒上下動機構82により下方に移動され、加工布に刺さった点を指している。ここで、加工布を押さえる押え足39は、押え棒38の下端部に固定される押えホルダ46に装着されている。ここで、押え足39と押えホルダ46は、針落ち点を含むその近傍の位置が撮影可能なように透明樹脂で形成されている。
次に、ミシン1の電気的構成について、図4を参照して説明する。図4は、ミシン1の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、このミシン1の装置本体60は、CPU61,ROM62,RAM63,EEPROM64,カードスロット8,外部アクセスRAM68,入力インターフェイス65,出力インターフェイス66等で構成され、これらはバス67により相互に接続されている。そして、入力インターフェイス65には、タッチパネル26,縫製開始スイッチ21,縫製停止スイッチ22,加工布の移動量及び移動方向を検出するイメージセンサ50,縫針7の位置が針上にあることを検出する針上センサ56,縫針7の位置が針下にあることを検出する針下センサ57,電源スイッチ58,モード切替スイッチ59,押え棒38の昇降位置を検知する位置検知手段であるポテンショメータ152等が接続されている。なお、入力インターフェイス65には、反転スイッチ23が接続されているが、この反転スイッチ23は第二の実施の形態及び第六の実施の形態で用いられるものであり、便宜上図4に記載している。さらに、入力インターフェイス65には、再生縫製開始スイッチ24も接続されているが、この再生縫製開始スイッチ24は第六の実施の形態で用いられるものであり、便宜上図4に記載している。
一方、出力インターフェイス66には、液晶ディスプレイ15を駆動させる駆動回路71,主軸を回転駆動させるミシンモータ91を駆動させる駆動回路72,送り歯180を前後方向に移動させる前後動用パルスモータ201を駆動させる駆動回路73,送り歯180を左右方向に移動させる左右動用パルスモータ401を駆動させる駆動回路74,針棒6を揺動駆動する針振りパルスモータ95を駆動させる駆動回路76,押え棒38を昇降させる押え足昇降パルスモータ143を駆動させる駆動回路77が電気的に接続されている。
読み出し専用の記憶素子であるROM62には、ミシン1を制御する制御プログラムが記憶されている。CPU61は、ミシン1の主制御を司り、ROM62に記憶された制御プログラムに従って、各種演算及び処理を実行するものである。RAM63は、任意に読み書き可能な記憶素子であり、CPU61が演算処理した演算結果を収容する各種記憶領域が必要に応じて設けられている。
次に、図5及び図6を参照して、RAM63に設けられている記憶エリアについて説明する。図5は、RAM63の記憶エリアの構成を示す模式図であり、図6は、縫目履歴テーブル記憶エリア632の構成を示す模式図である。図5に示すように、RAM63には、練習モードフラグ記憶エリア631,縫目履歴テーブル記憶エリア632,記憶針数カウンタ記憶エリア633,合計針数記憶エリア634,再生針数カウンタ記憶エリア635,加工布移動量記憶エリア636,加工布送り量記憶エリア637,モータ駆動量記憶エリア638等が設けられている。なお、RAM63には図示外の各種記憶エリアも設けられている。
練習モードフラグ記憶エリア631には、練習モードであるか否かを示す値が記憶される。具体的には、「1」が記憶されている場合には、練習モードフラグが「ON」であり、練習モードであることを示している。また、「0」が記憶されている場合には、練習モードフラグが「OFF」であり、練習モードでなく通常モードであることを示している。この練習モードフラグはモード切替スイッチ59の操作(押下)により切り替えられる。そして、縫目履歴テーブル記憶エリア632(図6参照)には、練習モード中に形成された縫目の始点と終点との移動量(X座標及びY座標)を示す座標情報を記録した縫目履歴テーブルSTが記憶される。この縫目履歴テーブル記憶エリア632は、図6に示すように、配列要素として「X座標」及び「Y座標」を有した「0」〜「N−1」までのN個の1次元配列となっている。つまり、縫目履歴テーブルSTにはN個までの縫目の座標情報を記憶することができる。「0」番目には、1つ目の縫目の座標情報、つまり、1つの目の縫目の始点から終点までの加工布の移動量が記憶される。なお、縫目履歴テーブルをSTと記載し、縫目履歴テーブルSTのn番目の配列をSTn(Xn,Yn)と記載する。つまり、STnの要素であるX座標の移動量はXn、Y座標の移動量はYnである。
そして、記憶針数カウンタ記憶エリア633には、記憶針数カウンタnが記憶される。この記憶針数カウンタnは縫目履歴テーブルSTの配列を指定する際に用いられる。そして、合計針数記憶エリア634には、練習モード中に形成されて縫目履歴テーブルSTに記憶された縫目の総数である合計針数Sが記憶される。そして、再生針数カウンタ記憶エリア635には、練習モード中に縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目を再生する際に、次の縫目を示す配列を指定するための再生針数カウンタiが記憶される。
そして、加工布移動量記憶エリア636には、イメージセンサ50から取得された加工布の移動量を示す座標情報(X軸方向の移動量及びY軸方向の移動量)である加工布移動量A(Xa,Ya)が記憶される。そして、加工布送り量記憶エリア637には、練習モード中に縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目を再生する際に、送り歯180で加工布を移動させる量を示す座標情報である加工布送り量M(Xm,Ym)が記憶される。そして、モータ駆動量記憶エリア638には、送り歯180を移動させるために前後動用パルスモータ201及び左右動用パルスモータ401を駆動させるためのモータ駆動量(X‘,Y’)が記憶される。
次に、ミシン1の動作について図7乃至図11のフローチャートを参照して説明する。図7は、本実施の形態のミシン1のメイン処理のフローチャートであり、図8は、メイン処理の中で実施される縫製処理のフローチャートであり、図9は、縫製処理の中で実施される記録縫製制御処理のフローチャートである。そして、図10は、縫製処理の中で実施される履歴再生縫製制御処理のフローチャートであり、図11は、履歴再生縫製制御処理の中で実施される加工布送り処理のフローチャートである。なお、メイン処理は、ミシン1に電源が投入されると、ROM62に記憶されている制御プログラムがCPU61で実行されることにより開始される。
図7に示すように、メイン処理では、まずミシンの初期設定が行われる(S1)。この初期設定では、各種記憶エリアの初期化等が行われる。そして、電源スイッチ58が操作されて、電源OFFの指示が行われたか否かの判断が行われる(S2)。電源OFFの指示が行われていなければ(S2:NO)、モード切替スイッチ59の操作が行われて、練習モードと通常モードとの切り替えの指示が行われたか否かの判断が行われる(S3)。モード切替スイッチ59が操作されていれば(S3:YES)、現在「練習モード」であるか否かの判断が行われる(S7)。練習モードフラグ記憶エリア631が参照され、「1」が記憶されて練習モードフラグがONであり、「練習モード」とされている場合には(S7:YES)、「通常モード」とするために、「0」が記憶されて練習モードフラグがOFFとされる(S9)。そして、S2へ戻る。一方、練習モードフラグ記憶エリア631に「0」が記憶されて練習モードフラがOFFであり、「通常モード」である場合には(S7:NO)、「練習モード」とするために練習モードフラグがONとされる(S8)。さらに、記憶針数カウンタn及び合計針数Sが初期値の「0」とされる(S10)。そして、S2へ戻る。
また、モード切替スイッチ59が操作されていない場合には(S3:NO)、縫製開始スイッチ21が操作されたか否かの判断が行われる(S4)。縫製開始スイッチ21の操作が行われていなければ(S4:NO)、所定時間待機されて(S6)、S2へ戻る。また、縫製開始スイッチ21が操作されて、縫製開始の指示が行われた場合には(S4:YES)、縫製処理が行われる(S5、図8参照)。そして、縫製処理が終了したら、S2へ戻る。なお、S2において、電源スイッチ58が操作されて、電源OFFの指示が行われた場合には(S2:YES)、終了処理が行われて(S11)、メイン処理は終了し、ミシン1の電源がOFFされる。
ここで、縫製処理について、図8乃至図11のフローチャートを参照して詳述する。図8に示すように、縫製処理では、まず縫製準備が行われる(S21)。この縫製準備では、再生針数カウンタi等の縫製制御のための各種変数の初期化、モータ等の初期化、イメージセンサ50や針位置センサ等の各種センサ等初期化が行われる。なお、再生針数カウンタiには「0」が初期値として記憶される。イメージセンサ50では、基準となる加工布の位置を現在の位置とするために、CCDカメラでの撮影が行われる。
そして、縫製停止スイッチ22が操作されたか否かの判断が行われる(S22)。縫製停止スイッチ22が操作されていなければ(S22:NO)、現在「練習モード」であるか否かの判断が行われる(S23)。練習モードフラグがOFFであり、「通常モード」である場合には(S23:NO)、ミシンモータ91が駆動され、通常の縫製動作が行われる(S27)。そして、S21へ戻り、縫製停止スイッチ22が操作されるまで(S22:YES)、繰り返しS22,S23,S27の処理が行われる。
一方、練習モードフラグがONであり、「練習モード」とされている場合には(S23:YES)、「練習モード」としての処理が行われることになる。そこで、合計針数Sが「0」であるか否かにより、縫目履歴テーブルSTに縫目の履歴が記憶され、記録が行われていないか、いるかの判断が行われる。合計針数Sが「0」であれば、まだ縫目が記録されていないので(S24:YES)、縫目を記録するために、記憶縫製制御処理が行われる(S25、図9参照)。そして、S22へ戻る。また、合計針数Sが「0」でなければ、縫目の記録が行われているので(S24:NO)、履歴再生縫製制御処理が行われる(S26、図10参照)。そして、S22へ戻る。記憶縫製制御処理については、図9を参照して後述し、履歴再生縫製制御処理については、図10を参照して後述する。
S22において、縫製停止スイッチ22が操作されて、縫製停止の指示が行われた場合には(S22:YES)、ミシンモータ91の回転が停止され(S31)、押え足39が下がっている場合には(S32:YES)、押え足昇降パルスモータ143が駆動されて押え足39が上げられ(S33)、送り歯が下がっていない場合には(S34:NO)、送り歯180が下げられる(S35)。そして、合計針数Sに記憶針数カウンタnの値が記憶されて(S36)、メイン処理へ戻る。
ここで、図9のフローチャートを参照して、記憶縫製制御処理について説明する。まず、記憶針数カウンタnの値が縫目履歴テーブルSTのテーブルサイズN以上となったか否かの判断が行われる(S51)。記憶針数カウンタnの値がテーブルサイズN以上でなければ(S51:NO)、縫目の座標情報を記憶することができる。そこで、ミシンモータ91の回転の指示が駆動回路72に対して行われる(S52)。そして、針位置が針上であるか否かの判断が行われる(S53)。針上センサ56により縫針7が針上にあると判断されれば(S53:YES)、縫針7が針上でなくなるまで繰り返し縫針7の位置の確認が行われる(S53:YES、S53)。縫針7が針上でなくなったら(S53:NO)、縫針7が加工布に刺さったということなので、イメージセンサ50にアクセスし、前回のアクセスからの加工布の移動量A(Xa,Ya)が取得され、加工布移動量記憶エリア636に記憶される(S54)。そして、取得された加工布移動量A(Xa,Ya)が、縫目履歴テーブルSTのSTnに記憶される(S55)。つまり、Xn=Xa,Yn=Yaとされる。そして、記憶針数カウンタnに「1」が加算される(S56)。
そして、針位置が針上であるか否かの判断が行われる(S57)。針上センサ56により縫針7が針上でないと判断されれば(S57:NO)、縫針が針上になるまで繰り返し縫針7の位置の確認が行われる(S57:NO、S57)。そして、縫針7が針上となったら(S57:YES)、縫製処理へ戻る。そして、図7に示すように、縫製処理ではS22へ戻り、繰り返しS22〜S25の処理が行われる。繰り返しS22〜S25の処理が行われ、縫目の記録が行われて、記憶縫製制御処理のS51において、記憶針数カウンタnがテーブルサイズN以上となったと判断された場合には(S51:YES)、これ以上縫目履歴テーブルSTに縫目の座標情報を記憶することができない。そこで、縫製停止スイッチ22のステータスがONとされる(S58)。つまり、強制的に縫製を停止するために、縫製停止スイッチ22が操作された状態とする。そして、縫製処理へ戻る。縫製処理では、S22において、縫製停止スイッチ22のステータスがONであるので、縫製停止スイッチ22が操作された状態であると判断され(S22:YES)、縫製停止のための一連の処理が行われる(S31〜S36)。
次に、図10のフローチャートを参照して、履歴再生縫製制御処理について説明する。まず、再生針数カウンタiの値が合計針数S以上となったか否かの判断が行われる(S71)。再生針数カウンタiの値が合計針数S以上でなければ(S71:NO)、まだ再生すべき縫目があるので、縫製のための準備として、押え足39が上がっている場合には(S72:YES)、押え足昇降パルスモータ143が駆動されて押え足39が下げられ(S73)、送り歯180が下がっている場合には(S74:YES)、送り歯180が上げられる(S75)。そして、ミシンモータ91が回転される(S76)。
そして、縫目履歴テーブルSTi(Xi,Yi)が読み出され、加工布送り量M(Xm,Ym)として、加工布送り量記憶エリア637に記憶される。そして、加工布送り量M(Xm,Ym)を引数として、加工布送り処理が行われる(S78、図11参照)。この加工布送り処理では、縫目履歴テーブルSTiの値に基づいて送り歯180を移動されることにより加工布が移動され、1つの縫目が形成される。この加工布送り処理については、後述する。加工布送り処理が行われて縫目が形成されると(S78)、再生針数カウンタiに「1」が加算される(S79)。そして、縫製処理へ戻る。
図8に示すように縫製処理では、履歴再生紙所処理が終了すると(S26)、S22へ戻り、繰り返しS22,S23,S24,S26の処理が行われ、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目が再生縫製される。そして、履歴再生縫製制御処理において、再生針数カウンタiが合計針数S以上となったら(S71:YES)、縫製停止スイッチ22のステータスがONとされ(S80)、縫製処理のS22においてYESと判断されて、縫製停止の処理が行われる(S31〜S36)。そして、メイン処理へ戻る。
ここで、図11のフローチャートを参照して、加工布送り処理について説明する。まず、引数M(Xm,Ym)が送り歯180を移動させるためのモータ駆動量(X´,Y´)に変換される(S91)。具体的には、Xmが左右動用パルスモータ401の駆動量X´に変換され、Ymが前後動用パルスモータ201の駆動量Y´に変換される。そして、縫針7の針位置が針上であるか否かの判断が、針上センサ56の出力値に基づいて行われる(S92)。針位置が針上でない間は繰り返し針位置の判断が行われる(S92:NO,S92)。つまり、針位置が針上となるのを待機する。
針位置が針上となったら(S92:YES)、左右動用パルスモータ401がS91で算出された駆動量だけ駆動するように、駆動回路74に指示が与えられ、送り歯180が移動される(S93)。そして、前後動用パルスモータ201がS91で算出された駆動量だけ駆動するように、駆動回路73に指示が与えられ、送り歯180が移動される(S94)。そして、縫針7が針下であるか否かの判断が針下センサ57の出力値に基づいて行われる(S95)。針位置が針下でない間は繰り返し針位置の判断が行われる(S95:NO,S95)。つまり、針位置が針下となるのを待機する。
針位置が針下となったとき(S95:YES)、送り歯180は針板33の上面よりも沈下した状態であり、このとき、送り歯180が基準位置に戻されて(S96)、加工布送り処理は終了する。なお、基準位置とは、送り歯180の動作初期位置であって加工布の針落ち点が(0,0)となる位置に相当する。送り歯180は、駆動量X´,駆動量Y´だけ戻される。つまり、−Xmに応じた駆動量だけ左右動用パルスモータ401が駆動され、−Ymに応じた駆動量だけ前後動用パルスモータ201が駆動される。
以上のようにして、加工布送り処理では、針位置が針上となるのを待機して(S92)、針上となり加工布が移動可能となったら、送り歯180を移動させることにより加工布を移動させ(S93,S94)、針位置が針下となるのを待機する(S95)。このような動作により、引数Mにより指示された長さ及び方向の縫目が形成される。
以上のようにして、第一の実施の形態では、「練習モード」中に縫製開始スイッチ21により縫製開始の指示が行われて、縫製が行われると、縫目の位置を特定できる座標情報が縫目履歴テーブルSTに記憶される。そして、縫目履歴テーブルSTに縫目の座標情報が記憶されている状態で縫製開始スイッチ21により縫製開始の指示が行われると、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目が再生縫製される。よって、練習モードに設定し、練習用の布で縫製を行い、上手く縫製できた場合には本番用の布に対して再生縫製を行うことができる。これにより、本番用の布には好ましい縫製を再現することができる。
なお、本発明のミシン及びミシン制御プログラムは、上記した第一の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。なお、上記実施の形態では、縫目履歴テーブルSTの配列を指定する記憶針数カウンタnは、メイン処理のS10において、練習モードに切り替えられた際にクリアされている。つまり、練習モードに切り替えられた後に最初に実施された縫製の縫目の記録が縫目履歴テーブルSTに記憶される。よって、練習用の布で縫製を行った結果が好ましくない場合には、練習モードを一度通常モードに切り替え、再度練習モードとすればよい。なお、縫目履歴テーブルSTの情報をクリアするクリアスイッチを設けたり、液晶ディスプレイ15にクリアボタンを設けたりして、ユーザの指示に基づいて記憶針数カウンタnをクリアしてもよい。
次に、図12乃至図14を参照して、第二の実施の形態について説明する。第二の実施の形態のミシンでは、第一の実施の形態のミシンの機能に加えて、反転縫製機能を備えている。反転スイッチが操作されて、反転縫製の指示が行われると、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目を辿って反転縫製が行われる。この反転縫製で形成された縫目も縫目履歴テーブルSTに記憶される。
第二の実施の形態のミシン1の物理的構成及び電気的構成は第一の実施の形態のミシン1とほぼ同様であるので、説明を援用して省略する。第二の実施の形態のミシン1では、縫製停止スイッチ22の右隣に反転スイッチ23が設けられている(図1参照)。この反転スイッチ23は、加工布を通常とは逆方向である後方から前方へ送るためのスイッチであり、入力インターフェイス65に接続されている(図4参照)。次に、第一の実施の形態と異なるRAM63の記憶エリアの構成について説明する。図12は、RAM63の構成を示す模式図である。
図12に示すように、RAM63には、練習モードフラグ記憶エリア631,縫目履歴テーブル記憶エリア632,記憶針数カウンタ記憶エリア633,合計針数記憶エリア634,再生針数カウンタ記憶エリア635,加工布移動量記憶エリア636,加工布送り量記憶エリア637,モータ駆動量記憶エリア638,反転中フラグ記憶エリア639,反転カウンタ記憶エリア640等が設けられている。なお、RAM63には図示外の各種記憶エリアも設けられている。反転中フラグ記憶エリア639には、反転スイッチ23が押下されている際に、反転中であるとして「1」が記憶され反転フラグが「ON」とされる。そして、反転スイッチ23が押下されていない際には、反転中でないとして「0」が記憶され、反転フラグが「OFF」とされる。そして、反転カウンタ記憶エリア640には、反転可能な針数を減算する反転カウンタが記憶される。第一の実施の形態と同様の記憶エリア631〜638については説明を援用して省略する。
次に、図13及び図14のフローチャートを参照して、第二の実施の形態のミシン1の動作について説明する。なお、メイン処理は第一の実施の形態のメイン処理(図7参照)と同様であり、メイン処理の中で実施される縫製処理(図8参照)の一部が第一の実施の形態の縫製処理と異なる。そこで、本第二の実施の形態では、縫製処理についてのみ説明する。図13は第二の実施の形態の縫製処理のフローチャートであり、図14は、縫製処理の中で実施される反転縫製制御処理のフローチャートである。メイン処理の縫製処理と異なる部分は、図13のS116,S117,S119〜S122である。
図13に示すように、縫製処理では、第一の実施の形態と同様にまず縫製準備が行われ(S111)、縫製停止スイッチ22が操作されたか否かの判断が行われる(S112)。縫製停止スイッチ22が操作されていなければ(S112:NO)、現在「練習モード」であるか否かの判断が行われる(S113)。通常モードである場合には(S113:NO)、ミシンモータ91が駆動され、通常の縫製動作が行われる(S114)。そして、S111へ戻り、縫製停止スイッチ22が操作されるまで(S112:YES)、繰り返しS112,S113,S114の処理が行われる。
一方、練習モードとされている場合には(S113:YES)、合計針数Sが「0」であるか否かにより、縫目履歴テーブルSTに縫目の履歴が記憶され、記録が行われていないか、いるかの判断が行われる(S115)。合計針数Sが「0」であれば、まだ縫目が記録されていないので(S115:YES)、縫目を記録するための処理が行われる。そこで、反転スイッチ23が押下されて、反転縫製の指示が行われているか否かの判断が行われる(S116)。反転スイッチ23が押下されていなければ(S116:NO)、通常の向きに縫製が行われるので、反転中フラグがOFFとされ(S117)、記憶縫製制御処理が行われる(S118、図9参照)。そして、S111へ戻る。
また、反転スイッチ23が押下されている場合には(S116:YES)、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目を辿って反転縫製が行われる。そこで、まず、反転中フラグがONであるか否かの判断が行われ(S119)、反転中フラグがONでなくOFFであれば(S119:NO)、反転中フラグがONとされる(S120)。そして、反転カウンタrに記憶針数カウンタnの値が記憶される(S121)。つまり、最後に記憶された縫目履歴テーブルSTの配列を示す値が反転カウンタrに記憶される。そして、反転履歴縫製処理が行われる(S122、図14参照)。
ここで、図14のフローチャートを参照して、反転縫製処理について説明する。まず、反転カウンタrが「0」であるか否かの判断が行われる(S171)。反転カウンタrが「0」でなければ(S171:NO)、辿る縫目がまだ残されている。そこで、記憶針数カウンタnの値が縫目履歴テーブルSTのテーブルサイズN以上となったか否かの判断が行われる(S172)。記憶針数カウンタnの値がテーブルサイズN以上でなければ(S172:NO)、まだ縫目の座標情報を記憶することができる。そこで、押え足39が下がっていない場合には(S173:NO)、押え足昇降パルスモータ143が駆動されて押え足39が下げられ(S174)、送り歯が下がっている場合には(S175:YES)、送り歯180が上げられる(S176)。そして、ミシンモータ91の回転の指示が駆動回路72に対して行われる(S177)。
次いで、縫目履歴テーブルSTr−1が読み出され、Xr−1及びYr−1の符号を変えた数である反数が、加工布送り量M(Xm,Ym)とされ、加工布移動量記憶エリア636に記憶される(S178)。つまり、Xm=−Xr−1,Ym=−Yr−1とされる。そして、加工布送り量Mを引数として、加工布送り処理が行われる(S179、図11参照)。加工布送り処理が行われて、縫目が形成されたら、縫目履歴テーブルSTにその縫目の情報が記憶される(S180)。つまり、STn(Xn,Yn)にXm(Xm,Ym)=(−Xr−1,−Yr−1)が記憶される。そして、記憶針数カウンタnに「1」が加算され(S181)、反転カウンタrから「1」減算される(S182)。そして、縫製処理へ戻る。
そして、反転スイッチ23の押下が継続されている場合には、縫製処理において、縫製停止スイッチ22が押下されておらず(S111:NO)、練習モード中であり(S113:YES)、合計針数Sは「0」でなく(S115:YES)、反転スイッチ23が押下されていると判断される(S116)。そして、すでに反転フラグはONとなっているので(S119:YES)、そのまま反転縫製制御処理が行われる(S122、図14参照)。そして、繰り返しS111,S113,S115,S116,S119,S122の処理が行われて、反転縫製制御処理において、反転カウンタrが「0」となれば(S171:YES)、すべての縫目を辿ってしまい、もう辿る縫目がないということなので、ミシンモータ91の回転が停止され(S184)、縫製処理へ戻る。また、繰り返し111,S113,S115,S116,S119,S112の処理が行われて、反転縫製制御処理において、記憶針数カウンタnがテーブルサイズN以上となれば(S172:YES)、これ以上縫目履歴テーブルSTに縫目を記憶することはできないので、ミシンモータ91の回転が停止され(S184)、縫製処理へ戻る。
以上のようにして、第二の実施の形態においても、第一の実施の形態と同様に、練習モードに設定し、練習用の布で縫製を行い、上手く縫製できた場合には本番用の布に対して再生縫製を行うことができる。これにより、本番用の布に好ましい縫製を再現することができる。さらに、第二の実施の形態では、反転スイッチ23が操作された際には、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目を辿って、すでに形成されている縫目の上に折り返しの縫目を形成することができる。したがって、折り返し縫いを行っても、すでに形成されている縫目から外れた縫目を形成してしまうことがなく、美しい縫目を形成することができる。
次に、図15乃至図27を参照して、第三の実施の形態について説明する。第三の実施の形態のミシンでは、第一の実施の形態のミシンの機能に加えて、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目を編集する縫目編集機能を備えている。第三の実施の形態のミシン1の物理的構成は第一の実施の形態と同様であり、電気的構成は第一の実施の形態のミシン1とほぼ同様であるので、説明を援用して省略する。ここでは、第一の実施の形態と異なるRAM63に設けられている記憶エリアについてのみ説明する。図15は、RAM63の構成を示す模式図である。
図15に示すように、RAM63には、練習モードフラグ記憶エリア631,縫目履歴テーブル記憶エリア632,記憶針数カウンタ記憶エリア633,合計針数記憶エリア634,再生針数カウンタ記憶エリア635,加工布移動量記憶エリア636,加工布送り量記憶エリア637,モータ駆動量記憶エリア638,編集縫目番号記憶エリア641,移動前座標情報記憶エリア642,移動後座標情報記憶エリア643等が設けられている。なお、RAM63には図示外の各種記憶エリアも設けられている。編集縫目番号記憶エリア641には、縫目履歴テーブルSTにおいて、編集される縫目が記憶されている配列の番号が記憶され、移動前座標情報記憶エリア642には、縫目を移動させる際に移動前の縫目の座標情報が記憶され、移動後座標情報記憶エリア643には、縫目を移動させる際に移動後の縫目の座標情報が記憶される。第一の実施の形態と同様の記憶エリア631〜638については説明を援用して省略する。
次に、図16乃至図22を参照して、縫目の編集の操作について説明する。図16は、編集指示が行われた際に液晶ディスプレイ15に表示される編集画面100を示す模式図である。そして、図17は、編集前の縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図であり、図18は、縫目の終点が指定された状態の縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図であり、図19は、針落ち点を移動させた縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図である。そして、図20は、針落ち点を削除した縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図である。そして、図21は、針落ち点が追加された縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図であり、図22は、追加された針落ち点を移動させた縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図である。
まず、図16を参照して、編集画面100について説明する。この編集画面100は、液晶ディスプレイ15に通常表示されているメニュー画面(図示外)において「編集」ボタンが選択されると、メニュー画面に替わって表示される。なお、上述したように、液晶ディスプレイ15の上には、タッチパネル26が設けられており、このタッチパネル26に対するユーザの接触からミシン1への入力が行われる。
図16に示すように、編集画面100の下部には、変更ボタン103,追加ボタン104,削除ボタン105,編集終了ボタン106が設けられている。そして、編集画面100のボタン群の上部には、縫目表示領域101が設けられている。そして、縫目表示領域101には、縫目履歴テーブルSTに記録されている縫目を示す縫目画像102が表示される。本第三の実施の形態では、図16に示すように縫目画像102において縫目は線で表され、縫目の端点である針落ち点は点(丸印)で表されるものとする。なお、図17乃至図21に示す縫目画像では、縫製の進行方向がわかるように、縫目の線に矢印が付与してある。矢印の起点が縫目の始点であり、終点が縫目の終点である。
次に、図17乃至図19を参照して、縫目の変更について説明する。まず、変更したい縫目を選択する。この縫目の選択は、液晶ディスプレイ15の上面に配置されているタッチパネル26の縫目表示領域101に対応する位置をタッチする。すると、選択された縫目を示す線が太くなり、その縫目の終点を示す丸印が他の針落ち点を示す丸印よりも大きくなる。図17に示す例では、4本の縫目が表示されており、それぞれ縫目履歴テーブルSTm−1〜STm+2に記憶されている縫目である。そして4本の縫目のうちの2番目の縫目(STm)が変更する縫目として選択されている。そして、変更ボタン103を選択する。そして、縫目の終点の移動先としたい位置を、縫目表示領域101に対応する領域内でタッチパネル26をタッチして指定する(図18参照)。すると、指定された移動先位置に選択された針落ち点が移動される(図19参照)。
次に、図16、図17、図20を参照して、縫目の削除について説明する。縫目を削除する場合にも、変更する場合と同様に、まず、削除したい縫目を選択する。ここでは、図17に示すSTmの配列の示す縫目が選択されたとする。そして、削除ボタン105を選択する。すると、図20に示すように、m番目の縫目は削除されて、m−1番目の縫目の終点と、m+1番目の縫目の終点とを結んだ線がm番目の縫目とされる。そして、m+2番目の縫目がm+1番目の縫目とされる。以下、m+3番目の縫目以降も一つずつ縫目の番号が繰り上がる。
次に、図16、図17、図21、図22を参照して、縫目の追加について説明する。まず、縫目を追加したい位置の縫目を選択する。ここでは、図17に示すSTmの配列の示す縫目が選択されたとする。そして、追加ボタン104を選択する。すると、選択された縫目の終点に、長さ「0」の縫目がm+1番目の縫目として作成される(図21参照)。つまり、m番目の縫目の終点は、m+1番目の縫目の始点であり、m+1番目の縫目の終点であり、m+2番目の縫目の始点でもある。そして、m番目の縫目を「変更」すれば、長さを持った縫目となる。つまり、STmを選択し、変更ボタン103を選択し、縫目の終点の移動先を指定すればよい(図22参照)。
次に、図23乃至図24のフローチャートを参照して、第三の実施の形態のミシン1の動作について説明する。図23は、第三の実施の形態のメイン処理のフローチャートであり、図24は、第三の実施の形態のメイン処理の中で行われる履歴編集処理のフローチャートであり、図25は、履歴編集処理の中で行われる変更処理のフローチャートであり、図26は、履歴編集処理の中で行われる削除処理のフローチャートであり、図27は、履歴編集処理の中で行われる追加処理のフローチャートである。なお、メイン処理で行われる縫製処理は第一の実施の形態の縫製処理(図8参照)と同様であるので、説明を援用して省略する。メイン処理で第一の実施の形態と異なるのは、S303,S308,S309である。
図23に示すように、メイン処理では、第一の実施の形態と同様に、まずミシンの初期設定が行われる(S301)。そして、電源OFFの指示が行われていなければ(S302:NO)、編集ボタンが選択されて、縫目の編集の指示が行われたか否かの判断が行われる(S303)。そして、編集の指示が行われていなければ(S303:NO)、モード切替スイッチ59の操作が行われて、練習モードと通常モードとの切替の指示が行われたか否かの判断が行われる(S304)。モード切替スイッチ59が操作されていれば(S304:YES)、「練習モード」である場合には(S310:YES)、練習モードフラグがOFFとされて「通常モード」とれる(S313)。「通常モード」である場合には(S310:NO)、練習モードフラグがONとされて「練習モード」とされ(S311)、記憶針数カウンタn及び合計針数Sが初期値の「0」とされる(S312)。そして、S302へ戻る。
また、モード切替スイッチ59が操作されていない場合には(S304:NO)、縫製開始スイッチ21が操作されたか否かの判断が行われる(S305)。縫製開始スイッチ21の操作が行われていなければ(S305:NO)、所定時間待機されて(S307)、S302へ戻る。また、縫製開始スイッチ21が操作されて、縫製開始の指示が行われた場合には(S305:YES)、縫製処理が行われる(S306、図8参照)。そして、縫製処理が終了したら、S302へ戻る。なお、S302において、電源スイッチ58が操作されて、電源OFFの指示が行われた場合には(S302:YES)、終了処理が行われて(S316)、メイン処理は終了し、ミシン1の電源がOFFされる。
また、S303において、編集ボタンが選択された場合には(S303:YES)、まず、練習モードであるか否かの判断が行われる(S308)。練習モード中でなければ(S308:NO)、編集する縫目の履歴は縫目履歴テーブルSTに記憶されていないので、何もせずにS304へ進む。また、練習モード中であれば(S308:YES)、履歴編集処理が行われる(S309、図24参照)。そして、S302へ戻る。
ここで、図24乃至図27のフローチャートを参照して、履歴編集処理について説明する。ここでは、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目の編集指示に対する処理が行われる。まず、合計針数Sが「0」であるか否かの判断が行われる(S331)。合計針数Sが「0」である場合には(S331:YES)、縫目履歴テーブルSTに縫目の座標情報が記憶されていないので、編集する縫目も存在しない。そこで、本処理は終了し、メイン処理へ戻る。
合計針数Sが「0」でなければ(S331:NO)、編集する縫目が存在するので編集画面100が表示される(S332)。この編集画面100の編集領域にはST0〜STS−1の縫目、つまり、縫目履歴テーブルSTに記憶されているすべての縫目が表示される。そして、編集終了ボタン106が選択されたか否かの判断が行われる(S333)。タッチパネル26において、編集終了ボタン106に対応した位置に接触を検知したら、編集終了ボタン106が選択されたとして(S333:YES)、メイン処理へ戻る。
また、編集終了ボタン106が選択されなければ(S333:NO)、縫目表示領域101に表示されている縫目が選択されたか否かの判断が行われる(S334)。タッチパネル26において、縫目表示領域101に表示されている縫目画像102に対応した位置に接触を検知したら、縫目が選択されたとして(S334:YES)、編集すると選択された縫目(以下、「編集縫目」という)の番号が編集縫目番号記憶エリア641に記憶される(S335)。ここでは、縫目表示領域101に表示されている編集縫目の線が太く表示され、編集縫目の始点を示す点が大きく表示される処理も行われる。
そして、変更ボタン103が選択されたか否かの判断が行われる(S336)。変更ボタン103が選択されたら(S336:YES)、変更処理が行われる(S341、図25参照)。そして、S331へ戻る。また、変更ボタン103が選択されておらず(S336:NO)、削除ボタン105が選択されていたら(S337:YES)、削除処理が行われる(S342、図26参照)。そして、S331へ戻る。また、削除ボタン105も操作されておらず(S337:NO)、追加ボタン104が選択されていたら(S338:YES)、合計針数Sがテーブルサイズと等しいか否かの判断が行われる(S343)。合計針数SがテーブルサイズNに等しければ(S343:YES)、これ以上縫目を記憶することができないので、そのままS331へ戻る。合計針数Sがテーブルサイズに等しくなければ(S343:NO)、縫目を追加することができるので、追加処理が行われる(S344、図27参照)。そして、S331へ戻る。
S331では、合計針数Sが「0」であるか否かの判断が行われ(S331)、合計針数Sが「0」である場合には(S331:YES)、縫目がすべて削除されてしまっていることになるので、本処理は終了し、メイン処理へ戻る。合計針数Sが「0」でなければ(S331:NO)、編集画面100が表示される(S332)。ここで、変更されたり(S341)、削除されたり(S342)、追加されたりした(S343)、編集後の縫目履歴テーブルSTの縫目画像102が縫目表示領域101に表示されることとなる。そして、編集終了ボタン106が選択されていれば(S333:YES)、本処理は終了し、メイン処理へ戻る。また、変更ボタン103、削除ボタン105、追加ボタン104のいずれも選択されなかった場合には(S336:NO、S337:NO、S338:NO)、S333へ戻る。
以上のようにして、編集終了ボタン106が選択されるまで(S333:YES)、S331〜S338,S341,S342,S343の処理が繰り返し行われ、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目が編集される。
ここで、図25を参照して、変更処理について詳述する。変更処理では、まず、縫目の終点の移動先となる位置の入力がタッチパネル26から受け付けられ、縫目の始点から終点へのX座標の変化量Xnew、Y座標の変化量Ynewが算出され、移動後座標情報記憶エリア643にNEW(Xnew,Ynew)として記憶される(S361)(図18参照)。そして、編集縫目であるm番目の縫目の座標情報STm(Xm,Ym)が、移動前座標情報記憶エリア642にOLD(Xold,Yold)として記憶される(S362)(図18参照)。そして、STm(Xm,Ym)にNEW(Xnew,Ynew)が記憶される(S363)(図19参照)。そして、mが合計針数S−1以上であるか否かの判断が行われる(S364)。mが合計針数S−1以上であれば(S364:YES)、編集縫目は最後の縫目であるので、次の縫目の始点が変わり、座標情報STm+1を変更する必要はない。よって変更処理は終了し、履歴編集処理へ戻る。
また、mが合計針数S−1以上でなければ(S364:NO)、次の縫目の始点が変わるので、STm+1の座標情報を変更する必要がある。新たなSTm+1(Xm+1,Ym+1)が算出される(S365)(図19参照)。具体的には、Xm+1にXoldが加算され、Xnewを減算することにより、新たなSTm+1が算出される。さらに、Ym+1にYoldが加算され、Ynewを減算することにより、新たなSTm+1が算出される。そして、変更処理は終了し、履歴編集処理へ戻る。
以上のようにして、変更処理では、編集縫目の終点の移動先の入力を受け付け、座標情報STmを変更させて編集縫目の終点を移動させると共に、次の縫目の始点も移動される。そして、次の縫目の終点が元の位置となるように、新たな始点からの座標情報STm+1が算出される。
次に、図26を参照して、削除処理について詳述する。削除処理では、まず、mが合計針数S−1以上であるか否かの判断が行われる(S371)。mが合計針数S−1以上である場合には(S371:YES)、最後の縫目が編集縫目として選択されているので、合計針数Sから「1」減算される(S374)。これにより以後、m番目の縫目はないものと処理されることとなる。そして、削除処理は終了し、履歴編集処理へ戻る。
また、mが合計針数S−1以上でない場合には(S371:NO)、m番目の縫目が削除されるので、m+1番目の縫目の始点がm−1番目の縫目の終点となる。そこで、新たなSTm+1(Xm+1,Ym+1)が算出される(S372)(図20参照)。具体的には、Xm+1にXmが加算されYm+1にYmが加算される。そして、STm+1からSTS−1までの配列が、1つ前へ移動され、繰り上げられる(S373)。つまり、STm+1の座標情報はSTmに記憶され、STm+2の座標情報はSTm+1に記憶され、STS−1の座標情報はSTS−2に記憶される。そして、合計針数Sから「1」減算される(S374)。そして、削除処理は終了し、履歴編集処理へ戻る。以上のようにして、削除処理ではm番目の編集縫目が削除され、m−1番目の終点とm+1番目の始点を結ぶ線分が新たな縫目とされる。
次に、図27を参照して、追加処理について詳述する。追加処理では、まず、mが合計針数S−1に等しいか否かの判断が行われる(S381)。mが合計針数S−1に等しくない場合には(S381:NO)、m番目の縫目の次に縫目が追加されるので、STm+1からSTS−1までの配列が1つ後ろに移動され、繰り下げられる(S382)。つまり、STm+1の座標情報はSTm+2に記憶され、STm+2の座標情報はSTm+3に記憶され、STS−1の座標情報はSTSに記憶される。そして、追加された縫目は長さ「0」の縫目として、STm+1が(0,0)とされる(S383)。そして、縫目が1つ増えたので、合計針数Sに「1」が加算されて(S384)、追加処理は終了し、履歴編集処理へ戻る。
一方、mが合計針数S−1に等しい場合には(S371:YES)、最後の縫目が編集縫目として選択されているので、最後尾に縫目が追加されることとなる。そこで、STm+1が(0,0)とされ(S383)、合計針数Sに「1」が加算されて(S384)、追加処理は終了し、履歴編集処理へ戻る。以上のようにして、追加処理では、編集縫目の次に長さが「0」の縫目が1つ追加される。
なお、上記第三の実施の形態においても、第一の実施の形態と同様に、練習モードに設定し、練習用の布で縫製を行い、上手く縫製できた場合には本番用の布に対して再生縫製を行うことができる。これにより、本番用の布に好ましい縫製を再現することができる。さらに、第三の実施の形態では、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目を変更することができるので、ユーザが形成した縫目が納得のゆくものでなかったとしても、修正することができるので、本番で美しい縫目を形成することができる。
また、上記第三の実施の形態では、編集の内容として「変更」、「削除」、「追加」という基本的な内容のみを記載したが、これらの基本編集を組み合わせて多様な編集メニューを作成してもよいことはいうまでもない。例えば、縫目の長さ(ピッチ)を均等にさせてもよい。これには、選択された縫目の長さの平均を算出し、選択された縫目の長さが平均値となるように「変更」すればよい。また、ユーザが望ましい軌跡(ライン)を入力し、そのラインに近づくように「変更」してもよい。また、例えば、選択された縫目又は縫目群を回転させてもよい。この場合には、選択された縫目の終点の座標を計算し、移動させればよい。また、「追加」では、長さのない縫目を追加するのではなく、編集縫目上の所定の点(例えば中点)を編集縫目の終点、追加された縫目の始点とし、編集縫目のもともとの終点を追加された縫目の終点とするようにしてもよい。
次に、図28乃至図30を参照して、第四の実施の形態について説明する。第四の実施の形態のミシンでは、第三の実施の形態のミシンの機能に加えて、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目にゆらぎを加える機能を備えている。第四の実施の形態のミシン1の物理的構成は第一の実施の形態と同様であり、電気的構成は第一の実施の形態のミシン1とほぼ同様であるので、説明を援用して省略する。ここでは、第一の実施の形態と異なるRAM63に設けられている記憶エリアの構成についてのみ説明する。図28は、RAM63の構成を示す模式図である。
図28に示すように、RAM63には、練習モードフラグ記憶エリア631,縫目履歴テーブル記憶エリア632,記憶針数カウンタ記憶エリア633,合計針数記憶エリア634,再生針数カウンタ記憶エリア635,加工布移動量記憶エリア636,加工布送り量記憶エリア637,モータ駆動量記憶エリア638,編集縫目番号記憶エリア641,移動前座標情報記憶エリア642,移動後座標情報記憶エリア643,ゆらぎフラグ記憶エリア644,ゆらぎ量記憶エリア645等が設けられている。なお、RAM63には図示外の各種記憶エリアも設けられている。
ゆらぎフラグ記憶エリア644には、自動ゆらぎモードであるか否かを示す値が記憶される。具体的には、「1」が記憶されている場合には、ゆらぎフラグが「ON」であり、自動ゆらぎモードであることを示している。また、「0」が記憶されている場合には、ゆらぎフラグが「OFF」であり、自動ゆらぎモードでないこと示している。この自動ゆらぎモードフラグは、メニュー画面(図示外)に設けられている自動ゆらぎモードボタンの選択(押下)により切り替えられる。そして、ゆらぎ量記憶エリア645には、縫目のゆらぎ量が記憶される。なお、第一の実施の形態と同様の記憶エリア631〜638、第三の実施の形態と同様の記憶エリア641〜643については説明を援用して省略する。
次に、図29及び図30のフローチャートを参照して、第四の実施の形態のミシン1の動作について説明する。図29は、第四の実施の形態のメイン処理のフローチャートであり、図30は、縫製処理の中で実施される履歴再生縫製制御処理のフローチャートである。第四の実施の形態のメイン処理は、図29に示すS403,S411〜S413の処理が第三の実施の形態のメイン処理(図23参照)と異なる部分である。そして、縫製処理(S407)は第一の実施の形態の縫製処理(図8参照)と同様であるが、縫製処理の中で行われる履歴再生縫製制御処理は異なる。よって、この第四の実施の形態では、メイン処理及び履歴再生縫製制御処理について説明する。
図29に示すように、メイン処理では、第三の実施の形態と同様に、まずミシンの初期設定が行われる(S401)。そして、電源OFFの指示が行われていなければ(S402:NO)、自動ゆらぎモードボタンが選択されたか否かの判断が行われる(S403)。自動ゆらぎモードボタンが選択されていれば(S403:YES)、現在自動ゆらぎモードであるか否かの判断が行われる(S411)。ゆらぎフラグ記憶エリア644に記憶されているゆらぎフラグがONであり、自動ゆらぎモードであれば(S411:YES)、ゆらぎフラグがOFFとされる(S412)。また、ゆらぎフラグがOFFであれば(S411:NO)、ゆらぎフラグがONとされる(S413)。そして、S402へ、戻る。
また、自動ゆらぎモードボタンが選択されていなければ(S403:NO)、編集ボタンが選択されて、縫目の編集の指示が行われたか否かの判断が行われる(S404)。そして、編集の指示が行われていなければ(S404:NO)、モード切替スイッチ59の操作が行われて、練習モードと通常モードとの切替の指示が行われたか否かの判断が行われる(S405)。モード切替スイッチ59が操作されていれば(S405:YES)、「練習モード」である場合には(S410:YES)、「通常モード」とれる(S413)。「通常モード」である場合には(S410:NO)、「練習モード」とされ(S411)、記憶針数カウンタn及び合計針数Sが初期値の「0」とされる(S412)。そして、S402へ戻る。
また、モード切替スイッチ59が操作されていない場合には(S405:NO)、縫製開始スイッチ21が操作されたか否かの判断が行われる(S406)。縫製開始スイッチ21の操作が行われていなければ(S406:NO)、所定時間待機されて(S408)、S402へ戻る。また、縫製開始スイッチ21が操作されて、縫製開始の指示が行われた場合には(S406:YES)、縫製処理が行われる(S407、図8参照)。そして、縫製処理が終了したら、S402へ戻る。なお、S402において、電源スイッチ58が操作されて、電源OFFの指示が行われた場合には(S402:YES)、終了処理が行われて(S425)、メイン処理は終了し、ミシン1の電源がOFFされる。
また、S403において、編集ボタンが選択された場合には(S404:YES)、練習モード中でなければ(S416:NO)、編集する縫目の履歴は縫目履歴テーブルSTに記憶されていないので、何もせずにS405へ進む。また、練習モード中であれば(S416:YES)、履歴編集処理が行われる(S417、図24参照)。そして、S402へ戻る。以上のように、メイン処理では自動ゆらぎモードボタンの選択により、自動ゆらぎモードのOFF/ONが切り替えられる。
次に、図30を参照して、第四の実施の形態の履歴再生縫製制御処理について説明する。履歴再生縫製制御処理では、第一の実施の形態の履歴再生縫製制御処理(図10参照)と同様に、まず、再生針数カウンタiの値が合計針数S以上となったか否かの判断が行われる(S471)。再生針数カウンタiの値が合計針数S以上でなければ(S471:NO)、まだ再生すべき縫目があるので、縫製のための準備として、押え足39が上がっている場合には(S472:YES)、押え足昇降パルスモータ143が駆動されて押え足39が下げられ(S473)、送り歯が下がっていない場合には(S474:NO)、送り歯180が下げられ(S475)、ミシンモータ91を回転させる(S476)。
そして、縫目履歴テーブルSTiの値が読み出され、加工布の送り量M(Xm,Ym)として、加工布送り量記憶エリア637に記憶される(S477)。そして、ゆらぎフラグがONであるか否かにより、自動ゆらぎモードであるか否かの判断が行われる(S478)。ゆらぎフラグがOFFであり、自動ゆらぎモードでなければ(S478:NO)、縫目にゆらぎを与えないので、そのままS481へ進み、送り量M(Xm,Ym)が引数として与えられて加工布送り処理が行われる(S481、図11参照)。一方、自動ゆらぎモードであれば(S478:YES)、ゆらぎ量F(Xf,Yf)が算出される(S479)。このゆらぎ量Fは、周知の乱数発生プログラムを用いて所定範囲内の乱数が生成される。この乱数発生プログラムは、所定の数値を与えて乱数を取得するものであってもよいし、ノイズ信号等に基づいて乱数を取得する物理乱数発生装置によるもの(例えば、特開平11−85472)を用いてもよい。なお、乱数の生成範囲は、例えば、縫目の長さ(ピッチ)に基づいて決定すればよく、「−0.1×ピッチ〜0.1×ピッチ」などとすればよい。そして、算出されたゆらぎ量が加工布送り量Mに加算されて、ゆらぎが与えられる(S480)。具体的には、「Xm=Xm+Xf」,「Ym=Ym+Yf」とされる。そして、S481へ進み、送り量M(Xm,Ym)が引数として与えられて加工布送り処理が行われる(S481、図11参照)。
S481の加工布送り処理では、縫目履歴テーブルSTiの値に基づいて送り歯180を移動されることにより加工布が移動され、1つの縫目が形成される。そして、再生針数カウンタiに「1」が加算されて、履歴再生縫製制御処理は終了し、縫製処理(図8参照)へ戻る。
以上のようにして、第四の実施の形態においても、第一の実施の形態と同様に、練習モードに設定し、練習用の布で縫製を行い、上手く縫製できた場合には本番用の布に対して再生縫製を行うことができる。これにより、本番用の布に好ましい縫製を再現することができる。さらに、第四の実施の形態では、自動ゆらぎモードの設定が行われ、自動ゆらぎモードとされている場合には、乱数として得られたゆらぎ量Fが加工布送り量Mに加算されることにより、縫目のピッチ、傾きに変化が与えられ、縫目にゆらぎを与えることができる。よって、ゆらぎ量を微小な量(例えば、ピッチの所定割合として10%以内や5%以内、所定量として2mm以内など)のとしておけば、縫目全体の軌跡には大きな変化を与えることなく、縫目全体の雰囲気をやわらいだものとすることができる。
次に、図31乃至図33を参照して、第五の実施の形態について説明する。第五の実施の形態のミシンでは、第一の実施の形態のミシンの機能に加えて、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目の出来を評価する評価機能を備えている。第五の実施の形態のミシン1の物理的構成は第一の実施の形態と同様であり、電気的構成は第一の実施の形態のミシン1とほぼ同様であるので、説明を援用して省略する。ここでは、第一の実施の形態と異なるRAM63に設けられている記憶エリアの構成についてのみ説明する。図31は、RAM63の構成を示す模式図である。
図31に示すように、RAM63には、練習モードフラグ記憶エリア631,縫目履歴テーブル記憶エリア632,記憶針数カウンタ記憶エリア633,合計針数記憶エリア634,再生針数カウンタ記憶エリア635,加工布移動量記憶エリア636,加工布送り量記憶エリア637,モータ駆動量記憶エリア638,ピッチテーブル記憶エリア646,最大値記憶エリア647,最小値記憶エリア648,平均値記憶エリア649,偏差値記憶エリア650,評価値記憶エリア651,評価点数記憶エリア652等が設けられている。なお、RAM63には図示外の各種記憶エリアも設けられている。
ピッチテーブル記憶エリア646には、N個の一次元配列であるピッチテーブルLが記憶されており、縫目履歴テーブルSTに対応して、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目の長さ(ピッチ)が記憶される。最大値記憶エリア647には、ピッチテーブルLに記憶されているピッチの最大値が記憶され、最小値記憶エリア648には、ピッチテーブルLに記憶されているピッチの最小値が記憶され、平均値記憶エリア649には、ピッチテーブルLに記憶されているピッチの平均値が記憶され、偏差値記憶エリア650には、ピッチテーブルLに記憶されているピッチの偏差値(標準偏差)が記憶され、評価値記憶エリア651には、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目の評価値が記憶され、評価点数記憶エリア652には、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目の評価点数が記憶される。第一の実施の形態と同様の記憶エリア631〜638については説明を援用して省略する。
次に、図32及び図33のフローチャートを参照して、第五の実施の形態のミシン1の動作について説明する。なお、第五の実施の形態のメイン処理は、一部が第一の実施の形態のメイン処理(図7参照)と異なる。異なる部分は、S503,S511,S512である。そこで、第五の実施の形態では、メイン処理及びS512で実施される縫目評価処理についてのみ説明し、第一の実施の形態と同様の処理が行われる部分については、説明を援用して省略する。図32は、第五の実施の形態のメイン処理のフローチャートであり、図33は、メイン処理の中で実施される縫目評価処理のフローチャートである。
図32に示すように、メイン処理では、第一の実施の形態と同様に、まずミシンの初期設定が行われる(S501)。そして、電源OFFの指示が行われていなければ(S502:NO)、評価ボタンが選択されたか否かの判断が行われる(S503)。この評価ボタンは、メニュー画面(図示外)に設けられている。評価ボタンが選択されていれば(S503:YES)、現在練習モードであるか否かの判断が行われる(S511)。練習モードであれば(S511:YES)、縫目評価処理が行われる(S512、図33参照)。この縫目評価処理については後述する。そして、S502へ、戻る。
また、評価ボタンが選択されていなければ(S503:NO)、モード切替スイッチ59の操作が行われて、練習モードと通常モードとの切替の指示が行われたか否かの判断が行われる(S504)。モード切替スイッチ59が操作されていれば(S504:YES)、「練習モード」である場合には(S513:YES)、「通常モード」とれる(S516)。「通常モード」である場合には(S513:NO)、「練習モード」とされ(S514)、記憶針数カウンタn及び合計針数Sが初期値の「0」とされる(S515)。そして、S502へ戻る。
また、モード切替スイッチ59が操作されていない場合には(S504:NO)、縫製開始スイッチ21が操作されたか否かの判断が行われる(S505)。縫製開始スイッチ21の操作が行われていなければ(S505:NO)、所定時間待機されて(S506)、S502へ戻る。また、縫製開始スイッチ21が操作されて、縫製開始の指示が行われた場合には(S505:YES)、縫製処理が行われる(S507、図8参照)。そして、縫製処理が終了したら、S502へ戻る。なお、S502において、電源スイッチ58が操作されて、電源OFFの指示が行われた場合には(S502:YES)、終了処理が行われて(S514)、メイン処理は終了し、ミシン1の電源がOFFされる。
ここで、図32のフローチャートを参照して、縫目評価処理について説明する。まず、合計針数Sが「0」であるか否かの判断が行われる(S561)。合計針数Sが「0」であれば(S561:YES)、評価すべき縫目が縫目履歴テーブルSTに記憶されていないということなので、処理を終了し、メイン処理へ戻る。なお、ここで「評価する縫目が記録されていません」等のエラーメッセージを液晶ディスプレイ15に表示させてもよい。
また、合計針数Sが「0」でなく(S561:NO)、評価すべき縫目が縫目履歴テーブルSTに記憶されている場合には、縫目履歴テーブルSTの座標情報に基づいて、各縫目のピッチが算出され、ピッチテーブルLに記憶される(S562)。n番目の縫目のピッチは「Xn2+Yn2」の正の平方根で得られる。そして、縫目履歴テーブルSTnの縫目のピッチはピッチテーブルLnに記憶される。次いで、ピッチの各種統計値が算出される(S563)。具体的には、ピッチテーブルLに記憶されているピッチの最大値が検出されて、最大値記憶エリア647に最大値maxとして記憶され、最小値が検出されて、最小値記憶エリア648に最小値minとして記憶される。さらに、平均値が算出されて、平均値記憶エリア649に平均値μとして記憶され、偏差値が算出されて、偏差値記憶エリア650に偏差値σとして記憶される。
そして、基準偏差値を偏差値σで割った値が評価値Hとして算出され、評価値記憶エリア651に記憶される(S654)。そして、評価値Hに100をかけた値が評価点数Qとして算出される(S565)。次いで、液晶ディスプレイ15に統計値及び評価点数Qが表示される(S566)。そして、本処理は終了し、メイン処理へ戻る。
以上のように、第五の実施の形態においても、第一の実施の形態と同様に、練習モードに設定し、練習用の布で縫製を行い、上手く縫製できた場合には本番用の布に対して再生縫製を行うことができる。これにより、本番用の布に好ましい縫製を再現することができる。さらに、第五の実施の形態では、評価ボタンの選択により、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目の長さを評価することができる。フリーモーション縫製のように、ピッチが揃っている方が美しいとされる縫製を行う場合には、この評価を参考とすることができる。評価が低い場合には、縫目履歴を本番用の加工布に再生せずに再度練習を行い、評価が高ければ本番用の加工布に再生縫製を行うというような判断ができる。
なお、第五の実施の形態では、「線分情報」として「縫目のピッチ」を用い、評価点数Qを算出する際にピッチの偏差値を用いているが、評価点数Qを算出する際には、他の数値を用いてもよいことはいうまでもない。例えば、長さの平均値を用いて所定の長さ(例えば、3mmなど望ましいピッチ)と比較して、その差や比に基づいて点数を決定してもよい。また、所定の範囲に該当する縫目の個数を計数して、その個数に基づいて点数を決定してもよい。なお、所定の長さは予めROM62等に記憶されていたり、プログラム中に記載されていてもよいし、予め記憶されたり記載されたりしている値からユーザが選択してもよいし、ユーザが入力してもよい。
また、「線分情報」として、「縫目のピッチ」でなく、「隣り合った2つの縫目のなす角度」を用いて評価点数を算出してもよい。この場合、STnとSTn+1とに基づいて、n番目の縫目とn+1番目の縫目のなす角θを算出する。この2つの縫目は始点と終点があるのでベクトルと考えることができる。そして、n番目の縫目の終点がn+1番目の縫目の始点となっているが、2つの縫目の始点を同じ点が原点(0,0)となるように考えると、STn(Xn,Yn)はn番目の縫目の終点の座標、STn+1(Xn+1,Yn+1)はn+1番目の終点の座標と捉えることができる。よって、始点を原点に揃えた際の2ベクトルのなす角θ´は180−θとなる。そして、n番目の縫目の長さ(ピッチ)をLn、n+1番目の縫目の長さをLn+1とすると、2つの縫目の内積は、Ln×Ln+1×cosθ´=Xn×Xn+1+Yn×Yn+1とされる。よって、θ´が求められるので、2つの縫目のなす角θも求めることができる。
このようにして算出された角θを用いて、評価点数を算出すればよい。角θの平均値を用いたり、偏差値を求めたりしてもよい。また、所定の角度(例えば90度)と比較して、その差や比に基づいて点数を決定したり、所定の範囲(例えば、90度から180度)に該当する個数を計数して、その個数に基づいて点数を決定したりしてもよい。なお、所定の角度や範囲は予めROM62等に記憶されていたり、プログラム中に記載されていてもよいし、予め記憶されたり記載されたりしている値からユーザが選択してもよいし、ユーザが入力してもよい。また、長さと角度と両方の統計値を用いて評価点数を決定してもよい。
さらに、予め縫製結果として得たい曲線を入力しておき、縫目履歴テーブルSTに記憶されている縫目の近似曲線を算出して、近似曲線と予め入力された曲線とを比較して評価点数を決定してもよい。
次に、図34乃至図47を参照して、第六の実施の形態について説明する。第六の実施の形態のミシンでは、第一の実施の形態〜第五の実施の形態の縫目履歴テーブルSTの構成とは異なり、循環型の構成の縫目履歴循環テーブルSLTが用いられる。また、第六の実施の形態では、練習モード及び通常モードは設けられておらず、常に縫目履歴循環テーブルSLTに縫製の記録が行われる。なお、第二の実施の形態のミシンと同様に反転縫製機能を備えている。
第六の実施の形態のミシン1の物理的構成及び電気的構成は第一の実施の形態のミシン1とほぼ同様であるので、説明を援用して省略する。ここでは、第一の実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。異なる部分は、再生縫製開始スイッチ24並びに針棒釈放機構85が備えられていること、及びRAM63の記憶エリアの構成である。
第六の実施の形態のミシン1には、縫目履歴循環テーブルSLTに記憶されている縫目の再生縫製を指示する再生縫製開始スイッチ24(図1参照)が設けられている。この再生縫製開始スイッチ24は入力インターフェイス65に接続しており(図4参照)、押下された際に入力信号がCPU61へ伝えられる。そして、この再生縫製開始スイッチ24が押下されると、縫目履歴循環テーブルSLT(図41参照)に記憶されている縫目の再生縫製が開始される。
さらに、第六の実施の形態のミシン1では、針棒6から縫針7を釈放して、ミシンモータ91からの動力の伝達を断つ針棒釈放機構85が備えられている。図34は図1のミシン1における針棒上下動機構82の概略構成を示す斜視図であり、図35は針棒釈放機構85及び針振り機構86の要部正面図、図36乃至図39は針棒釈放機構85の針棒釈放動作を示す説明図である。
次に、図34乃至図39を参照しながら、針棒上下動機構82について説明する。図34及び図35に示すように、針棒6は、針棒台34の上下支持部341,342にて滑らかに上下動するように支持されている。針棒6の上下中途部には、針棒爪台30が固定されており、この針棒爪台30に対してピン309を介して針棒爪体31の基端部(上端部)が回動自在に枢支されている(図38及び図39参照)。一方、針棒爪台30の下方には、針棒抱き32が針棒6に対して上下動自在に設けられている。
主軸の先端に設けた天秤クランク27に横向きに突設させたクランクピン28を介して針棒クランクロッド29が連結されており、この針棒クランクロッド29のボス部291に、前記針棒抱き32から突出する軸322が回動可能に嵌挿するように連結されている。そして、この針棒抱き32に凹み形成された係止部321に対して前記針棒爪体31の先端(下端)の係合爪部312が係脱可能に係合される。また、図示しないねじりバネが針棒爪体31の基端部に設けられ、このバネ力が係合爪部312と係止部321との係合状態を保持するように作用する。したがって、図38に示すように、前記係合爪部312が係止部321に係止された状態で、ミシンモータ91の駆動にて、主軸が回転すると、天秤クランク27及び針棒クランクロッド29を介して針棒抱き32に上下運動として伝達され、この上下運動が針棒爪体31及び針棒爪台30を介して針棒6を上下運動させるように伝達されるのである。なお、主軸の回転に連動して前記天秤クランク27に連結される天秤(図示せず)が上下揺動する。
次に、針振り機構86について説明する。前記針棒台34はその上端部343の箇所で、ミシン1のフレーム(図示せず)に固定された支持軸35を介して回動可能に吊支されている。また、針棒台34はその下端部344を図示しないバネにより図35の矢印A方向に付勢されている。図35に示すように、針振りレバー36(図34で図示省略する)はミシン1のフレームに固定された支持軸361にて回動自在に軸支されており、針振りレバー36の下端部362が前記針棒台34の下端部344の側面に当接している。
また、図34に示すように、ミシン1のフレームに針振りパルスモータ95が固定され、この針振りパルスモータ95の回転軸にはカム体37が一体的に回転するように固定されている。図35に示すように、このカム体37の針振り用カム部371が前記針振りレバー36の上端側の当接部363に当接しており、針振りパルスモータ95が作動して、針振り用カム部371が図35の矢印E方向に回動すると、この針振り用カム部371に押されて針振りレバー36の当接部363が矢印C方向に回動する。したがって、前記図示しないバネ付勢力に抗して前記針棒台34はその下端部344が矢印B方向に押される。逆に針振り用カム部371が図35の矢印F方向に回動すると、前記針棒台34はその下端部344が矢印A方向に移動することになる。
次に、針棒釈放機構85の構成について説明する。針棒台34には、支持軸40が針棒6と平行状に支持されており、その支持軸40には釈放レバー41が回動可能に支持されている。前記釈放レバー41の一端に形成された張出部411が前記針棒爪体31の張出部311に当接可能である(図36参照)。また、釈放レバー41の他端に下向き突出させたピン状のカムフォロア419は、前記カム体37のうち針棒釈放用カム部372に当接可能である(図36参照)。
前記支持軸40には、ねじりコイルバネ42のコイル部が支持されており、そのコイル部から延びる係止端が前記釈放レバー41の張出部411に係止され、釈放レバー41はカムフォロア419が針棒釈放用カム部372に当接する向きに付勢される。したがって、針振りパルスモータ95によりカム体37を回動させれば、針棒釈放用カム部372がカムフォロア419に当接して、釈放レバー41がねじりコイルバネ42の付勢力に抗して時計回り方向に回動する(図36、図37参照)。このため、張出部411が針棒爪体31の張出部311を図の右方向に押動させるので、針棒爪体31は係合爪部312が針棒抱き32の係止部321から離間する方向に回動する(図38、図39参照)。このようにして、針棒爪台30と針棒抱き32との駆動連結状態(係合状態)が解除される。なお、前記釈放レバー41の張出部411は、針棒爪体31が針棒抱き32と係合して上下動するときの上下移動領域にわたって形成されているので、針棒6の上下位置にかかわらず針棒釈放の動作を行うことが可能である。
そして、前記針棒爪台30と針棒台34の上端部との間には引っ張りバネPが介装されており、針棒6を常に上方に付勢している。この引っ張りバネPは針棒爪台30と針棒抱き32との駆動連結が解除されたときに針棒6を上方の上死点(針上位置)まで移動させる。つまり、針棒釈放状態のときには、針棒6は針上位置で待機した状態となる。
一方、針振りパルスモータ95を駆動してカムフォロア419を針棒釈放用カム部372から離脱させると、ねじりコイルバネ42の付勢力により釈放レバー41の張出部411が針棒爪体31の張出部311から離れる方向に回動される。このため、針棒爪体31は図示しないねじりバネにより係合爪部312が針棒抱き32の係止部321に係止される。この係止により両者は駆動連結状態とされる。なお、この駆動連結は針棒6の上死点位置(針上位置)において実施される。
以上のように、針棒釈放機構85及び針振り機構86は、針振りパルスモータ95の駆動により作動するように構成されており、後述するCPU61にプログラムを実行させることにより針棒6の釈放動作及び針振り動作を制御することができる。
次に、図40及び図41を参照して、RAM63に設けられている記憶エリアについて説明する。図40は、RAM63の記憶エリアの構成を示す模式図であり、図41は、縫目履歴循環テーブル記憶エリア661の構成を示す模式図である。図40に示すように、RAM63には、縫目履歴循環テーブル記憶エリア661,記憶位置ポインタ記憶エリア662,ボトムポインタ記憶エリア663,反転再生ポインタ記憶エリア664,履歴再生ポインタ記憶エリア665,反転フラグ記憶エリア666等が設けられている。なお、RAM63には図示外の各種記憶エリアも設けられている。
そして、縫目履歴循環テーブル記憶エリア661には、練習モード中に形成された縫目の始点と終点との移動量(X座標及びY座標)を示す座標情報を記録した縫目履歴循環テーブルSLTが記憶される。この縫目履歴循環テーブルSLTは、図41に示すような循環型の配列である。そして、配列要素として、第一の実施の形態〜第五の実施の形態で用いた縫目履歴テーブルSTと同様に「X座標」及び「Y座標」が記憶される。本第六の実施の形態では、縫目履歴循環テーブルSLTは「0」〜「N−1」までのN個の配列が設けられている。なお、Nは、縫目を記憶するのに十分に大きな数(例えば、10000以上)が確保されている。
また、記憶位置ポインタ記憶エリア662には、記憶位置ポインタnpが記憶される。この記憶位置ポインタnpは、縫目履歴循環テーブルSLTにおいて座標情報を記憶する配列を指定する際に使用される。そして、ボトムポインタ記憶エリア663には、ボトムポインタbpが記憶される。このボトムポインタbpは、縫目履歴循環テーブルSLTにおいて最も古い座標情報が記憶されている配列を示す値が記憶される。そして、反転再生ポインタ記憶エリア664には反転再生ポインタrpが記憶される。反転再生ポインタrpは、反転縫製する縫目を示すポインタとして使用される。履歴再生ポインタ記憶エリア665には履歴再生ポインタspが記憶される。履歴再生ポインタspは、再生縫製が行われる際の縫製の開始位置を示すポインタとして使用される。反転フラグ記憶エリア666には、反転縫製の指示が行われているか否かを示す反転フラグが記憶される。具体的には、「1」が記憶されている場合には、反転フラグが「ON」であり、「0」が記憶されている場合には、反転フラグが「OFF」であることを示している。この反転フラグは反転スイッチ23の操作(押下)により切り替えられる。
次に、図42乃至図47のフローチャートを参照して、第六の実施の形態のミシン1の動作について説明する。図42は、第六の実施の形態のメイン処理のフローチャートであり、図43は、メイン処理の中で行われる縫製処理のフローチャートであり、図44は、縫製処理の中で行われる記憶縫製制御処理のフローチャートである。そして、図45及び図46は、縫製処理の中で行われる反転縫製制御処理のフローチャートであり、図45のフローチャートの続きが、図46のフローチャートである。そして、図47は、メイン処理の中で行われる履歴再生縫製制御処理のフローチャートである。
図42に示すように、メイン処理では、まずミシンの初期設定が行われる(S601)。ここでは、記憶位置ポインタnpに初期値の「0」が記憶される。そして、電源OFFの指示が行われていなければ(S602:NO)、再生縫製開始スイッチ24が押下されたか否かの判断が行われる(S603)。再生縫製開始スイッチ24が押下されていなければ(S603:NO)、縫製開始スイッチ21が押下されたか否かの判断が行われる(S604)。縫製開始スイッチ21の操作が行われていなければ(S604:NO)、所定時間待機されて(S605)、S602へ戻る。また、縫製開始スイッチ21が操作されて、縫製開始の指示が行われた場合には(S604:YES)、縫製処理が行われる(S606、図43参照)。そして、縫製処理が終了したら、S602へ戻る。この縫製処理では、縫製停止スイッチ22が押下されるまで、縫製が行われる。この縫製処理については、図43乃至図46を参照して後述する。
また、再生縫製開始スイッチ24が押下されている場合には(S603:YES)、履歴再生縫製制御処理が行われる(S607、図47参照)。そして、履歴再生縫製制御処理が終了したら、S602へ戻る。この履歴再生縫製制御処理では、縫目履歴循環テーブルSLTに記憶されている縫目が再生縫製される。この履歴再生縫製制御処理については、図47を参照して後述する。
ここで、図43乃至図46を参照して、縫製処理について説明する。図43に示すように、縫製処理では、まず、縫製準備処理が行われる(S620)。この縫製準備では、履歴再生ポインタsp等の縫製制御のための各種変種の初期化、モータ等の初期化、イメージセンサ50や針位置センサ等の各種センサ等初期化が行われる。イメージセンサ50では、基準となる加工布の位置を現在の位置とするために、CCDカメラでの撮影が行われる。そして、ために縫目履歴循環テーブルSLTnpに縫製が開始されることを示す値(9999,9999)が記憶される(S621)。つまり、Xnp=9999,Ynp=9999とされる。そして、今回の縫製の開始位置を示すボトムポインタbpに記憶位置ポインタnpの値が記憶される(S622)。そして、記憶位置ポインタnpに「1」が加算されて、記憶位置が一つ進められる(S623)。
そして、縫製停止スイッチ22が押下されたか否かの判断が行われる(S624)。縫製停止スイッチ22が操作されていなければ(S624:NO)、反転スイッチ23が押下されているか否かの判断が行われる(S625)。反転スイッチ23が押下されていなければ(S625:NO)、反転中フラグがOFFとされ(S626)、記憶縫製制御処理が行われる(S627、図43参照)。この記憶縫製制御処理では、正方向(通常の縫製方向)への縫製が行われて、縫目の座標情報が縫目履歴循環テーブルSLTnpに記憶される。この記憶縫製制御処理については、図43を参照して後述する。記憶縫製制御処理が終了したら、S624へ戻る。
また、反転スイッチ23が押下されている場合には(S625:YES)、反転縫製させる縫目が存在するか否かを判断するために、反転再生ポインタrpとボトムポインタbpとが等しいか否かの判断が行われる(S628)。ボトムポインタbpは、縫目履歴循環テーブルSLTnpにおいて最も古いデータが記憶されている配列を指している。よって、反転縫製させる縫目が存在する場合には、反転再生ポインタrpは、ボトムポインタbpと異なる値となっている。そこで、反転再生ポインタrpとボトムポインタbpとが等しくない場合には(S628:NO)、反転中フラグがONであるか否かの判断が行われ(S629)、反転中フラグがONでなければ(S629:NO)、反転中フラグがONとされる(S630)。一方、反転中フラグがすでにONであれば(S629:YES)、反転中フラグに対する処理は行われない。そして、反転縫製生制御処理が行われる(S631、図45,図46参照)。この反転縫製制御処理では、縫目履歴循環テーブルSLTに記憶されている縫目を辿って反転縫製が行われる。この反転縫製制御処理については、図45及び図46を参照して後述する。反転縫製制御処理が終了したら、S624へ戻る。
このようにして、S624〜S627,S624〜S631の処理が繰り返し実施されて縫製が行われ、縫製停止スイッチ22が押下されたら(S624:YES)、ミシンモータ91の回転が停止され(S641)、押え足39が下がっている場合には(S642:YES)、押え足昇降パルスモータ143が駆動されて押え足39が上げられ(S643)、送り歯が下がっていない場合には(S644:NO)、送り歯180を移動させるために、送り歯180が下げられる(S645)。そして、メイン処理へ戻る。
また、S624〜S627,S624〜S631の処理が繰り返し実施されて縫製が行われ、反転再生ポインタrpとボトムポインタbpとが等しくなった場合には(S628:YES)、反転縫製させる縫目がないので、針振りパルスモータ95によりカム体37が回動され針棒釈放機構85により、ミシンモータ91の駆動から針棒6が釈放される(S632)。そして、S624へ戻る。つまり、反転縫製される縫目がなければ(S628:YES)、針棒6の釈放によりミシンモータ91が駆動されていても、縫製は行われない状態となる。その後、ユーザが縫製停止スイッチ22を押下すれば(S624:YES)、一連の縫製停止の処理が行われる(S641〜S645)。
次に、図44を参照して、記憶縫製制御処理について説明する。図44に示すように、まず、ミシンモータ91が回転される(S651)。そして、針上センサ56の出力結果に基づいて縫針7が針上の位置であるか否かの判断が行われ(S652)、縫針7が針上である間は、繰り返し縫針7の位置の判断が行われ(S652:YES、S652)、針上でなくなったら(S652:NO)、S653へ進む。
次いで、イメージセンサ50にアクセスされ、加工布移動量A(Xa,Ya)が取得され(S169)、取得された加工布移動量A(Xa,Ya)が、np番目の縫目の座標情報として縫目履歴循環テーブルSLTnp(Xnp,Ynp)に記憶される(S654)。そして、記憶位置ポインタnpに「1」が加算される(S655)。そして、記憶位置ポインタnpがテーブルサイズNに等しいか否かの判断が行われる(S656)。等しい場合には(S656:YES)、縫目履歴循環テーブルSLTが一巡したことになるので、記憶位置ポインタnpに最初の配列を指す「0」が記憶される(S657)。等しくない場合には(S656:NO)、記憶位置ポインタnpの値は変わらない。
そして、反転再生ポインタrpに記憶位置ポインタnpの値が記憶され(S658)、記憶位置ポインタnpがボトムポインタbpに等しいか否かの判断が行われる(S659)。縫目履歴循環テーブルSLTが一巡した後には、記憶位置ポインタnpが1つ進められると(S655〜S657)、記憶位置ポインタnpとボトムポインタbpは等しくなる。そこで、記憶位置ポインタnpがボトムポインタbpに等しい場合には(S659:YES)、ボトムポインタbpも一つ進める必要がある。そこで、ボトムポインタbpに「1」が加算され(S660)、ボトムポインタbpがテーブルサイズNに等しければ(S661:YES)、ボトムポインタbpに「0」が記憶される(S662)。そして、S663へ進む。また、縫目履歴循環テーブルSLTが一巡しておらず、記憶位置ポインタnpとボトムポインタbpは等しくない場合には(S659:NO)、そのままS663へ進む。
そして、S663では、針上センサ56の出力値に基づいて、縫針7が針上にあるか否かの判断が行われる(S663)。そして、縫針7が針上となるまで繰り返し針位置の判断が行われる(S663:NO,S663)。そして、縫針7が針上となったら(S663:YES)、縫製処理へ戻る。以上のようにして、記憶縫製制御処理では、縫針7が加工布に刺さり、縫目が形成された際に縫目の座標情報が縫目履歴循環テーブルSLTに記憶され、各種ポインタの値が更新される。縫目履歴循環テーブルSLTは、循環型のテーブルとして使用されているので、縫目履歴循環テーブルSLTが一杯になっても、古い配列の座標情報を捨てて、上書きされてゆくので、継続して縫目を記憶することができる。
次に、図45及び図46を参照して、反転縫製制御処理について説明する。まず、押え足39が下がっていない場合には(S671:NO)、押え足昇降パルスモータ143が駆動されて押え足39が下げられ(S643)、送り歯が下がっている場合には(S673:YES)、送り歯180を移動させるために送り歯180が上げられる(S674)。そして、ミシンモータ91が回転される(S675)。そして、縫目履歴循環テーブルSLTrp−1(Xrp−1,Yrp−1)が読み出され、Xrp−1及びYrp−1の符号を変えた数である反数が、加工布送り量M(Xm,Ym)とされ、加工布移動量記憶エリア636に記憶される(S676)。つまり、Xm=−Xrp−1,Ym=−Yrp−1とされる。そして、加工布送り量Mを引数として、加工布送り処理が行われる(S677、図11参照)。そして、加工布送り処理が行われて、反転縫製のための縫目が形成されたら(S677)、縫目履歴循環テーブルSLTにその縫目の情報が記憶される(S678)。具体的には、SLTnp(Xnp,Ynp)にM(Xm,Ym)が記憶される。
そして、図46に示すように、各種ポインタの更新処理が行われる。まず、記憶位置ポインタnpに「1」が加算される(S681)。そして、記憶位置ポインタnpがテーブルサイズNに等しい場合には(S682:YES)、縫目履歴循環テーブルSLTが一巡したことになるので、記憶位置ポインタnpに最初の配列を指す「0」が記憶される(S683)。等しくない場合には(S682:NO)、記憶位置ポインタnpの値は変わらない。
そして、記憶位置ポインタnpがボトムポインタbpに等しいか否かの判断が行われる(S684)。縫目履歴循環テーブルSLTが一巡した後には、記憶位置ポインタnpが1つ進められると(S681〜S683)、記憶位置ポインタnpとボトムポインタbpは等しくなる。そこで、記憶位置ポインタnpがボトムポインタbpに等しい場合には(S684:YES)、ボトムポインタbpも一つ進める必要がある。そこで、ボトムポインタbpに「1」が加算され(S685)、ボトムポインタbpがテーブルサイズNに等しければ(S686:YES)、ボトムポインタbpに「0」が記憶される(S687)。そして、S688へ進む。ボトムポインタbpがテーブルサイズNに等しくない場合には(S686:NO)、ボトムポインタbpの値は変更されず、S688へ進む。また、縫目履歴循環テーブルSLTが一巡しておらず、記憶位置ポインタnpとボトムポインタbpは等しくない場合には(S684:NO)、そのままS688へ進む。
そして、S688では、ボトムポインタbpが反転再生ポインタrpに等しいか否かの判断が行われる(S688)。ボトムポインタbpと反転再生ポインタrpとが等しければ(S688:YES)、もう反転させる縫目はないので、そのまま本処理は終了して、縫製処理へ戻る。また、ボトムポインタbpと反転再生ポインタrpとが等しくなければ(S688:NO)、まだ反転させる縫目があるので、反転再生ポインタrpから「1」減算され(S689)、反転再生ポインタrpが「0」以上であれば(S690:YES)、本処理は終了して、縫製処理へ戻る。また、反転再生ポインタrpが「0」以上でなければ(S690:NO)、縫目履歴循環テーブルSLTが循環したので、反転再生ポインタrpに「テーブルサイズN−1」が記憶される(S691)。そして、縫製処理へ戻る。以上のようにして、反転縫製制御処理では、縫目履歴循環テーブルSLTに記憶されている縫目を辿って、反転縫製が行われる。
次に、図47を参照して、履歴再生縫製処理について説明する。図47に示すように、まず、記憶位置ポインタnp及びボトムポインタbpが共に「0」であるか否かの判断が行われる(S701)。2つのポインタが共に「0」であれば(S701:YES)、縫目履歴循環テーブルSLTにはまだ縫目の情報が記憶されていないので、縫製停止スイッチ22のステータスがONとされて、メイン処理へ戻る。
2つのポインタが共に「0」でなければ(S701:NO)、縫目選択画面(図示外)が液晶ディスプレイ15に表示される(S702)。この縫目選択画面には、縫目履歴循環テーブルSLTに記憶されている縫目の軌跡を表示する縫目軌跡表示領域、OKボタン及びキャンセルボタンが設けられている。縫目履歴循環テーブルSLTでは、縫製が開始された際に(9999,9999)の縫製開始値が記憶されている。そこで、「記憶位置ポインタnp+1」番目の配列から「記憶位置ポインタnp」番目の配列までを順に探索する。(9999,9999)のデータが出現したら、その次の配列から次に(9999,9999)が出現する前の配列又は「記憶位置ポインタnp」番目の配列までが一連の縫製の縫目の情報となる。よって、(9999,9999)の配列が3つあれば、3つの縫製が記録されていることとなる。そこで、3つの縫製の縫目の軌跡が縫目軌跡表示領域に列挙される。なお、縫目軌跡表示領域の表示は、すべての軌跡を列挙するのではなく、「切替ボタン」を設け、1つの軌跡だけを表示させて、切替ボタンの選択により表示させる縫目を切り替えるようにしてもよい。
そして、表示されている縫製(縫目の軌跡)のうち、どの縫製を再生するかの入力が受け付けられる(S703)。この入力はタッチパネル26により行われる。液晶ディスプレイの縫目軌跡表示領域に対応した位置が触れられたら、そこに表示されている縫目が選択される。そして、OKボタンに対応した位置が触れられたら選択中の軌跡が再生する縫目として指定されたとされる。なお、キャンセルボタンに対応した位置が触れられたら、履歴再生制御処理は終了され、メイン処理へ戻る。そして、選択された縫製の1番目の縫目が記憶されている配列番号が履歴再生ポインタspに記憶される(S704)。なお、この値は(9999,9999)が記憶されていた配列の配列番号に「1」加算された値である。
そして、押え足39が下がっていないる場合には(S705:NO)、押え足昇降パルスモータ143が駆動されて押え足39が下げられ(S706)、送り歯が下がっている場合には(S707:YES)、送り歯180を移動させるために送り歯180が上げられる(S708)。そして、ミシンモータ91が回転される(S709)。そして、縫目履歴循環テーブルSLTsp(Xsp,Ysp)が読み出され、加工布送り量M(Xm,Ym)とされ、加工布移動量記憶エリア636に記憶される(S710)。そして、加工布送り量Mを引数として、加工布送り処理が行われる(S711、図11参照)。
そして、加工布送り処理が行われて、再生縫製のための縫目が形成されたら(S711)、履歴再生ポインタspに「1」が加算される(S712)。そして、履歴再生ポインタspがテーブルサイズNに等しい場合には(S713:YES)、履歴再生ポインタspに最初の配列を指す「0」が記憶される(S714)。等しくない場合には(S713:NO)、記憶位置ポインタnpの値は変わらない。そして、履歴再生ポインタspがボトムポインタbpと等しいか否かの判断が行われる(S715)。2つのポインタが等しければ(S715:YES)、もう再生できる縫目はないので、縫製処理へ戻る。縫目履歴循環テーブルSLTに縫目が記憶される際に、1巡以上テーブルを循環しており、最後の縫製が選択された場合に、この判断でYESと判断される。
また、2つのポインタが等しくなくても(S715:NO)、次に処理するの配列要素SLTspが(9999,9999)であれば(S716:YES)、この縫製は終了し、次の配列には次の縫製の縫目が記憶されていることになるので、縫製処理へ戻る。また、SLTspが(9999,9999)でなければ(S716:NO)、次の縫目を形成するためにS710へ戻る。
そして、繰り返しS710〜S716の処理が行われ、再生縫製が実施される。そして、この縫製が終了したら(S715:YES、S715:NO,S716:YES)、縫製処理へ戻る。以上のようにして、履歴再生縫製制御処理では、縫目履歴循環テーブルSLTに記憶されている縫目のうち、ユーザの希望する縫製の縫目を再生することができる。
第六の実施の形態では、縫目履歴循環テーブルSLTが循環型のテーブルであるので、テーブルが一杯になっても継続して記録をすることができる。よって、再生縫製をしているとき以外には、常に縫製を縫目履歴循環テーブルSLTに記憶することができる。そして、縫目履歴循環テーブルSLTは、十分に大きな配列数が確保されているので、複数の縫製を記憶することができる。したがって、継続して練習用の布に縫製を行い、その縫製結果を比較し、最も好ましい縫製結果を選択して、本番用の布に縫製を施すことができる。
なお、上記第一の実施の形態〜第六の実施の形態で用いられているイメージセンサ50が「検出手段」及び「移動算出手段」に該当する。そして、第一の実施の形態〜第五の実施の形態では、縫目履歴テーブルSTを記憶しているRAM63の縫目履歴テーブル記憶エリア632、第六の実施の形態では縫目履歴循環テーブルSLTを記憶しているRAM63の縫目履歴循環テーブル記憶エリア661が「移動データ記憶手段」に該当する。第一の実施の形態〜第五の実施の形態では図9に示す記憶縫製制御処理のS53〜S57において、一針ごとに縫目履歴テーブルSTにイメージセンサ50の出力結果を記憶する処理を行うCPU61が「移動データ作成手段」に相当する。そして、第六の実施の形態では図44に示す記憶縫製制御処理のS652〜S663において、一針ごとに縫目履歴循環テーブルSLTにイメージセンサ50の出力結果を記憶する処理を行うCPU61が「移動データ作成手段」に相当する。そして、第一,第二,第三,第五の実施の形態では、図10に示す履歴再生縫製処理を行うCPU61が「再生縫製制御処理」に相当する。そして、第四の実施の形態では図30に示す履歴再生縫製処理を行うCPU61が「再生縫製制御処理」に相当する。そして、第六の実施の形態では図47に示す履歴再生縫製処理を行うCPU61が「再生縫製制御処理」に相当する。
そして、第一,第二の実施の形態では図7に示すメイン処理のS3,S7〜S9において、モード切替スイッチ59の操作に応じて練習モードフラグの切替を行うことにより「練習モード」と「通常モード」とを切り替える処理を行うCPU61が「切替手段」に相当する。第三の実施の形態では図23に示すメイン処理のS304、S310,S311,S313において、モード切替スイッチ59の操作に応じて練習モードフラグの切替を行うことにより「練習モード」と「通常モード」とを切り替える処理を行うCPU61が「切替手段」に相当する。第四の実施の形態では図23に示すメイン処理のS405、S410,S411,S413において、モード切替スイッチ59の操作に応じて練習モードフラグの切替を行うことにより「練習モード」と「通常モード」とを切り替える処理を行うCPU61が「切替手段」に相当する。第五の実施の形態では図23に示すメイン処理のS504、S51,S514,S516において、モード切替スイッチ59の操作に応じて練習モードフラグの切替を行うことにより「練習モード」と「通常モード」とを切り替える処理を行うCPU61が「切替手段」に相当する。
そして、第五の実施の形態において、図33に示す縫目評価処理のS562において縫目のピッチを算出するCPU61が「線分情報算出手段」に相当し、縫目のピッチが「線分情報」に該当する。そして、S563〜S565で評価点数Qを算出する処理を行うCPU61が「評価値決定手段」に相当し、S566で液晶ディスプレイ15に評価点数Qを表示させる処理を行うCPU61及び液晶ディスプレイ15が「評価値報知手段」に相当する。
そして、第三の実施の形態において、図24乃至図27に示す履歴編集処理を行うCPU61が「移動データ編集手段」に相当する。そして、第四の実施の形態において、図30に示す履歴再生縫製御処理のS480において、ゆらぎ量Fを加工布送り量Mに加算する処理を行うCPU61が「ゆらぎ付加手段」に相当する。
そして、第二の実施の形態及び第六の実施の形態で用いられる反転スイッチ23が「反転指示手段」に該当する。そして、第二の実施の形態では、図14に示す反転縫製制御処理のS178,S179で縫目履歴テーブルSTに記憶されている座標情報に基づいて、加工布の移動量を決定し、1つの縫目を形成する処理を行うCPU61が「反転縫製手段」に相当し、第六の実施の形態では、図45に示す反転縫製制御処理のS676,S677で縫目履歴循環テーブルSLTに記憶されている座標情報に基づいて、加工布の移動量を決定し、1つの縫目を形成する処理を行うCPU61が「反転縫製手段」に相当する。
開閉カバー16が開けられた状態のミシン1の上側からの斜視図である。 布送り機構500の要部を示す斜視図である。 イメージセンサ50を示す模式図である。 ミシン1の電気的構成を示すブロック図である。 RAM63の記憶エリアの構成を示す模式図である。 縫目履歴テーブル記憶エリア632の構成を示す模式図である。 本実施の形態のミシン1のメイン処理のフローチャートである。 メイン処理の中で実施される縫製処理のフローチャートである。 縫製処理の中で実施される記録縫製制御処理のフローチャートである。 縫製処理の中で実施される履歴再生縫製制御処理のフローチャートである。 履歴再生縫製制御処理の中で実施される加工布送り処理のフローチャートである。 RAM63の構成を示す模式図である。 メイン処理の中で実施される縫製処理のフローチャートである。 縫製処理の中で実施される反転縫製制御処理のフローチャートである。 RAM63の構成を示す模式図である。 編集指示が行われた際に液晶ディスプレイ15に表示される編集画面100を示す模式図である。 編集前の縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図である。 縫目の終点を指定した状態の縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図である。 針落ち点を移動させた縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図である。 針落ち点を削除した縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図である。 針落ち点を追加した縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図である。 追加された針落ち点を移動させた縫目経路の一部を示す縫目画像を示す模式図である。 第三の実施の形態のメイン処理のフローチャートである。 第三の実施の形態のメイン処理の中で行われる履歴編集処理のフローチャートである。 履歴編集処理の中で行われる変更処理のフローチャートである。 履歴編集処理の中で行われる削除処理のフローチャートである。 履歴編集処理の中で行われる追加処理のフローチャートである。 RAM63の構成を示す模式図である。 第四の実施の形態のメイン処理のフローチャートである。 縫製処理の中で実施される履歴再生縫製制御処理のフローチャートである。 RAM63の構成を示す模式図である。 第五の実施の形態のメイン処理のフローチャートである。 メイン処理の中で実施される縫目評価処理のフローチャートである。 図1のミシン1における針棒上下動機構82と針棒釈放機構85の概略構成を示す斜視図である。 針棒釈放機構85の要部正面図である。 針棒釈放機構85の針棒釈放動作を示す説明図である。 針棒釈放機構85の針棒釈放動作を示す説明図である。 針棒釈放機構85の針棒釈放動作を示す説明図である。 針棒釈放機構85の針棒釈放動作を示す説明図である。 RAM63の記憶エリアの構成を示す模式図である。 縫目履歴循環テーブル記憶エリア661の構成を示す模式図である。 第六の実施の形態のメイン処理のフローチャートである。 メイン処理の中で行われる縫製処理のフローチャートである。 縫製処理の中で行われる記憶縫製制御処理のフローチャートである。 縫製処理の中で行われる反転縫製制御処理のフローチャートである。 図45のフローチャートである。 メイン処理の中で行われる履歴再生縫製制御処理のフローチャートである。
符号の説明
1 ミシン
6 針棒
7 縫針
10 主軸
15 液晶パネル
21 縫製開始スイッチ
22 縫製停止スイッチ
23 反転スイッチ
24 再生縫製開始スイッチ
26 タッチパネル
50 イメージセンサ
59 モード切替スイッチ
61 CPU
62 ROM
63 RAM
64 EEPROM
85 針棒釈放機構
91 ミシンモータ
100 編集画面
103 変更ボタン
104 追加ボタン
105 削除ボタン
180 送り歯
200 前後駆動機構
201 前後動用パルスモータ
300 上下駆動機構
400 横送り機構
401 左右動用パルスモータ
631 練習モードフラグ記憶エリア
632 縫目履歴テーブル記憶エリア
636 加工布移動量記憶エリア
637 加工布送り量記憶エリア
638 モータ駆動量記憶エリア
639 反転中フラグ記憶エリア
640 反転カウンタ記憶エリア
645 ゆらぎ量記憶エリア
646 ピッチテーブル記憶エリア
647 最大値記憶エリア
648 最小値記憶エリア
649 平均値記憶エリア
650 偏差値記憶エリア
651 評価値記憶エリア
652 評価点数記憶エリア
661 縫目履歴循環テーブル記憶エリア
662 記憶位置ポインタ記憶エリア
666 反転フラグ記憶エリア
A 加工布移動量
F ゆらぎ量量
H 評価値
L ピッチテーブル
M 加工布送り量
N テーブルサイズ
Q 評価点数
S 合計針数
SLT 縫目履歴循環テーブル
ST 縫目履歴テーブル

Claims (9)

  1. ユーザが加工布を動かしながら縫製を行うミシンにおいて、
    前記加工布を検出する検出手段と、
    前記検出手段により前記加工布を検出した際に、前回の前記検出手段による前記加工布の検出から今回の検出の間における前記加工布の移動方向及び移動量を二次元座標データで算出する移動算出手段と、
    前記移動算出手段により算出された前記移動方向及び前記移動量を示す二次元座標データである移動データを記憶する移動データ記憶手段と、
    前記加工布に対する縫製の一針ごとに前記検出手段により前記加工布を検出して、前記移動算出手段により前記移動データを算出して前記移動データ記憶手段に記憶する移動データ作成手段と、
    加工布を搬送する布送り機構と、
    前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに基づいて、前記布送り機構を駆動させて前記加工布を移動させながら縫製を行う再生縫製制御手段とを備えたことを特徴とするミシン。
  2. 通常の縫製を行う通常モードと、前記通常モードと異なり縫製作業者が練習を行うためのモードである練習モードとが設けられており、
    前記通常モードと前記練習モードとを切り替える切替手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記移動データ作成手段は、前記練習モードである場合に縫製が行われた際には、前記移動データを前記移動データ記憶手段に記憶することを特徴とする請求項2に記載のミシン。
  4. 前記再生縫製制御手段は、前記練習モードであり、前記移動データ記憶手段に有効な前記移動データが記憶されている場合には、前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに基づいて前記布送り機構を駆動させて前記加工布を移動させながら縫製を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載のミシン。
  5. 前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに基づいて、縫製による縫目に相当する線分の長さに関する情報である線分情報を算出する線分情報算出手段と、
    前記線分情報算出手段により算出された前記線分情報に基づいて、前記移動データ記憶手段に前記移動データを記憶した際の縫製に対する評価値を決定する評価値決定手段と、
    前記評価値決定手段により決定された前記評価値を報知する評価値報知手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のミシン。
  6. 前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに対して、縫目の針落ち位置である前記線分算出手段により算出された線分の端点の編集を行う移動データ編集手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のミシン。
  7. 前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに所定のゆらぎ値を付加するゆらぎ付加手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のミシン。
  8. 縫製方向を反転させる指示を行う反転指示手段と、
    前記切替手段により前記練習モードに切り替えられており、縫製が実施され前記移動データ記憶手段に前記移動データを記憶している際に前記反転指示手段により縫製方向を反転させる指示が行われた場合には、前記移動データ記憶手段に記憶されている前記移動データに基づいて、直前に縫製された縫目上を縫製するように前記布送り機構を駆動させて前記加工布を移動させながら縫製を行う反転縫製手段とを備え、
    前記移動データ作成手段は、前記反転縫製手段により縫製が行われている際にも前記移動データを前記移動データ記憶手段に記憶することを特徴とすることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載のミシン。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の記載のミシンの各種処理手段としてミシンに内蔵されたコンピュータを機能させるためのミシン制御プログラム。
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