JP2008221888A - 車両用荷室構造 - Google Patents

車両用荷室構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2008221888A
JP2008221888A JP2007058999A JP2007058999A JP2008221888A JP 2008221888 A JP2008221888 A JP 2008221888A JP 2007058999 A JP2007058999 A JP 2007058999A JP 2007058999 A JP2007058999 A JP 2007058999A JP 2008221888 A JP2008221888 A JP 2008221888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
tonneau cover
load
cargo compartment
partition member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007058999A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Tokoro
昌宏 所
Shotaro Okamura
正太郎 岡村
Koichi Niimi
浩一 新美
Teruo Nanahara
照雄 七原
Koji Kawamoto
幸治 川本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Toyota Boshoku Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Toyota Boshoku Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp, Toyota Boshoku Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2007058999A priority Critical patent/JP2008221888A/ja
Publication of JP2008221888A publication Critical patent/JP2008221888A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)

Abstract

【課題】仕切部材を荷室床面側に展開し、仕切部材の係合部と被係合部とを係合させた状態で、係合部に車両前方方向への過度な荷重が入力されても仕切部材に破損を生じない車両用荷室構造を提供すること。
【解決手段】ラゲージルーム14の収納ケース30に展開可能に格納された第1のトノカバー40と、この第1のトノカバー40の先端部40Aよりも荷室床面16側に、ガイドピン54と係合可能で且つ、先端部40Aに所定値以上の荷重が入力されるとガイドピン54の係合状態を解除するための傾斜面60Dを有する引掛溝60とを車両用荷室構造10が備えることで、第1のトノカバー40を展開させた状態で、先端部40Aに車両前方への所定値以上の荷重が入力されると、引掛り状態が解除され、先端部40Aの破損が防止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の荷室を仕切ることが可能な仕切部材を備えた車両用荷室構造に関する。
従来から、車両用荷室構造として、客室と荷室とが車室内に形成された車両に、客室と荷室とを仕切るパーテーションネットや、荷室を覆って上下に仕切るトノカバー等の仕切部材を配設したものが知られており、その一例が特許文献1及び特許文献2に記載されている。
特許文献1では、車両の荷室床面側から荷室上側へパーテーションネットを展開し、荷室上側に配設された車両後方に向かって開いたコ字型の保持部に、パーテーションネットの先端部を構成する支持軸を係止させることでパーテーションネットの展開状態を維持して車室を車両前後方向に仕切って荷室と客室とを形成している。
特許文献2では、荷室の前部に配設されたトノカバーを車両前方から後方へ展開し、トノカバーの先端部を構成する操作部材のフックをデッキサイドトリムボードに形成された支持部材に引っ掛けることでトノカバーの展開状態を維持して荷室を車両上下方向に仕切っている。また、この操作部材は、トノカバーの上方から負荷が加わった場合に、操作部材が塑性変形を始める前に弾性変形によって撓んで支持部材からフックが外れるように設定されている。
特開2000−52872公報 特開平9−52557号広報
ここで、車両の荷室に荷物を載置した状態で車両を制動させた場合を考える。
特許文献1の車両用荷室構造では、パーテーションネットを展開した状態であれば、制動によって車両前方へと動いた荷物をパーテーションネットで受け止めることが可能だが、パーテーションネットに作用する荷重が過度の場合にコ字型の保持部では荷重をいなすことができず、支持軸に大きな負荷が作用するため支持軸を強固に製作しなくてはならない。
また、特許文献2の車両用荷室構造は、荷室を車両前後方向に仕切る機能を有していないが、仮にトノカバーを荷室上側から荷室床面側に向かって展開状態とした場合に、トノカバーの操作部材に前述した荷物の荷重が作用しても、操作部材が弓なりに撓んで支持部材からフックが外れるためトノカバーが破損することがない。しかしながら、操作部材は、荷重が入力される位置が車幅方向の中央から端部に向かうにしたがって撓みにくい、即ちフックから支持部材が外れにくい傾向がある。
本発明は、上記事実を考慮して、仕切部材を荷室床面側に展開し、仕切部材の係合部と被係合部とを係合させた状態で、係合部に車両前方方向への過度な荷重が入力されても仕切部材に破損を生じない車両用荷室構造を提供することを課題とする。
請求項1に記載する本発明の車両用荷室構造は、車両用荷室の車幅方向に延設され、前記車両用荷室の荷室床面側へ向けて展開可能に格納される仕切部材と、前記仕切部材の展開方向側の端部に設けられた係合部と、前記荷室床面側に設けられるとともに前記係合部が係合可能とされ、前記係合部との係合状態において前記係合部に車両前方方向への所定値以上の荷重が入力されることで前記係合部を係合解除方向へ案内する被係合部と、を含んで構成された係合手段と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載する本発明の車両用荷室構造によれば、格納された仕切部材を荷室床面側へ向けて展開し、係合部を被係合部に係合させることで、仕切部材の展開状態が維持され、車両用荷室を車両前後方向に仕切ることができる。このとき例えば、荷室床面に荷物を載置した状態で車両が制動され、荷物が慣性力で前滑りして仕切部材の展開方向側の端部に衝突して、該端部を介して係合部に車両前方方向への所定値以上の荷重が入力されることで被係合部が係合部を係合解除方向へ案内する。これにより、係合部と被係合部との係合状態が解除されるため、仕切部材に破損を生じることがない。
請求項2に記載する本発明の車両用荷室構造は、請求項1に記載の車両用荷室構造において、前記係合部は、前記仕切部材の先端部に設けられるとともに前記車両用荷室の側壁側へ突出された凸部であり、前記被係合部は、前記車両用荷室の側壁に形成されると共に、前記凸部の出入口と、前記凸部を前記仕切部材に作用する格納方向への付勢力に抗して前記凸部を保持する保持面と、前記保持面に連続して形成され前記出入口から進入した前記凸部を前記保持面に案内する案内面と、を含んで構成された凹部であることを特徴としている。
請求項2に記載する本発明の車両用荷室構造によれば、係合部が仕切部材の先端部に設けられるとともに車両用荷室の側壁側へ突出された凸部であり、被係合部が車両用荷室の側壁に形成される凹部であるため、簡単な構造で係合手段をなすことができる。
また、凹部は、保持面が凹部の出入口から進入し案内面によって保持面へと案内された凸部を、凸部に作用する仕切部材の格納方向への付勢力に抗して保持するため、仕切部材の展開状態を維持することができる。
請求項3に記載する本発明の車両用荷室構造は、請求項2に記載の車両用荷室構造において、前記案内面における前記保持面側には、車両前方から車両後方上側へと傾斜して延びる傾斜面が設けられ、前記傾斜面の傾斜角度は、前記凸部が車両前方方向へ所定値以上の荷重を受けた際に、前記凸部が前記傾斜面を越えるのに必要な車両下方方向への分力を生じさせる角度に設定されていることを特徴としている。
請求項3に記載する本発明の車両用荷室構造によれば、仕切部材の展開状態、即ち、凸部と凹部との係合状態において、凸部に車両前方方向の荷重が入力されると、保持面に連続する傾斜面が車両前方から車両後方上側へと傾斜しているため、凸部に車両下方方向の分力が発生する。この入力が所定値以上の荷重であれば、凸部は傾斜面を越えて、案内面に沿って移動し、出入口から外れて凸部と凹部との係合状態が解除される。即ち、仕切部材の展開状態が解除されて、先端部が格納方向へと付勢されて移動し格納される。
ここで、傾斜面の傾斜角度を調整することで、凸部に生じる車両下方方向への分力を調整することができる。
以上説明したように、本発明の車両用荷室構造によれば、仕切部材を荷室床面側に展開し、仕切部材の係合部と被係合部とを係合させた状態で、係合部に車両前方方向への過度な荷重が入力されても仕切部材に破損が生じるのが防止されるという優れた効果を有する。
本発明における車両用荷室構造の第1の実施形態を図面に基づき説明する。なお、図中に記す矢印FR、矢印RE、矢印UP、矢印LO、矢印RI、及び矢印LEは、それぞれ車両用荷室構造10が適用される自動車の前方向(進行方向)、後方向、上方向、下方向、右方向、及び左方向を示しており、以下単に上下前後右左を示す場合は上記各矢印方向に対応している。
図1及び図2に示されるように、車両用荷室構造10には、リヤシート12のシートバック背面12A側よりも車両後方(矢印RE方向)に車両用荷室としてのラゲージルーム14が形成される。このラゲージルーム14は、荷室床面16上に荷物Wを載せられるようになっており、その後方に設けられている図示しないバックドアを開けることにより、バックドアの開口部を通してラゲージルーム14に荷物Wの出し入れが可能となっている。
ラゲージルーム14の左右両側部には、車幅方向(左右方向)から見て図示しないボデーパネルを覆う室内側に突出した広義には車両用内装部材として把握されるデッキサイドトリム18(本実施形態では略台形状に図示)が形成されている。この両デッキサイドトリム18の上部には車幅方向に長尺な仕切部材を収納した箱状の収納ケース30が架け渡されている。
収納ケース30の内部には、車室をキャビン15とラゲージルーム14とに仕切る、即ち、車室を前後方向に仕切るための仕切部材としての第1のトノカバー40と、第1のトノカバー40よりも車両後方にラゲージルーム14を上下に仕切るための仕切部材としての第2のトノカバー70とが収納されている。
なお、この第1のトノカバー40は車室を前後方向(キャビン15及びラゲージルーム14)に遮蔽して仕切り、第2のトノカバー70はラゲージルーム14を上下に遮蔽して仕切るため、荷室床面16に上に荷物Wを載置した場合に、キャビン15側及び、外部(窓)から荷物Wを遮蔽することができる。
第1のトノカバー40は収納ケース30から引き出し可能とされており、その構成を具体的に説明すると、図1及び図2に示されるように、収納ケース30には、収納ケース30の長手方向を軸方向とする巻取軸32が回転自在に軸支され、この巻取軸32には、第1のトノカバー40を形成する可撓性のカバー体42の一端部が係止されている。カバー体42は巻取軸32に巻き回され、他端部42Aが収納ケース30の下壁30Aに設けられたスリット34を挿通している。なお、図中では図示省略しているが、巻取軸32と収納ケース30との間には、付勢部材としてのぜんまいばねが配設されている。ぜんまいばねの内端は巻取軸32に係止されており、ぜんまいばねの外端は収納ケース30の内部に係止されている。これにより、ぜんまいばねは巻取軸32を介して第1のトノカバー40を常時、矢印A方向で示される巻取方向(格納方向)へ付勢している。
図3及び図4に示すように、第1のトノカバー40の先端部40A(カバー体42の他端部42A側)には剛性を備えたボード44、46が第1のトノカバー40の展開方向(図3に示す矢印B方向)に順次間隔をおいて配設されている。また、これらボード44、46は第1のトノカバー40の幅方向の端部近傍までそれぞれ延設されている。この第1のトノカバー40の先端部40Aは、具体的には、これらボード44、46を挟み込むようにカバー体42の他端部42Aを車両前側から車両後側へと折り返して重ね合わせ、重ね合わせた部分を超音波ウェルダー等で溶着して形成されている。
また、図3図示状態において、ボード44の下端部は全幅にわたって断面形状コ字型の補強部材48(本実施形態では1mm厚の金属)によって挟み込まれており、ボード44の車幅方向の両端部は、第1のトノカバー40も含めてガイドカバー50(一例としてPP樹脂)によって挟み込まれている。このガイドカバー50は、スクリューねじ52を車両後方から補強部材48に捩じ込むことで第1のトノカバー40に固定されている。またガイドカバー50には、第1のトノカバー40の幅方向の外側へ向って突出する円柱状の係合部(係合軸)としてのガイドピン54が形成されている。
また、デッキサイドトリム18は、その周縁に設けられたフランジ部18Cを介して車体に取付けられ、その室内側の壁面18Aには、収納ケース30よりも車両前方で且つ、荷室床面16側にガイドピン54を引掛ける(係合させる)ことができる被係合部としての引掛溝60が形成されている。この引掛溝60は、図5に示されるように、デッキサイドトリム18の前壁面18Bに一端が開口している。この開口は、ガイドピン54の出入口60Aとして用いられ、出入口60Aから進入したガイドピン54を保持面60Bへと案内する案内面60Cと連続している。この案内面60Cと保持面60Bとは連続した形状であり、保持面60Bは、格納方向へ付勢されるガイドピン54を保持することができる。具体的には、図5に示すように、引掛溝60は、車幅方向から見て、出入口60Aから車両後方に向かって略水平方向に延びてから車両後方で且つ車両上方へと傾斜しながら延びており、終端部がガイドピン54よりも曲率半径が大きい円弧状とされる面を有している。なお、この円弧状面が保持面60Bであり、出入口60Aから保持面60Bまでの車両上方の面が案内面60Cである。また、案内面60Cのうちの保持面60Bと連続するとともに、車両後方で且つ車両上方へと傾斜しながら延びる傾斜面を特に傾斜面60Dと呼ぶ。また、この車幅方向の両側に設けられた引掛溝60の溝底間の距離は、ガイドピン54間の距離よりも長く設定されている。
この傾斜面60Dは、ガイドピン54が引掛溝60に引掛けられた状態で、ガイドピン54に車両前方への荷重が入力された際に、その入力に対して車両下方への分力を発生させることができる。このため、本実施形態では、この傾斜面60Dの傾斜角をガイドピン54に所定値以上の荷重Mが入力された際に、傾斜面60Dの傾斜角度を乗り越えられる程度の車両下方への分力を発生させられる角度に設定している。
また、引掛溝60とガイドピン54とには、互いが滑り易い材料を適用している。なお、ガイドピン54の先端部に低摩擦の柔らかい材質の材料を巻いたり貼ったりしてもよい。
また、ボード44、ボード46及び補強部材48を含んで構成される第1のトノカバー40の先端部40Aは、ガイドピン54が引掛溝60に引掛けられた状態で車幅方向の中央付近に所定値以上の荷重Mが入力されると、塑性変形を生じる前に弾性変形を生じるように設定されている。これにより、所定値以上の荷重Mが入力されると、先端部40Aは弓なりに撓むことが可能となる。
図6に示されるように、第1のトノカバー40の先端部40Aの幅方向中央付近には、開口部56が設けられ、この開口部56は一端が第1のトノカバー40に回転自在に支持された閉塞部材58によって閉塞されている。なお、この開口部56は、第1のトノカバー40を荷室床面16側に向かって展開させる際に、作業者の手又は指を引っ掛けることで展開作業を容易にすることを目的としており、展開作業時以外は閉塞部材58によって開口部56を閉塞することで、キャビン15とラゲージルーム14との遮蔽性を確保している。
また、前述した先端部40Aに設けられたボード44とボード46との間の部分は、カバー体42を重ね合わせた部分のみで構成されているため、図3に示されるように、この部分を回転軸にしてボード46側が折れ曲ることが可能とされている。このため、ガイドピン54を引掛溝60に挿入する際には、先端部40Aのボード46側が車両前方に折れ曲った状態とされ、ガイドピン54が保持面60Bに至った際には先端部40Aのボード46側がほぼ復元される。これにより、小さな荷物がキャビン15とラゲージルーム14とを移動するのを阻止することができる。
第2のトノカバー70は収納ケース30から引き出し可能とされており、その構成を具体的に説明すると、図1及び図2に示されるように、収納ケース30には、収納ケース30の長手方向を軸方向とする巻取軸38が回転自在に軸支され、この巻取軸38には、第2のトノカバー70を形成する可撓性のカバー体72の一端部が係止されている。このカバー体72は巻取軸38に巻き回されて、他端部(図示省略)が収納ケース30の下壁30Aに設けられたスリット36を挿通している。なお、図中では図示省略しているが、巻取軸38と収納ケース30との間には、付勢部材としてのぜんまいばねが配設されている。ぜんまいばねの内端は巻取軸38に係止されており、ぜんまいばねの外端は収納ケース30の内部に係止されている。これにより、ぜんまいばねは巻取軸38を介して第2のトノカバー70を常時、矢印C方向で示される巻取方向(格納方向)へ付勢している。
なお、第1のトノカバー40及び第2のトノカバー70を付勢する付勢部材を本実施形態ではぜんまいばねとしているが、ぜんまいばね以外であっても良いものとする。
第2のトノカバー70の先端部(展開方向の端部)は、デッキサイドトリム18の格納状態の第2のトノカバー70の先端部よりも車両後方で且つ略水平方向に設けられた係止部(図示せず)に着脱自在に係止することが可能で、第2のトノカバー70を矢印D方向に展開して、この先端部と係止部とを係止させることで、ラゲージルーム14を上下に仕切ることができる。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。
収納ケース30に格納された第1のトノカバー40を荷室床面16側へ向かって展開し、ガイドピン54を引掛溝60の出入口60Aから挿入して、案内面60C、保持面60Bへと移動させて、保持面60Bでガイドピン54を保持させる(引掛ける)。これにより、第1のトノカバー40の展開状態が維持されて、ラゲージルーム14とキャビン15とが仕切られる。また、第2のトノカバー70を展開することでラゲージルーム14が上下に仕切られる。ここで例えば、図2に示されるように、荷室床面16に荷物Wを載置した状態で車両が制動され、荷物Wが慣性力で前滑りして第1のトノカバー40の先端部40Aに衝突して、先端部40Aに車両前方への所定値(本実施形態では、荷物が1Gの加速度で先端部40Aに10kgfの荷重で衝突した際を想定)以上の荷重Mが入力された場合に、ガイドピン54と引掛溝60との引掛り状態(係合状態)が解除される。
具体的には、図7に示すように荷重M(矢印M)が先端部40Aの車幅方向の中央部付近に入力された場合には、先端部40Aが塑性変形する前に弓なりに撓んで両ガイドピン54の先端同士の車幅方向の距離が、引掛溝60の溝入口間の距離よりも短くなって、ガイドピン54と引掛溝60との引掛り状態が解除される(図7中の二点鎖線参照)。
また図8に示すように荷重Mが先端部40Aの車幅方向端部付近に入力された場合には、ガイドピン54が傾斜面60Dに接触し、傾斜面60Dが車両後方で且つ車両上方へと傾斜しているため、ガイドピン54に車両下方の分力が発生し、ガイドピン54は傾斜面60Dを乗り越えて、案内面60Cに沿って移動し、出入口60Aから外れてガイドピン54と引掛溝60との引掛り状態が解除される(図8中の二点鎖線参照)。なお、引掛り状態が解除された後は、第1のトノカバー40は付勢部材の付勢力によって収納ケース30に格納される。
なお、図9に示すように、第1のトノカバー40の先端部40Aに入力される荷重が所定値を超えない場合は、図中の二点鎖線で示されるように、ガイドピン54と引掛溝60との引掛り状態が解除されることはない。
従って、車両用荷室構造10によれば、第1のトノカバー40のガイドピン54を引掛溝60に引掛けた状態で、第1のトノカバー40の先端部40Aの何れの位置に車両前方への所定値以上の荷重Mが入力されても先端部40Aに破損が生じるのを防止することができる。
また、ガイドピン54と引掛溝60とを用いる簡単な構造で先端部40Aに車両前方への所定値以上の荷重Mが入力されても先端部40Aに破損が生じるのを防止することができる。さらに、傾斜面60Dの傾斜角度を調整することで、ガイドピン54に生じる車両下方への分力を調整することができる。
次に、車両用荷室構造10の第2の実施形態を図10に基づき説明する。
第2の実施形態に係る車両用荷室構造10は、第1のトノカバーの構成が第1の実施形態と異なる点を除いては、第1の実施形態とほぼ同様の構成である。なお、第1の実施形態と同一部材については、同一符号を付して説明を省略する。
図10に示されるように、第1のトノカバー80は、基端部80Aが収納ケース30に回転自在に支持され、基端部80Aと先端部40Aとの間に弾性力を有する弾性部材が内部に配設された蛇腹部82が形成されている。この蛇腹部82は、第1のトノカバー80の格納状態では収納ケース30内に押し縮められて格納され、展開状態では引き伸ばされる。なお、第1のトノカバー80を荷室床面16側に展開して、ガイドピン54を引掛溝60に引掛けた状態では、蛇腹部82の弾性部材が弾性変形しており、弾性部材の復元力によって先端部40Aが格納方向(矢印A方向)へと付勢されている。
次に、第2の実施形態の作用を説明する。
第2の実施形態では、第1の実施形態の作用に加えて以下の作用が得られる。
第1のトノカバー80は蛇腹部82を押し縮めて格納するため、格納状態での上下方向の厚みを、第1の実施形態の巻取軸32に巻き取られた第1のトノカバー40(上下前後方向の厚みが略同じ)よりも、薄くできるため、ラゲージルーム14を広く使用することができる。
次に、車両用荷室構造10の第3の実施形態を図11に基づき説明する。第3の実施形態に係る車両用荷室構造10は、引掛溝の構成が第1の実施形態と異なる点を除いては、第1の実施形態とほぼ同様の構成である。なお、第1の実施形態と同一部材については、同一符号を付して説明を省略する。
図11に示されるように、引掛溝90は、出入口90Aから車両後方に向かって略水平方向に延びて形成され、出入口90Aと溝終端部90Bとの間に溝壁間を狭める弾性変形可能な一対の突起92が設けられている。この突起92は、突起92と溝終端部90Bとの間にガイドピン54を保持することが可能で、所定値以上の荷重が入力されることで弾性変形をしてガイドピン54との引掛り状態を解除することができるように弾性率が設定されている。
次に、第3の実施形態の作用を説明する。
第3の実施形態では、第1の実施形態の作用に加えて以下の作用が得られる。
引掛溝90は、車両後方に向かって略水平方向に延びて形成されているため、第1の実施形態の引掛溝60のように車両後方上側へと傾斜して延びる部位を有するよりも、引掛溝の上方側のスペースを有効利用できるので設計自由度が高い。また、突起92の弾性率を変化させることで所定値の調整を容易にできる。
なお、本実施形態では、突起92を2個設けているが、この構成に限定されず、1個又は、3個以上であっても、良いものとする。
第1及び第3の実施形態では、第1のトノカバー40が巻取軸32に付勢部材(ぜんまいばね)によって付勢されて巻き取られる(格納される)構成としたが、本発明はこの構成に限定されず、第1のトノカバー40を手動操作によって巻取軸32に巻き取る構成であっても良いものとする。
また、第1乃至第3の実施形態では、キャビン15とラゲージルーム14とを仕切るのに第1のトノカバーを用いたが、本発明はこの構成に限定されず、網状のパーテーションネットを用いても良いものとする。また、ラゲージルーム14を仕切る第2のトノカバー70を網状のパーテーションネットとしても良いものとする。
さらに、第1乃至第3の実施形態では、デッキサイドトリム18に引掛溝を形成し、ガイドカバー50にガイドピン54を形成したが、本発明はこの構成に限定されず、デッキサイドトリム18にガイドピン54を形成して、ガイドカバー50に引掛溝を形成しても良いものとする。
さらにまた、第1乃至第3の実施形態では、デッキサイドトリム18に引掛溝を形成したが、本発明はこの構成に限定されず、デッキサイドトリム18以外(例えば、荷室床面16から車両側部に沿って車両上方側へ突出する部材等)に引掛溝を形成しても良いものとする。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されることは無く、特許請求の範囲に含まれる範囲で各種変更して実施可能であることは言うまでもない。従って、例えば、第1のトノカバーでキャビン15とラゲージルーム14とを仕切る構成としているが、ラゲージルーム14の何れの位置で車両前後方向に仕切っても良いものとする。
また、請求項1における荷室床面側とは車両用荷室の側壁下部も含んでいるものとする。
本発明の第1実施形態に係る車両用荷室構造を示す概略斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用荷室構造の作用を説明するための説明図である。 図1における3−3線断面図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用荷室構造の第1のトノカバーのガイドピンと引掛溝との係合状態を車両後方から見た正面図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用荷室構造のガイドピンと引掛溝との係合状態を示す説明図である。 図1における6−6線断面図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用荷室構造の第1のトノカバーの先端部の幅方向中央部に所定値以上の荷重が入力された際の作用を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用荷室構造の第1のトノカバーの先端部の幅方向端部に所定値以上の荷重が入力された際の作用を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態に係る車両用荷室構造の第1のトノカバーの先端部の幅方向中央部に荷重が入力された際の作用を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両用荷室構造の第1のトノカバーを車幅方向から見た側面図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両用荷室構造の引掛溝を車幅方向から見た引掛溝の上面図である
符号の説明
10 車両用荷室構造
14 ラゲージルーム(車両用荷室)
16 荷室床面
18 デッキサイドトリム(車両用荷室の側壁)
40 第1のトノカバー(仕切部材)
40A 先端部
54 ガイドピン(凸部(係合部))
60 引掛溝(凹部(被係合部))
60A 出入口
60B 保持面
60C 案内面
60D 傾斜面
80 第1のトノカバー(仕切部材)
90 引掛溝((凹部)被係合部)

Claims (3)

  1. 車両用荷室の車幅方向に延設され、前記車両用荷室の荷室床面側へ向けて展開可能に格納される仕切部材と、
    前記仕切部材の展開方向側の端部に設けられた係合部と、前記荷室床面側に設けられるとともに前記係合部が係合可能とされ、前記係合部との係合状態において前記係合部に車両前方方向への所定値以上の荷重が入力されることで前記係合部を係合解除方向へ案内する被係合部と、を含んで構成された係合手段と、
    を備えることを特徴とする車両用荷室構造。
  2. 前記係合部は、前記仕切部材の先端部に設けられるとともに前記車両用荷室の側壁側へ突出された凸部であり、
    前記被係合部は、前記車両用荷室の側壁に形成されると共に、前記凸部の出入口と、前記凸部を前記仕切部材に作用する格納方向への付勢力に抗して前記凸部を保持する保持面と、前記保持面に連続して形成され前記出入口から進入した前記凸部を前記保持面に案内する案内面と、を含んで構成された凹部であることを特徴とする請求項1に記載の車両用荷室構造。
  3. 前記案内面における前記保持面側には、車両前方から車両後方上側へと傾斜して延びる傾斜面が設けられ、
    前記傾斜面の傾斜角度は、前記凸部が車両前方方向へ所定値以上の荷重を受けた際に、前記凸部が前記傾斜面を越えるのに必要な車両下方方向への分力を生じさせる角度に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用荷室構造。

JP2007058999A 2007-03-08 2007-03-08 車両用荷室構造 Pending JP2008221888A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007058999A JP2008221888A (ja) 2007-03-08 2007-03-08 車両用荷室構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007058999A JP2008221888A (ja) 2007-03-08 2007-03-08 車両用荷室構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008221888A true JP2008221888A (ja) 2008-09-25

Family

ID=39841013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007058999A Pending JP2008221888A (ja) 2007-03-08 2007-03-08 車両用荷室構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008221888A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015013544A (ja) * 2013-07-04 2015-01-22 芦森工業株式会社 シート状部材の係止構造及び遮蔽装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63199848U (ja) * 1987-06-15 1988-12-22
JPH01204837A (ja) * 1988-02-10 1989-08-17 Kanto Auto Works Ltd 車両用巻取り式トノウカバー
JPH0952557A (ja) * 1995-08-11 1997-02-25 Toyota Autom Loom Works Ltd トノカバーの補強構造
JP2003237471A (ja) * 2002-02-14 2003-08-27 Kasai Kogyo Co Ltd トノカバーの係止構造

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63199848U (ja) * 1987-06-15 1988-12-22
JPH01204837A (ja) * 1988-02-10 1989-08-17 Kanto Auto Works Ltd 車両用巻取り式トノウカバー
JPH0952557A (ja) * 1995-08-11 1997-02-25 Toyota Autom Loom Works Ltd トノカバーの補強構造
JP2003237471A (ja) * 2002-02-14 2003-08-27 Kasai Kogyo Co Ltd トノカバーの係止構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015013544A (ja) * 2013-07-04 2015-01-22 芦森工業株式会社 シート状部材の係止構造及び遮蔽装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
GB2423065A (en) Vehicle rear storage system
JP6572108B2 (ja) トノカバー及びトノカバー装置
JP4441285B2 (ja) 車両の仕切板支持機構
JP5846643B2 (ja) カーテンシールドエアバッグの取付構造
US20170066381A1 (en) Light weight low cost stretching load cover
JP2008179213A (ja) 車両のトノカバー装置
JP4924198B2 (ja) トノカバー装置
JP2008221888A (ja) 車両用荷室構造
JP2003048486A (ja) トノカバー装置
JP2009241755A (ja) 自動車のトノカバー装置
JP5116332B2 (ja) 車両用荷室構造
JP5616985B2 (ja) トノカバー装置
KR101180649B1 (ko) 차량용 카고스크린 어셈블리
JP2010083311A (ja) 車両の後部車体構造
JP2009113511A (ja) 車両の荷台構造
JP2006142948A (ja) 自動車のトノボード装置
JP2005335655A (ja) 車両用トノカバー装置
JP7347261B2 (ja) トノカバーの係止構造
JP5098754B2 (ja) 自動車のトノカバー装置
JP2021024451A (ja) 車両用トノカバー
JP2017035919A (ja) 車両の荷室装置
JP4513700B2 (ja) 車両用荷室構造
JP4800812B2 (ja) トノカバー装置
JP2006143037A (ja) 車両後部荷室構造
JP2005262986A (ja) 車両用グラブボックス

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20090703

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090703

A521 Written amendment

Effective date: 20090824

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A521 Written amendment

Effective date: 20111003

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120306