JP2008219761A - 入力信号検出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】周辺環境の影響を受けずに検出閾値電圧以上の入力信号を検出する入力信号検出回路を提供する。
【解決手段】本発明による入力信号検出回路は、入力される差動入力信号SINに応じた複数の差動出力信号CMP7out、CMP8outを出力する複数のコンパレータCMP7、CMP80と、複数のコンパレータCMP7、CMP80のそれぞれからの差動出力信号CMP7out、CMP8outの排他的論理和を出力する差動排他的論理和回路EOR3とを具備する。複数のコンパレータの少なくとも1つCMP80は、外部からの制御信号に応じて自身の直流動作電圧を変更する。
【選択図】図4

Description

本発明は、差動信号を2値化して検出する入力信号検出回路に関し、特に小振幅の差動信号を2値化して検出する入力信号検出回路に関する。
近年、コンピュータ間のデータ転送はパラレル転送から転送速度の速いシリアル転送になってきた。信号の送受信をする場合、入力信号の受信を認知する回路(以下、入力信号検出回路と称す)は、USB(Universal Serial Bus)や、PCI−Express(Peripheral Component Interconnect)、SATA(Serial AT Attachment)、SAS(Serial Attached Small Computer System Interface)など多数のインターフェイスにおける物理層においてそれぞれ規格化されている、又、各規格には入力される信号振幅の大きさが定義されている。このような規格の回路が正常に動作するためには、回路の使用環境に関係なく規格内の振幅を持つ入力信号を検出することが重要である。
回路を使用する環境で特に重要な要素の一つに温度がある。一般的にインターフェイス部にはアナログ回路技術が使用されており、アナログ回路には差動比較回路が利用されることが多い。差動比較回路にはトランジスタや抵抗器などの素子が使用されている。トランジスタは伝達コンダクタンス[S](以下、gmと称す)を持ち、差動比較回路の電圧増幅率は負荷抵抗とgmによって決まる。トランジスタのゲート酸化膜の厚さをTox、トランジスタのゲート酸化膜の誘電率をεox、真空の誘電率をε0、キャリアの移動度をμと表すとゲート酸化膜の容量Coxは式(1)の様に表される。
Figure 2008219761
又、ゲート酸化膜の容量Coxとキャリア移動度μの積をβと表し、トランジスタのドレイン−ソース間に流れる電流をIds、トランジスタのゲート幅をW、トランジスタのゲート長をLとするとgmは式(2)と表される。
Figure 2008219761
式(2)を参照して、gmはβ及びIdsを含むため温度によって変動する。このような温度によるgmの変動は差動比較回路の出力振幅の大きさに対して影響を与える。すなわち、差動比較回路の出力振幅は温度によって増減する。このような差動比較回路を適用した入力信号検出回路は、規格内の入力信号を検出できない温度条件を有する。
入力信号検出回路の従来技術の一例として特開2006−054742号公報がある(特許文献1参照)。特許文献1に記載の入力信号検出回路の構成を図1に示す。図1を参照して、特許文献1に記載の入力信号検出回路は差動比較回路CMP7、CMP8と排他的論理和EOR3を具備する。以下では、Nチャネル型MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ及びPチャネル型MOSトランジスタをそれぞれ、NMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタと称す。
差動比較回路CMP7は、差動対を形成するNMOSトランジスタMn9及びMn10、負荷抵抗となる抵抗R9及びR10、定電流源Ib7を備える。NMOSトランジスタMn9及びMn10のソース側には定電流源Ib7の一端が接続され、NMOSトランジスタMn9のドレイン側には抵抗R9の一端が接続され、NMOSトランジスタMn10のドレインには抵抗R10の一端が接続される。抵抗R9の他端と抵抗R10の他端は電源VDDに接続される。定電流源Ib7の他端は接地される。差動比較回路CMP8は差動対を形成するNMOSトランジスタMn11及びMn12、負荷抵抗となる抵抗R11及びR12、オフセット電圧Voff1を供給するための抵抗Rb1、定電流源Ib8を備える。NMOSトランジスタMn11及びMn12のソースには定電流源Ib8の一端が接続され、NMOSトランジスタMn11のドレインには抵抗R11の一端が接続され、NMOSトランジスタMn12のドレインには抵抗R12の一端が接続される。抵抗R11の他端と抵抗R12の他端は抵抗Rb1の一端に接続され、抵抗Rb1の他端は電源VDDに接続される。定電流源Ib8の他端は接地される。
NMOSトランジスタMn9及びMn11のゲートは、入力信号SINPが入力される入力端子に接続され、NMOSトランジスタMn10及びMn12のゲートは入力信号SINNが入力される入力端子に接続される。NMOSトランジスタMn9はノードN9を介して抵抗R9に接続される。NMOSトランジスタMn10はノードN10を介して抵抗R10に接続される。NMOSトランジスタMn11はノードN11を介して抵抗R11に接続される。NMOSトランジスタMn12はノードN12を介して抵抗R12に接続される。ノードN9及びN10から、逆相信号である出力信号CMP7outNと正相信号である出力信号CMP7outPからなる差動出力信号CMP7outが出力される。ノードN11及びN12から、逆相信号である出力信号CMP8outNと正相信号である出力信号CMP8outPからなる差動出力信号CMP8outが出力される。排他的論理和EOR3は、ノードN9〜N12に接続され、差動出力信号CMP7outと差動出力信号CMP8outとの排他的論理和(出力信号Sout(2値化信号Sout3P、Sout3N))を出力する。
図2は従来技術による入力信号検出回路の各ノードにおける動作信号のタイミングチャートである。図2(a)を参照して、入力信号検出回路には正相信号である入力信号SINP及び逆相信号である入力信号SINNからなる差動入力信号SINが入力される。ここで、時刻t1から時刻t5の間はこの回路では検出する必要が無い差動入力信号SINが入力され、時間t5から時間t9の間はこの回路で検出すべき差動入力信号SINが入力されているものとする。入力信号SINPは、NMOSトランジスタMn9及びMn11に入力され、入力信号SINNは、NMOSトランジスタMn10及びMn12に入力される。
ここで、差動比較回路の負荷抵抗をRL、差動比較回路への入力信号の電圧値(振幅)をVinとすると、差動比較回路からの出力信号の電圧値(振幅)Voは、式(3)で表される。
Figure 2008219761
ここで、入力信号SINP、SINNの電圧値をそれぞれSINP、SINN、出力信号CMP7outP、CMP7outN、CMP8outP、及びCMPoutNの電圧値をそれぞれCMP7outP、CMP7outN、CMP8outP、及びCMPoutN、負荷抵抗である抵抗R9、R10、R11、及びR12の抵抗値をそれぞれR9、 R10、R11、及びR12とすると、式(3)は、
Figure 2008219761
Figure 2008219761
となる。ただしR9=R10、R11=R12
式(4)、式(5)にあるように入力信号SIN(SINP−SINN)は、差動比較回路CMP7、CMP8の電圧増幅率であるgm×R9、gm×R11の値分増幅されて、差動比較回路CMP7及びCMP8の差動出力信号CMP7out(CMP7outP−CMP7outN)及びCMP8out(CMP8outP−CMP8outN)として出力される(図2(b)参照)。
差動比較回路CMP7の出力信号CMP7outP、CMP7outNの直流動作電圧Vo7P、Vo7Nは、電源VDDと抵抗R9とR10と定電流源Ib7(電流値Ib7)を用いて、式(6)及び式(7)で求められる。
Figure 2008219761
Figure 2008219761
一方、差動比較回路CMP8の出力信号CMP8outP、CMP8outNの直流動作電圧Vo8P、Vo8Nは、電源VDDと抵抗Rb1(抵抗値Rb1)、R11、R12を用いて計算される。ここで、電源VDD、抵抗R9、R10、R11、R12、及び定電流源Ib7、Ib8がそれぞれ同じ電源、抵抗、定電流源である場合、直流動作電圧Vo8P、Vo8Nと直流動作電圧Vo7P、Vo7Nとは、式(8)に示すオフセット電圧Voff1分だけ離隔する。
Figure 2008219761
この環境において、時刻t1から時刻t5の間では、差動入力信号SINの振幅(SINP−SINN)が小さいため、その結果、差動比較回路CMP7の差動出力信号CMP7outと、差動比較回路CMP8の差動出力信号CMP8outは交差しない。一方、時刻t5から時刻t9の間では差動入力信号SINの振幅が大きいため、差動出力信号CMP7outと、差動出力信号CMP8outは交差する。排他的論理和EOR3は、出力信号CMP7outPと出力信号CMP8outNとを比較して出力信号CMP7outPが出力信号CMP8outNより電圧が高ければ論理1、低ければ論理0と決定する。同時に出力信号CMP7outNと出力信号CMP8outPとを比較して出力信号CMP8outPが出力信号CMP7outNより電圧が高ければ論理1、低ければ論理0と決定する。
図2(c)を参照して、この2つの論理がすべて1の場合とすべて0の場合、排他的論理和EOR3の出力信号Sout3PとSout3Nの関係は、出力信号Sout3Nの方が出力信号Sout3Pより電圧が高くなる(論理値1)。逆に2つの論理が異なる場合は、排他的論理和EOR3の出力信号Sout3Nの方が出力信号Sout3Pより電圧が低くなる(論理値0)。このように、検出すべき振幅を有する差動入力信号SINが入力されると出力信号Soutとして論理値0が出力される。以上のように、従来技術による入力信号検出回路は、オフセット電圧Voff1と同じ又はそれ以上の振幅を持つ差動出力信号CMP7out、CMP8outが得られるような差動入力信号SINを検出することができる。すなわち、従来技術による入力信号検出回路が検出可能な差動入力信号SINの閾値電圧(以下、検出閾値電圧と称す)は、式(8)で決定されるオフセット電圧Voff1によって設定される。
特開2006−054742号公報
式(4)及び(5)に示されるように、差動出力信号CMP7out及びCMP8outの振幅の大きさは、温度によって値が変動するgmによって決まる。このため、検出可能な差動入力信号SIN(検出閾値電圧以上の振幅を持つ差動入力信号SIN)が入力しても、周辺温度の影響により所望の振幅を有する差動出力信号CMP7out及びCMP8outを出力できず、差動入力信号SINを正しく検出できない恐れがある。
前述の従来回路の動作説明で述べた式(4)及び式(5)は、差動比較回路の入力と出力の関係を表している。一般的な電圧増幅回路の電圧増幅率は、出力電圧/入力電圧=電圧増幅率=gm×RL(負荷抵抗)と定義されており、従来技術による入力信号検出回路の差動比較回路CMP7、CMP8に適用すると式(9)及び式(10)のようになる。
Figure 2008219761
Figure 2008219761
式(2)に示すように伝達コンダクタンスgmの温度変動はトランジスタを流れる電流Idsと、ゲート酸化膜の容量Coxとキャリア移動度μの積βによって生じる。特にキャリア移動度μの温度変動による伝達コンダクタンスgmの温度変動量は大きく、式(9)及び(10)で表される電圧増幅率を大きく変動させる原因となる。一方、オフセット電圧Voff1は温度に対して安定であると仮定すると、検出する差動入力信号SINの検出閾値電圧も安定であると仮定できる。
図3は、従来技術による入力信号検出回路に、検出可能な振幅(検出閾値電圧以上の振幅)を有する差動入力信号SINが入力したときの差動出力信号7out及び8outの波形を示す図である。ここでは、周辺温度が−25℃の場合と75℃の場合の波形を示す。
図3を参照して、周辺温度が−25℃から75℃に変化しても差動比較回路CMP7及びCMP8の直流動作電圧Vo7P(Vo7N)及びVo8P(Vo8N)の値は、それぞれ800mV及び760mVと変化しない。すなわちオフセット電圧は40mVと温度に依存せず一定である。一方、差動出力信号CMP7out及びCMP8outの振幅は、−25℃ではそれぞれ50mVであるのに対し、75℃ではそれぞれ35mVに減少している。このような場合、差動出力信号7outと差動出力信号8outとは離隔し(ここでは5mV離隔)、差動入力信号SINを検出することができない。このように、本来であれば、検出可能な入力信号を、周辺温度が上がることによって検出できなくなることがある。
一般的に微小信号を検出する入力信号検出回路においては、高感度である事と同時に誤検出を避ける事が強く求められており、その結果、検出電圧範囲すなわち検出閾値電圧(振幅)の許容範囲が狭くなってきている。このため、上述のような周辺温度による検出むらを低減させる、又は、なくすことが必要である。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を括弧付きで用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。この番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明による入力信号検出回路は、入力される差動入力信号(SIN)に応じた複数の差動出力信号(CMP7out、CMP8out)を出力する複数のコンパレータ(CMP7、CMP80)と、複数のコンパレータ(CMP7、CMP80)のそれぞれからの差動出力信号(CMP7out、CMP8out)の排他的論理和を出力する差動排他的論理和回路(EOR3)とを具備する。複数のコンパレータの少なくとも1つ(CMP80)は、外部からの制御信号に応じて自身の直流動作電圧を変更する。このため、何らかの要因によって、差動出力信号(CMP7out、CMP8out)の振幅が変動しても、特定のコンパレータの直流動作電圧を変更することで、振幅の変動による差動出力信号のを補正することができる。
又、本発明による入力信号検出回路は、周辺温度に応じた電圧値(Vc)の制御信号を出力する温度補償回路(C1)を更に具備することが好ましい。複数のコンパレータ(CMP7、CMP80)は、差動入力信号(SIN)を増幅し、第1の差動出力信号(CMP7out)を出力する第1のコンパレータと、差動入力信号(SIN)を増幅し、第2の差動出力信号(CMP8out)を出力する第2のコンパレータ(CMP80)とを備える。第2のコンパレータ(CMP80)は、制御信号(Vc)に応じた大きさのオフセット電圧(Voff1)を、第2の差動出力信号(CMP8out)に与えるオフセット調整回路(A1)を備える。差動排他的論理和回路(EOR3)は、第1の差動出力信号の正相信号(CMP7outP)と第2の差動出力信号の逆相信号(CMP8outN)からなる差動信号と、第2の差動出力信号の正相信号(CMP8outP)と第1の差動出力信号の逆相信号(CMP7outN)からなる差動信号との排他的論理和を出力する。このような構成により、本発明による入力信号検出回路は、検出閾値電圧以上の振幅を持つ差動入力信号(SIN)を、周辺温度に応じて差動出力信号(CMP7、CMP80)が変動しても検出することができる。
本発明による温度補償回路(C1)は、カレントミラー回路を備える。このカレントミラー回路は、ゲートが相互に接続される第1トランジスタ(Mn20)と第2トランジスタ(Mn21)とを有する。第1トランジスタ(Mn20)は、第3定電流源(Ib21)と第1抵抗(R21)との間に設けられる。第2トランジスタ(Mn21)は、一端が電源(VDD)に接続される第2抵抗(R20)と、第1抵抗(R21)との間に設けられる。温度補償回路(C1)は、第2トランジスタ(Mn21)と第2抵抗(R20)との接続ノード(N14)からオフセット調整回路(A1)に対し制御信号(Vc)を出力する。
又、温度補償回路(C1)は、複数の制御信号から所望の制御信号(Vc)を選択するスイッチ回路(SW52)を更に備えることが好ましい。
本発明の入力信号検出回路によれば、周辺環境の影響を受けずに検出閾値電圧以上の入力信号を検出することができる。
又、検出可能な差動入力信号の電圧値を複数の検出閾値電圧から選択することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明による入力信号検出回路の実施の形態を説明する。
1.第1の実施の形態
図4から9を参照して、本発明による入力信号検出回路の第1の実施の形態を説明する。
(構成)
図4に、本発明による入力信号検出回路の第1の実施の形態における構成を示す。第1の実施の形態における入力信号検出回路は、正相信号である入力信号SINPと逆相信号である入力信号SINNとからなる差動入力信号SINの振幅を検出して2値化する回路である。
本発明による入力信号検出回路は、差動比較回路CMP7及びCMP80と、それぞれの出力端に接続される差動排他的論理和回路EOR3と、オフセット電圧Voff1を制御する温度補償回路C1とを備える。すなわち、本発明による入力信号検出回路は、従来技術による入出力信号検出回路の差動比較回路CMP8に替えて差動比較回路CMP80を備え、温度補償回路C1を更に備えるる構成である。以下では、従来技術と同様な構成及び信号には、同じ符号を付して説明する。本発明による差動比較回路CMP80は、従来技術においてオフセット調整のために設けられた抵抗Rb1に替えて、オフセット調整回路A1を備える。又、温度補償回路C1は、周辺温度に応じた制御信号(電圧値Vc)をオフセット調整回路A1に出力し、オフセット電圧Voff1を制御する。
オフセット調整回路A1は、PMOSトランジスタMp1と演算増幅器AMP1とを備え、差動出力信号CMP8outにオフセット電圧Voff1を与える回路である。PMOSトランジスタMp1のソースは電源VDDに接続され、ドレインはノードN13を介して抵抗R11及びR12の一端に共通接続される。
演算増幅器AMP1の出力端子は、PMOSトランジスタMp1のゲートに接続され、負入力端子は、ノードN13を介してPMOSトランジスタMp1のドレイン及び抵抗R11及びR12の一端に接続される。又、演算増幅器AMP1の正入力端子は温度補償回路C1に接続され、制御信号が入力される。演算増幅器AMPの負入力端子と接地電位との間には、抵抗対(抵抗R11及びR12)と差動対(NMOSトランジスタMn11及びMn12)が接続されるため、演算増幅器AMP及びPMOSトランジスタMp1はボルテージフォロワとして機能する。このような構成により、温度補償回路C1から正入力端子に入力された制御信号(電圧Vc)と同じ電圧値が負入力端子及びPMOSトランジスタMp1のドレイン−ソース間に供給される。
温度補償回路C1からの制御信号に応じて、PMOSトランジスタMp1のドレイン−ソース間に印加される電圧は、オフセット電圧Voff1として、差動出力信号CMP8outに供給される。これにより、差動比較回路CMP80の直流動作電圧Vo80P(Vo80N)は、差動比較回路CMP7の直流動作電圧Vo70P(Vo70N)からオフセット電圧Voff1分だけ離隔する。ここで、差動比較回路CMP7及びCMP80は、それぞれ直流動作電圧Vo70P及びVo80Pを中心として電圧値が往復する出力信号CMP7outP及びCMP8outPを出力する。同様に、差動比較回路CMP7及びCMP80は、それぞれ直流動作電圧Vo70N及びVo80Nを中心として電圧値が往復する出力信号CMP7outN及びCMP8outNを出力する。以下では、直流動作電圧Vo70Pと直流動作電圧Vo70N、直流動作電圧Vo80Pと直流動作電圧Vo80Nは同じ値であるものとして説明する。
本発明による入力信号検出回路は、所定の振幅(検出閾値振幅)以上の振幅を持つ差動入力信号SINを検出する。すなわち、入力信号検出回路は、オフセット電圧Voff1の大きさによって検出できる差動入力信号SINの大きさ(振幅)が決まる。このため、オフセット電圧Voff1は、所望の検出閾値振幅に応じた値に設定される必要がある。具体的には、オフセット電圧Voffは、検出閾値振幅の差動入力信号SINに応じて出力される差動出力信号CMP7out及びCMP8outの振幅に等しい電圧値が設定される。
従来技術によるオフセット電圧Voff1の電圧値は、抵抗Rbによって決定する固定値であるが、本発明によるオフセット電圧Voff1の電圧値は温度補償回路C1によって制御されたオフセット調整回路A1によって決定する変動値である。
以下に温度補償回路C1の構成を詳細に説明する。温度補償回路C1は、制御信号(電圧Vc)をオフセット調整回路A1に出力してオフセット電圧off1を制御する。温度補償回路C1は、NMOSトランジスタMn20、Mn21、定電流源Ib21、抵抗R20、R21を備える。
定電流源Ib21の一端は電源VDDに接続され、他端は、NMOSトランジスタMn20に接続される。NMOSトランジスタMn20とNMOSトランジスタMn21は、それぞれのゲートが相互に接続され、定電流源Ib21とともにカレントミラー回路を形成する。NMOSトランジスタMn20のゲートとドレインは、定電流源Ib21の他端に共通接続され、ソースは、抵抗R21を介して接地される。NMOSトランジスタMn21のドレインは、抵抗20を介して電源VDDに接続され、ソースは接地される。又、NMOSトランジスタMn21と抵抗R20との接続ノード(ノードN14)は、演算増幅器AMP1の正入力端子に接続される。このような構成により、ノード14における電圧が、制御信号としてオフセット調整回路A1に出力される。
NMOSトランジスタMn21に流れる電流Imn21の電流値は、入力信号検出回路の周辺温度に応じて変動する。このため、ノードN14における電圧値Vc、すなわち制御信号が変動する。従って、温度補償回路C1は、周辺温度に応じて変動する制御信号を出力することができる。この際、制御信号の温度特性と、差動出力信号CMP7out及びCMP8outの振幅変化の温度特性とが等しくなるように、入力信号検出回路内の各素子の特性が設定されることが好ましい。このように設定することで、温度による差動出力信号CMP7out及びCMP8outの振幅変動に追随して、オフセット電圧Voff1は変動する。このため、温度上昇によって発生する差動出力信号CMP7outと差動出力信号CMP8outとの離隔を防止することができる。すなわち、周辺温度によって生じる入力信号の検出ムラを抑制することができる。
本発明に係る温度補償回路C1は、カレントミラー回路を形成するNMOSトランジスタMn20とGNDとの間に抵抗R21が接続されている。このため、NMOSトランジスタMn21のソース−ドレイン間の電圧Vgs21は、NMOSトランジスタMn21のソース−ドレイン間の電圧Vgs20が周辺温度によって変動した電圧値に、定電流Ib21によって抵抗R21にかかる電圧分がプラスされる。このため、Vgs20≠Vgs21となり、NMOSトランジスタMn21に流れる電流Imn21の値は、温度変化に応じて変動する。電流Imn21が温度によって変化するため、抵抗R20にかかる電圧Vcも同様に温度によって変動する。一方、電圧Vcが入力された演算増幅器AMP1の出力電圧は温度による変動を持つ。演算増幅器AMP1は、このような温度によって変動する出力電圧をフィードバックするため、抵抗R20(ノードN14にかかる電圧Vcは、演算増幅器AMPの温度による変動を加味した値となる。従って、本発明による入力信号検出器に設けられる演算増幅器AMP1は、オープン利得が高く、出力電圧が温度によって変動可能であることが好ましい。
(動作原理)
図5〜図9を参照して、本発明による入力信号検出回路の動作原理、及び入力信号検出回路に必要な各素子の特性について説明する。
先ず、温度補償回路C1によって制御されるオフセット電圧Voffの温度特性について説明する。NMOSトランジスタが飽和領域にある場合、ドレインに流れる電流は一般的に式(13)で表現される。ここで、NMOSトランジスタに流れるドレイン電流をIds、NMOSトランジスタのゲート幅をW、ゲート長をL、ゲート−ソース間電圧をVgs、閾値電圧をVt、ゲート酸化膜の容量Coxとキャリア移動度μの積をβとする。
Figure 2008219761
βは温度に依存して変動するため、βW/2Lを温度係数Kとすると、式(11)は式(12)のように表される。
Figure 2008219761
以下では、説明を簡単にするために、NMOSトランジスタMn20とMn21のパラメータ(特性)は同一とし、温度係数Kが同じものとして説明する。
NMOSトランジスタM21のゲート−ソース間の電圧をVgs21とすると、NMOSトランジスタMn21のドレイン−ソース間に流れる電流Imn21(電流値Imn21)は、式(13)で表される。
Figure 2008219761
NMOSトランジスタMn20と抵抗R21に流れる電流値をIb21とすると、NMOSトランジスタMn21のゲート−ソース間の電圧Vgs21は、式(14)で表される(NMOSトランジスタMn20のゲート−ソース間電圧Vgs20と抵抗R21の両端にかかる電圧の和に等しい)。又、電流Ib21が流れているときのNMOSトランジスタのゲート−ソース間の電圧Vgs20は、式(12)を用いて式(15)で表される。式(13)、式(14)及び式(15)から、電流Imn21は、式(16)のように表される。
Figure 2008219761
Figure 2008219761
Figure 2008219761
式(16)は、一定の電流Ib2に対する電流Imn21を示す。温度係数Kは温度によって変化するβを含むため、式(16)を温度係数Kで微分することで、温度変化に伴う電流Imn21の変動量を求めることができる。式(16)を温度係数Kで微分すると、式(17)のようになる。
Figure 2008219761
式(17)において、右辺第2項が、温度変化に伴う電流Imn21の変化量を示している。尚、実際の電流Imn21の変化量はNMOSトランジスタの構造や製造技術によりことなる。図5は、電流Imn21と温度との関係を示す温度特性図である。図5を参照して、曲線aは、抵抗R21が0オームの場合の電流Imn21の温度特性を示し、曲線bは、本実施の形態におけるImn21の場合の電流Imn21の温度特性を示す(抵抗R21≠0)。式(17)及び図5を参照して、抵抗R21が存在するため、本発明に係る電流Imn21は温度の上昇に伴って増加する。尚、曲線aは一般的なカレントミラー回路の特性を示す。
電流Imn21は抵抗R20に流れるので、ノードN14における電圧Vc(電圧値Vc)は、電源電圧をVDD、抵抗R20の抵抗値をR20とすると、式(18)のように表される。
Figure 2008219761
電圧Vcは制御信号として演算増幅器AMP1の正入力端子に供給される。演算増幅器AMP1とPMOSトランジスタMp1はボルテージフォロア回路を構成しているので、演算増幅器AMP1の負入力端子にも電圧Vcが現れる。すなわち、PMOSトランジスタMp1のドレイン−ソース間電圧であるオフセット電圧Voff1は、電圧Vcに等しくなる。図5に、オフセット電圧Voff1と温度との関係を示す温度特性図を示す。上述のように電流Imn21は温度上昇に伴って増加するため、オフセット電圧Voff1は温度上昇に伴い減少する(図6及び式(18))。
次に、差動出力信号CMP7out及びCMP8outの振幅の温度特性について説明する。ここでは、説明を簡単にするためNMOSトランジスタMn9、Mn10、Mn11、Mn12、及び抵抗R9、R10、R11、R12は、それぞれ同一特性を持つトランジスタ及び抵抗であるものとして説明する。この場合、出力信号CMP7outP、CMP7outN、CMP8outP、CMP8outNの電圧値の絶対値は|CMP7outP|=|CMP7outN|=|CMP8outP|=|CMP8outN|となる。ただし、出力信号CMP7outP、CMP7outN、CMP8outP、CMP8outNの電圧値をそれぞれCMP7outP、CMP7outN、CMP8outP、CMP8outNとする。以下では、差動出力信号CMP8outは差動出力信号CMP7outと同様であるので差動出力信号CMP7outについてのみ説明する。ここで、入力信号SINP及びSINNの電圧値をそれぞれSINP及びSINNとすると、差動比較回路CMP7における差動入力信号SINと差動出力信号CMP7outの電圧増加率は式(9)で表される。更に、式(9)のgmに式(2)を代入すると式(19)が得られる。ただし、入力信号INP及びSINNが同じ電圧として|SINP|=|SINN|=SINと表し、差動出力信号CMP7outの振幅をCMP7out=CMP7outP−CMP7outNとする。
Figure 2008219761
式(19)を温度係数Kで微分し、温度変化に対する差動出力信号CMP7outの振幅の変化量を式で表すと、式(20)のようになる。このため、図7に示すように、差動出力信号CMP7out及び8outの振幅は、周辺温度の増加に伴って減少する。
Figure 2008219761
以上のように、式(9)及び式(18)と、式(20)を参照して、オフセット電圧Voff1(ノードN14における電圧Vc)の電圧値の温度による変動量と、差動出力信号CMP7out及びCMP8outの振幅の温度による変動量は、両者とも1/2K1/2に応じて決まる。本発明では、温度による差動出力信号CMP7out及びCMP8outの変動に追随するようにオフセット電圧Voff1が温度によって変更する必要がある。このため、オフセット電圧Voff1の電圧値の温度による変動量と、差動出力信号CMP7out及びCMP8outの振幅の温度による変化量とが等しくなるように設定されることが好ましい。このような条件となるように、式(17)と式(20)から式(21)が得られる。
Figure 2008219761
従って、本発明では、式(21)が成り立つような定電流源Ib21、抵抗R9、抵抗R21が用いられることが好ましい。ただし、抵抗R9、R10、R11、R12は同じ抵抗値、抵抗R20、R21は同じ抵抗値である。又、NMOSトランジスタMn9、Mn10、Mn11、Mn12、Mn20、Mn21及びPMOSトランジスタMp1には、式(21)が成り立つような温度係数K(ゲート幅W、ゲート長L、ゲート酸化膜容量Cox、キャリア移動度μ)を有するMOSトランジスタが利用されることが好ましい。このような素子を組合せることによって、差動比較回路CMP7及びCMP80の周辺温度による差動出力信号CMP7out及びCMP8outの振幅の変動と、温度補償回路C1の周辺温度によるオフセット電圧Voff1の変動が等しくなる。
式(21)が成り立つように構成された入力信号検出回路における差動出力信号CMP7out(CMP8out)の振幅と、オフセット電圧Voffの温度特性を図8に示す。周辺温度が高くなるにつれて差動出力信号CMP7out及びCMP8outの振幅が減少した分、これと同様な変動量でオフセット電圧Voff1も減少する。
図3は、本発明による入力信号検出回路に、検出可能な閾値振幅を有する差動入力信号SINが入力したときの差動出力信号7out及び8outの波形を示す図である。ここでは、周辺温度が低温(−25℃)の場合と高温(75℃)の場合の波形を示す。
温度補償回路C1からの制御信号によって、差動比較回路CMP7の直流動作電圧Vo70P(Vo70N)と、差動比較回路CMP80の直流動作電圧Vo80P(Vo80N)とにオフセット電圧Voff1分だけ電位差が生まれる。ここで周辺温度が−25℃の場合、オフセット電圧Voff1は40mVであり、直流動作電圧Vo70P(Vo70N)は800mV、直流動作電圧Vo80P(Vo80N)は760mVとなる。又、周辺温度が−25℃における差動出力信号CMP7及びCMP80の振幅(最大振幅)は、ともに50mVである。一方、周辺温度が75℃の場合、オフセット電圧Voff1は25mVに15mV減少し、直流動作電圧Vo70P(Vo70N)は800mV、直流動作電圧Vo80P(Vo80N)は775mVとなる。又、周辺温度が75℃における差動出力信号CMP7及びCMP80の振幅(最大振幅)は、ともに35mVとなり、−25℃のときと比べ15mV減少する。すなわち、周辺温度の増加に伴い、差動出力信号の振幅及びオフセット電圧は同じ変動量で減少する。換言すると、差動出力信号CMP7及びCMP8の振幅の温度特性と、オフセット電圧Voff1の温度特性は反比例の関係を示す。このため、差動出力信号CMP7及びCMP80は、温度が上昇しても従来技術のように離隔することなく、一定量(ここでは10mV)の重なりを示す。従って、本発明によれば、周辺温度に影響されずに所望の振幅をもつ入力差動信号SINを検出することができる。
2.第2の実施の形態
図10を参照して、本発明による入力信号検出回路の第2の実施の形態を説明する。図2は、入力信号検出回路の第2の実施の形態における構成を示す回路図である。第2の実施の形態における入力信号検出回路は、第1の実施の形態における入力信号検出回路の温度補償回路C1に替えて、制御信号の大きさを切り替えるスイッチ回路SW52を備える温度補償回路C2を備える。その他の構成は、第1の実施の形態と同じであるので、以下では、温度補償回路C2について説明する。
温度補償回路C2は、第1の実施の形態における温度補償回路C2に加えてNMOSトランジスタMn52とスイッチ回路SW52を備える。スイッチ回路SW52は2つの端子を有し、一端はNMOSトランジスタMn52のゲートと接続され、他端はノードN15を介してNMOSトランジスタMn21のゲート、NMOSトランジスタMn20のゲートとドレイン及び定電流源Ib21に接続される。NMOSトランジスタMn52のドレインは、ノードN14及び抵抗20を介して電源VDDに接続され、ソースは接地される。又、NMOSトランジスタMn52のゲートは、スイッチ回路SW52を介してノードN15(Mn20のゲートとドレイン及び定電流源Ib21)に接続される。
次に、温度補償回路C2の動作を説明する。スイッチ回路SW52がOFF状態である場合、温度補償回路C2は、第1の実施の形態における温度補償回路C1と同じ動作を行う。スイッチ回路SW52がON状態である場合、NMOSトランジスタMn20、MN21、MN52によってカレントミラー回路が形成される。このときノードN14の電圧値Vcは、スイッチ回路SW52がoff状態の時の電圧値Vcと異なる値を示す。すなわち、本実施の形態における入力信号検出回路は、スイッチ回路SW52によってオフフセット電圧Voff1の電圧値を異なる値に切り替えることができる。第1の実施の形態では、入力信号検出回路が検出可能な差動入力信号SINの振幅値の限界値(検出閾値電圧)は、1つのみが設定されているが、第2の実施の形態では、2種類の検出閾値電圧の中から所望の検出閾値電圧を選択して利用することができる。尚、本実施の形態では、一組のスイッチSW52及びNMOSトランジスタMn52を温度補償回路C1に追加した構成を示したが、同様な接続により複数組のスイッチ及びMOSトランジスタを温度補償回路C1に追加した構成でも構わない。この場合、入力信号検出回路は、所望の検出閾値電圧を複数の検出閾値電圧から選択できる。
以下に、スイッチ回路SW52がON状態のときにおける入力信号検出回路の動作原理を説明する。
温度補償回路C2について、NMOSトランジスタMn21とMn52が同一構造、同一サイズの場合、スイッチ回路SW52がON状態の時、第1の実施の形態におけるNMOSトランジスタMn21ゲート幅が2倍になった構成と等価となる。上述のように温度係数Kはゲート幅に比例するため、スイッチ回路SW52がON状態の場合、OFF状態の時に比べて温度係数Kは2倍となる。すなわち、スイッチ回路SW51がON状態になると、第1の実施の形態と等価な構成及び動作を示すが、温度係数KはNMOSトランジスタMn21及びMN54によって決まる値(ここでは、OFF状態のときの2倍)となる。
式(16)を参照して、電流Imn21は、温度係数Kの増加に伴い増加するため、式(18)よりノード14における電圧Vcは、温度係数Kの増加に伴い減少する。すなわち、スイッチ回路SW52がON状態のときのオフセット電圧Voff1は、OFF状態の時よりも小さい値となる。このため、本実施の形態における入力信号検出回路は、スイッチ回路SW52をON状態にすることで、OFF状態の時に比べて小さな振幅の差動入力信号SINを検出することができる。
ここで、スイッチ回路SW52がON状態の場合、上述のように、温度係数Kが異なるが第1の実施の形態と等価な回路となるため、第1の実施の形態で説明したように、温度補償回路C2から出力される制御信号(電圧Vc=オフセット信号Voff1)の温度に対する変動量と、差動出力信号CMP7out及びCMP8outの温度に対する変動量は同じとなる。このため、スイッチ回路SW52がON状態においても、差動出力信号CMP7out及びCMP8outの温度による変動に追随してオフセット電圧Voff1が変動するため、温度による検出ムラを抑制することができる。
以上のように、本実施の形態における入力信号検出回路は、スイッチ回路SW52によって複数の検出閾値電圧から所望の検出閾値電圧を選択することができる。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。第1及び第2の実施の形態では、NMOSトランジスタを用いた差動比較回路について説明したが、PMOSトランジスタを用いた差動比較回路でも構わない。この場合、オフセット調整回路A1は、PMOSトランジスタMp1に替えてPMOSトランジスタを備える。更に、温度補償回路C1(C2)内のNMOSトランジスタは、PMOSトランジスタでも構わない。
図1は、従来技術による入力信号検出回路の構成図である。 図2は、入力信号検出回路の入力信号検出動作を示すタイミングチャートである。 図3は、従来技術による入力信号検出回路の温度変化における信号検出結果を示す一例である。 図4は、本発明による入力信号検出回路の第1の実施の形態における構成図である。 図5は、本発明に係る温度補償回路内における電流Imnの温度特性を示す図である。 図6は、本発明に係るオフセット電圧の温度特性を示す図である。 図7は、本発明に係る差動出力信号の振幅の温度特性を示す図である。 図8は、本発明に係る差動出力信号の振幅とオフセット電圧の温度特性の比較を示す図である。 図9は、本発明による入力信号検出回路の温度変化における信号検出結果を示す一例である。 図10は、本発明による入力信号検出回路の第2の実施の形態における構成図である。
符号の説明
SIN:差動入力信号
SINP、SINN:入力信号
CMP7outP、CMP8outP、CMP7outN、CMP8outN、Sout:出力信号
CMP7out、CMP8out:差動出力信号
Sout3P、Sout3N:2値化信号
CMP7、CMP80:差動比較回路
EOR3:差動排他的論理和回路
C1、C2:温度補償回路
A1:オフセット調整回路
AMP1:演算増幅回路
R9、R10、R11、R12、R20、R21:抵抗
N9、N10、N11、N12、N13、N14、N15:ノード
Mn9、Mn10、Mn11、Mn12、Mn20、Mn21、Mn52:NMOSトランジスタ
Mp1:PMOSトランジスタ
SW21:スイッチ回路
Ib7、Ib8、Ib21:電流源
Voff1:オフセット電圧

Claims (11)

  1. 入力される差動入力信号に応じた複数の差動出力信号を出力する複数のコンパレータと、
    前記複数のコンパレータのそれぞれからの差動出力信号の排他的論理和を出力する差動排他的論理和回路と、
    を具備し、
    前記複数のコンパレータの少なくとも1つは、外部からの制御信号に応じて自身の直流動作電圧を変更する
    入力信号検出回路。
  2. 請求項1に記載の入力信号検出回路において、
    周辺温度に応じた電圧値の制御信号を出力する温度補償回路を更に具備し、
    前記複数のコンパレータは、
    前記差動入力信号を増幅し、第1の差動出力信号を出力する第1のコンパレータと、
    前記差動入力信号を増幅し、第2の差動出力信号を出力する第2のコンパレータとを備え、
    前記第2のコンパレータは、前記制御信号に応じた大きさのオフセット電圧を、前記第2の差動出力信号に与えるオフセット調整回路を備え、
    前記差動排他的論理和回路は、前記第1の差動出力信号の正相信号と前記第2の差動出力信号の逆相信号からなる差動信号と、前記第2の差動出力信号の正相信号と前記第1の差動出力信号の逆相信号からなる差動信号との排他的論理和を出力する
    入力信号検出回路。
  3. 請求項2に記載の入力信号検出回路において、
    前記第1差動出力信号の振幅、及び前記第2差動出力信号の振幅の温度特性と、前記制御信号の電圧値の温度特性は反比例の関係を示す
    入力信号検出回路。
  4. 請求項2又は3に記載の入力信号検出回路において、
    前記第1のコンパレータは、第1定電流源に共通接続される2つのトランジスタを有する第1差動対と、前記第1差動出力信号を出力する第1ノード対を介して前記第1差動対に接続される第1負荷抵抗対とを備え、
    前記第2のコンパレータは、第2定電流源に共通接続される2つのトランジスタを有する第2差動対と、前記第2差動出力信号を出力する第2ノード対を介して前記第2差動対に接続される第2負荷抵抗対とを備え、
    前記第2負荷抵抗対は、前記オフセット調整回路を介して電源に共通接続され、
    前記オフセット調整回路は、前記温度補償回路から供給される電圧に応じて前記負荷抵抗に流れる電流を制御する
    入力信号検出回路。
  5. 請求項4に記載の入力信号検出回路において、
    前記温度補償回路は、カレントミラー回路を備え、
    前記カレントミラー回路は、ゲートが相互に接続される第1トランジスタと第2トランジスタとを有し、
    前記第1トランジスタは、第3定電流源と第1抵抗との間に設けられ、
    前記第2トランジスタは、一端が前記電源に接続される第2抵抗と、前記第1抵抗との間に設けられ、
    前記温度補償回路は、前記第2トランジスタと前記第2抵抗との接続ノードから前記オフセット調整回路に対し前記制御信号を出力する
    入力信号検出回路。
  6. 請求項4から6いずれか1項に記載の入力信号検出回路において、
    前記オフセット調整回路は、ボルテージフォロアを構成する第3トランジスタ及び演算増幅器を備え、
    前記第3トランジスタは、前記電源と前記第2負荷抵抗対との間に設けられ、
    前記演算増幅器は、前記温度補償回路に接続される第1入力端子と、前記第3トランジスタ及び前記第2負荷抵抗対に接続される第2入力端子と、前記第3トランジスタのゲートに接続され、前記第3トランジスタを介して前記第2入力端子に帰還する出力端子とを有する
    入力信号検出回路。
  7. 請求項6に記載の入力信号検出回路において、
    前記第1及び第2トランジスタは、Nチャネル型MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタであり、前記第3トランジスタはPチャネル型MOSトランジスタである
    入力信号検出回路。
  8. 請求項6に記載の入力信号検出回路において、
    前記第1及び第2トランジスタは、Pチャネル型MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタであり、前記第3トランジスタはNチャネル型MOSトランジスタである
    入力信号検出回路。
  9. 請求項2から8いずれか1項に記載の入力信号検出回路において、
    前記温度補償回路は、複数の制御信号から前記制御信号を選択するスイッチ回路を更に備える入力信号検出回路。
  10. 請求項5から8いずれか1項に記載の入力信号検出回路において、
    前記温度補償回路は、
    ドレインが前記接続ノードに接続され、ソースが前記第2トランジスタのドレインに接続される第4トランジスタと、
    一端が前記第1トランジスタのドレイン及びゲートに接続され、他端が前記第4トランジスタのゲートに接続されるスイッチ回路と、
    を更に備える入力信号検出回路。
  11. 請求項10に記載の入力信号検出回路において、
    前記第4トランジスタの導電型は、前記第1及び前記第2トランジスタの導電型と同じである
    入力信号検出回路。
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