JP2008218264A - 導電性材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性に優れ、且つ、生産安定性、保存安定性の高い導電性材料の製造方法を提供する。
【解決手段】支持体の少なくとも一方の面に写真製法により銀画像を形成させた後、該銀画像に、感光材料の構成層に含まれる水溶性高分子バインダーを分解する処理を施し、その後、下記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液で処理する導電性材料の製造方法によって達成された。
(I) 還元性物質
(II) 水溶性リンオキソ酸化合物
(III)水溶性ハロゲン化物
【選択図】なし

Description

本発明は、電子回路、アンテナ回路、電磁波シールド材、タッチパネル等の用途に用いることができる導電性材料の製造方法に関するものである。
近年、情報化社会が急速に発達するに伴って、情報関連機器に関する技術が急速に進歩し普及してきた。この中で、ディスプレイ装置は、テレビジョン用、パーソナルコンピューター用、駅や空港などの案内表示用、その他各種情報提供用に用いられている。特に、近年プラズマディスプレイが注目されている。
このような情報化社会の中にあって、これらのディスプレイ装置から放射される電磁波の影響が心配されている。例えば、周辺の電子機器への影響や人体への影響が考えられている。特に、人体の健康に及ぼす影響は無視することができないものになっており、人体に照射される電磁界の強度の低減が求められ、このような要求に対して様々な導電性材料が開発されている。例えば、特開平11−126024号、特開2000−329934号、特開2001−38843号、特開2001−47549号、特開2001−57110号、特開2001−60416号公報等に開示されている。
このような人体に照射される電磁界の強度の低減を図るための導電性材料として、電磁波シールド材がよく知られている。公知の電磁波シールド材は、大きく分類すると、ITO等を利用する導電膜による電磁波シールド材と、導電性の金属メッシュによる電磁波シールド材の2つに区分される。このうち、導電膜による電磁波シールド材は、金属メッシュによる電磁波シールド材に比べて透明性に優れる反面、表面抵抗率が大きく、電磁波シールド性能に劣る。このため、例えばPDP(プラズマディスプレイパネル)等の強い電磁波を発生させる機器からの電磁波をシールドする用途では、金属メッシュによる電磁波シールド材が好ましい。
近年、金属メッシュによる電磁波シールド材としては、導電性材料前駆体としてハロゲン化銀乳剤層を含有する銀塩写真感光材料を使用する方法が提案されている。例えば国際公開第01/51276号パンフレット(特許文献1)、特開2004−221564号公報(特許文献2)では銀塩写真感光材料を像露光、現像処理した後、金属めっき処理を施すことで導電性材料を製造する方法の提案がなされている。同じく銀塩写真感光材料を使う方法として銀塩拡散転写法を用いる方法も提案されており、例えば特開2003−77350号公報(特許文献3)等がある。
導電性材料前駆体としてこれら各種銀塩写真感光材料を使用した導電性材料において、更に高い導電性が必要な場合には金属めっき処理が施される。しかし、特に微細な金属パターンに電解金属めっきを施そうとすると、微細なパターンではパターンの抵抗が電解めっきを施すには高くなり過ぎ、給電部だけめっきされてしまう場合があった。従って電解金属めっき処理が均一にされるよう、微細な金属パターンであっても高い導電性が得られる銀塩写真感光材料を使用した導電性材料及びその製造方法が求められていた。
さらに導電性材料前駆体として各種銀塩写真感光材料を使用した導電性材料は、現像する際、現像液や水洗液の疲労により導電性が変動したり、保存中に導電性が変動するという場合があった。これが問題になる例として1/4λ型電波吸収体がある。1/4λ型電波吸収体では電波反射体から吸収する電波の波長λの1/4分だけ離れた位置に自由空間の特性インピーダンスである377Ωに等しい透明な抵抗膜を設置する構造になっている。銀塩写真感光材料を導電性材料前駆体として使用した導電性材料では高い透明度を有した抵抗体を作れるものの、前記導電性の変動という問題の為に抵抗がずれ、電波吸収体の性能が変動してしまう。この例から判るように、十分に高い導電性を有するだけではなく、同時に、生産安定性や保存安定性も高い導電性材料及びその製造方法が求められていた。
国際公開第01/51276号パンフレット(1頁) 特開2004−221564号公報(第1頁〜第5頁) 特開2003−77350号公報(第1頁〜第5頁)
従って、本発明の目的は、導電性に優れ、且つ、生産安定性、保存安定性の高い導電性材料の製造方法を提供することにある。
支持体の少なくとも一方の面に写真製法により銀画像を形成させた後、該銀画像に感光材料の構成層に含まれる水溶性高分子バインダーを分解する処理を施し、その後、下記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液で処理する導電性材料の製造方法によって達成された。
(I) 還元性物質
(II) 水溶性リンオキソ酸化合物
(III) 水溶性ハロゲン化物
本発明の導電性材料の製造方法により、導電性に優れ、且つ、生産安定性、保存安定性の高い導電性材料の製造方法を提供することができる。
本発明者等は、上記問題に着目して、種々検討を行った結果、支持体の少なくとも一方の面に写真製法により銀画像を形成させた後、該銀画像に、感光材料の構成層に含まれる水溶性高分子バインダーを分解する処理を施し、その後、下記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液で処理することで、導電性に優れ、且つ、生産安定性、保存安定性の高い導電性材料が作製できる方法を見出した。
(I) 還元性物質
(II) 水溶性リンオキソ酸化合物
(III) 水溶性ハロゲン化物
本発明で用いる銀画像に、感光材料の構成層に含まれる水溶性高分子バインダーを分解する処理とは、例えば、紫外線照射処理または酵素含有処理液を用いた処理等があり、紫外線照射処理で用いる光源としては、可視光線の短波長端(400nm)より短い波長の光を照射できるものでればよく、一般に低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等の水銀灯、ヘリウム−カドミウムレーザー、エキシマレーザー等の紫外線レーザー、バリア放電ランプ、マイクロ波無電極放電ランプ等が知られている。本発明においては、上記いずれの光源を用いてもよいが、特に、高圧水銀灯、紫外線レーザーは、光の強度が高いので、短時間の照射で効果を得ることができるので好ましい。
本発明に用いる紫外線の照射量としては、少なくとも50mJ/cm2以上が好ましく、50mJ/cm2未満では、十分な効果が得られない場合がある。照射量をあまり多くすると、光源の種類によっては発熱し、支持体が変形したり、電力コストが高くなったり、照射時間が長くかかりすぎて、生産性が低下するので、上限としては10000mJ/cm2程度が好ましい。紫外線の照射量は、市販の積算照度計で測定でき、例えば、アイ紫外線積算照度計 UVPF−A1(岩崎電気(株)製 積算照度計の商品名)等を用いて容易に測定することができる。
また、紫外線を照射した後、前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液で処理を施すにあたり、その処理に先立って脱脂処理、水洗処理等の処理を施してもよい。この場合、分解した水溶性高分子の分解物が前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液に混入しないので、該処理液の寿命への悪影響が軽減できるため好ましい。
本発明の酵素含有処理液に用いる酵素は、感光材料の構成層を構成する水溶性高分子バインダーに作用できる酵素を用いる。例えば、通常ハロゲン化銀乳剤にはゼラチンが水溶性バインダーとして用いられるが、この場合ゼラチンが蛋白質であることから蛋白分解酵素を用いる。またセルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースをバインダーに用いる場合はセルロース分解酵素を用いる必要がある。その他使用するバインダーに応じて使用する分解酵素を使い分ける必要がある。
本発明において蛋白質分解酵素を用いる場合は、植物性または動物性酵素で公知のものが用いられる。例えば、ペプシン、レンニン、トリプシン、キモトリプシン、カテプシン、パパイン、フィシン、トロンビン、レニン、コラゲナーゼ、ブロメライン、細菌プロテアーゼ(例えば、長瀬産業(株)製のビオプラーゼ)等が挙げられる。この中でも特に、トリプシン、パパイン、フィシン、細菌プロテアーゼが好ましい。
本発明において用いるその他の酵素としては各種公知の酵素が使え、例えばアミラーゼ、イソアミラーゼ、グルコアミラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼなどがあり、ハロゲン化銀乳剤に使用するバインダーに応じて用いることが出きる。
本発明において酵素処理液には上記酵素単独で用いても良いし、複数を混合して使用しても良い。処理液中の酵素の含有量は、0.5〜50g/L程度が適当である。酵素処理液のpHは使用する酵素に応じて異なり、例えば細菌プロテアーゼの中でもアルカリ性プロテアーゼを用いる場合その最適pHは8〜10であるのに対し、中性プロテアーゼを用いると6〜7となる。従って、酵素の最適pHに応じた緩衝剤を酵素処理液に含有させることが好ましい。また酵素処理液はその他にも界面活性剤、消泡剤、防カビ剤、キレート剤、酵素の活性を維持させるための蛋白質や糖類、増粘剤、凝集剤などを含有させることができる。本発明における酵素処理の温度も酵素に応じて異なるが、あまり温度が高い塗連続処理で酵素処理液の蒸発濃縮などの問題が発生するので10〜45℃が好ましい。処理時間は5秒〜1800秒、好ましくは30秒〜1200秒である。
本発明の酵素処理は、写真製法により得られた銀画像形成材料を、酵素処理液に浸漬、あるいは塗布する等して処理する事ができる。あるいは酵素処理液をジェット方式で吹き付ける方法、または処理液を吹き付けながらスクラブローラーで銀画像形成材料を擦る方法等を用いる事も可能である。
本発明において酵素処理を施した銀画像形成材料を洗浄し、ハロゲン化銀乳剤層の膜強度を落とし過ぎない様にすることも本発明の好ましい形態である。かかる銀画像形成材料の洗浄は水洗のみでも良いし、さらには酵素の阻害物質、例えば重金属イオン、キレート剤、4級アンモニウム類など、酵素を失活させる洗浄液を用いる事もできる。あるいは酵素が失活するだけの温度の水で洗浄する事も好ましい。
また、酵素含有処理液で処理した後、前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液で処理を施すにあたり、処理に先立って脱脂処理、水洗処理等の処理を施してもよい。この場合、分解した水溶性高分子の分解物が、前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液に混入しないので、処理液の寿命への悪影響が軽減できるため好ましい。さらに、酵素含有処理液で処理する前または後に、前述の紫外線を照射してもよい。この場合、酵素含有処理液の負荷が軽減できるため、酵素含有処理液の寿命への悪影響が軽減できるため好ましい。
次に、本発明の感光材料の構成層に含まれる水溶性高分子バインダーを分解する処理の後に引き続き施される処理方法について説明する。ここで用いる処理液は(I)還元性物質、(II)水溶性リンオキソ酸化合物、(III)水溶性ハロゲン化物のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する。本発明の上記(I)に記載の還元性物質としては、写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができる。これらはResearch Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載、あるいは引用された文献に記載されている。具体的には、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノスルホン酸カリウム、カテコール、ピロガロール、メチルハイドロキノン、クロロハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、アスコルビン酸及びその誘導体、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノール、パラアミノフェノール、パラヒドロキシフェニルグリシン等のアミノフェノール類、パラフェニレンジアミン等のポリアミノベンゼン類、ヒドロキシルアミン類等が挙げられる。これらの中でも水溶性が高く、有害性の少ないアスコルビン酸が好ましい。これら還元性物質は少なくとも1質量%以上、好ましくは5〜30質量%の水溶液として用いることが好ましい。また還元性物質を含有する処理液を用いて感光材料を処理する場合には、感光材料に還元可能な銀塩が残存している状態で処理するとかぶりの発生などが起きる。よって、特に還元性物質を含有する処理液を用いる場合、感光材料を用いて銀画像を形成する後述の3つの写真製法のうち、(1)銀塩拡散転写法に従う現像処理、若しくは(3)硬化現像法に従う現像処理を用いる場合には水洗除去工程の後に行うことが好ましく、また現像処理工程として(2)直接現像後に定着する現像処理の方法を用いる場合には定着後に行うことが特に好ましい。
本発明において水溶性リンオキソ酸化合物としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、ヘキサメタリン酸などのリンオキソ酸、及びその塩類があり、またそれらリンオキソ酸のエステル化合物がある。水溶性リンオキソ酸化合物とは、25℃における水に対する溶解度が少なくとも0.1質量%以上の化合物であれば何れも使用できる。これら水溶性リンオキソ酸化合物の具体例としてはリン酸一ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二ナトリウム等のリン酸塩、次亜リン酸ナトリウム等の次亜リン酸塩、ピロリン酸二水素二ナトリウムなどのピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩など各種公知の水溶性リンオキソ酸化合物やポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、アルキルリン酸塩等、各種リン酸エステル類などの水溶性リンオキソ酸化合物のエステルを用いることができる。この中では無機の水溶性リンオキソ酸化合物、リン酸塩類が好ましい。これら水溶性リンオキソ酸化合物は少なくとも5質量%以上、好ましくは10〜30質量%の水溶液として用いることが好ましい。
本発明において水溶性ハロゲン化合物として用いるハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれでも良く、25℃における水に対する溶解度が少なくとも0.1質量%以上ある化合物であって、水溶液中でハロゲン化物イオンを放出しうる化合物であれば何れでも使用できる。かかる水溶性ハロゲン化合物としては塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸などの水素酸や、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化ルビジウムなどの塩化物、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウムなどの臭化物、ヨウ化ナトリウムなどのヨウ化物、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム等のフッ化物等の各種無機ハロゲン化物や、ジメチルアミン塩酸塩やトリメチルアミン臭酸塩等のアミン塩類、塩化ベンザルコニウム、アルキルピリジニウム塩酸塩、イミダゾリニウム塩酸塩、ポリアリルアミン塩酸塩やジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物等が挙げられる。この中で好ましいのは水溶液中で塩化物イオンを放出しうる化合物で、中でも塩化ナトリウムや塩化カリウム等の水溶性無機塩化物が好ましい。これら水溶性ハロゲン化合物は少なくとも1質量%以上、好ましくは5〜30質量%の水溶液として用いることが好ましい。
本発明に用いる前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液の成分としての還元性物質、水溶性リンオキソ酸化合物、水溶性ハロゲン化合物は単独で用いても良いし、あるいは例えば還元性物質と別の還元性物質のように同種の成分の複数を混合させて使用しても良く、あるいは還元性物質と水溶性ハロゲン化合物など別の種類の成分を混合させて用いても良い。また、この中でも処理の効率が高く、また処理液の保存安定性や処理安定性の高い水溶性ハロゲン化合物を用いることが最も好ましい。前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液を用いた処理の温度としては高い方が好ましいが、導電性材料の支持体として用いる物質のTg以下で用いないと処理中に導電性材料が伸びたり切れたりするのでTg以下の温度で処理する。好ましい処理温度としては水溶性ハロゲン化合物を用いる場合には30℃以上、他の物質を用いる場合でも40℃以上、いずれの物質でも更に好ましくは50〜80℃、更に好ましくは60〜80℃で処理する。処理時間は処理液の成分にもよるが、10秒以上、好ましくは30秒〜3分の範囲である。処理方法としては浸漬処理する方法、処理液をシャワーでかける方法、塗布する方法等の方法が可能であるが、温度の安定性や処理液の成分の結晶化の起きにくい浸漬処理する方法を用いることが好ましい。また、処理の後には水洗処理をし、導電性材料表面に処理液の成分の結晶化を防ぐ処置をとることが好ましい。
本発明の前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液のpHは10以下、好ましくは4〜9である。特に還元性物質を処理液の成分として用いる場合にはpHが高いと処理液中の還元性物質が酸化し易くなり、処理液の保存安定性が悪くなるので還元性物質を含有する処理液ではpHは8以下であることが好ましい。好ましいpHに調整するため処理液には公知のpH緩衝剤を用いることができる。本発明に用いる前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液にはそれら以外にも公知の界面活性剤、消泡剤、防腐剤などを含有させることもできる。
次に本発明における写真製法を利用して銀画像を形成する方法について説明する。かかる方法としては、下記(a)、(b)または(c)に示す方法がある。
(a)支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層を有する感光材料を露光し、現像処理を施した後、定着処理する方法。
(b)支持体上に少なくとも物理現像核層及びハロゲン化銀乳剤層を有する感光材料を露光し、銀塩拡散転写法に従う現像処理を施した後、不要となったハロゲン化銀乳剤層を少なくとも水洗除去する方法。
(c)支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層を有する感光材料を露光し、硬化現像法に従う現像処理を施した後、不要となった未硬化部のハロゲン化銀乳剤層を少なくとも水洗除去する方法。
本発明において感光材料は露光後、上記(a)〜(c)のいずれかの写真製法により画像形成される。(a)の方法は例えば前記特開2004−221564号公報に記載される方法であり、(b)の方法は例えば 前記特公昭42−23745号公報に記載の方法であり、(c)の方法は例えばJ.Photo.Sci.誌11号 p 1、A.G.Tull著(1963)或いは「The Theory of the photographic Process(4th edition,p326−327)」、T.H.James著等に記載されているように、硬化現像法に従い、支持体上にレリーフ画像を形成させる方法である。硬化現像法とは、基材上に作製した実質的に硬膜剤を含まない未硬膜のハロゲン化銀乳剤層を、ポリヒドロキシベンゼン系等の現像主薬を含む現像液で処理することによって、現像主薬が露光されたハロゲン化銀を還元した際に、現像主薬自身から生成された酸化化合物により、ゼラチンを始めとする水溶性高分子を架橋し画像状に硬膜させる方法である。
本発明の上記写真製法(a)〜(c)に用いた銀画像形成材料の作製方法について説明する。写真製法(a)を用いた銀画像形成材料の作製方法をタイプA、写真製法(b)を用いた銀画像形成材料の作製方法をタイプB、写真製法(c)を用いた銀画像形成材料の作製方法をタイプCと略して、順に説明する。
<タイプA>
本発明のタイプAの銀画像形成材料は、支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層を有する感光材料を露光し、現像処理を施した後、定着処理することによって得ることができる。従って、感光材料としては、支持体上に、少なくともハロゲン化銀乳剤層を塗布したものが用いられ、支持体としては、プラスチック、ガラス、ゴム、セラミックス等が好ましく用いられる。透明導電性基材を作製する場合には、プラスチック、ガラス等、可視領域で透明性を有し、全光線透過率が60%以上のものが好ましい。プラスチックの中でも、フレキシブル性を有する樹脂フィルムは、取扱い性が優れている点で、好適に用いられる。本発明の支持体に使用される樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる厚さ50〜300μmの樹脂フィルムが挙げられる。ガラスとしては、NESAガラス、ITOガラス等の導電性ガラス、ソーダライムガラス、無アルカリガラス(コーニング7059ガラス)等を挙げることができる。支持体としてプラスチックを用いる場合には、支持体上に塩化ビニリデンやポリウレタン等の接着層を設けることが好ましく、支持体としてガラスを用いる場合には、コロイダルシリカ、酸化チタン等の金属酸化物層等の接着層を設け、その後150〜500℃で加熱処理することが好ましい。
本発明のタイプAに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層は、ハロゲン化銀に関する銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等で用いられる技術は、本発明においてもそのまま用いることもできる。
ハロゲン化銀に含有されるハロゲン化物としては、塩化物、臭化物、ヨウ化物及びフッ化物のいずれであってもよく、これらを組み合わせでもよい。ハロゲン化銀乳剤粒子の形成には、順混合、逆混合、同時混合等の、当業界では周知の方法が用いられる。中でも同時混合法の1種で、粒子形成される液相中のpAgを一定に保ついわゆるコントロールドダブルジェット法を用いることが、粒径の揃ったハロゲン化銀乳剤粒子が得られる点において好ましい。本発明においては、好ましいハロゲン化銀乳剤粒子の平均粒径は0.25μm以下、特に好ましくは0.05〜0.2μmである。
ハロゲン化銀粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状、立方体状、平板状(六角平板状、三角形平板状、四角形平板状など)、八面体状、十四面体状など様々な形状であることができる。
ハロゲン化銀乳剤の製造において、必要に応じて、ハロゲン化銀粒子の形成あるいは物理熟成の過程において、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩、あるいはロジウム塩もしくはその錯塩、イリジウム塩もしくはその錯塩などVIII族金属元素の塩若しくはその錯塩を共存させてもよい。また、種々の化学増感剤によって増感することができ、イオウ増感法、セレン増感法、貴金属増感法など当業界で一般的な方法を、単独、あるいは組み合わせて用いることができる。
ハロゲン化銀乳剤は、必要に応じて、分光増感することもできる。また、ハロゲン化銀乳剤は必ずしもネガ感光性でなくてもよく、必要に応じて、ポジ感光性を持つ直接反転乳剤としてもよい。これにより、ネガ型をポジ型に、ポジ型をネガ型に変換することができる。直接反転乳剤に関しては、特開平8−17120号、同平8−202041号公報に記載されている方法によって作製することができる。
本発明のタイプAで用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層の塗布銀量としては、銀画像を形成させるために、少なくとも0.01g(硝酸銀換算)/m2は必要である。また、銀画像を導電性の優れた微細配線部に用いる場合は、2.0〜4.0g(硝酸銀換算)/m2が好ましい。塗布銀量があまり多すぎると、長い現像時間を必要としたり、支持体に近い側のハロゲン化銀乳剤粒子の感光性が低下したりするなどの問題があるため、5.0g(硝酸銀換算)/m2程度を上限とすべきである。
本発明のタイプAで用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層は、水溶性高分子をバインダーとして含む。好ましいバインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。また、必要に応じて水溶性高分子の架橋剤を利用することが好ましい。
水溶性高分子の架橋剤としては、例えばクロム明ばんのような無機化合物、ホルマリン、グリオキザール、マレアルデヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド類、尿素やエチレン尿素等のN−メチロール化合物、ムコクロル酸、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサンの様なアルデヒド等価体、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン塩や、2,4−ジヒドロキシ−6−クロロートリアジン塩のような活性ハロゲン化合物、ジビニルスルホン、ジビニルケトンやN,N,N−トリアクロイルヘキサヒドロトリアジン、活性な三員環であるエチレンイミノ基やエポキシ基を分子中に二個以上有する化合物類、高分子硬膜剤としてのジアルデヒド澱粉等の種々の化合物の一種もしくは二種以上を用いることができる。架橋剤量としては、ハロゲン化銀乳剤層に含まれる水溶性高分子に対して0.1〜30質量%をハロゲン化銀乳剤層に含有させるのが好ましく、特に1〜20質量%が好ましい。
ハロゲン化銀乳剤層には、バインダーとして上記水溶性高分子の他に疎水性高分子を併用してもよい。一般にこれらの疎水性高分子は水系分散物として使用され、各種モノマーの単独重合体や共重合体など公知のものを用いることができる。単独重合体としては、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メタクリロニトリル、ブタジエン、イソプレン等があり、共重合体としてはエチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・p−メトキシスチレン共重合体、スチレン・酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル・マレイン酸ジエチル共重合体、メチルメタクリレート・アクリロニトリル共重合体、メチルメタクリレート・ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート・スチレン共重合体、メチルメタクリレート・酢酸ビニル共重合体、メチルメタクリレート・塩化ビニリデン共重合体、メチルアクリレート・アクリロニトリル共重合体、メチルアクリレート・ブタジエン共重合体、メチルアクリレート・スチレン共重合体、メチルアクリレート・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸・ブチルアクリレート共重合体、メチルアクリレート・塩化ビニル共重合体、ブチルアクリレート・スチレン共重合体等がある。
ハロゲン化銀乳剤層に含有する水溶性高分子と疎水性高分子との総量、すなわち総バインダー量については、バインダー量が少ないと塗布性に悪影響を及ぼし、また安定したハロゲン化銀粒子も得られなくなる。一方、多過ぎると導電性の低下が見られるようになる。好ましいバインダー量は、ハロゲン化銀(硝酸銀換算)とバインダーとの質量比(硝酸銀/総バインダー)が2.0以上、より好ましくは2.4〜5.5である。
ハロゲン化銀乳剤層には、さらに種々の目的のために、公知の写真用添加剤を用いることができる。これらは、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載、あるいは引用された文献に記載されている。
本発明のタイプAで用いる感光材料には、必要に応じて、裏塗り層、オーバー層、接着層等の非感光性層を設けることができる。裏塗り層は、支持体のハロゲン化銀乳剤層と反対面に設け、カールを調整する目的で設けられる。オーバー層は、ハロゲン化銀乳剤層の上に設け、傷を防止する目的で設けられる。接着層は、支持体と銀画像との間の接着性を向上する目的等で設けられる。従って、支持体とハロゲン化銀乳剤層との間に設けることが好ましい。
これらの非感光性層は、水溶性高分子を主たるバインダーとする層である。ここで主たるとは、非感光性層の全固形分塗布量の50質量%以上が水溶性高分子であることを意味する。また、ここでいう水溶性高分子とは、現像液で容易に膨潤し、現像液を容易に浸透させるものであれば任意のものが選択できる。具体的には、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、ポリビニルアルコール、等を用いることができる。特に好ましい水溶性高分子は、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等の蛋白質である。非感光性層のバインダー量としては、各々の用途によって異なるが、0.001〜10g/m2の範囲が好ましい。ただし、本発明のタイプAで用いる感光材料にオーバー層を設ける場合は、銀が表面に露出しにくくなるので、できるだけ薄いほうが好ましく、好ましい使用量は0.1g/m2以下、更に好ましくは0.05g/m2以下である。
これら非感光性層には、必要に応じてResearch Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載されているような公知の写真用添加剤を含有させることができ、前述の水溶性高分子の架橋剤により硬膜させることも可能である。
また、感光材料を構成する各層の塗布は、例えばディップコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティングなどの塗布方式で塗布することができ、その塗布方式に合わせて、界面活性剤及び増粘剤等の各種塗布助剤を用いることができる。
本発明のタイプAで用いる感光材料には、上記構成層中にハロゲン化銀乳剤の感光波長域に吸収極大を有する非増感性染料又は顔料を、画質向上のためのハレーション、あるいはイラジエーション防止剤として用いることが好ましい。ハレーション防止剤としては、裏塗り層あるいは、例えば接着層等のハロゲン化銀乳剤層と支持体の間に設けられる層に用いることが好ましく、これら2つ以上の層に分けて用いてもよい。イラジエーション防止剤としては、ハロゲン化銀乳剤層に用いることが好ましい。これら非増感性染料又は顔料の添加量は、目的の効果が得られるのであれば広範囲に変化しうるが、0.01〜1g/m2の範囲が好ましい。
また、本発明のタイプAで用いる感光材料には、前記構成層中に現像主薬を含有させてもよい。現像主薬としては具体的にヒドロキノン、アスコルビン酸、p−アミノフェノール、p−フェニレンジアミン、フェニドン等が挙げられる。
次に、タイプAにおける銀画像を形成するための方法について説明する。銀画像を形成するには、前記感光材料を露光し、現像処理する必要がある。露光方法としては、透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して露光する方法、あるいは各種レーザー光、例えば400〜430nmに発振波長を有する青色半導体レーザー(バイオレットレーザーダイオードとも云う)を用いて走査露光する方法等がある。
本発明のタイプAの現像処理には、感光材料に前記ネガ型のハロゲン化銀乳剤を用いた場合、露光により、光を照射した部分のハロゲン化銀を還元する現像処理工程と、光を照射していない部分のハロゲン化銀を溶解除去するための定着処理工程がある。一方、感光材料にポジ型のハロゲン化銀乳剤を用いた場合、露光により、光を照射していない部分のハロゲン化銀を還元する現像処理工程と、光を照射した部分のハロゲン化銀を溶解除去するための定着処理工程がある。また、ネガ型及びポジ型のいずれのハロゲン化銀乳剤を用いた場合においても、現像処理工程と定着処理工程との間に、例えば、酢酸、クエン酸等を含有する酸性水溶液を用いて現像停止処理、現像処理または定着処理で生成した不要な塩を除去するための水洗処理を行ってもよい。
本発明のタイプAの現像処理には、現像処理で用いる現像液は、基本組成として現像主薬、保恒剤、アルカリ剤、カブリ防止剤等からなる。現像主薬としては具体的にヒドロキノン、アスコルビン酸、p−アミノフェノール、p−フェニレンジアミン、フェニドン等が挙げられる。これらの一部は感光材料に含有させてもよい。保恒剤としては、亜硫酸イオンなどがある。アルカリ剤は、現像主薬の還元性を発揮するために必要であり、現像液のpHを9以上、好ましくは10以上になるように添加される。また安定に塩基性を保つための、炭酸塩やリン酸塩のような緩衝剤も用いられる。さらに現像核を持たないハロゲン化銀粒子が還元されないように加えられるカブリ防止剤としては、臭化物イオン、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールなどが挙げられる。
さらに、本発明のタイプAの現像液には可溶性銀錯塩形成剤を含有させることが好ましい。可溶性銀錯塩形成剤としては、具体的にはチオ硫酸アンモニウムやチオ硫酸ナトリウムのようなチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウムやチオシアン酸アンモニウムのようなチオシアン酸塩、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、1,10−ジチア−18−クラウン−6、2,2′−チオジエタノールなどのチオエーテル類、オキサゾリドン類、2−メルカプト安息香酸及びその誘導体、ウラシルのような環状イミド類、アルカノールアミン、ジアミン、特開平9−171257号公報に記載のメソイオン性化合物、5,5−ジアルキルヒダントイン類、アルキルスルホン類、他に「The Theory of the photographic Process(4th edition,p474〜475」、T.H.James著に記載されている化合物が挙げられる。
これらの可溶性銀錯塩形成剤の中で特にアルカノールアミンが好ましい。アルカノールアミンとしては、例えばN−(2−アミノエチル)エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エタノールアミン、4−アミノブタノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、3−アミノプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
これらの可溶性銀錯塩形成剤は単独で、または複数組み合わせて使用することができる。また可溶性銀錯塩形成剤量としては0.1〜40g/L、好ましくは1〜20g/Lである。現像処理温度は通常15℃から45℃の間で選ばれるが、より好ましくは25℃〜40℃である。現像時間としては、生産効率を考慮して、120秒以下が好ましい。
現像を行うための現像液の供給方式は、浸漬方式であっても塗布方式であってもよい。浸漬方式は、例えば、タンクに大量に貯流された現像液中に、前記露光済みの感光材料を浸漬しながら搬送するものであり、塗布方式は、例えばハロゲン化銀乳剤層上に現像液を1m2当たり40〜120ml程度塗布するものである。
定着処理は未現像部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる。定着処理には公知の銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができ、「写真の化学」(笹井著、写真工業出版社(株))p321記載の定着液などが挙げられる。
その中でも、チオ硫酸塩以外の脱銀剤が含まれる定着液が好ましい。その場合の脱銀剤としてはチオシアン酸ナトリウムやチオシアン酸アンモニウムのようなチオシアン酸塩、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、1,10−ジチア−18−クラウン−6、2,2′−チオジエタノールなどのチオエーテル類、オキサゾリドン類、2−メルカプト安息香酸及びその誘導体、ウラシルのような環状イミド類、アルカノールアミン、ジアミン、特開平9−171257号公報に記載のメソイオン性化合物、5,5−ジアルキルヒダントイン類、アルキルスルホン類、他に「The Theory of the photographic Process(4th edition,p474〜475」、T.H.James著に記載されている化合物が挙げられる。
これらの脱銀剤の中でも特に、アルカノールアミンが好ましい。アルカノールアミンとしては、前記現像液で述べた可溶性銀錯塩形成剤として用いるものと同じ化合物を用いることができる。また、チオシアン酸塩については脱銀能力が高いが、人体に対する安全性の観点から使用する事は好ましくない。
これらの脱銀剤は単独で、または複数組み合わせて使用することができる。また、脱銀剤量としては脱銀剤の合計で、1〜500g/Lが好ましく、より好ましくは10〜300g/Lの範囲である。
定着液としては脱銀剤の他にも保恒剤として亜硫酸塩、重亜硫酸塩、pH緩衝剤として酢酸、ホウ酸アミン、リン酸塩などを含むことができる。また、硬膜剤として水溶性アルミニウム(例えば硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、カリ明ばん等)、アルミニウムの沈殿防止剤として二塩基酸(例えば、酒石酸、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウム等)または三塩基酸(クエン酸ナトリウム、クエン酸リチウム、クエン酸カリウム等)も含有させることができる。定着液の好ましいpHは脱銀剤の種類により異なり、特にアミンを使用する場合は8以上,好ましくは9以上である。定着処理温度は通常10℃から45℃の間で選ばれるが、より好ましくは18℃〜30℃である。
<タイプB>
本発明のタイプBにおける銀画像形成材料は、支持体上に少なくとも物理現像核層及びハロゲン化銀乳剤層を有する感光材料を露光し、銀塩拡散転写法に従う現像処理を施した後、不要となったハロゲン化銀乳剤層を少なくとも水洗除去することによって得ることができる。従って、感光材料としては、支持体上に、少なくとも物理現像核層及びハロゲン化銀乳剤層をこの順に塗布したものが用いられる。本発明のタイプBに用いる感光材料の支持体としては、前述のタイプAの感光材料で用いられる素材、性能のものを用いることができる。
本発明のタイプBに用いる感光材料の物理現像核層は、少なくとも物理現像核を含有する。物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子(粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。例えば、金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属流化物等が挙げられる。これらの物理現像核の微粒子層は、コーティング法または浸漬処理法によって、支持体上に設けることができる。生産効率の面からコーティング法が好ましく用いられる。物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で0.1〜10mg/m2程度が適当である。
また、本発明のタイプBに用いる感光材料の物理現像核層は、水溶性高分子を含有することが好ましい。水溶性高分子の添加量は、物理現像核に対して10〜500質量%程度が好ましい。水溶性高分子としては、ゼラチン、アラビアゴム、セルロース、アルブミン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、各種デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミドとビニルイミダゾールの共重合体等を用いることができる。好ましい水溶性高分子としては、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等の蛋白質である。
さらに、本発明のタイプBに用いる感光材料の物理現像核層には、水溶性高分子の架橋剤(硬膜剤)を含有することが好ましい。水溶性高分子の架橋剤としては、前述のタイプAの感光材料に用いられる架橋剤と同義であるが、好ましくは、グリオキザール、グルタルアルデヒド、3−メチルグルタルアルデヒド、サクシンアルデヒド、アジポアルデヒド等のジアルデヒド類であり、より好ましい架橋剤は、グルタルアルデヒドである。架橋剤は、物理現像核層に含まれる水溶性高分子に対して0.1〜30質量%を物理現像核層に含有させるのが好ましく、特に1〜20質量%が好ましい。
物理現像核層の塗布には、例えばディップコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティングなどの塗布方式で塗布することができる。
本発明のタイプBの感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤としては、前述のタイプAの感光材料と同様のハロゲン化銀乳剤が用いられるが、本発明のタイプBに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤のハロゲン化物組成には好ましい範囲が存在し、塩化物を80mol%以上含有するのが好ましく、特に90mol%以上が塩化物であることが特に好ましい。また、ハロゲン化銀乳剤は、前述のタイプAと同様、必要に応じて分光増感することもできる。また、ハロゲン化銀乳剤は必ずしもネガ感光性でなくてもよく、必要に応じて、ポジ感光性を持つ直接反転乳剤としてもよい。ハロゲン化銀乳剤層の塗布銀量としては、前述のタイプAに用いる感光材料と同様、銀画像を形成させるために、少なくとも0.01g(硝酸銀換算)/m2は必要であり、銀画像を導電性の優れた微細配線部に用いる場合は、2.0〜4.0g(硝酸銀換算)/m2が好ましい。
ハロゲン化銀乳剤層は、前述のタイプAに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層と同様、水溶性高分子をバインダーとして含む。好ましいバインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。また、タイプAに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層と同様、必要に応じて水溶性高分子の架橋剤を利用してもよいが、本発明のタイプBに用いる感光材料は、現像処理において、現像後に不要となったハロゲン化銀乳剤層を少なくとも水洗除去するため、水溶性高分子の架橋剤を用いる場合は、上記水洗除去を妨げない範囲で用いることが可能である。写真用添加剤についても、前述のタイプAに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層と同様、種々の目的のために、公知の写真用添加剤を用いることができる。さらに、本発明のタイプBに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層には、前述のタイプAに用いる感光材料と同様、塗布方式に合わせて、界面活性剤及び増粘剤等の各種塗布助剤を用いることができ、塗布方式についても同じ方法を用いることができる。
本発明のタイプBに用いる感光材料には、前述のタイプAに用いる感光材料と同様、必要に応じて、裏塗り層、オーバー層、接着層等の非感光性層を設けることができるが、接着層は、支持体と銀画像との間の接着性を向上する目的で設けられるので、支持体と物理現像核層との間に設けることが好ましい。本発明のタイプBに用いる感光材料において、オーバー層は、現像処理で感光材料中の銀が系外に拡散するのを抑制し、物理現像核上への銀の析出効率を高める効果がある。従って、オーバー層はハロゲン化銀乳剤層の上に設けることが好ましい。これらの非感光性層は、水溶性高分子を主たるバインダーとする層であり、前述のタイプAに用いる感光材料と同様の非感光性層に用いられる水溶性高分子を用いることができる。非感光性層の水溶性高分子量としては、各々の用途によって異なるが、0.001〜10g/m2の範囲が好ましい。また、これら非感光性層には水溶性高分子の架橋剤を用いることができるが、本発明のタイプBの現像処理において、現像後に不要なハロゲン化銀乳剤層を少なくとも水洗除去するため、非感光性層に水溶性高分子の架橋剤を用いる場合は、上記現像後のハロゲン化銀乳剤層の水洗除去を妨げない範囲で用いることが可能である。
また、本発明のタイプBに用いる感光材料の場合、さらに非感光性層として、水洗除去促進層を設けることが好ましい。この場合、水洗除去促進層は、不要なハロゲン化銀乳剤層を除去しやすくする目的で設けられるので、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層との間に設けることが好ましい。水洗除去促進層は、水溶性高分子をバインダーとして用い、好ましいバインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。また、水洗除去促進層は、水溶性高分子の架橋剤を用いることは好ましくない。水溶性高分子の塗布量としては、1.0g/m2以下が好ましい。水溶性高分子の塗布量があまり多すぎると、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層との距離が長くなるので、画像形成の際に、銀の析出量が減少したり、画質が低下したりする等の問題があるため、0.3g/m2程度が好ましい。
本発明のタイプBに用いる感光材料においても、前述のタイプAに用いる感光材料と同様、構成層中にハロゲン化銀乳剤の感光波長域に吸収極大を有する非増感性染料又は顔料を、画質向上のためのハレーション、あるいはイラジエーション防止剤として用いることが好ましい。ハレーション防止剤としては、上記裏塗り層あるいは、例えば接着層、物理現像核層、水洗除去促進層等のハロゲン化銀乳剤層と支持体の間に設けられる層に用いることが好ましく、これら2つ以上の層に分けて用いてもよい。イラジエーション防止剤としては、ハロゲン化銀乳剤層に用いることが好ましい。これら非増感性染料又は顔料の添加量は、目的の効果が得られるのであれば広範囲に変化しうるが、約0.01〜約1g/m2の範囲が好ましい。また、本発明のタイプBに用いる感光材料には、前述のタイプAと同様、必要に応じて公知の写真用添加剤、界面活性剤、マット剤、滑剤などを含有することができる。
また、本発明のタイプBに用いる感光材料においても、前述のタイプAに用いる感光材料と同様、構成層中に現像主薬を含有させてもよい。現像主薬としては、写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができ、例えば、ハイドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルハイドロキノン、クロロハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−p−トリル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−p−クロロフェニル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノール、パラアミノフェノール、パラヒドロキシフェニルグリシン、パラフェニレンジアミン等が挙げられ、これらを2種類以上併用して用いることができる。
次に、本発明のタイプBにおける銀画像を形成するための方法について説明する。本発明のタイプBの銀画像を形成するには、前記感光材料を露光し、現像処理する必要がある。露光方法としては、前述のタイプAと同様の方法を用いることができる。
本発明のタイプBの現像処理には、画像を形成する部分のハロゲン化銀を溶解し、拡散させて、物理現像核上で還元し、析出させる現像処理工程と、不要となったハロゲン化銀層を水洗除去するための水洗除去工程がある。この場合、感光材料にネガ型のハロゲン化銀乳剤を用いた場合、露光により光を照射していない部分が、画像を形成する部分となり、ポジ型のハロゲン化銀乳剤を用いた場合は、露光により、光を照射した部分が画像を形成する部分となる。また、ネガ型及びポジ型のいずれのハロゲン化銀乳剤を用いた場合においても、現像処理工程と水洗除去工程との間に、例えば、酢酸、クエン酸等を含有する酸性水溶液を用いて現像停止処理を行ってもよい。
本発明のタイプBの現像処理で用いる現像液は、可溶性銀錯塩形成剤及び還元剤を含有するアルカリ液である。可溶性銀錯塩形成剤は、ハロゲン化銀を溶解し可溶性の銀錯塩を形成させる化合物であり、還元剤はこの可溶性銀錯塩を還元して物理現像核上に金属銀を析出させるための現像主薬である。
現像主薬としては、写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができ、例えば、ハイドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルハイドロキノン、クロロハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−p−トリル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−p−クロロフェニル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノール、パラアミノフェノール、パラヒドロキシフェニルグリシン、パラフェニレンジアミン等が挙げられ、これらを2種類以上併用して用いることができる。
本発明のタイプBの現像液においても、前述のタイプAと同様、現像主薬は、感光材料の構成層中に含有させてもよいし、現像液中に含有させてもよく、更に両方に含有してもよいが、現像液中に含有させるのが好ましい。現像液中への現像主薬の含有量は、1〜100g/Lの範囲で用いるのが適当である。感光材料の構成層に含有させる場合、現像主薬は感光材料のどの層に含有されても良く、特にハロゲン化銀乳剤層に含有されていることが好ましい。この場合の好ましい量は、水溶性高分子1g当たり、0.005〜0.5gの範囲である。これら現像薬は塗液に溶解させても各層に含有させても良いし、オイル分散液に溶解させて各層中に含有させることも可能である。
本発明のタイプBに用いる現像液が含有するアルカリ剤もまた、前述のタイプAと同様のものを用いることができる。現像液のpHは、pH10以上が好ましく、更に11〜14の範囲が好ましい。また、タイプBに用いる現像液にも、前述のタイプAと同様、現像速度をコントロールするための現像抑制剤、現像主薬の保恒剤等、写真現像の分野で公知の化合物を含有させることができる。
本発明のタイプBに用いる現像液は、可溶性銀錯塩形成剤を含有する。可溶性銀錯塩形成剤としては、前述のタイプAの現像液に利用する可溶性銀錯塩形成剤と同義である。可溶性銀錯塩形成剤の使用量としては、0.1〜40g/L、好ましくは1〜20g/Lである。
本発明のタイプBの現像処理の温度としては、現像処理温度は、15℃〜30℃が好ましく、ハロゲン化銀乳剤層が現像液中に溶出するのを防止するために20℃〜25℃の範囲が好ましい。現像時間としては、生産効率を考慮して、120秒以下が好ましい。タイプBの現像を行うための現像液の供給方式は、前述のタイプAと同様、浸漬方式であっても塗布方式であってもよい。
本発明のタイプBの現像処理における現像液の供給は、ハロゲン化銀乳剤層を物理現像核層が設けられた支持体上に設ける、いわゆるモノシートタイプによる方法の他に、別の紙やフィルム等の支持体にハロゲン化銀乳剤層を設けて、この別の材料から供給するツーシートタイプによる方法がある。コスト及び生産効率の面からは前者のモノシートタイプによる方法が好ましい。
次に、本発明のタイプBの現像処理における水洗除去工程について説明する。本発明のタイプBの現像処理における水洗除去は、現像処理後に不要となったハロゲン化銀乳剤層等の物理現像核層の上に設けられた層を除去する。従って、水洗除去の処理液としては、水を主成分とする。また、この処理液には緩衝成分を含有してもよく、除去したゼラチンの腐敗を防止する目的で、防腐剤を含有させてもよい。
水洗除去方法としては、スクラビングローラ等を用いて処理液をシャワー方式、スリット方式等を単独、あるいは組み合わせて使用できる。また、シャワーやスリットを複数個設けて、除去の効率を高めることもできる。また、水洗除去の代わりに、剥離紙等に転写剥離する方法を用いてもよい。剥離紙等で転写剥離する方法としては、ハロゲン化銀乳剤層上の余分な現像液を予めローラ等で絞り取っておき、ハロゲン化銀乳剤層等と剥離紙を密着させてハロゲン化銀乳剤層等をプラスチック樹脂フィルムから剥離紙に転写させて剥離する方法である。剥離紙としては吸水性のある紙や不織布、あるいは紙の上にシリカのような微粒子顔料とポリビニルアルコールのようなバインダーとで吸水性の空隙層を設けたものが用いられる。
<タイプC>
本発明のタイプCにおける銀画像形成材料は、支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層を有する感光材料を露光し、硬化現像処理法に従う現像処理を施した後、不要な部分のハロゲン化銀乳剤層を少なくとも水洗除去することによって得ることができる。従って、感光材料としては、支持体上に、少なくともハロゲン化銀乳剤層を塗布したものが用いられる。この方法においては感光性のハロゲン化銀粒子を像様に露光し潜像を形成し、これを触媒としてハロゲン化銀を還元する時に、ハイドロキノン等のその酸化体がゼラチンの硬化作用を持つ還元剤を用い、金属銀を形成すると同時に金属銀周囲のゼラチンを硬化させ、画像を形成させた後、水洗除去して不要な部分である非硬化部を洗い流す。その結果、銀粒子はバインダーに保持されているが、非画像部には支持体のみが残ることとなる。本発明のタイプCに用いる感光材料の支持体としては、前述のタイプA及びタイプBの感光材料で用いられる素材、性能のものを用いることができる。
本発明のタイプCに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤としては、前述のタイプAに用いる感光材料と同様のハロゲン化銀乳剤が用いられる。また、ハロゲン化銀乳剤は、前述のタイプA及びタイプBと同様、必要に応じて分光増感することもできる。また、ハロゲン化銀乳剤は必ずしもネガ感光性でなくてもよく、必要に応じて、ポジ感光性を持つ直接反転乳剤としてもよい。ハロゲン化銀乳剤層の塗布銀量としては、前述のタイプA及びタイプBに用いる感光材料と同様、銀画像を形成させるために、少なくとも0.01g(硝酸銀換算)/m2は必要であり、銀画像を導電性の優れた微細配線部に用いる場合は、2.0〜4.0g(硝酸銀換算)/m2が好ましい。
ハロゲン化銀乳剤層は、前述のタイプA及びタイプBに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層と同様、水溶性高分子をバインダーとして含む。好ましいバインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。また、タイプAに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層と同様、必要に応じて水溶性高分子の架橋剤を利用してもよいが、本発明のタイプCに用いる感光材料は、現像処理において、現像後に不要な部分のハロゲン化銀乳剤層を少なくとも水洗除去するため、前述のタイプBに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層と同様、水溶性高分子の架橋剤を用いる場合は、上記水洗除去を妨げない範囲で用いることが可能である。写真用添加剤についても、前述のタイプA及びタイプBに用いる感光材料のハロゲン化銀乳剤層と同様、種々の目的のために、公知の写真用添加剤を用いることができる。さらに、本発明のタイプCの感光材料のハロゲン化銀乳剤層には、前述のタイプA及びタイプBの感光材料と同様、塗布方式に合わせて、界面活性剤及び増粘剤等の各種塗布助剤を用いることができ、塗布方式についても同じ方法を用いることができる。
本発明のタイプCに用いる感光材料には、前述のタイプA及びBに用いる感光材料と同様、必要に応じて、裏塗り層、オーバー層、接着層等の非感光性層を設けることができるが、接着層は、支持体と銀画像との間の接着性を向上する目的で設けられるので、前述のタイプAに用いる感光材料と同様、支持体とハロゲン化銀乳剤層との間に設ける。また、オーバー層は、傷を防止する目的で設けられるので、ハロゲン化銀乳剤層の上に設けられる。これらの非感光性層は、前述のタイプAに用いる感光材料と同様、水溶性高分子を主たるバインダーとする層であり、前述のタイプA及びタイプBに用いる感光材料と同様の非感光性層に用いられる水溶性高分子を用いることができる。非感光性層の水溶性高分子量としては、各々の用途によって異なるが、0.001〜10g/m2の範囲が好ましい。また、これら非感光性層には水溶性高分子の架橋剤を用いることができるが、本発明のタイプCの現像処理において、現像後に不要な部分のハロゲン化銀乳剤層を少なくとも水洗除去するため、非感光性層に水溶性高分子の架橋剤を用いる場合は、上記現像後のハロゲン化銀乳剤層の水洗除去を妨げない範囲で用いることが可能である。
また、本発明のタイプCに用いる感光材料には、膨潤抑制剤を含有することが好ましい。本発明における膨潤抑制剤とは、感光材料を現像処理する際に水溶性高分子が膨潤するのを抑制し、画像部における銀の拡散を抑制することで銀の密度を高める作用がある。銀の密度が高くなると、めっき処理における金属の析出性が向上する。膨潤抑制剤として作用するかどうかはpH3.5の5%ゼラチン水溶液に膨潤抑制剤0.35mol/Lになるよう加えてゼラチンの沈澱が発生するかどうかで調べられ、この試験でゼラチンの沈澱が発生するような薬品は全て膨潤抑制剤として作用する。膨潤抑制剤の具体例としては、例えば硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸亜鉛、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化マンガン、リン酸マグネシウム等の無機塩類、あるいは例えばベンゼンスルホン酸、ジフェニルスルホン酸、5−スルホサリチル酸、p−トルエンスルホン酸、フェノールジスルホン酸、α−ナフタレンスルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸、1−ヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸、ジナフチルメタンスルホン酸などのスルホン酸類、例えばポリビニルベンゼンスルホン酸、無水マレイン酸とビニルスルホン酸の共重合物、ポリビニルアクリルアミドなどの高分子沈澱剤として用いられる化合物などが挙げられる。これら膨潤抑制剤は単独でも組合わせて用いても良いが、無機塩類、特に硫酸塩類を使用することが好ましい。これら膨潤抑制剤は本発明のタイプCに用いる感光材料のどの構成層に含有されていても良いが、特にハロゲン化銀乳剤層に含有されていることが好ましい。これら膨潤抑制剤の好ましい含有量は0.01〜10g/m2、更に好ましくは0.1〜2g/m2である。
本発明のタイプCに用いる感光材料には、さらに無電解めっき触媒や導電性物質などを含有させることも可能である。
本発明のタイプCに用いる感光材料には、前述のタイプBに用いる感光材料と同様、非感光性層として、水洗除去促進層を設けてもよい。この場合、支持体とハロゲン化銀乳剤層との間に設けることが好ましい。水洗除去促進層は、前述のタイプBに用いる感光材料と同様の水溶性高分子をバインダーとして用いることができる。
本発明のタイプCに用いる感光材料においても、前述のタイプA及びタイプBに用いる感光材料と同様、構成層中にハロゲン化銀乳剤の感光波長域に吸収極大を有する非増感性染料又は顔料を、画質向上のためのハレーション、あるいはイラジエーション防止剤として用いることが好ましい。また、本発明のタイプCに用いる感光材料には、前述のタイプA及びタイプBに用いる感光材料と同様、必要に応じて公知の写真用添加剤、界面活性剤、マット剤、滑剤などを含有することができる。
また、本発明のタイプCに用いる感光材料においては、構成層中に硬化現像主薬を含有させることが好ましい。硬化現像主薬としては、ポリヒドロキシベンゼン、例えばハイドロキノン、カテコール、クロロハイドロキノン、ピロガロール、ブロモハイドロキノン、イソプロピルハイドロキノン、トルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,3−ジクロロハイドロキノン、2,3−ジメチルハイドロキノン、2,3−ジブロモハイドロキノン、1,4−ジヒドロキシ−2−アセトフェノン、2,5−ジメチルハイドロキノン、4−フェニルカテコール、4−t−ブチルカテコール、4−s−ブチルピロガロール、4,5−ジブロモカテコール、2,5−ジエチルハイドロキノン、2,5−ジベンゾイルアミノハイドロキノン、等がある。また、アミノフェノール化合物、例えばN−メチル−p−アミノフェノール、p−アミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、p−ベンジルアミノフェノール、2−メチル−p−アミノフェノール、2−ヒドロキシメチル−p−アミノフェノールなど、また、その他にも例えば特開2001−215711号公報、特開2001−215732号公報、特開2001−312031号公報、特開2002−62664号公報記載の公知の硬化現像主薬を用いることができるが、特にベンゼン核の少なくとも1,2位または1,4位にヒドロキシル基が置換したベンゼンが好ましい。また、これらの硬化現像主薬を併用して用いることも可能である。さらに、3−ピラゾリドン類、例えば1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−p−トリル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、および1−p−クロロフェニル−3−ピラゾリドンなどの公知の写真現像液に用いる還元剤を上記硬化現像主薬に併せて用いることも可能である。
これら硬化現像薬は感光材料の構成層のどの層に含有されても良いが、ハロゲン化銀乳剤層もしくは下引き層に含有されることが好ましく、特にハロゲン化銀乳剤層に含有されていることが好ましい。含有する好ましい量はハロゲン化銀乳剤層の水溶性バインダーを耐水化できるだけの量であるため、使用する水溶性バインダーの量に応じて変化する。好ましい硬化現像薬の量は、水溶性高分子1g当たり、0.005〜0.5g、更に好ましくは0.01〜0.4gである。これら硬化現像薬は塗液に溶解させても各層に含有させても良いし、オイル分散液に溶解させて各層中に含有させることも可能である。
次に、本発明のタイプCにおける銀画像を形成するための方法について説明する。本発明のタイプCの銀画像を形成するには、前記感光材料を露光し、現像処理する必要がある。露光方法としては、前述のタイプA及びタイプBと同様の方法を用いることができる。
本発明のタイプCの現像処理には、画像を形成する部分のハロゲン化銀還元すると同時水溶性高分子を硬化させる現像処理工程と、不要な部分である非硬化部を洗い流す水洗除去工程がある。この場合、感光材料にネガ型のハロゲン化銀乳剤を用いた場合、露光により光を照射した部分が、画像を形成する部分となり、ポジ型のハロゲン化銀乳剤を用いた場合は、露光により、光を照射していない部分が画像を形成する部分となる。また、ネガ型及びポジ型のいずれのハロゲン化銀乳剤を用いた場合においても、現像処理工程と水洗除去工程との間に、例えば、酢酸、クエン酸等を含有する酸性水溶液を用いて現像停止処理を行ってもよい。
本発明のタイプCの現像処理で用いる現像液には、アルカリ性物質として、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、第3リン酸ナトリウム、あるいはアミン化合物、粘稠剤として、例えばカルボキシメチルセスロース、現像助薬として、例えば3−ピラゾリジノン類、カブリ防止剤として、例えば臭化カリウム、現像変性剤として、例えばポリオキシアルキレン化合物、ハロゲン化銀溶剤として、例えばチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、環状イミド、チオサリチル酸、メソイオン性化合物等の添加剤等を含ませることができる。現像液のpHは通常10〜14である。前述のタイプBの現像液に用いるような保恒剤、例えば亜硫酸ナトリウムなどは硬化現像による硬化反応を停める作用があるので、本発明における硬化現像液では保恒剤は少なくとも20g/L以下の使用量、好ましくは10g/L以下の使用量が好ましい。
本発明のタイプCの現像液には、感光材料に硬化現像薬を含有させない場合は硬化現像薬を含有する。硬化現像薬としては、前記感光材料に含有させるのと同様の硬化現像薬を用いることができる。好ましい硬化現像薬の含有量は1〜50g/Lである。硬化現像薬を現像液中に含有させる場合、保恒性が悪く、直ぐに空気酸化してしまうので、使用の直前にアルカリ性水溶液に溶解することが好ましい。
また、本発明のタイプCの現像液には膨潤抑制剤を含有することが好ましい。膨潤抑制剤としては、感光材料に含有させるのと同様の膨潤抑制剤を用いることができる。好ましい膨潤抑制剤の含有量は50〜300g/L、好ましくは100〜250g/Lである。
本発明のタイプCの現像温度としては、2℃〜30℃であり、10℃〜25℃がより好ましい。現像時間は5秒〜30秒であり、好ましくは5秒〜10秒である。現像時間としては、生産効率を考慮して、120秒以下が好ましい。タイプCの現像を行うための現像液の供給方式は、前述のタイプA及びタイプBと同様、浸漬方式であっても塗布方式であってもよい。特に硬化現像薬含有硬化現像液を用いる場合には塗布方式にし、硬化現像を繰り返し用いないようにする方が好ましい。
次に、本発明のタイプCの現像処理における水洗除去工程について説明する。本発明のタイプCの現像処理における水洗除去は、現像処理後に不要な部分のハロゲン化銀乳剤層等の支持体の上に設けられた層を除去する。従って、前述のタイプBと同様の水洗除去処理液及び方法を利用できる。
本発明のタイプCにおいて非画像部ハロゲン化銀乳剤層を除去してレリーフ画像を作製した後に、当業者で周知の硬膜剤を含有した液で処理することでより強固なレリーフ画像を作製することが出来る。硬膜剤としては、クロムミョウバン、ホルマリン等のアルデヒド類、ジアセチル等のケトン類、ムコクロル酸類等、種々のものを用いることが出来る。
本発明のタイプCにおいては、前記現像液で一旦現像した後、さらにハロゲン化銀溶剤を含む第2の現像液を用いて感光材料を現像処理する方法を用いることができる。この方法により、第1の現像処理で硬化されたレリーフ像中にある銀を、第2の現像処理で増大させることもできる。上記第2の現像工程はハロゲン化銀乳剤層の水洗除去工程の前であっても、後であっても良いが、非画像部のハロゲン化銀も銀の供給源として使用できることから水洗除去前に行うことが好ましい。また、第2の現像液に銀塩を加えるなど、さらなる銀イオンの供給を行い、第2の現像工程でより銀を大きくすることもできる。
本発明において、タイプA,タイプB,タイプC何れの写真製法で作製した銀画像形成材料でもさらに高い導電性を得るためや、あるいは銀画像の色調を変えるためなどの種々の目的でめっき処理を行うことが可能である。可能なめっき処理としては、無電解めっき(化学還元めっきや置換めっき)、電解めっき、又は無電解めっきと電解めっきの両方を用いることができる。めっき処理によりどの程度導電性を付与するかは用いる用途に応じて異なるが、例えばPDP用に用いる電磁波シールド材として用いるためには表面抵抗値2.5Ω/□以下、好ましくは1.5Ω/□以下が要求される。
無電解めっき処理を施す場合、無電解めっきを促進させる目的でパラジウムを含有する溶液で活性化処理することもできる。パラジウムとしては2価のパラジウム塩あるいはその錯体塩の形でも良いし、また金属パラジウムであっても良い。しかし、液の安定性、処理の安定性から好ましくはパラジウム塩あるいはその錯塩を用いることが良い。
無電解めっき処理を施す場合、公知の無電解めっき技術、例えば無電解ニッケルめっき、無電解コバルトめっき、無電解金めっき、銀めっきなどを用いることができるが、上記の必要な導電性を得るためには無電解銅めっきを行うことが好ましい。
無電解銅めっき液には硫酸銅や塩化銅など銅の供給源、ホルマリンやグリオキシル酸、テトラヒドロホウ酸カリウム、ジメチルアミンボランなど還元剤、EDTAやジエチレントリアミン5酢酸、ロシェル塩、グリセロール、メソ−エリトリトール、アドニール、D−マンニトール、D−ソルビトール、ズルシトール、イミノ2酢酸、trans−1,2−シクロヘキサンジアミン4酢酸、1,3−ジアミノプロパン−2−オール、グリコールエーテルジアミン4酢酸、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の銅の錯化剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのpH調整剤などが含有される。さらにその他に浴の安定化やめっき皮膜の平滑性を向上させるための添加剤としてポリエチレングリコール、黄血塩、ビピリジル、o−フェナントロリン、ネオクプロイン、チオ尿素、シアン化物などを含有させることも出来る。めっき液は安定性を増すためエアレーションを行う事が好ましい。
無電解銅めっきでは前述の通り種々の錯化剤を用いることができるが、錯化剤の種類により酸化銅が共析し、導電性に大きく影響したり、あるいはトリエタノールアミンなど銅イオンとの錯安定定数の低い錯化剤は銅が沈析しやすいため、安定しためっき液やめっき補充液が作り難いなどということが知られている。従って工業的に通常用いられる錯化剤は限られており、本発明においても同様の理由でめっき液の組成として特に錯化剤の選択は重要である。特に好ましい錯化剤としては銅錯体の安定定数の大きいEDTAやジエチレントリアミン5酢酸などが挙げられ、このような好ましい錯化剤を用いためっき液としては例えばプリント基板の作製に使用される高温タイプの無電解銅めっきがある。高温タイプの無電解銅めっきの手法については「無電解めっき 基礎と応用」(電気鍍金研究会編)p105などに詳しく記載されている。高温タイプのめっきでは通常60〜70℃で処理し、処理時間は無電解めっき後に電解めっきを施すかどうかで変わってくるが、通常1〜30分、好ましくは3〜20分無電解めっき処理を行うことで本発明の目的を達することが出来る。
銅以外の無電解めっき処理を行う場合は例えば「めっき技術ガイドブック」(東京鍍金材料協同組合技術委員会編、1987年)p406〜432記載の方法などを用いる事ができる。
また、電解めっき処理を行う場合は、銅めっき、ニッケルめっき、亜鉛めっき、スズめっき等の公知のめっき方法を用いることができ、その方法として例えば「めっき技術ガイドブック」(東京鍍金材料協同組合技術委員会編、1987年)記載の方法を用いることができる。どのめっき法を用いるかは製造する導電性材料の用途によって異なるが、導電性をさらに高めるためにめっきする場合、銅めっきやニッケルめっきが好ましい。銅めっきのめっき法として好ましい方法としては硫酸銅浴めっき法やピロリン酸銅浴めっき法、ニッケルめっき法としてはワット浴めっき法、黒色めっき法などが好ましい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
写真製法(b)に用いる感光材料を以下のように作製した。厚み100μmの、塩化ビニリデンを含有する下引き層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムにゼラチンが50mg/m2の接着層を塗布した後、下記の硫化パラジウムゾルを含む物理現像核層を、硫化パラジウムが固形分で0.4mg/m2になるように塗布し、乾燥した。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40ml
蒸留水 1000ml
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000ml
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核層塗液の調製>
前記硫化パラジウムゾル 50ml
1質量%のゼラチン溶液 20ml
界面活性剤(下記化1) 0.2g
水を加えて全量を2000mlとする。
Figure 2008218264
続いて、上記物理現像核層を塗布した側と反対側に下記組成の裏塗り層を塗布した。
<裏塗り層組成/1m2あたり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
染料1 200mg
界面活性剤(S−1) 400mg
界面活性剤(S−2) 5mg
Figure 2008218264
続いて、下記組成のハロゲン化銀乳剤層および、非感光性オーバー層塗液を調製した。ハロゲン化銀乳剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。ハロゲン化銀乳剤層を上記物理現像核層の上に塗布した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀95mol%と臭化銀5mol%で、平均粒径が0.1μmになるように調製した。このハロゲン化銀乳剤に、チオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を加え、50℃で化学増感した。このハロゲン化銀乳剤の銀(硝酸銀)/ゼラチンの質量比は2.0である。
このようにして調製したハロゲン化銀乳剤を用い、下記ハロゲン化銀乳剤層塗液を調製した。また、下記非感光性オーバー層塗液を調製し、物理現像核層の上に両者を同時スライド塗布した。得られた写真感光材料は1m2あたりの銀量(硝酸銀)が3.0g、ゼラチン量がオーバー層1.0gを含む合計3.0gであった。
<ハロゲン化銀乳剤層塗液>
ゼラチン 50g
ハロゲン化銀乳剤 300g硝酸銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.3g
界面活性剤(S−1) 3g
<非感光性オーバー層塗液>
ゼラチン 100g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 1g
界面活性剤(S−1) 1g
界面活性剤(S−2) 10mg
このようにして得た感光材料を、水銀灯を光源とする密着プリンターで、細線幅20μmで格子間隔250μmの網目パタ−ンの透過原稿を密着させて、エネルギー量0.6mJ/cm2で露光し、続いて、下記の現像液1(写真製法(b)用現像液)中に25℃で40秒間浸漬した後、続いてハロゲン化銀乳剤層および裏塗り層、中間層、ハロゲン化銀乳剤層、非感光性オーバー層を温水水洗除去して、写真製法(b)により、網目パターン状に銀画像が形成された銀画像形成材料を得た。
<現像液1>
水酸化ナトリウム 20g
ハイドロキノン 20g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 2g
亜硫酸ナトリウム 30g
N−メチルエタノールアミン 10g
臭化カリウム 2g
全量を水で1000mlに調整する。pH13に調整。
この銀画像形成材料を、10cm×15cmに裁断し、銀画像が形成している側の面より、これの全体に、高圧水銀灯を用いて光を照射した。尚、この時の高圧水銀灯の紫外線のエネルギーを、アイ紫外線積算照度計 UVPF−A1(岩崎電気(株)製 積算照度計の商品名)を用いて測定したところ、200mJ/cm2であった。尚、受光器としては、365nm付近の光を受光できるようにするために、PD−365(岩崎電気(株)製 積算照度計用受光器の商品名)を用いた。その後、下記の処理液1〜3(前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液)をそれぞれ用いて、60℃で90秒間浸漬処理を行い、さらに20℃の純水で水洗し、フィルムドライヤーを使って60℃の温風で乾燥させ(2分)、導電性材料A1〜3を作製した。
<処理液1>
アスコルビン酸 50g
純水 950ml
<処理液2>
リン酸1ナトリウム 250g
純水 750ml
<処理液3>
塩化カリウム 150g
純水 850ml
また比較として、導電性材料A1を作製した方法において、上記処理液1を用いる代わりに、処理液として純水を用いること以外同様にして、比較の導電性材料A4、さらに導電性材料A1を作製した方法において、上記処理液1を用いた処理を実施しないこと以外同様にして、比較の導電性材料A5を作製した。さらに比較として、導電性材料A1〜3を作製した方法において、銀画像形成材料に高圧水銀灯を用いて光を照射することを行わないこと以外同様にして、比較の導電性材料A6〜8を作製した。
上記のようにして得られた網目パターン状銀画像が形成された導電性材料の表面抵抗率は、(株)ダイアインスツルメンツ製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。得られた結果を表1にまとめた。
さらに網目パターン状銀画像が形成された導電性材料を60℃80%RHの恒温恒湿庫に1週間入れ加温した。その加温後の表面抵抗値を測定し、加温後の表面抵抗値から加温前の表面抵抗値を引いた値が、加温前の表面抵抗値の何%に相当するかを算出することで、加温前後変化率を求め、同じく表1に示した。
Figure 2008218264
表1の結果から、写真製法(b)により銀画像が形成された銀画像形成材料を用い、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射した後に、前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液を用いて処理することで、導電性に優れ、且つ、保存安定性の高い導電性材料が得られる。
上記実施例1の感光材料において、物理現像核層を設けないこと、非感光性オーバー層を設けないこと及びハロゲン化銀乳剤層のハロゲン化銀乳剤の銀(硝酸銀)/ゼラチンの質量比を3.0とする以外、実施例1と同様にして、写真製法(a)に用いる感光材料を作製した。その後、実施例1と同じ水銀灯を光源とする密着プリンターで、実施例1で用いた細線幅20μmで格子間隔250μmの網目パタ−ンの透過原稿を密着させて、エネルギー量0.6mJ/cm2で露光し、続いて、三菱製紙(株)社製ゲッコール現像液(写真製法(a)用現像液)中に20℃で90秒間浸漬した後、続いて3%−酢酸水溶液を現像停止液として用い、20℃で30秒間浸漬した。さらに下記の定着液1に20℃で3分間浸漬した後、流水で5分間水洗し、写真製法(a)により、網目パタ−ンを形成させた銀画像形成材料を得た。その後、下記酵素含有処理液1または2を用いて、17℃で10分間浸漬処理を行い、さらに20℃の純水で水洗し、続いて下記処理液4〜7をそれぞれ用いて(組み合わせは表2に記載)、60℃で3分間浸漬処理を行い、さらに20℃の純水で水洗し、フィルムドライヤーを使って60℃の温風で乾燥させ(2分)、本発明の導電性材料B1〜4を作製した。
<定着液1>
N−(2−アミノエチル)エタノールアミン 200g
チオ硫酸ナトリウム・5水和物 5g
無水亜硫酸ナトリウム 15g
全量を水で1000mlに調整する。pH10.5に調整。
<酵素処理液1>
トリエタノールアミン 20g
重亜硫酸カリウム 6g
ビオプラーゼAL−15 1g
(細菌プロティナーゼ:蛋白質分解酵素、長瀬産業(株)製)
水を加えて全量を1000mlに調整する。pHは7.4に調整した。
<酵素処理液2>
乳酸 20g
水酸化ナトリウム 2g
デナプシン 1g
(細菌プロティナーゼ:蛋白質分解酵素、長瀬産業(株)製)
水を加えて全量を1000mlに調整する。pHは3.0に調整した。
<処理液4>
ハイドロキノンモノスルホン酸カリウム 150g
純水 850ml
<処理液5>
ヘキサメタリン酸ナトリウム 150g
純水 850ml
<処理液6>
DDP8 150g
(日本サーファクタント(株)製 ジポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル)
純水 850ml
<処理液7>
塩化ナトリウム 150g
純水 850ml
また比較として、導電性材料B4の酵素含有処理液を用いた処理において、酵素含有処理液の代わりに純水を用い、17℃で10分間処理すること以外同様にして、比較の導電性材料B5、さらに導電性材料B4を作製した方法において、上記処理液7を用いた処理を実施しないこと以外同様にして、比較の導電性材料B6を作製した。さらに比較として、導電性材料B1及びB2を作製した方法において、上記処理液4及び処理液5を用いる代わりに、処理液として純水を用い、60℃で3分間処理すること以外同様にして、比較の導電性材料B7及びB8を作製した。
上記のようにして得られた網目パターン状銀画像が形成された導電性材料の表面抵抗率は、(株)ダイアインスツルメンツ製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。得られた結果を表2にまとめた。
さらに網目パターン状銀画像が形成された導電性材料を60℃80%RHの恒温恒湿庫に1週間入れ加温した。その加温後の表面抵抗値を測定し、加温後の表面抵抗値から加温前の表面抵抗値を引いた値が、加温前の表面抵抗値の何%に相当するかを算出することで、加温前後変化率を求め、同じく表2に示した。
Figure 2008218264
表2の結果から、写真製法(a)により銀画像が形成された銀画像形成材料を用い、酵素含有処理液で処理した後に、前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液を用いて処理することで、導電性に優れ、且つ、保存安定性の高い導電性材料が得られる。
上記実施例2の感光材料のハロゲン化銀乳剤層において、4−フェニルーカテコールを1m2当たり20mg含有させること以外、実施例2と同様にして、写真製法(c)に用いる感光材料を作製した。その後、実施例1と同じ水銀灯を光源とする密着プリンターで、実施例1で用いた網目パターンの透過原稿を密着させて、エネルギー量0.6mJ/cm2で露光し、続いて、下記の現像液2(写真製法(c)用現像液)中に23℃30秒浸漬処理して硬化現像した後、続いて不要なハロゲン化銀乳剤層を温水水洗除去して、写真製法(c)により、網目パターン状に銀画像が形成された銀画像形成材料を得た。
<現像液2>
水酸化ナトリウム 20g
硫酸ナトリウム 200g
臭化カリウム 1g
全量を水で1000mlに調整する。pH13に調整。
その後、実施例1と同様にして、銀画像が形成している側の面より、これの全体に、高圧水銀灯を用いて光を照射した。尚、この時の高圧水銀灯の紫外線のエネルギーを、アイ紫外線積算照度計 UVPF−A1、受光器 PD−365(岩崎電気(株)製 積算照度計の商品名)を用いて測定したところ、400mJ/cm2であった。その後、下記処理液8〜11をそれぞれ用いて、60℃で3分間浸漬処理を行い、さらに20℃の純水で水洗し、フィルムドライヤーを使って60℃の温風で乾燥させ(2分)、本発明の導電性材料C1〜4を作製した。
<処理液8>
ピロガロール 150g
純水 850ml
<処理液9>
ピロリン酸二水素二ナトリウム 150g
純水 850ml
<処理液10>
塩化アンモニウム 150g
純水 850ml
<処理液11>
ユニセンスFPA100L 150g
(センカ(株)製 ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物)
純水 850ml
また比較として、導電性材料C1を作製した方法において、上記処理液8を用いる代わりに、処理液として純水を用いること以外同様にして、比較の導電性材料C5、さらに導電性材料C1を作製した方法において、上記処理液8を用いた処理を実施しないこと以外同様にして、比較の導電性材料C6を作製した。また比較として、導電性材料C1〜4を作製した方法において、銀画像形成材料に高圧水銀灯を用いて光を照射することを行わないこと以外同様にして、比較の導電性材料C7〜10を作製した。
上記のようにして得られた網目パターン状銀画像が形成された導電性材料の表面抵抗率は、(株)ダイアインスツルメンツ製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。得られた結果を表3にまとめた。
さらに網目パターン状銀画像が形成された導電性材料を60℃80%RHの恒温恒湿庫に1週間入れ加温した。その加温後の表面抵抗値を測定し、加温後の表面抵抗値から加温前の表面抵抗値を引いた値が、加温前の表面抵抗値の何%に相当するかを算出することで、加温前後変化率を求め、同じく表3に示した。
Figure 2008218264
表3の結果から、写真製法(c)により銀画像が形成された銀画像形成材料を用い、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射した後に、前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液を用いて処理することで、導電性に優れ、且つ、保存安定性の高い導電性材料が得られる。
前記実施例1の導電性材料A1を作製した方法において、銀画像形成材料に高圧水銀灯を用いて光を照射する代わりに、波長325nmの紫外線レーザー(ヘリウム−カドミウムレーザー)を用いて、銀画像形成材料の銀画像が形成している側の面より、これの全体に、200mJ/cm2のエネルギー量になるように光を照射した。その後、下記処理液12〜13をそれぞれ用いて、60℃で90秒間浸漬処理を行い、さらに20℃の純水で水洗し、フィルムドライヤーを使って60℃の温風で乾燥させ(2分)、本発明の導電性材料D1〜3を作製した。
<処理液12>
ヒドロキシルアミン 200g
純水 800ml
<処理液13>
臭化ナトリウム 150g
純水 850ml
<処理液14>
ヨウ化カリウム 150g
純水 850ml
また比較として、上記導電性材料D1〜3を作製した方法において、銀画像形成材料に波長325nmの紫外線レーザーを用いて光を照射する代わりに、波長488nmのアルゴンレーザーを用いて、銀画像形成材料の銀画像が形成している側の面より、これの全体に、200mJ/cm2のエネルギー量になるように光を照射すること以外は実施例1と同様にして、比較の導電性材料D4〜6を作製した。
上記のようにして得られた網目パターン状銀画像が形成された導電性材料の表面抵抗率は、(株)ダイアインスツルメンツ製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。得られた結果を表4にまとめた。
さらに網目パターン状銀画像が形成された導電性材料を60℃80%RHの恒温恒湿庫に1週間入れ加温した。その加温後の表面抵抗値を測定し、加温後の表面抵抗値から加温前の表面抵抗値を引いた値が、加温前の表面抵抗値の何%に相当するかを算出することで、加温前後変化率を求め、同じく表4に示した。
Figure 2008218264
表4の結果から、写真製法(b)により銀画像が形成された銀画像形成材料を用い、波長400nm以下のレーザー光を照射した後に、還前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液を用いて処理することで、導電性に優れ、且つ、保存安定性の高い導電性材料が得られる。また、紫外線より波長が長い光を照射しても、本発明の効果が得られないことが分かる。
前記実施例1において、現像液として、現像液−1の疲労現像液(1L当たり、5m2処理した後の現像液)を用いること以外実施例1同様にして、写真製法(b)により、網目パターン状に銀画像が形成された銀画像形成材料を得た。
この銀画像形成材料を、10cm×15cmに裁断し、銀画像が形成している側の面より、これの全体に、高圧水銀灯を用いて光を照射した。尚、この時の高圧水銀灯の紫外線のエネルギーを、アイ紫外線積算照度計 UVPF−A1(岩崎電気(株)製 積算照度計の商品名)を用いて測定したところ、200mJ/cm2であった。尚、受光器としては、365nm付近の光を受光できるようにするために、PD−365(岩崎電気(株)製 積算照度計用受光器の商品名)を用いた。その後、前記処理液1〜3をそれぞれ用いて、60℃で90秒間浸漬処理を行い、さらに20℃の純水で水洗し、フィルムドライヤーを使って60℃の温風で乾燥させ(2分)、本発明の導電性材料E1〜3を作製した。
また比較として、導電性材料E1〜3を作製した方法において、銀画像形成材料に高圧水銀灯を用いて光を照射することを行わないこと以外同様にして、比較の導電性材料E4〜6を作製した。
上記のようにして得られた網目パターン状銀画像が形成された導電性材料の表面抵抗率は、(株)ダイアインスツルメンツ製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。得られた結果を表5にまとめた。
さらに網目パターン状銀画像が形成された導電性材料を60℃80%RHの恒温恒湿庫に1週間入れ加温した。その加温後の表面抵抗値を測定し、加温後の表面抵抗値から加温前の表面抵抗値を引いた値が、加温前の表面抵抗値の何%に相当するかを算出することで、加温前後変化率を求め、同じく表5に示した。
Figure 2008218264
表5の結果から、写真製法(b)により銀画像が形成された銀画像形成材料を用い、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射した後に、前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液を用いて処理することで、導電性に優れ、且つ、保存安定性の高い導電性材料が得られる。さらに写真製法(b)により銀画像が形成された銀画像形成材料を用い、高圧水銀灯を用いて紫外線を照射した後に、前記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液を用いて処理することで、疲労現像液を用いて現像処理しても、疲労していない現像液を用いて現像処理した場合(前記表1の表面抵抗値の結果)との違いがなく、安定した導電性が得られることが分かる。

Claims (1)

  1. 支持体の少なくとも一方の面に写真製法により銀画像を形成させた後、該銀画像に、感光材料の構成層に含まれる水溶性高分子バインダーを分解する処理を施し、その後、下記(I)〜(III)のいずれかに記載の化合物を少なくとも1種含有する処理液で処理することを特徴とする導電性材料の製造方法。
    (I) 還元性物質
    (II) 水溶性リンオキソ酸化合物
    (III) 水溶性ハロゲン化物
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